トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 照明装置、液晶表示装置および導光板
【発明者】 【氏名】中岡 康成
【住所又は居所】京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株式会社内

【氏名】石原 孝幸
【住所又は居所】京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株式会社内

【氏名】小村 政則
【住所又は居所】京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株式会社内

【要約】 【課題】光の照射対象領域の照度分布を従来よりも均一にすることが可能な照明装置を提供する。

【解決手段】厚み方向に間隔を隔てた表裏面20a,20bならびに互いに交差する方向に延びて繋がった第1および第2の側面20e,20f,20cを有する導光板2と、この導光板2内に光を入射させるための光源3と、を具備しており、かつ導光板2の表面20aには、導光板2内において第1の側面20e,20fが延びる方向に進行する光を導光板2の裏面20bから出射させるように反射する複数の傾斜面21aが形成されている、照明装置Bであって、導光板2の第1の側面20e,20fには、第2の側面20cに対して鋭角をなすように傾斜した光入射面部24が形成されており、かつ光源3は、光入射面部24に対向している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 厚み方向に間隔を隔てた表裏面ならびに互いに交差する方向に延びて繋がった第1および第2の側面を有する導光板と、この導光板内に光を入射させるための光源と、を具備しており、かつ、上記導光板の表面には、上記導光板内において上記第1の側面が延びる方向に進行する光を上記導光板の裏面から出射させるように反射する複数の傾斜面が形成されている、照明装置であって、上記導光板の第1の側面には、上記第2の側面に対して鋭角をなすように傾斜した光入射面部が形成されており、かつ、上記光源は、上記光入射面部に対向していることを特徴とする、照明装置。
【請求項2】 上記光源は、発光面を有するチップ状のLED光源であるとともに、その発光面が上記光入射面部に平行または略平行となるように上記第2の側面に対して傾斜した姿勢とされている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】 上記導光板の第2の側面には複数の凹部が形成されていることにより、上記光源からの光が上記複数の凹部の各壁面によって上記第1の側面が延びる方向に反射されるように構成されている、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】 上記導光板の第1の側面としては、上記第2の側面の長手方向両端に繋がり、かつ上記光入射面部が個々に形成された一対の第1の側面があり、かつ上記光源としては、上記各光入射面部に対向する一対の光源を備えている、請求項1ないし3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】 上記導光板の裏面に対する上記各傾斜面の傾斜角度は、42°〜45°の範囲内とされている、請求項1ないし4のいずれかに記載の照明装置。
【請求項6】 液晶パネルと、この液晶パネルを照明するための照明装置と、を備えた液晶表示装置であって、上記照明装置として、請求項1ないし5のいずれかに記載の照明装置が用いられていることを特徴とする、液晶表示装置。
【請求項7】 厚み方向に間隔を隔てた表裏面およびこれら表裏面を厚み方向に繋ぐ複数の側面を有する透光部材を具備しており、かつこの透光部材の表面には、この透光部材内において上記複数の側面のうちの1つの側面からこれと向かい合う他の1つの側面に向けて進行する光を上記裏面に向けて反射する複数の傾斜面が設けられている、導光板であって、上記裏面に対する上記各傾斜面の傾斜角度は、42°〜45°の範囲内とされていることを特徴とする、導光板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、液晶表示装置、液晶表示装置の液晶パネルを照明するのに好適な照明装置、および照明装置の構成部品として用いられる導光板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶表示装置の一例を図6および図7に示す。図示された液晶表示装置は、フロントライト方式の反射型液晶表示装置である。この液晶表示装置は、背面部に反射板80を備えた液晶パネル8と、この液晶パネル8の正面に配された導光板9と、光源7とを有している。導光板9は、略矩形の平板状の透明な合成樹脂製であり、その裏面90bは平面状であるのに対し、その表面90aは複数の凸部91を有する凹凸面とされている。各凸部91は、傾斜の向きが相違する2種類の傾斜面91a,91bを有している。光源7は、導光板9の一側面90cに対向している。
【0003】上記構成の液晶表示装置においては、光源7から発せられた光は、導光板9の一側面90cを介してその内部に進入し、他側面90dに向けて進行する。これらの光のうち、凸部91の傾斜面91aに到達した光は、その進行方向が急激に変えられるように反射され、裏面90bに入射する。この場合、裏面90bに対する光の入射角が所定の全反射臨界角よりも小さいと、この光はそのまま導光板9の外部に出射する。このため、液晶パネル8が照明される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のものにおいては、次のような不具合があった。
【0005】すなわち、従来においては、光源7の光が導光板9の一側面90cを介して導光板9内にそのまま進入するようになっている。このため、光源7として、LED光源などの点状光源を用いた場合には、光源7の真正面領域では進行する光の量が多いものの、その真正面領域から外れた領域では光の量が少なくなる。これでは、導光板9の裏面90bの各所からの出射光量に大きなバラツキを生じてしまい、液晶パネル8の光が照射される領域に照度ムラが発生する。この照度ムラは、液晶パネル8で表示される画像の質を悪化させる。
【0006】本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、光の照射対象領域の照度分布を従来よりも均一にすることが可能な照明装置を提供することをその課題としている。また、本願発明は、画面の照度分布を均一にすることが可能な液晶表示装置を提供することを他の課題としてる。
【0007】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】本願発明によって提供される照明装置は、厚み方向に間隔を隔てた表裏面ならびに互いに交差する方向に延びて繋がった第1および第2の側面を有する導光板と、この導光板内に光を入射させるための光源と、を具備しており、かつ上記導光板の表面には、上記導光板内において上記第1の側面が延びる方向に進行する光を上記導光板の裏面から出射させるように反射する複数の傾斜面が形成されている、照明装置であって、上記導光板の第1の側面には、上記第2の側面に対して鋭角をなすように傾斜した光入射面部が形成されており、かつ上記光源は、上記光入射面部に対向していることを特徴としている。
【0009】本願発明においては、上記光源の光を上記光入射面部から上記導光板内に進入させると、この光は上記第2の側面に対してその斜め方向から進行する。このため、上記光源がLED光源などの点状光源であったとしても、この光源から発せられた光を上記第2の側面の全域または略全域に到達させることができる。上記第2の側面の全域または略全域に到達した光については、この第2の側面によって反射させることにより、その後上記第1の側面が延びる方向に進行させていくことができ、その過程において上記複数の傾斜面によって反射されることにより上記導光板の裏面から外部に順次出射していく。
【0010】このように、本願発明においては、上記第2の側面の全域または略全域を光の中継点とし、この側面の全域または略全域によって反射される光を上記導光板の内部において所定方向に進行させていくことができる。したがって、導光板の一側面の一部分のみから光源の光を導光板内に直接進行させていた従来技術と比較すると、導光板内における光量分布のバラツキを少なくし、導光板の裏面の各所における光の出射量の均一化を図ることができる。その結果、光の照射対象領域の照度の均一化が達成され、たとえば液晶パネルの照明用途に最適となる。
【0011】また、上記光入射面部が上記第2の側面に対して傾いていれば、上記光源の光を上記第2の側面に対してその斜め方向から進行させようとする場合に、上記光入射面部に対する光源の光の入射角が小さくなり、上記光源の光の多くが上記光入射面部によって反射されないようにすることができる。したがって、上記第2の側面の全域または略全域に到達する光の量を多くして、照明効率を高めることもできる。
【0012】本願発明の好ましい実施の形態においては、上記光源は、発光面を有するチップ状のLED光源であるとともに、その発光面が上記光入射面部に平行または略平行となるように上記第2の側面に対して傾斜した姿勢とされている。
【0013】一般に、チップ状のLED光源から発せられる光の光束密度は、その発光面の真正面領域において最大である。上記構成によれば、このように光束密度が最大となる領域の光を、導光板の第2の側面に向けて適切に進行させることが可能となる。したがって、照明効率を高めるのに一層好適となる。
【0014】本願発明の好ましい実施の形態においては、上記導光板の第2の側面には複数の凹部が形成されていることにより、上記光源からの光が上記複数の凹部の各壁面によって上記第1の側面が延びる方向に反射されるように構成されている。
【0015】このような構成によれば、上記光源から上記導光板内に進入した光を上記複数の傾斜面が形成されている箇所に効率良く導くことができる。また、上記複数の凹部のそれぞれの壁面によって反射される光の進行経路を略平行に揃えることにより、上記導光板内の光量分布にバラツキが生じることをより適切に防止して、光の照射対象領域の照度をより均一にすることも可能となる。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記導光板の第1の側面としては、上記第2の側面の長手方向両端に繋がり、かつ上記光入射面部が個々に形成された一対の第1の側面があり、かつ上記光源としては、上記各光入射面部に対向する一対の光源を備えている。
【0017】このような構成によれば、光源を1つのみ用いる場合よりも上記導光板内に進入する光の量を多くすることができるために、照度を高めるのに好適となる。
【0018】本願発明によって提供される液晶表示装置は、液晶パネルと、この液晶パネルを照明するための照明装置と、を備えた液晶表示装置であって、上記照明装置としては、上述した本願発明に係る照明装置が用いられていることを特徴としている。
【0019】このような構成によれば、本願発明に係る照明装置について述べたのと同様な効果が得られることとなり、液晶パネルの画面の照度むらを無くし、または少なくし、表示画像の質を高めることができる。
【0020】本願発明によって提供される導光板は、厚み方向に間隔を隔てた表裏面およびこれら表裏面を厚み方向に繋ぐ複数の側面を有する透光部材を具備しており、かつこの透光部材の表面には、この透光部材内において上記複数の側面のうちの1つの側面からこれと向かい合う他の1つの側面に向けて進行する光を上記裏面に向けて反射する複数の傾斜面が設けられている、導光板であって、上記裏面に対する上記各傾斜面の傾斜角度は、42°〜45°の範囲内とされている。
【0021】このような構成によれば、上記透光部材内を進行して上記傾斜面によって反射された光が上記裏面に対して垂直方向に入射する割合を多くすることができる。このことは後述する本願発明者らのシミュレーション結果から明らかであろう。上記裏面に対して垂直方向に入射する光の割合が多くなれば、光の照射対象領域に対して垂直に光を照射することが簡単に行なえることとなるとともに、上記裏面から外部に出射する光の量も多くすることができる。したがって、照明効率を高くすることができる。
【0022】本願発明のその他の特徴および利点については、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0024】図1および図2は、本願発明の一実施形態を示している。図1に示された液晶表示装置Aは、フロントライト方式の反射型液晶表示装置であり、液晶パネル1と、照明装置Bとを備えて構成されている。照明装置Bは、導光板2と2つの光源3とを備えて構成されている。
【0025】導光板2は、略矩形の平板状の透明度の高い合成樹脂からなる透光部材20を含んで構成されている。この透光部材20は、厚み方向に間隔を隔てた表面20aおよび裏面20bと、図2のx方向に延びる一対の側面20e,20fと、これに直交するy方向に延びる一対の側面20c,20dとを有している。一対の側面20e,20fは、本願発明でいう第1の側面の一例に相当する。側面20cは、本願発明でいう第2の側面の一例に相当する。透光部材20の上記した複数の面は、透光部材20の内部において所定の入射角で入射してくる光を全反射できるようにいずれも滑らかな面(鏡面)に仕上げられている。
【0026】透光部材20の裏面20bは、平面状である。これに対し、表面20aは、複数の凸部21が設けられた凹凸面とされている。各凸部21は、第1および第2の傾斜面21a,21bを有している。第1の傾斜面21aは、受けた光を裏面20bに対して小さな入射角で入射させるように反射するための面であり、側面20c寄り部分よりも側面20d寄り部分の方が高さが低くなるように傾いた平面状である。この第1の傾斜面21aが裏面20bに対して傾斜する角度θは、たとえば43°とされている。第2の傾斜面21bは、受けた光をなるべく多く全反射して導光板2の外部に漏れないようにするための面であり、第1の傾斜面21aとは反対向きに傾斜した平面状である。
【0027】側面20e,20fのそれぞれの側面20cの近傍部分には、切欠部23が形成されており、光源3から導光板2内への光の入射を行なわせるための光入射面部24が形成されている。この光入射面部24は、この光入射面部24と側面20cとの間の角度αが鋭角となるように側面20cに対して傾斜している。角度αは、たとえば80〜84°程度とされているが、むろんこの角度に限定されるものではない。光入射面部24は、平面状であるが、これに代えて、曲面状に形成してもかまわない。
【0028】光源3としては、LED光源が用いられており、より具体的には、LEDベアチップをそのまま光源として用いたもの、あるいはLEDベアチップを透光性を有する樹脂を用いてチップ状に樹脂パッケージしたものが用いられている。各光源3は、その発光面30が光入射面部24と平行に対面する姿勢に設けられている。各光源3の全体または一部は、導光板2の切欠部23に進入している。このようにすれば、導光板2の外方に各光源3が突出しないようにし、またはその突出寸法を小さくし、照明装置Bのサイズを小さくするのに好ましい。
【0029】導光板2の側面20cには、V字状を有する複数の凹部25が適当な間隔で設けられている。各凹部25の2つの壁面25a,25bは、側面20cの平面部分に対して適当な角度βa,βbだけ傾斜していることにより、光源3から進行してきた光を受けたときにはこの光を側面20cの平面部分に対して略垂直な方向(側面20e,20fに略平行な方向)に全反射させる光反射面としての役割を果たすようになっている。各壁面25a,25bによって全反射される光を上記方向に正確に反射させる手段として、たとえば各壁面25a,25bからこれに対応する光源3までの距離に応じて角度βa,βbを変化させる手段を用いることができる。複数の凹部25は、等間隔および不等間隔のいずれであってもかまわない。図面には示していないが、透光部材20の側面20dや、側面20e,20fのうちの光入射面部24を除く領域などには、アルミニウムの蒸着膜あるいは白色塗膜などからなる光反射率が高い光反射層を設けた構成することができる。このようにすれば、透光部材20内に進入した光の多くが外部に漏れることを抑制することができる。
【0030】液晶パネル1としては、従来既知の構造のものを用いることができ、たとえば次のような構成を有している。すなわち、液晶パネル1は、ガラス製または樹脂製の一対の基板10a,10b間に液晶11を封入したものであり、それら一対の基板10a,10bの各内面には、複数の電極14a,14bや配向膜13a,13bが設けられている。基板10aの正面には、偏光板16aが設けられている。駆動方式としては、単純マトリクス方式(パッシブ駆動方式)が採用されており、複数の電極14aは水平電極(走査電極)に相当し、同図の左右方向に延び、かつ紙面と直交する方向に等間隔で平行に並んでいる。複数の電極14bは、垂直電極(信号電極)に相当し、紙面と直交する方向に延び、かつ図面の左右方向に等間隔で平行に並んでいる。液晶11は、それら2種類の電極14a,14bが互いに交差して重なり合った部分において電圧印加がなされるように構成されており、この部分がドット状の画素となる。むろん、本願発明においては、液晶パネルの駆動方式として、アクティブ駆動方式を採用することもできる。
【0031】基板10aは透明基板とされているとともに、各電極14aはITO膜などからなる透明電極とされている。これに対し、各電極14bは、光の反射が可能な金属製の反射電極とされている。この液晶パネル1においては、その正面からこの液晶パネル1に向けて進行してきた光が偏光板16a、基板10a、および液晶11を透過すると、複数の電極14bによって液晶パネル1の正面に向けて反射されるようになっている。むろん、本願発明においては、このような反射電極を用いる構成に代えて、液晶パネル1の背面部に反射板を設けた構成とすることもできる。液晶パネルとしては、モノクロ表示用のものに代えて、カラー表示用のものを用いることもできる。
【0032】次に、上記構成の液晶表示装置Aの作用について説明する。
【0033】図2において、2つの光源3を点灯駆動させると、各光源3から発せられた光は、各光入射面部24を介して導光板2内に進入し、側面20cに到達する。側面20cに到達した光は、この側面20cにより全反射される。このことにより、光を側面20cから側面20dに向けて進行させていくことができる。図1に示すように、側面20cから側面20dに向けて光が進行する場合、表面20aの第2の傾斜面21bや裏面20bに対して一定の角度以上で入射した光は、それらの面によって全反射される。したがって、このような全反射を繰り返させることにより、導光板2の内部の全域に光を順次進行させていくことができる。一方、表面20aの第1の傾斜面21aによって全反射される光は、その進行方向が急激に変化し、裏面20bに対して全反射臨界角よりも小さな入射角で入射する可能性が高い。したがって、裏面20bからは多くの光が下向きに出射することとなり、液晶パネル1に光が照射される。液晶パネル1に照射された光は、液晶パネル1の各電極14bによって液晶パネル1の正面に向けて反射され、導光板2をその厚み方向に透過するために、この導光板2を介して液晶パネル1で表示される画像を目視することができる。
【0034】図2を参照して説明したとおり、各光源3の発光面30は、光入射面部24と平行である。このため、各光源3から発せられた光が光入射面部24によって反射されにくくなり、導光板3内に進行する光の量を十分に確保することができる。また、各光源3の発光面30は、適当な角度だけ側面20cに対して傾いた状態で側面20cの方を向いている。このため、各光源3から発せられた光は、側面20cの長手方向の略全域に効率良く到達し、この側面20cの略全域から側面20dに向けて光が進行することとなる。したがって、たとえば側面20cの一部分のみから光を導光板内に入射させる場合と比較すると、導光板2内における光量分布に大きなバラツキを生じないようにすることができる。その結果、導光板2の裏面20bの各所からの光の出射量にも大きなバラツキを生じないようにして、液晶パネル1の画像表示領域の照度の均一化を図ることができる。側面20cから側面20dに向けて進行する光のうち、複数の凹部25のそれぞれの壁面25a,25bによって反射された複数の光のそれぞれは、側面20e,20fに平行または略平行な光となる。したがって、y方向における導光板2内の一部分に多くの光が集中しないようにし、同方向において導光板2内の各所間に大きな光量差を生じないようにすることが徹底される。その結果、液晶パネル1の照度むらをより少なくすることができる。
【0035】本実施形態においては、導光板2の第1の傾斜面21aの傾斜角度θが43°とされているために、次に説明するように、液晶パネル1に対する光の照射効率を高めることもできる。
【0036】図3および図4は、上記した構成の照明装置Bにおいて、第1の傾斜面21aの傾斜角度θを種々の値に変更した場合の光の進路の変化をシミュレーションし、これによって得られたデータを示している。より具体的には、これらの図に示すデータは、図5に示すように、導光板2の1つの第1の傾斜面21aを着目点として選択し、この着目点を経て種々の方向に進行する光を曲面状の受光面60で受けるようにしたときの方向と光量との関係を示している。図3および図4のクロスハッチングが入れられた領域の外形線が光量を示しており、x軸とz軸との交点である原点0から離れるほど光量が大きいことを意味している。この光量は、無次元化されたものである。シミュレーションは、導光板2に設けられている複数の第1の傾斜面21aのそれぞれを順次着目点として選択して行なっており、図3および図4に示す光量の値は、それらの平均値である。これらの図のうち、x軸は図5のx方向に対応し、かつz軸は図5のz方向に対応している。z方向は、着目点から真下の方向、換言すれば、裏面20bに直交する下向きの方向である。
【0037】シミュレーションに用いた導光板2の具体的な構成は次の通りである。図5において、導光板2の厚みs1は、1.0mm。表面20aから光源3の中心までの高さs2は、0.5mm。導光板2のx方向の全長s3は、43.65mm。側面20cからそれに最も近い第2の傾斜面21bまでの距離s4は、6.55mm。第1の傾斜面21aの幅s5および第2の傾斜面21bの幅s6は、θにより変化し、θ=45°のときに、s5=10μm、s6=140μmである。ただし、θの値を問わず、s5+s6=150μm(一定)である。導光板2(透光部材20)の材質は、日本ゼオン社製の商品名「ゼオノア1420R」である。
【0038】図3(a)〜(f)および図4(g)に示すように、第1の傾斜面21aの傾斜角度θが、35°〜41°の範囲の場合には、角度θが大きくなるに連れて、光量のピーク部分(図面において略棒状の塊になっている部分)が反時計回りに移動してz軸に徐々に近づいていくものの、いずれにおいてもz軸の直上(図5のz方向)における光量は殆どゼロに近い。これに対し、図4(h)〜(k)に示すように、角度θが42°〜45°の範囲内の場合には、z軸上に光量のピーク部分が重なっている。図4(l)には、角度θが50°の場合を示しているが、このように角度θが45°を超えた場合には、光量のピーク部分がz軸の左側に移動し、z方向に進行する光の量が減少する。また、角度θが大きくなると、第1の傾斜面21aを透過する光の量が多くなることに起因し、z軸の近傍に形成される光量のピーク値自体も小さくなる。
【0039】このように、導光板2の裏面20bから垂直に光を出射させるには、角度θを42°〜45°の範囲にすることがよいことが判る。また、上記データからは、それらの範囲のうち、角度θを43°にした場合がz方向に進行する光の量を最も多くすることができることも判る。このように、角度θを43°にした場合にz方向に進行する光の量が最大となる理由としては、次のようなことが考えられる。すなわち、仮に、第1の傾斜面21aに入射する光線が、裏面20bと平行な光線であるとすると、この光線を裏面20bに垂直に入射させるためには、第1の傾斜面21aの傾斜角度θを45°にすればよいこととなる。ところが、光源3は、透光部材20内への光の入射を適切に行なうことができるように、第1の傾斜面21aよりも裏面20b寄りに偏った高さに設けられており、側面20cから第1の傾斜面21aに向かう多くの光線が、側面20dに向けて進むほど表面20aに接近していくように傾きをもった光線になる傾向が強い。このような傾きをもった光線を裏面20bに垂直に入射させるには、傾斜角度θを45°よりも小さい43°とすることが適合すると考えられる。
【0040】上記内容から理解されるように、本実施形態においては、導光板2の裏面20bから垂直な方向に多くの光を液晶パネル1に向けて出射させることができる。このようにすれば、導光板2の裏面20bから斜め方向に光が出射する場合よりも、液晶パネル1の画像表示領域に対する光の照射効率を良くすることが可能となる。このため、液晶パネル1の表示画像を明るくするのに有利となる。また、照明装置Bの光源3としては、2つの光源を用いているために、このことによっても液晶パネル1の表示画像を明るくすることができる。
【0041】本願発明の内容は、上述の実施形態に限定されない。本願発明に係る照明装置、液晶表示装置および導光板の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0042】本願発明に係る液晶表示装置は、フロントライト方式の反射型液晶表示装置に代えて、バックライト方式の透過型液晶表示装置として構成することもできる。バックライト方式とする場合には、光の出射がなされる導光板の裏面を液晶パネルの背面部に対面させることにより、導光板の裏面から液晶パネル内に進入した光がそのまま液晶パネルの正面に向けて透過するように構成すればよく、照明装置自体の基本的な構成に変更を加える必要はない。液晶パネルとしては、種々の構成のものを用いることが可能である。
【0043】本願発明に係る照明装置においては、光源の具体的な数は限定されず、たとえば1つの光源のみを用いた構成とすることもできる。この場合、たとえば図2に示した導光板2をその幅方向(y方向)の中央部において分断したような構成にすればよい。また、光源の具体的な種類も限定されず、LED光源以外の光源を用いることもできる。上記した実施形態に示した導光板2は、側面20cに複数の凹部25を備えた構成とされているが、これら複数の凹部25が設けられていない構成とすることもできる。
【出願人】 【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
【住所又は居所】京都府京都市右京区西院溝崎町21番地
【出願日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【代理人】 【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔 (外4名)
【公開番号】 特開2003−86016(P2003−86016A)
【公開日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願番号】 特願2001−272306(P2001−272306)