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【発明の名称】 面光源装置
【発明者】 【氏名】佐藤 紀香
【住所又は居所】埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2 株式会社東芝深谷工場内

【要約】 【課題】エッジライト型の面光源装置において、発光強度ムラの発生を防止できるものを提供する。

【解決手段】管状光源2の発光面21をランプリフレクタ1から離間するためのスペーサ部材11を、コの字状に設け、ランプリフレクタ1の内面に嵌合させて組み付ける。この際、導光板3の入射端面3aと発光面21との間には、スペーサ部材11が部分的にも位置しないようにするとともに、スペーサ部材11が導光板3の入射端面3aに一切接触しないようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】導光板と、この導光板の側端面に沿って配置される管状光源と、この管状光源を上方、側方及び下方から覆うとともに該管状光源からの光を前記導光板の側端面へと導く反射部材と、前記管状光源の長さ方向の特定の個所にて前記発光面に接して配置される電気絶縁性のスペーサとを備える面光源装置において、前記スペーサが、前記導光板の側端面から離間されているとともに、前記発光面から前記側端面への直線光路を避けて配置されることを特徴とする面光源装置。
【請求項2】前記スペーサが、前記反射部材の内面に嵌合することにより、前記発光面の周方向、及び前記側端面に垂直の方向に位置ズレ不能に配置されることを特徴とする請求項1記載の面光源装置。
【請求項3】前記発光面が、上下から前記スペーサを介して前記反射部材により挟持され、これにより、前記発光面が所定位置に保持されることを特徴とする請求項1記載の面光源装置。
【請求項4】前記側端面に向かって開いた前記反射部材の開口の幅は、前記発光面を収納する内室の上下方向寸法よりも小さく、また、該発光面の径よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の面光源装置。
【請求項5】導光板の一主面上に、多数の互いに平行なプリズム面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の面光源装置。
【発明の詳細な説明】【0001】本発明は、液晶表示装置その他平面表示装置のバックライト等として用いられる面光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置等の平面表示装置は、薄型、軽量、低消費電力といった特徴を生かして、テレビ、各種コンピューター、カーナビゲーションシステム等のための画像表示装置として利用されるようになってきた。
【0003】例えば、光透過型の液晶表示装置は、一対の透明基板の間に液晶層を保持して成る液晶パネルと、この液晶パネルの裏面(画像表示面とは逆の面)上に配されてこの液晶パネルに光源光を導く面光源装置とを含む。
【0004】面光源装置は、大別すると、蛍光ランプ等の管状光源が、表示パネルの直下(裏面側)に複数配列された直下型のものと、管状光源が導光板の端面に近接して配されて導光板の上面(主表面)から光が出射されるサイドライト型(エッジライト方式)とがある。
【0005】平面表示装置について一層の装置の薄型化、小型化を行うには、面光源装置の薄型化を達成する必要があるため、バックライトとしての面光源装置は、サイドライト型(エッジライト方式)が主流となっている。
【0006】なお、反射型の液晶表示装置においては、サイドライト型の面光源装置であって表示パネルの表示面側に配置されるもの(フロントライト)が用いられる。
【0007】エッジライト方式のバックライトは、例えば、実開昭63−24529号公報等に開示されるように、導光板が、裏面側に乳白色の散乱パターンが印刷されたアクリル樹脂などの薄板からなり、管状光源からの光源光は、導光板の側端面から入射して、導光板中を伝搬し、導光板裏面の散乱パターンによって散乱されつつ、液晶パネル側の導光板主表面から出射される。
【0008】管状光源は、発光面の全周へと光源光を出射するので、導光板側以外の方向に出射された光を導光板の側端面の側へと導くための反射部材が配される。この反射部材は、通常、金属層を表面に設けたフィルムや、金属板といった導電性の材料からなる。ところが、冷陰極管等からなる管状光源の発光面が、このような導電材料からなる反射部材と接触した場合、リーク電流が生じ、発光効率が低下してしまう他、電磁ノイズの原因ともなる。
【0009】そのため、管状光源の発光面と導電性の反射部材との接触を防止するために、発光を損なうことなく管状光源の長さ方向に沿って、例えば等間隔にスペーサを嵌め込むことが行われていた(例えば特開平6−59131)。
【0010】一方、管状光源の発光面は、導光板の側端面から所定の距離で離間されているのが望ましい。また、大型の面光源装置であって管状光源の長さ寸法が大きい場合や、面光源装置が衝撃を受ける可能性のある場合などにおいて、管状光源の振動を吸収し位置ズレを防止するためにも、管状光源の長さ方向に沿って、ところどころに、スペーサが配置される。
【0011】以下に、図3を用いて従来例の面光源装置について説明する。
【0012】管状光源は、両端電極部の間の発光面21が、導光板3の一端面3aに沿って配置される。また、該発光面21を、上側(出射側)、外周側(導光板から遠い側)、及び下側(裏面側)から覆うように、断面略コの字状のランプリフレクタ1が配置される。ランプリフレクタ1は、金属板を折り曲げ成形してなり、反射部材の役割と、管状光源を保護するランプカバーの役割とを兼ねるものである。
【0013】冷陰極管からなる管状光源の発光面21には、所定の間隔で複数個所に、リングドーナツ状の透明ゴム製のスペーサ部材15がスペーサとして嵌め込まれている。リングドーナツ状のスペーサ部材15が専ら用いられてきたのは、以下のような利点を有するからである。
【0014】このようなリングドーナツ状のスペーサ部材であると、管状光源の発光面21に嵌め込む際に発光面21の周方向に位置合わせをする必要がなく、嵌め込みの操作が容易である。
【0015】また、図3に示すように、リングドーナツ状のスペーサ部材15であると、ランプの発光面21と、ランプリフレクタ1の上側、外周側及び下側の壁との間に挟み込まれるとともに、導光板の端面3aとランプの発光面21との間にも介在される。そのため、管状光源の発光面21を、ランプリフレクタ1の内室における断面で見た中央部に配置することができ、光の利用効率を容易に最適化できる。
【0016】特に、ランプリフレクタ1が耐力構造を有し、フレーム構造体の一部をなすものである場合、リングドーナツ状であることにより、衝撃力の分散と発光面の保持とを適切に行うことができる。
【0017】このような理由から、管状光源2の発光面21を保持するスペーサ部材としては、専らリングドーナツ状のものが用いられていたのであり、これと全く異なった形状のものは採用するを得ないと考えられていた。
【0018】特開平6−59131においては、リングドーナツ状の一部を切り欠くことが示されているが(図2)、これは、発光面に嵌脱可能とするためであり、実質上リングドーナツ状であるといえる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本件発明者らは、上記従来の面光源装置の発光性能について詳細に調べた結果、構成により、導光板の一主表面から出射される発光強度にムラが生じる場合があることを知るに至った。特には、プリズム導光板と呼ばれる新しい方式の導光板を用いた場合に、特定の個所で、発光ムラが観察されることがあった。
【0020】プリズム導光板とは、面光源装置の薄型化や軽量化を追求するために、導光板のいずれかの主表面に、集光効果を有する三角溝状構造を設けて、プリズムシートの役割を持たしたものである(特開平10−253960、特開平1−109351)。
【0021】本件発明者らは、このような発光ムラの原因について鋭意検討した結果、上記スペーサ部材15の配置個所で、発光ムラが生じること、特には、スペーサ部材15が、導光板の端面3aに接触したときに、顕著な発光強度のムラが生じることを突き止めた。
【0022】本発明は、エッジライト型の面光源装置において、発光強度ムラの発生を防止できる面光源装置を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の面光源装置は、導光板と、この導光板の側端面に沿って配置される管状光源と、この管状光源を上方、側方及び下方から覆うとともに該管状光源からの光を前記導光板の側端面へと導く反射部材と、前記管状光源の長さ方向の特定の個所にて前記発光面に接して配置される電気絶縁性のスペーサとを備える面光源装置において、前記スペーサが、前記導光板の側端面から離間されているとともに、前記発光面から前記側端面への直線光路を避けて配置されることを特徴とする。
【0024】上記構成により、スペーサ部材の配置に起因する発光強度ムラの発生を確実に防止することができる。
【0025】請求項2の面光源装置は、前記スペーサが、前記反射部材の内面に嵌合して、前記発光面の周方向、及び前記側端面に垂直の方向に位置ズレ不能に配置されることを特徴とする。
【0026】このような構成であると、スペーサを所定の位置に容易に組み付けることができ、スペーサの位置ズレを容易に防止することができる。
【0027】請求項3の面光源装置は、前記発光面が、上下から前記スペーサを介して前記反射部材により挟持され、これにより、前記発光面が所定位置に保持されることを特徴とする。
【0028】このような構成であると、容易に、管状光源の発光面を所定位置に保持することができる。
【0029】請求項4の面光源装置においては、前記側端面に向かって開いた前記反射部材の開口の幅は、前記発光面を収納する内室の上下方向寸法よりも小さく、また、該発光面の径よりも大きいことを特徴とする。
【0030】このような構成であると、反射部材が薄形の導光板に適したものであっても、管状光源を反射部材の開口から容易に挿入して組み付けることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、図1〜2を用いて説明する。
【0032】導光板3は、略矩形状であり、一長辺に沿った端面が光源光入射用の端面3aをなす。また、この端面3aから他方の長辺に向かって厚さが直線的に減少している。すなわち、縦断面において横向きのくさび(楔)形をなしている。
【0033】導光板3の一方の主表面が出射面であり、以降これを上面として説明する。導光板3の下面(裏面)には、断面三角の平行溝が多数形成されて集光効果を有するプリズム面31を形成している。すなわち、導光板3は、いわゆるプリズム導光板であって、プリズム面31が管状光源2に沿って延びている。これにより、管状光源2に沿った方向(X方向)における出射光の拡がりが制御される。
【0034】導光板3の上面には、管状光源2に垂直の方向(Y方向)における集光を行うための1枚のみのプリズムシート4が配される。このように、導光板3のプリズム面31と、1枚のプリズムシート4との組み合わせでもって、X方向及びY方向における集光を実現する。なお、プリズムシート4の上には拡散板5が重ねられる。
【0035】図示の例において、導光板3の入射用端面3aに沿って、直管状の管状光源2の発光面21が配置される。管状光源2の両端の電極部22は、各ハーネス線23を通じて電源系統に接続している。管状光源2は、典型的には冷陰極管である。
【0036】管状光源1を上方、側方及び下方から覆うランプリフレクタ1は、ステンレス鋼等の金属板を断面略コの字状に折り曲げ加工したものである。
【0037】詳しくは、ランプリフレクタ1は、管状光源2の側方外周側の垂直壁1bと、この上端及び下端から導光板3の側へと水平に延びる上壁1c及び下壁1dとからなる。
【0038】さらに、上壁1c及び下壁1dの導光板側端縁から、それぞれ、導光板3の入射端面3aの上縁及び下縁に向かって、傾斜壁1e及び1fが延びている。これら傾斜壁1e及び1fは、互いに接近するように、すなわち、導光板3に向かってすぼまる形をなしている。これら傾斜壁1e及び1fの先端が、導光板3の入射側端面3aに略一致する、スリット状の開口1aを形成する。このように開口部がすぼまった形のランプリフレクタは、薄型化した導光板に適しているので、プリズム導光板とともに用いられることが多い。
【0039】傾斜壁1e及び1fの先端からは、導光板3の内側へと向かって、それぞれ開口部水平壁1g及び1hを形成し、これらが、導光板3の端部を挟み込んでいる。図示の例で、下方の開口部水平壁1hが上方の開口部水平壁1gよりも、導光板3の内側まで延びている。
【0040】図1に示すように、コの字状のスペーサ部材11が、管状光源2の長さ方向に沿った所定の個所で管状光源2の発光面21に嵌め込まれるように配置される。図示の例では、2個が配置される。スペーサ部材11は、断面が扁平な矩形からなる直線状の部材を厚み方向に直角に折り曲げたような形状を成している。すなわち、ランプリフレクタ1の垂直壁1bに対応する垂直部11bと、この上端及び下端からそれぞれランプリフレクタ1の上壁1c及び下壁1dに沿って延びる、上側水平部11c及び下側水平部11dとからなる。
【0041】図2に示すように、実施例においては、スペーサ部材11は、導光板3の入射端面3aと管状光源2の発光面21との間の領域一切かからないように設けられる。すなわち、発光面21から入射端面3aへと出射する光源光は、一切、スペーサ部材11により妨げられないように設けられている。また、スペーサ部材11は、一切、導光板3の入射端面3aに接触するものでないため、入射端面3aへの光源光の入射に影響を及ぼすものでなく、また、スペーサ部材11が透光性である場合にも不所望の光の伝達を行うものでない。
【0042】図2に示すように、スペーサ部材11は、垂直部11bの上下端の角部によりランプリフレクタ1の内面に嵌合しているため、発光面21の周方向への位置ズレが防止されている。また、スペーサ部材11の導光板3側の端部が、上下いずれかの傾斜壁1e及び1fに係合するため、スペーサ部材11が、導光板3の側端面3aに対して垂直の方向に位置ズレすることが防止されている。すなわち、スペーサ部材11は、ランプリフレクタ1の内側に押し込むだけで、発光面21の周方向、及び側端面3aの位置ズレが防止されるようにランプリフレクタ1に嵌合される。なお、スペーサ部材11の有する弾力により、発光面21の長さ方向への位置ズレも防止されている。
【0043】スペーサ部材11は、電気絶縁性の緩衝材、特には、透明なゴムからなる。とりわけ、シリコーンゴムが耐久性、低誘電率等の点で好ましい。しかし、適当な熱可塑性エラストマーやフッ素ゴム等からなるものであっても良い。場合によっては、ゴムでなく、樹脂の多孔質体や繊維集合体から構成することも可能である。スペーサ部材11は、透明度に優れる材料からなるのが、光利用効率の向上の点で好ましい。スペーサ部材11の幅、すなわち、管状光源2に沿った方向の寸法は、好ましくは3mm以上、例えば5mmである。この程度の幅寸法があると、衝撃を充分に吸収し、かつ、管状光源2の位置ズレを充分に防止することができる。なお、スペーサ部材11の厚みは例えば1mmである。
【0044】上記面光源装置を組み立てる際には、ランプリフレクタ1に予めコの字状スペーサ部材11が組み付けられる。この際、コの字状スペーサ部材11は、上記の嵌合に加えて、接着手段その他により一体に接合しておくことができる。このように接合されていると、管状光源2を交換する際等にも、スペーサ部材11の位置ズレが確実に防止される。
【0045】ランプリフレクタ1にコの字状スペーサ部材11を組み付けた後、管状光源2がスリット状の開口1aから差し込まれる。充分に差し込まれて、発光面21がコの字状スペーサ部材11の垂直部11cに当接する。この状態で、発光面21は、スペーサ部材11の上下の水平部11c及び11dにより挟み込まれて、位置ズレ不能に所定の位置に保持される。この所定の位置は、管状光源2の発光面21からの光が最も効率的かつ均一に、導光板3の入射端面3aに入射するように設定することができる。
【0046】図2に示すように、ランプリフレクタ1のスリット状の開口1aの幅d1が、管状光源の発光面21の径d2よりも少し大きいため、スリット状の開口1aから、発光面21の部分を容易に挿入することができる。ランプリフレクタ1の上下方向のうちのり(内法)寸法d3、すなわちランプリフレクタ1内室の上下方向寸法が、開口1aの幅d1よりもかなり大きい。
【0047】一方、厚さDのスペーサ部材11の内側における上下方向寸法は、発光面21の外径d2よりも少し小さいため、発光面11の部分が、コの字状スペーサ部材11を介してランプリフレクタ1から、上下より挟み込まれて充分に固定されるのである。
【0048】上記実施例によると、管状光源2の発光面21からのリーク電流を防止するためのスペーサ部材が導光板3の入射端面3aに接触することに起因する面光源装置の発光強度ムラを、簡単な構成により確実に防止することができる。
【0049】しかも、ランプリフレクタ1の開口1aの幅d1が、ランプリフレクタ1の上下方向うちのり寸法d3よりかなり小さいものであっても、管状光源2をランプリフレクタ1に容易に差し込むことができ、組み立ての際の労力を著しく軽減することができる。
【0050】また、スペーサ部材が、導光板側の部分を省いた透明ゴムの部材からなるため、スペーサ部材による光源光の損失も最小限とすることができる。
【0051】
【発明の効果】エッジライト型の面光源装置において、管状光源の発光面とこれを覆う反射部材との間に配されるスペーサ部材に起因した発光強度ムラの発生を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号
【出願日】 平成13年7月16日(2001.7.16)
【代理人】 【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外3名)
【公開番号】 特開2003−31014(P2003−31014A)
【公開日】 平成15年1月31日(2003.1.31)
【出願番号】 特願2001−215898(P2001−215898)