| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 宏尚 【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内
【氏名】外山 耕一 【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内
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| 【要約】 |
【課題】点灯回路部8の形状を、放電灯バルブ4の略軸方向に移動するだけでランプハウジング2の放電灯バルブ4交換用の開口部2bを通過可能な形状として放電灯バルブ4あるいは点灯回路部8を容易に交換することができる車両用前照灯1を提供する。
【解決手段】組付け状態で放電灯バルブ4の軸方向から見て、点灯回路部8の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線100が、開口部2bの投影形状の輪郭線である第2の輪郭線200の内側に収まり、且つ第1の輪郭線100と第2の輪郭線200との間に、隙間の大きさが10mm以上の隙間部Cが点灯回路部8の中心を挟んで対向して形成される構成とした。これにより、点灯回路部8を掴み放電灯バルブ4の略軸方向に移動させて取出せるので、放電灯バルブ4あるいは点灯回路部8の交換作業を容易に行なうことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放電灯バルブと、前記放電灯バルブが取付けられ前記放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、前記放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、前記放電灯バルブ、前記リフレクタ、および前記点灯回路部を内部に収容するランプハウジングと、前記点灯回路部と対向する側の前記ランプハウジングに設けられた前記放電灯バルブを交換用の開口部と、前記ランプハウジングに取付けられて前記開口部を気密的に閉鎖するカバーとを備え、前記点灯回路部が前記放電灯バルブと直接接続される車両用前照灯において、前記放電灯バルブの軸方向における前記点灯回路部の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線が、前記放電灯バルブの軸方向における前記開口部の投影形状の輪郭線である第2の輪郭線の内側に収まることを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 放電灯バルブと、前記放電灯バルブが取付けられ前記放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、前記放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、前記放電灯バルブ、前記リフレクタ、および前記点灯回路部を内部に収容するランプハウジングと、前記点灯回路部と対向する側の前記ランプハウジングに設けられた前記放電灯バルブを交換用の開口部と、前記ランプハウジングに取付けられて前記開口部を気密的に閉鎖するカバーとを備え、前記点灯回路部が前記放電灯バルブと直接接続される車両用前照灯において、前記放電灯バルブの軸方向における前記点灯回路部の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線が、前記開口部の最大投影面積時の輪郭線である第3の輪郭線の内側に収まることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 【請求項3】 前記放電灯バルブの軸方向から見た時に、前記第1の輪郭線が、前記第2の輪郭線の内側に収まることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 【請求項4】 前記第1の輪郭線と前記第2の輪郭線との間には、10mm以上の隙間が前記点灯回路部の中心を挟んで対向するように形成されることを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。 【請求項5】 前記点灯回路部は、治具を用いて前記開口部を通り前記ランプハウジングの外へ取出し可能であることを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。 【請求項6】 前記リフレクタと前記点灯回路部とは一体に揺動可能であり、前記リフレクタはアクチュエータにより前記点灯回路部が前記開口部から取出し可能な位置まで揺動可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の車両用前照灯。 【請求項7】 前記点灯回路部の一部が前記開口部の外側へ突出していることを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。 【請求項8】 放電灯バルブと、前記放電灯バルブが取付けられ前記放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、前記放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、前記放電灯バルブ、前記リフレクタ、および前記点灯回路部を内部に収容するランプハウジングと、前記点灯回路部と対向する側の前記ランプハウジングに設けられた前記放電灯バルブを交換用の開口部と、前記ランプハウジングに取付けられて前記開口部を気密的に閉鎖するカバーとを備え、前記点灯回路部が前記放電灯バルブと直接接続される車両用前照灯において、前記放電灯バルブが前記リフレクタに取付けられた状態で前記点灯回路部は前記開口部を通して交換可能であって、前記放電灯バルブは前記開口部を通して交換可能であることを特徴とする車両用前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯を用いた車両用前照灯に関するものであり、自動車用に用いて好適である。 【0002】 【従来の技術】近年、車両用前照灯として放電灯が用いられている。放電灯は放電灯バルブ(発光管)内にキセノンガス等を封入し、一対の電極間に放電現象を起こして発光させるアーク放電型ランプであり、発光色が太陽光に近い白色で、かつ従来のハロゲンランプに比べ約70%の省電力で2倍以上の光量を得ることが可能である。したがって車両用前照灯に使用することで、視認性の向上が期待できる。 【0003】放電灯は、一般に、点灯始動時に数kVから数十kVの高電圧を発生させ、この電圧を放電灯に印加することにより、瞬時に放電を開始させて点灯させ、始動後は、35W程度の電力を印加して点灯を維持する。従って、放電灯を点灯させるためには、専用の点灯回路部が必要となる。点灯回路部は、大きくは、バッテリからの直流電圧を昇圧するコンバータ部と、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ部と、数十kVの高電圧を発生するイグナイタ部とから構成されている。 【0004】車両において、点灯回路部は、一般に前照灯のランプハウジングの外部に搭載されている。この場合、高電圧を放電灯に供給するため高電圧供給ワイヤおよび接続用コネクタが必要であり、装置の小型化が図れない。また、車両上の搭載スペースが必要になると共に、その取付け・配線作業工数を要する。さらに、高電圧供給ワイヤには、ワイヤから発生する電気ノイズの影響を抑えるためのシールド手段が必要となり、コストが上昇してしまう。 【0005】この対策として、例えば、特開平10−228804号公報に開示されるような車両用前照灯が提案されている。これは、点灯回路部をランプハウジング内部に搭載、すなわち点灯回路部をリフレクタの裏面に固定すると共に、点灯回路部に放電灯バルブ用ソケットを内蔵させ、このソケットに放電灯バルブが嵌めこまれている。これにより、車両用前照灯の体格の小型化、放電灯点灯時に発生するノイズ低減のためのシールド構造の不要化、ワイヤーハーネス取回しの簡素化が実現でき、部品点数低減、コスト低減を図ることができる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような車両用前照灯において放電灯バルブを交換する場合、先ず、点灯回路部をランプハウジングから取り外す必要がある。特開平10−228804号公報に開示される車両用前照灯においては、点灯回路部の体格形状は、ランプハウジングに設けられた放電灯バルブ交換用の開口部形状に比べて大きい。このため、点灯回路部をランプハウジングから取り外す際には、点灯回路部を放電灯バルブの略軸方向に引っ張って移動させるだけではなく、点灯回路部を回転させる、あるいは放電灯バルブの略軸方向と異なる方向に移動させる等を繰返す必要があり、点灯回路部をランプハウジングから取り外す作業に時間がかかる、という問題がある。さらに、特開平10−228804号公報に開示される車両用前照灯においては、点灯回路部内蔵されるソケットに放電灯バルブが嵌めこまれ、点灯回路部と放電灯バルブとが一体となっている。この場合、点灯回路部を交換する際にはこれらを一体で取り外す必要があり、体格が大きいため作業に時間がかかるという問題がある。また、たとえば車両用前照灯点灯中に何らかの原因により異常点灯状態(照度低下または点滅等)が生じた場合、直ちに車両用前照灯を消灯させて点灯回路部を取り外し点検する必要があるが、この場合、放電灯バルブが高温になっているため放電灯バルブに触れないよう慎重に作業しなくてはならず、点灯回路部の取り外しに時間がかかる、という問題がある。 【0007】本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、点灯回路部の形状を、放電灯バルブの略軸方向に移動するだけでランプハウジングの放電灯バルブ交換用の開口部を通過可能な形状として、放電灯バルブを容易に交換できる車両用前照灯を提供することにある。 【0008】また、本発明の別の目的は、放電灯バルブ、点灯回路部を個別に容易に交換できる車両用前照灯を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成する為、以下の技術的手段を採用する。 【0010】本発明の請求項1に記載の車両用前照灯は、放電灯バルブの軸方向における点灯回路部の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線が、放電灯バルブの軸方向における開口部の投影形状の輪郭線である第2の輪郭線の内側に収まる構成とした。これにより、点灯回路部を放電灯バルブの軸方向に引き出してランプハウジングの開口部を通過させて容易に取出すことができるので、放電灯バルブを容易に交換することができる。 【0011】本発明の請求項2に記載の車両用前照灯は、第1の輪郭線が、開口部の最大投影面積時の輪郭線である第3の輪郭線の内側に収まる構成とした。これにより、点灯回路部を放電灯バルブの軸方向にのみ引き出すことでは開口部から取出せない場合でも、点灯回路部を放電灯バルブから外した後、点灯回路部の姿勢を変化させることによりランプハウジングの開口部を通過させて容易に取出すことができるので、放電灯バルブを容易に交換することができる。 【0012】本発明の請求項3に記載の車両用前照灯では、放電灯バルブの軸方向から見た時に、第1の輪郭線が、第2の輪郭線の内側に収まる構成とした。これにより、点灯回路部を放電灯バルブの軸方向に引き出してランプハウジングの開口部を通過させて容易に取出すことができるので、放電灯バルブを容易に交換することができる。 【0013】本発明の請求項4に記載の車両用前照灯では、前記第1の輪郭線と前記第2の輪郭線との間には、10mm以上の隙間が前記点灯回路部の中心を挟んで対向するように形成される構成とした。これにより、点灯回路部を放電灯バルブの軸方向に引き出しながらランプハウジングの開口部を通過させて取出す作業を、作業者が手で掴んで容易に行なうことができる。 【0014】本発明の請求項5に記載の車両用前照灯では、点灯回路部は、治具を用いて開口部を通りランプハウジングの外へ取出し可能である構成とした。これにより、点灯回路部を放電灯バルブの軸方向に引き出しながらランプハウジングの開口部を通過させて取出す作業を、容易に行なうことができる。 【0015】本発明の請求項6に記載の車両用前照灯では、リフレクタと点灯回路部とは一体に揺動可能であり、リフレクタはアクチュエータにより点灯回路部が開口部から取出し可能な位置まで揺動可能であるような構成とした。これにより、放電灯バルブの軸方向から見た時に、第1の輪郭線が、第2の輪郭線の内側に収まらすにずれている場合でも、このアクチュエータによりリフレクタを動かして、第1の輪郭線を第2の輪郭線の内側に収めることができるので、点灯回路部を放電灯バルブの軸方向に引き出してランプハウジングの開口部を通過させて容易に取出すことができる。 【0016】本発明の請求項7に記載の車両用前照灯では、点灯回路部の一部が開口部の外側へ突出している構成とした。これにより、点灯回路部の開口部の外側へ突出して部分を手で掴んで点灯回路部をランプハウジングから容易に取出すことができるので、放電灯バルブを容易に交換することができる。 【0017】本発明の請求項8に記載の車両用前照灯では、放電灯バルブがリフレクタに取付けられた状態で点灯回路部は開口部を通して交換可能であって、放電灯バルブは開口部を通して交換可能である構成とした。これにより、放電灯消灯直後等の放電灯バルブが高温状態である時に点灯回路部を取り外す場合においても、点灯回路部を高温の放電灯バルブから分離して点灯回路部単体を開口部を通して取出すことができるので、作業性を向上することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各図において、同一構成部分には同一符号を付してある。 【0019】(第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の断面図を示す。この車両用前照灯1を車両に搭載した場合、図1の紙面左右方向が車両前後方向となり、紙面上下方向が車両上下方向となる。 【0020】図2に、放電灯バルブ4の軸方向(図1中における矢印IIの方向)から見た車両用前照灯1の後面図を示す。 【0021】図3に、車両用前照灯1の主な構成部品の分解斜視図を示す。なお、図3においては、分かり易さのためにランプハウジング2の外形を部分的に、且つリフレクタ3から離して表示している。 【0022】図1に示すように、車両用前照灯1は、透光性のレンズ2aを一体的に有するランプハウジング2内に、ランプハウジング2に保持・固定され且つその表面(放電灯バルブ4側)が反射鏡を形成しているリフレクタ3、放電灯バルブ4、放電灯バルブ4の照射光が直接前方に照射されないように照射光を部分的に遮蔽するシェード5、点灯回路部8、およびリフレクタ3の裏面に取付けられると共に点灯回路部8を保持固定する固定部材であるホルダ6を収容することによって構成される。本実施形態では、リフレクタ3の裏面に点灯回路部8が配置されている。 【0023】ランプハウジング2は、樹脂成形体からなり、図1〜図3に示すように、車両前方側に透光性のレンズ2aを一体的に有している。また、ランプハウジング2内には、リフレクタ3、放電灯バルブ4および点灯回路部8が収容されている。また、ランプハウジング2の点灯回路部8に対応した位置には、放電灯バルブ4交換用の開口部2bが設けられている。放電灯バルブ4の軸方向(図1における左右方向)の開口部2bの投影形状の輪郭線は図4に示すように第2の輪郭線200となる。この開口部2bは、点灯回路部8が通過可能に略円形状に形成され、この開口部2bを介して、放電灯バルブ4の交換作業や点灯回路部8の点検作業を行なうことができる。 【0024】放電灯バルブ4は、発光部4aの一端側に、リフレクタ3に保持されるフランジ部4bおよび点灯回路部8と電気的に接続するための雄型のコネクタ4cとを有している。 【0025】放電灯バルブ4の照射光を部分的に遮断するシェード5は、金属材料から形成され、略半球状の傘部5aと、一端側において傘部5aを支持し且つ他端側がリフレクタ3に固定される支持部5bとを有している。傘部5aは、放電灯バルブ4の前部側を覆うように配置されて、放電灯バルブ4の放射光のうち直接前方へ放射される成分を遮断する。これにより、車両前方への放射光はリフレクタ3による反射光のみとなり、リフレクタ3により定められた車両用配光パターンを得ることができる。また、傘部5aは、放電灯バルブ4から直接前方へ放射される電磁波ノイズを遮蔽する作用を発揮する。 【0026】リフレクタ3は、前面側に凹面状の反射鏡3aが形成され、その中央部には、図3に示すように放電灯バルブ4を保持するための保持部3dが形成されている。リフレクタ3は、全体が金属材料で構成されているか、または、樹脂材料等の非金属材料と金属材料の二種以上の材料を組み合わせて構成されている。非金属材料と金属材料との組み合わせからなるリフレクタ3としては、例えば、樹脂材料の表面にアルミニウム金属膜を蒸着させたものがある。車両用前照灯1が所定の機能を発揮するために、放電灯バルブ4(詳しくは発光部4a)は反射鏡3aに対して所定の位置に配設される必要がある。図3に示すように、保持部3dに放電灯バルブ4のフランジ部4bを挿入し、位置決め用のストッパ部3eにフランジ部4bの発光部4a側端面を当接させ、ストッパ部3eに設けられた凸部3e1に放電灯バルブ4のフランジ部4bに設けられた凹部4b1を嵌め込むことにより、放電灯バルブ4は反射鏡4aに対して所定の位置関係に正確に保持される。そして、リフレクタ3は放電灯バルブ4の放射光を反射鏡3aで前方へ反射させ、予め定めた車両用配光パターンを得ることができるように構成されている。一方、リフレクタ3の裏面側にはホルダ6を当接させて固定するための取付け面3cが設けられている。取付け面3cには、ホルダ6を固定するための雌ねじ孔3fが設けられている。このホルダ6には後述する点灯回路部8が取付けられている。すなわち、リフレクタ3の裏面側に点灯回路部8がホルダ6を介して固定されている。 【0027】放電灯バルブ4を点灯駆動する点灯回路部8は、略直方体のケース81に電気回路を内蔵しており、この電気回路は、バッテリ(図示せず)からの直流電圧を昇圧するコンバータ部、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ部、点灯始動時に必要な高電圧を発生するイグナイタ部等から構成され、放電灯バルブ4を点灯させるための電力制御を行なうものである。点灯回路部8は、リフレクタ3の裏側に固定されているホルダ6に取付けられる。また、点灯回路部8は雌型のコネクタ8cを内蔵し、このコネクタ8cを介して放電灯バルブ4にリード線を介することなく直接接続される。点灯回路部8には、図1に示すように先端にコネクタ9aを有するリード線9が接続され、このリード線9によりバッテリ(図示せず)から点灯回路部8へ電力が供給される。さらに、ケース81は、点灯回路部8をホルダ6に固定するための取付け孔8dを有している。 【0028】ところで、車両用前照灯1の組付け状態において、放電灯バルブ4の軸方向(図1の左右方向)における点灯回路部8の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線100および放電灯バルブ4の軸方向における開口部2bの投影形状の輪郭線である第2の輪郭線200の位置関係は、図4に示すようになっている。すなわち、第1の輪郭線100は、第2の輪郭線200の内側に収まると共に、第1の輪郭線100と第2の輪郭線200との間には、図4に示すように、10mm以上の隙間として隙間の大きさが15mm程度の隙間部Cが2個点灯回路部8の中心を挟んで対向するように形成されている。これにより、放電灯バルブ4を交換するために点灯回路部8をランプハウジング2の外へ取出す時、隙間部Cに指を差し込み点灯回路部8を掴んで取出すことができる。また、車両用前照灯1の組付け工程において、開口部2bを通して、点灯回路部8をランプハウジング2内のリフレクタ3に取付けることができる。 【0029】なお、点灯回路部8とは、上述のコンバータ部、インバータ部、およびイグナイタ部を含む点灯制御用の回路全体、もしくはイグナイタ部を意味し、少なくともイグナイタ部を含む回路構成を意味する。 【0030】点灯回路部8をリフレクタ3に取付けるための固定部材であるホルダ6は、樹脂、あるいは金属から形成されている。ホルダ6には、図3に示すように、リフレクタ3の取付け面3cの雌ねじ孔3fに対応して孔6aが設けられている。ボルト14を孔6aに通してリフレクタ3の取付け面3cの雌ねじ孔3fに締付けることにより、ホルダ6がリフレクタ3に固定されている。また、ホルダ6には、図3に示すように、放電灯バルブ4をリフレクタ3に向かって押圧固定するためのスプリング7が回動自在に保持されると共に、このスプリング7の先端部7aを係止するための係止部6bが設けられている。また、ホルダ6には点灯回路部8を固定するための雌ねじ孔6cが設けられている。さらに、ホルダ6の形状は、車両用前照灯1の組付け工程において、開口部2bを通して、ランプハウジング2内のリフレクタ3に取付けることができるように設定されている。すなわち、放電灯バルブ4の軸方向におけるホルダ6の輪郭線(図示せず)は、部分的に第2の輪郭線より外側にあるが、ホルダ6を傾けることで開口部2bを通過させることができるような形状となっている。 【0031】次に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の組付け方法について説明する。 【0032】この時までに、ランプハウジング2内には既にリフレクタ3がランプハウジング2に対して角度調整可能に組込まれ、さらにシェード5がリフレクタ3に取付けられている。また、ランプハウジング2のカバー2cは外されている。 【0033】先ず、ホルダ6をリフレクタ3に取付ける。この時、図3に示すように、ホルダ6を開口部2bを通してランプハウジング2内に入れて、ボルト14を孔6aに通してリフレクタ3の取付け面3cの雌ねじ孔3fに締付けて固定する。なお、ホルダ6には既にスプリング7が回動自在に取付けられている。 【0034】次に、放電灯バルブ4を、開口部2bを通してランプハウジング2内に入れて、リフレクタ3に取付ける。図3に示すように、放電灯バルブ4のフランジ部4bをリフレクタ3の保持部3dに挿入し、ストッパ部3eに設けられた凸部3e1に放電灯バルブ4のフランジ部4bに設けられた凹部4b1を嵌合させて、フランジ部4bの発光部4a側端面を位置決め用のストッパ部3eに当接させる。そして、スプリング7をフランジ部4bに当接させながらスプリング7の先端部7aをホルダ6の係止部に係止すると、放電灯バルブ4はリフレクタ3に押圧固定される。 【0035】次に、点灯回路部8をリフレクタ3に取付ける。この時、点灯回路部8を指で掴み、開口部2bを通過させてランプハウジング2内に入れて、点灯回路部8の雌型のコネクタ8cを放電灯バルブ4の雄型のコネクタ4cに差し込む。その後、ボルト13を、取付け孔8dに通してホルダ6の雌ねじ孔6cに締付けて固定する。 【0036】次に、カバー2cにO−リング10を装着した後、開口部2bに嵌合させて固定する。これによって、ランプハウジング2内の気密が維持される。 【0037】最後に、点灯回路部8に電力を供給して放電灯バルブ4を点灯させた状態でリフレクタ3を動かして、所望の照射方向となるように光軸を調整する。この時、点灯回路部8はリフレクタ3と一体に動くため、図4において、第1の輪郭線100の位置が変動することになる。しかし、車両用前照灯1の組付け工程の光軸調整作業による第1の輪郭線100の位置の変動範囲において、必ず、第1の輪郭線100が、第2の輪郭線200の内側に収まり、且つ第1の輪郭線100と第2の輪郭線200との間に、隙間の大きさが15mm程度の隙間部Cが2個点灯回路部8の中心を挟んで対向するように形成されるように、点灯回路部8および開口部2bの形状が設定されている。 【0038】以上説明した、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1が車両に搭載された場合における、点灯回路部8および放電灯バルブ4の交換方法について説明する。 【0039】(1)点灯回路部8の交換方法。 【0040】先ず、カバー2cを開口部2bから外す。 【0041】次に、開口部2bからねじ回しを差し込み、点灯回路部8をホルダ6に固定しているボルト13を緩めてランプハウジング2の外へ取出す。 【0042】次に、開口部2bの図4中の隙間部Cに相当する位置から指を差し込み、点灯回路部8を指で掴み、点灯回路部8の雌型のコネクタ8cと放電灯バルブ4の雄型のコネクタ4cとの接続を解除して、点灯回路部8を開口部2bを通してランプハウジング2の外へ取出す。 【0043】次に、新しい点灯回路部8を指で掴み、開口部2bを通してランプハウジング2内に入れ、点灯回路部8の雌型のコネクタ8cと放電灯バルブ4の雄型のコネクタ4cとを結合する。その後、開口部2bからねじ回しを差しみ、ボルト13を締付けて点灯回路部8をホルダ6に固定する。 【0044】次に、カバー2cを開口部2bに嵌合させて固定する。 【0045】以上で、点灯回路部8の交換作業が完了する。 【0046】このように、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1においては、従来のように点灯回路部8を放電灯バルブ4と一体の状態で取り外す必要がなく、放電灯バルブ4をリフレクタ3に固定したままで点灯回路部8のみを取り外すことができるので、点灯回路部8を容易に交換することができる。また、放電灯バルブ4の消灯直後等の放電灯バルブ4が高温状態である時においても、点灯回路部8を高温の放電灯バルブから分離して開口部2bを通して取出すことができるので、作業性を向上することができる。 【0047】(2)放電灯バルブ4の交換方法。 【0048】先ず、(1)で説明した手順によって、点灯回路部8をランプハウジング2の外へ取出す。 【0049】次に、ホルダ6のスプリング7を係止部6bから外して、放電灯バルブ4を開口部2bを通して外へ取出す。 【0050】次に、新しい放電灯バルブ4を、開口部2bを通してランプハウジング2内に入れて、放電灯バルブ4のフランジ部4bをリフレクタ3の保持部3dに挿入し、ストッパ部3eに設けられた凸部3e1に放電灯バルブ4のフランジ部4bに設けられた凹部4b1を嵌合させて、フランジ部4bの発光部4a側端面を位置決め用のストッパ部3eに当接させる。そして、スプリング7をフランジ部4bに当接させながらスプリング7の先端部7aをホルダ6の係止部に係止すると、放電灯バルブ4はリフレクタ3に押圧固定される。 【0051】次に、点灯回路部8をリフレクタ3に取付ける。この時、点灯回路部8を指で掴み、開口部2bを通過させてランプハウジング2内に入れて、点灯回路部8の雌型のコネクタ8cを放電灯バルブ4の雄型のコネクタ4cに差し込む。その後、取付け孔8dを介してホルダ6の雌ねじ孔6cにねじ締めにより固定する。 【0052】次に、カバー2cを開口部2bに嵌合させて固定する。 【0053】必要に応じて、点灯回路部8に電力を供給して放電灯バルブ4を点灯させた状態でリフレクタ3を動かして、所望の照射方向となるように光軸を調整する。 【0054】以上で、車両上における放電灯バルブ4の交換作業が終了する。 【0055】以上説明した、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1においては、放電灯バルブ4の軸方向から見た時に、放電灯バルブ4の軸方向における点灯回路部8の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線100が、放電灯バルブ4の軸方向における開口部2bの投影形状の輪郭線である第2の輪郭線200の内側に収まり、且つ第1の輪郭線100と第2の輪郭線200との間には、隙間の大きさが15mm程度の隙間部Cが2個点灯回路部8の中心を挟んで対向するように形成される構成とした。これにより、放電灯バルブ4あるいは点灯回路部8を交換するために点灯回路部8をランプハウジング2の外へ取出す時、隙間部Cに指を差し込み点灯回路部8を掴んで取出すことができる。また、車両用前照灯1の組付け工程において、開口部2bを通して、点灯回路部8をランプハウジング2内のリフレクタ3に取付けることができる。 【0056】(第2の実施形態)図5に、本発明の第2の実施形態による車両用前照灯1の点灯回路部8取出し作業中の縦断面図を示す。 【0057】第2の実施形態では、点灯回路部8取出し作業を、第1の実施形態のように作業者が指で直接点灯回路部8を掴んで行なうのではなく、図5に示すように、専用の治具11を点灯回路部8に係止させて行なえるように、点灯回路部8に治具11に設けられた係止部10aに係止させるための係止部8eを設けている。これにより、車両上の限られた作業スペース内における放電灯バルブ4交換作業時に、点灯回路部8を指で掴みにくいような場合においても容易に点灯回路部8を取出すことができる。 【0058】(第3の実施形態)図6に、本発明の第3の実施形態による車両用前照灯1の縦断面図を示す。 【0059】本発明の第3の実施形態による車両用前照灯1は、車両内の人員配置や荷物の積載条件の変化により車両姿勢が変化した場合に、アクチュエータによってリフレクタ3を動かし前照灯の光軸を常に所定の方向に維持する、いわゆるレベリング機構を有している。 【0060】このレベリング機構は、リフレクタ3を図6中の円弧矢印Aの方向に揺動自在に支持する一方のロッド状の支持部51およびリフレクタ3を支持すると共に可動自在な他方のロッド状の可動部52、およびこの可動部を図6中の矢印B方向に駆動するアクチェータとしての、例えばステップモータ53によって構成されている。このため、ステップモータ53が駆動されると可動部52が図6中の矢印B方向に移動し、支持部51の先端部51aを支点としてリフレクタ3が図6中の円弧矢印Aの方向に揺動し、それにより車両用前照灯1の光軸方向が調整される。 【0061】このレベリング機構の作動について簡単に説明する。 【0062】車両用前照灯1の光軸方向が所定の方向に調整済の車両(図示せず)において、その後部に荷物を積載すると、車両後部が下がり光軸方向が上向きに変化するため対向車等に眩光を与えてしまう。すると、ステップモータ53が作動して可動部52が図6の右方向に移動し、リフレクタ3は支点51aを中心として図6において半時計回りに回転する。これにより、車両用前照灯1の光軸方向は下向きに移動して所定の方向に調整される。 【0063】この状態から荷物を下ろすと、車両後部が上がり車両の姿勢は元に戻ると共に、光軸方向が下向きに変化するため運転者の遠方視認性が低下してしまう。すると、ステップモータ53が作動して可動部52が図6の左方向に移動し、リフレクタ3は支点51aを中心として図6において時計回りに回転して、再び荷物搭載前の状態に戻る。これにより、車両用前照灯1の光軸方向は上向きに移動して所定の方向に調整される。 【0064】ここで、車両の姿勢変化の検出は、例えば、車両の前車輪車軸および後車輪車軸と車体との相対変位量を検出することにより行なうことができる。 【0065】さらに、車両上における放電灯バルブ4交換作業時において操作し易い位置、例えばランプハウジング2の後面(図6の左側)に、上述のレベリング機構の制御から独立してリフレクタ3を動かせるようにステップモータ53を作動させるためのスイッチ12が設けられている。 【0066】通常、レベリング機構によるリフレクタ3の回転角度範囲は、車両用前照灯1の組付け工程における光軸調整時のリフレクタ3の回転角度範囲よりも大きいので、レベリングに伴う開口部2bに対する点灯回路部8の位置の変動量も大きい。このため、放電灯バルブ4あるいは点灯回路部8の交換作業を行なう際、作業直前の点灯回路部8と開口部2bの位置関係が、例えば図7に示すように、第1の輪郭線100の一部が第2の輪郭線200の外へはみ出していることが有り得る。このような状態のままでは点灯回路部8を開口部2bを通して取出すことは不可能である。 【0067】しかし、第3の実施形態においては、このような場合、スイッチ12を操作してリフレクタ3を動かすことにより、点灯回路部8を開口部2bを通して取出し可能な位置、すなわち図4に示すような位置まで移動させることができる。これにより、第1の実施形態の場合と同様に、点灯回路部8を容易に取出すことができる。 【0068】なお、上述のように、スイッチ12を操作して放電灯バルブ4あるいは点灯回路部8を交換した場合でも、車両のイグニッションスイッチ(図示せず)がONされると、ただちにレベリング機構が作動し、光軸方向は所定の方向に自動的に調整される。 【0069】なお、以上説明した第3の実施形態において、リフレクタ3を回動させるアクチュエータとしてステップモータ53を用いているが、他のアクチュエータ、例えばDCモータあるいはリニアソレノイド等を用いてもよい。 【0070】また、第3の実施形態においては、レベリング機構による光軸調整は上下方向について行なっているが、さらにアクチェータを備えて、左右方向についても行なえるようにしてもよい。 【0071】(第4の実施形態)図8に、本発明の第4の実施形態による車両用前照灯1の縦断面図を示す。なお、図8では、図1におけるカバー2cは外されている。 【0072】この、第4の実施形態では、第1の実施形態に対してランプハウジング2の形状を変更して、点灯回路部8の一部が開口部2bの外側(図8の右側)に突出させている。これにより、放電灯バルブ4を交換するために灯回路部8をランプハウジング2の外へ取出す時、点灯回路部8の開口部2bの外側(図8の右側)に突出した部分を指で掴んで容易に取出すことができる。 【0073】(第5の実施形態)図11に、本発明の第5の実施形態による車両用前照灯1の縦断面図を示す。 【0074】この、第4の実施形態では、第1の実施形態に対してランプハウジング2の形状が異なっている。すなわち、放電灯バルブ4の軸方向(図11中のXII矢印方向)における点灯回路部8の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線100および放電灯バルブ4の軸方向における開口部2bの投影形状の輪郭線である第2の輪郭線200の位置関係は、図12に示すようになっている。このため、点灯回路部8を放電灯バルブ4の軸方向にのみ引き出しても開口部2bから取出ことができない。しかし、開口部2bの最大投影面積時の輪郭線である第3の輪郭線300、すなわち図11中における矢印XIII方向における投影形状の輪郭線は、図13に示すように点灯回路部8の投影形状の輪郭線である第1の輪郭線100の外側に位置するように設定されている。したがって、点灯回路部8を放電灯バルブ4の軸方向に移動させて放電灯バルブ4から外した後、点灯回路部8の姿勢を変化させることによりランプハウジング2の開口部2bを通過させて容易に取出すことができる。 【0075】なお、以上説明した、第1の実施形態〜第5の実施形態による車両用前照灯において、点灯回路部8のホルダ6への取付け方法をボルト13によるねじ締めとしているが、これに限る必要はなく、他の固定方法を用いてもよい。たとえばスナップフィット方式としてもよい。この場合、ボルト13の着脱が不要になり、点灯回路部8のホルダ6への着脱作業を容易化することができる。 【0076】また、以上説明した、第1の実施形態〜第5の実施形態による車両用前照灯において、点灯回路部8は一個の部品に形成されているが、これを複数に分割しても構わない。例えば、イグナイタ部とコンバータ部+インバータ部とに分割し、イグナイタ部をリフレクタ3に固定し、コンバータ部+インバータ部をランプハウジング2内の適所に固定し、イグナイタ部とコンバータ部+インバータ部とを電線で接続する構成であっても良い。 【0077】また、点灯回路部8の第1の輪郭線100形状を略長方形、開口部2bの第2の輪郭線200形状を略円形としているが、これに限る必要はなく、他の形状であってもよい。 【0078】また、図9に示すように、点灯回路部8に指で掴むためのつまみ8fを設けてもよい。これにより、放電灯バルブ4を交換する際、容易に点灯回路部8を取出すことができる。 【0079】さらに、図10に示すように、点灯回路部8に指で掴むための凹部8gを設けてもよい。これにより、放電灯バルブ4を交換する際、容易に点灯回路部8を取出すことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー 【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地
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| 【出願日】 |
平成14年7月24日(2002.7.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106149 【弁理士】 【氏名又は名称】矢作 和行
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| 【公開番号】 |
特開2003−123516(P2003−123516A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月25日(2003.4.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−214981(P2002−214981) |
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