| 【発明の名称】 |
投光ユニットおよび該投光ユニットを具備するLED車両用照明灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】近藤 俊幸 【住所又は居所】東京都目黒区中目黒2丁目9番13号 スタンレー電気株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来のこの種の車両用照明灯具に使用される光源は大消費電力であり発熱も多いので、耐熱性の材料が要求されるなどコストアップし、且つ、車両の電源装置に対しても負担が重く成る問題点を生じていた。
【解決手段】本発明により、LEDランプ2と、このLEDランプ2の仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする回転放物面系であり且つ基本軸方向に沿う略半部とした反射面3とから成りLEDランプは投射角のほぼ全てが反射面に達するように光軸を傾けて取付けられている狭角用投光ユニット10と、放物柱面を含む放物面系の自由曲面とされた反射面5とを組とした同様な構成の広角用投光ユニット20との少なくとも各1個を組合わせて成るLED車両用照明灯具1としたことで、消費電力と発熱とを画期的に低減し課題を解決するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 LEDランプと、このLEDランプの仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする回転放物面系であり且つ前記基本軸方向に沿う略半部とした反射面とを組とし、前記LEDランプは投射角のほぼ全てが前記反射面に達するように光軸を傾けて取付けられていることを特徴とする狭角用投光ユニット。 【請求項2】 LEDランプと、このLEDランプの仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする放物柱面を含む放物面系の自由曲面とされた反射面とを組とし垂直方向への投射角が狭く水平方向への投射角が広く設定されていることを特徴とする広角用投光ユニット。 【請求項3】 前記狭角用投光ユニットと広角用投光ユニットとの少なくとも各1個を組合わせて成ることを特徴とするLED車両用照明灯具。 【請求項4】 前記狭角用投光ユニットと広角用投光ユニットとの少なくとも一方には配光特性の形状を設定するための遮光板が設けられていることを特徴とする請求項3記載のLED車両用照明灯具。 【請求項5】 少なくとも前記狭角用投光ユニットの照射軸が、下方に0.57゜傾き、左側通行用であれば左側に1.14゜、右側通行用であれば右側に1.14゜傾けられていることを特徴とする請求項3または請求項4記載のLED車両用照明灯具。 【請求項6】 前記LEDランプの発光色が灯光色としてあることを特徴とする請求項1〜請求項5何れかに記載のLED車両用照明灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はヘッドランプ、フォグランプなど照明用に用いられる車両用灯具に関するものであり、詳細にはLEDランプを光源として、低消費電力、低発熱、デザインの自由度などを可能とするLED車両用照明灯具の構成の提供を目的とするものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の車両用照明灯具の構成をヘッドランプ90の例を示すものが図7であり、ハロゲン電球のフィラメント、メタルハライド放電灯のアークなどの光源91と、この光源91に焦点を設けた回転放物面として形成された反射鏡92と、前記反射鏡92の前方を覆うレンズ93とから構成されている。 【0003】このように構成することで、前記光源91からの光の内の前記反射鏡92に反射したものは平行光線として照射方向へ向かうものとなるので、前記レンズ93に設けられたレンズカットにより左右に拡散するなどして、車両に適する配光特性を形成する。 【0004】ここで、前記光源91から直接にレンズ93を透過して外部に放射される光を生じると、この光は対向車の運転者などに幻惑を生じさせるものとなるので、前記光源91の照射方向前方にはフード94が設けられるものとされている。また、形成する配光特性がすれ違い配光である場合には、前記光源91から下方に放射する光を遮蔽するために、光源91にはインナーフード91aも設けられるものとされている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の構成のヘッドランプ90においては、第一には、光源91として採用したメタルハライド放電灯、ハロゲン電球などが大消費電力であるので、発熱も多く、そのために、前記反射鏡92、レンズ93を形成する部材に耐熱性の高いものを選択することが必要となり、素材費が高価なものとなると共に成型性も低下して、ヘッドランプ90がコストアップする問題点を生じている。また、光源91が高消費電力であることで、バッテリーなど車両側の電源装置に対する負担も重いものとなる。 【0006】尚、光源91に高消費電力のものが要求される理由は、光源91に対する反射鏡92の光束捕捉率が低く、例えば、すれ違い配光の形成時には、20〜25%程度といわれており、従って、ヘッドランプ90として必要な照度を得るためには、必要光量の4〜5倍の明るさ(消費電力)を有する光源91を採用せざるを得ないという従来のヘッドランプ90の構成自体の問題点によるものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来の課題を解決するための具体的手段として、LEDランプと、このLEDランプの仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする回転放物面系であり且つ前記基本軸方向に沿う略半部とした反射面とを組とし、前記LEDランプは投射角のほぼ全てが前記反射面に達するように光軸を傾けて取付けられていることを特徴とする狭角用投光ユニットと、LEDランプと、このLEDランプの仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする放物柱面を含む放物面系の自由曲面とされた反射面とを組とし垂直方向への投射角が狭く水平方向への投射角が広く設定されていることを特徴とする広角用投光ユニットとの少なくとも各1個を組合わせて成ることを特徴とするLED車両用照明灯具を提供することで課題を解決するものである。 【0008】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1〜図3に符号10で示すものは、本発明に係るLED車両用照明灯具1の一方を構成する狭角用投光ユニットであり、この狭角用投光ユニット10は、LEDランプ2と、基本的には回転放物面とされた挟角用反射面3とから構成されている。 【0009】ここで、前記LEDランプ2は、図3に示すようにLEDチップ2aが透明樹脂によるケース2bでモールドされているものであるが、前記ケース2bの頭頂部がレンズ状に形成されているので、ケース2bから外部に放射される光は収束が行われ、このLEDランプ2の発光源となる位置は必ずしもLEDチップ2aが配置されている位置とは一致しない。 【0010】従って、本発明ではLEDランプ2から外部へ放射される光の光源方向への延長線と、LEDランプ2の中心線Zとの交点をもって仮想焦点Gとする。そして、本発明においては前記仮想焦点Gを前記挟角用反射面3の焦点に一致させて配置するものとしている。 【0011】また、本発明においては、前記挟角用反射面3は回転放物面と称されている曲面を軸Xを通る面で切断した半部で構成している。そして、前記LEDランプ2と組合わせるに当たっては、この挟角用反射面3の軸XとLEDランプ2の中心線Zとを偏角βだけ傾けて配置し、LEDランプ2から所定の放射角αをもって放射される光のほぼ全てが挟角用反射面3に当接するものとされている。 【0012】このようにすることで、狭角用投光ユニット10はLEDランプ2から発せられる光のほぼ全てを挟角用反射面3の軸X方向に向かう平行光線とするものとなり、このときの平行光線の断面形状は、例えば、前記偏角βを90゜近傍とするときには略円状乃至は楕円状となり、偏角βをそれより小さくするに従って水平方向に広く垂直方向に狭い扁平な形状の光束が得られるものとなる。 【0013】ここで、図中に符号4で示すものは遮光板であり、この遮光板4は前記挟角用反射面3から放射される平行光線の断面形状中から配光特性形成上に不要となる部分を遮蔽するために設けられるものであり、例えば、上向き光の発生が制限されるすれ違い配光の形成時など必要に応じて設けられる。 【0014】尚、前記した平行光線の断面形状は、前記偏角βを小さくするに従って、水平方向に幅広で、垂直方向に幅狭な扁平な形状としていくことが可能であるので、目的とする配光特性の形状に沿うように、前記偏角βを適宜に調整するなどは自在である。また、同様な配光特性の形状の変更は、例えば、前記挟角用反射面3を形成するときに、放物線の焦点距離の異なるものを組合わせる、或いは、焦点距離を徐変させるなどの手法でも可能である。 【0015】図4および図5は、本発明に係るLED車両用照明灯具1の他方を構成する広角用投光ユニット20であり、この広角用投光ユニット20もLEDランプ2と、広角用反射面5とから構成されているものであるが、広角用反射面5の構成が上記した狭照用投光ユニット10とは異なるものとされている。 【0016】前記広角用反射面5は、基本的には平板を一方向にのみ放物線に併せて曲げて得られる放物柱面が採用されるものであり、前記LEDランプ2と組合わせるに当たっては、垂直断面に放物線が表れるように設置され、そして、反射面5の軸XとLEDランプ2の中心線Zとは偏角βを設けて配置され、LEDランプ2から所定の放射角αをもって放射される光のほぼ全てが反射面5に当接するものとされている点は前の狭角用反射面3と同様である。 【0017】このように構成したことで、この広角用投光ユニット20においては、垂直方向には平行光線となり、水平方向にはLEDランプ2が本来有する(例えば左右各35゜)放射角となる略扇状の照射光が得られるものとる。尚、上記は基本構成を示すものであり、実際の実施に当たっては、水平方向への照射幅(照射角)を車両用灯具として適正化するために、放物柱面に類似する放物系の自由曲面などを採用しても良いものである。 【0018】ここで、後にも詳細に説明するが、本発明においては前記挟角用投光ユニット10と広角用投光ユニット20との適宜数を組合わせて、LED車両用照明灯具1を構成するものであり、そのときには、前記挟角用投光ユニット10は車両の正面遠方を照射する目的に使用され、前記広角用投光ユニット20は比較的に車両に近い範囲の左右を照射する目的に使用される。 【0019】よって、配光特性としての全体形状は、ほとんど広角用投光ユニット20により決定されるものとなる。従って、左側通行用のヘッドランプにおいて左路側にある道路標識などを確認するためのエルボと称されている左上がりの配光を形成するためのエルボ用遮光板6は広角用投光ユニット20の側に設けられている。尚、前記LEDランプ2においても照射角αには、60゜程度と狭いもの、120゜程度と広いものと各種の照射角αのものが市場に供給されているので、例えば挟角用投光ユニット10には照射角αの狭いものを採用し、広角用投光ユニット20には広いものを採用するなどの選択は自在である。 【0020】図6は、上記狭角用投光ユニット10と広角用投光ユニット20とを組合わせて構成される本発明のLED車両用照明灯具1であり、この実施形態では、スポット状の配光とした挟角用投光ユニット10(N)の4個と、水平方向への光の放射角をやや拡げた挟角用投光ユニット10(W)の4個と、広角用投光ユニット20の4個とを、種別に3段に積み重ねて配置し、総計12個の投光ユニット10、20でLED車両用照明灯具1を構成したときの例で示してある。 【0021】また、前記広角用投光ユニット20にはエルボ用遮光板6が設けられ、このLED車両用照明灯具1がすれ違い配光用であるときの例で示してあるが、本発明はこれらを限定するものではなく、それぞれのユニット10、20の数、総計の数などを限定するものではなく、また、例えば一直線状に並べるなど、それぞれの投光ユニット10、20の並べ方も自由である。 【0022】そして、この実施形態においては、前記LED車両用照明灯具1は左側通行用とされて、挟角用投光ユニット10(W)と広角用投光ユニット20とは、光軸を車体の正面方向へ向かうものとされているが、スポット状の配光とされた挟角用投光ユニット10(N)のみが光軸を下方に0.57゜、左側に1.14゜傾けられ、配光特性上に最高照度が得られる点が左下方に設定されて、左側通行用のヘッドランプの配光規格に合致するものとされている。 【0023】ここで、上記の構成とした本発明の作用、効果について説明を行うと、以上のように構成したことで、狭角用投光ユニット10も広角用投光ユニット20も共にLEDランプ2からの光のほぼ全量を照射光として利用できるものとなる。これに対して従来の方式のヘッドランプでは光源に対する光束利用率は20〜30%とされているので、本発明のLED車両用照明灯具1は3〜5倍の効率が得られるものとなる。 【0024】このことは、同じ明るさのヘッドランプを得るときには、光源の消費電力は1/5〜1/3で良いものとなる。また、LEDランプ2は白熱電球に比較して同一消費電力あたりの発光効率が2倍以上高いとされているので、総合すれば1/10〜1/6以下の消費電力で同じ明るさのヘッドランプの実現が可能となる。また、LEDランプ2は種々の発光色のものが得られるものであるので、例えばヘッドランプ(前照灯)とする場合には白色発光のLEDランプ2を採用すれば良く、フォグランプ(霧灯)とする場合にはアンバー発色のLEDランプ2を採用すれば良い。 【0025】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、LEDランプと、このLEDランプの仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする回転放物面系であり且つ前記基本軸方向に沿う略半部とした反射面とを組とし、前記LEDランプは投射角のほぼ全てが前記反射面に達するように光軸を傾けて取付けられている狭角用投光ユニットと、LEDランプと、このLEDランプの仮想焦点を焦点とし基本軸を略水平とする放物柱面を含む放物面系の自由曲面とされた反射面とを組とし垂直方向への投射角が狭く水平方向への投射角が広く設定されている広角用投光ユニットとの少なくとも各1個を組合わせて成ることを特徴とするLED車両用照明灯具としたことで、第一には、従来例のヘッドランプに比べて画期的に低消費電力のヘッドランプの実現を可能とし、車両の電源装置の簡素化などに極めて優れた効果を奏するものである。 【0026】また第二には、LEDランプが消費電力あたりの発熱量が少ないものであるので、上記の低消費電力化と併せてヘッドランプ全体の発熱を画期的に低減できるものとなり、例えば樹脂化などを可能として軽量化、コストダウンにも極めて優れた効果を奏するものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社 【住所又は居所】東京都目黒区中目黒2丁目9番13号
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| 【出願日】 |
平成13年10月12日(2001.10.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−123517(P2003−123517A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月25日(2003.4.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−315302(P2001−315302) |
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