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【発明の名称】 制御弁、制御弁ユニット及び接続部材
【発明者】 【氏名】斉藤 至正
【住所又は居所】埼玉県所沢市若狭3−2542−20 株式会社ソーワエンジニアリング内

【氏名】柴田 英次
【住所又は居所】岐阜県本巣郡巣南町十七条1065の1番地 コーケン工業株式会社内

【要約】 【課題】比較的小さな流体流量から大きな流体流量にまで対応することができるように、所定個数が組み合わせ可能に形成された最小モジュール品、すなわち制御弁を提供する。

【解決手段】孔13bを有する隔壁13により仕切られた二つの並行する流体通路12,14と、孔を開閉するように動作可能に設けられた栓部材16とを備え、二つの並行する流体通路は上流側と下流側にそれぞれ開口12a,12b,14a,14bを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 孔を有する隔壁により仕切られた二つの並行する流体通路と、前記孔を開閉するように動作可能に配置された栓部材とを備え、前記二つの並行する流体通路は上流側と下流側にそれぞれ開口を有することを特徴とする制御弁。
【請求項2】 請求項1に記載の制御弁が複数連設されたユニットであって、隣合う制御弁は、各流体通路どうしが連通して二つの流体通路、すなわち第一の流体通路と第二の流体通路を形成するように接続され、最上流に配置された制御弁における前記第一の流体通路の入口は配管に連通して熱流体が流入するようにされるものである一方で第二の流体通路の入口は閉鎖されるものであり、最下流に配置された制御弁における第一の流体通路の出口は閉鎖されるものである一方で第二の流体通路の出口は配管が連通して熱流体が流出するようにされるものである制御弁ユニット。
【請求項3】 請求項1に記載の制御弁または請求項2に記載の制御弁ユニットを配管に連結するための部材であって、一端には配管に接続する接続口を備え、他端には制御弁の一方の流体通路に接続する接続口を備えるとともに制御弁の他方の流体通路の開口を塞ぐ閉鎖部を備えることを特徴とする接続部材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、冷暖房を行なうために熱流体が循環される管路に設けられる制御弁、制御弁ユニット及び接続部材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来のセントラル冷暖房システムにおいては、冷水あるいは温水等の熱流体がその供給源から放熱端末機であるファンコイル装置まで循環できるように配管で接続され、これら装置と配管とからなる管路には熱流体を循環させたり、あるいは停止させるための制御弁が設けられている。このような制御弁としては、図5に示したような従来タイプの玉形弁60がある。図5の玉形弁60は、管体62の内部が隔壁63で仕切られ、この隔壁63には熱流体が通過するための孔63aが設けられ、この孔63aを塞ぐ栓部材64はシャフト61の下端に固定され、シャフト61は蓋部材65の挿通孔を通ってアクチュエーター(図示せず)に連結されている。上記玉形弁60において、両端66a,66bに配管を接続して流体を流した場合、流体は矢印F1に示すように玉形弁60の内部に流入し、矢印F2に示すように隔壁63の孔63aを通過して玉形弁60から流出する。したがって、玉形弁60を通過することができる流体の流量は隔壁63の孔63aの大きさにより決まってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、セントラル冷暖房システムのような一系統の管路において、一部のファンコイル装置は他のものよりも大きな放熱量を要することがあり、この場合、当該箇所の熱流体の流量は大きくしなければならず、その流量に応じた制御弁が必要になる。例えば、病院やホテルの場合、病室や客室のような小部屋から食堂、会議室、宴会場のような大部屋まで様々な広さの部屋があり、各々の部屋に使用されるファンコイルユニットは小流量のものから多流量のものまであり、毎分2〜60リットル程度まで日常的に使用される。ファンコイルユニットの大きさによって流量が異なり、バルブもサイズの変更を余儀なくされる。したがって、大流量の制御弁は、病院などのセントラル冷暖房システムに拘わらず多くの場合に、所要数のみが特別に注文されて製造されるか、あるいは多量に注文されたものが在庫として保持されるものであり、いずれの場合にも、製造コストや在庫コストが過剰なものになるという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、比較的小さな流体流量から大きな流体流量にまで対応することができるように、所定個数が組み合わせ可能に形成された最小モジュール品、すなわち制御弁を提供することにある。
【0005】上記とは異なる別の課題は、比較的小さな流体流量から大きな流体流量まで対応することができるように複数の最小モジュール品が組み合わされた制御弁ユニットを提供することにある。
【0006】また別の課題は、比較的小さな流体流量から大きな流体流量まで対応することができるような制御弁ユニットを簡単に形成することができて、かつ配管に容易に接続可能な接続部材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、孔を有する隔壁により仕切られた二つの並行する流体通路と、前記孔を開閉するように動作可能に配置された栓部材とを備え、前記二つの並行する流体通路は上流側と下流側にそれぞれ開口を有することを特徴とする制御弁が提供される。なお、上記制御弁は、前記孔を開閉するように前記栓部材を動作させる栓部材稼動手段として、例えば、アクチュエータなどを含むように構成しても良い。
【0008】上記制御弁は、隔壁により仕切られた二つの並行する流体通路が上流側と下流側にそれぞれ開口を有し、隔壁の孔には栓部材が開閉可能に配置されているので、例えば、複数の制御弁を直列に接続して、一方の流体通路の上流側開口は閉鎖するとともに下流側開口は配管を接続し、他方の流体通路の上流側開口は配管を接続するとともに下流側開口は閉鎖するだけで、大流量の熱流体の通過を制御可能にする制御弁ユニットを適宜簡単に組立てることができる。つまり、上記制御弁を用いることにより、この制御弁の一つを最小モジュールとする整数倍の流量の制御弁ユニットは簡単に組立て可能になり、したがって、それほど汎用性が無かった従来の大流量制御弁を使用しなくても良くなり、従来の大流量制御弁よりも製造コストや在庫コストを格段に抑制することが可能になった。
【0009】また本発明によれば、前記制御弁またはこれを複数組合せた制御弁ユニットを配管に連結するための部材であって、一端には配管に接続する接続口を備え、他端には制御弁の一方の流体通路に接続する接続口を備えるとともに制御弁の他方の流体通路の開口を塞ぐ閉鎖部を備えることを特徴とする接続部材が提供される。
【0010】かかる接続部材は、複数の前記制御弁を直列に接続した場合、その最上流と最下流に配置されたそれぞれの制御弁の入口開口と出口開口に接続されるものであり、これにより、制御弁の一つを最小モジュールとする整数倍の流量を有する制御弁ユニットを簡単に組立て可能にする。
【0011】なお、複数の前記制御弁を連設し、隣合う制御弁は各流体通路どうしが連通して二つの流体通路、すなわち第一の流体通路と第二の流体通路を形成するように接続して制御弁ユニットを構成し、熱流体が循環するように前記制御弁ユニットと熱流体供給源と放熱端末機とを配管で接続して管路を構成し、前記制御弁ユニットにおける前記各制御弁の栓部材稼動手段をそれぞれ独立して制御する制御手段を設け、前記配管は前記第一の流体通路の上流側入口に連通させて熱流体が制御弁ユニット内に流入するようにする一方で、前記配管を第二の流体通路の下流側出口に連通させて熱流体が制御弁ユニット内から流出するようにし、前記制御弁ユニットにおける第一の流体通路の下流側出口と、第二の流体通路の上流側入口とを閉鎖し、前記制御手段により所定の前記栓部材を動作させて所定の孔のみを開放すれば、必要とされる熱量に応じた流量の熱流体を通過可能にした熱流体の循環回路を提供することができる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0013】図1は本発明の制御弁10と接続部材30を示す断面図である。図1において、制御弁10は管体11と栓部材ユニット15とを備え、この栓部材ユニット15にはアクチュエータ40が取り付けられる。管体11は、外周に栓部材ユニット15を取り付けるための孔11bが設けられ、内部に隔壁13で仕切られた二つの並行する流体通路12,14が形成され、これらの流体通路12,14には上流側に開口12a,14a、下流側に開口12b,14bがそれぞれ別々に形成され、隔壁13には孔13bが形成されている。また管体11の外周には、他の制御弁10に連結したり、あるいは接続部材30を連結するために複数の突出部11aが設けられており、各突出部11aにはネジ孔又は貫通孔が形成されている。
【0014】前記栓部材ユニット15は、固定部材15bが管体外周の孔11bにねじ止めされ、シャフト17が固定部材15bの中央に挿通されて上下動可能に設けられ、このシャフト17の下端すなわち隔壁13の孔13b付近まで延びた端部に栓部材16が固定され、シャフト17の上端すなわち管体11の外側まで延びた端部には支圧板18がナット18aで固定される。前記固定部材15bは、管体11の外側に配置される部分のほぼ中央に凹部15aが形成され、管体内部に配置される端部に台座15dが設けられ、この台座15dの上方には複数の開口15cが形成されている。台座15dは隔壁13の孔13bに嵌合され、上方のに連通する孔15d’が形成されており、この孔15d’は栓部材16により開閉されて流体通路12,14間に流体を通過・停止させる。また固定部材15bの凹部15aにはバネ19などの弾性部材が配置され、このバネ19の上に前記支圧板18と前記ナット18aが配置され、バネ19が支圧板18を上方すなわち矢印B方向に付勢することによりシャフト17の下端の栓部材16は台座15dの孔15d’を閉鎖する一方で、アクチュエータ40がナット18aや支圧板18を下方すなわち矢印A方向に押圧すると、栓部材16は台座15dの孔15d’から下方に離れ、孔15d’は開放される。なお、図1に示したように、流体通路12には栓部材ユニット15が配置されているため、この流体通路12における左右方向の流れは若干阻害されるものの、流体通路12は栓部材ユニット15よりも幅が広く形成されているため、図1の紙面に直交する両側には流体が通過するための充分なスペースが確保されている。
【0015】次に、接続部材30A,30Bについて説明する。図1において、接続部材30A,30Bは全く同じ構成のものであり、これらは左右逆転かつ上下逆転して配置されたものである。接続部材30A,30Bは、図1に示したように、内部に流体通路32を有する管状体33からなり、その一端には配管に接続するための接続口32aが形成され、他端には制御弁10の一方の流体通路に接続するための接続口32bを備えるとともに制御弁10の他方の流体通路の開口を塞ぐ閉鎖部34を備え、外周には制御弁10に連結するための突出部31が設けられており、各突出部31にはネジ孔が形成されている。接続部材30A,30Bは、前記制御弁10を単体で使用する場合に配管に連結するための部材であるとともに、複数の制御弁10からなる制御弁ユニットを配管に連結する際にも使用可能な部材である。つまり、図1に示したように、接続部材30A,30Bを左右逆転かつ上下逆転した状態で1つの制御弁10の両側に配置し、パッキング20を介在させたうえで、各突出部11aと各突出部31どうしをネジで固定すれば、配管に簡単に接続可能な最小の制御弁が形成される。
【0016】次に、図2は本発明の制御弁ユニット1を示す断面図であり、図3はその平面図であり、図4は側面図である。図2〜図4において、制御弁ユニット1は、2つの制御弁10A,10Bと2つの接続部材30A,30Bとを、それぞれパッキング20を介在させて座金42とボルト41により連結したものであって、2つの制御弁10A,10Bは、各流体通路どうしが連通して第一の流体通路52と第二の流体通路54を形成するように接続されている。そして、上流側に配置された制御弁10Aの入口52aには、接続部材30Aの接続口32bが突き合わされて熱流体が流入可能にされると共に、制御弁10Aの入口54aには、接続部材30Aの閉鎖部34が突き合わされて熱流体が流入しないように接続されている。また下流側に配置された制御弁10Bの出口54bには接続部材30Bの接続口32bが突き合わされて熱流体が流出可能にされると共に、制御弁10Bの出口52bには接続部材30Aの閉鎖部34が突き合わされて熱流体が流出しないように接続されている。また2つの制御弁10A,10Bには、各栓部材ユニット15にそれぞれアクチュエータ40が取り付けられ、このアクチュエータ40は図示しない制御装置により制御されるように構成されている。なお、図2〜図4においては、2つの制御弁10A,10Bが連結されることにより制御弁ユニットが構成されているが、制御弁の接続個数はこれに限定されるものではなく、その接続個数は適宜定めることができる。
【0017】次に、上記制御弁ユニット1の作用について説明する。制御弁ユニット1は、接続部材30A,30Bに配管(図示せず)が接続され、この配管が熱流体供給源(図示せず)や放熱端末機であるファンコイル装置(図示せず)に接続され、各制御弁10A,10Bのアクチュエータ40にはそれぞれを独立して制御するように制御装置(図示せず)が設けられて熱流体の循環管路が構成される。なお、この循環管路における制御弁、制御弁ユニット、熱流体供給源、ファンコイル装置、制御装置などの配置や個数は適宜定められる。
【0018】上述した熱流体の循環管路に設けられた制御弁ユニット1では、図2に示したように、両方のアクチュエータ40が作動して栓部材16を下方すなわち矢印A方向に押し下げると、支圧板18がバネ19に力に抗して下方に押され、シャフト17の下端の栓部材16と弁座15dとの間に隙間が生じ、ここから孔15d’を介して開口15cに至る通路が形成され、この通路が流体通路52,54間を連通させる。そして、流体が矢印F1方向から接続部材30Aを通過して制御弁ユニット1の流体通路52に流入すると、流体は矢印F2のように開口15cから孔15d’を通って流体通路54に流れ、接続部材30Bを通過して矢印F3方向に流出する。
【0019】逆に、アクチュエータ40の下方への押圧力を解除すると、バネ19により支圧板18は上方すなわち矢印B方向に上昇し、シャフト17の下端の栓部材16は弁座15dに密着して隙間が閉鎖する。これにより、矢印F1方向から流れ込んだ流体は流体通路52内で留まり、流体通路54への流れは遮断される。なお、いずれのアクチュエータ40を作動させるかは、前記制御装置により適宜制御可能に構成されているため、所定個数の栓部材16を動作させて所定の孔15d’のみを開放することで、必要とされる熱量に応じた流量の熱流体を通過可能にすることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明では、隔壁により仕切られた二つの並行する流体通路が上流側と下流側にそれぞれ開口を有し、隔壁の孔には栓部材が開閉可能に配置されて制御弁が構成されているので、所定個数の制御弁を直列に接続することが可能であり、比較的小さな流体流量から大きな流体流量にまで対応することができるように、制御弁ユニットを構成することができる。したがって、大流量の制御弁を、従来のように特別に注文して製造したり、あるいは多量に注文して在庫を持つ必要がなくなり、製造コストや在庫コストを格段に抑制することができるという利点がある。
【出願人】 【識別番号】594201984
【氏名又は名称】株式会社ソーワエンジニアリング
【住所又は居所】埼玉県所沢市若狭3丁目2542番地20
【識別番号】301002727
【氏名又は名称】コーケン工業株式会社
【住所又は居所】岐阜県本巣郡巣南町十七条1065の1番地
【出願日】 平成14年4月5日(2002.4.5)
【代理人】 【識別番号】100081514
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 一 (外1名)
【公開番号】 特開2003−301953(P2003−301953A)
【公開日】 平成15年10月24日(2003.10.24)
【出願番号】 特願2002−103713(P2002−103713)