| 【発明の名称】 |
足場用支柱 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐野 武
|
| 【要約】 |
【課題】従来のクランプタイプやクサビタイプの足場の問題点を解決し、足場の組み立て作業を迅速に進めることができて作業効率を一段と高め、作業コストを低減でき、正確に且つ安全に足場の組み立て解体作業を行うことができるようにすることにある。
【解決手段】支柱部材2の長手方向の複数個所に、所定間隔を以ってクランプ5を係止させるストッパー3を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】支柱部材の長手方向の複数個所に、所定間隔を以ってクランプを係止させるストッパーを設けたことを特徴とする足場用支柱。 【請求項2】支柱部材の長手方向の複数個所に所定間隔を以って第1クランプを係止させる第1ストッパーを設けるとともに、上記の第1クランプとともに取り付け可能で第1ストッパーを設けた個所の近傍に、第2クランプを係止させる第2ストッパーを設けたことを特徴とする足場用支柱。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、各種の建造物等を建築したり補修や改築したりする際に組み立てられる各種の足場の一部材となる足場用支柱に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般にビル等の建築現場では、作業員の足場を確保して作業性を良くするために例えばブラケット一側足場と称される足場が、建築中の建造物に沿って組み立てられる。 【0003】この足場にも図11に示すようなクサビタイプと、図12に示すようなクランプタイプがある。 【0004】上記のクサビタイプ(図11参照)は、支柱部材101に所定間隔毎にジョイント部102を設け、手摺103やブラケット104のクサビ部105を上記のジョイント部102にはめ込み、さらにブラケット104とブラケット104の間にフック106を備えた足場板107を掛け渡たして順次組み立てていくものである、さらにこのタイプでは、最下部の各支柱部材101の下端にジャッキベース108を接続し、このジャッキベース108のジャッキ部109を調節することによって各支柱部材101の高さを調節できるようにしたものである。 【0005】また、上記のクランプタイプ(図12参照)は、支柱部材110、クランプ部111を備えたブラケット112、単管113、直行(または自在)クランプ114、フック106を備えた足場板107等からなり、各支柱部材110に所定間隔毎にクランプ114を固定するとともに、各支柱部材110のクランプ114に単管113を掛け渡し、また各ブラケット112のクランプ部111を各支柱部材110に固定し、各ブラケット112間にフック106を備えた足場板107を掛け渡たして組み立て、さらに最下部の各支柱部材110の下部に固定ベース113を接続したものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記したクサビタイプの足場では、手摺103やブラケット104のクサビ部105をジョイント部102に打ち込んで組み立てるために、各ジョイント部102で緩みが生じ易く、長期間使用すれば変形も生じる。また、多数の手摺103やブラケット104の各クサビ部105を支柱部材101のジョイント部102に打ち込む作業は、人手も時間もかかり非常に大変であった。また、手摺103やブラケット104のクサビ部105は、突起物となるためトラックへの積降しの時に邪魔になって作業に支障をきたす。さらに、手摺103やブラケット104は、クサビ部105を有しているため重量的にも重くなり持ち運びが大変であった。またクサビ部105の打ち込み個所であるジョイント部102は緩みや変形を生じることがあり、一部のジョイント部102に変形等が生じた場合、その支柱部材110は使用できなくなるといった問題があった。 【0007】また、上記したクランプタイプの足場の場合は、所定間隔を以って立設する各支柱部材110に、所定間隔毎にブラケット112のクランプ部111や、単体のクランプ114を取り付けていくが、事前に各支柱部材110に対してクランプ114等を取り付ける位置に計測して目印を付けねばならず、手間のかかる作業であり足場組み立ての作業効率の点で問題であった。 【0008】また、支柱部材110に各クランプ111、114を取り付ける場合や、取り付けた位置の調節をする場合は、クランプ114等を支柱部材110の平滑な表面に引っ掛けることができないため、常にしっかりと保持しながら作業せねばならず、多数のクランプ114等を多数の支柱部材110に取り付ける足場組み立て作業においては非常に大変であった。 【0009】本発明は上記のような点に鑑みて開発されたものであり、上記した従来のクランプタイプやクサビタイプの足場の問題点を解消し、足場の組み立て作業を迅速に進めることができて作業効率を一段と高め、作業コストを低減でき、正確に安全に足場の組み立て解体作業ができる足場用支柱を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記の目的を有効に達成するために、次のような構成にしてある。すなわち、請求項1記載の本発明の足場用支柱は、支柱部材の長手方向の複数個所に、所定間隔を以ってクランプを係止させるストッパーを設けたことを特徴とする構成である。 【0011】また、請求項2記載の本発明の足場用支柱は、支柱部材の長手方向の複数個所に所定間隔を以って第1クランプを係止させる第1ストッパーを設けるとともに、上記の第1クランプとともに取り付け可能で第1ストッパーを設けた個所の近傍に、第2クランプを係止させる第2ストッパーを設けたことを特徴とする構成である。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。 【0013】図1は本発明に係る一例の足場用支柱の正面図であり、図2は図1の要部拡大図であり、図3は本発明に係る他の例の足場用支柱の正面図であり、図4は図3の要部拡大図であり、図5はジャッキベースの斜視図であり、図6は支柱部材の連結個所の断面を示す説明図であり、図7は図1の足場用支柱にクランプを取り付けた状態の説明図であり、図8は図3の足場用支柱に各クランプを取り付けた状態の説明図であり、図9は一例の足場板を示す斜視図であり、図10は一例のブラケットの斜視図である。 【0014】図1、図2に示す本発明に係る一例の足場用支柱1は、所定長さ(例えば1085mm、2035mm、2985mm、3935mm等)の金属パイプからなる支柱部材2に、長手方向に所定間隔(例えば475mm、勿論その他の寸法であってもよい。)を以って複数のストッパー3を設けたものである。 【0015】上記のストッパー3は、例えば幅10mm、厚さ1.2〜1.6 mmの環状の金属部材であって、支柱部材2の外周面4に溶接で固着してあり、後述するクランプ5(図7参照)を支柱部材2に取り付ける場合の位置決めの目印となると共に、クランプ5が取り付け位置から滑って位置ずれを起こすといったことのないようにする機能を有している。したがって、クランプ5が支柱部材2の取り付けた位置からずれるのを上記ストッパー3によって確実に防止することができる。 【0016】支柱部材2の両端近傍には、対向する位置それぞれ貫通する孔6、7が設けてある。また、支柱部材2の先端部8aは他の部分より少し径を細くしてあり、この先端部8aを他の支柱部材2の後端部8bの中に挿入して接続できるようにしてある。この場合、図6に示すように上記した孔6、7どうしが一致し、この一致した孔6、7に両側方に弾発性のあるUまたはV字形状のピン26の両突起27を、支柱部材2の内側からはめ込んで支柱部材2を連結する。 【0017】次に図3、図4に示す足場用支柱1は、本発明に係る他の例であって、上記と同様の所定長さの支柱部材2に、長手方向に上記と同様に所定間隔を以って複数個所に第1クランプ5a(図8参照)を係止させる第1ストッパー3aを設けるとともに、第1ストッパー3aを設けた個所の近傍(例えば65mm位離れた位置)に、第2クランプ5b(図8参照) (図8参照)を係止させる第2ストッパー3bを設けたものである。第1ストッパー3aおよび第2ストッパー3bの構成並びに支柱部材2の構成は上記と同様であり説明を省略する。 【0018】上記したクランプ5、第1クランプ5aおよび第2クランプ5b(図7、図8参照)は、支柱部材2に対し単管28を直交するようにして挟持するために背中合わせに固着した2つのクランプ本体7a,7b、と、各クランプ本体7a,7bの一端部に開閉自在に設けた湾曲挟着部材8a,8bと、各クランプ本体7a,7bの他端部に一端を揺動自在に設けたボルト部9a,9bと、このボルト部9a,9bの他端部を湾曲挟着部材8a,8bの係合他端部10a,10bに係合させ湾曲挟着部材8a,8bを閉じた状態でクランプ本体7a,7b側に固定するためのナット11a,11bとからなる。 【0019】支柱部材2に取り付ける場合は、一方のクランプ本体7aと湾曲挟着部材8aとで支柱部材2を挟み、ボルト部9aの先端部を係合他端部10aに係合させてナット11をボルト部9aに螺合させて締め付け、クランプ5、第1クランプ5aおよび第2クランプ5bを支柱部材2に取り付け固定する。同様にして他方のクランプ本体7bと湾曲挟着部材8b、ボルト部9bおよびナット11bによっては、支柱部材2と直交する方向に単管28を挟んで取り付け固定する。 【0020】上記した本発明に係る足場用支柱1やクランプ5、第1クランプ5a、第2クランプ5b等を使用して足場を組み立てる場合について説明する。なお、便宜上、図3、図4、図8に示す足場用支柱1を例にして上記の組み立てを説明する。 【0021】先ず足場の最下部とする上記した一足場用支柱1の下部(後端部8a)に、例えば図5に示すようなジャッキベース14を取り付けておく。このジャッキベース14は、ベース板15と、このベース板15の中央に立設した螺子軸16と、螺子軸16にねじ合わせた昇降部材17とからなり、ベース板15の四隅に孔18を設けてアンカーボルト(図示せず)等を介してコンクリート面等に強く固定できるようにしてある。先ずジャッキベース14の螺子軸16の上部を、足場の最下部とする支柱部材2の下端から内部に挿入し、支柱部材2の下端を昇降部材17にのせて支柱部材2をジャッキベース14で支持する。足場の組み立て中などに足場用支柱1の高さを調節する場合は、昇降部材17を右または左方向に回して昇降部材17とともに支柱部材2を昇降させて高さ調節する。 【0022】このジャッキベース14を取り付けた各足場用支柱1、並びに他の足場用支柱1には、第1クランプ5a、第2クランプ5bを取り付ける。 【0023】すなわち、図8に示すように第1クランプ5aのクランプ本体7aおよび湾曲挟着部材8aの各下端が、足場用支柱1の第1ストッパー3aの上周端18に当接して係止するようにして、クランプ本体7aと湾曲挟着部材8aとを支持部材2に外周から巻くようにして挟み付ける。そしてボルト部9aの先端部を係合他端部10aにはめ合わせ、ナット11aをボルト部9aの先端部に取り付けて締め付けていくことにより、第1クランプ5aを支持部材2に固着する。このようにして他の第1クランプ5aも支持部材2の他の第1ストッパー3aに順次取り付ける。他の第1クランプ5aを取り付ける場合は、先に取り付けた第1クランプ5aの取り付け方向に合わせて取り付け固定する。 【0024】次に上記と同様にして支持部材2の各第2ストッパー3bに各第2クランプ5bを係止させて取り付け固定する。 【0025】上記のようにして各支持部材2に第1クランプ5a、第2クランプ5bを取り付ける。そして所望の場所に所定間隔を以って各足場用支柱1を立てるとともに、各足場用支柱1の第1クランプ5aおよび第2クランプ5bの他のクランプ部分29に単管28を取り付ける。 【0026】また、クランプ19を有するブラケット20(図10参照)を各足場用支柱1に取り付ける場合も、上記した第1クランプ5aまたは第2クランプ5bを支持部材2に固着する場合と同様にして、クランプ19を第1ストッパー3aに引っ掛けるようにして取り付けていく。この場合、所定間隔を以って立てた他の足場用支柱1に取り付けるブラケット20は、他のブラケット20と取り付け方向が同じになるように調節して取り付ける。 【0027】ブラケット20のクランプ19を第1ストッパー3aに引っ掛けて取り付けた場合、ブラケット20の先端部から斜め下方に設けた補助支持部材21の半割り状環体22は、支持部材2に係合させる。そして同じ高さのブラケット20の支持部材23には、図9に示す足場板24の左右のフック25を引っ掛ける。各足場用支柱1のブラケット20の高さが全体に上下方向にズレているときは、上記したジャッキベース14を調節して高さ調節をすればよい。 【0028】なお、上記した各例の足場用支柱1におけるストッパー3、第1ストッパー3aおよび第2ストッパー3bは、支柱部材2に取り付けるクランプ5等の取り付け位置決めと共に取り付け位置からずり落ちるのを防止できれば、上記した環状の金属部材に限らず如何なる構成のものであってもよく、例えば支柱部材2に所定間隔毎に支柱部材2の外周に単数または複数設けた突起や短辺部材、または連続する凹凸部材であってもよい。また、支柱部材2に取り付けるストッパー3、3a、3bの取り付け方法は、溶接に限らず、ネジ、ボルト・ナット、接着剤等、如何なる方法であってもよい。さらにストッパー3、第1ストッパー3aおよび第2ストッパー3bの幅(厚み)も、適宜の幅寸法にすればよい。また、支柱部材2は、硬質の部材であれば、種々の横断面形状の軸部材、或いは円筒形または多角形の筒部材であってもよい。支柱部材2の長さや太さも適宜取り決めればよい。 【0029】 【発明の効果】このように本発明の足場用支柱では、支柱部材の長手方向に所定間隔を以ってクランプを係止させるストッパーを設けてあるので、クランプをストッパーに係止させながら取り付けることにより、従来のように各クランプを取り付ける位置を事前に支柱部材に計測しながら目印を付けていくといった作業をすることなく、支柱部材の長手方向の所定位置に正確にクランプを取り付けることができる。また、クランプをストッパーに係止させた状態でクランプの固定作業や取り付け方向調節作業をすることができるので、効率よく足場の組み立て作業を行うことができる。 【0030】また、本発明の足場用支柱は、支柱部材に所定間隔を以って第1ストッパーと第2ストッパーを設けたことにより、足場板を支持するブラケットや支持部材と直交する方向に取り付ける単管等を、第1クランプや第2クランプを介して支柱部材に容易に且つ迅速に取り付けることができ、従来に比べ足場の組み立て作業効率を一段と向上させることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】502047213 【氏名又は名称】佐野 武
|
| 【出願日】 |
平成14年2月7日(2002.2.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076406 【弁理士】 【氏名又は名称】杉本 勝徳
|
| 【公開番号】 |
特開2003−232128(P2003−232128A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月22日(2003.8.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−30928(P2002−30928) |
|