トップ :: D 繊維 紙 :: D06 繊維または類似のものの処理;ラウンドリ−;他に分類されない可とう性材料

【発明の名称】 アイロン当て布
【発明者】 【氏名】福岡 強

【要約】 【課題】衣服のしわ伸ばしをするために蒸気のアイロン掛けを行う際に、当て布自体が蒸気単独あるいは蒸気と糊剤や柔軟材を放出し、スチームアイロンや霧吹き等の蒸気発生器を不要とするだけでなく、同時に糊付けや柔軟加工等の仕上げ加工を可能とする当て布を提供する。

【解決手段】アイロン掛け時の当て布にあらかじめ水分を含浸してなる繊維シートをアイロンと衣服の間に介在させてアイロンを掛けることにより均一なアイロン掛けが簡便にできる。該繊維シートは目付量100g/m2以下の不織布、織物が良く、材質はアイロン掛け温度に耐えるものであれば合成繊維でも、天然繊維、あるいはこれらの混合物、交織物、混紡物であっても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 衣服のしわ伸ばしのためにアイロン掛けを行う際に使用する当て布であって、あらかじめ水分を均一に保持させて湿潤状態となしたアイロン当て布。
【請求項2】 衣服のしわ伸ばしのためにアイロン掛けを行う際に使用する当て布であって、あらかじめ水分により湿潤状態となし、該水分中に糊剤を0.5%以上10%以下で均一に混合した水溶液を保持させてなるアイロン当て布。
【請求項3】 衣服のしわ伸ばしのためにアイロン掛けを行う際に使用する当て布であって、あらかじめ水分により湿潤状態となし、該水分中に柔軟剤を0.5%以上10%以下で均一に混合した水溶液を保持させてなるアイロン当て布。
【請求項4】 衣服のしわ伸ばしのためにアイロン掛けを行う際に使用する当て布であって、あらかじめ水分により湿潤状態となし、該水分中に糊剤と柔軟剤を各々0.5%以上10%以下で均一に混合した水溶液を保持させてなるアイロン当て布。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣服のしわ伸ばしをするために蒸気のアイロン掛けを行う際に、当て布自体が蒸気単独あるいは蒸気と糊剤や柔軟材を放出し、スチームアイロンや霧吹き等の蒸気発生器を不要とするだけでなく、アイロン掛けと同時に糊付けや柔軟加工等の仕上げ加工を可能とする当て布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来家庭用、業務用を問わず衣服に蒸気アイロンを掛けるときは専用のスチームアイロンや蒸気プレス機を使用するか、あるいは衣服に霧吹きで水分を与えて衣服を湿らせ、いずれもテカリ防止のために熱板と衣服の間に当て布を介在させなければならなかった。蒸気プレス機の場合は毎回当て布を介在させるのではなく、熱板が直接衣服にあたらないように当て布代替の保護布帛で熱板を覆うように設計されている。
【0003】該当て布は熱プレス温度やアイロン温度に耐えるだけの要求性能を満たせばなんでもよく、一般的には金巾と呼ばれる綿織物が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これには次のような欠点があった。スチームアイロンは一般的に高価であり、使用中に目詰まりすることが多く、折角スチームアイロンを持ちながらも原始的な霧吹きを併用せざるを得ない状況である。また霧吹きは必要な場所のみに水分を与えるのではなく、周囲に飛び散り不必要なところを濡らしたり、水分量の調整が困難なために必要以上の水分を与えて、アイロン掛けの時間を長くしたりする厄介なものであった。
【0005】またアイロン掛け時に吹き付ける糊剤や柔軟剤は既に市販されているが霧吹きで吹き付けるために吹き付け量の制御が困難で、糊剤や柔軟剤の濃淡が発生して均一なアイロン掛けができなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】アイロン掛け時の当て布にあらかじめ水分を含浸してなる当て布をアイロンと衣服の間に介在させてアイロンを掛けることにより均一なアイロン掛けが簡便にできる。該当て布は目付量200g/m2以下の不織布、織物が良く、材質はアイロン掛け温度に耐えるものであれば合成繊維でも、天然繊維、あるいはこれらの混合物、交織物、混紡物であっても良い。
【0007】目付量が200g/m2以上の場合は断熱性が大きく衣服に必要な蒸気浸透に時間がかかるだけでなく、蒸気放出のために無駄な熱量を要したり、逆に蒸気浸透前に蒸発してしまい実用に供さない。目付量200g/m2以下の場合、低目付であればあるほど熱伝導性が良く、蒸気放出が速やかに行われる利点があるが、水分保持量が少なくなるので実用的には20g/m2以上のものが望ましい。
【0008】当て布に含浸させる水分は加工適正の上から、当て布自重の0.5倍量以上3倍量以下が望ましい。水分量が当て布自重の0.5倍量未満の場合はシワ伸ばし前に水分が当て布内で拡散蒸発してしまい、3倍量を超えるとアイロン掛け時間をいたずらに延ばすことになる。
【0009】当て布に含浸させる水分中にあらかじめ糊剤を0.5%以上10%以下の濃度で混合しておくことによりアイロン掛けのみで均一な糊付け加工が可能となる。糊剤濃度が0.5%未満の場合は当て布内部に糊剤が残って実用に供しない。糊剤濃度が10%をこえるときにはアイロンに糊剤が付着して、アイロンが滑らなくなって、実用性がない。
【0010】さらに当て布に含浸させる水分中に柔軟剤を0.5%以上10%以下の濃度で混合しておくことによりアイロン掛けのみで均一な柔軟仕上、静電気傷害防止加工が可能となる。柔軟剤濃度が0.5%未満の場合は仕上げ効果がなく、10%をこえる場合は柔軟剤によるテカリが発生して実用に供さない。
【0011】該糊剤および柔軟剤は併用して湿潤当て布の含浸水に混合することにより糊付け加工と帯電防止加工を同時に行うことができる。
【発明の実施の形態】
【実施例1】
【0012】パルプ60%レーヨン繊維40%からなる目付40g/m2の水流交絡不織布を20cm×30cmにカットして折りたたみシートとする。該折りたたみシート40枚を積層してフィルム包材に内包する。該シートを内包した袋に該シートの自重の2倍となる192gの精製水を充填して水含浸当て布となした。
【実施例2】
【0013】レーヨン繊維70%ポリエステル繊維30%からなる目付30g/m2のサーマルボンド不織布を精製水95、柔軟剤2.5、糊剤2.5からなる水溶液に浸してロールで絞り、含浸液量を45g/m2として後20cm×30cmにカットして当て布となした。
【0014】
【発明の効果】以上説明したところの当て布を使用して衣服にアイロンを掛けると、スチームアイロンの目詰まりによるイライラ感に悩まされること無く、霧吹きを使用した場合よりも短時間で、非熟練者でもきれいに仕上げることができた。
【0015】さらに該当て布を使用することにより事前の洗濯槽でのリンスや柔軟仕上剤および乾燥機内で使用するファブリックソフナーが不要となり、洗濯乾燥仕上げの全工程での時間短縮と化学仕上剤の有効利用による省資源化が図れた。
【出願人】 【識別番号】301026815
【氏名又は名称】合資会社テクノ・ファブリカ
【出願日】 平成14年3月20日(2002.3.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−265899(P2003−265899A)
【公開日】 平成15年9月24日(2003.9.24)
【出願番号】 特願2002−77584(P2002−77584)