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【発明の名称】 舗装材およびその施工方法
【発明者】 【氏名】柿 原 駿 司
【住所又は居所】北海道札幌市中央区大通西15丁目3番地 司工業株式会社内

【要約】 【課題】歩行具合、走行具合がよく、歩行したり走っても衝撃を吸収して足をいためることが少なく、疲労も少なく、しかも掘削残土を有効に利用できる舗装材およびその施工方法を提供する。

【解決手段】容積比において砂材30〜70%、ウッドチップ材70〜30%を混合し、この混合材にバインダーとしてウレタン樹脂またはエポキシ樹脂5〜20%配合したことを特徴とする。前記砂材およびウッドチップ材は、ふるい目5mm〜1.2mmサイズのふるい機により選別された粒度のものを主材とし、砂材は、建設工事で発生する掘削残土を使用するのが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容積比において砂材30〜70%、ウッドチップ材70〜30%を混合し、この混合材にバインダーとしてウレタン樹脂またはエポキシ樹脂5〜20%配合したことを特徴とする舗装材。
【請求項2】 前記砂材およびウッドチップ材は、ふるい目5mm〜1.2mmサイズのふるい機により選別された粒度のものを主材とすることを特徴とする請求項1記載の舗装材。
【請求項3】 前記砂材およびウッドチップ材は、含水率15%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の舗装材。
【請求項4】 前記砂材は、建設工事で発生する掘削残土を、ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目5mm〜1.2mmのサイズで選別された粒度のものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の舗装材。
【請求項5】 前記砂材は、砂、土、砂利および砕石から選択される1つまたは2以上の混合材であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の舗装材。
【請求項6】 建設工事で発生する掘削残土を、ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目40mmを超えて60mmまでのサイズで選別された砂利、砕石は路盤材として施工し、ふるい目8〜40mmのサイズで選別された砂利、砕石は路盤材の仕上げ材として施工し、ふるい目1.2〜5mmのサイズで選別された砂材を表層材として前記舗装材の砂材とする舗装材の施工方法であって、容積比においてこの砂材30〜70%にウッドチップ材70〜30%を混合し、この混合材にバインダーとしてウレタン樹脂またはエポキシ樹脂5〜20%を配合した舗装材を、表層材として敷き均し、転圧することを特徴とする舗装材の施工方法。
【請求項7】 前記砂材およびウッドチップ材は、含水率15%以下であることを特徴とする請求項6記載の舗装材の施工方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、道路(遊歩道、散歩道、園路、サイクリングロード等)、多目的広場、各種運動場及びその他の表層材に適用して最適な舗装材及びその施工方法に関する。特に、建設工事を行う時に発生する掘削残土および廃木材や樹皮のチップ材が使用できることを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】従来、建設工事(例えば、道路、広場及びビルの建設等)を行う時に発生する掘削残土は、未利用のまま産業廃棄物処理場へ廃棄されるか、または埋立用として利用しているのが実情である。また、従来、ウッドチップ材やウッドファイバーなどのチップ材は、これ自体が弾力性および透水性に富むところからジョギング道路や競馬の調教場などの特殊舗装に広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、掘削残土を産業廃棄物処理場への廃棄および埋立用に利用するとしても、産業廃棄物処理場および埋立用地にも限界があるし、特に公害の問題もあり、廃棄物の有効な処理が求められている。この発明は、このような課題に鑑み建設工事で発生する掘削残土を、好適な舗装材として改良し再利用し、産業廃棄物処理場へ廃棄したり、埋立に利用したりすることを回避すると共に、公害の発生を防止することを第1の目的とする。
【0004】また、前記のような課題を解決しようと掘削残土を、舗装材として再利用することが提案されている。これは掘削残土を分別再利用処理し、主としてこれらの結合を向上させ且つ埃を立ちにくくする目的から凝集材を使用して、これらの掘削残土と凝集材とを60:40あるいは70:30の重量割合でミキサー機で混合させてなる。
【0005】ところが、上記した従来の舗装材は、敷き均した後に表面に処理剤(塩化カルシウム又は塩化マグネシウム)を散布する必要があり、しかもこの散布を定期的に度々行わなければならず、コストと手間がかかっていた。また、例えば学校のグランドあるいはテニスコート等、表面が土又は砂等の舗装材である場合は、天候によって砂塵が埃って付近に悪影響を与え易い。しかも、このようなグランドを常に良好な状態に確保するためには、可能な限り同質の土又は砂等を使用する必要があるが、同じ採取地から大量に採取するのは限界がある一方、同質の採取地を確保するのも困難であり、したがってこのようなグランドの維持にもコストと手間がかかっていた。この発明は、このような課題を解決した舗装材およびその施工方法の提供を第2の目的とする。
【0006】さらに、従来のウッドチップやウッドファイバーは多量に水分を含んでいるために、舗装工事を行った後固化するまでに相当の養生時間を要し、結果的に工期が長引き、また、固化不良を生じ、舗装の品質劣化を招くという課題があった。
【0007】また、従来のウッドチップ等による舗装は単にこのウッドチップを所定層の層状に敷設し圧接するだけであったため、表層部分のウッドチップが剥離飛散し、舗装面の荒れが早く、補修頻度が高くなり経済的負担が増大するなどの課題があった。この発明は、このような課題を解決した舗装材およびその施工方法の提供を第3の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、この発明の舗装材は、容積比において砂材30〜70%、ウッドチップ材70〜30%を混合し、この混合材にバインダーとしてウレタン樹脂またはエポキシ樹脂5〜20%配合したことを特徴とする。
【0009】前記砂材およびウッドチップ材は、ふるい目5mm〜1.2mmサイズのふるい機により選別された粒度のものを主材とすることが望ましい。砂材およびウッドチップ材は、前記範囲外のものが少しは混入してもよいが、舗装材は表層材となるため、足や走行体(自転車、自動車等)への感触、歩行具合、走行具合及び強度等を考慮すると前記範囲が好ましい。
【0010】また、前記砂材およびウッドチップ材は、含水率15%以下が好ましい。含水率が15%を超えると舗装工事を行った後固化するまでに相当の養生時間を要し、結果的に工期が長引くし、固化不良を生じ、舗装の劣化を招くからである。
【0011】また、前記砂材は、建設工事で発生する掘削残土を、ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目5mm〜1.2mmのサイズで選別された粒度のものを使用すると、掘削残土を廃棄したり埋立てに使用することなく有効に利用できるし、建設工事現場において砂材の調達が可能となる。前記砂材は、砂、土、砂利および砕石を含み、これらの単独、または、2つ以上を混合したものでよい。
【0012】さらに、この発明の舗装材の施工方法は、建設工事で発生する掘削残土を、ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目40mmを超えて60mmまでのサイズで選別された砂利、砕石は路盤材として施工し、ふるい目8〜40mmのサイズで選別された砂利、砕石は路盤材の仕上げ材として施工し、ふるい目1.2〜5mmのサイズで選別された砂材を表層材として前記舗装材の砂材とする舗装材の施工方法であって、容積比においてこの砂材30〜70%にウッドチップ材70〜30%を混合し、この混合材にバインダーとしてウレタン樹脂またはエポキシ樹脂5〜20%を配合した舗装材を、表層材として敷き均し、転圧することを特徴とする。これにより建設工事で発生する掘削残土は、有効に利用できるばかりでなく、工事現場において路盤材から舗装材の砂材まで調達することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。この発明の舗装材は、容積比において砂材30〜70%、ウッドチップ材70〜30%を混合し、この混合材にバインダーとしてウレタン樹脂またはエポキシ樹脂5〜20%を配合したものである。
【0014】砂材が30%未満であると強度が低下し、舗装の劣化が早く、70%を超えると路面が固くなり過ぎてウッドチップ材の柔軟性を活かすことができず、足や走行体(例えば、自動車、自転車)への感触、歩行具合、走行具合が悪くなり、歩行すると足への衝撃が強く足をいためる原因にもなるし、早く疲労するからである。また、ウッドチップ材が70%を超えると強度が低下し、舗装の劣化が早く、30%未満であるとウッドチップ材の柔軟性を活かすことができず路面が固くなり過ぎて、足や走行体への感触、歩行具合、走行具合が悪くなり、歩行すると足への衝撃が強く足をいためる原因にもなるし、早く疲労するからである。前記範囲が強度および足への衝撃の吸収等を考慮すると望ましいものである。
【0015】また、砂材とウッドチップ材との配合比率は、前記比率の範囲内において使用場所や要求される機能等を考慮して決定する。例えば、弾力性を多く必要とする場合には、ウッドチップ材を多くし、少し固くても強度を重視する場合には砂材を多くする。
【0016】また、ウレタン樹脂またはエポキシ樹脂はバインダーとして配合するものである。これが5%未満ではバインダーとして弱く、歩行や走行体の走行で砂材やウッドチップ材の固化結合が破壊され、互に分離して舗装の壊れが早く、20%を超えてもバインダーとしての強度に変化がなく、砂材やウッドチップ材の機能が発揮できなくなるからである。
【0017】また、前記砂材およびウッドチップ材は、ふるい目5mm〜1.2mmサイズのふるい機により選別された粒度のものを主材とするのが好ましい。砂材およびウッドチップ材は、舗装材として路面の表層に施工されるものであり、舗装すると歩行者の足および走行体の車輪が直接触れることになる。従って、ふるい目5mmを超えるサイズで選別したものは粒度が大きくなりすぎて、足や走行体への感触、歩行具合、走行具合が悪くなり、ふるい目1.2mm未満のサイズで選別したものは粒度が小さくなりすぎて、砂材およびウッドチップ材の機能が低下するし、調達するにも困難となる不利が生ずるからである。
【0018】また、前記砂材として、建設工事で発生する掘削残土を、ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目5mm〜1.2mmのサイズで選別された粒度のものを使用すると、掘削残土の有効利用が図れると共に、工事現場での調達が可能となる。
【0019】例えば、路盤の建設工事において、掘削残土を現地内に一時山積みに堆積しておき、この掘削残土を自動ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目40mmを超えて60mmまでのサイズで選別された砂利、砕石、ふるい目8〜40mmのサイズで選別された砂利、砕石およびふるい目1.2〜5mmのサイズで選択された砂材、とそれぞれ別々に堆積しておく。そして、ふるい目40mmを超えて60mmまでのサイズで選別された砂利、砕石は、路盤材として、ふるい目8〜40mmのサイズで選別された砂利、砕石は、路盤材の仕上げ材として、また、ふるい目1.2〜5mmのサイズで選別された砂材を舗装材として、それぞれ使用する。このようにすれば掘削残土の大部分が有効に利用できると共に、現地調達が可能となってすこぶる経済的である。
【0020】また、舗装材としての砂材は、砂、土、砂利および砕石から選択される1つまたは2以上の混合材を指し、特に限定されない。また、舗装材としてのウッドチップ材も何の木材でもよく特に限定されるものではないが、この中には樹皮も包含するものである。ウッドチップ材を廃木材、間伐材および赤松材の樹皮等で作ると経済的であるし、廃棄物発生の防止に役立ち好ましい。
【0021】図1は、この発明の実施の形態を説明する道路の断面図であり、1は路床、2は路盤、3は路盤仕上げ部、4は舗装部である。この道路の建設工事において発生する掘削残土を現地内に一時山積みにしておき、この掘削残土を自動振動ふるい機においてふるい目を変えて選別し、ふるい目40mmを超えて60mmまでのサイズで選別された砂利、砕石は路盤材とし、また、ふるい目8〜40mmのサイズで選別された砂利、砕石は、路盤材の仕上げ材とし、さらに、ふるい目1.2〜5mmのサイズで選別された砂材は舗装材として別々に堆積する。そして、前記路盤材は、前記路盤2に施工し、前記路盤の仕上げ材は、前記路盤仕上げ部3に施工し、前記砂材は、前記舗装部4の舗装材に施工した。
【0022】この時、舗装部4の舗装材は、容積比において前記砂材50%にふるい目1.2〜5mmのサイズで選別したウッドチップ材50%とを混合機で90秒混合し、この混合材にウレタン樹脂を10%入れて2分間混合したものであり、この舗装材を敷き均した路盤仕上げ部3の上に所定厚み敷き均し、その上をローラで転圧し、さらに表面をコテにおいて仕上げて舗装した。この際のローラおよびコテは、加熱があっても無くてもよいが、好ましくは加熱があった方がよい。また、コテ仕上げは必ずしも必要はないが、コテ仕上げすると表面の仕上がりが良好となる。なお、本例での砂材の含水率は9%、ウッドチップ材の含水率は7%であった。
【0023】この完成した道路では、透水性が良く、歩行しても適度な弾力を感じ歩行しやすく、足への衝撃も少ないことが判明した。また、舗装部4も砂材とウッドチップ材との結合がバインダーとしてのウレタン樹脂で強固になっており、自転車の再々の走行テストでも表面の砂材やウッドチップ材の分離もほとんどなく、表面荒れもなかった。また、舗装材が砂材およびウッドチップ材という自然のものであるため、環境にも良いし、自然にもマッチしていた。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、この発明の舗装材およびその施工方法によれば、次のような効果を奏する。
(1)砂材とウッドチップ材をバインダーとしてのウレタン樹脂又はエポキシ樹脂で結合したものであるため、透水性がある。
【0025】(2)砂材とウッドチップ材を主材とし、これらの粒度が、ふるい目1.2〜5mmのサイズで選別されたものであるため、足および走行体(例えば、自転車)への感触がよく、歩行具合、走行具合が良好であるし、適度の弾力のため足への衝撃を吸収して緩和し、走行したり走っても足をいためることも少なく、疲労も少ない。従って、遊歩道、散歩道、多目的広場、各種運動場等に適用して特に好ましいものとなる。
【0026】(3)建設工事で発生する掘削残土が有効に利用できるばかりでなく、廃棄による公害も防止できる。
(4)工事現場において路盤材から舗装材の砂材まで現地調達できるので有効であるし、経済的である。
【0027】(5)砂材およびウッドチップ材を主材とするため環境にもやさしく、また、自然にもマッチできる。
【出願人】 【識別番号】592022578
【氏名又は名称】司工業株式会社
【住所又は居所】北海道札幌市中央区大通西15丁目3番地
【出願日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【代理人】 【識別番号】100112416
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 定信
【公開番号】 特開2003−301404(P2003−301404A)
【公開日】 平成15年10月24日(2003.10.24)
【出願番号】 特願2002−110086(P2002−110086)