| 【発明の名称】 |
道路橋継目部構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】新井 元之助
【氏名】新井 良昌
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| 【要約】 |
【課題】道路橋継目部の連続舗装にクラックが発生することを抑制する。
【解決手段】遊間2の両側の道路橋本体1,1に段部10,10を形成し、遊間2を跨ぐように段部10,10の上に複数枚の繊維シートを有する可撓板8を設け、この可撓板8の上に連続舗装12,14を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 道路橋継目部の遊間を覆うように連続舗装された盲目地形式の道路橋継目部構造であって、上記遊間両側の道路橋本体各々に、又は上記遊間両側の道路橋本体と橋台とに道路橋本体の上面よりも低くなった段部が形成され、上記遊間両側の段部に跨るように可撓板が設けられ、上記可撓板は、上記一方の段部から他方の段部にわたって連続した繊維シートを一体に備え、上記可撓板の上に連続舗装がされていることを特徴とする道路橋継目部構造。 【請求項2】 請求項1に記載されている道路橋継目部構造において、上記可撓板には、上記一方の段部から他方の段部にわたって連続した複数枚の繊維シートが上下に配置して埋設されており、上側に配置された繊維シートと下側に配置された繊維シートとは、上記遊間から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なることを特徴とする道路橋継目部構造。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載されている道路橋継目部構造において、上記両段部の各々に一対のプレートが設けられ、上記両プレートは、相対する片側が橋軸方向に出入りのある凹凸形状に形成されていて、互いの凸部と凹部とが隙間を存して対向し、且つ凸部が上記遊間を越えて相手側の段部の上に突出し、上記隙間が上記遊間を斜めに横切っており、上記両プレートの上に、上記可撓板が、該両プレートの隙間を覆うように設けられていることを特徴とする道路橋継目部構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、盲目地形式の道路橋継目部構造に関する。 【0002】 【従来の技術】盲目地形式は、主として伸縮量の比較的小さな道路橋に適用され、連続舗装された舗装材の変形によって道路橋本体の伸縮を吸収するものとして知られている。その基本的な構造は図9に示されている。すなわち、道路橋遊間aの両側において、道路橋本体bの端部に段部cが形成され、遊間aに目地材dが詰められ、目地材dを覆うように段部c,cの上に弾性コンパウンドeが打設され、その上から防水シートfが敷かれて、その上に舗装gが施されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記盲目地形式によれば、道路橋継目部で舗装が途切れることなく連続しているから、自動車の走行性がよく、振動・騒音が少なくなるが、弾性コンパウンドeの流動により舗装が波打ち状態になったり、遊間を存して相対する道路橋本体の相対的な上下変位や道路橋本体の伸縮に起因して遊間上の舗装にクラックを生じ易いという問題がある。このクラックは、遊間長手方向(橋軸と交差する方向)に延びたものになるから、自動車の走行性が悪くなる。さらに、舗装が自動車通過時の衝撃でクラック部分から欠けていき、クラック部分が徐々に大きな溝になって走行性が益々悪くなっていくとともに、騒音・振動が大きくなり、走行安全性も損なわれてくる。 【0004】これに対して、舗装を基層と表層の2層構造とし、基層と道路橋本体との間、並びに基層と表層との間に瀝青シートを設けるという提案もあるが、上記クラック抑制効果は低い。 【0005】また、上記弾性コンパウンドeは、ゴム、アスファルト及び砕石の混合物によって形成されているが、施工に際しては、現場においてまずゴム及びアスファルト(又はシート状のゴム入りアスファルト)の必要量を溶解槽にて加熱溶解し、この溶解物をさらに砕石と共にミキサーに投入して再度加熱混合する必要があり、現場における準備が面倒であるとともに、手間と時間がかかる。また、上記段部cに打設した後も、弾性コンパウンドeが冷めて固化するまでは防水シートfの施工及び舗装gをすることができない。このため、工事時間が長くなって、1回の夜間工事又は昼間工事のみで施工を完了することができず、早朝又は夕方に工事を中断し、アスファルト合材を舗装厚さ分仮詰めしたり、覆工板を道路橋継目部に被せて仮復旧し(道路交通を可能にし)、改めて次の夜又は昼に続きの工事をしなければならなくなる。従って、工事のために交通規制をする期間が倍加して費用が嵩むとともに、交通の安全に支障を来す。 【0006】本発明の課題は、このような盲目地形式の道路橋継目部構造において、上記舗装のクラック発生を抑制することにある。また、本発明の課題は、施工時間の短縮、工費の節減を図ることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、このような課題に対して、弾性コンパウンドに代えて、繊維シートを埋設してなる、予め製品化された常温施工可能な可撓板を連続舗装の下に設けるようにした。 【0008】すなわち、請求項1に係る発明は、道路橋継目部の遊間を覆うように連続舗装された盲目地形式の道路橋継目部構造であって、上記遊間両側の道路橋本体各々に、又は上記遊間両側の道路橋本体と橋台とに道路橋本体の上面よりも低くなった段部が形成され、上記遊間両側の段部に跨るように可撓板が設けられ、上記可撓板は、上記一方の段部から他方の段部にわたって連続した繊維シートを一体に備え、上記可撓板の上に連続舗装がされていることを特徴とする。 【0009】このような道路橋継目部構造であれば、従来のような弾性コンパウンドの流動による舗装の波打ちの問題が解消される。また、遊間を存して相対する道路橋本体間(又は道路橋本体と橋台との間)に相対的な上下変位を生じても、その上下変位に対応して可撓板が傾斜することにより、舗装にクラックを生ずることを抑制する。また、道路橋本体の伸縮に伴って遊間が拡大すると、可撓板に大きな引張り力が働くが、該可撓板は繊維シートによって補強されているから、破断することが避けられ、舗装のクラック防止効果を長期間にわたって発揮する。 【0010】また、可撓板の施工にあたって、従来の弾性コンパウンドのような現場における加熱混合の手間は不要であり、また、可撓板を段部に施工した後は直ちに舗装の施工に取りかかることができるから、工事を短時間に完了することができ、交通事故の防止、工費節減に有利になる。 【0011】上記可撓板は、ゴム、アスファルト(瀝青材)、ゴム入りアスファルト或いは合成樹脂によって形成することができる。 【0012】上記繊維シートしては、橋軸方向に延びる長繊維を有するものが強度及び耐久性の点で好ましい。長繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、合成繊維、または天然繊維を採用することができる。また、繊維シートは1枚だけでもよく、或いは複数枚を上下に重ねて埋設しても、上下に間隔をおいて埋設してもよい。また、繊維シートは可撓板に埋設する場合の他、可撓板の表面又は裏面に接着によって設けてもよい。 【0013】上記段部の道路橋本体上面からの深さは5mm以上とすることが好ましい。その場合、上記可撓板は、その上面側又は下面側に、或いは中間部に、ゴム、アスファルト(瀝青材)、ゴム入りアスファルト或いは合成樹脂によって形成された厚さ2mm以上、好ましくは2.5mm以上、さらに好ましくは3mm以上の弾性層(繊維シートを含まない)を形成することが舗装のクラック防止の点で有利になる。可撓板の上面は道路橋本体の上面よりも低くなってもよい。 【0014】請求項2に係る発明は、請求項1に記載されている道路橋継目部構造において、上記可撓板には、上記一方の段部から他方の段部にわたって連続した複数枚の繊維シートが上下に配置して埋設されており、上側に配置された繊維シートと下側に配置された繊維シートとは、上記遊間から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なることを特徴とする。 【0015】このような道路橋継目部構造であれば、遊間の拡大・縮小変化及び道路橋本体端部の上下変位に伴う外力が可撓板に働くが、この外力に対して複数枚の繊維シートの各々が抵抗することによって、舗装の遊間に対応する部位にクラックを生ずることが防がれる。 【0016】そうして、当該可撓板は、上下に配置された各繊維シートは、上記遊間から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なるから、その強度は橋軸方向の全幅にわたって均一ではない。このため、当該可撓板では遊間の拡大変化や道路橋本体端部の上下変位に伴う応力の集中が橋軸方向における複数の箇所に分散して現れ、この応力分散により、繊維シートの使用量を少なくしても、可撓板自体の耐力を確保することができるとともに、道路橋本体又は橋台と可撓板との境界に応力が集中することが避けられる。よって、この境界に対応する部位で舗装にクラックを生ずることが避けられる。 【0017】上下に配置された各繊維シートは、その片側のみについて上記遊間から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なるように形成する場合と、その両側の各々について上記遊間から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なるように形成する場合とがある。 【0018】請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載されている道路橋継目部構造において、上記両段部の各々に一対のプレートが設けられ、上記両プレートは、相対する片側が橋軸方向に出入りのある凹凸形状に形成されていて、互いの凸部と凹部とが隙間を存して対向し、且つ凸部が上記遊間を越えて相手側の段部の上に突出し、上記隙間が上記遊間を斜めに横切っており、上記両プレートの上に、上記可撓板が、該両プレートの隙間を覆うように設けられていることを特徴とする。 【0019】従って、プレートの凸部が遊間を越えて相手側の段部の上に突出しているから、可撓板及び舗装の遊間への落ち込みが防止される。また、両プレートの隙間の拡大・縮小変化及び道路橋本体端部の上下変位は可撓板の変形によって吸収され、また、両プレートの隙間が斜めに延びているから、舗装に対して応力が局部的に集中することが避けられ、舗装にクラックを生ずることが防止される。 【0020】仮に上記両プレート間の隙間に対応する部位で舗装に微小クラックを生ずることがあっても、そのクラックは当該隙間形状に対応して上記遊間を斜めに横切るものになるから、自動車のタイヤはクラックを斜めに横切ることになり、良好な走行性確保の面で有利になる。 【0021】 【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によれば、繊維シートを備えた可撓板が、一方の道路橋本体の段部から上記遊間を存して相対する他方の道路橋本体又は橋台の段部にわたって連続して設けられ、その上に連続舗装がされているから、従来のような弾性コンパウンドの流動による舗装の波打ちの問題が解消され、道路橋本体端部の上下変位によって舗装にクラックを生ずることが抑制され、さらに、可撓板の引張り力に対する抵抗力が高まって耐久性が向上し、長期間にわたって舗装のクラック防止効果を得る上で有利になり、しかも施工時間を大幅に短縮することができ、交通事故の防止、工費節減に有利になる。 【0022】請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載されている道路橋継目部構造において、上記可撓板には、上記一方の段部から他方の段部にわたって連続した複数枚の繊維シートが上下に配置して埋設されており、上側に配置された繊維シートと下側に配置された繊維シートとは、上記遊間から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なるから、繊維シートの使用量を少なくしながら、舗装の遊間に対応する部位にクラックを生ずることを防止することができるとともに、遊間の拡大変化や道路橋本体端部の上下変位に伴う応力が可撓板の複数箇所に分散され、道路橋本体又は橋台と可撓板との境界に対応する部位で舗装にクラックを生ずることを防止する上で有利になる。 【0023】請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に記載されている道路橋継目部構造において、相対する片側が凹凸形状に形成された一対のプレートを、両プレート間の隙間が遊間を斜めに横切るように対向させて遊間上に橋架状に設け、この両プレートの隙間を覆うように上記可撓板を設け、該可撓板の上に連続舗装を施したから、遊間が拡大・縮小変化したとき、並びに道路橋本体端部に上下変位を生じたとき、その影響が舗装に及び難くなり、舗装に対して局部的に応力が集中することが避けられてクラック抑制に有利になるとともに、施工時間の大幅な短縮が図れ、しかもシート重合層及び舗装の遊間への落ち込みがプレートによって防止される。また、万が一、舗装にクラックを生じても、走行性の低下は殆どなく、走行振動や騒音も殆ど発生しない。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0025】<実施形態1>本実施形態については図1及び図2に示されている。同図において、1は道路橋本体、2は道路橋本体1の伸縮を許容する遊間である。遊間2には一対の縦板3,3とバックアップ材4とシール材5とからなる遊間閉塞手段9が設けられている。遊間2の両側では道路橋本体1に切欠き部6,6が形成されている。この切欠き部6には高さ調整用の超速硬セメント又は樹脂コンクリートによるコンクリート部7が打設されて、道路橋本体1の上面よりも低くなった段部10が形成されている。 【0026】遊間閉塞手段9及び段部10の上には橋軸方向に連続した可撓板8が設けられ、その上面は道路橋本体1の上面に略面一になっている。道路橋本体1の上面及び可撓板8の上には第1シート11が設けられ、その上に基層アスファルト舗装12が形成されている。基層アスファルト舗装12の上には第2シート13が設けられ、その上に表層アスファルト舗装14が設けられている。 【0027】上記縦板3,3は、遊間長手方向(橋軸と交差する方向)に延びて互いに対向し、下部は互いに相手側へ向かって傾斜して狭くなっている。この縦板3は、上記コンクリート部7にアンカー15によって固定されている。アンカー15は、道路橋本体1とコンクリート部7とを結合する差し筋16、並びに遊間長手方向に延びる通し筋17と交差し、交差部は溶接されている。バックアップ材4はスポンジ等の伸縮性を有する材料で形成されていて、縦板3,3間の狭くなった下部に支持され、その上部に充填されたゴムシール材5を支えている。 【0028】可撓板8は、図2に示すように、複数枚(例えば3枚)の繊維シート19が上下に配置して埋設されているとともに、この繊維シート埋設部の上側及び下側の各々に厚さ2mm以上のゴム入りアスファルト層21,22が形成されたものであり、可撓性を有する。 【0029】すなわち、繊維シート19は、多数のガラス長繊維を熱可塑性樹脂によって結束させたものである。また、それらガラス長繊維は、橋軸方向と、橋軸に直交する方向とに延びている。そうして、可撓板本体(マトリックス)は、ゴム入りアスファルトによって形成されており、繊維シート19を厚さ方向の中央部に埋設することによって、この繊維シート埋設部の上側及び下側の各々にゴム入りアスファルト層21,22を形成したものである。 【0030】なお、繊維シートは、ガラス長繊維が橋軸方向のみ延びたもの、ガラス長繊維が橋軸に対して斜めにのみ延びたもの、あるいは橋軸方向に延びたガラス長繊維と斜め方向に延びたガラス長繊維とを有するものであってもよい。 【0031】また、可撓板本体は、上記ゴム入りアスファルトに代えて、ゴム又はアスファルト、又はアスファルトを主成分とする材料、或いは合成樹脂によって形成してもよい。 【0032】第1及び第2の各シート11,13は、多数のガラス長繊維を熱可塑性樹脂によって結束させた薄膜の両面にアスファルト層(又はアスファルトを主成分とする層)が形成されてなる複合シートであって、防水性を有する。また、それらガラス長繊維は、橋軸方向と、橋軸に交差する方向とに延びている。 【0033】なお、シート11,13としては、ガラス長繊維が橋軸方向のみ延びたもの、ガラス長繊維が橋軸に対して斜めにのみ延びたもの、あるいは橋軸方向に延びたガラス長繊維と斜め方向に延びたガラス長繊維とを有するものを採用してもよい。 【0034】下側の第1シート11は、上記可撓板8を覆ってその両側へ数十cm〜数m広がっている。上側の第2シート13は、可撓板8と対応する位置にあって、可撓板8よりも幅広で、第1シート11よりも幅狭に形成されている。第1シート11と第2シート13とは、第1シート11の方を幅狭にしてもよく、或いは互いに同じ幅にしてもよい。 【0035】従って、以上のような道路橋継目部構造であれば、従来のような弾性コンパウンドの流動による舗装の波打ちの問題が解消される。また、遊間2の拡大・縮小変化及び道路橋本体端部の上下変位は、下側のゴム入りアスファルト層22の変形によって吸収され、繊維シート19に加わる応力が小さくなる。さらに、舗装に大きな力が加わること、ひいてはクラックを生ずることが繊維シート19によって防止される。また、道路橋本体端部の上下変位が上側のゴム入りアスファルト層21によって吸収され、また、遊間の拡大・縮小変化に伴って繊維シート19がずれ動いてもその影響が基層アスファルト舗装12に及ぶことが上側のゴム入りアスファルト層21によって緩和され、クラックの発生が防止される。仮に、基層アスファルト舗装12にクラックを生じても、表層アスファルト舗装14にクラックが誘発されることが第2シート13によって防止される。 【0036】さらに、舗装12,14に微小なクラックを生じることがあっても、上記両シート11,13、並びに可撓板8は防水性を有するから、路上から遊間2に漏水することが防止される。 【0037】次に施工方法を説明する。まず、道路橋本体1,1の端部に切欠き部6,6を形成し、道路橋本体1に差し筋16を植設し、遊間閉塞手段9を遊間2に嵌め込む。そうして、通し筋17の配筋を行ない、アンカー15、差し筋16及び通し筋17の互いの交差部を溶接する。しかる後、切欠き部6,6に超速硬セメント又は樹脂コンクリートを打設してコンクリート部7を形成する。このコンクリート部7の上面、すなわち、段部10は可撓板8の厚さ分だけ道路橋本体1の上面よりも低くなるように調整する。 【0038】次に上記遊間閉塞手段9の上面及び段部10にシール材を塗布した後、その上に可撓板8を載せる。次に第1シート11を敷いて基層アスファルト舗装12の施工を行ない、その上に第2シート13を敷いて表層アスファルト舗装14の施工を行なう。 【0039】従って、従来の弾性コンパウンドのような現場における加熱混合やその施工後の冷却は不要になり、シート重合層8を速やかに施工することができるとともに、その施工後は直ちに舗装の施工に取りかかることができ、工事時間を大幅に短縮することができる。 【0040】なお、図3に示すような上下の繊維シート19,19間(中間)に厚さ2mm以上のゴム入りアスファルト層24が形成された可撓板8を用いることができる。 【0041】<実施形態2>本実施形態については図4に示されている。実施形態1との相違点は荷重受けプレート23を設けた点にあり、他は同じであるので、図4は本実施形態の要部のみを示している。荷重受けプレート23は、アルミニウム合金やステンレス鋼等の耐食性を有する金属板によって形成されていて、遊間閉塞手段9を覆ってその両側に張り出している。この荷重受けプレート23の片側はコンクリート部7に固定されている。そうして、コンクリート部7の上面及び荷重受けプレート23の上面にシール材が塗布されて、その上に上記可撓板8が設けられている。 【0042】従って、このような道路橋継目部構造であれば、実施形態1と同様の効果が得られるとともに、自動車の輪荷重が遊間2の上側に作用したときでも、荷重受けプレート23によって可撓板8や舗装12,14の遊間部位(遊間閉塞手段9のゴムシール材5の部位)への落ち込みが阻止される。 【0043】荷重受けプレート23は両縦板3,3より外側へ50〜100mm程度広がったものであることが好ましい。 【0044】<実施形態3>本実施形態については図5に示されており、実施形態2とは違って、可撓板8には繊維シート19が1枚だけ埋設されている。他は実施形態2と同じである。本実施形態の場合も実施形態2と同様の作用効果が得られる。 【0045】<実施形態4>本実施形態については図6に要部のみを示している。本実施形態も基本構造は実施形態1と同じであるが、可撓板8の構成が異なる。 【0046】すなわち、可撓板8の複数枚の繊維シートは、すべて遊間2を跨ぐように設けられているが、上下に配置された各繊維シートは、遊間2から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なる。本実施形態の可撓板8は、3枚の繊維シート19a〜19cを備え、橋軸方向の幅は、下側繊維シート19aから中間繊維シート19b、上側繊維シート19cといくに従って段階的に広くなっている。そうして、中間繊維シート19bの両側は下側繊維シート19aの対応する両側縁よりも橋軸方向の両外側へ広がり、上側繊維シート19cの両側は中間繊維シート19bの対応する両側縁よりも橋軸方向の両外側へ広がっている。 【0047】また、可撓板8は、繊維シート埋設部の上側及び下側の各々にゴム入りアスファルト層21,22を備えている。 【0048】従って、遊間2の拡大・縮小変化及び道路橋本体端部の上下変位に伴う外力に対して複数枚の繊維シート19a〜19cの各々が抵抗することによって、舗装12,14の遊間2に対応する部位にクラックを生ずることが防がれる。 【0049】そうして、上下に配置された各繊維シート19a〜19cは、遊間2から橋軸方向外側への広がり量が互いに異なるから、その強度は橋軸方向の全幅にわたって均一ではない。このため、当該可撓板8では、遊間2の拡大変化や道路橋本体端部の上下変位に伴う応力の集中が橋軸方向における複数の箇所に分散して現れる。すなわち、当該可撓板8における下側繊維シート19aの両側縁に対応する部位、並びに中間繊維シート19bの両側縁に対応する部位が応力の集中箇所となる。 【0050】この応力分散により、繊維シートの使用量を少なくしても、可撓板8自体の耐力を確保することができるとともに、道路橋本体1と可撓板8との境界に集中する応力が弱められ、この境界に対応する部位で舗装にクラックを生ずることが避けられる。 【0051】また、可撓板8は、遊間2が拡大変化するとき、段部10に接した部位が橋軸方向に引っ張られ、可撓板8における下側繊維シート19aの側縁に対応する部位に引張応力が集中する。しかし、この下側繊維シート19aの側縁の上側に中間繊維シート19bが被っているため、この中間繊維シート19bが引張力に対して抵抗することによって、可撓板8における下側繊維シート19aの側縁に対応する部位に亀裂を生ずることが防がれる。同様に、可撓板8における中間繊維シート19bの側縁に対応する部位に応力が集中しても、その部位に被っている上側繊維シート19cが抵抗することによって当該部位で可撓板8に亀裂を生ずることが防がれる。 【0052】また、可撓板8は、繊維シート埋設部の上側及び下側の各々にゴム入りアスファルト層21,22を備えているから、実施形態1と同様の作用効果を奏する。 【0053】<実施形態5>本実施形態については図7及び図8に示されている。本実施形態も基本構造は実施形態1と同じであるが、可撓板8の下側に荷重受け用の一対のプレート31,32を設けた点に特徴がある。 【0054】すなわち、図8に示すように、一方のプレート31は片側が山形状に突出したものであり、他方のプレート32の片側は中央がプレート31の山形凸部に対応する凹部に形成されていて、その両側が相対的に突出した凸部になっている。両プレート31,32の相対していない反対側は直線状に延びており、この直線状の端縁に沿って複数のコンクリート釘挿入孔34が形成されている。 【0055】図7に示すように、段部10,10の上には遊間閉塞手段9を跨いで連続した第3シート35が敷かれている。上記両プレート31,32は、上記山形凸部と凹部とが隙間33を存して橋軸方向に相対するように第3シート35の上に設けられ、上記挿入孔34に挿入したコンクリート釘によってそれぞれ段部10,10に固定されている。 【0056】両プレート31,32は、互いの凸部が上記遊間2を越えて相手側の段部10の上に突出しており、従って、上記隙間33は遊間2を斜めに横切っている。なお、両プレート31,32は上記第3シート35の上に橋軸方向へ移動自在に設置してもよい。隙間33にはシール材36が充填されている。そうして、上記両プレート31,32の上にシール材が塗布されてその上に上述の可撓板8が設置されている。 【0057】なお、上記プレート31は山形凸部が1つだけ形成されているが、複数の山形凸部が並設された凹凸形状にしてもよい。その場合は他方のプレート32も同様の凹凸形状にして、互いの凸部と凹部とを対向させることになる。 【0058】また、第3シート35に代えて可撓板8を両プレート31,32の下に設けてもよい。 【0059】従って、上記道路橋継目部構造では、プレート31,32の凸部が遊間2を越えて相手側の段部10の上に突出しているから、可撓板8及び舗装12,14の遊間部位への落ち込みが防止される。そうして、先の実施形態と同様に、道路橋本体1の伸縮に伴って両プレート31,32の隙間33が拡大・縮小変化するときや、道路橋本体端部に上下変位を生じたときに、舗装12,14の隙間33に対応する部位に応力が集中することが可撓板8によって防止され、クラックを生じ難くなり、施工時間も従来に比べて大幅に短縮される。 【0060】そうして、上記隙間33に対応する部位で舗装12,14に微小クラックを生ずることがあっても、そのクラックは当該隙間形状に対応して上記遊間2を斜めに横切るものになるから、自動車のタイヤはクラックを斜めに横切ることになり、良好な走行性確保の面で有利になる。 【0061】遊間閉塞手段9と第3シート35との間に実施形態2で説明した荷重受けプレート23を設けるようにしてもよい。あるいは、第3シート35の上に荷重受けプレート23を設け、その上にゴムシートその他のシート層を設け、その上に上記両プレート31,32を設けるようにしてもよい。 【0062】なお、上記実施形態4の可撓板8を実施形態2や実施形態5に採用することができる。 【0063】また、可撓板8にはシート埋設部の上側のみ又は下側のみに、ゴム層、アスファルト層又はゴム入りアスファルト層を設ける場合がある。 【0064】また、以上の各実施形態は道路橋本体同士の継目部構造であるが、本発明が道路橋本体と橋台との継目部にも同様に適用できることはもちろんである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390036548 【氏名又は名称】新井 元之助 【識別番号】500567140 【氏名又は名称】新井 良昌
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| 【出願日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−206506(P2003−206506A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月25日(2003.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−6466(P2002−6466) |
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