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【発明の名称】 LEDを光源とする車両用灯具
【発明者】 【氏名】生田 龍治郎
【住所又は居所】神奈川県伊勢原市板戸80番地 市光工業株式会社伊勢原製造所内

【要約】 【課題】LED1個当たりの発光面積の拡大を図ることができ、以てコスト低減および照明品質の向上を共に図ることができること。

【解決手段】ランプハウジング2の開口部をアウタレンズ3で覆って、内部にLED1およびリフレクタ4を配置した灯室7が画成されており、LED1が、前方にフレネルレンズ8を配置して設けられており、リフレクタ4が、LED1の光L1をフレネルレンズ8の投影範囲外に反射させる第1反射面R1を少なくとも有する第1光制御部20と、第1反射面R1の反射光L2をアウタレンズ3と反対方向に反射させる第2反射面R2を有する第2光制御部21とからなるレンズリフレクタ5と、第2光制御部21に対向して設けられ第2反射面R2の反射光L3を拡散反射させてレンズリフレクタ5およびアウタレンズ3を介して前方へ出射させる(拡散光4)拡散リフレクタ6とから構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプハウジングの開口部をアウタレンズで覆って、内部にLEDおよびリフレクタを配置した灯室が画成されており、前記LEDの光を前記リフレクタで反射させて前記アウタレンズを介して前方へ出射させるLEDを光源とする車両用灯具であって、前記LEDが、その発光部の前方にフレネルレンズを配置して設けられており、前記リフレクタが、前記フレネルレンズの前方に対向配置され前記フレネルレンズを透過した前記LEDの光を前記フレネルレンズの投影範囲外に反射させる第1反射面を少なくとも有する第1光制御部と、前記第1反射面の反射光を前記アウタレンズと反対方向に反射させる第2反射面を有する第2光制御部とからなるレンズリフレクタと、前記第2光制御部の前記アウタレンズと反対側に対向して設けられ前記第2反射面の反射光を拡散反射させて前記レンズリフレクタおよびアウタレンズを介して前方へ出射させる拡散リフレクタとから構成されていることを特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
【請求項2】 請求項1記載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記レンズリフレクタは、その全面を2以上のブロックに区画すると共に、各ブロック毎に、前記第1光制御部および第2光制御部のいずれか1方の光制御部を形成して構成されており、かつ隣接する前記第1光制御部および第2光制御部は、その境界部位に前記アウタレンズ側に突出する頂部を有する逆V字形状断面に形成されていることを特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
【請求項3】 請求項2記載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記ブロックは、升目状に区画された複数の矩形ブロックで構成されると共に、前記矩形ブロックの各々には、前記第1および第2光制御部のいずれか一方の光制御部が反射方向を異にして2以上形成されており、かつ前記LEDが、前記フレネルレンズで覆われて前記第1光制御部の形成されている前記矩形ブロックに対向させて設けられると共に、前記拡散リフレクタが、前記第2光制御部の形成されている前記矩形ブロックに対向させて設けられていることを特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
【請求項4】 請求項2記載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記ブロックは、半径方向に区画された外周ブロックと内周ブロックとで構成されており、前記外周ブロックには前記第1光制御部が形成されると共に、前記内周ブロックには前記第2光制御部が形成されており、かつ前記LEDが、前記外周ブロックに対向させて設けられた前記フレネルレンズで覆われて略均等間隔に複数個設けられると共に、前記拡散リフレクタが、前記内周ブロックに対向させて設けられていることを特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両の信号灯やハイマウントストップランプ等に適用される、LED(発光ダイオード)を光源とする車両用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】図10(a)、(b)は、特開2000−123610号公報に開示された車両用灯具100を示す。この車両用灯具100は、アウターレンズ50の内側に、解放した前面を同一方向に向けた多数の小ボックス51をアウターレンズ50の曲面に沿って階段状に配列し、各小ボックス51の内部にLED1を配置すると共に、各小ボックス51のLED1の前側にインナーレンズとしてのフレネルレンズ52を配置して大略構成されている。
【0003】そして、この車両用灯具100によれば、各小ボックス51のLED1から発せられた光は、フレネルレンズ52で平行光に調整された上で、アウターレンズ50を通して外部へ出射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LED1は、指向性が高く、1個の発光面積が小さいので、車両用灯具100の光源として用いる場合には、多数のLED1が必要となって、ひいてはコスト高を招く、という課題を有している。
【0005】そこで、LED1の発光面積を拡大するために、図11に示すように、LED1とリフレクタ53との組み合わせも考えられるが、LED1の高指向性のため、組み合わされるリフレクタ53は焦点距離の小さなものとなって、その出射光はパターンAで示すように発光面積を大きく取れない。
【0006】すなわち、このLED1とリフレクタ53との組み合わせに係る車両用灯具101は、図12に示すように、リフレクタ53を隣接させて多数配置した(図12(a))にも拘わらず、アウターレンズ50の全面を発光させるに至らず、リフレクタ53の対向部分(図12(b)の斜線部分a)のみしか発光しないので、コスト高は勿論のこと照明品質の低下をも招く、という課題を有している。
【0007】なお、図11および図12において、符号54はハウジング、符号55は回路基板をそれぞれ示す。
【0008】この発明は、LEDの1個当たりの発光面積の拡大を図ることができ、以てコスト低減および照明品質の向上を共に図ることができる、LEDを光源とする車両用灯具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ランプハウジングの開口部をアウタレンズで覆って、内部にLEDおよびリフレクタを配置した灯室が画成されており、前記LEDの光を前記リフレクタで反射させて前記アウタレンズを介して前方へ出射させるLEDを光源とする車両用灯具であって、前記LEDが、その発光部の前方にフレネルレンズを配置して設けられており、前記リフレクタが、前記フレネルレンズの前方に対向配置され前記フレネルレンズを透過した前記LEDの光を前記フレネルレンズの投影範囲外に反射させる第1反射面を少なくとも有する第1光制御部と、前記第1反射面の反射光を前記アウタレンズと反対方向に反射させる第2反射面を有する第2光制御部とからなるレンズリフレクタと、前記第2光制御部の前記アウタレンズと反対側に対向して設けられ前記第2反射面の反射光を拡散反射させて前記レンズリフレクタおよびアウタレンズを介して前方へ出射させる拡散リフレクタとから構成されていることを特徴とする。
【0010】このため、請求項1記載の発明では、LEDの光自体が、着色されているので、アウタレンズ、レンズリフレクタ、およびフレネルレンズを素通しのレンズで構成することができる。
【0011】また、レンズリフレクタの第1光制御部は、そのフレネルレンズへの対向面の全面を第1反射面として形成したときは、LEDの光を透過させない無発光部を構成することになり、前記対向面の一部を第1反射面として形成したときは、LEDの光を透過させる有発光部を構成することができる。前者の場合は、レンズリフレクタの第2光制御部の形成部分のみが有発光部を構成することになり、後者の場合は、レンズリフレクタの第1光制御部の形成部分を含めた全体が有発光部を構成することになる。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記レンズリフレクタは、その全面を2以上のブロックに区画すると共に、各ブロック毎に、前記第1光制御部および第2光制御部のいずれか1方の光制御部を形成して構成されており、かつ隣接する前記第1光制御部および第2光制御部は、その境界部位に前記アウタレンズ側に突出する頂部を有する逆V字形状断面に形成されていることを特徴とする。
【0013】このため、請求項2記載の発明では、レンズリフレクタは、アウタレンズ側に突出する頂部を有する逆V字形状断面に形成される部分を有しており、これによりその表面が凹凸を有して形成されている。
【0014】また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記ブロックは、升目状に区画された複数の矩形ブロックで構成されると共に、前記矩形ブロックの各々には、前記第1および第2光制御部のいずれか一方の光制御部が反射方向を異にして2以上形成されており、かつ前記LEDが、前記フレネルレンズで覆われて前記第1光制御部の形成されている前記矩形ブロックに対向させて設けられると共に、前記拡散リフレクタが、前記第2光制御部の形成されている前記矩形ブロックに対向させて設けられていることを特徴とする。
【0015】このため、請求項3記載の発明では、フレネルレンズを介して出射するLEDの光は、対応する矩形ブロックに形成される2以上の第1光制御部により、2以上の異なる方向へ反射される。このときの各反射光は、さらに異なる他の矩形ブロックに形成される第2光制御部および拡散リフレクタで反射されてレンズリフレクタおよびアウタレンズを介して前方へ出射する。
【0016】これにより、LEDが対向して設けられていない第2光制御部の形成されている矩形ブロックをも有発光部に構成することができ、第1光制御部の形成部分を有発光部に構成したときは、レンズリフレクタの全体を有発光部に構成することができる。
【0017】また、請求項4記載の発明は、請求項2記載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記ブロックは、半径方向に区画された外周ブロックと内周ブロックとで構成されており、前記外周ブロックには前記第1光制御部が形成されると共に、前記内周ブロックには前記第2光制御部が形成されており、かつ前記LEDが、前記外周ブロックに対向させて設けられた前記フレネルレンズで覆われて略均等間隔に複数個設けられると共に、前記拡散リフレクタが、前記内周ブロックに対向させて設けられていることを特徴とする。
【0018】このため、請求項4記載の発明では、外周部分に設けたLEDの光を、第1光制御部により内周部分の第2光制御部へ配光することができ、これによりLEDの存在しない内周ブロックを有発光部に構成することができ、第1光制御部の形成される外周ブロックを有発光部に構成したときは、レンズリフレクタの全体を有発光部に構成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】図1、図2、図3は、この発明の第1実施形態としての車両用灯具10を示す。この車両用灯具10は、ランプハウジング2の開口部をアウタレンズ3で覆って、内部にLED1およびリフレクタ4を配置した灯室7が画成されており、LED1の光をリフレクタ4で反射させてアウタレンズ3を介して前方へ出射させるようにして大略構成されている。図2、図3中、符号55は、LED1が実装される回路基板である。
【0021】そして、この車両用灯具10においては、LED1が、その発光部1aの前方にフレネルレンズ8を配置して設けられており、リフレクタ4が、レンズリフレクタ5と拡散リフレクタ6とから構成されている。
【0022】レンズリフレクタ5は、フレネルレンズ8の前方に対向配置されフレネルレンズ8を透過したLED1の光L1をフレネルレンズ8の投影範囲外に反射させる第1反射面R1を有する第1光制御部20と、第1反射面R1の反射光L2をアウタレンズ3と反対方向に反射させる第2反射面R2を有する第2光制御部21とを有して、ランプハウジング2の開口部と略同一の大きさの板状体で構成されている。レンズリフレクタ5は、光透過材(例えば、ポリカーボネート、あるいはアクリル樹脂)を用いて形成される。
【0023】また、拡散リフレクタ6は、第2光制御部21のアウタレンズ3と反対側に対向して設けられ第2反射面R2の反射光L3を拡散反射させて(拡散光L4)レンズリフレクタ5およびアウタレンズ3を介して前方へ出射させるように構成されている。拡散リフレクタ6は、多数の蒲鉾状の凸面からなる拡散反射面6aを有して、光不透過の樹脂材の板状体で形成されている。拡散反射面6aは、多数の凸面上にアルミニウム蒸着あるいは光反射塗装を施して形成される。拡散反射面6aは、その他、多数の凹面を並設して構成しても良い。
【0024】好ましくは、レンズリフレクタ5は、その全面を2以上のブロックに区画すると共に、各ブロック毎に、第1光制御部20および第2光制御部21のいずれか1方の光制御部を形成して構成されており、かつ隣接する第1光制御部20および第2光制御部21は、その境界部位にアウタレンズ3側に突出する頂部22を有する逆V字形状断面に形成されている。
【0025】車両用灯具10においては、ランプハウジング2の開口部は、四角形状に形成されており、このためレンズリフレクタ5もまた略同大の四角形状に形成されている。そしてこのレンズリフレクタ5に形成されるブロックは、升目状に区画された複数の矩形ブロックa、a、…b、b、…で構成されると共に、矩形ブロックa、a、…b、b、…の各々には、第1および第2光制御部20および21のいずれか一方の光制御部が反射方向を異にして2以上形成されており、かつLED1が、フレネルレンズ8で覆われて第1光制御部20の形成されている矩形ブロックa、a、…に対向させて設けられると共に、拡散リフレクタ6が、第2光制御部21の形成されている矩形ブロックb、b、…に対向させて設けられている。
【0026】具体的には、複数の矩形ブロックa、a、…b、b、…は、第1光制御部20および第2光制御部21の境界部位に形成される頂部22で、同一の大きさ四角形に区画されている。このとき矩形ブロックaは、四隅と中央にそれぞれ形成されることによって合計5個形成され、矩形ブロックbは、周辺部の矩形ブロックa、a間にそれぞれ形成されることによって合計4個形成されている。
【0027】中央の矩形ブロックaには、各矢印で示す反射方向の第1光制御部20が4個形成されており、四隅の矩形ブロックaには、各矢印で示す反射方向の第1光制御部20が2個形成されている。また、各矩形ブロックbには、第1光制御部20の反射光L2を拡散リフレクタ6の異なる箇所へ反射させる反射方向の異なる3個の第2光制御部21が形成されている。
【0028】また、第1光制御部20は、図4に示すように、そのフレネルレンズ8との対向側の裏面が、フレネルレンズ8を透過したLED1の平行光L1を部材内に導入させるために平行光L1に対して直交する水平面として形成される光導入部11と、この光導入部11に対して直交する垂直面として形成される光出射部12とで階段状に形成されており、かつそのアウタレンズ3との対向側の表面が、光導入部11に対向させて設けられ前記部材内に導入した光を第2光制御部21の方向へ反射光L2として全反射させる第1反射面R1と、第1反射面R1,R1間に光導入部11に対して平行となるように形成される平坦面13とで階段状に形成されて、全体構成されている。
【0029】この構成では、第1光制御部20は、第1反射面R1による光の進行方向を変換する機能を有すると共に、平坦面13の部分を介してLED1の平行光L1を透過させることができるので、これにより有発光部を構成することができる。
【0030】また、第2光制御部21は、その拡散リフレクタ6との対向側の裏面が、第1光制御部20の反射光L2を部材内に導入する光導入部14(光出射部12と対向している)と、LED1の平行光L1に対する直交する水平面として形成される光出射部15とで階段状に形成されており、かつそのアウタレンズ3との対向側の表面が、部材内に導入した光を拡散リフレクタ6の方向へ反射光L3として全反射させる第2反射面R2と、第2反射面R2,R2間に光出射部15に対して平行となるように形成される平坦面16とで階段状に形成されて、全体構成されている。
【0031】この構成では、第2光制御部21は、第2反射面R2による光の進行方向を変換する機能を有すると共に、平坦面16部分を介して拡散リフレクタ6による拡散光L4を透過させることができるので、これにより有発光部を構成することができる。
【0032】このように構成された車両用灯具10は、LED1が対向して設けられる第1光制御部20は勿論のこと、LED1の設けられない第2光制御部21をも含めてレンズリフレクタ5の全体を発光させることができ、これによりLED1の1個当たりの発光面積の拡大を図ることができ、以てコスト低減および照明品質の向上を共に図ることができる。
【0033】また、車両用灯具10は、LED1の光自体が、着色されているので、アウタレンズ3、レンズリフレクタ5、およびフレネルレンズ8を素通しのレンズで構成することができるので、発光部全体を着色部分の無い状態で構成することができ、これにより疑似点灯および誤認防止が可能となる。
【0034】その上、LED1は、フレネルレンズ8に対向して設けられ、レンズリフレクタ5および拡散リフレクタ6の反射および出射光路系から除外することができるので、レンズリフレクタ5および拡散リフレクタ6は、それぞれの全面を反射(あるいは出射)のための有効面積として利用することができ、この点でもLED1の光の均一化と発光面積の拡大を共に図ることができる。
【0035】また、光源としてのLED1は、フレネルレンズ8の後方に位置してランプハウジング2で覆われることになるので、消灯時外部からの視界から隠すことができ、これにより見栄えの向上をも図ることができる。
【0036】また、車両用灯具10は、レンズリフレクタ5が、アウタレンズ3側に突出する頂部22を有する逆V字形状断面に形成される部分を有して表面が凹凸を有して形成されるため、灯具に奥行き感が付加され、ひいては見る者に対して高級感を付与することができる。
【0037】さらに、車両用灯具10は、レンズリフレクタ5の全面を升目状に区画して複数の矩形ブロックa、a、…b、b、…で構成すると共に、各矩形ブロックa(またはb)に、反射方向を異にする光制御部20(または21)を2以上形成したので、これら光制御部20(または21)によりLED1の光をレンズリフレクタ5の全面に対して満遍なく配光してレンズリフレクタ5の全面を均等に発光させることができ、これにより照明品質の向上を図ることができる。
【0038】その上、ブロックaとブロックbとでは、形成される光制御部が異なるため、ブロックa(またはb)毎に異なる意匠が現出して、ひいては見栄えの向上を図ることができる。
【0039】図5、図6は、この発明の第2実施形態としての車両用灯具30を示す。この車両用灯具30は、円形発光面を有して構成されている。
【0040】この車両用灯具30では、レンズリフレクタ5のブロックは、半径方向に区画された外周ブロックcと内周ブロックdとで構成されており、外周ブロックcには第1光制御部20が形成されると共に、内周ブロックdには第2光制御部21が形成されており、かつLED1が、外周ブロックcに対向させて設けられたフレネルレンズ8で覆われて略均等間隔に複数個設けられると共に、拡散リフレクタ6が、内周ブロックdに対向させて設けられている。
【0041】このとき、外周ブロックcは、環状帯状体で構成されており、第1光制御部20は、その外周ブロックcのフレネルレンズ8への対向面の全面を、フレネルレンズ8を透過したLED1の平行光L1を全反射させる第1反射面R1に形成して構成されており、かつ内周ブロックdは、断面略V字形状を呈する円錐形状に形成されて全体構成されると共に、第2光制御部21は、その内周ブロックdに、車両用灯具10と同様の階段状の第2反射面R2(光導入部14、および光出射部15を含めて)を同心円状に形成して構成されている。
【0042】第1光制御部20(ブロックc)および第2光制御部21(ブロックd)は、その境界部位にアウタレンズ3側に突出する頂部22を有する逆V字形状断面に形成されている。車両用灯具30の光の出射経路を含む他の構成は、前述した車両用灯具10と同様に構成されているので、同一符号を付してその説明を省略する。
【0043】この構成では、第1光制御部20(ブロックc)は、第1反射面R1により平行光L1の進行方向を反射光L2に変換する機能を有するが、平行光L1を透過させることができないので、これにより無発光部を構成する。一方、第2光制御部21は、第2反射面R2により反射光L2の進行方向を反射光L3に変換する機能を有すると共に、平坦面16部分(図6参照)を介して拡散リフレクタ6による拡散光L4を透過させることができるので、これにより有発光部を構成することができる。
【0044】要するに、車両用灯具30は、外周部分に設けたLED1の光を、第1光制御部20により内周部分の第2光制御部21へ配向することができ、これによりLED1の存在しない内周ブロックdを有発光部に構成することができ、これにより車両用灯具10と同様にLED1の1個当たりの発光面積の拡大を図ることができ、以てコスト低減および照明品質の向上を共に図ることができる。
【0045】その上、車両用灯具30は、光源としてのLED1を、点灯および消灯のいずれの場合でも外部からの視界から隠すことができ、これにより見栄えの向上をも図ることができる。
【0046】図7、図8は、この発明の第2実施形態の変形例としての車両用灯具31を示す。この車両用灯具31は、第1光制御部20、および第2光制御部21の構成が相違するだけで、他の構成は前述した車両用灯具30と同様に構成されている。従って、同一の構成要素は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0047】すなわち、車両用灯具31における第1光制御部20は、図8に示すように光導入部11、光出射部12、平坦面13、および第1反射面R1を有して車両用灯具10と同様に階段状断面に形成されており、第2光制御部21は、図9に示すようにアウタレンズ3との対向側の表面を緩斜面23に形成すると共に、この緩斜面23に切り込み17を設けることにより第2反射面R2を形成し、かつ拡散リフレクタ6との対向側の裏面に、車両用灯具30と同様の光導入部14および光出射部15を形成して階段状断面に形成されている。このとき第1および第2反射面R1およびR2は、それぞれ外周および内周ブロックcおよびdに同心円状に複数個形成されている。
【0048】このため外周ブロックcに形成される第1光制御部20は、第1反射面R1による光の進行方向を変換する機能を有すると共に、平坦面13の部分を介してLED1の平行光L1を透過させることができるので、これにより有発光部を構成することができる。また、内周ブロックdに形成される第2光制御部21は、第2反射面R2による光の進行方向を変換する機能を有すると共に、緩斜面23の部分を介して拡散リフレクタ6による拡散光L4を透過させることができるので、これにより有発光部を構成することができる。
【0049】このように車両用灯具31は、LED1が対向配置される外周ブロックc、およびLED1が対向配置されない内周ブロックdを含めたレンズリフレクタ5の全体を、有発光部として構成することができ、これによりLED1の1個当たりの発光面積の一層の拡大を図ることができる。
【0050】また、車両用灯具31は、第2反射面R2を、緩斜面23に切り込み17を設けることにより形成するようにしたので、内周ブロックdのV字形状断面の深さを浅くしても第2反射面R2の形成が可能となり、ひいては灯具全体の厚さを薄くすることができる。
【0051】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1記載の発明によれば、LEDの光を、フレネルレンズを介して平行光にすると共に、レンズリフレクタに設けた第1光制御部の第1反射面および第2光制御部の第2反射面、並びに拡散リフレクタを経由して、レンズリフレクタおよびアウタレンズを介して前方へ出射させるようにしたので、LEDの1個当たりの発光面積を確実に拡大させることができ、以てコスト低減および照明品質の向上を共に図ることができる。
【0052】また、LEDは、フレネルレンズに対向して設けられ、レンズリフレクタおよび拡散リフレクタの反射および出射光路系から除外することができるので、レンズリフレクタおよび拡散リフレクタは、それぞれの全面を反射のための有効面積として利用することができ、この点でもLEDの光の均一化と発光面積の拡大を共に図ることができる。
【0053】さらに、光源としてのLEDは、フレネルレンズの後方に位置してランプハウジングで覆われることになるので、消灯時外部からの視界から隠すことができ、これにより見栄えの向上をも図ることができる。
【0054】また、請求項2記載の発明によれば、レンズリフレクタの全面を2以上のブロックに区画すると共に、各ブロック毎に形成される隣接する第1光制御部および第2光制御部は、その境界部位にアウタレンズ側に突出する頂部を有する逆V字形状断面に形成されて、表面に凹凸を有して形成されるので、請求項1記載の発明の効果に加えて、灯具に奥行き感が付加され、ひいては見る者に対して高級感を付与することができる。
【0055】その上、各ブロックは、形成される光制御部が異なるため、異なる意匠が現出して、ひいては見栄えの向上をも図ることができる。
【0056】また、請求項3記載の発明によれば、フレネルレンズを介して出射するLEDの光は、対応する矩形ブロックに形成される2以上の第1光制御部により、2以上の異なる方向へ反射されると共に、各反射光は、さらに異なる他の矩形ブロックに形成される第2光制御部および拡散リフレクタで反射されてレンズリフレクタおよびアウタレンズを介して前方へ出射するように構成したので、LEDの光を多方向に配光することができ、請求項2記載の発明の効果に加えて、LEDの光の均一化と発光面積の拡大を一層図ることができる。
【0057】また、請求項4記載の発明によれば、外周部分に設けたLEDの光を、第1光制御部により内周部分の第2光制御部へ配光することができ、これによりLEDの存在しない内周ブロックをも有発光部に構成することができるので、請求項2記載の発明の効果に加えて、少ないLEDにより一層のコスト低減を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東五反田5丁目10番18号
【出願日】 平成14年3月4日(2002.3.4)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
【公開番号】 特開2003−257219(P2003−257219A)
【公開日】 平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願番号】 特願2002−57858(P2002−57858)