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【発明の名称】 発光ダイオード素子封止外周発光ランプ
【発明者】 【氏名】谷中 一郎

【要約】 【課題】LED(発光ダイオード)光源による柱状光導体あるいは線状光導体の外周発光ランプにおいて、光源である該LEDランプ側から光導体側への入射光線が空気を介して通過するときの光線の伝搬ロスをなくすため、LED素子側から該光導体側へ空気を介さないで光線を伝搬させる外周発光ランプを提供する。

【解決手段】柱状体50あるいは線状体の端部に発光ダイオード素子49が封止され、反該端部側がコアのみの柱状光導体1または線状光導体となっていて、その外周に、軸線方向と実質的に交差方向で、線状微小突起群51を該軸線方向に設け、該軸線方向の該突起群の断面が三角形などであり、かかる線状微小細突起群51が発光部を形成して外周部が発光する。空気を介さずに外周発光部である該光導体に光線が至るので、該ランプの輝度を著しく上げることができた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光ダイオード光源による柱状あるいは線状の外周発光ランプであって、端部の柱状体あるいは端部の線状体に発光ダイオード素子が封止されていて、該柱状体あるいは該線状体に連なる反該端部側がコアのみからなる柱状光導体あるいは線状光導体となっていて、該発光ダイオード素子の光線放射方向が該柱状光導体あるいは該線状光導体の方向であって、該柱状光導体あるいは該線状光導体の外周に、該柱状光導体あるいは該線状光導体の軸線方向と実質的に交差方向に、全外周にあたかも雄ネジ形、あるいは外周の一部にあたかもラック形の線状微小突起群を該軸線方向に設けることにより、該線状微小突起群が発光部を形成して、該柱状光導体あるいは該線状光導体の外周が発光することを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【請求項2】 該発光ダイオード素子が封止されている該柱状体あるいは該線状体が、該柱状光導体あるいは該線状光導体の両端部にあることを特徴とする請求項1に記載する発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【請求項3】 片側端部に該発光ダイオード素子を封止している該柱状体あるいは該線状体、または両側端部に該発光ダイオード素子を封止している該柱状体あるいは該線状体、を備える該発光ダイオード素子封止外周発光ランプにおいて、該発光ダイオード封止外周発光ランプの軸線方向両端部の内面において、片端内面もしくは両端内面が、該柱状光導体側あるいは線状光導体側に向けての反射面となっていることを特徴とする請求項1および2に記載する発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【請求項4】 該柱状光導体あるいは該線状光導体の外周の該線状微小突起群の該軸線方向の該突起部断面形状が実質的に三角形、鋸歯形、あるいは正弦波形であって、該線状微小突起群の突起間のピッチが0.8〜1.0mm、該突起の高さが0.3〜0.5mmであることを特徴とする請求項1、2および3に記載する発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【請求項5】 該柱状光導体あるいは該線状光導体の外周の該線状微小突起群の該軸線方向の突起部断面が実質的に矩形であって、該突起部間相互の間で形成される溝の幅が0.1mm以下で、突起部の高さが0.3〜0.5mmであることを特徴とする請求項1、2、3および4に記載する発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【請求項6】 該発光ダイオード素子封止外周発光ランプにおいて、端部の該発光ダイオード素子封止部である該柱状体あるいは該線状体の部分と、反該端部側の該柱状光導体あるいは該線状光導体の部分とが、透明な接合面を介して互いに接合していることを特徴とする請求項1、2、3、4および5に記載する発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【請求項7】 該発光ダイオード素子封止外周発光ランプにおいて、端部の該発光ダイオード素子封止部である該柱状体あるいは該線状体に、発光ダイオードランプの形態で封止されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5および6に記載する発光ダイオード素子封止外周発光ランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】発光ダイオード利用のランプ分野であって、該ランプの形状が柱状体あるいは線状体で、該柱状体あるいは線状体の外周が発光する発光ダイオードランプに関する。
【0002】
【従来の技術】柱状の蛍光灯や線状のネオンサインなどは、その柱状体あるいは線状体の外周部が発光するが、該柱状体あるいは該線状体の内部自体が光を励起する光源である。これに対し、コア部(芯)と鞘部(クラッドあるいはシース部)からなる光導体の長手方向の端部から、別光源による導入光線が全反射の原理によって該光導体の内部を伝搬し、他方の端部に至ることを利用した蛍光灯の如き柱状あるいはネオンサインの如き線状の外周発光体がある。該光導体による外周発光体は、光源は外部にあって光源自体ではないので、頑丈で発熱も伴わないところから、長さの必要な発光体、立体発光体あるいは面発光体などとして道路標識、液晶ディスプレイのバックライト、部分照明器具などに使われている。
【0003】これらの該光導体による該外周発光体の光源としてはLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)ランプが多用されている。LEDランプには発光体であるLEDチップが透明樹脂に封止(モールド)されているものが多い。ここで、該LEDチップの発光の原理を説明する。pn接合のダイオード・チップに順方向の電圧を印加して、p部からn部に正孔を、n部からp部に電子を注入すると、価電子帯から伝導帯に励起された電子は、直接または間接的にエネルギ準位を下げて価電子帯の空孔と再結合する。このときに低下した電子のエネルギの差に相当する波長をもつ光が放射される。この現象は、ほとんどのpn接合ダイオードにおいて起こるが、十分に強い光が起こるものを特にLEDチップとして利用している。
【0004】LEDチップの例としては、緑色光を出すGaP物質など、黄色光を出すGaAsP物質など、赤色光を出すGaAlAs物質などがある。実用レベルの高光度LEDランプとしては、光度10cd(カンデラ)程度まであり、自動車用の超高光度のものでは光度22cd程度クラスも提供されている。LEDの高性能化に伴って、交通信号用や照明用などの分野にもLEDランプの実用が広がっている。
【0005】図7は、砲弾型LEDランプの一例の斜視略図である。砲弾型LEDランプ25のサイズは発光光度や目的や用途などによって異なるが、該砲弾型LEDランプの胴部の円形断面の直径が3〜12mm程度から15mmという大きなものまである。緑色光で該発光光度が1800mcd(ミリカンデラ)程度の場合、そのサイズの目安は、図7において砲弾形部の縦方向の長さが15mm程度、該砲弾形の胴部の円形断面の直径が10mm程度であるが、同程度の光度の該LEDランプで該長さが3.5mm程度、該直径が3mm程度の小さいものもある。該砲弾型LEDランプの発光光線の放射は、主として図7において上方である前方へビーム光線が放射されるタイプである。該砲弾型LEDランプの該外形は該胴部と先端レンズ部とに分けられるが、該胴部の断面が円形タイプや楕円形(オーバル)タイプなどがある。
【0006】次に、図7に示す砲弾型LEDランプの構造の例を説明する。図7において反射効果のための皿形を含むカソード(陰極)28に、LEDチップ27が導電性ペーストで接着されている。一方、アノード(陽極)29からウエッジワイヤボンディング30でLEDチップ27の上面の電極に結線されていて発光基部を形成している。かかる部品からなる該発光基部を本発明ではLED素子と称しているが、該LED素子がエポキシ系樹脂などの透明樹脂部34に封止されている。図7の砲弾型LEDランプ25および該LED素子の大きさは、一例としてLEDランプ25の胴部の直径が10mmのもので、該LED素子の幅方向(長辺)の長さは5mm程度である。カソード28からのアウターリード32とアノード29からのアウターリード31から、LEDチップ27に順電圧を印加するとpn接合部の活性層で発光し、LEDチップ27の表面から光線が放射される。
【0007】該光線はアノードでもある皿28によって前方(図7では上方)に放射し、砲弾状の先端の半球状樹脂レンズ33を通過しビーム光線として前方に放射される。放射光の指向特性(対向側の放射強度の分布)は用途によって異なり、LEDチップ27の形状と位置、カソード皿28の形状、半球状樹脂レンズ33の形状などによって任意に設計される。
【0008】図8に、砲弾型LEDランプ25におけるLEDチップ27中心部からの放射光線の透明樹脂部34内と外部での光線路35の縦断面略図例を示す。すなわち、該LEDチップ27の表面を区切って、そこから出る光線路35をコンピュータによってシュミレーションして表示したものの例である。このように砲弾型LEDランプ25からの放射光は、砲弾型LEDランプ25の軸線方向(図8では右方向)にビーム光線的な円錐形の末広がり状の光路を示す。したがって、該砲弾型LEDランプの対向面36には、図8において左側から対向面36を見ると対向面36に照射の光輪が描かれる。LEDチップの真正面を0°、左右各真横を90°としてその光度を相対値などで示した座標が指向特性座標で、光線のビームの指向性、広がりの特性を示す。なお、砲弾型LEDランプ以外に、ディスプレイ用として角型LEDランプがあり、エンボステーピング包装した表面実装型、該ディスプレイ用角型LEDランプを縦横に並べて一体化したパネルディスプレイユニットなどがある。
【0009】砲弾型LEDランプを光源とした光導体による外周発光体の例として、実用新案登録第3081186号「光導入式携帯ライト」が開示されている。図9はその図例の一部で、光導入式携帯ライト40の斜線表示部の断面略図部において、光源の砲弾型LEDランプ41からの放射光線が、光導入式携帯ライト40の発光体部である、外周に線状微小突起群を有する柱状光導体43の光導入部42から導入され、柱状光導体43の外周が発光する仕組みを示している。この例に示すように、LEDランプと外周が発光する機能をもつ光導体の組み合わせで柱状体あるいは線状体の外周を発光させることは公知である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】光導体において該光導体の長手方向の端部から、別光源のLEDランプの光線が該光導体に入射し、全反射の原理によって該光導体の内部を伝搬し、他方の端部に至ることを利用した、柱状光導体あるいは線状光導体による外周発光体の問題点を次に示す。LEDチップからの光線がLEDランプとして外部空気中に放射されるとき、該LEDランプ内部の該光線の反射ロスや、該内部と外部空気との界面による光散乱ロスが生じる。また、該光導体に導入されるときの該光導体の光導入部の該光線の反射ロスやその空気との界面における光散乱ロスなどが生じる。
【0011】かように、該光源部と、その間に空気を介した該光導体の該光線導入部において、別光源の該LEDランプ側と空気との境界面の該光線の通過ロスならびに空気と光導体側との境界面の該光線の通過ロスの合計はかなり高いといわねばならない。また、LEDランプと光導体の結合部が必要で、光線通過のロスを少なくするために該光導体の光導入面の研磨など精緻さが要求され、加工コストが高くなることなどがあげられる。
【0012】本発明は上記課題を考慮し、光源であるLEDランプ側から光導体側に光線が空気を介して通過するときの伝搬のロスをなくし、該LEDランプと該光導体の間の空気を介した結合部を必要としない、外周側面が発光する柱状光導体あるいは線状光導体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために鋭意検討の結果、次の如き発明に至った。すなわち、図1に示す如く、端部のA部柱状体50あるいは端部の線状体に発光ダイオード素子49が封止されていて、反該端部側つまり図1の右側のB部柱体はコアのみからなる柱状光導体1あるいは線状光導体となっていて、柱状光導体1あるいは該線状光導体の外周に、柱状光導体1あるいは該線状光導体の軸線方向つまり長手方向と実質的に交差方向に、あたかも雄ネジ形の如く全外周に、あるいはラック形の如く外周の一部に線状微小突起群51を該軸線方向の任意長さに設けることにより、線状微小突起群51が発光部を形成して柱状光導体1あるいは該線状光導体の外周部が発光する発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明をなした。
【0014】加えて、図3に描くように発光ダイオード素子49が封止されている柱状体58あるいは該線状体が、該柱状光導体1あるいは該線状光導体の両端部にあることを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明である。さらに、片側端部の該柱状体あるいは該線状体、または両側端部の該柱状体あるいは該線状体に該発光ダイオード素子を封止している該発光ダイオード素子封止外周発光ランプにおいて、該発光ダイオード素子封止外周発光ランプの片側端部あるいは両側端部に、該柱状光導体側あるいは該線状光導体側に向けて反射面を有することを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明である。
【0015】加えて、外周の該線状微小突起群の該軸線方向の該突起部断面形状が実質的に図2あるいは図5に示す如く三角形、あるいは鋸歯形または正弦波形であって、該線状微小突起群の突起間のピッチが0.8〜1.0mm、該突起の高さが0.3〜0.5mmであることを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明である。加えて、外周の該線状微小突起群の該軸線方向の突起部断面が実質的に図6に示す如く矩形であって、該突起間相互の間で形成される溝の幅が0.1mm以下で、突起の高さが0.3〜0.5mmであることを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明である。
【0016】さらに、図4の左図56に示す如く、該発光ダイオード素子49が封止されている該端部側の柱状体50あるいは該線状体の部分と、該反端部側の柱状光導体側1あるいは該線状光導体側とが、透明な接合面60を介して互いに接合していることを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明である。また、図4の右図57に示す如く、該発光ダイオード素子49が、発光ダイオードランプ61の形態で、柱状体59あるいは該線状体の端部に封止されていることを特徴とする発光ダイオード素子封止外周発光ランプの発明である。
【0017】本発明のLED素子封止の柱状光導体あるいは線状光導体による外周発光ランプは、砲弾型LEDランプを外部光源として、その光線を該光導体部に空気を介して導入して発光体とするところの、従来の外部光源による外周発光光導体に比較して、同じ発光性能のLED素子の使用で格段に高い輝度が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもとづき、図面を参照して説明する。なお本発明の全ての図面の各部の寸法や寸法比などは、説明を明確にするために主要部を誇張して描いているので実物の場合とは大きく異なる。図1は本発明の実施の形態の一例のLED素子封止外周発光ランプの斜視略図である。図1の寸法イメージは、図1において柱状体の直径は3〜15mm程度、横方向である長手方向が大凡50〜500mm程度であるが、あくまでもイメージであって本発明は前記の値に制約されない。図1において、LEDチップ27、カソード反射皿28、アノード29ならびにウエッジワイヤボンディング30からなるLED素子49が、柱状体50の端部、つまり図1において左側端部のA部柱体に封止されている。B部柱体である柱状光導体部1は外周に線状微小突起群51を有する外周発光体部である。
【0019】該LED素子封止外周発光ランプが図1に示す如く一体ものの場合には、A部柱体とB部柱体とも同じ柱状光導体あるいは線状光導体であるが、光学的な機能としてはA部柱体は透明な柱状体であればよい。本発明においては、図1に示す如く一体ものの場合でも機能上の表現として、A部柱体を該柱状体と表現し、B部柱体を該柱状光導体と表現している。
【0020】本発明における、外周が発光する該柱状光導体の方は面状、棒状などの立体状の発光体を意味し、外周が発光する該線状光導体の方は、視覚上で線として捉えられる発光体、あるいは遠くから見た場合にネオンサイン管が線状に見えるように、近接視では面状や立体状発光体でも実際上は線状に認識される発光体をいう。
【0021】本発明に用いる柱状光導体あるいは線状光導体は、光ファイバーなどといわれている光導体である。一般に光の伝搬のみを目的とする光ファイバーは、装飾用から光通信用まで広く使われている。これら光導体は、透明なガラスや合成樹脂などのコア部と、コアより屈折率の小さい鞘部とで構成している。単に屈折率ともいう絶対屈折率nのコア部を通過する光線が、nより屈折率の小さいnの鞘部の境界面に入射するとき、つまり相対屈折率r=(n/n)<1のとき、臨界角iがsin i=(n/n)と定義されて、その入射光角が臨界角iより大きい場合に該光線は全反射する。工業的に用いられる光ファイバーの材料は、一般的に透明合成樹脂の例で屈折率1.35程度から、高屈折率の鉛ガラスの1.55程度までの間であり、該光導体は、その境界面の全反射作用で光線を伝搬し、光源から離れた端面に該光導体がカーブしていても光線が伝搬する。
【0022】真空に近い小さい屈折率である周囲空気より、明らかに高い屈折率である透明合成樹脂などの固体を敢えてコア部に鞘部として被覆する理由は、コア部側からのコアと鞘の境界面を保護するためであることに他ならない。加えて、コアと鞘の間に屈折率に大きな差がなくても、光ファイバーの使用時の曲げ量において、該曲げ量を曲率半径値で示せば、この値が該光ファイバーの大凡直径程度より大きければ全反射が得られ、それ以下に極端に曲げることはないからである。
【0023】本発明は光線伝搬のみが目的でなく、光線伝搬と共に伝搬光線の一部を外周発光に用いるのが目的であり、コア部側から見たコアと鞘の境界面を保護する必要はないから、鞘部の役割を外周空気としてよい。鞘部の役割を外周空気とする場合、外周空気の屈折率は大凡1で、透明合成樹脂の屈折率は何れも空気のそれよりは大きいので、光学的には透明性さえあればよいことになる。
【0024】本発明の該光導体の外周発光の仕組みについて説明する。コアと鞘部、あるいは鞘部を周囲空気とするところの固体としてはコア部のみからなる光導体中の光線伝搬の原理は、或る屈折率のコア中の光線が、それより屈折率の小なる鞘部との境界面に入射するとき、入射角が法線に対するある一定の角度より大きいと全反射する。その境界面は光導体の軸線(長手方向中心線)に対し略平行ではあるが、微細には平行とは限らないので反射点の法線角度も微細には一定でない。よって光線の導入直後からの進行距離にしたがって該光線の該軸線に対する角度は、鞘内面で全反射しない部分も含めて多様化して行く現象がある。
【0025】この現象を利用して光導体の長手方向の外周に線状の微細な突起群を設けることのみで、該軸線に対する角度が多様化して伝搬して行く該光線の一部を捉えて、光導体側面を透過させ、あるいは光錯乱させて外周発光させることが本発明の仕組みである。
【0026】本発明に用いる光導体はコア部のみからなり、鞘部の役割は外周空気である。該光導体の長手方向つまり軸線方向について、該軸線方向と実質的に交差方向に外周に沿って外周全部、あるいは外周の一部に線状微小突起群を有する部分を該軸線方向に設ける。前者はあたかも雄ネジ形で、後者は柱状体あるいは線状体の側面の一部に該光導体の軸線方向に歯を切ったようなラック形(rack;まっすぐな棒に歯車状の歯を切ったもの)の如き形状でもよい。該光導体に光線が導入されると、該光導体の外周において該軸線方向に連なる該線状微小突起群を有するあたかも雄ネジ状の外周部全体、あるいはあたかもラック状の外周の一部が軸線方向に漏光部や光錯乱部を形成して発光し、外周が光るものである。
【0027】図2は、図1における柱状光導体の外周に該線状微小突起群3を有するB部柱体をその直径で切った場合の縦断面略図である。つまり、図2では外周の該線状微小突起群の該軸線方向の突起部断面3が、実質的に三角形である場合の一例である。図2に描くように外周の該軸線方向の該三角形の谷部53は、該光導体の該軸線に対して略平行な面を形成している。
【0028】図3は、本発明のLED素子封止外周発光ランプにおいて、LED素子49を柱状光導体1の両側の柱状体58に封止した場合の斜視略図例である。図3に示すように、本発明のLED素子封止外周発光ランプにおいては、柱状光導体1の両側の端部に、LED素子49が封止されている柱状体58あるいは該線状体を設けてもよい。
【0029】また、該柱状光導体通過の光線を有効に外周発光に利用するために、図1におけるLED素子封止外周発光ランプの右側のLED素子のない内面の端面に、アルミ箔などの鏡面反射材あるいは反射性の高い乱反射材などを貼付などして、該光線が該柱状光導体側に向かう反射面52としてもよい。また、右側の端面内面の反射面52に加えて、LED素子49封止側の左側の端面内面を反射面45としてもよい。また、図3における該LED素子封止の柱状体が、柱状光導体の両側にあるタイプのLED素子封止外周発光ランプにおいても、両端面の内面を反射面45としてもよい。
【0030】ところで図1は、図1においてA部柱体およびB部柱体とも連続した一体ものである場合の例で、図1において左側の柱状体50の端部にLED素子49が直接封止されている。これに対し図4の左図56ならびに右図57は、図1とは別な構造の例であるところのLED素子封止部である柱状体端部の近傍の斜視部分略図である。
【0031】図4の左図56は、LED素子49が封止されているA部柱体の柱状体50と、外周に該線状微小突起群を有する外周発光部であるB部柱体の柱状光導体1とが、透明な境界部60を介して接合している場合の例である。透明な境界部60はA部柱体とB部柱体との接合部であり、透明性接着剤での接着や溶着などで光線の通過に支障のない透明状態の接合部とする。かような構造であると、A部柱体とB部柱体とを別々に作っておき、完成製品とするときに接合でき、B部柱体の材料選定や加工などについてはLED素子封止のための制約を考慮する必要がなく、該光導体として適合すればよい。例えば、LED素子封止部であるA部柱体の柱状体50をエポキシ系樹脂とし、外周発光部であるB部柱体の柱状光導体1をPMMA(ポリメタクリル)樹脂とするなどである。
【0032】図4の右図57は、図7に描いているLEDランプ25と同様なLEDランプをLEDランプ61としてそのままA部柱状体59に封止した例である。かような構造であると、封止用のREDランプ61を別に作っておくか、市販品のLEDランプ61を用意しておき、完成製品とするときに封止用の該LEDランプ自体をそのまま封止すればよい。かような場合は柱状光導体1の材料選定や加工などについて精密部品であるLED素子の封止のための制約は考慮する必要がなく、該LEDランプ自体の封止に適合すればよい。なお、LEDランプ61はビーム光線を放射する砲弾型LEDランプでなくてもよいが、この場合は光線の放射方向を反射板などを用いて柱状光導体1方向へのビーム状の光線とする必要がある。
【0033】さらに、図4の左図56と右図57との組み合わせ、つまり左図56のA部柱状体50にLED素子49に替えて、右図57に封止しているLEDランプ61を封止して柱状体50部としておき、完成製品にするときにB部柱体である外周発光する柱状光導体部1と接合してもよい。
【0034】次に、本発明の一例である鞘部を周囲空気とする固体としてはコア部のみからなる柱状光導体にて、本発明の光導体の外周発光と光線伝搬の原理を説明する。図5は、図2の光導体の断面略図のC部、つまり該柱状光導体外周の線状微小突起群の該軸線方向の突起部断面が三角形の場合の断面拡大部分略図である。図5は、コア部である柱状光導体1、鞘部の役割をする周囲空気2からなり、柱状光導体1であるコア側からのコアと周囲空気の境界面9−1〜9−7を示し、周囲外面10−1〜10−7を示す。
【0035】図5において、柱状光導体1の軸線に対し所定角度で伝搬する光線11は、コアと鞘の境界の法線11−11に対して全反射しない角度で透過した場合、外層10−5に至って法線11−11に対称に正反射(鏡面反射)し11’方向つまり外周に漏光する。該軸線に対し所定角度で伝搬する光線12についても同様に、法線12−12に対して全反射しない角度で透過した場合、外面10−5で法線12−12に対称に正反射し12’方向に漏光する。該軸線に対し所定角度で伝搬する光線13については、法線13−13に対し全反射しない角度で透過した場合に13’方向に漏光する。
【0036】所定角度で伝搬する光線14は三角形の谷部である光導体軸線に平行のコア側から見たコア層と周囲空気層との境界面9−4で法線14−14に対して全反射する角度で入射して全反射し、外周部から漏光せずに光導体1中を14’方向に伝搬する。以下同様に該軸線に対し多様化した光導体1中を伝搬する光線の一部が同様に線状突起体3−1、3−2を含めて全ての線状微小突起群が光り、光導体の長手方向において線状突起群を有する部分の外周が総合的に光る。この例に示すような作用で外周が光るので、線状微小突起群の突起断面は三角形でなくてもよく、鋸歯波形、正弦波形、矩形などでもよい。線状微小突起群は該光導体の外周に沿って円周に亘っている雄ネジ形でもよく、また、該光導体の側面の一部に該光導体の軸線方向に歯を切ったようなラック形でもよい。
【0037】図6は、図2における該線状微小突起群の該軸線方向の突起部断面3の三角形に相当する部分の断面形状が、矩形の場合の拡大部分断面略図である。図6は、コア部である柱状光導体1、鞘部の役割をする周囲空気2からなり、外周の線状微小突起群の該軸線方向の突起部の矩形断面16−1〜16−3と、該突起群に囲まれて形作られた溝部17−1〜17−3を示す。この溝部は、該線状微小突起群の該軸線方向の断面の矩形を形成するために切削法などによって加工された溝で、壁面20−1〜20−5を形作っている。また、図6において、柱状光導体部1の外周の該線状微小突起群である軸線方向突起部断面の矩形16−1〜16−3の外面18−1〜18−5を示し、コア側からのコアと外周空気との境界面19−1〜19−5を示す。
【0038】入射した光線21、22は、壁面20−4、20−5に至り、その面で光線の一部が21’、22’として漏光し、光線の他の一部はコアと外周空気との境界面19−5で21”、22”方向に全反射し柱状光導体1中を伝搬して行く。光線23は、壁面20−4に至り一部は23’方向へ全反射して外面18−3から漏光し、光線の他の一部は23”方向へ漏光する。光線24は、溝部17−1の底部のコアと外周空気との境界面で全反射し柱状光導体1中を24’方向に伝搬して行く。以下同様に光導体1中を伝搬する光線の一部が壁面20−1〜20−5に至り、該溝部が光ることによって、矩形突起16−1〜16−3の間に作られた全ての溝部17−1〜17−3が光り、光導体1の長手方向において該線状微小突起群を有する部分の該外周全体が光る。外周の該線状微細突起群の該軸線方向の突起部断面は厳密には矩形でなくてもよく、台形などの実質的に矩形の範疇の形状も含まれる。線状微小突起群は該光導体の外周に沿って円周に亘っている雄ネジ形でもよく該光導体の側面の一部に該光導体の軸線方向に歯を切った如きラック形でもよい。
【0039】該軸線方向の任意長さの線状微小突起群を有する外周部あるいは外周部の一部が光るという効果を損なわない限り、本発明の該柱状光導体あるいは該線状光導体自体の断面形状は、円形、楕円形、半円形、そして各中空形でもよく、製品使用時に必要な光学的、機械的性能などが維持されればどのような形状でもよい。
【0040】該線状微細突起群の該軸線方向の突起部断面は三角形、鋸歯形、矩形など断面においての法面が直線状であることが望ましい。例えば、図2における外面10、図5における外面10−2、10−3、10−5、10−6、図6における壁面20−1〜20−5の如き直線状が望ましい。正弦波形など曲線状では外周を効率よく光らせることができないがソフトな発光体になるなどの特長がある。
【0041】該突起部断面が三角形の場合の頂角は、その境界は定かでないが大凡90°以下が適合し、望ましくは30°までの範囲が適合する。頂角があまりにも小さいと光導体内部で伝搬する光線のうちの全反射する分が多くなり、外周部への漏光に寄与する分が少なくなって外周の部分輝度を低めることになる。頂角があまりにも大きいと線状微小突起群の突起間のピッチを小さくとることができないので全体として高輝度が得難くなる。
【0042】本発明の外周発光体の該外周の該線状微細突起群の該軸線方向の該突起部が三角形断面あるいは矩形断面の場合のピッチ、つまり雄ネジ形でいうピッチは、大凡0.8〜1.0mm程度が望ましい。突起の高さは大凡0.3〜0.5mm程度が望ましい。該矩形断面の場合には矩形突起間で形作られる溝、図6でいえば17−1〜17−3に図示されるような該軸線方向の溝幅は大凡0.1mm(100μm)以内とする必要がある。線状微小突起群の断面が矩形の場合の外周発光の機構は主として溝の壁面の光錯乱現象の利用であり、溝幅が狭いと一つの溝当たりでは溝の両壁面の光錯乱現象を加算した効果となるから狭い方がよいのである。
【0043】本発明のLED素子封止外周発光ランプは、一体ものの場合の柱状光導体あるいは線状光導体は、LED素子を封止する必要性から、透明エポキシ系樹脂、あるいはこれとほぼ同等な物性を示す透明性の樹脂を用いる。エポキシ系樹脂はエポキシ基をもつ熱硬化性樹脂であり、エピクロルヒドリンとビスフェノールAをベースとしたものが多い。接着性、機械的性質、電気的性質、化学的性質、寸法精度などにすぐれ、強靭な樹脂から、可撓性があるものまで幅広い性質が得られるのでLED素子封止用樹脂として多く用いられている。
【0044】一方、図4の左図56に示す如く、LED素子封止部の柱状体50と、外周発光柱状光導体1とが接合部60で接合している場合、例えばA部柱体にはエポキシ系樹脂を用いて、LED素子封止のための制約がないB部柱体である柱状光導体部1には下記の如き樹脂などを用いることができる。同様に、図4の右図57に示す如くA部柱体にLEDランプ61そのもの封止する場合、LED素子部の封止のための制約がないので、B部柱体である柱状光導体部1、あるいはA部柱体であるLEDランプ封止柱状体59およびB部柱体である柱状光導体1には次の如き樹脂が適用できる。
【0045】すなわちアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、酢ビ・塩ビ共重合体樹脂、ポリウレタン系樹脂などの透明性の高い樹脂を用いることができる。加えて、コア部の樹脂は一般に高屈折率の樹脂が適合し、屈折率1.4〜2.0の範囲が好適であり、これらの例としては屈折率の高いポリスチレン、ポリスチレン共重合体、PMMA、ポリカーボネートなどがあげられる。
【0046】樹脂の透明性については、本発明のLED素子封止外周発光ランプは各種用途に使われるので、基本的にそれぞれの用途に適した透明性があればよい。外周発光部の長さが短ければ高い透明性は必要でなく、長ければ減衰性の問題から透明性は高い方がよい。しかしながら全光線透過率が80%以上が望ましく、光導体としての加工や使用時の撓みなどに対する十分な機械的強度を持っていなければならず、ポリマーの架橋などの物性改良手段を講じてもよい。外周の線状微小突起群の加工法との兼ね合いでいえば、適度な可撓性のある例えばPMMA樹脂などは精密転造法が適用でき、硬いポリスチレン系樹脂や逆に柔らかいポリウレタン系樹脂などは切削法が適用できる。
【0047】柱状光導体あるいは線状光導体に微細線状突起群を形成する方法は、ダイス用金属で線状微小突起群の各種の転造用雌型を作り、この雌型で予め作っておいた線状あるいは柱状光導体の長手方向の一部を精密転造加工する方法が適用できる。切削切込み入れる方法も適用できる。精密転造加工によるか切削切込加工によるかなどについては、全体の形状、微細線状突起群の形状、使用樹脂の種類などによって選択する。また、図4の左図56において、B部柱体である柱状光導体はガラスであってもよい。ガラスの場合の線状微小突起群の形成加工は加熱状態での精密転造などが適合する。
【0048】近年、小さくて高光度のLED素子あるいはLEDランプが提供されるようになってきている。図1、図3ならびに図4においては、封止LED素子あるいは封止LEDランプは一ケ所当たり1個であるが、本発明のLED素子封止外周発光ランプにおいては、該一ケ所に並列に複数個のLED素子あるいはLEDランプを封止してもよい。封止LED素子数を複数にすることや、高光度LED素子の起用によって、本発明のLED素子封止外周発光ランプの光度をかなり高くすることができるので、本発明を適用すれば一般の蛍光灯クラスの6000cd/mクラス以上の輝度も容易に得られる。
【0049】次に実施例を示す。コアのみからなる直径14mm、全長120mmの外周平滑な円柱状光導体を、屈折率1.60のエポキシ系樹脂を用いて試作した。一方、外周発光の検討用に各種の線状微小突起群を作るべく、ダイス用金属で各種の転造用雌型を作った。該転造用雌型を用いて、予め作っておいた外周平滑な該円柱状光導体について、図1でいうとB部柱体を精密転造加工によって、外周部にあたかも雄ネジの如き線状微小突起群を作った。図1でいうと外周部が平滑なA部柱体の長さが30mm、該外周発光部である該外周に該線状微小突起群を有するB部柱体の長さを90mmとし、以下全ての試料について一定とした。
【0050】まず、次に示すテスト用LED素子封止外周発光ランプの試料(1)〜(4)を試作した。試料(1)〜(4)の外周発光部である線状微小突起群の軸線方向の円柱光導体の軸線方向の突起部断面形状は、図2に示す如き三角形とした。形状は図2でいうと、該軸線方向の突起部断面の該三角形の頂角を60°とし、該三角形の突起間のピッチを0.8mm、突起の高さを0.5mmと一定にした。該試料の内容は、試料(1)図1に示す如く、LED素子封止部のA部柱体と外周発光部のB部柱体とが一体ものの場合。試料(2)図4の左図56に示す如く、LED素子封止部A部柱体と外周発光部B部柱体とが接合部60を介して接合している場合。試料(3)図4の右図57に示す如く、LED素子封止部A部柱体と外周発光部B部柱体とが一体ものではあるが、LEDランプ61そのものを封止した場合。試料(4)図9に示す如く、砲弾型LEDランプ41を外部光源として、光導体43の光導入部42との間に空気を介して光線を導入した場合、についての4試料である。
【0051】該LED素子関係の内容は次の如くである。テスト用該LED封止外周発光ランプのLEDチップの位置は、外周発光部開始端から10mmと一定とした。試料(1)および(2)に使用のLED素子部は、円柱部の断面における直径10mm、長さ15mmのディスプレイ用の砲弾型LEDランプに使われているところの、LED材料GaP/GaPの、緑色発光LEDチップを用いたLED素子を封止した。該LED素子は、該砲弾型LEDランプとした場合に3.3V印加で1500〜2000mcd(ミリカンデラ)の光度のものである。試料(3)および(4)には、ディスプレイ用の該砲弾型LEDランプそのものを用い、前者については図4の右図57に示す如く封止し、後者については図9に示す如く外部光源とした。
【0052】外周発光体部である該円柱状光導体の内容については、試料(1)および(3)は、エポキシ系樹脂の一体もの。試料(2)は、試料(1)を図4の左図56でいえば、接合部60の部分で一旦切断し、両切断面を精密研摩した上、透明エポキシ系接着剤で接合して試料としたもの。試料(4)については、図9でいえばLEDランプ41先端と、円柱状光導体の光導入部42の面との距離を2mmとし、該外周発光開始端から該LEDチップ間の距離は試料(1)〜(3)と同様の10mmとし、LEDランプ41と光導入部42間は筒状物で覆って試料とした。
【0053】評価方法は、LED素子に電圧3.3Vを印加して発光させ、各試料の外周発光部の軸線と直角方向の光度(cd)を長形光度計にて測定し、輝度(cd/m;ミリカンデラ/平方メートル)に換算して評価値とした。検討結果は、試料(1)の輝度が972cd/m、試料(2)が826cd/m、試料(3)が892cd/m、試料(4)が564/mであった。試料(1)の該LED素子封止部円柱状体と該円柱状光導体とが一体ものの場合の輝度が最も高く、試料(4)のLEDランプを外部光源として、円柱状光導体の光導入部との間に空気を介して光線を導入した場合の輝度は低く、試料(1)の輝度の58%であった。また、試料(2)のLED素子封止部である該円柱状体と該円柱状光導体を接合部で接合した場合、試料(3)のLED素子封止部である該円柱状体と該円柱状光導体とが一体ものではあるが、該LEDランプそのものを封入した場合については、おのおの試料(1)の輝度の85%と92%の輝度を示した。
【0054】このことから、本発明のLED素子封止外周発光ランプは、同じ発光性能の該LED素子を用いた該砲弾型LEDランプによる外部光線導入の外周発光体に比較して、はるかに輝度が高いことが分かった。また、同じLED素子を用いた該砲弾型LEDランプを外部光源とした場合に比較して、LED素子封止部である円柱状体と円柱状光導体とが透明性接合部で接合している場合、ならびにLEDランプそのものを封入した場合についても、かなり輝度が高いことも分かった。
【0055】次に、該突起部の断面が三角形の場合について、該突起部の高さの検討を行った。 該突起部の断面の三角形の頂角は60°で一定とし、該突起部のピッチを0.8mmと一定とした。該突起部の高さは、試料(5)の0.2mmから試料(10)の0.7mmまでの6水準とし、図2に示す如く該突起部間には、該円柱状光導体の軸線方向に平行な面の谷部53を形作った。前記測定と同様に、該LED素子に3.3Vを印加して発光させ、光度の測定法は試料(1)〜(4)の測定と同様とし、光度を輝度に換算して評価した。
【0056】
【表1】

【0057】表1の結果から突起の高さにおいて、試料(6)の0.3mmの場合の輝度830cd/mから、試料(8)の0.5mmの場合の輝度972cd/mの試料(6)〜(8)の範囲において高い輝度を示した。
【0058】同様な方法で該突起間のピッチの検討を行った。突起の高さを0.5mmと一定とし、ピッチについて試料(11)の0.6から、試料(17)の1.2mmまで7水準とした。その結果を表2に示す。
【0059】
【表2】

【0060】表2の結果から、ピッチについてはその境界は定かではないが、試料(13)の0.8mmの場合の輝度972cd/mから、試料(15)の1.0mmの場合の輝度848/mの試料(13)〜(15)の範囲が輝度が高いことが分かった。
【0061】次に頂角の角度の検討を行った。角度の水準を110°、100°、90°、80°、70°、50°、30°の7水準で行った結果、境界は定かでないが90°〜50°範囲の場合に高い輝度が得られた。
【0062】外周平滑な該円柱状光導体を用い、図1でいえば、B部柱体の外周の線状微小突起群の該円柱状光導体の軸線方向の該突起部断面が矩形の場合の検討を行った。該矩形の形成方法は切削法によって、図6の17−1〜17−3に示す如き深さ0.4mmの切り込み入れて形成し、16−1〜16−3に示すような軸線方向の該突起部断面が矩形のLED素子封止外周発光ランプを試作した。図6の17−1〜17−3に描く如き溝の溝幅を80μmとし、長手方向の突起のピッチを試料(18)の0.6mmから0.1mmきざみで、試料(24)の1.2mmまでの7水準とし、同様な方法で光度を測定し輝度を求めたした。この結果を表3に示す。
【0063】
【表3】

【0064】結果は、試料(20)の0.8mmの場合の輝度966cd/mから、試料(22)の1.0mmの場合の輝度948cd/mの試料(20)〜(22)の範囲で輝度が高いことが分かり、該矩形の場合の線状微小突起群の突起ピッチについては、断面が三角形の場合と同様な結果であった。また、該矩形突起を作るためのスリットの溝の幅をある限度を越えて大きくすると輝度が低くなることが分かり、輝度を高めるスリット溝幅は大凡0.1mm(100μm)以下であることも分かった。
【0065】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0066】(ア)本発明のLED素子封止の柱状光導体あるいは線状光導体による外周発光ランプは、砲弾型LEDランプを外部光源として、その光線を該光導体部に空気を介して導入して発光体とするところの従来の外部光源による外周発光光導体に比較して、同じ発光性能のLED素子の使用で格段に高い輝度が得られる。
(イ)本発明のLED素子封止外周発光ランプは、雄ネジ形の外周全体、あるいはラック形の外周の一部に、柱状光導体あるいは線状光導体の軸線方向の任意長さに、高輝度で外周を発光させることができる。よって、従来の光ファイバー類の外周発光方式において、輝度が低いがゆえに使えなかった用途である道路標識、ディスプレーなどの発光表示装器具、部分照明器具、装飾用途など高輝度が必要な分野にLEDランプの用途を拡大できる。
(ウ)本発明のLED素子封止外周発光ランプは、コンピュータなどの液晶ディスプレイのバックライト用などの線状の外周発光体から、ショーウインドウ照明などの大きなものまで適用することができ、用途の範囲が極めて広い。
(エ)端部にLED素子を封止した、外周平滑な柱状光導体あるいは線状光導体を予め作っておき、必要に応じて金属ネジ加工などに用いられている精密転造法や切削方式で、外周の軸線方向の任意の長さや位置について簡単に線状微小突起群の形成加工ができるので、簡便で製作コストが基本的に低く経済的である。
(オ)小型で高光度な白、赤、緑色などの光を発するLED素子あるいはLEDランプを用いれば、自在な色相の線状、長方形、立体的発光体が任意サイズで得られ、時計、児童の鞄などに付帯させる夜間に目立つ交通安全具、夜間のスキーツアーなどの運動用付帯用品などにも適用できる。
【0067】高光度のLED素子や、小さくて高光度のLEDランプが提供されるようになっている。したがって、本発明のLED素子封止外周発光ランプの封止LED素子あるいはLEDランプを一ケ所に並列で複数の使用が可能になり、かような方法を含めて本発明のLED素子封止外周発光ランプのさらなる光輝度化が可能で、ショーウィンドウなどの照明用や標識用など、面状、立体状あるいは線状の高輝度の発光体が必要な分野向けのLEDランプの適用の道が開け、産業界に資するところが大きい。
【0068】
【出願人】 【識別番号】300077559
【氏名又は名称】谷中 一郎
【出願日】 平成14年5月7日(2002.5.7)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−331605(P2003−331605A)
【公開日】 平成15年11月21日(2003.11.21)
【出願番号】 特願2002−170705(P2002−170705)