|
|
【発明の名称】 |
浄水器内蔵水栓 |
| 【発明者】 |
【氏名】長野 久 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内 【氏名】井ノ口 章二 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内 【氏名】井上 裕司 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内 |
【課題】浄水器を給水経路から離脱させている状態で開閉弁を誤って開放したときの湯水噴出防止機能に優れ、前記機能が低下するような故障発生の可能性が極めて小さく、耐久性にも優れた浄水器内蔵水栓を提供する。
【解決手段】浄水器内蔵水栓1は、本体部3、給水部4、把持部5、シャワーヘッド6、レバーハンドル9などで構成され、把持部5内の底部付近の給水口14に導流器具12が着脱可能に装着されている。導流器具12は、概略円筒形状をした本体部12cの上端部分に湯水の吐出方向と直交状態に受圧板12aが配置され、受圧板12a外周に沿って4つの開口部12bが開設され、本体部12cの下端開口部分に可撓性ホース16の先端連結部16aとの嵌合部12dが設けられ、本体部12c内に濾過部材17が着脱可能に取り付けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 給水経路を断続する開閉弁と、前記開閉弁を経由した湯水が吐出される吐水口との間の給水経路に着脱式の浄水器を内蔵する水栓であって、前記給水経路から前記浄水器を離脱させたときに露出する給水口に、前記開閉弁を経由して前記給水口へ供給される湯水を供給方向と異なる方向へ誘導する導流部材を配置したことを特徴とする浄水器内蔵水栓。 【請求項2】 前記導流部材が、湯水の供給方向と交差状態に配置された受圧板と、前記受圧板の外周に沿って設けられた開口部とを備えた請求項1記載の浄水器内蔵水栓。 【請求項3】 前記受圧板の湯水当接面に凹面部または凹凸部を設けた請求項2記載の浄水器内蔵水栓。 【請求項4】 前記開口部の断面積の総和を前記導流部材への給水経路の断面積より大とした請求項2記載の浄水器内蔵水栓。 【請求項5】 前記導流部材に濾過部材を設けた請求項1または2記載の浄水器内蔵水栓。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、台所の流し台や洗面化粧台などに設置される水栓であって、供給される湯水を浄化する機能を有する浄水器を内蔵した型式の水栓に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、一般家庭でも浄化水への関心が高まり、水道の蛇口などに取り付けることのできる様々な浄水器が市販されているが、最近は、水道水を浄化する機能を備えた浄水器内蔵水栓が開発され、一般家庭の台所の流し台や洗面化粧台などに設置されるようになっている。このような浄水器内蔵水栓として、例えば、図6に示すようなものがある。図6(a)に示すように、浄水器内蔵水栓90は、流し台などに固定された本体部98、本体部98から突出状に設けられた把持部94、把持部94の先端部分に設けられたシャワーヘッド92、シャワーヘッド92の下面に設けられた吐水口91、シャワーヘッド92の側面に設けられた切替レバー96、本体部98の上部に設けられたレバーハンドル95などによって構成されている。 【0003】レバーハンドル95を操作することによって吐水口91からの湯水の吐出、停止および湯水の温度調節を行うことができ、切替レバー96を操作することによって吐水口91から原水または浄化水のいずれを吐出するかを設定することができる。また、浄水器内蔵水栓90は、図6(b)に示すように、把持部94を手で握って軸方向に引っ張れば、可撓性ホース97が繋がった状態でシャワーヘッド92を本体部98から離脱させることができるので、この状態でハンドシャワーとして使用することもできる。 【0004】図6で示した浄水器内蔵水栓90においては、水道水を浄化するための浄水カートリッジ(図示せず)が把持部94に着脱可能に内蔵されているが、この浄水カートリッジは使用時間の経過に伴って浄化機能が徐々に劣化していくので、定期的に交換する必要がある。カートリッジ交換作業を行う場合、図7に示すように、本体部98に装着された状態にある把持部94からシャワーヘッド92を離脱させ、把持部94内に収納されている浄水カートリッジ93を取り出した後、新しい浄水カートリッジ93を把持部94内へ収納し、シャワーヘッド92を把持部94に再装着するという手順をとっている。 【0005】ところで、カートリッジ交換作業中、図7に示すように、シャワーヘッド92および浄水カートリッジ93を把持部94から離脱すると、把持部94内の底面付近に設けられた給水口(図示せず)が露出した状態になるため、この状態のとき誤ってレバーハンドル95を動かすと、給水口から吐出した湯水が把持部94の上端開口部から勢いよく噴出して流し台の外などへ飛散し、周囲の物品や人を濡らすことがある。 【0006】そこで、このようなトラブルを防止するため浄水器内蔵水栓90においては、図8に示すように、把持部94内の底部付近の給水口99に、浄水カートリッジ93の着脱によって通水量を変化させる制水器具80が配置されている。制水器具80は、浄水カートリッジ93の着脱により給水方向に沿って往復可能な(図8において上下動可能な)制水弁81と、制水弁81を浄水カートリッジ93の離脱方向(図8において上方向)へ付勢するスプリング82などで構成されている。 【0007】図8に示すように、把持部94内に浄水カートリッジ93が収納されているときは浄水カートリッジ93の底面で制水弁81全体が下方移動した状態にあるので、供給される湯水は制水弁81をスムーズに通過することができるが、浄水カートリッジ93を把持部94から離脱させると、スプリング82の復元力により制水弁81全体が上方へ移動し、これに伴って制水弁81を構成する下部弁体81bが給水口99付近の狭隘部99aに移動する。 【0008】これによって給水口99付近の狭隘部99aは半閉塞状態となるので、レバーハンドル95を誤って動かすようなことがあっても、給水口99から吐出される湯水は浄水カートリッジ93を装着している通常時よりも減少することとなり、これによって、把持部94の上端開口部からの湯水の噴出を防止している。 【0009】なお、制水器具80に止水機構を設け、浄水カートリッジ93を離脱させたときは制水弁81などで給水口99を完全に閉塞するようにすれば、レバーハンドル95を誤操作したときの把持部94の上端開口部からの湯水の噴出を完全に防止することができるのであるが、このような止水機構を設けると、浄水カートリッジ93を離脱させた状態でレバーハンドル95を誤操作したとき、図6(b)で示した可撓性ホース97やこの制水器具80などに比較的高圧の水道圧が直接かつ連続的に加わることとなり、これらの部材にとって過負荷となるため、当該止水機能は採用できないのが実状である。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】図6〜図8で示した従来の浄水器内蔵水栓90においては、浄水カートリッジ93を把持部94から離脱させているときのレバーハンドル95の誤操作による湯水の噴出を防止するため、図8に示したような制水器具80が給水口99に配置されているが、この制水器具80は、上部弁体81aおよび下部弁体81bなどを有する制水弁81、スプリング82その他の支持部材など複数部品によって構成され、構造も複雑であり、浄水カートリッジ93の着脱のたびに制水弁81が移動するとともにスプリング82が伸縮するため、故障する可能性が高い。 【0011】また、制水器具80は、スプリング82を構成する線材同士の隙間やその他の部品同士の隙間など多くの隙間を有しているため、ここを通過する湯水(原水)中に存在する浮遊物や固形物などがこれらの隙間に蓄積されて開閉機能が阻害され、湯水噴出防止機能が低下したり、全く機能しなくなったりするおそれがあり、水道水中の不純物が多い地域などでは耐久性が低下することがある。 【0012】さらに、浄水器内蔵水栓90においては、把持部94から浄水カートリッジ93を離脱させることにより制水器具80の制水弁81が給水口99を半閉塞したとき、狭隘部99aの断面積は通常時(カートリッジ装着時)よりも狭くなるため、レバーハンドル95の誤操作で供給される湯水の流速が高速化することとなり、制水弁81に当たって流速が低下するものの、把持部94の上端開口部から湯水が噴出するおそれがある。また、制水器具80の部品点数が多く、また部品自体が小さいため組み立て性も悪く、その結果、高コストとなってしまう。 【0013】本発明は、浄水器を給水経路から離脱させている状態で開閉弁を誤って開放したときの湯水噴出防止機能に優れ、前記機能が低下するような故障発生の可能性が極めて小さく、安価で、組立性、耐久性に優れた浄水器内蔵水栓を提供することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明の浄水器内蔵水栓は、給水経路を断続する開閉弁と、前記開閉弁を経由した湯水が吐出される吐水口との間の給水経路に着脱式の浄水器を内蔵する水栓であって、前記給水経路から前記浄水器を離脱させたときに露出する給水口に、前記開閉弁を経由して前記給水口へ供給される湯水を供給方向と異なる方向へ誘導する導流部材を配置したことを特徴とする。ここで、前記供給方向とは、前記給水口の上流側直前における湯水吐出方向をいう。 【0015】このような構成とすることにより、浄水器(浄水カートリッジ)を給水経路(カートリッジ収納部)から離脱させている状態で開閉弁を誤って開放したとき、給水口へ供給される湯水は導流部材で供給方向と異なる方向へ誘導されることにより供給圧力が緩和されるので、湯水の噴出を有効に防止することができる。導流部材は、供給される湯水を供給方向と異なる方向へ誘導するだけであり、機能を発揮する際に動く部分がないので、湯水噴出防止機能が低下するような故障発生の可能性が極めて小さく、耐久性にも優れている。また、部品点数も少なくてすみ、コスト的にも有利となる。 【0016】ここで、前記導流部材は、湯水の供給方向と交差状態に配置された受圧板と、前記受圧板の外周に沿って設けられた開口部とを備えたものとすることが望ましく、このような構成とすることにより、給水口から供給される湯水の圧力を前記受圧板で受けて効率良く緩和すると同時に、受けた湯水を前記受圧板外周の開口部方向へ分散誘導することが可能となるので、僅かな部品点数で優れた湯水噴出防止機能が得られ、故障の可能性も小さくなる。 【0017】この場合、前記開口部の断面積の総和を前記導流部材への給水経路の断面積より大とすることが望ましく、このような構成とすれば、導流部材に供給される湯水の流速が導流部材を通過することによって減少するので、湯水噴出防止機能を向上させることができる。 【0018】また、前記受圧板の湯水当接面に凹面部または凹凸部を設けることもできる。導流部材へ供給された湯水が凹面部に当接すると供給方向が90度以上変化し、これによって供給圧力も大幅に緩和されるため、湯水噴出防止機能がさらに向上する。また、湯水が凹凸部に当接したとき、ここで乱反射されることによって供給方向が細かく分散されるため、供給圧力も大幅に緩和され、湯水噴出防止機能がさらに向上する。 【0019】さらに、前記導流部材に濾過部材を設ければ、当該導流部材に供給される湯水中の異物を濾過部材で捕捉することができるようになるので、導流部材よりも下流側に配置された部材の隙間や浄水カートリッジへの異物の流入が減少し、異物の蓄積に起因するトラブルを防止することができ、これによって浄水カートリッジの寿命延長も図られる。なお、前記濾過部材は、導流部材を構成する受圧板や開口部よりも上流側(給水源側)に配置することが望ましく、これによって、導流部材自体への異物の流入、蓄積を防止することができるほか、湯水が濾過部材を通過する際に抵抗を受けて減速されるので、湯水噴出防止にも寄与する。 【0020】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である浄水器内蔵水栓を示す一部切欠側面図、図2は図1の浄水器内蔵水栓をシャワーヘッドおよび浄水カートリッジを離脱させた状態で示す一部切欠側面図、図3は図1の浄水器内蔵水栓の導流部材付近を示す拡大断面図である。 【0021】図1に示すように、浄水器内蔵水栓(以下、水栓という)1は、流し台の後方パネル2に固定された本体部3、本体部3から斜め上方へ突設された給水部4、給水部4に着脱自在に連設された把持部5、把持部5の先端部分に着脱自在に連設されたシャワーヘッド6、シャワーヘッド6の下面に設けられた吐水口7、シャワーヘッド6の側面に設けられた切替レバー8、本体部3の上端に設けられたレバーハンドル9などによって構成されている。 【0022】水栓1の使い方は図6で示した従来の浄水器内蔵水栓90と同様であり、レバーハンドル9を上下操作することによって吐水口7からの湯水の吐出、停止を行い、レバーハンドル9を左右に動かすことによって湯水の温度調節を行い行い、切替レバー8を操作することによって吐水口7から吐出される原水、浄化水の切り替えを行うことができる。また、水栓1は、図6(b)と同様、把持部5を手で握って軸方向に引っ張れば、給水部4から下の部分に収納されている可撓性ホース16が繋がった状態でシャワーヘッド6を本体部3から離脱させることができるので、この状態でハンドシャワーとして使用することも可能であり、流し台のシンク部分など本体部3から離れた位置にある部分を洗う際に便利である。 【0023】水栓1においては、水道水を浄化するための浄水カートリッジ10は円筒形をした把持部5内に着脱可能に収納されているが、この浄水カートリッジ10は使用時間の経過とともに浄化機能が徐々に劣化していくので、定期的に交換する必要がある。浄水カートリッジ10を交換する場合は、図2に示すように、本体部3に装着された状態にある把持部5からシャワーヘッド6のみを離脱させ、把持部5内に収納されている浄水カートリッジ10を抜き取った後、新しい浄水カートリッジ10を把持部5内へ収納し、シャワーヘッド6を把持部5に再装着するという手順をとる。 【0024】図2で示したように、浄水カートリッジ10を取り外したときに現れる把持部5の内周面下部には浄水カートリッジ10の下部を保持するための複数のテーパ形状のリブ13が90度間隔で形成され、把持部5内の底部付近に設けられた給水口14には導流部材12が着脱可能に装着されている。導流部材12は把持部5の給水口14にCリング15によって固定され、導流部材12の下端部には、可撓性ホース16の先端連結部16aが着脱可能に連結されている。 【0025】導流部材12は、図4に示すように、概略形状が円筒形状をした本体部12cの上端部分に湯水の供給方向と直交状態に受圧板12aが配置され、この受圧板12aの外周に沿って4つの開口部12bが開設され、本体部12cの下端開口部分には可撓性ホース16の先端連結部16aが着脱可能な嵌合部12dが設けられ、本体部12cの内部には濾過部材17が着脱可能に取り付けられている。なお、導流部材12は把持部5と一体的に形成してもよい。ここで、湯水の供給方向とは、給水口14の上流側直前における湯水吐出方向をいい、本実施形態では、可撓性ホース16の先端連結部16aの中心軸に沿って装着時の浄水カートリッジ10に向かって直進する方向をいう。 【0026】カートリッジ交換作業中、図2に示すように、シャワーヘッド6および浄水カートリッジ10が把持部5から離脱されると、把持部5内の底面付近に設けられた給水口14が露出した状態となり、この状態のとき誤ってレバーハンドル9を動かすと、浄水カートリッジ10有無にかかわらず可撓性ホース16から給水口14方向へ湯水が供給されるが、可撓性ホース16の先端連結部16aは導流部材12に連通しているため、これらの湯水は導流部材12の本体部12c内へ導入され受圧板12aに当接して方向変換した後、4つの開口部12bからそれぞれ把持部5の内部空間へ排出される。 【0027】このように、可撓性ホース16から供給される湯水が導流部材12により供給方向と異なる複数方向へ分散誘導されることで供給圧力が分散緩和されるので、供給された湯水が把持部5の上端開口部5aから噴出することがなくなり、誤操作で供給された湯水は上端開口部5aから静かに落下することとなり、優れた湯水噴出防止機能を発揮する。したがって、レバーハンドル9の誤操作により、給水口14から吐出した湯水がそのまま把持部5の上端開口部5aから勢いよく噴出して流し台の外などへ飛散し、周囲の物品や人などを濡らすようなトラブルをなくすことができる。 【0028】導流部材12は従来の浄水器内蔵水栓90の制水器具80に比べシンプルな構造であり、可撓性ホース16から供給される湯水を供給方向と異なる複数方向へ分散誘導するだけであり、従来の制水器具80を構成する制水弁81のような動く部分を有していないので、湯水噴出防止機能が低下するような故障を起こす可能性が極めて小さく、耐久性にも優れている。また、従来の制水器具80のように制水弁81の移動機構を設けたり、制水弁81の移動ストロークを確保したりする必要がないので、制水器具80よりも小型化することが可能であり、この点は、吐水口7からの吐出水の落下位置を流し台のシンク範囲内に収める必要性からサイズ上の制約、特に軸方向の長さの制約が厳しい把持部5において設計上極めて有利である。 【0029】また導流部材12は、受圧板12aと、受圧板12aの外周に沿って設けられた開口部12bとを備えているため、可撓性ホース16から供給される湯水の圧力を受圧板12aで受けて効率良く緩和すると同時に、受けた湯水を受圧板12a外周の開口部12b方向へ直ちに分散誘導することが可能であり、僅かな部品点数で優れた湯水噴出防止機能が得られ、故障の可能性も最小限に抑制することができる。 【0030】さらに、導流部材12の4つの開口部12bの断面積の総和を、導流部材12への給水経路である可撓性ホース16の先端連結部16aの開口面積より大としているため、導流部材12に向かって供給される湯水の流速が導流部材12を通過することによって大幅に減少することとなり、この減速作用も湯水噴出防止に寄与する。また、導流部材12の開口部12bの位置を把持部5の内周面に近づけておくことが望ましい。その理由は、浄水カートリッジ10を離脱させた状態のとき、開口部12bから流出した湯水が、一旦、把持部5の内周面に当たって流速をさらに減速させることができるからである。 【0031】一方、導流部材12の本体部12cの内部には、メッシュ状の濾過部材17が配置されているため、導流部材12に供給される湯水中の異物をこの濾過部材17で捕捉することができ、導流部材12よりも下流側に配置された部材の隙間や浄水カートリッジ10への異物の流入が減少し、異物の蓄積に起因するトラブルを防止することができ、これによって浄水カートリッジ10の延命化も図られるほか、レバーハンドル9の誤操作で供給された湯水が濾過部材17を通過する際に抵抗を受けることで減速されるので湯水噴出防止にも有効である。濾過部材17は、受圧板12aや開口部12bよりも上流側(給水源側)に配置しているため導流部材12自体への異物の流入、蓄積による開口部12bの目詰まりなどを有効に防止することができる。 【0032】なお、可撓性ホース16の先端連結部16aは導流部材12に着脱可能であり、導流部材12は給水口14に着脱可能であるため、水栓1から導流部材12のみを取り外すことができ、メンテナンスや交換などを容易に行うことができる。また、導流部材12の濾過部材17も本体部12cに着脱可能なので、目詰まりのときの清掃や新品への交換なども容易である。 【0033】次に、図5を参照して導流部材のその他の実施の形態について説明する。図5(a)に示す導流部材20においては受圧板20aの湯水当接面に凹面部20bを設け、図5(b)に示す導流部材30においては受圧板30aの湯水当接面に凹凸部30bを設け、図5(c)に示す導流部材40においては、受圧板40aの湯水当接面の中心に突起40dを設けるとともにその周囲に凹面部40bを設けている。 【0034】導流部材20においては、供給された湯水が受圧板20aの凹面部20bに当接することで給水方向が90度以上大きく変更され、給水圧力が大幅に緩和されることによって湯水噴出防止機能を発揮する。導流部材30においては、供給された湯水が受圧板30aの凹凸部30bに当接して乱反射され、給水方向が細かく分散されるとともに給水圧力も大幅に緩和されることによって湯水噴出防止機能を発揮する。また、導流部材40においては、供給された湯水が突起部40dに当たって放射状に分散され凹面部40bで給水圧力が緩和されることによって湯水噴出防止機能を発揮するが、導流部材40の場合、導流部材20,30よりも圧力損失が小さいので、導流部材に起因する湯水流量の減少を抑制することができる。その他の部分の構造、機能などは前述した導流部材12と同様である。 【0035】 【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。 【0036】(1)給水経路を断続する開閉弁と、この開閉弁を経由した湯水が吐出される吐水口との間の給水経路に着脱式の浄水器を内蔵する水栓において、給水経路から浄水器を離脱させたときに露出する給水口に、開閉弁を経由して給水口へ供給される湯水を供給方向と異なる方向へ誘導する導流部材を配置することにより、浄水器離脱状態で開閉弁を誤開放しても優れた湯水噴出防止機能を発揮し、湯水噴出防止機能が低下するような故障発生の可能性が極めて小さくなり、優れた耐久性が得られる。 【0037】(2)前記の導流部材を、湯水の供給方向と交差状態に配置された受圧板と、この受圧板の外周に沿って設けられた開口部とを備えた構成とすることにより、僅かな部品点数で優れた湯水噴出防止機能が得られ、故障発生の可能性もさらに小さくなるとともに、経済的にも有利となる。 【0038】(3)前記の開口部の断面積の総和を、導流部材への給水経路の断面積より大とすることにより、導流部材に供給される湯水の流速が導流部材を通過することによって減少するので、湯水噴出防止機能をより向上させることができる。 【0039】(4)前記の受圧板の湯水当接面に凹面部または凹凸部を設けることにより、湯水の供給方向を変化させる機能および供給圧力を緩和する機能が向上するため、湯水噴出防止機能がさらに向上する。 【0040】(5)前記の導流部材に濾過部材を設けることにより、導流部材より下流側に配置された部材の隙間や浄水器などへの異物流入を抑制できるため、異物蓄積に起因するトラブルを防止し、浄水器の延命化も図られるほか、湯水噴出防止にも寄与することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000010087 【氏名又は名称】東陶機器株式会社 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号
|
| 【出願日】 |
平成13年12月14日(2001.12.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099508 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
|
| 【公開番号】 |
特開2003−184146(P2003−184146A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月3日(2003.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−381974(P2001−381974) |
|