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【発明の名称】 ブロック構造体と、その構築方法
【発明者】 【氏名】長谷川 清
【住所又は居所】東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三井化学株式会社内

【氏名】盛田 勝幸
【住所又は居所】山口県玖珂郡和木町和木6丁目1−2 三井化学株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】適当長さに切断した樹脂管3を電気融着継手5の上下左右の差込口2に差込んで電気融着し、正方形の枠体8を縦横に組み合わせて連設した形態を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】適当長さに切断した樹脂製のロッド又は管と、該ロッド又は管の端部が差込まれる差込口を複数有し、ロッド又は管を固着手段により固着して連結する樹脂製の継手よりなり、ロッド又は管を継手で連結することにより構成される多角形の枠体を縦及び若しくは横方向に組合わせて連設した形態をなすブロック構造体。
【請求項2】継手がロッド又は樹脂管の側面に当てがわれて固着手段により固定される断面円弧状のサドル部を有することを特徴とする請求項1記載のブロック構造体。
【請求項3】樹脂製のロッド又は管を適当長さに切断したのち差込口を複数有する樹脂製の継手の所要の各差込口にロッド又は樹脂管をそれぞれ差込んで固着手段により固着することにより構成される多角形の枠体を縦及び若しくは横方向に組合わせて連設した形態に構築することよりなるブロック構造体の構築方法。
【請求項4】上記固着手段による固着がロッド又は樹脂管を差し込んだ差込口とは異なる別の差込口を別の継手の差込口に差し込むか、或いはロッド又は樹脂管の管端部と突き合わせて固着手段により固着することにより行われる請求項3記載のブロック構造体の建築方法。
【請求項5】上記固着手段による固着がロッド又は樹脂管の管端部の表面を加熱して表層部を溶融したのち、継手の差込口に差し込むことにより行われる請求項3記載のブロック構造体の建築方法。
【請求項6】上記固着手段による固着がロッド又は樹脂管の端面を加熱して溶融したのち、継手の差込口に突き合わせることにより行われる請求項3記載のブロック構造体の建築方法。
【請求項7】上記固着手段による固着が継手の差込口にロッド又は樹脂管を差し込んだのち、発熱手段により発熱させて溶融することにより行われる請求項3又は4記載のブロック構造体の建築方法。
【請求項8】継手が向きを異にしたロッド又は樹脂管の差込口を複数有することを特徴とする請求項1又は2記載のブロック構造体。
【請求項9】継手は、各差込口に電熱線がコイル状に埋設され、差込んだロッド又は樹脂管と融着が電気融着によって行われる固着手段を有する電気融着継手である請求項8記載のブロック構造体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば軟弱地盤強化のため地中に埋設される地盤補強材、法面保護のため法面に設置される法枠、ブロック塀、壁等の壁体その他各種構造物に埋設される骨材、魚礁、危険防止のため工事現場或いは橋梁、歩道等に設置される柵、建築物に日除け、目隠し、装飾等のため設置される格子、ジャングルジム等の遊戯具などに好適に使用することができるブロック構造体と、その構築方法に関する。
【0002】
【従来技術】特開2001−64987号には、一定長さの骨ピースの両端に貫通孔を備えた接合部を設けたユニットよりなり、各ユニットを貫通孔に通した丸棒やパイプ等で縦横に連結して地盤補強用の補強体、道路や造成地、橋梁等の支持構造体、土木工事における土の代替物、ブロック塀、壁等のユニット式構造物として使用できるようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開2001−64987号に開示されるユニットは、軽量かつサイズが小さいため運搬や設置等における取扱が容易である利点があるが、次のような問題がある。
【0004】すなわちユニットは、使用時には縦及び若しくは横方向に連結して使用されるが、長手方向に長く延ばしたり、高さを高くしようとすると、多数のユニットが必要で、これを連結する必要があること、ユニットは長さ及び高さが一定で、一連に連結してもその整数倍の長さ及び高さとなり、現場で施工したとき必要長さや高さより若干長く或いは短くなったりして長さや高さが足りなくなったり、はみ出すおそれがあり、またユニットは長さや高さを調節できないため、長さや高さが異なるものが必要とされる場合には、複数種のユニットが必要となること、パイプや丸棒で連結されたユニットは、パイプや丸棒がヒンジとなって屈折して変形し易く、施工時に変形しないようにすることは容易でないこと、ユニットは曲げ加工ができないか、できるとしても施工現場で曲げ加工を行うことは容易でないこと等である。
【0005】本発明の第1の目的は、上記の問題を解消したブロック構造体と、その構築方法を提供しようとするものであり、第2の目的は、このブロック構造体を構築するのに用いる継手を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】請求項1に係わる発明のブロック構造体は、適当長さに切断した樹脂製のロッド又は管と、該ロッド又は管の端部が差し込まれる差込口を複数有し、差込口に差込んだロッド又は管と固着手段により固定される樹脂製の継手を有し、ロッド又は管を継手で連結することにより構成される三角形、四角形、その他多角形の枠体よりなり、用途に応じて同じ種類の枠体或いは異なった種類の枠体を縦及び若しくは横方向に組合わせて連設した形態に構成される。
【0007】本発明で用いるロッドや管は樹脂製であるため、軽量で持ち運びが容易であるうえ、必要長さに切断して継手で連結することが施工現場においても容易にでき、現場での要求に応じて継手の種類や樹脂管の長さを選択することにより枠体の形状やサイズを任意に変えることが容易にできること、用途によって長いロッドや管を使用し、大きなサイズの枠体を構成することができれば、工事全体で必要な継手の数を減らし、またロッド又は管の切断や固着作業を減らすことができること、ロッド又は管と継手は固着手段により固着されて一体化され、外れることはなく、可動部分がないためブロック構造体の変形が生じにくゝ、施工が容易であること、ロッド又は管は樹脂製であるため加熱手段、例えばバーナで加熱することにより必要部分を軟化させて現場でも容易に曲げ加工を行うことができること等の特徴を有する。
【0008】本発明でいう差込口とは、例えばソケット継手、エルボ継手、チーズ継手等のソケット系の継手のようにロッド又は管の端部が差込まれるものゝほか、サドル継手やサービスチー継手のように、サドル部と、上記ソケット系の継手の差込口に差し込まれるか、或いはロッド又は管に差し込まれる管状のスピゴットを含むものである。
【0009】また本発明で用いる固着手段としては、例えば接着剤による固着、熱融着による固着、などの手段を挙げることができ、後者の熱融着による固着は具体的には、ロッド又は管の端部表面を赤外線、熱風、バーナ、熱板等の加熱手段により加熱して表層部を溶融したのち継手の差込口に差込んで固着する方法、ロッド又は管の端面を上記加熱手段により加熱して溶融したのち継手の差込口に突き合わせて固着する方法、継手の差込口に埋設した電熱線に通電して発熱させることにより融着する電気融着による固着方法、継手の差込口或いはロッド又は管に電磁波により発熱する発熱体を混入するか、或いは継手の差込口に差し込んだロッド又は管と差込口との間に電磁波により発熱するフィラーを介在させ、継手の差込口にロッド又は管を差込後、電磁波により誘導加熱して融着する方法等が挙げられる。またロッド又は管の材質である樹脂は、好ましくは変形しにくい硬質樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の熱可塑性樹脂が用いられる。
【0010】なお、本発明では上述するように枠体を構成するのに樹脂製のロッド又は管が用いられるが、ロッドと管のうちでは、管を使用するのが望ましい。同一径では管の方が中空である分軽量で、曲げ剛性も大きく、変形しにくいためである。したがって以後は、好ましい例の樹脂管に限定して説明するが、中実のロッドでも樹脂管と同様に使用できることはもちろんである。
【0011】請求項2に係わる発明は、上記請求項1に係わる発明のブロック構造体において、継手が樹脂管の側面に当てがわれて固着手段、例えば上述の例示する固着手段により固定される断面円弧状のサドル部を有することを特徴とする。
【0012】請求項3に係わる発明は、請求項1に係わる発明のブロック構造体の構築方法に関するもので、樹脂管を適当長さに切断したのち差込口を複数有する樹脂製の継手の所要の各差込口に樹脂管をそれぞれ差込んで固着手段、例えば上述の例示する固着手段により固着し、三角形、四角形、その他多角形に構成される枠体を縦及び若しくは横方向に組合わせて連設した形態に構築することよりなるものである。
【0013】請求項4に係わる発明は、請求項3に係わる発明において、樹脂管を差し込んだ差込口とは異なる別の差込口を別の継手の差込口に差し込むか、或いは樹脂管の管端部と突き合わせて、上述の例示する如き、固着手段により固着することを特徴とする。
【0014】請求項5に係わる発明は、請求項3又は4に係わる発明において、固着手段による固着が樹脂管の管端部の表面を加熱して表層部を溶融したのち、継手の差込口に差し込んで行われることを特徴とし、請求項6に係わる発明は、同じく固着手段による固着が樹脂管の管端面を加熱して溶融したのち、継手の差込口に突き合わせて行われることを特徴とする。
【0015】更に請求項7に係わる発明は、固着手段による固着が継手の差込口に樹脂管を差し込んだのち、発熱手段により発熱させて溶融することにより行われることを特徴とする。ここで、発熱手段とは、上述するように、差込口に埋設し、通電によって発熱する電熱線、差込口又は樹脂管に混入され、電磁波によって発熱する発熱体、差込口と樹脂管との間に介在されるフィラー等を例示することができる。
【0016】請求項8に係わる発明は、上記発明で用いる樹脂製の継手に関するもので、向きを異にした樹脂管の差込口を複数有することを特徴とし、請求項9に係わる這う明は、継手が各差込口に電熱線がコイル状に埋設され、差込んだ樹脂管と融着が電気融着によって行われる電機融着継手であることを特徴とする。こうした電気融着継手による融着は施工現場でも容易かつ確実に行うことができる。
【0017】図1は、かゝる継手の好ましい態様を示すもので、継手1は差込口2を前後左右及び上下に6か所有し、各差込口2には図示していないが、その内周面に電熱線がコイル状に埋設され、樹脂管3を差し込んだのち電熱線へ通電することにより電熱線が発熱して電熱線周囲の樹脂を溶融し、樹脂管3との融着が行なわれるようになっている。図中、4は電熱線に電気エネルギーを付与する図示しない電気融着装置のコネクターが差し込まれるターミナルである。
【0018】図2は、継手の別の例を示すもので、この継手5には、電熱線を埋設した差込口2が左右と上下四か所に設けられている。図3に示す継手6は、差込口2を左右と上向きに三か所設けたものである。図4は、継手の更に別の例を示すもので、この継手7には差込口2が、三方に放射状に設けられている。
【0019】以上は本発明で用いる継手のうちのいくつかの例を示すものであるが、このほか差込口を任意の数、かつ互いの差込口が任意の角度をなす継手を用いることもでき、また、樹脂管に側面より当てがわれるサドル部と、上述するような差込口及び若しくは樹脂管に差し込まれる管状のスピゴットを有する継手を用いることもできる。
【0020】図5は、こうした継手の一例を示すもので、この継手10は断面円弧状のサドル部8に複数の差込口2と、軸状のスピゴット9を設けたもので、このスピゴット9は、別の継手の差込口に差し込まれるか、或いは樹脂管と突き合わせて融着される。
【0021】
【発明の実施の形態】図6は、図2に示す継手5を用い、一定長さの硬質製の樹脂管3を上下左右の差込口2に差込んで構成される正方形の枠体11を縦横に組み合わせた形態をなすブロック構造体を示すものである。
【0022】ここで各樹脂管3は長さが同じで、両端をそれぞれ継手5の差込口2に差込んで連結してもよいし、縦方向又は横方向の一方の樹脂管を長い樹脂管とし、他方を短い樹脂管として長い樹脂管を継手5に貫通させるようにしてもよい。また、図7は、図4に示す継手7を用い、樹脂管3を連結して六角形の枠体12を組合せてハニカム状に形成したブロック構造体を示すもので、図6及び図7に示すいずれのブロック構造体も用途としては、地盤補強のため、地中に埋設される地盤補強材、法面保護のため法面に設置される法枠、ブロック塀、壁等の壁体その他各種構造物に埋設される骨材或いは建築物に日除け、目隠し、装飾等のため設置される格子等として好適に使用可能である。
【0023】図8は、図5に示すブロック構造体を法枠として使用した例を示すもので、継手5にはボルトを通す貫通孔があけられ、法面に固着されたアンカーボルト14に通し、その突出端に捩込んだナット15を締め込むことにより法面に固定されるようになっている。継手5を固定する際には、その前後に樹脂管3をバーナで焙り、法面の凹凸の形状に合わせて曲げ加工を行うこともできる。法面に設置後、多くの場合、枠体11内に種子や肥料を吹き付けて植生が行われる。
【0024】図9に示すブロック構造体は、図3に示す継手6を用い、長方形の枠体17を横向きに連設した格子状の枠を構成したもので、工事現場、橋梁や車道の歩道等に歩行者の立ち入りや飛び出しを防止するために設置される。この場合も横方向の樹脂管3は長い樹脂管で、各継手6に貫通させるようにしてもよいし、短い樹脂管を用いて継手6を連結するようにしてもよい。
【0025】図10に示すブロック構造体は、図1に示す継手1を用いて四角形の枠体18を前後左右及び上下に組合せた形態をなしており、魚礁として或いはジャングルジムとして使用可能である。
【0026】図11は、図1及び図5に示す継手を用い、サドル部8を樹脂管21に側面より当てがって電気融着によって固着すると共に、差込口2に樹脂管3を差込み、かつスピゴット9に樹脂管3を突き合わせて連結したブロック構造体を示すものである。
【0027】
【発明の効果】本発明によると、ロッドや管は樹脂製であるため軽量で持ち運びが容易であり、必要長さに切断して継手で連結することが施工現場においても容易にできること、ロッドや管を所望の長さに切断することにより、ブロック構造体を構成する枠体の形状やサイズを継手の種類を選択し、樹脂管の長さを変えることにより施工現場に応じて任意に変えることができ、用途によってロッドや管に長いものを使用できれば、ロッドや管の切断や継手による連結作業を減らすことができること、ロッドや管と継手は固着されて一体化され、可動部分がないため変形しにくゝ、施工が容易であること、ロッドや管は加熱することにより軟化して現場でも容易に曲げ加工を行うことができること、等の効果を奏し、継手に電気融着継手を使用すれば、融着を容易かつ確実に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区霞が関三丁目2番5号
【出願日】 平成14年1月10日(2002.1.10)
【代理人】 【識別番号】100079636
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 晃一
【公開番号】 特開2003−206536(P2003−206536A)
【公開日】 平成15年7月25日(2003.7.25)
【出願番号】 特願2002−3733(P2002−3733)