| 【発明の名称】 |
車両用照明装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】結城 康和 【住所又は居所】静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式会社内
【氏名】小笹 哲哉 【住所又は居所】静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】使用時および非使用時ともに見栄えがよく、バルブの映り込みも気にならない安価な車両用照明装置を提供すること。
【解決手段】バルブ7の配設位置に対応する光透過性ウインドシールド5上の部位をモール部材3を利用して不透明化することにより、車両2のデザインを破綻することなく外部からのバルブ7の透かし見を防止し、バルブ7の存在やリフレクタ6へのバルブ7の映り込みに起因する車両2の美観の悪化を解消する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リフレクタの開口部を覆う光透過性ウインドシールドと前記リフレクタとの間に形成される空間にバルブを配備し、前記バルブから照射される光を前記リフレクタで反射し前記光透過性ウインドシールドを介して外部に照射する車両用照明装置であって、前記光透過性ウインドシールドの裏面に密接させてバルブ組付部を設け、前記バルブの発光部を前記リフレクタの表面から離間させて前記バルブ組付部に装着したことを特徴とする車両用照明装置。 【請求項2】 前記バルブ組付部に近接する前記光透過性ウインドシールドの部位が不透明化されていることを特徴とする請求項1記載の車両用照明装置。 【請求項3】 ボディに装着されたモール部材を前記部位に重合させることによって前記部位が不透明化されていることを特徴とする請求項2記載の車両用照明装置。 【請求項4】 前記光透過性ウインドシールドを表裏に貫通して前記空間内に突入した前記モール部材の一部によって前記バルブ組付部が形成されると共に、このモール部材の一部によって前記部位が不透明化されていることを特徴とする請求項2記載の車両用照明装置。 【請求項5】 前記モール部材は前記ボディに着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項4記載の車両用照明装置。 【請求項6】 前記モール部材は、車両前面の車幅方向中央部から両側に延びて車幅方向両側に位置する前記各ウインドシールドとの重合位置まで繋がっていることを特徴とする請求項3,請求項4または請求項5記載の車両用照明装置。 【請求項7】 前記モール部材は、車幅方向両側に位置する前記各ウインドシールドとの重合位置の各々から車両の各側面に向けて延出していることを特徴とする請求項3,請求項4または請求項5記載の車両用照明装置。 【請求項8】 前記モール部材には、前記バルブに接続した電力供給線を埋設するための通路が形成されていることを特徴とする請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7記載の車両用照明装置。 【請求項9】 前記通路は、前記モール部材の裏面に設けられた溝によって形成されていることを特徴とする請求項8記載の車両用照明装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用照明装置の改良、特に、車両のデザインの向上に有益な車両用照明装置の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】バルブとリフレクタ、および、リフレクタの開口部を覆うレンズ等の光透過性ウインドシールドによって構成される車両用照明装置が既に公知である。 【0003】従来の車両用照明装置では、半球面状あるいはパラボラ状等に形成されたリフレクタの最奥部にバルブ組付部を設け、このバルブ組付部に照明用のバルブを取り付け、更に、リフレクタの開口部を光透過性ウインドシールドで覆って車両用照明装置を構成するのが一般的であった。 【0004】しかし、前照灯等のように光透過性ウインドシールドの透明度が高い車両用照明装置においては、光透過性ウインドシールドを介して車両用照明装置の内部構造を容易に外部から目視することが可能であり、特に、リフレクタへのバルブの映り込みやバルブ自体の存在が目障りとなって、車両全体のデザイン品位が損なわれたりデザインのバランスが崩れたりするといった不都合があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このような不都合を解消するための一手段として、既に、リトラクタブルヘッドランプを採用して車両のデザインを向上させる試みがなされているが、リトラクタブルヘッドランプは構造が複雑で高価であり故障因子も多く、特に、ヘッドランプを引き起こした夜間走行の際の見栄えが著しく悪化すると共に、空気抵抗の増大によって多少なりとも走行性能が劣化するといった弊害を含んでいる。 【0006】 【発明の目的】そこで、本発明の目的は、前記従来技術の欠点を改善し、使用時および非使用時ともに見栄えがよく、バルブの映り込みも気にならない安価な車両用照明装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の車両用照明装置は、光透過性ウインドシールドとリフレクタとの間に形成される空間にバルブを配備し、バルブから照射される光をリフレクタで反射し光透過性ウインドシールドを介して外部に照射する車両用照明装置であり、前記目的を達成するため、特に、光透過性ウインドシールドの裏面に密接させてバルブ組付部を設け、バルブの発光部をリフレクタの表面から離間させてバルブ組付部に装着したことを特徴とする構成を有する。 【0008】このように、光透過性ウインドシールドの裏面に密接させてバルブ組付部を設け、バルブの発光部をリフレクタの表面から離間させてバルブ組付部に装着するようにしたので、リフレクタの最奥部にバルブ組付部を設けてバルブを装着した従来の車両用照明装置、つまり、リフレクタの最奥部に密接してバルブの発光部が位置する従来の車両用照明装置に比べてリフレクタへのバルブの映り込みが少なくなり、バルブの映り込みによる美観の悪化が軽減される。また、バルブ組付部を備えないリフレクタにはバルブ装着のための孔や凹凸が不要であり、リフレクタの全体形状が滑らかとなるので、光透過性ウインドシールドを介して外側から覗き込んだ際の車両用照明装置の美観も向上し、車両全体のデザインに与える悪影響が軽減される。更に、リトラクタブルヘッドランプ等に比べて構造が簡便であるため製造コストの高騰や故障因子の増大もなく、使用時と非使用時とを問わず優美な外観を維持することができ、使用時における空気抵抗の増大といった問題も発生しない。また、リフレクタの奥部にバルブの発光部を位置させてバルブの後端部をリフレクタの後方に突出させるようなかたちでバルブを装着した従来の車両用照明装置とは違い、リフレクタの主要部(反射鏡の機能を有する部分)とウインドシールドとの間に形成される空間の内部にバルブを完全に収める構成であるため、従来品に比べ、車両用照明装置が大幅に薄型化されるといったメリットがある。従って、車両用照明装置を埋設するためにボディの先端部分に設ける空間も僅かでよく、ボディ全体のスタイリングの設計自由度や部品のレイアウトの自由度も大幅に向上する。 【0009】また、前記構成に加え、バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化するようにしてもよい。 【0010】バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化することにより外部からバルブを透かし見ることができなくなるので、バルブが目障りとなって車両の美観が悪化するといった問題が解消される。しかも、光透過性ウインドシールドの裏面に密接させてバルブ組付部を設け、バルブの発光部をリフレクタの表面から離間させて光透過性ウインドシールドに近い位置に設置するように構成しているため、バルブを隠すために必要とされる光透過性ウインドシールドの不透明化部分は僅かで済み、使用時における照度不足といった問題も回避される。(バルブがリフレクタの奥部にある場合は斜め方向からの覗き込みに対処してバルブを隠す必要上、光透過性ウインドシールドの不透明化部分を大きくしなければならず、使用時の照度不足といった問題を生じる場合がある。) 【0011】バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化する場合は、ボディに装着されたモール部材を当該部位に重合させることによって不透明化の目的を達成することが望ましい。 【0012】車両デザインのアクセントとなるモール部材を流用することにより、車両デザインに破綻を来たすことなく、バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化し、バルブの存在によるデザインの悪化を防止することができる。また、不透明化のための格別の部材を必要としないので部品点数の増大といった問題も免れ、デザイン性に優れた車両用照明装置を低コストにて提供できるメリットがある。 【0013】この場合、更に、光透過性ウインドシールドを表裏に貫通して光透過性ウインドシールドとリフレクタとの間の空間に突入するモール部材の一部によってバルブ組付部を形成することが可能である。 【0014】光透過性ウインドシールドの必要部位を不透明化するための手段、および、バルブ組付部としての機能をモール部材に持たせることになるので、一層の部品点数の削減と低コスト化が達成される。 【0015】モール部材の一部によってバルブ組付部を形成した場合には、モール部材をボディに着脱可能に装着できる構成とすることが望ましい。 【0016】このような構成を適用することにより、モール部材を着脱してバルブを差し替えるだけの簡単な作業でバルブの交換が行えるようになり、車両用照明装置のメンテナンスが一層容易となる。 【0017】光透過性ウインドシールドの必要部位を不透明化する手段としてのモール部材、更には、バルブ組付部を形成するためのモール部材としては、車両前面の車幅方向中央部から両側に延びて車幅方向両側に位置する各ウインドシールドとの重合位置まで繋がったモール部材、あるいは、車幅方向両側に位置する各ウインドシールドとの重合位置の各々から車両の各側面に向けて延出しているモール部材等を利用することが可能である。 【0018】何れのモール部材も車両デザインの一部であり、デザインの悪化を招くことなく、バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化することができる。 【0019】光透過性ウインドシールドの必要部位を不透明化する手段としてモール部材を流用する際には、更に、このモール部材に、バルブに接続した電力供給線を埋設するための通路を形成することが可能である。 【0020】モール部材に形成した通路に沿ってバルブの電力供給線を導くことにより、光透過性ウインドシールドとリフレクタとの間の空間、つまり、外から見える空間に目障りな配線を露出させる必要がなくなり、車両用照明装置のデザインの悪化が防止される。 【0021】電力供給線を埋設するための通路の構造としては、モール部材の裏面、つまり、ボディと接する側のモール部材の表面に設けられた溝が最適である。 【0022】この場合、電力供給線はモール部材の溝とボディとの間に形成された通路状の空間に沿って導かれることになる。無論、モール部材の内部を長手方向に貫通する孔によって通路を形成することも可能であるが、モール部材の裏面に形成した溝を利用して通路を形成する構成により、モール部材の成形に必要とされる金型の構造が簡略化され、また、モール部材に電力供給線を這わせるための組み立て作業も容易となるので、製造コストの低減化や作業性の向上の面で有利である。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した車両用照明装置の実施形態の幾つかについて、図面を参照して説明する。 【0024】図1は本発明を適用した一実施形態の車両用照明装置1,1を装着した車両2の外観について示した斜視図であり、車両用照明装置1,1の一部を構成するモール部材3は、車両2の前面の車幅方向中央部に設置されたエンブレム4から両側に延び、車幅方向両側に位置する車両用照明装置1,1の光透過性ウインドシールド5,5との重合位置まで繋がっている。 【0025】図2は片側の車両用照明装置1を取り出して構造を示した正面図、また、図3は図2における矢視A−Aを断面として車両用照明装置1の構造を示した断面図である。 【0026】図3に示される通り、本実施形態の車両用照明装置1は、概略において、リフレクタ6,光透過性ウインドシールド5,照明用のバルブ7、および、バルブ組付部3aを備えたモール部材3によって構成される。光透過性ウインドシールド5に関してはレンズとしての機能を有する場合もある。 【0027】モール部材3は、図1に示されるように、全体として略V字型に形成された長尺の飾り部材であり、図2および図3に示される通り、その両端部が裏面に向けて略円筒状に突出し、この円筒状の突出部分によってバルブ組付部3aが形成されている。 【0028】また、バルブ組付部3aを除くモール部材3の裏面は、車両2のボディ形状に応じ、完全な平面もしくは車両2のボディに沿った曲面形状に形成され、車両2のボディ表面あるいは光透過性ウインドシールド5,5の表面に完全に密着している。 【0029】一方、光透過性ウインドシールド5の中央部外側寄りの位置には、モール部材3の裏面から突出したバルブ組付部3aを貫通させるための孔5aが穿設され、モール部材3の裏面側の端部に一体に形成されたバルブ組付部3aが、図3に示されるように、この孔5aを表裏に貫通して光透過性ウインドシールド5とリフレクタ6との間に形成された空間に突入している。 【0030】但し、光透過性ウインドシールド5の裏面を基準とするバルブ組付部3aの突出量は僅かであり、バルブ組付部3aは、光透過性ウインドシールド5の裏面に密接したかたちで配備されることになる。 【0031】このバルブ組付部3aにはバルブ7を装着するためのソケット構造等が必要となるが、この点に関しては、捩込式あるいはバヨネット式等の各種ソケット構造が周知であるので、ここでは詳細な説明は省略する。 【0032】バルブ7は、図3に示されるようにしてバルブ組付部3aに装着されることになるが、バルブ組付部3aが光透過性ウインドシールド5の裏面に密接して配備されているため、バルブ7の発光部7aはリフレクタ6の表面から十分な距離をもって離間することになり、リフレクタ6の表面へのバルブ7の不用意な映り込みによるリフレクタ6の見栄えの悪化が軽減される。 【0033】しかも、バルブ7が、リフレクタ6の主要部である反射鏡としての機能を有する部分と光透過性ウインドシールド5の間の空間に完全に収まり、従来品とは違ってバルブ7の基部(電源接続部)がリフレクタ6の後方に突出するようなことはないので、車両用照明装置1の全体的な構成が薄型化される。従って、車両用照明装置1を埋設するためにボディの先端部分に大きな空間を設ける必要はなく、ボディ全体のスタイリングの設計自由度や部品のレイアウトの自由度も大幅に向上する。 【0034】また、モール部材3はバルブ組付部3aを含めて不透明材料により一体に成形されているので、バルブ組付部3aに近接する光透過性ウインドシールド5の部位、より具体的には、光透過性ウインドシールド5とバルブ組付部3aとが重合する光透過性ウインドシールド5の部位がモール部材3によって不透明化される。この結果、光透過性ウインドシールド5の前方から光透過性ウインドシールド5を介してバルブ7を透かし見ることはできなくなり、バルブ7が目障りとなって車両2の美観が悪化するといった問題が解消される。 【0035】本実施形態においては、図3に示される通り、光透過性ウインドシールド5の裏面に密接させてバルブ組付部3aを設け、バルブ7の発光部7aをリフレクタ6の表面から離間させて光透過性ウインドシールド5の間近に設置するように構成しているため、バルブ7を隠すために必要とされる光透過性ウインドシールド5の不透明化部位、要するに、図2におけるバルブ組付部3aの断面積Sは僅かな大きさでよく、この不透明化部位がリフレクタ6からの反射光Lを遮光することによって生じる照度の低下は事実上問題とならない。 【0036】無論、リフレクタ6の奥部にバルブ7を設置した従来型の構造であってもモール部材3の端部を目隠板として利用してバルブ7を見えなくすることは可能であるが、その場合、目隠板とバルブ7との離間距離が大きくなるため、観察者が視線を僅かに上下あるいは左右に移動しただけでもバルブ7が視野に入ってしまうといった問題が生じ、また、視線を移動させてもバルブ7が視野に入らないようにするためには目隠板の面積自体を大きくしなければならず、車両用照明装置の使用に際して著しく照度が低下するといった弊害が生じる。 【0037】本実施形態においては、バルブ7の発光部7aを光透過性ウインドシールド5の間近に設置するように構成しているため、目隠板としての機能を有するモール部材3、具体的には、バルブ組付部3aの断面積Sが小さくても前方からの覗き込みや視線移動に対してバルブ7を隠すことが可能であり、使用時における照度の低下を招いたり、デザインを崩したりすることなくバルブ7を隠せるメリットがある。 【0038】また、車両デザインのアクセントとなるモール部材3を流用して目隠板を構成しているので、車両デザインに破綻を来たすことなく、バルブ組付部3a付近の光透過性ウインドシールド5の部位を不透明化して車両用照明装置1の見栄えを向上させることができる。 【0039】しかも、不透明化のための格別の部材、例えば、単体で構成された目隠板等を必要とせず、更に、バルブ組付部3aを含めてモール部材3が一体に形成されているので、部品点数の増大といった問題も免れ、デザイン性に優れた車両用照明装置1を低コストで提供することが可能となる。 【0040】しかも、このモール部材3はボディから容易に着脱し得る構成とされているため、バルブ7の取り替えに際しては、単に、ボディからモール部材3を取り外してバルブ7を差し替えるだけでよく、リフレクタの奥部にバルブを設置した従来の車両用照明装置とは相違し、車両用照明装置自体の分解作業も、ボディ側の狭い空間を利用した作業性の悪いバルブの差し替え操作も全く必要なく、メンテナンス作業が容易である。 【0041】モール部材3をボディに対して着脱可能とするための手段としては、例えば、弾性体合成樹脂等からなるモール部材3の裏面に楔形突起(ダボ)を一体成形し、ボディ側に穿設した受け穴に圧入する構造、更には、モール部材3をボディにネジ止めする構造等があり、容易に実施可能である。 【0042】このようにして、バルブ7が前方から取り付けられる結果、リフレクタ6にはバルブ装着用の孔や凹凸は不要となり、全体が滑らかな形状で形成されるので、光透過性ウインドシールド5を介して外側から車両用照明装置1を覗き込んだとしても、凹凸や付属物の多い煩雑なリフレクタ形状が目に付くことはなく、車両用照明装置1の美観が向上し、車両デザインに与える悪影響も軽減される。 【0043】更に、本実施形態においては、バルブ7に接続した電力供給線を埋設するための通路を形成する溝8が、図2および図3に示されるようにして、バルブ組付部3aを除くモール部材3の裏面側に長手方向に沿って設けられている。 【0044】溝8は、図2に示されるように、モール部材3の裏面側においてボディの表面に穿設されたコード取込口9とバルブ組付部3aとを連絡するようにして形成された矩形状の溝であり、バルブ組付部3aに装着されたバルブ7からの電力供給線(図示略)は、この溝8とボディもしくは光透過性ウインドシールド5の表面とで囲まれた密閉空間状の通路を通ってコード取込口9まで導かれ、更に、コード取込口9を経て車両2の内部の電力供給部あるいはスイッチ等に接続される。 【0045】電力供給線を光透過性ウインドシールド5の表面側から引き出して電気的な接続を行う構成を採用したため、光透過性ウインドシールド5とリフレクタ7との間の空間、つまり、外から見える空間に目障りな配線を露出させる必要がなくなり、車両用照明装置1の見栄えの悪化が防止される。 【0046】次に、図4を参照して他の実施形態の車両照明装置10,10の構造について簡単に説明する。 【0047】図4に示される通り、車両用照明装置10,10の一部を構成するモール部材11,11は、車幅方向両側に位置するウインドシールド5,5に重合する位置の各々から車両2の各側面に向けて延出している。 【0048】モール部材11,11が各車両用照明装置10,10毎に固有の別部材で形成されている点、各モール部材11,11を車両2の側方に回り込ませるようにして車両2に装着している点、および、車両2のボディに設けるコード取込口9をモール部材11,11の延出方向に合わせて各車両用照明装置10,10よりも外側に配置している点を除き、車両用照明装置10の実質的な構造に関しては、図2および図3を参照して説明した実施形態と同様である。 【0049】無論、図1に示されるようなモール部材3と図4に示されるようなモール部材11,11とを一体に成形して前記と同様の機能を盛り込むことも可能である。 【0050】 【発明の効果】本発明の車両用照明装置は、光透過性ウインドシールドの裏面に密接させてバルブ組付部を設け、バルブの発光部をリフレクタの表面から離間させてバルブ組付部に装着するように構成されているので、リフレクタの最奥部に密接してバルブの発光部が位置する従来の車両用照明装置に比べてリフレクタへのバルブの映り込みが少なくなり、バルブの映り込みによる美観の悪化が軽減される。また、バルブ組付部を備えないリフレクタにはバルブ装着のための孔や凹凸が不要であり、リフレクタの全体形状が滑らかとなるので、光透過性ウインドシールドを介して外側から覗き込んだ際の車両用照明装置の美観も向上し、車両全体のデザインに与える悪影響が軽減される。更に、リトラクタブルヘッドランプ等に比べて構造が簡便であるため製造コストの高騰や故障因子の増大もなく、使用時と非使用時とを問わず優美な外観を維持することができ、使用時における空気抵抗の増大といった問題も発生しない。また、リフレクタの奥部にバルブの発光部を位置させてバルブの後端部をリフレクタの後方に突出させるようなかたちでバルブを装着した従来の車両用照明装置とは違い、リフレクタの主要部(反射鏡としての機能を有する部分)とウインドシールドとの間に形成される空間の内部にバルブを完全に収める構成であるため、従来品に比べ、車両用照明装置が大幅に薄型化されるといったメリットがある。従って、車両用照明装置を埋設するためにボディの先端部分に設ける空間も僅かでよく、ボディ全体のスタイリングの設計自由度や部品のレイアウトの自由度も大幅に向上する。 【0051】また、バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化したので、外部からのバルブの透かし見が防止され、バルブの存在が目障りとなって車両の美観が悪化するといった問題も解消された。しかも、バルブの発光部を光透過性ウインドシールドに近い位置に設置する構成であるため、バルブを隠すために必要とされる光透過性ウインドシールドの不透明化部分は僅かで済み、使用時における照度不足といった問題も未然に防止される。 【0052】更に、バルブ組付部に近接する光透過性ウインドシールドの部位を不透明化する構成を適用する場合には、車両デザインのアクセントとなるモール部材を必要部位に重合させて不透明化の目的を達成するようにしているので、車両デザインに破綻を来たすことなくバルブの存在を隠してデザインの悪化を防止することができる。しかも、不透明化のための格別の部材を必要としないので部品点数の増大といった問題も免れ、デザイン性に優れた車両用照明装置を低コストにて提供することができる。 【0053】更に、モール部材の一部によってバルブ組付部を形成したため、一層の部品点数の削減と低コスト化が達成される。 【0054】しかも、モール部材はボディから容易に着脱できる構成としているため、リフレクタの奥部にバルブを設置した従来の車両用照明装置とは相違し、バルブの交換に際しては、車両用照明装置自体の分解作業も、ボディ側の狭い空間を利用した作業性の悪いバルブの差し替え操作も全く必要なく、モール部材を着脱してバルブを差し替えるだけの簡単な作業でバルブの交換が行えるようになり、車両用照明装置のメンテナンスが一層容易となる。 【0055】また、光透過性ウインドシールドの必要部位を不透明化するモール部材に設けた溝等の通路にバルブからの電力供給線を埋設する構成を採用したため、光透過性ウインドシールドとリフレクタとの間の空間、つまり、外から見える空間に目障りな配線を露出させる必要がなくなり、車両用照明装置のデザインの悪化が防止される。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002082 【氏名又は名称】スズキ株式会社 【住所又は居所】静岡県浜松市高塚町300番地
|
| 【出願日】 |
平成13年10月18日(2001.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079164 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 勇
|
| 【公開番号】 |
特開2003−123515(P2003−123515A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月25日(2003.4.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−320256(P2001−320256) |
|