| 【発明の名称】 |
車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩田 千春 【住所又は居所】神奈川県伊勢原市板戸80番地 市光工業株式会社伊勢原製造所内
【氏名】粂 謙二 【住所又は居所】神奈川県伊勢原市板戸80番地 市光工業株式会社伊勢原製造所内
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| 【要約】 |
【課題】斜めプリズムを利用しても配光を成立させ且つ見栄え上新規な車両用灯具を提供する。
【解決手段】光源が内蔵され、開口側に光源の光を反射可能なる反射面を有してなる灯室と、該灯室の車両前面側を覆うアウタレンズ12とより少なくとも構成されてなる車両用灯具であって、アウタレンズ12の表裏面それぞれには、レンズ基本面と、シリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成されてなる加工線16,17が、正面から見て所定の斜め線となって形成されることで表裏が交差状をなし、表面は垂直断面が単純な曲面によりなるプリズムであり、裏面は水平断面が単純な曲面によりなるプリズムである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源が内蔵され、開口側に光源の光を反射可能なる反射面を有してなる灯室と、該灯室の車両前面側を覆うアウタレンズとより少なくとも構成されてなる車両用灯具であって、前記アウタレンズの表裏面それぞれには、レンズ基本面と、シリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成されてなる加工線が、正面から見て所定の斜め線となって形成されることで表裏が交差状をなし、表面は垂直断面が単純な曲面によりなるプリズムであり、裏面は水平断面が単純な曲面によりなるプリズムであることを特徴とする車両用灯具。 【請求項2】 光源が内蔵され、開口側に光源の光を反射可能なる反射面を有してなる灯室と、該灯室の車両前面側を覆うアウタレンズとより少なくとも構成されてなる車両用灯具であって、前記アウタレンズの表裏面それぞれには、レンズ基本面と、シリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成されてなる加工線が、正面から見て所定の斜め線となって形成されることで表裏が交差状をなし、表面は水平断面が単純な曲面によりなるプリズムであり、裏面は垂直断面が単純な曲面によりなるプリズムであることを特徴とする車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、フロントターンシグナルランプなどに用いられる車両用灯具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両用灯具のレンズには、格子状プリズム加工或いは多面体シリンドリカル状のプリズムを形成することにより、光源の光を水平方向と垂直方向に均一に配光させている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の技術にあっては、均一の配光パターンになることにより見栄え上のアクセントが欠如する傾向にあり、斜め方向へシリンドリカルプリズムにすると、通常はプリズム加工線に対し直角方向に単純曲面となるプリズムを加工する為、光源から反射した光はプリズム加工線沿い、即ち、斜め方向に光が拡散してしまい、配光パターンも傾斜するので、必要なところに光が届かなくなるおそれがある。また、レンズ基本面が波形にうねった形状である場合、格子状プリズムを表面、または裏面に加工しようとすると、金型加工上、アンダーカットを避けるため、部分によっては、所望のプリズム曲面が採れず、薄肉になってしまう可能性もある。 【0004】この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、斜めプリズムを利用しても配光を成立させ且つ見栄え上新規な車両用灯具を提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、光源が内蔵され、開口側に光源の光を反射可能なる反射面を有してなる灯室と、該灯室の車両前面側を覆うアウタレンズとより少なくとも構成されてなる車両用灯具であって、前記アウタレンズの表裏面それぞれには、レンズ基本面と、シリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成されてなる加工線が、正面から見て所定の斜め線となって形成されることで表裏が交差状をなし、表面は垂直断面が単純な曲面によりなるプリズムであり、裏面は水平断面が単純な曲面によりなるプリズムである。 【0006】請求項1に記載の発明によれば、加工線が斜めに交差して連続することで、略菱形に見え、外光からの光は、斜めなりに光を拡散して見栄えのアクセントが生じることになり、見栄え上新規な灯具とすることができる。また、アウタレンズの表裏のプリズムが、垂直及び水平の単純な曲面としたことで、所望の測定ポイントに光が届くことになり、配光を成立させることができる。 【0007】請求項2に記載の発明は、光源が内蔵され、開口側に光源の光を反射可能なる反射面を有してなる灯室と、該灯室の車両前面側を覆うアウタレンズとより少なくとも構成されてなる車両用灯具であって、前記アウタレンズの表裏面それぞれには、レンズ基本面と、シリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成されてなる加工線が、正面から見て所定の斜め線となって形成されることで表裏が交差状をなし、表面は水平断面が単純な曲面によりなるプリズムであり、裏面は垂直断面が単純な曲面によりなるプリズムである。 【0008】請求項2に記載の発明によれば、加工線が斜めに交差して連続することで、略菱形に見え、外光からの光は、斜めなりに光を拡散して見栄えのアクセントが生じることになり、見栄え上新規な灯具とすることができる。また、アウタレンズの表裏のプリズムが、垂直及び水平の単純な曲面としたことで、所望の測定ポイントに光が届くことになり、配光を成立させることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を図1〜図5に基づいて説明する。 【0010】図1は、自動車1を示すものであり、ヘッドランプ2と、「灯具」であるフロントターンシグナルランプ3を備えている。符号4は、フロントグリルである。 【0011】前記フロントターンシグナルランプ3は、光源10が挿入内蔵されてなる「灯室」であるハウジング11と、該ハウジング11の車両前面側の開口を覆うと共に大略斜面状をなすアウタレンズ12とより構成されてなり、前記ハウジング11の開口とアウタレンズ12の端部とは、ホットメルトによるグレー色の接着剤15により固定されている。ハウジング11の内面は、アルミ蒸着処理により回転放物面状の反射面とされている。 【0012】前記アウタレンズ12の断面形状は、ほぼ垂直な面と上を向く面とにより、波状をなすように形成されてなり、アンバー色が着色されてなる。 【0013】前記アウタレンズ12は、図3及び図4に示すように、その表裏両面には、シリンドリカル状のプリズムP1、P2が形成されている。表面のプリズムP1は、レンズ基本面とシリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成される加工線16が、表面側から見て左下から右上の斜面で、その角度は垂直に対して47.5度である。裏面側(光源10側)のプリズムP2は、レンズ基本面とシリンドリカルによって形成される面との交点が連続して形成される加工線17が、裏面側から見て左下から右上の斜面で、その角度は垂直に対して45度である。従って、アウタレンズ12を前方から見ると、プリズムP1、P2が格子状になっている。 【0014】このプリズムP1、P2は、上中下の9個のブロックをなす(図3参照)。前記光源10の中心10aに位置するのが、第5ブロックB5であり、該光源10の中心10aに対して自動車1の左右中央側に25ミリメートル、同じく自動車1の端側に20ミリメートル、同じく上側に15ミリメートル、同じく下側に20ミリメートルの囲まれた範囲である。そして、第2ブロックB2と第8ブロックB8は、第5ブロックB5と同じ左右幅で、それぞれ第5ブロックB5の上下に配されている。また、上下中心の第4〜6ブロックB4〜6は、第5ブロックB5と同じ上下幅で、それぞれ第5ブロックB5の左右に配されている。第1,3,7,9ブロックB1,3,7,9は、その余の位置に配されている。 【0015】前記表面のプリズムP1は、第4〜6ブロックB4〜B6の前記加工線16、16間における垂直断面の曲率Rが、7.5であるのに対し、第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9の前記加工線16、16間における垂直断面の曲率Rが、9.0であり、その第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9と第4〜6ブロックB4〜B6との境で、曲率Rを徐変させている。前記加工線16,16の面沿いの間隔は、4ミリメートルである。 【0016】前記裏面のプリズムP2は、第4〜6ブロックB4〜B6の前記加工線17、17間における水平断面の曲率Rが、7.5であるのに対し、第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9の前記加工線17、17間における水平断面の曲率Rが、9.0であり、その第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9と第4〜6ブロックB4〜B6との境で、曲率Rを徐変させている。前記加工線17,17の面沿いの間隔は、4ミリメートルである。 【0017】前記プリズムP1.P2の肉厚の関係は、次の式によって求められる。 【数1】
ここでの関係は、図4に示すように、hは肉厚、dは垂直方向のピッチであり、Rは曲率である。 【0018】従って、例えば、第1ブロックB1の場合、表面側は、垂直方向のピッチdが面沿いの間隔4ミリメートルをサイン47.5度で割ると,5.425であり、プリズム高さである肉厚hは、【数1】によると、0.42ミリメートルになる。同裏面側は、垂直方向のピッチdが面沿いの間隔4ミリメートルをサイン45度で割ると,5.657であり、プリズム高さである肉厚hは、【数1】によると、0.456ミリメートルになる。 【0019】このように、プリズムP1,P2の曲率Rが小さいほど、光源10からの光が拡散するので、第4〜6ブロックB4〜B6は、第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9より光の拡散が大きくなり、外側に配される第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9の拡散を小さくして配光のバランスを取るようにしている。 【0020】こうして、加工線16,17が斜めに連続することで、斜めなりに光源10からの光を拡散して見栄えのアクセントが生じることになり、見栄え上新規な灯具とすることができる。また、アウタレンズ12の表裏のプリズムP1,P2が、垂直及び水平の単純な曲面としたことで、測定ポイントに光が届くことになり、配光を成立させることができる。しかも、このアウタレンズ12が、プリズムP1、P2付き独特の複眼レンズ的効果を発揮することができる。 【0021】また、この実施形態では、前記アウタレンズ12の断面形状が、波状をなすため、アウタレンズ12自体の強度が増すと共に外部からの光が乱反射されることが可能になり、非点灯時におけるアウタレンズ12の存在感を高めることができる。また、このことにより、前記フロントターンシグナルランプ3が車両の端に配されていれば、車両の左右幅が歩行者などに確認できることで、歩行者などの安全により寄与することになる。 【0022】また、前記アウタレンズ12には、着色されてなるため、保護者などから、フロントターンシグナルランプ3の存在感がより増すことになる。 【0023】アウタレンズ12の表裏のプリズムP1、P2が、互いに交差する状態で形成されているため、光源10の像が格子状に整列し、見映えが良い。 【0024】この実施形態のアウタレンズ12は、その表裏両面にプリズムP1、P2が形成されているため、光源10に非点灯時においては、外光の乱反射により虹色に見え、非点灯時における見映えも良い。 【0025】また、表裏のプリズムP1、P2のピッチは、同ピッチに限定されるものではなく、異なるピッチにしても良いし、それぞれのピッチを異なるようにしても良い。また、加工線16,17の角度をさまざまに変更しても良い。このようにピッチを変えたり、加工線16,17の角度を変えることにより、光源の大きさが変わって見えることになり、見栄えのアクセントになる。 【0026】尚、以上の実施形態では、本発明が適用される灯具として、フロントターンシグナルランプ3を例にしたが、これに限定されず、その他の標識灯或いは前照灯にも適用可能である。また、アウタレンズ12は、表裏両面には、シリンドリカル状のプリズムP1、P2が形成されているが、このアウタレンズ12とは別に、色付きのインナレンズを、同じ灯室内に設けても良いことは勿論である。 【0027】また、前記アウタレンズ12の表面のプリズムP1について、第4〜6ブロックB4〜B6の前記加工線16、16間における垂直断面の曲率Rが、7.5であるのに対し、第1〜3ブロックB1〜B3及び第7〜9ブロックB7〜B9の前記加工線16、16間における垂直断面の曲率Rが、9.0であるとして説明したが、これに限定されるものではなく、第1〜9ブロックB1〜B9の全ての垂直断面の曲率Rを9.0或いは7.5といった一定の曲率Rに統一しても良い。 【0028】 【発明の効果】この発明によれば、加工線が斜めに連続することで、外光からの光は斜めなりに光を拡散して見栄えのアクセントが生じることになり、見栄え上新規な灯具とすることができる。また、アウタレンズの表裏のプリズムが、垂直及び水平の単純な曲面としたことで、光源及び光源から反射した光は、水平及び垂直に拡散し、無理なく所望の測定ポイントに光が届くことになり、配光を成立させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000136 【氏名又は名称】市光工業株式会社 【住所又は居所】東京都品川区東五反田5丁目10番18号
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| 【出願日】 |
平成13年12月26日(2001.12.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−197007(P2003−197007A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月11日(2003.7.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−394861(P2001−394861) |
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