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【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】角 佳和
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】蒲原 泰
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】岸本 直景
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工株式会社内

【氏名】田路 正人
【住所又は居所】兵庫県姫路市西延末404番1号 池田電機株式会社内

【氏名】酒井 拓也
【住所又は居所】兵庫県姫路市西延末404番1号 池田電機株式会社内

【要約】 【課題】インバータ点灯装置を用いた防水タイプの照明装置において、側板にプラスチック成形品を使用して、その形状・構成に工夫を凝らすことにより、組み立て時の作業性を改善すると共に、部品のコスト低減を実現する。

【解決手段】外部接続リード線5,6を装着したインバータ点灯装置2を筒型ケース1に収納し、このケース1の両端にプラスチック成形品で構成された側板3を装着し、この側板3に設けた貫通孔32に外部接続リード線5,6を通し、この側板3の外側に樹脂4を充填して防水機能を持たせた。側板3には筒型ケース1との密着性を良くするためのテーパー部31と、外部接続リード線を通す貫通孔32と、インバータ点灯装置2の底板22を固定するための突起33を設けることが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部接続リード線を装着したインバータ点灯装置を筒型ケースに収納し、このケースの両端にプラスチック成形品で構成された側板を装着し、この側板に設けた貫通孔に外部接続リード線を通し、この側板の外側に樹脂を充填して防水機能を持たせたことを特徴とする照明装置。
【請求項2】 側板の周縁部には筒型ケースとの密着性を良くするためのテーパー部を設けたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】 側板には筒型ケースの内部に収納しているインバータ点灯装置を固定するための突起を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。
【請求項4】 側板には外部接続リード線を通す貫通孔となる未貫通の薄肉部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】 側板の貫通孔は、電源側外部接続リード線と負荷側外部接続リード線を筒型ケースの片側から一括して出す第1の構成と、電源側外部接続リード線と一部の負荷側外部接続リード線を筒型ケースの片側から出し、残りの負荷側外部接続リード線を筒型ケースの反対側から出す第2の構成と、電源側外部接続リード線を筒型ケースの片側から出し、負荷側外部接続リード線を筒型ケースの反対側から出す第3の構成と、電源側外部接続リード線と調光用外部接続リード線を筒型ケースの片側から出し、負荷側外部接続リード線を筒型ケースの反対側から出す第4の構成とのいずれかを選択できるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置。
【請求項6】 外部接続リード線両端の芯線ははんだ処理を行い、かつ、この芯線と外皮口部の境界部分に樹脂を塗布し、外部接続リード線を介する空気の流通を抑えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防水機能を有する照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(従来例1)従来の防水タイプの電磁式点灯装置の概略構成を図18に示す。また、その詳細な構成を図19に示す。この従来例では、外部接続リード線7を片側に配置した電磁式点灯装置本体20を筒型ケース1に収納し、このケース1の片側に金属の側板Aを装着し、側板Aの内側とケース開口部のコンパウンド40の上面に防水樹脂4を充填している。電磁式点灯装置本体20の周辺は、コンパウンド40でモールドされている。
【0003】(従来例2)従来の防水タイプのインバータ点灯装置の概略構成を図20に示す。また、その詳細な構成を図21に示す。この従来例では、外部接続リード線5,6を両側に配置したインバータ点灯装置本体2を金属製の筒型ケース1に収納し、この筒型ケース1の両側に鉄板入りのゴムで構成された側板B、Cを装着し、これら側板B、Cの外側に防水樹脂4を充填している。電子式点灯装置本体は図3の如くプリント基板・電子部品をアルミケース(蓋・底板)に収納し、かつ周辺は空気層で覆われている。
【0004】この側板B、Cの構造は、図22に示すように、鉄板をゴム材によりモールドし、ゴム材部分に外部接続リード線の貫通孔(外部口出線孔)を設けている。この点灯装置の組立て時には、側板C側に防水樹脂を充填して、樹脂を硬化する。次に側板B側に樹脂を充填して、樹脂を硬化する。この際、熱硬化の処理を行う為、空気層が密閉された状態で熱せられ、膨張して内圧が上がり、側板Bがゴム材だけでは変形して上部へ押し上げられ、そのため防水樹脂も吹き上げられ、防水構造が破壊される。この側板の変形を防ぐために鉄板を入れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】(従来例1の問題点)従来例1では、コンパウンドを充填しないと、点灯装置本体の放熱が悪く、点灯装置本体の温度上昇が高くなり、形状が大きくなる。また、点灯装置本体の振動を抑えるために、コンパウンド充填は不可欠になる。このコンパウンド充填により点灯装置の重量が重くなり、施工面で不利な条件になってくる。また、コンパウンドを充填するため、熱硬化工程が3回必要となり、作業性が悪くなる欠点がある。つまり、熱硬化工程は、コンパウンドの硬化、側板A側の防水樹脂の硬化、コンパウンドや上面の防水樹脂の硬化、という3回の工程が必要となる。また、電磁式のため、電力消費効率が悪く、省エネルギー面からみて不利である。
【0006】(従来例2の問題点)従来例1では、ゴム材と鉄板の複合成形のため、側板B、Cのコストが高い。また、金属ケース内に接する側板部分がゴム材であり、側板B、Cを筒型ケースに挿入する際、金属ケースとゴム材の摩擦が大きく、挿入作業が困難である。さらに、側板B、Cを金属ケースに挿入し、ケース内側に設けた突起物により側板の位置決めを行うが、この際、側板外周部分がゴム材で軟らかく図23に示すように変形することから、固定作業が困難である。また、バネ14を装着して電子式点灯装置本体を金属ケースへ挿入するため、筒型ケース内面とバネとの摩擦によって挿入作業が困難であり、作業性が悪い。
【0007】以上のように、従来例1の防水タイプの電磁式点灯装置は、重量が重い、作業性が悪い、電力消費効率が悪いという欠点があり、この欠点を従来例2の防水タイプのインバータ点灯装置で補っていた。しかし、従来例2の防水タイプのインバータ点灯装置では、作業性の悪さ、部品のコスト高等の欠点があった。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、インバータ点灯装置を用いた防水タイプの照明装置において、側板にプラスチック成形品を使用して、その形状・構成に工夫を凝らすことにより、組み立て時の作業性を改善すると共に、部品のコスト低減を実現することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、外部接続リード線5,6を装着したインバータ点灯装置2を筒型ケース1に収納し、このケース1の両端にプラスチック成形品で構成された側板3を装着し、この側板3に設けた貫通孔32に外部接続リード線5,6を通し、この側板3の外側に樹脂4を充填して防水機能を持たせたことを特徴とするものである。ここで、側板3には筒型ケース1との密着性を良くするためのテーパー部31と、外部接続リード線を通す貫通孔32と、インバータ点灯装置2の底板22を固定するための突起33を設けることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の防水タイプのインバータ点灯装置の概略構成を示す図である。図中、1は筒型ケース、2はインバータ点灯装置本体、3は側板、4は防水樹脂、5は電源側外部接続リード線、6は負荷側外部接続リード線である。
【0011】まず、筒型ケース1は両端が開放された金属製のケースであり、例えばアルミ材よりなり、これを一端開放側から見ると、例えば図2のような外観を有している。筒型ケース1の外面には放熱フィン11が設けられている。また、筒型ケース1の内側面には、側板位置決め用の突起物12が設けられている。
【0012】次に、インバータ点灯装置本体2は、図3に示すように、プリント基板21に多数の電子部品が実装された安定器回路を底板22と蓋23で覆ったものであり、長手方向の両端には外部接続リード線5,6を接続するための端子台24が設けられている。なお、蓋23の上面にはラベル25が貼着されている。
【0013】次に、側板3はプラスチック成形品よりなり、図4に示すように、側板本体3は筒型ケース1の内断面に沿った形状を有しており、周縁部には筒型ケース1との密着性を良くするためのテーパー部31が設けられている。また、中央部には外部接続リード線5,6を貫通させるための貫通孔32が設けられている。さらに、内側面下端近傍には点灯装置固定用の突起物33が設けられている。この突起物33はインバータ点灯装置本体2の底板22を押さえる役割を有しており、これにより従来のような鉄板のバネは不要となるものである。
【0014】ここで、側板3のテーパー部31について説明する。図5は側板3の周縁部に設けられたテーパー部31の好ましい設計例を示している。図中、Hは側板本体3の厚さ、aはテーパー部31の先端部の厚み、cはテーパー部31の基端部の厚み、hは側板挿入方向についてのテーパー部31の長さ、bは側板挿入方向と直交する方向についてのテーパー部31の長さ、Rはテーパー部31の基端部の内側の曲率半径である。筒型ケース1の内面との密着性を確保しつつ、側板3の挿入作業を容易にするための条件として、b≧c≧a、a<c、H≧hとする。また、折れにくい条件としてR≧0.5とした。
【0015】次に、側板3の貫通孔32について説明する。貫通孔32は図6(a)〜(c)に示すように成形当初は未貫通であって中央部に0.5mm以下の薄膜部分32aを有している。また、この薄肉部分32aの周囲には徐々に肉厚が増していくテーパー部分32bがあり、図7に示すように、外部接続リード線を貫通させると、中央部の薄膜部分32aが破れて周辺部のテーパー部分32bが残り、外部接続リード線の挿入方向と逆方向に変形する。その結果、防水樹脂4を充填したときにインバータ点灯装置2内部への樹脂の侵入を防ぐ効果がある。また、貫通孔32のうち外部接続リード線を貫通させていない未貫通のものには中央部に0.5mm以下の薄膜部分32aが残っているので、防水樹脂を充填したときにインバータ点灯装置内部への樹脂の侵入を防ぐ効果がある。
【0016】次に、側板3の突起物33について説明する。図8に示すように、筒型ケース1のなかにインバータ点灯装置本体2を収納し、筒型ケース1の両端の開放部から側板3を挿入すると、側板3の周縁部に設けられたテーパー部31が変形して筒型ケース1に収納される。そして、筒型ケース1の内面に設けられた側板位置決め用の突起物12に側板3が当たると、側板3は位置決めされる。このとき、側板3の内側面下端近傍に設けられた点灯装置固定用の突起物33がインバータ点灯装置本体2の底板22を押さえる位置関係となるように寸法設計されており、インバータ点灯装置本体2の蓋23と筒型ケース1の内面との間には、従来のように、インバータ点灯装置本体2を押さえるための鉄板のバネを設けていないが、インバータ点灯装置本体2が浮き上がることは無く、鉄板のバネは不要となる。
【0017】以上のように、周縁部にテーパー部31を備え、中央部に貫通孔32を備え、内側面下端近傍に突起物33を備える側板3はプラスチック成形品により一体成形できるので、製造コストは低廉なものとなる。
【0018】図9は本実施形態の点灯装置の組み立て完了後の詳細な構成を示している。筒型ケース1の内部にはインバータ点灯装置本体2が収納され、その底板を突起物33で押え込むように、ケース両端の開口部に側板3が挿入され、その外側に防水樹脂4が充填されている。電源側外部接続リード線5と負荷側外部接続リード線6は側板3を貫通しており、その周囲を防水樹脂4で充填されている。図10に完成後の点灯装置の外観を示す。
【0019】ところで、外部接続用リード線5,6は図11に示すように、芯線71と外皮口部72との間に隙間があり、この隙間を通って防水インバータ点灯装置の内部の空気と外部の空気が流通する。このように、空気が流通することにより点灯装置外部より湿った空気がインバータ点灯装置内に入り込み、防水性能を損ねることがある。このため、外部接続リード線5,6の芯線71には予めはんだ処理を施し、この芯線71と外皮口部72との間には隙間を埋めるための樹脂73を塗布している。
【0020】外部接続リード線5、6は、図12に示すように、電源側外部接続リード線5a,5bと負荷側外部接続リード線6a〜6dを筒型ケース1の片側から一括して出す構成としても良いし、図13に示すように、電源側外部接続リード線5a,5bと一部の負荷側外部接続リード線6a,6bを筒型ケース1の片側から出し、残りの負荷側外部接続リード線6c,6dを筒型ケース1の反対側から出す構成としても良いし、図14に示すように、電源側外部接続リード線5a,5bを筒型ケース1の片側から出し、負荷側外部接続リード線6a〜6dを筒型ケース1の反対側から出す構成としても良い。さらに、調光装置8を用いる場合には、図15に示すように、電源側外部接続リード線5a,5bと調光用外部接続リード線9a,9bを筒型ケース1の片側から出し、負荷側外部接続リード線6a〜6dを筒型ケース1の反対側から出す構成とすれば良い。もちろん、図16に示すように、電源側外部接続リード線5a,5bと調光用外部接続リード線9a,9bと一部の負荷側外部接続リード線6a,6bを筒型ケース1の片側から出し、残りの負荷側外部接続リード線6c,6dを筒型ケース1の反対側から出す構成としても良いし、図17に示すように、すべての外部接続リード線5a,5b,9a,9b,6a〜6dを筒型ケース1の片側から一括して出す構成としても良い。図12〜図17のいずれの構成も可能とするように、側板3の貫通孔32は片側に各々8個ずつ設けられている。なお、図12〜図17に示す負荷10は蛍光灯を想定しており、一部の負荷側外部接続リード線6a,6bは蛍光灯の片側のフィラメントに、残りの負荷側外部接続リード線6c,6dは蛍光灯の他側のフィラメントに接続されるものである。
【0021】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、側板の材質がプラスチック成形品のみのため、側板のコストが従来例に比べて1/10程度になり、大幅なコスト低減が図れた。また、側板を筒型ケースに挿入し、筒型ケース内側に設けた突起物により側板の位置決めを行う場合に、側板の材質がプラスチック成形品で従来のゴム材の側板より硬いため、側板の位置決めが容易になった。
【0022】また、請求項2の発明によれば、側板の周縁部に設けたテーパーが筒型ケースに内側に変形しながら挿入され、筒型ケース内側と側板との摩擦が小さくなり、挿入作業が容易になる。
【0023】さらに、請求項3の発明によれば、側板に設けた点灯装置固定用突起物によりインバータ点灯装置の底板を押さえるようにすることで、従来のようにインバータ点灯装置を固定するための鉄板のバネが不要になり、材料コストが低減でき、また、インバータ点灯装置本体を筒型ケースへ挿入することが容易になり、作業性がアップした。この結果、当社比で生産性が約25%アップした。具体的には従来は200台/hであったものが250台/hに改善された。
【0024】また、請求項4の発明によれば、貫通孔に未貫通の薄肉部を設けたので、防水樹脂を充填したときにインバータ点灯装置内部への樹脂の侵入を防ぐ効果がある。
【0025】さらに、請求項5の発明によれば、外部接続リード線を引き出す構成を任意に選択できるように側板の貫通孔を設計したので、外部接続リード線の配線の自由度が高くなる効果がある。
【0026】請求項6の発明によれば、外部接続リード線の芯線と外皮口部との間の隙間を通って点灯装置外部より湿った空気がインバータ点灯装置内に入り込み防水性能を損ねることを防止できる。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
【識別番号】000210078
【氏名又は名称】池田電機株式会社
【住所又は居所】兵庫県姫路市西延末404−1
【出願日】 平成13年6月19日(2001.6.19)
【代理人】 【識別番号】100085615
【弁理士】
【氏名又は名称】倉田 政彦
【公開番号】 特開2003−7130(P2003−7130A)
【公開日】 平成15年1月10日(2003.1.10)
【出願番号】 特願2001−185660(P2001−185660)