| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】金田 真 【住所又は居所】東京都目黒区中目黒2丁目9番13号 スタンレー電気株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来の車両用前照灯の構成では、縦横比が例えば1:3以上となる幅広の形状は実現不可能であり、車両とのデザインの整合性が低いという問題点を生じるものであった。
【解決手段】本発明により、光源2の略上半部に設けられる放物系とした第一反射面3と、光源の下半部に設けられ第一焦点を光源とし第二焦点を第一反射面との交点近傍とする楕円系とした第二反射面4と、第一反射面の側方に設けられ第二反射面の第二焦点を焦点とする放物系とした第三反射面5とから成り、第二反射面は長軸が水平に対して15゜傾けられ、且つ、シャッタ7が設けられている車両用前照灯1としたことで、第一反射面の水平方向の側方に設置された第三反射面により発光面の縦横比が大きい車両用前照灯の実現を可能とし車両とのデザインの整合性を向上させて課題を解決するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前照灯の光軸に対し長手方向を略平行として配置された光源と、前記光源の略上半部に設けられてこの光源からの直射光を受け配光を形成する放物系とした第一反射面と、前記光源の下半部に設けられ長軸方向を前記光軸に略直交させ第一焦点を前記光源とし第二焦点を前記第一反射面との交点近傍とする楕円系とする第二反射面と、前記第一反射面の左右何れかの側方に設けられ前記第二反射面の第二焦点を焦点として前記第二反射面からの反射光を受け配光を形成する放物系とした第三反射面とから成ることを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 前記第一反射面はすれ違い配光を形成し、前記第三反射面は走行用配光を形成し、前記第二反射面の第二焦点の近傍にはこの第二反射面からの反射光の前記第三反射面に対する供給を開閉自在とするシャッタが設けられ、このシャッタの開閉によりすれ違い配光と走行配光とが切換可能とされていることを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。 【請求項3】 前記第二反射面は第二焦点側が下がる状態として長軸が水平に対して15゜傾けられ、車両の垂直中心線に対して車両左右に設けられる1対が対称形状とされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、前照灯、補助前照灯など照明を目的とする車両用灯具に関するものであり、詳細には、複数の反射面を組合わせて使用し、形状的にも新規性があり、性能的にも向上させることを可能とした、新たな車両用前照灯の構成の提供を目的とするものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の車両用前照灯90の構成の例を示すものが図7であり、この車両用前照灯90は、主な構成部品としては、光源91と、この光源91を略焦点とする回転放物面など放物系とされた反射面92と、アウターレンズ93とから構成されている。 【0003】前記した放物系とした反射面92においては、光源91を焦点fよりも前方に設置した場合には、反射面92の上半部からは水平から下向きの反射光が得られ、反射面92の下半部からは水平から上向きの反射光が得られるものとなるので、例えば適宜なフードで光源91の下半部を覆うなどして、反射面92の上半部からの反射光のみを用いすれ違い配光を形成するなどの手段が行われている。 【0004】尚、上記したすれ違い配光においても、例えば左側通行の場合には左路側帯にある道路標識などの読み取りを容易とするために左側には適宜の上向き光を生じるように前記したフードの形状は調整されている。また、H4型と称されて、フィラメントには下半部を覆うフードがバルブ内に設けられている光源91が規格品として市場に供給されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記した構成とした従来の車両用前照灯90において、自動車のデザインとの整合を考えると、縦横比は例えば1:3以上など幅広のものが好まれる。しかしながら、反射面92はあまりに横幅を広くすると、それに伴い奥行きも深くなり、車両への取付に大きなスペースを必要とするものとなり、実現が困難であり、よって車両側からの要望を満せないという問題点を生じている。 【0006】また、上記したようにH4型など、すれ違い配光専用に形成された光源91を採用すると当然に配光の切り換えは困難となるので、別体に走行配光専用の灯具を設けざるを得ないものと成りコストアップの問題点も生じている。尚、前記H4型の光源91を採用した場合において、この光源91を反射面92に対して、適宜量後方且つ下方に移動することで走行配光が得られるとする報告も成されているが、この場合には移動量は0.1mm単位の精度で位置を管理しなければ成らず、走行による振動を受けやすい車両用前照灯90においては精度の維持などに問題を生じやすい。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記した従来の課題を解決するための具体的手段として、前照灯の光軸に対し長手方向を略平行として配置された光源と、前記光源の略上半部に設けられてこの光源からの直射光を受け配光を形成する放物系とした第一反射面と、前記光源の下半部に設けられ長軸方向を前記光軸に略直交させ第一焦点を前記光源とし第二焦点を前記第一反射面の外側とする楕円系とする第二反射面と、前記第一反射面の左右何れかの側方に設けられ前記第二反射面の第二焦点を焦点として前記第二反射面からの反射光を受け配光を形成する放物系とした第三反射面とから成ることを特徴とする車両用前照灯を提供することで課題を解決するものである。 【0008】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1および図2に符号1で示すものは本発明に係る車両用前照灯であり、この車両用前照灯1にはC−8タイプと呼ばれ、フィラメント2aの長手方向が光軸Z方向に沿うものとされた光源2が採用されている。尚、従来例で説明したH−4タイプもフィラメントの長手方向を光軸Z方向としているが、本発明ではフードが設けられていないものを採用する。尚、以降においては、左右、前後、上下などは車両に取付けられた車両用前照灯1を運転席側から見る状態として説明を行う。 【0009】そして、本発明では、前記光源2(フィラメント2a)に対してすれ違い配光を得るに適した形状とした第一反射面3を設けるものである。従って、この第一反射面3の焦点は前記フィラメント2aの後端近傍にあり、左側通行の場合における左側の路側帯を照射する配光を形成するエルボ形成部3aを除いて、第一反射面3は光源2に対して上半部に位置するものとなる。 【0010】尚、左側通行の場合、エルボ形成部3aにより形成される配光は、車両用前照灯1の中心から角度αが15゜の左上がりで路側帯を照射するように定められているものであり、また、焦点よりも前方に光源2が設置された放物系の第一反射面3においては、この第一反射面3の形状が上下、左右に反転されて投射されるものとなるので、前記エルボ形成部3aは運転席側から見て第一反射面3の右側に略中心から15゜右下がりの状態として形成される。また、図中に符号3bで示すものは装飾反射面であり、前記光源2にはフードなどが設けられて、この装飾反射面3bの部分には光が達しないものとされている。 【0011】以上に説明したように、前記第一反射面3は大部分が光源2の上半部に設けられるものとなる。そこで、本発明においては上記第一反射面3が設けられることのない下半部に第二反射面4を設け、前記光源2から下方に向け放射する光の回収を図るものである。 【0012】前記第二反射面4は、前記光源2を第一焦点とする回転楕円など楕円系反射面であり、前記光源2の下半部に設けられるものであるので、この第二反射面4も、略下半部として設けられるものとなる。そして、本発明においては、図2に示すように、上方から見る状態ではこの車両用前照灯1の光軸Zに対して長軸Yを略直交させるものとされている。 【0013】また、本発明においては、前記第二反射面4の長軸Yは、この車両用前照灯1を正面から見る状態(図1参照)においては、第二焦点f2側が、前記光源2から角度βが15゜左下がりとして設定されているが、この傾けられた理由については後に詳細に説明する。 【0014】そして、前記第二反射面4の第二焦点f2は、前記第一反射面3と第二反射面4の長軸Yとが交差する位置の近傍として設けられ、従って、前記光源2から下向きとして放射される光は、前記第二焦点f2に結像し、前記フィラメント2aの投影像が形成される。 【0015】本発明では、上記第一反射面3、第二反射面4に加えて、前記第二焦点f2を焦点とする、例えば回転放物面など放物系とした第三反射面5を設けるものであり、このときに、前記第三反射面5は照射方向を光軸Zと平行として形成されている。また、この実施形態においては前記第二反射面4が第二焦点f2を光源2の左側に有するものとして形成されているので、第三反射面5も第一反射面3の水平方向の左側に接するものとして形成されている。 【0016】尚、図中に符号6で示すものは、第一反射面3と第三反射面5とを機械的に接続し、デザイン的に一体化するつなぎ面であり、よって、このつなぎ面6は光源2からの光も達することなく、且つ、第二反射面4の第二焦点f2からの光に対しても配光特性に顕著な悪影響を及ぼすことのない形状として形成されている。また、その表面は鏡面処理などが施され、第一反射面3および第三反射面5とデザイン面で一体感を生じるようにされている。 【0017】加えて、この実施形態においては、シャッタ7を設けるものであって、このシャッタ7は前記第三反射面の第二焦点f2の近傍に設けられて、開放状態としたときには前記第三反射面5に光を与え、閉止状態とするときには前記第三反射面5に与える光を遮蔽する。 【0018】尚、本発明においては前記シャッタ7は必ずしも必須の部材ではなく、例えば前記第三反射面5を適宜に下向きとするなどして、前記第一反射面3からの反射光も、第三反射面4からの反射光も共に下向きのものとし、両反射面3、5の反射光の合成ですれ違い配光を得るものとし、車両用前照灯1をすれ違い配光専用のものとしても良いものであり、この場合にはすれ違い配光の光量の増加という顕著な効果が得られるものとなる。 【0019】ついで、上記の構成とした本発明の車両用前照灯1の作用、効果について説明する。まず、前記シャッタ7が閉止状態においては、上記にも説明したように第三反射面5からは光が放射されることはなく、従って、車両用前照灯1としての配光は、図3に示すように第一反射面3が形成するすれ違い配光Hsとなる。 【0020】図4は前記シャッタ7を開放状態としたときの車両用前照灯1による配光特性を示すものであり、上記でも説明した第一反射面3が形成するすれ違い配光Hsに加え、光源2からの光が第二反射面4を経由して第三反射面5に達しこの第三反射面5から光軸Z方向に投射される光も加算されるものとなり、このときに、前記第三反射面5は第二反射面4の第二焦点f2に焦点を一致させられているので、第三反射面5からの反射光が形成する配光H5は車両の正面方向を照射するものとなる。 【0021】従って、両反射面3、5からの反射光の総合で形成される配光も車両の正面方向、即ち、遠方を明るく照射するものとなり、高速道路、郊外などの走行時に適するものとなるので、本発明においては2つの配光Hsと配光H5の加算をもって走行配光Hmとするものである。 【0022】図5および図6は、本発明に係る車両用前照灯1の別な実施形態であり、前の実施形態では前記第三反射面5は、第一反射面3の左側に存在するものとして説明を行った。しかしながら、車両用前照灯1においては、車両の垂直方向の中心線Vに対して左右が対称となる形状が要求されるものであり、上記のように車両に取付けた状態で左右が非対称となる形状ではデザイン的に車両との整合が困難である問題点を生じる。 【0023】そこで、この実施形態では左右が対称となる車両用前照灯1の構成を提供するものであり、即ち、図5に示すように、第一反射面3の左側に第三反射面5が設けられ、車両の右サイドに取付けられる車両用前照灯1Rと、第一反射面3の右側に第三反射面5が設けられ、車両の左サイドに取付けられる車両用前照灯1Lとを実現可能とするものである。尚、図5は車両を正面から見る状態で示すものであるので、運転席側から見る状態とは左右が逆転している。 【0024】ここで、第一反射面3の右側に第三反射面5を設けるためには、第二反射面4の第二焦点f2も第一反射面3の右側下半部に配置をしなければ成らないものと成り、この場合、エルボを形成するためのエルボ形成部3bが光源2の右側下半部に形成されているので、前記第二反射面4とエルボ形成部3bとが位置的に干渉するものとなる。 【0025】そこで、本発明では前の実施形態の項でも説明したように前記第二反射面4の長軸Yを、この車両用前照灯1を正面から見る状態で角度βを15゜で下方に傾斜させておくものであり、このようにすることで、図6に示すように、第二反射面4は角度αが同じ15゜で傾斜するエルボ形成部3aの下方に接するものとなり、両反射面3、4の干渉は回避できるものとなる。 【0026】尚、車両の右サイドに取付けられる車両用前照灯1Rにおいては、エルボ形成部3aが第一反射面3の右側下半部に設けられるのに対して、第二反射面4は左側下半部に設けられ、両者3a、4間には干渉は生ぜず、第二反射面4の長軸を傾ける必要も生じないが、左右の第一反射面3同士の対称性を考えて、こちらの車両用前照灯1R(図1参照)においても第二反射面4の長軸Yは15゜下方に傾けられている。 【0027】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、光源の略上半部に設けられて直射光を受け配光を形成する放物系とした第一反射面と、光源の下半部に設けられ第一焦点を光源とし第二焦点を第一反射面との交点近傍とする楕円系とする第二反射面と、第一反射面の左右何れかの側方に設けられ第二反射面の第二焦点を焦点とする放物系とした第三反射面とから成る車両用前照灯とし、第一反射面はすれ違い配光を形成し、第三反射面は走行用配光を形成し、第二反射面の第二焦点の近傍には開閉自在とするシャッタが設けられ、第二反射面は第二焦点側が下がる状態として長軸が水平に対して15゜傾けられ、車両の垂直中心線に対して車両左右に設けられる1対が対称形状とされている車両用前照灯としたことで、第一には、第一反射面の水平方向の側方に設置された第三反射面により発光面の縦横比が大きい車両用前照灯の実現を可能とし車両とのデザインの整合性を向上させて、美感の向上に極めて優れた効果を奏するものである。 【0028】また第二には、上記の構成としたことで、シャッタの開閉により走行配光とすれ違い配光とが1つの光源で得られるものとなり、車両用前照灯のコストダウンを可能とする優れた効果を奏する。またシャッタの開閉のみで走行配光とすれ違い配光との切り換えができるので切り換えに係わる部品の精度も低くて良く、この面でもコストダウンが可能であると共に、簡便な構成により故障の発生も少なく信頼性も向上させる優れた効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社 【住所又は居所】東京都目黒区中目黒2丁目9番13号
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| 【出願日】 |
平成13年6月22日(2001.6.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−7110(P2003−7110A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月10日(2003.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−190200(P2001−190200) |
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