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【発明の名称】 基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法
【発明者】 【氏名】浅田 和行

【要約】 【課題】接地部から立設した基礎ボルトに取着用ナットの締着で直接または架台を介して取着された既設機器を、大荷重の新規機器に交換取着しても、ばね座金の適切な介在により基礎ボルトが地震による大きな引張荷重を受けずに健全性の確保を保障する。

【解決手段】接地部1に載設の架台2は、接地部1から固設立装の基礎ボルト3に取着用ナット4を螺着することで固定する場合には、架台2に機器固定具5で固着した既設機器を、これより大荷重の新規機器7に交換する。この際基礎ボルト3に、その引張り剛性よりも小さなばね定数のばね座金6を介装して前同または別個の取着用ナット4を螺合締着することで、架台2を固設し、当該架台2に新規機器7を取着する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 接地部に載装固設した架台が、当該接地部から固設立設した基礎ボルトに、架台または順次架台と連結固定部材を貫装後、取着用ナットを螺着することにより、当該架台または順次架台と連結固定部材を介して接地部に固定され、同上架台には機器固定具により強固に載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず当該既設機器を架台から取り外した後、前記取着用ナットを基礎ボルトから取り外し、次に当該基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記ばね座金を弾圧させることで、前記架台または架台と連結固定部材を接地部に固定した後、この架台には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が、前同機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法。
【請求項2】 接地部から固設立装された基礎ボルトに、取着用ナットを螺着することにより載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず当該既設機器を接地部から取り外した後、前記の基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記ばね座金を弾圧させることで、用意された架台または当該架台と連結固定部材を接地部に固定した後、この架台には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が用意された機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法。
【請求項3】 接地部に離間して併装載設した多数の単位架台からなる架台が構築され、当該単位架台の基板部間にあって跨載した連結固定部材に、上記接地部から固設立装した基礎ボルトを貫装し、当該基礎ボルトに取着用ナットを螺着することにより当該連結固定部材と接地部との間にあって、前記の単位架台における基板部を挟着固定し、前同架台の上板部には機器固定具によって強固に載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず既設機器を単位架台の上板部から取り外した後、前記の取着ナットを基礎ボルトから取り外し、次に当該基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記連結固定部材に対して弾圧することで、当該連結固定部材を各単位架台の基板部に固定した後、これら単位架台の上板部には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が、前同機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法。
【請求項4】 接地部から固設立装された基礎ボルトに、取着用ナットを螺着することにより載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず既設機器を接地部から取り外した後、前記の取着用ナットを基礎ボルトから取り外し、次に当該前記基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記連結固定材品に対して弾圧することで、当該連結固定部材を各単位架台の基板部に固定した後、これら単位架台の上板部には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が、前同機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子力発電所等にあって各種の機器を設置するに際し、接地部から固装立設した基礎ボルトと、これに螺合するナットを用いることによって、当該機器を、架台を用いることなく直接取着したり、この接地部に上記の基礎ボルトとナットとにより架台を固設して、当該架台に前記の各種機器を機器固定具により耐震荷重に対しても転倒しないよう強固に取着するようにし、次いでこのようにして取着された既設機器の取外し後、上記の基礎ボルトをそのまま使用することで、これよりも大荷重の新規機器を、耐震荷重に対する基礎ボルトの強度不足による支障が生じないように交換取着し得るようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既知の通り、これまで原子力発電所に設置する機器については、耐震設計上原則として建物または構築物等に設定された埋め込み金物や鋼構造物あるいは基礎ボルトを用いて強固に床固定することが要求されており、上記の床から立設された基礎ボルトに機器の基部を貫挿し、当該基礎ボルトに螺合したナットにより機器を直接固定するようにするか、同上基礎ボルトとこれに螺合のナットにより取着した架台を介して機器固定具により同上機器を固定するようにしている。上記の如き基礎ボルトとナットによる床支持または架台固定の機器にあっては、地震時における水平方向の地震力に起因して、上記基礎ボルトに対し機器または架台の水平方向荷重と転倒モーメントがかかるため、当該基礎ボルトに対しては引張荷重とせん断荷重が同時に生ずることになる。
【0003】従って上記の如き床支持または架台固定である既設機器に替えて、大きな地震荷重の生ずる新規機器を交換取着する場合、もちろん前記の基礎ボルトは通常取り替えることが困難となることから、そのまま使用することになる。この結果当然のことながら、新規機器の地震荷重は既設機器よりも大きくなることから、耐震上当該基礎ボルトの強度上における裕度、すなわち許容応力と発生応力との差が小さくなり、従って、より大きな地震荷重を生ずる新規機器を設置すれば、当該基礎ボルトの強度不足に基づく耐震上の健全性を保証できなくなるという重大な問題が派生することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術の難点に鑑み検討されたもので、請求項1にあっては既設機器を基礎ボルトと取着用ナットによって床支持として取着するのではなく、当該既設機器は単一の架台に対して、機器固定具により充分強固に固定してしまい、当該架台を接地部から固設立装の基礎ボルトに上記または別個の取着用ナットを螺着することで、直接または連結固定部材を介して接地部に載装取着するのである。かくして既設機器は架台上にあって強固に固定することで、既設機器自体が地震荷重に対しても転倒し難い自立できる構造をもたせた上で、さらにこの架台を接地部に対して上記の基礎ボルトと前述の取着用ナットとにより固定することで、地震に際しての前記した転倒モーメントを、基礎ボルトの引張方向剛性により分担させようとするようにしている。
【0005】そして請求項1で上記した既設機器を取り外した後、当該既設機器よりも大荷重の新規機器を交換取着するに際し、単に前記の基礎ボルトと前同または別個の前述取着用ナットを用いるだけでなく、当該取着用ナットの螺合により基礎ボルトの引張り剛性より小さなばね定数をもったばね座金が弾圧されるようにすることで、前記した架台を直接または間接に接地部に対して固定するのである。
【0006】このようにすることで請求項1によるときは、上記の如くばね座金のばね常数が基礎ボルトの引張方向剛性より小さく設定されることで、大荷重である新規機器に交換しても、新規機器および架台に生ずる地震荷重に起因する弾性変移を、上記したばね座金によって吸収し得るようにするのである。かくして基礎ボルトに生ずる引張荷重を小さく押さえることができるようにし、もって大容量の新規機器に生ずる地震荷重のうち転倒モーメントの大部分は基礎ボルトではなしに、架台の弾性変形として吸収され、基礎ボルトの担う割合を小さくできるようにして、同じ基礎ボルトを使用しても大重量である新規機器の交換後にあっても、大きな地震荷重に充分耐え得るようにするのがその目的である。
【0007】次に請求項2にあっては、請求項1のように既設機器は架台に取着し、さらに新規機器は当該架台に対して既設機器に交換取着するのではなく、既設機器は架台でなしに接地部に対して取着するようにし、新規機器に交換する際にあって、はじめて一体に形成された架台を、基礎ボルトと取着ナットとの間に請求項1と同じくばね座金を介装することで、請求項1と同等の目的を達成しようとしている。
【0008】次に請求項3にあっては、前記請求項1のように大形である単一の架台を用いるのではなく、接地部に離間して併装載設した多数の単位架台によって架台が構成されており、かつこれら単位架台における基板部間にあって跨載した連結固定部材に、接地部から固設立装の基礎ボルトを貫装し、この基礎ボルトに取着用ナットを螺着することにより連結固定部材と接地部との間に単位架台の基板部を挟着固定すると共に、既設機器または新規機器を単位架台の上板部にあって機器固定具により強固に載装取着するよう構成されている点で相違している。かくして請求項3によるときは、上記の請求項1に係る目的を達成し得るだけでなく、小形ですむ単位架台の採択により架台の設置作業、架台の基板部を連結固定部材で固定するため、基礎ボルトを貫挿したり、取着用ナットを締着する作業を効率的に実施できるようにするのが、その目的である。
【0009】そして請求項4にあっては、請求項3の場合の如く単位架台からなる架台に対して既設機器が取着されているのではなしに、接地部から固設立装された基礎ボルトに、前述の取着用ナットを螺着することにより載装取着されている既設機器につき、これを交換することを前提としており、それ以外に関しては前記請求項3の構成と同一であり、その目的も同じである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を達成するため接地部に載装固設した架台が、当該接地部から固設立設した基礎ボルトに、架台または順次架台と連結固定部を貫装後、取着用ナットを螺着することにより、当該架台または順次架台と連結固定部材を介して接地部に固定され、同上架台には機器固定具により強固に載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず当該既設機器を架台から取り外した後、前記取着用ナットを基礎ボルトから取り外し、次に当該基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記ばね座金を弾圧させることで、前記架台または架台と連結固定部材を接地部に固定した後、この架台には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が、前同機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法を提供しようとするものである。
【0011】さらに請求項2では接地部から固設立装された基礎ボルトに、取着用ナットを螺着することにより載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず当該既設機器を接地部から取り外した後、前記の基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記ばね座金を弾圧させることで、用意された架台または当該架台と連結固定部材を接地部に固定した後、この架台には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が用意された機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法を、その内容としている。
【0012】そして請求項3では、接地部に離間して併装載設した多数の単位架台からなる架台が構築され、当該単位架台の基板部間にあって跨載した連結固定部材に、上記接地部から固設立装した基礎ボルトを貫装し、当該基礎ボルトに取着用ナットを螺着することにより当該連結固定部材と接地部との間にあって、前記の単位架台における基板部を挟着固定し、前同架台の上板部には機器固定具によって強固に載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず既設機器を単位架台の上板部から取り外した後、前記の取着ナットを基礎ボルトから取り外し、次に当該基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記連結固定部材に対して弾圧することで、当該連結固定部材を各単位架台の基板部に固定した後、これら単位架台の上板部には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が、前同機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法を提供しようとしている。
【0013】また請求項4の場合には、接地部から固設立装された基礎ボルトに、取着用ナットを螺着することにより載装取着されている既設機器を交換するに際し、まず既設機器を接地部から取り外した後、前記の取着ナットを基礎ボルトから取り外し、次に当該前記基礎ボルトに、その引張り剛性よりも小さなばね定数であるばね座金を被嵌して、当該基礎ボルトに螺合の前同または別個の取着用ナットにより、上記連結固定部材に対して弾圧することで、当該連結固定部材を各単位架台の基板部に固定した後、これら単位架台の上板部には前記の既設機器よりも大荷重である新規機器が、前同機器固定具によって載装取着されるようにしたことを特徴とする基礎ボルトを用いて取着された既設機器を大荷重の新規機器に交換取着する方法が、その内容である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明につき図1と図2とによって以下詳記すると、これらの図面に開示のものは請求項3そして請求項4に係る機器1の取着装置Mであるが、当該図面を参照してまず請求項1の方法につき説示する。図示の取付装置Mとは違って、接地部1に載接した架台2は大形な単一架台であり、接地部1から固設立装した基礎ボルト3に、架台2または架台2とこれに重積の連結固定部材8を貫装後、取着用ナット4を螺着することにより、当該架台2または上記の架台2と連結固定部材8を介して接地部1に固定され、この架台2には機器固定具5によって強固に載装取着された図示されていない既設機器が配設されている。本発明では上記の既設機器を、これよりも大荷重である新規機器7に交換して取着するための方法を提供しようとしている。ここで1aは接地部1に固設した基礎板部を示し、これに上記の基礎ボルト3が貫設されている。
【0015】そこで、まず上説の取着装置Mにあって既設機器を架台2から取り外した後、取着用ナット4を基礎ボルト3から螺脱し、さらに基礎ボルト3には、その引張り剛性よりも小さなばね定数をもったばね座金6を所要数だけ被嵌して、基礎ボルト3に螺合の前同または別個に用意した取着用ナット4によりばね座金6を弾圧させ、前記の通り架台2または架台2と連結固定部材8を接地部1に固定する。そしてこのようにして固設された架台2には、前記した既設機器よりも大荷重である新規機器7を、前同機器固定具5によって載装取着するのである。
【0016】この際既設機器を取り外して、取着装置Mをそのままの状態で使用することで、基礎ボルト3と取着用ナット4のみにより架台2を接地部1に載装取着し、当該架台2に大重量の新規機器7を交換取着するようにしたとすれば、一般に知られている通り耐震上新規機器7に生ずる水平方向荷重と転倒モーメントに逆らって当該新規機器7を支持することになるため、基礎ボルト3には引張荷重とせん断荷重が同時に生じ、この結果既設機器に対応する強度にて設計施工された基礎ボルト3は、新規機器7に対して強度が不足することになる。
【0017】これに対し、請求項1によるときは前記の通り新規機器7を架台2に対し強固に固定して、それ自体が地震荷重により転倒しない自立できる構造とし、かつ前説の通り基礎ボルト3にその引張り方向剛性より小さなばね定数のばね座金6を適切に採択したことから、大きな地震荷重を生ずる新規機器7の地震荷重に対しても、基礎ボルト3の健全性を確保することが可能となる。換言すれば新規機器7と架台2に生ずる地震荷重に起因の弾性変移が、ばね座金6によって吸収されることで、基礎ボルト3に生ずる引張荷重を充分に小さくなるよう抑制でき、これにより前記した回転モーメントの大部分が基礎ボルト3ではなしに架台2の弾性変形として吸収され、基礎ボルト3の担う割合が大幅に削減されることになる。
【0018】次に請求項2にあっては、その基本的構成は上記した請求項1と同様であるが、ここでは接地部1から固設立装された基礎ボルト3に、架台2ではなく、取着用ナット4を螺着することにより載装取着されている既設機器を交換する場合が開示されている。そこでまず当該既設機器を接地部1から取り外した後、基礎ボルト3に、その引張り剛性よりも小さなばね定数をもったばね座金6を被嵌する。そして上記基礎ボルト3に螺合の前同または別個の取着ナット4によって、ばね座金6を弾圧させることにより、用意された架台2または当該架台2と連結固定部材8を接地部1に固定し、さらにこの架台2には既設機器よりも大荷重である新規機器7が、請求項1と同じく機器固定具5によって載装取着されるようにするのである。従って、その作用についても上述請求項1の場合と実質的に同一となることからここでの説示は省略されている。
【0019】次に請求項3に係る方法について図1、図2により詳記すると、ここでは取着装置Mの構成が請求項1、請求項2の場合と相違しており、架台2は単一構成ではなく接地部1に離間して併装載設した多数の単位架台2aによって構築されており、その端面形状は基板部2bと上板部2c、そして当該両板部2b、2cを、その巾員中央部にあって連設した立脚部2dとによってI形鋼状に形成されている。また単位架台2aの接地部1に載接された基板部2b、2b間にあって跨載の連結固定部材8は、図1(A)に明示の如く基板部2b、2bに載置される跨載板部8a、8aと、当該跨載板部8a、8aを連設した樋条部8bとからなり、この樋条部8bが基板部2b、2b間に露呈の接地部1にあって載装されている。なお図1(A)にあっては締着ボルト9が連結固定部材8の跨載板部8a、8aに螺合されることで、その先端部が単位架台2a、2aの基板部2b、2bに締着するよう構成されている。
【0020】さらに上記接地部1から固設立装した前説の基礎ボルト3には、前記連結固定部材8における同上樋条部8bに貫設されている嵌通口8cを貫挿し、当該基礎ボルト3に取着用ナット4を螺着することにより、この連結固定材8と接地部1との間にあって、単位架台2aの基板部2bを挟着固定し、単位架台2aの上板部2cには機器固定具5によって強固に載装取着された前記の如き既設機器を取着することになる。ここで図2に例示の取着装置Mによるときは、併装状態にて離間立設した単位架台2a相互間にあって、その基板部2b、2b間と上板部2c、2c間に、夫々所要複数の図示されていない挟装基盤と図示の挟装上板2e、2eとが挟着されることで組成され、これにより架台2の強度を確保するようにしている。
【0021】さらに請求項3では、上記の既設機器を交換するに際し請求項1の場合と同様にして、これを単位架台2aの上板部2cから取り外した後、取着ナット4を基礎ボルト3から取り外し、当該基礎ボルト3に、前同様にその引張り剛性よりも小さなばね定数をもったばね座金6を被嵌して、これを基礎ボルト3に螺合の前述した取着用ナット4により、連結固定部材8に対して弾圧することで、この連結固定部材8を各単位架台2aの基板部2bに固定する。そして当該単位架台2aの上板部2cには既設機器よりも大荷重である新規機器7を、機器固定具5によって載装取着することで交換作業が終わることになる。
【0022】従って請求項3によるときは、もちろん基本的には請求項1につき説示したと同様の目的を達成することになるが、さらに、小形である単位架台2aにより架台2を構成するようにしたから、取着装置Mの構築作業が行い易くなると共に、単位架台2a間あって連結固定部材8を配装して、これに基礎ボルト3を貫挿するとか、装着用ナット4を締着すればよいことから総体的に作業性を向上することが可能となる。
【0023】次に請求項3では実質的に請求項3の内容と同旨であるが、相違するところは、接地部1から固設立装された基礎ボルト3に、取着用ナット4を螺着することにより載装取着されている既設機器を交換しようとしていること、さらに新規機器7に交換する際用いられる架台2が単一機器のものでなく単位架台2aを多数用いて架台2が構築されていることである。従って、その内容はまず既設機器を接地部1から取り外した後、取着用ナット4を基礎ボルト3から外し、当該基礎ボルト3に、その引張り剛性よりも小さな定数であるばね座金6を被嵌して、基礎ボルト3に螺合の前同または別個の取着用ナット4により、前記した連結用部材8に対して弾圧することで、この連結固定部材8を各単位架台2aの基板部2bに固定する。そしてこれら新規機器7が、前同機器固定具5によって載装取着することとなる。従って、その作用についても請求項3と同様であることから、ここでの説示は省略されている。
【0024】ここで上記のようにして実施される本願発明に係る方法につき、その実益を検証してみると、今既設機器に比し2倍の地震荷重を生ずる新規機器7を交換設置した場合を想定してみれば、前説の如く架台2を使用せず、しかもばね座金6も介装されることのない従来法によるときは、当然のことながら地震発生時にあって基礎ボルトに生ずる荷重が、せん断、引張りの両方とも新規機器への交換によって2倍となる。これに対し本願発明によるときは基礎ボルト3に発生する応力評価については、下記表1のような結果が得られることになる。
【表1】

上記の表1につき説示すると既設機器では基礎ボルト3に生ずるせん断応力が50N/mm、引張り応力が100N/mmである場合は、同表中(注)の計算式から組合せ応力が132N/mmとなり、そして、これらに対する許容応力値は表中に明示の如く夫々118N/mm、205N/mm、205N/mmとなる。次に新規機器7に交換した場合は、前記の通り地震荷重が既設機器の2倍となるため、従来技術によるときはせん断応力が100N/mm、引張応力が200N/mmとなり、従って許容応力値である前掲118N/mm、205N/mm以下を保ち得ることになる。しかし組合せ応力は265N/mmとなり、許容応力値である205N/mmを超過してしまい、耐震設計上基礎ボルト3の健全性が確保不能となる。
【0025】これに対し本発明によるときは、これまた同表により理解される通り既設のばね座金6に基づく架台2の弾性変位吸収効果により、引張加重が緩和され、この結果新規機器を取着した場合のせん断応力も100N/mm、引張応力が200N/mm 、組合せ応力は265N/mmとなって、組合せ応力値を超えてしまうのに対し、本発明によるときは組合せ応力も173となり、従って何れについても許容応力値以内となり、これにより2倍の地震荷重を生ずる新規機器の交換取着に対しても、耐震上基礎ボルト3の健全性が保持され得ることを確認することができた。
【0026】
【発明の効果】本願の請求項1に係る発明によるときは取着装置における既設機器に換えて大荷重である新規機器を取着する際、これらの機器は充分強度をもつ架台に固定し一体化する自立構造として、想定された地震に対し転倒しないようにしており、さらにばね定数を調整したばね座金を介装して取着用ナットを締着することで、基礎ボルトをそのまま使用しても、これに対して過大な引張り荷重が生ぜず、当該基礎ボルトの健全性を確保することができる。すなわち想定される地震力に対し、大荷重の新規機器に変換された後にあっても基礎ボルトに生ずる引張方向への荷重が抑制されることにより、基礎ボルトの強度上における裕度すなわち許容応力と発生応力との差を多く確保でき、既設機器を取着している状態に比し可成り大きな地震荷重に耐えることが可能となる。そして請求項2にあっては、既設機器を接地部に対して取着した場合であるが、この際にも新規機器は、一体形成の架台を基礎ボルトと取着用ナットの間に請求項1と同じくばね座金を介して採択することから、実質的に同じ効果を発揮することができる。
【0027】そして請求項3にあっては、もちろん上記請求項1の場合と同等の効果を発揮するだけでなく、架台を相互に離間した単位架台の併設によって構成し、単位架台の基板部を基礎ボルトに貫挿の連結固定部材により取着用ナットの締着によって固定するようにしたので、架台の設置作業が簡易、迅速に行い得ることとなる。そして請求項4の場合には、既設機器が基礎ボルトと取着用ナットとにより接地部に取着されていること、そして単位架台によって架台が構成されていることから、実質的に請求項3と同等の効果を発揮することになる。
【出願人】 【識別番号】000165697
【氏名又は名称】原子燃料工業株式会社
【出願日】 平成14年1月11日(2002.1.11)
【代理人】 【識別番号】100090435
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 義雄
【公開番号】 特開2003−206541(P2003−206541A)
【公開日】 平成15年7月25日(2003.7.25)
【出願番号】 特願2002−4851(P2002−4851)