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【発明の名称】 車両用ハイマウントストップランプ
【発明者】 【氏名】小幡 淳史
【住所又は居所】神奈川県伊勢原市板戸80番地 市光工業株式会社伊勢原製造所内

【要約】 【課題】ハウジングの後端部の上下幅を十分に小さくすることができる車両用ハイマウントストップランプを提供する。

【解決手段】リフレクタ9で反射された光Lを、インナレンズ11により、発光窓7付近でいったん集光させるため、発光窓7は上下幅の非常に小さいスリット形状で良く、後端部6の上下幅hもそれに合わせて小さくすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上下幅を狭くした後端部にスリット状の発光窓が開口形成されたハウジングの内部に、垂直断面が放物面状で車幅方向に沿ったリフレクタと、車幅方向に沿った光源とを設け、該光源の光をリフレクタにより後方へ反射させると共に、該反射光をシリンドリカル状のインナレンズにより上下方向成分だけ発光窓付近の集光点に集光させてから、発光窓より後方へ向けて上下に拡散させた状態で照射させることを特徴とする車両用ハイマウントストップランプ。
【請求項2】 請求項1に記載の車両用ハイマウントストップランプであって、前記発光窓に設けたアウタレンズに、上下方向でのプリズムを複数形成し、リフレクタによる反射光を発光窓から車幅方向へも拡散させた状態で後方へ向けて照射させることを特徴とする車両用ハイマウントストップランプ。
【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の車両用ハイマウントストップランプであって、前記インナレンズが、リニアフレネルレンズであることを特徴とする車両用ハイマウントストップランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用ハイマウントストップランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両の後部の高い位置には、ブレーキを踏んだ際に、赤色光を後方へ照射して、自動車が制動状態であることを後続車に知らせるためのハイマウントストップランプが設置されている。ハイマウントストップランプは、発光窓の位置が高い分、後続車から点灯状態を視認し易くなっている(類似技術として、特開2000−21213号公報参照)。
【0003】この種のハイマウントストップランプは、後端部に発光窓が形成されたハウジングの内部に、光源とリフレクタとを設け、光源の光をリフレクタで後向きに反射して、発光窓よりそのまま外部へ照射する構造になっている。ハイマウントストップランプのハウジングは、自動車により様々な形態がとられ、例えば、リヤシート後方のリヤパーセル上に設置されたり、或いはリヤスポイラと兼用されたりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のハイマウントストップランプにあっては、ハウジング内部のリフレクタで反射された光をそのまま後端部の発光窓より外部へ照射する構造になっていたため、ハウジングの後端部の上下幅はどうしてもある程度の寸法を確保する必要があった。つまり、後端部の上下幅を小さくし過ぎると、発光窓が狭くなって、リフレクタからの反射光がそこで遮られ、後方へ照射する光量が低下してしまうからである。
【0005】このように、従来は、発光窓が位置するハウジングの後端部を小さな上下幅にすることができず、車体デザイン上の自由度を制限していた。例えば、ハウジングをリヤパーセル上に設置する場合に、ハウジングをなるべく後方に設置したくても、ハウジングの後端部の上下幅が大きいために、すぐにリヤウインドと干渉しまい、それ以上後方位置へ設置することができないでいた。また、リヤスポイラと兼用する場合は、リヤスポイラをなるべく理想的な流線型に近づけたくても、後端部がある程度の上下幅を必要とするため限界がある。
【0006】この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、ハウジングの後端部の上下幅を十分に小さくすることができる車両用ハイマウントストップランプを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上下幅を狭くした後端部にスリット状の発光窓が開口形成されたハウジングの内部に、垂直断面が放物面状で車幅方向に沿ったリフレクタと、車幅方向に沿った光源とを設け、該光源の光をリフレクタにより後方へ反射させると共に、該反射光をシリンドリカル状のインナレンズにより上下方向成分だけ発光窓付近の集光点に集光させてから、発光窓より後方へ向けて上下に拡散させた状態で照射させる。
【0008】請求項1記載の発明によれば、リフレクタで反射された光を、インナレンズにより、発光窓付近でいったん集光させるため、発光窓は上下幅の非常に小さいスリット形状で良く、後端部の上下幅もそれに合わせて小さくすることができる。そのため、デザイン的自由度が高まり、リヤパーセルに設置する場合における取付位置や、リヤスポイラと兼用する場合の形状に関する制限が少なくなる。
【0009】請求項2記載の発明は、前記発光窓に設けたアウタレンズに、上下方向でのプリズムを複数形成し、リフレクタによる反射光を発光窓から車幅方向へも拡散させた状態で後方へ向けて照射させる。
【0010】請求項2記載の発明によれば、発光窓に設けたアウタレンズに上下方向でのプリズムを形成したため、発光窓から照射される光は、上下方向だけでなく、車幅方向へも拡散され、後続車に対する視認性がより向上する。
【0011】請求項3記載の発明は、インナレンズがリニアフレネルレンズである。
【0012】請求項3記載の発明によれば、インナレンズがリニアフレネルレンズであるため、インナレンズ自体の形状は概略平板状で、取り扱いが容易であると共に、ハウジング内部の狭いスペースへの設置にも有利である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図1及び図2は、この発明の第1実施形態を示す図である。この実施形態は、自動車のリヤシートの後部にあるリヤパーセル1に設置されるハイマウントストップランプに関するものである。リヤパーセル1の上方には、斜めに延びるリヤウインドウ2が位置している。
【0015】ハウジング3は、アッパ部4とロア部5とから形成され、これらの後部4a、5aは、互いに接近する方向に傾斜したテーパ状になっている。そして、この後部4a、5aの間が小さな上下幅の後端部6となっており、そこに更に小さい上下幅のスリット状の発光窓7が車幅方向に沿って形成されている。この発光窓7には、赤色透明のアウタレンズ8が設けられている。また、アウタレンズ8の表面には、光を水平方向に拡散させるための複数のプリズム8aが上下方向に沿って形成されている。
【0016】ロア部5の前側(図1の左側)は、リフレクタ9になっている。このリフレクタ9は、断面形状が回転放物面で、車幅方向に沿って形成されている。リフレクタ9の後側には、車幅方向に沿った管状の光源10が設置されている。
【0017】そして、ハウジング3における後部4a、5aの始点付近には、インナレンズ11が車幅方向に沿った状態で設置されている。このインナレンズ11は、レンズの曲率を分割して後側の面に並べたリニアフレネルレンズ(シリンドリカルレンズの一種)で、リフレクタ9で反射されて平行になった光源10の光Lを、上下方向においてだけ、所定の角度で集光させる機能を有する。
【0018】この光Lは、発光窓7付近の集光点Pでいったん集光した後、再度拡散されて、発光窓7のアウタレンズ8から赤色光となって後方へ向けて照射される。この時、アウタレンズ8には、上下方向でのプリズム8aも形成されているため、アウタレンズ8を通過する光Lは、上下方向だけでなく、水平方向でも拡散された状態で照射される。従って、発光窓7から上下左右に拡散した状態で照射される光Lにより、後続車のドライバーには、フットブレーキが踏まれたことを認識することができる。
【0019】このように、リフレクタ9で反射された光Lを、インナレンズ11により、発光窓7付近でいったん集光させるため、発光窓7はスリット状のものでよく、ハウジング3の後端部6自体の上下幅hが非常に小さくて済む。そのため、ハウジング3の位置を十分に後方側にしても、ハウジング3の後端部6が、リヤウインドウ2と干渉することはない。
【0020】また、発光窓7に赤色のアウタレンズ8を設けたため、ハウジング3の内部には赤色にするためのフィルターやキャップを設ける必要がなく、ハウジング3の内部構造が簡略になる。
【0021】更に、インナレンズ11がリニアフレネルレンズであるため、インナレンズ11自体の形状は概略平板状で、取り扱いが容易であると共に、ハウジング3の内部の狭いスペースへの設置にも有利である。
【0022】図3は、この発明の第2実施形態を示す図である。この実施形態では、自動車の後部に取付けられる空力部品であるリヤスポイラ12をハウジングとして用い、その後端部13に発光窓7を形成した。リヤスポイラ12の車幅方向両端部は図示せぬ脚部となっており、リヤスポイラ12全体を車体後部14から浮かせた状態にしている。内部の構造は先の実施形態と略同様である。この実施形態の場合も、後端部13の上下幅hを小さくすることができるため、リヤスポイラ12の断面形状を理想的な流線型に近づけることができる。
【0023】尚、以上の各実施形態では、シリンドリカル状のインナレンズ11として、リニアフレネルレンズを例にしたが、平行な光を集光できればどのような形状のものでも良く、例えば図4に示すような凹レンズ型のインナレンズ15でも、図5に示すような凸レンズ型のインナレンズ16でも良い。
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、リフレクタで反射された光を、インナレンズにより、発光窓付近でいったん集光させるため、発光窓は上下幅の非常に小さいスリット形状で良く、後端部の上下幅もそれに合わせて小さくすることができる。そのため、デザイン的自由度が高まり、リヤパーセルに設置する場合における取付位置や、リヤスポイラと兼用する場合の形状に関する制限が少なくなる。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東五反田5丁目10番18号
【出願日】 平成13年9月26日(2001.9.26)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
【公開番号】 特開2003−100112(P2003−100112A)
【公開日】 平成15年4月4日(2003.4.4)
【出願番号】 特願2001−295118(P2001−295118)