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【発明の名称】 廃プラスチックを利用した構造材及び施工方法
【発明者】 【氏名】小川 健
【住所又は居所】新潟県豊栄市下大谷内378番地44 株式会社アッシュトンニイガタ内

【氏名】馬場 永則
【住所又は居所】新潟県豊栄市下大谷内378番地44 株式会社アッシュトンニイガタ内

【要約】 【課題】廃プラスチックの幅広いリサイクル分野を提案する。

【解決手段】プラスチック製品からなる廃プラスチックAを、裁断機等により細断Bし、次に、破砕Cして、加熱・溶融Dし、固化Eして、所定の大きさの固化物Fを造る。次に、固化物Fを破砕して粒状物Gとし、更に粒状物GをバインダーによってブロックHとする。上記固化物Fは、構造物等の骨材として、利用が可能であり、粒状物Gはバインダーと一体化させて、歩道、プールサイド、緑地等の敷石・表面材として利用が可能であり、ブロックHは、集水堰、道路用敷石ブロック、法面用ブロック等として利用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】廃プラスチックの溶融固化物を、大きさが8メッシュ又は15メッシュの状態に破砕した粒状物であることを特徴とする廃プラスチックを利用した構造材。
【請求項2】廃プラスチックの溶融固化物を破砕した所定量の粒状物をバインダーで一体物として空隙率を略25%としたことを特徴とする廃プラスチックを利用した構造材。
【請求項3】金属格子間に多孔性の廃プラスチックブロックを一体に配置したグレーチィングであることを特徴とする廃プラスチックを利用した構造材。
【請求項4】廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた所定量の粒状物を、バインダーで一体物とした多孔性のブロックからなる浄水槽の蓋材であることを特徴とする廃プラスチックを利用した構造材。
【請求項5】廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物を植栽土壌の表面に配置して雑草の育成を抑制することを特徴とする廃プラスチックを利用した施工方法。
【請求項6】廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物をバインダーにより一体化させて植栽土壌の表面に配置し、雑草の生育を抑制することを特徴とする廃プラスチックを利用した施工方法。
【請求項7】廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物をバインダーと一体化して、道路施工の表面材又は/及び中間材とすることを特徴とする廃プラスチックを利用した施工方法。
【請求項8】廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物をプール周辺部の床材とすることを特徴とする廃プラスチックを利用した施工方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、産業廃棄物としての廃プラスチックを利用した道路、プールサイド等の構造材、及び、施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、廃プラスチック製品の処理において、比重の小さい廃プラスチック製品は、燃料として用いられるケースが多いが、比重の大きい廃プラスチック製品は、その再利用について種々検討されているものの好適な方法の目途はたっていない。本出願人は、この廃プラスチック製品を、公知の裁断機によって裁断し、更に廃プラスチック処理機で、破砕し、熱溶融し、その後固化させて廃プラスチック固化物(商標名「アッシュトン」・本出願人の登録商標第4526677号)として販売しようとしている。しかしながら、この廃プラスチック固化物の活用分野は現在のところ未開発で、その利用分野の開発が急がれている。
【0003】
【発明の課題】本発明は、上記廃プラスチック固化物の利用分野に関する発明であり、廃プラスチックの幅広い利用分野の拡大を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、本発明は、下記の手段を講じた。即ち、請求項1記載の廃プラスチックを利用した構造材は、廃プラスチックの溶融固化物を、大きさが8メッシュ又は15メッシュの状態に破砕した粒状物であり、利用分野に応じてその大きさを決定することを特徴とする。
【0005】請求項2記載の廃プラスチックを利用した構造材は、廃プラスチックの溶融固化物を破砕した所定量の粒状物をバインダーで一体物として空隙率を略25%とした廃プラスチックブロックであることを特徴とするもので、その通水性・軽量性を利用して、利用分野を広げることができる。請求項3記載の廃プラスチックを利用した構造材は、金属格子間に多孔性の廃プラスチックブロックを一体に配置したグレーチィングとすることで、従来通りの通水性と、ゴミ等の遮蔽性を実現できることを特徴とする。
【0006】請求項4記載の廃プラスチックを利用した構造材は、廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた所定量の粒状物を、バインダーで一体物とした多孔性のブロックからなる浄水槽の蓋材とすることで、従来通りの通水性と、ゴミ等の遮蔽性を実現できることを特徴とする。請求項5記載の廃プラスチックを利用した施工方法は、廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物を植栽土壌の表面に配置して雑草の育成を抑制すること特徴とする。請求項6の廃プラスチックを利用した施工方法は、廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物をバインダーにより一体化させて植栽土壌の表面に配置し、雑草の生育を抑制することを特徴とする。
【0007】請求項7の廃プラスチックを利用した施工方法は、廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物をバインダーと一体化させて、道路施工の表面材又は/及び中間材とすることを特徴とする。請求項8記載の廃プラスチックを利用した施工方法は、廃プラスチックの溶融固化物を破砕して得られた粒状物をバインダーと一体化させて、プール周辺部の床材とすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係る廃プラスチック処理の流れ図、図2は廃プラスチック処理に用いる廃プラスチック処理機の概略説明図、図3は廃プラスチック固化物の概略斜視図、図4は廃プラスチック粒状物の概略斜視図、図5は廃プラスチックブロックの概略斜視図、図6は廃プラスチック粒状物を用いた道路施工の説明図、図7は廃プラスチック粒状物を用いた雑草の生育抑制施工の説明図である。
【0009】(発明の概要)先ず、図1に示すように、プラスチック製品からなる廃プラスチックAを、裁断機等により細断して細断物Bとし、次に、破砕Cして、加熱・溶融Dし、次に固化Eして、所定の大きさの固化物Fを造る。次に必要に応じて、固化物Fを破砕して粒状物Gとし、該粒状物Gを、現場にてバインダー(接着材)と一体化して、構造物を造る。また、更に必要に応じて、粒状物Gをバインダーによって予め固めてブロックHとし、構造材として用いる。なお、本明細書で用いる「アッシュトン」という用語は、固化物あるいは粒状物を指すものとする。例えば、上記処理工程に於いて得られる所定の大きさの固化物Fは道路等の構造物の骨材として利用が可能であり、また、粒状物Gは歩道、プールサイド、緑地等の敷石・表面材の素材として利用が可能であり、更に、ブロックHは集水舛・堰、道路用敷石ブロック、法面用ブロック等として利用が可能である。
【0010】次に、具体的な実施態様について説明する。
(廃プラスチックについて)本発明で用いる廃プラスチック(以下、「廃プラ」と略称する。)は、主として産業廃棄物としての比較的比重が大きな廃プラ製品であり、その素材の種類としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS樹脂、ACS樹脂、エポキシ樹脂、FRP、ポリアミド、ポリエチレン等の比較的比重が大きな合成樹脂からなるプラスチック製品がその原材料として挙げられる。なお、異なる種類の廃プラスチック製品を混ぜて処理するときは、溶融・固化の観点から融点が近似したものが望ましい。
【0011】(廃プラ処理機10について)上記各種類の廃プラスチック製品を、廃プラ処理機により処理する前に、公知の細断機によって廃プラ処理機が処理可能な大きさに裁断する。廃プラは、細断機による裁断後廃プラ処理機10に供給する。廃プラ処理機10の概要を図2に示す。廃プラ処理機10は公知のものであり、細断物を受け入れるホッパ11、細断物を加熱溶融する加熱部12及び溶融部13、溶融後の廃プラがベルトコンベア14によって送られる多数の型15、・・・、及び、固化物受部18等から構成されている。
【0012】上記廃プラ処理機10において、ホッパ11に投入される裁断後の廃プラは、横長で筒状の加熱部12及び溶融部13内をコンベア14によって左方に送られる。この間、廃プラは加熱部12の熱によって溶融状態となり、溶融廃プラは、回転するベルトコンベア14上に多数配置されているカップ状の型15,・・・内に移送される。ベルトコンベア14が回転する内、溶融廃プラは室温によって冷やされ、半固化物となる。そして、半固化物は、廃プラ処理機10の左端において型15,・・・から分離されて水槽16に落下する。この水槽16には、連続する2本のベルトコンベア17が設けられており、溶融廃プラは水槽16内の水によって、確実に冷却され固化物Fとなって固化物受部18に放出される。2本のベルトコンベア17は、概略的に記載されており、実際には、両ベルトコンベア17は、図2に示すように、近接する軸を同軸とする場合は、多数の細幅の帯状体を交互に配置させるか、或いは、近接する軸を2本の軸で構成する場合には、半固化物を円滑に移送するために、上下にずらせて配置させるとよい。なお、上記型15、・・・から半固形物を円滑に分離させるには、型15,・・のそれぞれの底部から突き出し杆(図外)を型15,・・内に突出し、半固化物を突き出して分離するとよい。
【0013】(廃プラ固化物Fについて)廃プラ固化物Fは、例えば、縦5cm、横7cm、高さ2cm程度の直方体形状の溶融固化物であり、原料となる廃プラの種類によって種々の組成のものが得られる(図1の符号F)。廃プラ固化物は、種々の構造物の骨材として用いられる。また、これを、破砕機により破砕して廃プラ粒状物に加工される(図1の符号G)。
【0014】(粒状物Gを用いた施工方法について)廃プラ固化物Fは、公知の破砕機により破砕されて廃プラ粒状物Gとなるが、その利用分野により種々の大きさとすることが可能である。例えば、図6に示すように、歩道の路盤20には、メッシュ15mm程度のものが砕石代わりに使用され、その上に、積層されて透水性モルタル21,22と共に粒径の小さいアッシュトン23が現場でバインダーと一体化されて歩道の表面材として敷設される。更に、この粒状物Gは、バインダーと一体化させてプールサイド床面材や緑地帯に雑草抑制機能を有する表面材として用いることが有効である。上記バインダーとしては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が好適である。また、図7に示す緑地帯30の雑草の生育阻害用としては、メッシュ8mm程度のものが好適であり、施工法としては、単に上記廃プラ粒状物Gを緑地帯の表面に配置するか、又は、現場でバインダーと混合・一体化させて土壌の表面をカバーするように施工する。即ち、廃プラ粒状物Gは、緑地帯において、透水施工が可能であることから雑草抑制材として利用可能である。また、プールサイドに敷きつめ、バインダーで固めて床材として使用できる。また、歩道橋、プラットホーム等の通水性(排水性)が特に必要な場所での床材としても利用が可能である。
【0015】(廃プラブロックHについて)また、廃プラ粒状物Gは、ブロックHに加工される(図1の符号H、図5参照)。即ち、ブロックHは、廃プラ粒状物Gを上記バインダーを用いて一体化し、例えば図7に示すような直方体形状のブロックとしたもので、20cm×50cm×10cm程度のものとする。このブロックHは、多孔性で、通水性が優れている。例えば、メッシュ8mm程度の粒状物をバインダーで一体物として空隙率を略25%の廃プラブロックが得られる。なお、図5に示すブロックHは、大小2種類の粒状物Gを用いて二層状態の構造となっている。ブロックHは、このような単体物ばかりでなく、金属格子間に多孔性の廃プラブロックを格子と一体に配置したグレーチィングとすることもできる。また、多孔性のブロックからなる浄水槽の蓋材とすることも可能である。この場合、内部に補強用の鉄筋等を内在させてもよい。
【0016】このようにブロックは種々のものが考えられるが、他の素材と混合・積層体等として組み合わせることにより、利用分野を拡大させることができる。特性としては、軽く多孔で耐久性が大であり、透水性ブロックとしての特徴がある。そして、これらは、歩道等の道路の表面材等としても利用可能である。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、廃プラスチックの溶融固化物を構造物の骨材として、或いは破砕した粒状物として種々の分野に利用できる。また、粒状物をバインダーで一体物として廃プラスチックブロックとすることで、通水性・軽量性が高い構造材とすることができる。例えば、金属格子間に多孔性の廃プラスチックのブロックを配置したグレーチィング、或いは、浄水槽の蓋材として利用することで、通水性と、ゴミ等の遮蔽性を実現できる。
【0018】更に、廃プラスチックの溶融固化物を破砕した粒状物からなる粒状物を植栽土壌の表面に配置するか、更には、粒状物をバインダーにより一体化させて植栽土壌の表面等の雑草の生育を抑制することができる。
【0019】更に、破砕した粒状物からなる粒状物を、現場にてバインダーと一体化させて、道路施工の表面材又は/及び中間材、或いは、プール周辺部の床材として、排水機能が優れた素材を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】502011269
【氏名又は名称】株式会社 アッシュトンニイガタ
【住所又は居所】新潟県豊栄市下大谷内378番地44
【出願日】 平成14年1月9日(2002.1.9)
【代理人】 【識別番号】100105382
【弁理士】
【氏名又は名称】伴 正昭
【公開番号】 特開2003−206503(P2003−206503A)
【公開日】 平成15年7月25日(2003.7.25)
【出願番号】 特願2002−2371(P2002−2371)