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【発明の名称】 フロアパネルの支柱
【発明者】 【氏名】松信 幸博
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

【要約】 【課題】支柱に載置するフロアパネルの位置決めを精確に且つ作業性良く行うことができるフロアパネルの支柱を提供する。

【解決手段】載置された隣接するフロアパネル1の縁鍔部2間に当接介在して該縁鍔部2間に一定の隙間gを形成する第一の位置決め部31を設けた。載置されたフロアパネル1の縁鍔部2の角部Kの垂下片21に内側より当接する第二の位置決め部32を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 載置された隣接するフロアパネルの縁鍔部間に当接介在して該縁鍔部間に一定の隙間を形成する第一の位置決め部を設け、載置されたフロアパネルの縁鍔部の角部の垂下片に内側より当接する第二の位置決め部を設けて成ることを特徴とするフロアパネルの支柱。
【請求項2】 複数のフロアパネルの隅部が互いに近接して載置される受け部本体と、受け部本体の上面側を被覆するもので中央部に筒状部を立設した受け部カバーとで主体が構成され、受け部カバーの筒状部の上端面から第一の位置決め部を互いに所定間隔離して複数突設すると共に、隣接する第一の位置決め部間に該第一の位置決め部よりも突出高さの低い第二の位置決め部を突設して成ることを特徴とする請求項1記載のフロアパネルの支柱。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重床システムのフロアパネルを載置する支柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建物のオフィスの床下地の上面に支柱を配置すると共に、この支柱にフロアパネルを載置する二重床システムが良く用いられており、図10及び図11に基づいて以下に説明する。
【0003】フロアパネル1は、平面視略正方形状をした金属製の板状の部材で(図5,図6参照)、フロアパネル1の四つの隅部Cはそれぞれ支柱4に載置されるものである。
【0004】支柱4は、オフィスの床下地の上面Fに配置してこの上にフロアパネル1が載置されるもので、これによって床下地とフロアパネル1との間に配線用の隙間Sが形成される。
【0005】このような二重床システムのフロアパネル1及び支柱4においては、一つの支柱4に四つのフロアパネル1の隅部Cがそれぞれ載置される。詳述すると、フロアパネル1の隅部Cの底面には、下方に開口する位置決め用の孔部13が一つ形成されると共に、フロアパネル1の底面が当接する支柱4の受け部40に上方に向けて位置決め用の突起部41が所定間隔おきに四つ突設してあり、この支柱4の突起部41をフロアパネル1の孔部13に挿入して位置決めした状態で支柱4の受け部40にフロアパネル1の四つの隅部Cを載置する。このようにして、平面視においてフロアパネル1の直角を為す隅部Cが四つ配置される。なお、図中81と82はそれぞれフロアパネル1の端部を押える押え部材と固着具を示し、図中9はフロアパネル1の上面に敷設するタイルカーペットを示す。
【0006】ところで、このような二重床システムにおいては、隣接するフロアパネル1間に僅かな隙間gが形成されるようにフロアパネル1を支柱4に載置して、フロアパネル1同士が接触することによる擦れ音の発生等を防止するようにしてある。
【0007】しかしながら、上記従来例においては、フロアパネル1の位置決め用の孔部13の内径Dが支柱4の位置決め用の突起部41の径dよりも大きく形成してあって、支柱4に載置されるフロアパネル1の位置決めが精確には行われず、前記隙間gがなくなってフロアパネル1同士が接触して擦れ音が発生したりするものであった。そこで、フロアパネル1の孔部13の内径Dを支柱4の突起部41の径dとほぼ同径ににすることが考えられるが、フロアパネル1の孔部13はフロアパネル1の下面の端縁よりも内側に位置する部位に形成してあってフロアパネル1を支柱4に載置する作業者からは見えず、孔部13に突起部41を挿入してフロアパネル1を支柱4に載置する作業が非常に作業性の悪いものとなるため、結局、フロアパネル1の孔部13の内径Dと支柱4の突起部41の径dとをほぼ同径にしてこれらで精確な位置決めを行うことはできないものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、支柱に載置するフロアパネルの位置決めを精確に且つ作業性良く行うことができるフロアパネルの支柱を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明に係るフロアパネルの支柱は、載置された隣接するフロアパネル1の縁鍔部2間に当接介在して該縁鍔部2間に一定の隙間gを形成する第一の位置決め部31を設け、載置されたフロアパネル1の縁鍔部2の角部Kの垂下片21に内側より当接する第二の位置決め部32を設けて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、支柱4の第一の位置決め部31と第二の位置決め部32とをそれぞれフロアパネル1の縁鍔部2と縁鍔部2の角部Kの垂下片21とに当接させて精確な位置決めが行われ、隣接するフロアパネル1間の距離を所定長さgに保つことができて隣接するフロアパネル1同士が接触することによる擦れ音の発生を確実に防止することができるものであり、また、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kという作業者から見やすい部位において位置決めを行うことができるようになって、フロアパネル1を支柱4へ載置する作業の作業性が向上するものである。
【0010】また、複数のフロアパネル1の隅部Cが互いに近接して載置される受け部本体5と、受け部本体5の上面側を被覆するもので中央部に筒状部62を立設した受け部カバー6とで主体が構成され、受け部カバー6の筒状部62の上端面から第一の位置決め部31を互いに所定間隔離して複数突設すると共に、隣接する第一の位置決め部31間に該第一の位置決め部31よりも突出高さの低い第二の位置決め部32を突設することが好ましい。このような構成とすることで、載置されるフロアパネル1の縁鍔部2の角部Kが位置する部分に第一の位置決め部31と第二の位置決め部32とを簡単な構成で設けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、建物のオフィスの床下地の上面Fに支柱4を配置して支柱4にフロアパネル1を載置し、床下地とフロアパネル1との間に配線用の隙間Sを形成する二重床システムに関するもので、以下に添付図面に基づいて説明する。
【0012】フロアパネル1は、図5乃至図9等に示すように、平面視正方形状をした板状のもので、トップ板11とボトム板12とで外殻が構成される。トップ板11は、平面視正方形状をした金属製の板状の部材であり、またボトム板12は、平面視正方形状をした上方に開口する大略箱状の金属製の部材で、開口縁からは外方に向けて外郭がトップ板11の外郭とほぼ同じであるフランジ状部が連設してあり、このボトム板12のフランジ状部とトップ板11とを平面視で外郭が重なるように溶接する。このようにトップ板11とボトム板12とを溶接してフロアパネル1の外殻を構成するもので、トップ板11の上面がフロアパネル1の上面1aとなると共に、ボトム板12の側面,下面がそれぞれフロアパネル1の側面1b,下面1cとなる。そして、フロアパネル1の四つの隅部Cの下面1c(即ちボトム板12の下面)には、それぞれ後述する支柱4の突起部41が挿入される孔部13が穿設してある。
【0013】このように構成されるフロアパネル1の外殻の内部にはモルタル等の充填材を充填してもよく、また、フロアパネル1の外表面(即ち、上面1aと側面1bと下面1c及び、後述する縁鍔部2の上下面)に錆び止め等のための塗装を施してもよいものである。なお、図5(a)及び図6(b)中の14は、フロアパネル1の下面1cのボトム板12を屈曲させて複数形成する球面状凹部を示す。
【0014】このようにして外殻が構成されるフロアパネル1は、ボトム板12のフランジ状部とこの部分に溶接されているトップ板11の周縁部とでフロアパネル1の縁鍔部2が形成されるものである。縁鍔部2は、フロアパネル1の周縁に形成される平面視ロ字状をしたもので、フロアパネル1の隅部Cの下面1c(すなわちボトム板12の下面)を支柱4に載置した際に、縁鍔部2の角部Kが支柱4の筒状部62の位置する部分に配置されるもので、これについては後で詳述する。
【0015】支柱4は、図2及び図3に示すように、フロアパネル1が載置される受け部本体5及び受け部カバー6で主体が構成される。受け部本体5は、下端部に床下地の上面Fに載置されるフランジ台部51が形成される大略筒状をしたもので、上面側に受け部カバー6が取り付けられる。図中の52はベース長穴を示す。受け部カバー6は、受け部本体5の上面を覆うと共に上面にフロアパネル1の隅部Cの下面1cが載置されてこれを支持するパネル載置部63が形成されるカバー本体61と、カバー本体61の中央部より上方に突設される筒状部62とで形成される。カバー本体61の上面のパネル載置部63には、四つのフロアパネル1の隅部Cが載置されるが、載置されるそれぞれのフロアパネル1の隅部Cの下面1cに穿設してある孔部13に対応する位置に突起部41が上方に突設してありフロアパネル1を支柱4に載置する際にフロアパネル1の孔部13にこの突起部41が挿入される。
【0016】フロアパネル1を支柱4に載置する際には、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kが支柱4の筒状部62の位置する部分に配置されて支柱4及び隣接するフロアパネル1に対する位置決めが行われるものであり、以下に説明する。
【0017】筒状部62は、図2及び図3に示すように、支柱4のカバー本体61の中央部より上方に突設される円筒状をしたもので、上端縁より若干下方の内側に上蓋部64が形成してあり、上蓋部64より上方に位置する円筒部分を後述する第二の位置決め部32とするものである。また、上蓋部64には、中央部に皿ねじ等の固着具82が挿通される孔が穿孔してあり、その孔の下端部の受け部本体5に前記固着具82が固着される固着孔65が穿設してある。
【0018】第二の位置決め部32は、図1乃至図3に示すように、平面視略円形状をした上方に突出するリブで、後述するフロアパネル1の縁鍔部2の垂下片21と当接する。また、この第二の位置決め部32の上端面には、上方及び内方に突出する四つの第一の位置決め部31が等間隔おきに突設してある。第一の位置決め部31は、図1及び図3に示すように、平面視略矩形状をしたもので、載置される複数(本実施形態では四つ)のフロアパネル1の間に位置するように設けるものである。
【0019】次に、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kについて説明する。
【0020】フロアパネル1の縁鍔部2は、フロアパネル1を支柱4に載置する際に縁鍔部2の角部Kがそれぞれ支柱4の筒状部62の第二の位置決め部32の上方に位置するように形成されるものであるが、この時、図4及び図5(b)に示すように、縁鍔部2の角部Kを下方に屈曲して第二の位置決め部32に内側より当接する垂下片21を形成し、更に、この垂下片21の下端部より支柱4の中心側(フロアパネル1の外方側)に向けて押え片22が連設してある。
【0021】また、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kには、それぞれ切り欠きを形成してある。この切り欠きは、図1に示すように、縁鍔部2の側縁を平面視略矩形状に切欠した第一の切欠71と、縁鍔部2の押え片22の先端側(即ち支柱4の中心側)を平面視略円弧状に切欠した第二の切欠72とからなるもので、第一の切欠71を形成した縁鍔部2の側端縁がフロアパネル1を載置した際に支柱4の筒状部62の第一の位置決め部31と当接する当接部71aとなるものである。また、第二の切欠72は、フロアパネル1を載置した際に支柱4の筒状部62の固着孔65に固着される後述する押え部材81及び固着具82を逃がすものである。
【0022】このようなフロアパネル1を支柱4へ載置するには、図7及び図8に示すように、フロアパネル1の下面1cの孔部13に支柱4の突起部41を挿入すると同時に、支柱4のパネル載置部63にフロアパネル1の隅部Cの下面1cを載置してフロアパネル1を支持する。この時、図4に示すように、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kに形成した垂下片21と側面1b(即ちボトム板12の側面)との間に形成される下方に開口するリブ嵌入凹所23に支柱4の第二の位置決め部32を挿入し、垂下片21をこの第二の位置決め部32に内側より当接させるものである。また、これと同時に、図2に示すように、フロアパネル1の第一の切欠71の部分に形成してある当接部71aを支柱4の第一の位置決め部31に当接させるものである。このようにして支柱4に四つのフロアパネル1を載置した後、図9に示すように、皿ねじのような固着具82を挿通した連結ロックと称する押え部材81を筒状部62の孔に上方より挿入し、この押え部材81でフロアパネル1の縁鍔部2の押え片22を上方より押えた状態で前記固着具82を受け部本体5の固着孔65に固着してフロアパネル1を固定するものである。
【0023】以上のような構成によれば、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kに形成した垂下片21とフロアパネル1の側面1bとの間に形成される下方に開口するリブ嵌入凹所23に支柱4の第二の位置決め部32を挿入して垂下片21をこの第二の位置決め部32に内側より当接させることで、支柱4に載置したフロアパネル1が支柱4から離れる方向にずれるのを阻止することができると共に、フロアパネル1の第一の切欠71の部分に形成してある当接部71aを支柱4の第一の位置決め部31に当接させることで、隣接するフロアパネル1の間にこの第一の位置決め部31が介在することになって、隣接するフロアパネル1間の距離を所定長さgよりも小さくなるのを阻止することができるものであるため、支柱4に載置するフロアパネル1の位置決めが精確に行うことができて、隣接するフロアパネル1同士が接触することによる擦れ音の発生を確実に防止することができると共に、フロアパネル1の上面1a上を歩行する者の歩行感が向上するものである。また、フロアパネル1の縁鍔部2の角部Kという作業者から見やすい部位において位置決めを行うことができるようになって、作業性が向上するものである。
【0024】また、受け部本体5と受け部カバー6とで支柱4を構成して受け部カバー6の中央部に筒状部62を立設し、筒状部62の上端面に平面視円形状のリブ状をした第二の位置決め部32を形成し、この第二の位置決め部32より複数(本実施形態で四つ)の第一の位置決め部31を突設して、隣接する第一の位置決め部31間に該第一の位置決め部31よりも突出高さの低い第二の位置決め部32を形成し、この第一の位置決め部31,第二の位置決め部32をそれぞれフロアパネル1の縁鍔部2の角部Kに形成した当接部71a,垂下片21に当接させることでフロアパネル1の支柱4に対する位置決めを行うようにしたことで、載置されるフロアパネル1の位置決め部となる縁鍔部2の角部Kが位置する部分に第一の位置決め部31と第二の位置決め部32とを簡単な構成で設けることができる。
【0025】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、載置された隣接するフロアパネルの縁鍔部間に当接介在して該縁鍔部間に一定の隙間を形成する第一の位置決め部を設け、載置されたフロアパネルの縁鍔部の角部の垂下片に内側より当接する第二の位置決め部を設けたので、支柱の第一の位置決め部と第二の位置決め部とをそれぞれフロアパネルの縁鍔部と縁鍔部の角部の垂下片とに当接させて精確な位置決めが行われ、隣接するフロアパネル間の距離を所定長さに保つことができて隣接するフロアパネル同士が接触することによる擦れ音の発生を確実に防止することができるものであり、また、フロアパネルの縁鍔部の角部という作業者から見やすい部位において位置決めを行うことができるようになって、フロアパネルを支柱へ載置する作業の作業性が向上するものである。
【0026】また請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、複数のフロアパネルの隅部が互いに近接して載置される受け部本体と、受け部本体の上面側を被覆するもので中央部に筒状部を立設した受け部カバーとで主体が構成され、受け部カバーの筒状部の上端面から第一の位置決め部を互いに所定間隔離して複数突設すると共に、隣接する第一の位置決め部間に該第一の位置決め部よりも突出高さの低い第二の位置決め部を突設したので、載置されるフロアパネルの縁鍔部の角部が位置する部分に第一の位置決め部と第二の位置決め部とを簡単な構成で設けることができる。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
【出願日】 平成14年2月8日(2002.2.8)
【代理人】 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
【公開番号】 特開2003−232124(P2003−232124A)
【公開日】 平成15年8月22日(2003.8.22)
【出願番号】 特願2002−32285(P2002−32285)