| 【発明の名称】 |
線状発光体 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉山 秀夫
【氏名】田澤 晴列
【氏名】田沼 逸夫
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| 【要約】 |
【課題】軸方向の出射光の角度分布が最適化され、側周面から光を高指向性で放射させることができる高性能な線状発光体を提供する。
【解決手段】少なくとも一端に光入射部を有し、軸方向に沿った周側面上に該光入射部からの入射光を反射する光反射溝を有する透光性棒状体を少なくとも有してなる線状発光体において、前記光反射溝における光反射面、又は研磨後の光反射面に対し、該透光性棒状体の屈折率よりも屈折率の高い材料が塗設された線状発光体である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも一端に光入射部を有し、軸方向に沿った周側面上に該光入射部に対面する光反射面を備えた光反射溝を形成した透光性棒状体を少なくとも有してなる線状発光体において、前記光反射溝における光反射面に、該透光性棒状体の屈折率よりも屈折率の高い材料が塗設されたことを特徴とする線状発光体。 【請求項2】 透光性棒状体の屈折率と、該透光性棒状体の屈折率よりも屈折率の高い材料との屈折率差が0.05以上である請求項1に記載の線状発光体。 【請求項3】 高屈折材料が、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)及びアルミニウムドープ酸化亜鉛から選ばれる請求項1又は2に記載の線状発光体。 【請求項4】 光反射溝が、前記光反射面の両端に溝壁を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項5】 溝壁が、光反射溝の両端に線状発光体の軸方向と平行に対向配置された請求項1乃至4のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項6】 溝壁が、溝底に対し略法線方向に位置する請求項1乃至5のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項7】 光反射溝が、V字状溝、及び両端部が逆錐形状であるV字状溝のいずれかである請求項1乃至6のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項8】 光反射溝の頂角が60〜120度である請求項1乃至7のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項9】 線状発光体が、前記透光性棒状体よりも低屈折率であって該透光性棒状体を被覆する透光性クラッドを有してなる請求項1乃至8のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項10】 光反射溝と対向する方向における該光反射溝からの反射光の輝度が500cd/m2以上である請求項1乃至9のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項11】 軸方向に直交する方向の断面における、光反射溝側と対向する側の形状が真円形の一部及び楕円形の一部のいずれかである請求項1乃至10のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項12】 透光性棒状体における光入射部に光を照射する発光体を有する請求項1乃至11のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項13】 車両用燈具として使用される請求項1乃至12のいずれかに記載の線状発光体。 【請求項14】 多色である請求項1乃至13のいずれかに記載の線状発光体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、側周面から光をロスなく高指向性で放射可能な線状発光体に関し、特に室内燈、車両のテールランプ等の車両用燈具として好適な線状発光体に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、線状の発光が得られる発光体としては、ネオン管や蛍光管等が知られている。これらネオン管や蛍光管は高電圧を必要とし、感電や漏電の危険性があるため、例えば、水中や雨のかかる場所、又は雪のかかる個所では使用することができず、しかも、ネオン管や蛍光管は、ガラス管で形成されているので、人や車等が物理的に衝突して破損するおそれのある場所では、使用することができなかった。また、曲面状に彎曲させるような恰好で使用する場合には、その曲率に合わせたガラス細工を行う必要があり、熟練を要し、その結果コストの増大を招いていた。更に、消費電力が1m当たり数十W程度と大きいため、長時間に亘って使用する場合には、商用電源を利用できる場所でなければ使用できないという問題点があった。 【0003】近年、これらの問題を解決するものとして、可撓性チューブに透明コア液又は柔軟な透明ポリマーを充填した光伝送チューブやプラスチック光ファイバーを撚り合わせたものが提案されている。 【0004】即ち、上記提案は、光源から出射される光を光伝送チューブ等に入射させ、数十mの長尺に亘りチューブ側面から光を出射させるものであり、光源と発光部とを分離できるため、水中や屋外、或いは爆発のおそれのある環境でも使用でき、しかも破損の危険性もなく、更にガラス細工等の複雑で面倒な加工が不要であり、施工性も良好なものである。 【0005】しかしながら、このような光伝送チューブ等は、数十m程度の長さに亘って発光させるもので、側面の発光効率が低く、輝度を上げるには50〜250W程度の高電力光源が必要である。また、側面発光を目的として水中や屋外或いは爆発の虞れのある環境で使用するには光源の防護対策が必要となり、これに伴って光源装置自体が大型化し、収納場所が大幅に制限されてしまうという問題がある。 【0006】一方、側周面から光を放射させるようにした線状発光体として、管状クラッドと、該管状クラッドの構成材料よりも高屈折率の材料で構成されるコアとを備え、該管状クラッドとコアとの間に該管状クラッドの長さ方向に沿って帯状の反射層を形成し、前記コアを通る光を該反射層で反射・散乱させて該反射層形成側と反対側の管状クラッド側周面から放出させるようにした光伝送チューブが近年注目されている(特開2000−39519号公報など)。 【0007】前記光伝送チューブでは、反射層を管状クラッドとコアとの間にチューブの長さ方向に沿って帯状に形成してあり、光量の最も多いコア内部を通る強い光がこの帯状の反射層で反射され、該反射層と反対側のチューブ側周面から指向性の高い強い光として放出される。これらの線状発光体の反射層としては、光拡散性の粒子が用いられている。この光拡散性粒子に光が当たるとあらゆる方向(ロッドの長さ方向、周方向)に散乱されるが、周方向については反射層の幅を狭くすることで指向性が高まり(周方向のレンズ効果と併合)、この分、ロッド側面の輝度は向上するが、期待したほどの効果は得られておらず、著しく高い輝度が要求される製品には応用することができないという問題があった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、光反射溝の光反射面に高屈折材料を塗設することにより、臨界角が大きくなり、ロスが少ないと共に、軸方向の出射光の角度分布が最適化され、側周面から光を高指向性で放射させることができる高性能な線状発光体を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を達成するため、下記の線状発光体を提供する。 【0010】請求項1の発明は、少なくとも一端に光入射部を有し、軸方向に沿った周側面上に該光入射部に対面する光反射面を備えた光反射溝を形成した透光性棒状体を少なくとも有してなる線状発光体において、前記光反射溝における光反射面に、該透光性棒状体の屈折率よりも屈折率の高い材料が塗設されたことを特徴とする線状発光体である。請求項2の発明は、透光性棒状体の屈折率と、該透光性棒状体の屈折率よりも屈折率の高い材料との屈折率差が0.05以上である請求項1に記載の線状発光体である。請求項3の発明は、高屈折材料が、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)及びアルミニウムドープ酸化亜鉛から選ばれる請求項1又は2に記載の線状発光体である。請求項4の発明は、光反射溝が、前記光反射面の両端に溝壁を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の線状発光体である。請求項5の発明は、溝壁が、光反射溝の両端に線状発光体の軸方向と平行に対向配置された請求項1乃至4のいずれかに記載の線状発光体である。請求項6の発明は、溝壁が、溝底に対し略法線方向に位置する請求項1乃至5のいずれかに記載の線状発光体である。請求項7の発明は、光反射溝が、V字状溝、及び両端部が逆錐形状であるV字状溝のいずれかである請求項1乃至6のいずれかに記載の線状発光体である。請求項8の発明は、光反射溝の頂角が60〜120度である請求項1乃至7のいずれかに記載の線状発光体である。請求項9の発明は、線状発光体が、前記透光性棒状体よりも低屈折率であって該透光性棒状体を被覆する透光性クラッドを有してなる請求項1乃至8のいずれかに記載の線状発光体である。請求項10の発明は、光反射溝と対向する方向における該光反射溝からの反射光の輝度が500cd/m2以上である請求項1乃至9のいずれかに記載の線状発光体である。請求項11の発明は、軸方向に直交する方向の断面における、光反射溝側と対向する側の形状が真円形の一部及び楕円形の一部のいずれかである請求項1乃至10のいずれかに記載の線状発光体である。請求項12の発明は、透光性棒状体における光入射部に光を照射する発光体を有する請求項1乃至11のいずれかに記載の線状発光体である。請求項13の発明は、車両用燈具として使用される請求項1乃至12のいずれかに記載の線状発光体である。請求項14の発明は、多色である請求項1乃至13のいずれかに記載の線状発光体である。 【0011】本発明によれば、少なくとも一端に光入射部を有し、軸方向に沿った周側面上に該光入射部からの入射光を反射する光反射溝を有する透光性棒状体を少なくとも有し、前記光反射溝における光反射面に対し、該透光性棒状体の屈折率よりも屈折率の高い材料、特に、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)及びアルミニウムドープ酸化亜鉛から選ばれる高屈折材料を塗設することにより、臨界角を大きくすることができ、光の漏れが少なくなると共に、軸方向の出射光の角度分布が最適化され、軸方向に略直角な高指向性のライン状の強い光が得られると共に、安全性、耐熱性、耐候性、コストパフォーマンスに優れた線状発光体が得られるものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を参照して更に詳しく説明する。図1は、線状発光体の一例を示す概略断面図であり、この線状発光体10は、透光性棒状体1と、この透光性棒状体1の長手方向の一端に設けられた反射体7と、他端に対面配置されたLED等の光源12を備えている。なお、15はハウジングである。 【0013】この線状発光体10においては、透光性棒状体1の一端にのみ光源12(発光体)が設けられており、この場合は、他端面に反射体7を設けることが好ましい。なお、本発明においては、透光性棒状体1の両端に光源を設けることもできる。 【0014】前記透光性棒状体1の軸方向に直交する方向の断面における、光反射溝側と対向する側(レンズ部分)の形状は、線状発光体の用途、目的などに応じて適宜選定することができるが、真円形の一部及び楕円形の一部のいずれかであることが好ましい。 【0015】前記透光性棒状体1は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、図2に示したように、少なくとも一端に光入射部を有する透光性棒状体1と、該透光性棒状体1よりも低屈折率であって該透光性棒状体を被覆する透光性クラッド3とを有してなるものが好ましい。 【0016】この透光性棒状体1の外周面には、図2に示したように、光入射部からの入射光を反射する光反射溝8が所定間隔離間して多数設けられている。この光反射溝8は、透光性棒状体1に達するようにクラッド3を貫いて設けられている。 【0017】前記線状発光体の光反射溝8は、図3(A),(B)に示したように、前記光反射溝が溝底8aに交差する溝壁8b,8bを両端を有する(即ち、光反射溝の両端が止められている)ものである。また、溝底8aが、透光性棒状体の軸方向に対し略法線方向に延設され、溝壁8b,8bが、溝底8aに対し略法線方向に位置することが好ましい。 【0018】また、図4(A),(B)に示したように、溝の両端が逆円錐形状であり、溝壁8b,8bが溝底8aに対して略法線方向から外れていても構わない。このように光反射溝が溝底に交差する溝壁を両端を有することにより、光反射溝8の溝幅を短く調整することができ、周方向の出射角度分布の最適化が図れるものである。 【0019】前記線状発光体の光反射溝8は、図5に示したように、透光性棒状体1の軸方向に直交する軸と、前記光反射溝における光入射面8cとのなす角度θ(度)が、好ましくは30≦θ≦60、より好ましくは40≦θ≦60、更に好ましくは45≦θ≦55である。前記角度θが小さすぎると、出射光の分布が光源側に偏ってしまい、一方、大きすぎると、光源の他端側に出射光の分布が偏り、いずれの場合も指向性が低下し、輝度が低くなり、本発明の目的を達成できない場合がある。 【0020】前記光反射溝8の断面形状は、V字形状又は逆円錐形状であることが好ましいが、必ずしも法線方向において左右対称形状である必要はなく、光入射部からの距離、光源の配置数などに応じて適宜断面形状を調整することが好ましい。 【0021】即ち、透光性棒状体の一端に光源を設けた場合には、角度θ(度)が光入射部からの距離が長くなるに従い漸次大きくなる(光反射溝の光入射面が光源からの距離が遠くなるほど傾斜して行く)ことが好ましく、これにより、線状発光体の長手方向の発光光量分布が均等化される。 【0022】従って、光反射溝の断面形状が法線方向において左右対称形状であれば、前記光反射溝の頂角は、前記角度θの2倍となるが、本発明においては、上述したように、光反射溝それぞれの光反射面の法線とのなす角が異なる場合を含むので、光反射溝の頂角は好ましくは60度〜120度、特に90度〜110度の範囲であることが好ましい。 【0023】また、透光性棒状体の両端に光源を設けた場合には、透光性棒状体の中央部へ行くほど光反射溝の光入射面が傾斜して行くことが好ましく、これにより、線状発光体の長手方向の発光光量分布が均等化される。 【0024】前記光反射溝8は、通常は、図6(A),(B)に示したように、透光性棒状体1の軸方向の法線位置に来るように形成されるが、図7(A),(B)に示したように、透光性棒状体1の軸方向の法線から多少角度を持つように形成することもできる。なお、前記光反射溝8は、図示を省略しているが、図7(A),(B)と逆方向に角度を持たせても構わない。 【0025】本発明にあっては、図8に示したように、片側にLED等の光源12を配置した場合には、光反射溝8の配置密度を光源12から遠ざかるほど高くすることが好ましい。このようにすれば、線状発光体の長手方向の発光光量分布が均等化され易い。 【0026】また、図9に示したように、両端にLED等の光源12,12を配置した場合には、線状発光体の中央部へいくほど光反射溝8の配置密度を高くすることが好ましく、このようにすることにより、線状発光体の長手方向の発光光量分布が均等化され易い。 【0027】前記光反射溝の幅は、特に制限されないが、2〜8mm、溝の深さは0.1〜5mmであることが好ましい。この場合、片側にLED等の光源を配置した場合には、光源から遠ざかるほど光反射溝幅を広く、かつ溝深さを深くすることが好ましい。また、両端にLED等の光源を配置した場合には、線状発光体の中央部へいくほど光反射溝幅を広く、かつ溝深さを深くすることが好ましい。更に、溝間隔は、溝の光源からの位置、光源の強さ、光源を一端に設けるか或いは両端に設けるか、透光性棒状体の長さなどの条件により異なるが、通常0.2〜4mmであることが好ましい。 【0028】前記光反射溝は、成形金型の表面に光反射溝に対応する凸部を放電加工などにより作製し、透光性棒状体を押出成形時に形成することができる。また、直接研削により形成することもできる。 【0029】図10(A),(B)に示したように、前記透光性棒状体の屈折率n1と、該透光性棒状体の屈折率n1よりも屈折率n2の高い材料層11との屈折率差が0.05以上、特に0.1〜0.2であることが好ましい。なお、高屈折材料は、光反射溝の光反射面8cだけでなく、他の面8bにも塗設されていても構わない。 【0030】このように光反射溝の光反射面8cに高屈折材料が塗設されていると、コア材の屈折率n1に比べて高屈折材料11の屈折率n2が大きいため、光源からの入射光は、図10(A),(B)に示したように、臨界角が大きくなり、光の漏れを少なく、ロスを少なくすることができる。なお、図10(B)に示したように、空気又はクラッドの屈折率をn3とすると、屈折率n1〜n3は、n3<<n1<<n2の関係を満たすことが好ましい。 【0031】前記高屈折材料としては、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)及びアルミニウムドープ酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。 【0032】前記高屈折材料の塗設方法としては、特に制限されず、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)などであればそのまま又は溶媒に溶解させたものを塗布させる方法などで行うことができる。また、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)及びアルミニウムドープ酸化亜鉛などの場合には、蒸着、これらの微粉末を透明樹脂に配合したものを塗布する方法などで行うことができる。なお、高屈折材料の光反射溝の光反射面への塗設は、入射光を十分に屈折することができる厚みであれば特に制限されないが、通常100μm以下、特に5〜50μm程度である。 【0033】このように構成された線状発光体にあっては、透光性棒状体の左端面から入った光は、高屈折材料が塗設された光反射溝により散乱されて線状発光体の側周面からロスが少なく、効率よく側面放射され、光反射溝と対向する方向における該光反射溝からの反射光の輝度が500cd/m2以上、好ましくは600cd/m2以上、より好ましくは800cd/m2以上の高輝度が達成し得る。 【0034】ここで、透光性棒状体を構成する材料には、透光性クラッドを構成する材料(クラッド材)よりも屈折率が高い透明材料が用いられ、一般的には、プラスチック、エラストマーなどから目的に応じて適宜選択使用される。 【0035】具体的には、透光性棒状体を構成する材料としては、固体状のものが好ましく、例えば、ポリスチレン、スチレン・メチルメタクリレート共重合体、(メタ)アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、アリルグリコールカーボネート樹脂、スピラン樹脂、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリアリルサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ジアリルフタレート、フッ素樹脂、ポリエステルカーボネート、ノルボルネン系樹脂(ARTON)、脂環式アクリル樹脂(オプトレッツ)、シリコーン樹脂、アクリルゴム、シリコーンゴムなどの透明材料が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0036】前記クラッド材としては、透光性棒状体よりも屈折率の低い透明材料の中から選択することができ、プラスチックやエラストマーなどの有機材料が挙げられる。 【0037】グラッド材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、フッ化ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレン−ポリビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0038】上記透光性棒状体を構成する材料及びクラッド材のうち、透明性、屈折率等の光学特性、加工性などの面から、コア材としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、スチレン−(メタ)アクリル共重合体(MSポリマー)などが好ましく、また、クラッド材としては、(メタ)アクリル系ポリマーなどが好ましい。 【0039】透光性棒状体1の直径は、特に制限されないが、通常2〜30mm程度、特に5〜15mm程度であることが好ましい。また、透光性クラッド3の肉厚は通常0.05〜4mm、特に0.2〜2mm程度であることが好ましい。 【0040】このような線状発光体の透光性棒状体を製造する方法としては、特に制限されず、常法により、透光性棒状体材料及びクラッド材を押出機に導入し、透光性棒状体材料を円柱状に、かつクラッド材を上記透光性棒状体を覆うチューブ状に同時に押出す、押出成形法などにより製造することができる。 【0041】本発明の線状発光体は、光源に用いるLEDの色を変えることにより、様々な色に発光させることができ、多色化が可能である。例えば、RGB3色LEDを用いると、赤(R)、緑(G)、青(B)、白(R+G+B)、黄(R+G)、紫(R+B)、コバルトブルー(G+B)の7色の色替えが可能である。 【0042】本発明の線状発光体は、上述したように、周方向の出射光の角度分布が最適化され、側周面から光をロスなく高指向性で放射することができると共に、安全性、耐熱性、耐候性、コストパフォーマンスに優れたライン状の発光体が実現できるので、ネオン管代替(例えば、ゲーム機、パチンコなど)、建築照明部品(例えば、階段、手すりの照明、浴槽の手すりなど)、道路資材(例えば、道路標識、看板、停止線、道路鋲など)、自動車部品(例えば、ドア、ステップ、テールランプ、サイドミラー、室内外の照明など)、おもちゃなどに幅広く用いることができる。これらの中でも、自動車部品に好適である。 【0043】前記自動車部品への使用例として、例えば、下記図11〜図23に示すものが挙げられる。図11及び図12は、自動車のヘッドライド20の側面に透光性棒状体1を含む線状発光体10を配置したものである。これによれば、線状発光体10は多色表示可能であり、点滅させることによりウインカーとしての役割を果たすことも可能である。なお、図12中12は光源、15はハウジングである。 【0044】図13及び図14は、自動車の折り畳み式サイドミラー21の裏側に透光性棒状体1を含む線状発光体10を配置したものである。これによれば、デザイン性に優れ、線状発光体が多色表示可能であるため、点滅させることによりウインカーとしての役割を果たすことも可能である。なお、図14中12は光源、15はハウジングである。 【0045】図15及び図16は、自動車のバックライト22に透光性棒状体1を含む線状発光体10を3本配置したものである。透光性棒状体1は自由に湾曲させることが可能であるため、車体の形に合わせてスムーズに取り付けることができる。なお、図16中12は光源、15はハウジングである。 【0046】図17〜図19は、自動車のヘッドライト23にリング状に形成した透光性棒状体1を含む線状発光体10を配置したものである。図18(A),(B)に示したように、リング状の透光性棒状体1の両端部に内部に光源12を備えたソケット15を取り付けている。また、図19(A),(B)に示したように、リング状の透光性棒状体1の径方向の2箇所にカット部を形成し、該カット部に光源12を配置している。なお、図18,19中12は光源、15はハウジングである。 【0047】図20及び図21は、ワゴン車の異形ヘッドライト23に透光性棒状体1を含む線状発光体10を3本配置したものである。透光性棒状体1は自由に湾曲させることが可能であるため、車体の形に合わせてスムーズに取り付けることができる。なお、図21中12は光源、15はハウジングである。 【0048】図22及び図23は、車の後部に取り付けたハイマウントストップランプを示し、図22は、従来のランプ式のハイマウントストップランプ30である。図23は、線状発光体10をハイマウントストップランプとして取り付けた状態を示す斜視図である。なお、図中31は窓ガラスである。図23に示した本発明の線状発光体10をハイマウントストップランプに用いると従来のストップランプに比べて突出部がなくなり、スペースをとらず、デザイン的にも優れたものである。 【0049】以上、本発明の線状発光体について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差支えない。 【0050】 【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。 【0051】〔実施例1及び比較例1,2〕200t型射出成形機を用いて、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)ペレットを、φ14mm、長さ20cmの内面の一部に長さ方向に沿って光反射層形成用の凸部を有するロッド用金型内に、スクリュー温度220〜240℃、金型温度60℃で射出成形し、透光性棒状体を作製した。 【0052】得られた透光性棒状体の外周面には、溝幅5mm、溝深さ0.5mm、溝間隔3.5mm、溝数57個のV字状溝が軸方向に均等に形成されている。このV字状溝に高屈折材料(ポリスチレン)を塗設した実施例1の透光性棒状体(実施例1)を作成した。なお、比較例1として、溝及び白線(反射防止層;SG100、TiO2を33.3質量%含有アクリルウレタン系塗料)を設けない透光性棒状体を用意した。また、比較例2として、溝を設けず、白線(反射防止層)を設けた透光性棒状体を用意した。 【0053】これらの透光性棒状体について、光源としてLED(赤色、HPWT−DH00)を4個用い、肉眼で発光の様子を評価したところ、実施例1は比較例1,2に比べて軸方向に略直角な高指向性のライン状の強い光が得られることが認められた。 【0054】 【発明の効果】本発明によれば、光反射溝の光反射面に高屈折率材料を塗設することにより、臨界角を大きくすることができ、光の漏れを少なくなり、軸方向の出射光の角度分布が最適化され、軸方向に略直角な高指向性のライン状の強い光が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005278 【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
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| 【出願日】 |
平成14年4月2日(2002.4.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107515 【弁理士】 【氏名又は名称】廣田 浩一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−297109(P2003−297109A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月17日(2003.10.17) |
| 【出願番号】 |
特願2002−99946(P2002−99946) |
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