| 【発明の名称】 |
エンジン制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】丑久保 聡 【住所又は居所】東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野自動車株式会社内
【氏名】石川 敏広 【住所又は居所】東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】多種多様なPTO装置を搭載した車両のエンジン制御装置について、個別に改造することなく、画一的な製造工程で製造することができる形態にする。PTOモードに対応するエンジン制御装置を均一な品質で安価に提供する。
【解決手段】エンジン制御装置に不揮発性メモリにより構成されたサブ・メモリを設け、インターフェースを介して一時的に接続される外部ツールから、このサブ・メモリにPTOモードで選択するパラメタを設定する。エンジン制御装置のプログラム制御回路は、PTOモードで動作するときに、このサブ・メモリに設定されたパラメタを参照して、選択すべきアクセル入力およびアクセル零におけるエンジンのアイドリング速度を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】PTO装置が装備された車両に設置され、スイッチ入力にしたがってその動作モードが選択され、一つまたは複数のアクセル操作端からの入力にしたがって燃料供給量を制御するための制御出力を発生する制御回路を備えたPTO車両用エンジン制御装置において、外部ツール接続用インターフェースと、このインターフェースに接続される外部ツールからの信号にしたがって記憶内容を書き替えることができる不揮発性メモリにより形成されたサブ・メモリとを備え、そのサブ・メモリに、PTOモードで有効になるアクセルの選択情報およびPTOモードで有効になるアイドリング速度に関する情報が書き込まれ、前記制御回路は、このサブ・メモリに書き込まれた情報にしたがってPTOモードを設定する手段を含むことを特徴とするエンジン制御装置。 【請求項2】前記サブ・メモリには、PTOモードで利用される制御マップが書き込まれた請求項1記載のエンジン制御装置。 【請求項3】エンジン制御装置に接続するためのインターフェースと、操作パネルと、表示器と、この表示器の表示にしたがって前記操作パネルを操作することにより前記インターフェースを介してエンジン制御装置に制御パラメタを設定する制御チップとを備えた外部ツールにおいて、前記制御チップには、前記エンジン制御装置がPTOモードで有効になるアクセルの選択情報、およびアイドリング速度に関する情報を前記インターフェースを介して前記エンジン制御装置に設定する手段を備えたことを特徴とする外部ツール。 【請求項4】エンジン制御装置に設けられたインターフェースを介して外部ツールを接続し、この外部ツールを操作することにより前記エンジン制御装置に制御パラメタを設定する制御情報の設定方法において、前記外部ツールを操作することにより前記エンジン制御装置にPTOモードで有効になるアクセルの選択情報およびアイドリング速度に関する情報を設定する制御情報の設定方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、PTO(Power Take Out, 補助動力取出)装置を装備した自動車に利用する。本発明は、アクセル操作情報を含む入力情報にしたがってエンジンに供給する燃料流量を制御するための制御出力を発生するエンジン制御装置、およびそのエンジン制御装置に制御情報を設定するための方法および装置に関する。本発明は、車種および利用目的の多様なPTO装置を装備した車両について、エンジン制御のための装置ハードウェアおよびソフトウェアの大部分を画一的化するための改良に関する。 【0002】 【従来の技術】PTO装置は、車両走行用のエンジン出力を機械的な回転動力として分岐し、車両に搭載される動力を必要とする機器に供給するための装置である。塵芥車、セメントバルク車、タンクローリ車、剪定枝チップ車、ミキサ車、コンクリートポンプ車、建設機械運搬車、クレーン車、消防車、その他多種類の車両に利用されている。エンジンの回転動力を分岐する構造については、変速機に補助動力取出軸を設ける構造が広く普及し、その機械的構造については相応に標準化されている。しかし分岐動力が利用されているPTOモードにおけるエンジン制御については、ソフトウェアのPTO装置の利用目的にしたがってきわめて多様になっている。 【0003】これを例示すると、PTOモードでのアクセル入力は、別のアクセル操作レバーを有効にすることが必要な場合があり、このときに運転席のアクセルペダルを併せて有効にする場合もあるし、運転席のアクセルペダルを無効にする場合も有効にする場合もある。またPTOモードでは、エンジンのアイドリング速度(アクセル・ストロークが最小位置にあるときのエンジン回転速度)は利用目的に応じてそれぞれ個別に設定する必要がある。PTOモードにおいて、アクセル操作により制御することができるエンジン回転速度の範囲は、これも利用目的に応じてそれぞれ設定する必要がある。また、アクセルの機械的な操作量に対するエンジン回転速度の変化パターンは、PTO装置の目的にしたがってそれぞれ異なり、このために多様な制御パターンを設定する必要がある。 【0004】PTOモードにおけるアイドリング速度をいくつか例示すると、塵芥車:1000rpm、セメントバルク車:800rpm、タンクローリ車:700rpm、剪定枝チップ車:1800rpmなどの仕様がある。ふるくは、PTOモードを設定するつど、このアイドリング速度を調節することが必要であったが、操作ボタンを押すことにより自動的に設定されたアイドリング速度になるもの、PTOモードに切り替えると自動的に設定されたアイドリング速度になるものなど、さまざまな仕様がある。 【0005】このため機械的な構造としては、PTOモードでのアイドリング速度設定のために可変抵抗器を設けたもの、複数のリレーを追加装着して制御信号に同期して抵抗値の転換を行うものなどが実施された。そしてこれらの装置は、均一規格の装置が多数製造される量産工程になじまず、PTO装置を装備した車両については、そのエンジン制御装置のパラメタ設定は多くが車両製造工程における作業から除外され、車体が完成してから後に個別に行われるようになっていた。 【0006】特許文献に開示された従来例装置としては、特開平8−128345号公報(出願人:三菱自動車工業)に、外付けの抵抗器を交換することにより、制御回路に設定されている複数の制御モードの一つを選択して実行するものがある。また、特開平9−73303号公報(出願人:井関農機)には、外部からコンピュータ装置を接続し、目的に応じてエンジンの制御プログラムを書き換えるものその他が知られている。 【0007】いっぽう、量産される汎用の(PTO装置を装備していない)自動車のエンジン制御装置については、そのハードウェアおよびソフトウェアの標準化が行われ、均一なソフトウェアを実装した均一なハードウェア装置が多種の車両について利用されている。そして、組み立て製造ラインの中で、エンジン制御装置に設けられたインターフェースに外部ツールを一時的に接続して、外部ツールから与えられる情報、たとえば数種類のビット情報からなる情報にしたがって、それぞれの車種に対応する制御パラメタが設定されるようになっている。この制御パラメタは、エンジン制御装置の内部に設けられた不揮発性メモリに記録され、ソフトウェアはこの不揮発性メモリに記録された情報を参照して、実行するソフトウェアのルーチンをその車種に適合するように選択する構成になっている。 【0008】この構成では、製造工程で一時的に接続される外部ツールは簡単な装置であり、片手で持ち運ぶことができる。作業者は、表示画面を見ながら押しボタンを操作する簡単な操作手順により、多くの車種に対応することができる。またこの外部ツールは、車両販売後の修理保守にも利用することができるように、標準的な整備工場に配置されるようになっている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、PTO装置を装備した車両については組み立て製造ラインとは別に、個別に抵抗器やリレーなどのハードウェアを取り付けたり、個別にパラメタの設定調整などの作業を行うものは、その作業工数は大きくなり必然的に高価になる。また、量産製品の特長である均一な安定な性能を期待することができない場合がある。上記公報に開示された技術のように、車種ごとに制御プログラムを書き換えることは、一見有効なようであるが、接続される外部装置に制御プログラムを多種類にわたって保持しておくことが必要であり、外部装置の規模が大きくなる欠点がある。部分的な書き換えを行うこともできるが、書き換えの必要がある部分とない部分を厳密に区分することはほとんど不可能であり、個別にはあまり数量のないPTO装置を装備した製品に対して、それぞれ個別の設計および個別の制御プログラムを用意することになりこれも必然的に高価になる。 【0010】また、PTO装置を装備した車両の仕様は今後も多様化する可能性がある。たとえば、きわめて幅の狭い道路で作業を行うコンクリートミキサその他の建設用車両について、外部操作によるアクセル・レバーのほかに運転席にもPTOモードで有効なアクセル・レバーを設け、運転者が運転席に着座したままPTO装置のアクセル調節を行うことができるように構成した車両が求められた。このような車両については、複数のアクセル・レバーからの操作入力を可能とし、さらに一方のアクセル・レバーを無効にするなどの操作ができるように設定しなければならないことになった。この事例にかぎらず、今後もユーザの要望によりPTO装置の仕様が多様化する事態が考えられ、この事態にも円滑に対応できるようにしなければならない。 【0011】本発明はこのような背景に行われたものであって、PTO装置を装備した車両について、多種類のそれぞれ利用目的の異なる車両についても、量産工程において画一的な製造を行うことができるとともに、その製造および調整の作業工数を低減し、その価格低減化をはかり、品質の均一な製品を提供することを目的とする。本発明は、多種多様なPTO装置に対応して、それぞれ個別の改造を必要としないエンジン制御装置を提供することを目的とする。本発明は、多種多様なPTO装置を装備した多様な車両について、製造工程でエンジン制御装置に一時的に接続する外部ツールにより、それぞれの利用目的に適合する設定を可能とする装置および方法を提供することを目的とする。本発明は、PTO装置を装備した車両について、製造ラインを外れて、それぞれ特別な仕様にもとづく設定や調整などを行う必要がない装置を提供することを目的とする。また本発明は、PTO装置を装備した車両で、PTO装置を起動するたびに運転者がエンジンのアイドリング速度その他の調節を行う必要がない装置を提供するとを目的とする。さらに本発明は、現時点で予期しないPTO装置の仕様要求が顧客から発生することがあっても、大きい設計変更を要することなく、これらに対応することができる装置および方法を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、上で説明した製造工程および標準整備工場で利用する外部ツールに着目したものであって、エンジン制御装置にインターフェースを介して一時的に接続する外部ツールから、PTOモードで利用する制御パラメタを設定することができるように構成したものである。エンジン制御回路には、標準仕様として不揮発性メモリ(例:EPROM、Erasable and Programable Read Only Memory)がサブ・メモリとして組み込まれるようになっている。このサブ・メモリは、上記のように一時的に接続される外部ツールからアクセスし、その上に新たにビット情報を書き加える、あるいは記録されているビット情報を変更することが可能である。そして電源が停止されても書き込まれたメモリ内容を失うことがない。 【0013】エンジン制御装置の制御プログラムは、多様な分岐点を設けた標準的なプログラムがそのメイン・メモリに記録されている。そのプログラムの実行過程で、その流れの分岐点でこのサブ・メモリ上のビット情報(例えば「1」であるか「0」であるか)を参照して、選択すべき流れを決定するように構成されている。したがって、エンジン制御装置にPTOモードで動作する制御プログラムについても、標準仕様の制御プログラムを実装しておき、その標準仕様の制御プログラムを実行する過程で、その要所要所に設けた流れの分岐点で、サブ・メモリである不揮発性メモリに記録されたビット情報(例えば、分岐点の数に相当するビット数の情報)を参照してその後の流れを決定するように構成して、多様なPTO装置の仕様に対応することができる。 【0014】ここで本願発明者は、多様なPTO装置についてのエンジン制御の態様を検討した結果、PTOモードでどのアクセル入力を選択するか、PTOモードにおけるエンジンのアイドリング速度をいくらにするか、の二つがPTOモードにおける制御の基本的な要素であるものとした。したがって、このアクセル入力の選択およびアイドリング速度の選択を上記サブ・メモリに記録するビット情報を参照することによって実行するように構成した。さらに望ましくは、エンジン制御装置のメモリに余裕があるなら、上記二つの要素に加えて、PTOモードにおけるアクセル・ストロークと、エンジン回転速度の対応を定義する制御パターンを数種類用意しておき、これを同様に上記サブ・メモリに記録するビット情報によってそのいずれかを選択することができるように構成した。この制御パターンには、PTOモードで利用するアクセルの最大ストロークに対応する最大エンジン回転速度の情報が含まれる。 【0015】すなわち本発明は、PTO装置が装備された車両に設置され、一つまたは複数のスイッチ(1)の入力にしたがってその動作モードが選択され、一つまたは複数のアクセル操作端(2、3)からの入力にしたがって燃料供給量を制御するための制御出力を発生する制御回路(4)を備えたPTO車両用エンジン制御装置(5)において、外部ツール接続用インターフェース(6)と、このインターフェース(6)に接続される外部ツール(7)からの信号にしたがって記憶内容を書替えることができる不揮発性メモリにより形成されたサブ・メモリ(8)とを備え、そのサブ・メモリ(8)に、少なくともPTOモードで有効になるアクセルの選択情報およびPTOモードで有効になるアイドリング速度に関する情報が書き込まれ、前記制御回路(4)は、このサブ・メモリ(8)に書き込まれた情報にしたがってPTOモードを設定する手段を含むことを特徴とする。 【0016】上記括弧内の数字は、あとから説明する実施例図面の参照数字である。これは本発明の構成を理解しやすいように付記するものであって、本発明を実施例の構成に限定して理解するためのものではない。以下の説明においても同様である。 【0017】さらに本発明は、前記サブ・メモリには、PTOモードで利用される一つまたは複数の制御マップ、またはすでに実装されている複数の制御マップの一つを選択するための選択情報が書き込まれた構成とすることができる。 【0018】本発明の別の観点は、エンジン制御装置に接続する外部ツール(7)であって、エンジン制御装置(5)に接続するためのインターフェース(6)と、操作パネル(11)と、表示器(12)と、この表示器(12)の表示にしたがって前記操作パネル(11)を操作することにより前記インターフェース(6)を介してエンジン制御装置(5)に制御パラメタを設定する制御チップとを備えた外部ツールにおいて、前記制御チップ(13)には、前記エンジン制御装置(5)がPTOモードで有効になるアクセルの選択情報、およびアイドリング速度に関する情報を前記インターフェース(6)を介して前記エンジン制御装置に設定する手段を備えたことを特徴とする。 【0019】さらに本発明の別の観点は、制御情報の設定方法であって、エンジン制御装置(5)に設けられたインターフェースを介して外部ツール(7)を接続し、この外部ツール(7)を操作することにより前記エンジン制御装置(5)に制御パラメタを設定する制御情報の設定方法において、前記外部ツール(7)を操作することにより前記エンジン制御装置(5)にPTOモードで有効になるアクセルの選択情報およびアイドリング速度に関する情報を設定することを特徴とする。 【0020】この構成により、ほとんどのPTO装置を装備した車両のエンジン制御は、所望のとおり実行できる。そして、この構成によりエンジン制御装置は標準仕様により画一的に製造することができる。上記サブ・メモリへのビット情報の書込みは製造工程で外部ツールを接続することにより簡単にかつ標準作業として実施することができる。必要があれば、販売後に特定の整備工場で、このビット情報を変更設定することもできる。これは上記従来例に記載されたように、制御プログラムを仕様に対応したものと入れ換える操作にくらべてきわめて単純であるとともに、誤りの可能性が小さく、低いコストで実行することができる操作である。 【0021】 【発明の実施の形態】実施例図面を用いて詳しく説明する。図1は本発明実施例装置のハードウェアのブロック構成図である。この図に示す構成は、PTO装置15を備えたエンジン10の燃料ポンプ14の燃料流量をエンジン制御装置5が制御するように構成されたものである。エンジン制御装置5には入力情報として、PTOモード設定を指示するスイッチ1の状態情報が入力される。エンジン制御装置5は、プログラム制御回路により構成された制御回路4を備え、制御はこの制御回路4により実行される。 【0022】前記スイッチ1は、この例では運転者がPTOモードを設定操作するときに、運転者により操作されるスイッチである。このスイッチ1は、運転操作により変速機にPTOモードが設定されたときに、連動してオン(またはオフ)になるスイッチとすることができるし、あるいは、運転者が操作する操作スイッチと、機械装置がPTOモードになるときに連動されるスイッチとの組み合わせ情報(アンド情報)とすることもできる。 【0023】またこのエンジン制御装置5の入力情報として、運転席に設けられたアクセルペダル2の開度情報、および車外から作業者が操作するアクセルレバー3の開度情報が、それぞれソフトスイッチ22およびソフトスイッチ23を介して制御回路4に取り込まれる。ソフトスイッチ22または23は、この制御回路4のソフトウェアの動作により実効的に開閉制御されるスイッチである。制御回路4の演算出力は、燃料ポンプ14の供給燃料通路の開度情報であり、出力端子16からエンジン10の燃料ポンプ14の制御情報として送出される。 【0024】このエンジン制御装置5には、サブ・メモリ8が設けられている。このサブ・メモリ8は不揮発性メモリ(EPROM)により形成される。このサブ・メモリ8は制御回路4に接続され、このメモリ内容は制御回路4の制御の各段階でその記憶内容が参照される。このエンジン制御装置5にはインターフェース6が設けられている。このインターフェース6には必要なときに外部ツールが接続される。このインターフェース6に接続された外部ツールから入力する操作情報にしたがって、サブ・メモリ8には新たな記憶内容を書き込み、またはすでに書き込まれている記憶内容を変更することができる。このサブ・メモリの記憶内容はこのエンジン制御装置5の電源がオフ状態になっても消失しない。 【0025】また制御回路4には、内部のメモリに記憶された制御マップ9が接続されている。この制御マップ9はアクセル開度に対して燃料流路の開度パターンを示す情報である。これはあらかじめ複数種類のパターンが設定保持されている。このパターンには、PTOモードで制御される場合のエンジンの最大回転速度の情報が含まれている。この内容もエンジン制御装置5の電源がオフ状態になっても消失しない。 【0026】外部ツール7は、内部に制御チップ13を備えた携帯型の情報処理装置であり、自動車の製造ラインに配置されているものと同等の構造のものである。作業者はこの外部ツール7を左手で持って、表示器12を見ながら操作パネル11を操作することができる。この実施例では、この外部ツールおよびインターフェース6は、PTO装置を装備しない一般車両のエンジン制御装置に、車種に応じて必要な動作パラメタを設定するために利用されている装置である。この実施例ではPTOモードの設定のためにも、この外部ツールを兼用するように設定されている。すなわち本発明の構成では、この外部ツールをPTOモードで利用する制御パラメタの設定にも利用する。この外部ツール7は、車両が販売されて後に何らかの事情により必要になったときに、エンジン制御装置に設定パラメタを書き込むことができるように、同等の装置が特定の修理工場にも配置される。 【0027】制御回路4には標準的なエンジン制御用ソフトウェアが実装されている。それとともに本発明の構成では、この制御回路4にPTOモードに利用する制御ソフトウェアが実装されている。PTOモードに利用する制御ソフトウェアは、標準的なエンジン制御ソフトウェアに追加する形で実装され、PTOモードが設定されたときに、標準的なエンジン制御ソフトウェアを部分的に、修正あるいは変更して実行できるように構成されている。そして、PTOモードの制御ソフトウェアは、サブ・メモリ8に設定されている情報を参照して、そのPTO装置の利用目的に適合するパラメタを利用して実行される。 【0028】図2はPTOモードで利用するパラメタをこのエンジン制御装置5に設定するための手順を示すフローチャートである。インターフェース6を接続することにより、外部ツール7の表示器12には、はじめにアクセル入力端子番号の入力要求が表示される。運転席に設けられ車両を走行させるときに運転者が右足で操作するアクセルペダル2のほかに、PTO装置を装備した車両では、作業者が操作できるように外部に設けるアクセルレバー3が一つまたは二つの端子に接続できるようになっている。このアクセル入力端子番号の入力は、PTOモードでどのアクセル入力を有効にするかを選択するための設定操作である。図2では、作業者が操作するアクセルレバー3は一個のみを表示するが、もう一つ別に端子を設けて2個のアクセルレバーを装備するように構成することもできる。そして、その車両の作業用途にしたがって、PTOモードのときに、アクセルペダルを有効状態にしておく必要があるか、アクセルレバーが複数ある場合にはどのアクセルレバーを有効にするか、などをサブ・メモリ8に設定する。制御回路4はPTOモードで動作するときには、このサブ・メモリ8の内容を参照して、ソフトスイッチ22およびソフトスイッチ23をそれぞれ開閉する。 【0029】図2にもどって、アクセル入力の端子番号の入力が終わると、つぎにアイドリング回転速度の入力を行うように、外部ツール7の表示画面を表示する。アイドリング回転速度はPTOモードでエンジンが動作するときに、アクセルがミニマム位置に操作されているときのエンジン回転速度である。本発明の実施例では、700rpm、800rpm、1000rpm、1800rpmの4種類があらかじめ設定されていて、外部ツール7によりこのいずれの回転速度を選択するかを操作設定するようになっている。選択された回転速度に関する情報はサブ・メモリ8に書き込まれる。 【0030】アイドリング回転速度の入力が完了すると、つぎに制御マップの選択を行うように、外部ツール7の表示画面を表示する。制御マップはアクセル操作量に応じて燃料ポンプの燃料流量開度をどのような関数で制御するかを定めるものであり、本発明実施例では5種類のマップがあらかじめ制御マップ9に設定されている。外部ツール7からの操作によりこのいずれかのマップの番号を設定する。この設定されたマップの番号はサブ・メモリ8に書き込まれる。これが完了するとインターフェース6はその接続を外され解放状態となる。 【0031】このようにしてサブ・メモリ8の書き込み設定が完成すると、スイッチ1がオン状態になったときにPTOモードが実行される。制御回路4は選択設定された制御マップの内容を取り込み、選択されたアクセル入力にしたがって燃料流量を制御するための出力信号を送出する。燃料ポンプ14はこの出力信号にしたがってその燃料流路の開度を調節制御する。 【0032】図3は本発明実施例装置のPTOモードにおける要部制御フローチャートである。サブ・メモリ8にあるPTOモードを実行するパラメタの内容を取り込みながら制御を実行する。 【0033】このような構成により、それぞれ構造が異なり作業目的の異なる多様なPTO装置の形態にたいして、ハードウェアおよびソフトウェアを均一な製造工程で実装し製造を行うことができる。そしてPTOモードでは、それぞれのPTO装置の仕様に柔軟に対応する制御を実行することができる。 【0034】 【発明の効果】本発明により、PTO装置を装備した車両について、多種類のそれぞれ利用目的の異なる車両についても、量産工程において画一的な製造を行うことができるとともに、その作業工数を低減し、その価格低減をはかり、均一な製品を提供することができる。本発明により、多種多様なPTO装置に対応して、それぞれ個別の改造を必要としないエンジン制御装置が得られる。また本発明により、車両の製造工程で、あるいは車両が販売された後に、エンジン制御装置に一時的に接続する外部ツールにより、それぞれの利用目的に適合する制御パラメタの設定を可能とする装置および方法が得られる。また本発明により、PTO装置を装備した車両で、PTO装置を起動するたびに運転者がエンジンのアイドリング速度その他の調節を行う必要がなくなる。さらに本発明は、将来に顧客の要望として、現在予期しないPTO装置の仕様が発生しても、大きい設計変更をすることなくこれに柔軟に対応することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005463 【氏名又は名称】日野自動車株式会社 【住所又は居所】東京都日野市日野台3丁目1番地1
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| 【出願日】 |
平成13年11月20日(2001.11.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078237 【弁理士】 【氏名又は名称】井出 直孝 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−155955(P2003−155955A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月30日(2003.5.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−354949(P2001−354949) |
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