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【発明の名称】 地上式消火栓の標識灯装置
【発明者】 【氏名】尾崎 逸
【住所又は居所】兵庫県朝来郡朝来町伊由市場515番地の1 尾崎工業株式会社内

【要約】 【課題】既設の地上式消火栓に採用できる標識灯装置を提供する。

【解決手段】地上式消火栓の立管(20)の開閉バルブ(24)を覆う半球状の保護カバー(25)に有底筒状の取付けケース(31)を溶接又はねじによって固定し、取付けケース内には樹脂封止体(32)を挿入し、樹脂封止体内には太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路を封止する。取付けケースは開閉バルブの半球状ボンネット(27)又は半球状の保護カバーに穿設された取付け穴に嵌め込み、溶接によって固定してもよい。さらに、立管には取付けバンド(40)を抱きつかせて取付け、取付けバンドにはサポート支柱(41)を支持し、サポート支柱の上端に取付けケースを固定してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地上に立設された立管の上方部位にホース連結口部が設けられ、立管の上端に開閉バルブが設けられた既設の地上式消火栓において該消火栓に後付けで装備される標識灯装置であって、上記開閉バルブを覆う半球状の保護カバーに溶接又はねじによって固定された有底筒状の取付けケースと、該取付けケース内に挿入される樹脂封止体と、該樹脂封止体によって封止され、太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路と、を備えたことを特徴とする地上式消火栓の標識灯装置。
【請求項2】 地上に立設された立管の上方部位にホース連結口部が設けられ、立管の上端に開閉バルブが設けられた既設の地上式消火栓において該消火栓に後付けで装備される標識灯装置であって、上記開閉バルブの半球状ボンネット又は上記開閉バルブを覆う半球状の保護カバーに穿設された取付け穴と、該取付け穴に嵌め込まれ、溶接によって固定された有底円筒状の取付けケースと、該取付けケース内に挿入される樹脂封止体と、該樹脂封止体によって封止され、太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路と、を備えたことを特徴とする地上式消火栓の標識灯装置。
【請求項3】 地上に立設された立管の上方部位にホース連結口部が設けられ、立管の上端に開閉バルブが設けられた既設の地上式消火栓において該消火栓に後付けで装備される標識灯装置であって、上記立管に抱きついて取付けられる取付けバンドと、該取付けバンドによって支持されたサポート支柱と、該サポート支柱の上端に固定された有底筒状の取付けケースと、該取付けケース内に挿入される樹脂封止体と、該樹脂封止体によって封止され、太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路と、を備えたことを特徴とする地上式消火栓の標識灯装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地上式消火栓の標識灯装置に関し、特に既設の地上式消火栓に適用できるようにした構造に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、火災の発生時には消火用の水源を消火栓に求めることが多くなった。かかる消火栓では道路下側に消火用水の設備を敷設し、上側を蓋で覆っておくのが一般的である。
【0003】通常、消火栓の蓋には鋳物で製作し、表面に消火栓の文字を立体的に形成した蓋、あるいは黄色等に着色した蓋が用いられているが、夜間において近くに適当な照明灯がなく、特に土砂や埃等が覆われていると探しにくく、消火栓の発見に手間取るとその分だけ消火作業が遅れてしまう。
【0004】そこで、消火栓の蓋に、太陽電池、発光ダイオード等の発光素子及び通電回路を内蔵した標識灯装置が種々提案されている(例えば、実開平03−65770号公報、実開平03−116500号公報、特開平05−79066号公報、特開平06−39052号公報、特開平11−30965号公報,等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、消火栓の数は全国的に見るとほぼ130万個に達する数であるのにもかかわらず、標識灯装置を装備した消火栓がほとんどないのが実情である。
【0006】これに対し、本件発明者らは既存消火栓の蓋に後付けで装備できるようにした標識灯装置を開発するに至った。
【0007】ところで、降雪地方においては上述の蓋方式の消火栓は積雪に埋もれてしまいやすく、しかも蓋が氷結してすぐに開かないことがあり、消火作業の遅れが懸念されることから、地上式の消火栓が採用されることが多く、かかる地上式の消火栓にも後付けで装備できる標識灯装置が望まれる。
【0008】本発明はかかる状況において、既設の地上式の消火栓に後付けで装備できるようにした標識灯装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】ところで、地上式消火栓では地下の用水設備から延びる立管を地上に立設し、立管の上方部位にホースの連結口部を設けるとともに立管の上端に開閉バルブを設け、開閉バルブを保護カバーが覆った構造、あるいは開閉バルブと立管の上端面との間に半球状のボンネットを設け、開閉バルブを露出させた構造が一般的である。
【0010】そして、前者の保護カバーを有する構造では保護カバーを利用して標識灯装置を取付けることができる。
【0011】そこで、本発明に係る地上式消火栓の標識灯装置は、地上に立設された立管の上方部位にホース連結口部が設けられ、立管の上端に開閉バルブが設けられた既設の地上式消火栓において該消火栓に後付けで装備される標識灯装置であって、上記開閉バルブを覆う半球状の保護カバーに溶接又はねじによって固定された有底筒状の取付けケースと、該取付けケース内にほぼ面一となるように挿入される樹脂封止体と、該樹脂封止体によって封止され、太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路と、を備えたことを特徴とする。
【0012】本発明の特徴の1つは樹脂封止した標識灯回路を取付けケースに内蔵し、取付けケースを地上式消火栓の保護カバーに溶接又はねじで固定するようにした点にある。これにより溶接作業あるいはねじ加工とねじの取付けという簡単な作業によって既設の地上式消火栓の保護カバーに標識灯装置を装備できる。
【0013】また、発光体が損傷する等、装置が劣化した時には樹脂封止体を交換すればよく、メインテナンス性も優れる結果、コスト高を招来することがなく、標識灯装置を普及できることが期待される。
【0014】上記では保護カバーに取付けケースを直接固定するようにしたが、保護カバー又は半球状ボンネットに穴あけ加工を行って取付けケースを嵌め込んで固定することもできる。
【0015】即ち、本発明に係る地上式消火栓の標識灯装置は、地上に立設された立管の上方部位にホース連結口部が設けられ、立管の上端に開閉バルブが設けられた既設の地上式消火栓において該消火栓に後付けで装備される標識灯装置であって、上記開閉バルブの半球状ボンネット又は上記開閉バルブを覆う半球状の保護カバーに穿設された取付け穴と、該取付け穴に嵌め込まれ、溶接によって固定された有底円筒状の取付けケースと、該取付けケース内にほぼ面一となるように挿入される樹脂封止体と、該樹脂封止体によって封止され、太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路と、を備えたことを特徴とする。
【0016】本発明においても穴あけ加工と溶接という簡単な作業によって既設の地上式消火栓の保護カバー又は半球状ボンネットに標識灯装置を装備できる。また、発光体が損傷する等、装置が劣化した時には樹脂封止体を交換することができ、メインテナンス性も優れる結果、コスト高を招来することがなく、標識灯装置を普及できる。
【0017】取付け穴は四角形状としてもよいが、四角形の角部にクラックが入ることが懸念される。これに対し、本発明では取付け穴を円形としているので、取付け穴の周縁にクラックが入るおそれはない。
【0018】取付けケースと取付け穴との間は全周にわたって線状に溶接してもよく、又溶接強度が確保できる場合には点状に溶接することもできる。溶接方法は特に限定されないが、現場作業という点を考慮するとガス溶接法等がよいであろう。
【0019】取付けケースには有底円筒状のケースを用いたが、その上態縁にフランジを全周に又は間欠的に形成し、取付け穴の周縁に引っ掛けて仮止めするようにしてもよい。
【0020】上記では取付けケースを保護カバーに直接固定するか、あるいは保護カバー又は半球状ボンネットの取付け穴に取付けケースを嵌め込んで溶接するようにしたが、立管にサポート支柱を取付け,サポート支柱に取付けケースを支持することもできる。
【0021】即ち、本発明に係る地上式消火栓の標識灯装置は、地上に立設された立管の上方部位にホース連結口部が設けられ、立管の上端に開閉バルブが設けられた既設の地上式消火栓において該消火栓に後付けで装備される標識灯装置であって、上記立管に抱きついて取付けられる取付けバンドと、該取付けバンドによって支持されたサポート支柱と、該サポート支柱の上端に固定された有底筒状の取付けケースと、該取付けケース内にほぼ面一となるように挿入される樹脂封止体と、該樹脂封止体によって封止され、太陽電池及び該太陽電池によって発光される発光体とを少なくとも含む標識灯回路と、を備えたことを特徴とする。
【0022】本発明においても取付けバンドの取付けという簡単な作業によって既設の地上式消火栓に標識灯装置を装備できる。また、発光体が損傷する等、装置が劣化した時には樹脂封止体を交換することができ、メインテナンス性も優れる結果、コスト高を招来することなく標識灯装置を普及できる。
【0023】サポート支柱は取付けバンドのみによって支持してもよく、あるいは取付けバンドに加え、サポート支柱の下方部位を立管の下方部位又は基礎コンクリートに支持してもよい。
【0024】樹脂封止体を取付けケースにほぼピッタリと密着する寸法に製作すると、樹脂封止体と取付けケースとの間の空気が抜けず、挿入や交換がやり難くなる。そこで、取付けケースの底面には空気抜き用の小穴を穿設するのが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図4は本発明に係る地上式消火栓の標識灯装置の好ましい実施形態を示す。図において、地上式消火栓10は立管20を地面上に立設して構成され、立管20は地下の用水設備(図示せず)に接続されている。
【0026】立管20の上方部位にはホース連結口部21が横方向に突出して形成され、ホース連結口部21には氷結防止用キャップ22が外嵌され、氷結防止用キャップ22と立管20とはチェーン23によって接続されている。
【0027】立管20の上端部には消火栓の開閉バルブ24が設けられ、開閉バルブ24は半球状の保護カバー25によって覆われ、保護カバー25は立管20の上端縁にヒンジ(又は螺合)によって開閉可能に取付けられている。
【0028】この保護カバー25には標識灯装置30が取付けられている。この標識灯装置30において、保護カバー25の頂部(側方部分でもよい)には取付けケース31がねじ33によって固定されている。この取付けケース31は例えばステンレス鋼を用いて所定外径の有底円筒状に製作され、底面には空気抜き用の小穴34及び取付け用のねじ穴35が形成されている。
【0029】また、取付けケース31内には樹脂封止体32がほぼ面一に挿入され、樹脂封止体32と取付けケース31との間にはシート状断熱材36が介設されている。この断熱材36にはシリコン樹脂材料を用いることができる。なお、取付けケース31と樹脂封止体32とは樹脂封止体32を保護する上で、ほぼ面一とするのがよいが、樹脂封止体32の上半部を取付けケース31から突出させることもできる。
【0030】樹脂封止体32には例えば図4に示される標識灯回路が樹脂封止されている。本例の標識灯回路は太陽光を受けて電流を発生するとともに照度センサの機能を有するソーラパネル、バッテリの過充電を防止する過充電防止部、ソーラパネルの信号を受けて昼夜を判別し、夜間に表示部を点灯させる昼夜切換部、設定時間間隔で表示部を点滅させる断続信号発生部及び発光ダイオードを含む表示部から構成されている。なお、本発明は標識灯回路ではなく、標識灯装置の取付け構造に特徴があるので、標識灯回路は図4の回路構成に限定されるものではなく、他の回路構成を採用することもできる。
【0031】本例の標識灯装置を地上式消火栓10に装備する場合、消火栓10の保護カバー25を取り外して現場又は工場で下穴を穿設してねじ穴35を刻設する。次に、保護カバー25の頂部に取付けケース31を重ね、保護カバー25の内側からねじ33で固定する。
【0032】取付けケース31の取付けが済むと、取付けケース31の内面に断熱材36をセットして樹脂封止体32を押し込むと、取付けケース31内の空気が底面の空気抜き穴34から抜けるので、樹脂封止体32を取付けケース31内に取付けることができるので、後は保護カバー25を立管20に元通りに取付ければよい。
【0033】所定期間が経過するなどして標識灯装置を交換する場合、ねじ33を弛めて取付けケース31を外し、空気抜き穴34やねじ穴35からドライバー等の工具を差し込んで樹脂封止体32を押し上げると、取付けケース31から抜くことができるので、新しい樹脂封止体32を取付けケース21にセットし、取付けケース31をねじ33で保護カバー25に固定すればよい。
【0034】図5は第2の実施形態を示し、図1ないし図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例の標識灯装置が第1の実施形態と異なるのは以下の点である。即ち、保護カバー25には頂部に取付け穴26が穿設され、取付け穴26には取付けケース31がほぼ面一になるように嵌め込まれ、取付けケース31の上端縁と取付け穴26の周縁との間が全周にわたって線状又は点状に溶接されて固定されている。なお、図中37は溶接部位を示す。
【0035】図6は第3の実施形態を示し、これは保護カバー25のない地上式消火栓に適用した例である。図において図1ないし図4と同一符号は同一又は相当部分を示し、地上式消火栓10は開閉バルブ24が露出され、開閉バルブ24と立管20の上端面との間には半球状ボンネット27が設けられている。
【0036】また、立管20の中央付近には取付けバンド40が抱きついて取付けられ、取付けバンド40にはL字状のサポート支柱41が取付けられ、サポート支柱41の上端には取付けケース31が溶接37によって固定されている。なお、取付けバンド40はねじ等によって締付ける公知の方式の取付けバンドを採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0037】図7は第4の実施形態を示し、図において図6と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では取付けバンド40には真っ直ぐなサポート支柱41の中央付近から水平に延びる取付けバー42が接続され、サポート支柱41の下端部は基礎コンクリート内に連結されている。サポート支柱41を取付ける場合、基礎コンクリートに穴をあける一方、サポート支柱41の下端部にねじ等を刻設し、これを穴内に差し込み、コンクリートで固めれてアンカー機能を付与すればよい。
【0038】図8は第5の実施形態を示し、図において図7と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では取付けバンド40には真っ直ぐなサポート支柱41の中央付近から延びる取付けバー42が接続され、サポート支柱41の下端部は立管20のベース部27に溶接43によって固定されている。このように立管20のベース28が溶接可能な場合にはサポート支柱41を溶接によって固定することもできる。
【0039】図9は第6の実施形態を示し、図において図1ないし図8と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では半球状ボンネット27に取付け穴29を穿設し、取付け穴29に取付けケース31を嵌め込み、溶接210によって固定するようにしている。
【出願人】 【識別番号】501455806
【氏名又は名称】尾崎工業株式会社
【住所又は居所】兵庫県朝来郡朝来町伊由市場515番地の1
【出願日】 平成14年4月10日(2002.4.10)
【代理人】 【識別番号】100071434
【弁理士】
【氏名又は名称】手島 孝美
【公開番号】 特開2003−301485(P2003−301485A)
【公開日】 平成15年10月24日(2003.10.24)
【出願番号】 特願2002−107557(P2002−107557)