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【発明の名称】 反射型ランプ装置
【発明者】 【氏名】漆原 嗣
【住所又は居所】埼玉県行田市壱里山町1−1 岩崎電気株式会社埼玉製作所内

【氏名】大野 正之
【住所又は居所】埼玉県行田市壱里山町1−1 岩崎電気株式会社埼玉製作所内

【要約】 【課題】高解像度、高精細で照射画面は均一となり、さらに反射鏡の有効反射面の利用効率を増大し、特性のよい反射型ランプ装置を提供することを課題とする。

【解決手段】両端に電極32を有し、アーク長が2.0mm以下の発光管31が、反射鏡11の光軸に配置され、同反射鏡の開放部付近には防爆用前面ガラス20が設けられている反射型ランプ装置に関する。同反射鏡の有効反射に寄与しない開放口付近に電力供給線35が通る溝14が設けて構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】両端に主電極を有し、アーク長が2.0mm以下の発光管が、反射鏡の光軸に配置され、該反射鏡の開放部付近には防爆用前面ガラスが設けられている反射型ランプ装置に於いて、該反射鏡の有効反射に寄与しない開放口付近に電力供給線が通る溝が設けられていることを特徴とする反射型ランプ装置。
【請求項2】該ランプに取り付けられる反射鏡の開放口側を断面四角形状に構成し、該反射鏡の反射に寄与しない開放口側の壁面に、電力供給線の通る溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の反射型ランプ装置。
【請求項3】該ランプに設けられた電力供給線が通る溝は電力供給線と防爆用前面ガラス、反射鏡をアセンブリーする際に用いる接着剤にて埋められたことを特徴とする請求項1及び請求項2記載の反射型ランプ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は主に映像用機器或いは光学用機器に組み込み使用する反射型ランプ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、反射型ランプ装置は、主にプロジェクターやプロジェクションTV、映写機などに使用されている。
【0003】この反射型ランプ装置を使用したプロジェクターは、用途としてテレビ(CRT)やOHPの代わりとして普及しつつある。中でも、液晶プロジェクター、DLPプロジェクターの普及は著しい。こうしたプロジェクターに対する要求としては、高解像度、高精細とともに、明るさの向上、照射画面の均一性、小型軽量、低コストなどがある。近年、各プロジェクターに用いられるLCDパネルの透過率、DMDチップの反射率の向上は著しく、より小型の素子で特性の向上が図れる様になっている。
【0004】こうした素子の動向を受け、バックライトとしての光源(ランプ)には輝度の向上や光の集光率の向上、小型化が要求されている。ランプの輝度向上、集光率の向上は出力電力の増加、電極間距離の短縮で図られている。
【0005】ところで、小型化は反射型ランプ装置を構成する反射鏡の小型化によるものが多く、反射鏡の小型化は有効反射面積の減少を招き、単位面積あたりの反射利用率は大きくなるといえる。こうした反射有効面積の減少のなかでも、反射鏡の開放部に防爆用前面ガラスを装着した略密閉構造で用いられる反射型ランプ装置では、図4に示すように、電力供給線1の通過孔2は、反射鏡3の有効反射面4に設けている。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、図4に示す従来の反射型ランプ装置では、ランプの電力供給線の通過孔は反射鏡の有効反射面に設けてあるので、反射率の低下(反射面の減少)を招き、出射光量の低下、通過孔の場所によっては照射面上に色むら、光量むらを起こすなどの不具合が発生している。
【0007】さらに、図4に示す反射型ランプ装置の通過孔は、ガラス面に機械加工を施すことで形成しているが、機械加工時に通過孔の周辺部のガラスにクラックが発生することが多い。こうしたクラックは実際のランプと組み合わせた使用時においては、ランプの点滅による熱負荷により、反射鏡の割れの原因になる欠点がある。
【0008】本発明は上記の諸点に鑑み発明したもので、高解像度、高精細で、照射画面は均一で、さらに反射鏡の有効反射面の利用効率を増大し、特性の良い反射型ランプ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の本発明に係る反射型ランプ装置は、両端に主電極を有し、アーク長が2.0mm以下の発光管が、反射鏡の光軸に配置され、該反射鏡の開放部付近には防爆用前面ガラスが設けて構成してある。そして該反射鏡の有効反射に寄与しない開放口付近には電力供給線が通る溝が設けて構成してある。
【0010】請求項2は、請求項1記載の反射型ランプ装置における反射鏡の開放口側を断面四角形状に構成し、該反射鏡の反射に寄与しない開放口側の壁面に、電力供給線の通る溝を設けて構成してある。
【0011】上記した請求項1と請求項2記載の反射型ランプ装置によると、反射鏡の有効反射に寄与しない開放口付近に電力供給線が通る溝を設けて構成したので、反射鏡の有効反射面の利用効率を増大し、投射面に色むらと輝度むらが少なく、クラック等が発生することがなく、特性の優れた構成となる。
【0012】請求項3は、請求項1及び請求項2記載の反射型ランプ装置における反射鏡に設けた電力供給線が通る溝は、電力供給線と防爆用前面ガラス、反射鏡をアセンブリーする際に用いる接着剤にて埋めて構成してある。
【0013】請求項3に記載の反射型ランプ装置によると、ランプの寿命末期にランプが破裂した場合もガラスの破片が外部に飛散することはなく安全に実施することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を図1乃至図3について説明する。図1乃至図3において、11は反射型ランプ装置を構成する反射鏡であって、内面に回転放物面形の反射面12を有し、同反射面12に連接して開放口側に断面四角形状の筒体13を一体的に構成してある。15は反射鏡11の底部中央に形成したランプ支持孔である。また同反射鏡11は、膨張係数が低く耐熱性の高いホウケイ酸ガラス、または結晶化ガラスを用いて構成してある。大きさは、例えば断面四角形状の筒体13の個所で外径50mm×50mm、焦点距離(F)は7mmに構成してある。反射鏡11の肉厚は例えば4.5mm程度に構成してある。14は反射鏡11の有効反射に寄与しない開放口付近に形成した電力供給線が通る溝であって、筒体13に切り欠いて構成してある。また同溝14の開口寸法は2mmで、深さは2.5mmに構成してある。
【0015】20は反射鏡11の開放部付近には設けてなる防爆用の前面ガラスであって、ランプが破損しても割れないように、3mm程度の厚さに構成してある。また同前面ガラス20は無反射膜をコートした耐熱ガラスを用いて構成してある。
【0016】30は反射鏡11の底部中央に形成したランプ支持孔12に、一端一部を嵌入し接着剤で固着してなるランプであって、ショートアーク放電ランプを用いて構成してある。31はランプの発光管であって、アーク長は2.0mm以下に構成してある。接着剤としては、アルミナ、シリカを主成分とする無機系耐熱接着剤を用いて固定してある。アーク長を2.0mm以下に規定したのは、本発明に係る反射型ランプ装置を映像用として用いた場合、これ以上の電極間距離では反射鏡の集光効率が低下し用途に適さなくなるためである。32は発光管の両端内部に封着してなる電極、33は電極32に接続してなるモリブデン箔、34はモリブデン箔33に接続してなる外部リード線、35は外部リード線34に接続してなる電力供給線であって、反射鏡11の溝14をとおって反射鏡の外部に一端が導出される。発光管31の内部には、封入物としてハロゲンガス、水銀、始動用アルゴンが封入されている。
【0017】上記した電力供給線35がとおる反射鏡11の溝14は、電力供給線35と、前面ガラス20と、反射鏡をアセンブリーする際に用いる接着剤にて埋めて構成される。
【0018】上記のようにして構成した反射型ランプ装置は、例えばマルチレンズを搭載された液晶0.7インチサイズの液晶プロジェクターに組み込み、対角比3:4の40インチスクリーンに投影して実施した。この実施例によりスクリーン上の中心照度と縦寸法の1/12、横寸法の1/12点の4点との照度差と同様の測定点での色度差で効果を確認した。その結果電力供給線を反射鏡の開放口側の溝に通した本発明に係る反射型ランプ装置と、反射鏡の反射面に空孔を設けて電力供給線を通した従来の反射型ランプ装置では、投射面における色むらと、輝度むらに明確な差が発生した。
【0019】本実施例による色むらは中心と周辺の最大色度差でx=0.005以内、y=0.005以内であったのに対し、従来実施例では同様の最大色度差がx=0.015、y=0.015であった。また、輝度むらについても同様な測定点での中心に対する周辺の比が本実施例では98%以上であったのに対し、従来実施例では最大90%であった。本効果の確認に用いた試料は本実施例、従来実施例品共にn=20本づつである。
【0020】また、図4に示す従来の実施例では反射鏡の反射面に電力供給孔を設ける際の機械加工で、電力供給孔付近の反射面に欠けを生じてしまっている。実際には、電力供給孔の径は小さいものの、こうした欠けが大きく反射を損なうものとなっていたり、欠けの防止のため孔周辺を面取りしたり、同電力供給孔に嵌着する端子台を固定する割ピンに平ワッシャを入れたりしている。こうした欠け防止の対策も結果的には有効反射面積を小さくする方向であり、反射面の対称な位置に孔が存在しないため、先の効果結果の様な投射面に輝度むら、色むらを発生させる要因となっている。またこうした欠けはランプ点滅によるヒートショックにより反射鏡の内面に施設する蒸着膜の剥離の原因となり、反射鏡自身にクラックが入る要因にもなる。
【0021】また上記したように電力供給線が通る反射鏡11の溝14を接着剤にて埋めて構成すると、ランプの寿命末期にランプが破裂した場合もガラスの破片が外部に飛散することはない。
【0022】
【発明の効果】上記したように、本発明に係る反射型ランプ装置は、色むらと輝度むらが少なく、高解像度、高精細で、照射画面は均一となり、さらに反射鏡の有効反射面の利用効率を増大し、特性の良い反射型ランプ装置を得ることができ、さらに安全に実施することができる特別な効果がある。
【出願人】 【識別番号】000000192
【氏名又は名称】岩崎電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝3丁目12番4号
【出願日】 平成14年3月29日(2002.3.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−297104(P2003−297104A)
【公開日】 平成15年10月17日(2003.10.17)
【出願番号】 特願2002−94026(P2002−94026)