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【発明の名称】 弾性経編物およびその製造方法
【発明者】 【氏名】鈴木 英俊

【氏名】ジョーン イー.ボリーク

【要約】 【課題】ファンデーション等のインナーウェアおよびアクティブウェア、水着、レオタード等のスポーツウェアに好適に使用される、全方向に対して均等で良好な伸長性と回復性を兼ね備える弾性経編物を得ること。

【解決手段】弾性糸および非弾性糸から編成される弾性経編物であって、たて方向およびよこ方向、ならびにたて方向に対して45゜の方向および/またはよこ方向に対して45゜の方向の伸縮特性が、下記式を満足することを特徴とする弾性経編物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】弾性糸および非弾性糸から編成される弾性経編物であって、たて方向およびよこ方向、ならびにたて方向に対して45゜の方向および/またはよこ方向に対して45゜の方向の伸縮特性が、下記式を満足することを特徴とする弾性経編物。
1<P+80/ P−15≦5(ここで、P+80 :編物を伸長率80%にて3回伸縮処理したときの、第3回目の80%伸長時の伸長力(cN)
P−15 :編物を伸長率80%にて3回伸縮処理したときの、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させたときの緊迫力(cN))
【請求項2】前記弾性糸が2針オーバーラップされ、かつ全通しで編成されたことを特徴とする請求項1に記載の弾性経編物。
【請求項3】前記弾性糸がポリウレタン弾性糸であることを特徴とする請求項1または2に記載の弾性経編物。
【請求項4】前記弾性糸が、ポリオール成分がテトラヒドロフランと3−アルキルテトラヒドロフランとのコポリエーテルポリオールであるポリウレタンエラストマーからなるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弾性経編物。
【請求項5】弾性糸と非弾性糸を用いて編成するに際し、前記弾性糸を2針オーバーラップし、かつ全通しで編成することを特徴とする弾性経編物の製造方法。
【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の弾性経編物が使用されてなることを特徴とするスポーツウェア。
【請求項7】請求項1〜4のいずれかに記載の弾性経編物が使用されてなることを特徴とするインナーウェア。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は良好な伸長性と回復性を兼ね備えた弾性経編物およびその製造方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、ファンデーション等のインナーウェアおよびアクティブウェア、水着、レオタード等のスポーツウェアに好適に使用される、全方向に対して均等で良好な伸長性と回復性を兼ね備える弾性経編物に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、インナーウェアおよびスポーツウェア等の伸縮性が要求される用途に対して、弾性経編物が使用されている。
【0004】インナーウェア等に使用される弾性経編物は、優れた伸長性、回復性を備え、かつ着用者の体型に応じて、補整が行えるなど機能面の向上が要求されている。
【0005】また、スポーツウェア等に使用される弾性経編物は、身体の運動に対する追従性、着脱の容易さ、着脱時の快適性が要求されている。
【0006】弾性経編物は、たて方向の伸長性や回復性がよこ方向に比べ高いという特徴がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】インナーウェアやスポーツウェアを設計し製造する際、使用する編物の伸長性や回復性の高い方向を基準としてパターン取りや裁断および縫製を行うことが行われている。しかしながら、編物の方向によって伸長性や回復性が異なるためにパターン取りに制約が生じ、反物の用尺あたりのパーツの取れ高が少なくなったり、またロスが増加する問題があった。
【0008】さらに、近年、スポーツウェアでは、着用部位に適合した伸縮性が求められていて、特に等方性に優れた編物を使用する要求が高まってきている。
【0009】しかしながら従来の編物は、伸長性や回復性においてたて方向、よこ方向およびたて方向またはよこ方向と45°方向に対しても等しいものを得ることはできなかった。
【0010】本発明の目的は、ファンデーション等のインナーウェアおよびアクティブウェア、水着、レオタード等のスポーツウェアに好適に使用される、全方向に対して均等で良好な伸長性と回復性を兼ね備える弾性経編物およびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性経編物は、前記課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0012】すなわち、弾性糸および非弾性糸から編成される弾性経編物であって、たて方向およびよこ方向、ならびにたて方向に対して45゜の方向および/またはよこ方向に対して45゜の方向の伸縮特性が、下記式を満足することを特徴とする弾性経編物である。
【0013】1<P+80/ P−15≦5(ここで、P+80 :編物を伸長率80%にて3回伸縮処理したときの、第3回目の80%伸長時の伸長力(cN)
P−15 :編物を伸長率80%にて3回伸縮処理したときの、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させたときの緊迫力(cN))
本発明の弾性経編物の製造方法は、前記課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0014】すなわち、弾性糸と非弾性糸を用いて編成するに際し、前記弾性糸を2針オーバーラップし、かつ全通しで編成することを特徴とする弾性経編物の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の弾性経編物は、弾性糸および非弾性糸から編成されるものである。本発明で使用される弾性糸として、ポリウレタン弾性糸、ポリエーテル・エステル弾性糸、ポリアミド弾性糸等、もしくは、天然ゴム、合成ゴム、半合成ゴムからなる糸状のいわゆるゴム糸、または、これ等を主体とした他の有機合成樹脂体との複合もしくは混合によって得られる弾性糸が好ましく、糸自身がゴム状弾性を有するものが好ましい。
【0016】弾性糸としては、モノフィラメント、マルチフィラメントのいずれであってもよい。
【0017】また、弾性糸は、そのまま生糸として使用してもよく、非弾性糸もしくは弾性糸で被覆した加工糸として使用してもよい。
【0018】本発明で使用する弾性糸として、特にポリウレタン弾性糸が好ましい。
【0019】好ましいポリウレタン弾性糸として、ソフトセグメントとしてコポリエステルジオールなどの長鎖ジオール、ハードセグメントとしてジフェニルメタン−4,4ジイソシアネートなどのジイソシアネートおよび鎖伸長剤として二官能性水素化合物を主構成成分とするポリエステル系弾性糸またはソフトセグメントとしてポリテトラメチレンエーテルグライコール、ハードセグメントとしてジフェニルメタン−4,4ジイソシアネート、鎖伸長剤として低分子量の二官能性水素化合物を主構成成分とするポリエーテル系弾性糸が例示される。
【0020】また、ポリエーテル・エステル系弾性糸として、ソフトセグメントとしてポリテトラメチレンエーテルグライコール、ハードセグメントとしてポリブチルテレフタレートを主構成成分とするものが例示される。
【0021】本発明で使用され得るポリウレタン弾性糸に用いるポリウレタン重合体のポリウレタンセグメントは、いずれも長鎖のポリエーテルセグメント、ポリエステルセグメントまたはポリエーテルエステルセグメント等のソフトセグメント(a)とイソシアネートと鎖伸長剤であるジアミンまたはジオールとの反応により得られる比較的短鎖のセグメントであるハードセグメント(b)とから構成される。
【0022】かかるポリウレタン重合体のソフトセグメント(a)としては、1)テトラメチレングリコール、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン等から得られる重合体または共重合体であるポリエーテルセグメント、2)エチレングリコール、テトラメチレングリコール、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール等のジオールとアジピン酸、コハク酸等との二塩基酸とから得られるポリエステルセグメント、3)ポリ-(ペンタン−1、5−カーボネート)ジオール、ポリ−(ヘキサン−1、6−カーボネート)ジオール等から得られるポリエーテルエステルセグメントを用いることが好ましく、中でも伸長の際の抵抗力を軽減させ、ガイド、針等による抵抗力を低減させて編成の際の糸切れを防止する観点から、テトラヒドロフランと3−アルキルテトラヒドロフランとのコポリエーテルポリオールを使用するものがより好ましい。特に重合度の高いコポリエーテルポリオールを使用するものが優れた伸縮特性を得る観点から好ましい。
【0023】前記ポリウレタン重合体は、ヒドロキシル末端ソフトセグメント前駆体を有機ジイソシアネートで重付加反応させること(キャッピング反応)によって得られたプレポリマ生成物をアミン鎖伸長剤またはジオール鎖伸長剤で鎖伸長させて得ることができる。
【0024】ポリウレタン重合体に供する有機ジイソシアネートとしては、ビス−(p−イソシアナートフェニル)−メタン(以下、MDIと略する)、トリレンジイソシアネート(以下、TDIと略する)、ビス−(4−イソシアナートシクロヘキシル)−メタン(以下、PICMと略する)、ヘキサメチレンジイソシアネート、3、3、5−トリメチル−5−メチレンシクロヘキシルジイソシアネート等を用いることができるが、中でもMDIが好ましい。
【0025】鎖伸長剤としては、アミン鎖伸長剤が好ましく使用され、例えば、エチレンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミンがポリウレタンウレアを形成させるために好ましく使用される。
【0026】アミン鎖伸長剤は、1種のみのジアミンに限定されるわけでなく、複数種のアミンからなるものであってもよい。鎖停止剤は、ポリウレタンウレアの最終的な分子量の調節を助けるために反応混合物に包有させることができる。通常、鎖停止剤として活性水素を有する一官能性化合物、たとえばジエチルアミン等を使用することができる。
【0027】また、鎖伸長剤としては、上記アミンに限定されることはなく、ジオールであってもよい。例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびパラキシリレンジオール等を用いることができる。ジオール鎖伸長剤は、1種のみのジオールに限定されるわけでなく、複数種のジオールからなるものであってもよい。また、イソシアネート基と反応する1個の水酸基を含む化合物と併用していてもよい。この場合、このようなポリウレタンを得る方法については溶融重合法、溶液重合法など各種方法を採用することができ、限定されるものではない。重合の処方についても、特に限定されずに、たとえば、ポリオールとジイソシアネートと、ジオールからなる鎖伸長剤とを同時に反応させることにより、ポリウレタンを合成する方法等を採用することができ、いずれの方法によるものでもよい。
【0028】さらに本発明の効果を損なわない範囲で他の安定剤を配合することも好ましい。
【0029】ポリウレタン重合体を溶液とする場合に用いる溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略する)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を使用することができるが、DMAcが最も一般的に使用される溶媒である。
【0030】ポリウレタン重合体の溶液濃度は特に限定されないが、通常30%以上40%以下(溶液の全重量を基準にして)が好ましく、特に35%以上38%以下が乾式紡糸法の場合に好ましい。
【0031】本発明においては、ポリウレタン重合体からポリウレタン弾性糸を紡糸する方法は特に限定されるものではないが、例えば、1)ジオールを鎖伸長剤として用いるポリウレタン弾性糸の場合、溶融紡糸法、乾式紡糸法または湿式紡糸法等を採用することが好ましく、また2)アミンを鎖伸長剤として用いるポリウレタン弾性糸の場合、通常乾式紡糸法を採用することが好ましい。
【0032】なお、紡糸の際、糸と紡糸機のガイド等との摩擦を低減させたり、静電気の帯電を防止させる目的で、ジメチルシリコーン、ジメチルシリコーンのメチル基の一部を他のアルキル基、フェニル基、アミノ基等で置換した変成シリコーン等のシリコーンオイル、鉱物油等の油剤が糸に付与されることも好ましく、油剤が付与されていなくてもよい。得られる弾性糸の断面形状は円形であってもよく、扁平であってもよい。
【0033】弾性糸の繊度は、22デシテックス以上100デシテックス以下が好ましい。
【0034】次に、本発明で使用する非弾性糸について説明する。
【0035】本発明で使用する非弾性糸は、フィラメント糸または紡績糸のいずれであってもよい。
【0036】具体的には、フィラメント糸として、レーヨン、アセテート、ポリアミド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、塩化ビニル等の化合繊または絹(生糸)等が好ましく用いられ、態様は原糸、仮ヨリ加工糸、もしくは先染糸等のいずれであってもよく、また、これらの複合糸であってもよい。
【0037】これらは、いずれも撚糸加工のし易い、安定した糸条であることが好ましい。
【0038】また、紡績糸は、木綿、羊毛、麻、絹等の天然繊維、レーヨン、ポリアミド、ポリエステル、アクリロニトリル、ポリプロピレン、塩化ビニール系等の化合繊からなるステープルであって、これらが単独もしくは混紡された紡績糸であればよい。
【0039】非弾性糸がフィラメント糸である場合、22〜100デシテックスの範囲が好ましく、22〜55デシテックスの範囲がより好ましい。
【0040】本発明は、弾性糸と非弾性糸が編成された経編物である。経編物としては、一種類の繊維で製編されていてもよく、また、種類の異なる繊維が交編されていてもよい。
【0041】本発明の組織としては、弾性糸が2針オーバーラップされ、全通しで編成されたものである。
【0042】製編は、トリコット編機、ラッシェル編機等によって行われるのが好ましい。
【0043】本発明の弾性経編物は、たて方向の伸縮特性およびよこ方向の伸縮特性、ならびにたて方向に対して45゜の方向またはよこ方向に対して45゜の方向の伸縮特性、もしくはたて方向に対して45゜の方向およびよこ方向に対して45゜の方向の伸縮特性が、下記式を満足する。
【0044】1<P+80/ P−15≦5(ここで、P+80 :編物を伸長率80%にて3回伸縮処理したときの、第3回目の80%伸長時の伸長力(cN)
P−15 :編物を伸長率80%にて3回伸縮処理したときの、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させたときの緊迫力(cN))
編物のたて方向とは、反物の長尺方向を意味し、よこ方向とは、反物の巾方向を意味する。
【0045】たて方向に対して45゜の方向、よこ方向に対して45゜の方向とは、たて軸をYとし、よこ軸をXとしたとき、たて軸だけでみてみると、たて軸Yに対して+45°、−45°の方向をそれぞれいい、よこ軸だけでみてみると、よこ軸Xに対して+45°、−45°の方向をそれぞれいう。
【0046】本発明において、伸縮特性が前記式を満足しないと、全ての方向に対して、伸びやすく、良好な緊迫力を保持し、かつ回復性に優れた弾性経編物を得ることができない問題がある。
【0047】本発明の弾性経編物は、水着、レオタード等のスポーツウェアまたはファンデーション等のインナーウェアに好適に使用される。
【0048】次に、本発明の弾性経編地の製造方法について説明する。
【0049】本発明においては、編成の際、弾性糸を2針オーバーラップし、かつ全通しとすることが重要である。
【0050】以下、具体的に、2枚のガイドバーを備えた経編機を使用した場合について説明していく。
【0051】2枚のガイドバーのバックバーに弾性糸を供給し、フロントバーに非弾性糸を供給する。弾性糸は全通しとし、1本の弾性糸を2本の針で同時に引き下げる際、シンカーを針間に存在させ、弾性糸をその上端に横たわらせる2針オーバーラッピングする。
【0052】バックバーで弾性糸を2針オーバーラップさせて、例えば、2−4/2−0/、2−0/2−0で示される閉じ目による二目編組織、または、4−2/0−2/で示される開き目による二目編組織が例示される。
【0053】フロントバーで非弾性糸は、全通しとするのが好ましく、例えば、1−2/1−0/で示される1/1トリコット編組織(デンビ)、2−3/1−0/で示される1/2トリコット編組織(プレーンコード)、2−0/0−2/2−0/2−4/4−2/2−4/もしくは1−2/1−2/1−2/1−0/1−0/1−0/で示される6コースサテンネット編組織、2−0/2−4/4−2/4−6/4−2/2−4/で示されるパワーネット編組織が例示される。
【0054】さらに本発明を図面を用いて説明する。図1は本発明の弾性経編物の一例の編組織を示す概略図である。
【0055】経編機を使用し、フロントバーに非弾性糸としてナイロン糸等を供給し、バックバーに弾性糸であるポリウレタン弾性糸を供給する。バックバーにおいてはポリウレタン弾性糸を全通しとし、2針オーバーラップし、2−0/2−4/で示される閉じ目の二目編組織とし、フロントバーにおいては、ナイロン糸を1/1トリコット編組織(デンビ)として編成することができる。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0057】本発明の伸縮特性の評価方法について以下に説明する。
[伸縮特性]本発明における弾性たて編物の伸縮特性は、JIS L 1018に準ずる測定方法により測定した。
(編地の伸長力および緊迫力)1.5cm×16.0cmの試験片を、たて方向とよこ方向とたて方向に対して45度に交わる方向にそれぞれ採取し、試験片を上部つかみ幅2.5cm、下部つかみ幅3.5cm、引張り間隔10.0cmとして定速伸長型引張試験機に取り付け、80%の伸度を設定し、30±2cm/分の速度で伸長回復を3回繰り返し、第3回目における80%伸長時の伸長力(cN)、および15%回復時の緊迫力(cN)を読み取り、N=2の平均を求めた。
【0058】[実施例1]カールマイヤー社製ラッシェル編機(RSE 4N 56GG)を用い、フロントバーに非弾性糸であるナイロン糸(デュポン社製 ナイロン、タイプ665D、44デシテックス)を、バックバーに弾性糸であるライクラ糸(デュポン社製”ライクラ”(登録商標)、タイプ906B、83デシテックス)を供給し、前記弾性糸を2針オーバーラップして1針アンダーラップした。
【0059】また、弾性糸は全通し(フルセット)とした。非弾性糸を1/1トリコット(デンビ)編組織とする図1に示される二目編組織とした。また、表1に伸縮特性を示す。
【0060】実施例1により得られた弾性経編物を用いて、編物のたて方向に対してパターンの主軸を取りウェア設計したものおよび編物のよこ方向にパターンの主軸を取りウェア設計したものおよび編物のたて方向あるいはよこ方向と45度に交わる方向にパターンの主軸を取りウェア設計したものおよび編物の方向に関係なくランダムな方向にパターンの主軸を取りウェアを設計したものそれぞれについて、ファンデーションおよびサイクリングショーツ(スパッツ)を縫製した。これらのファンデーションおよびサイクリングショーツは、いずれも身体の動きにフィットして伸縮し、しかも生地が伸びた状態でも縮んだ状態でも、適度の緊迫力を有するにもかかわらず不快な緊迫力や突っ張り感のない優れた伸縮性を有するものであった。
【0061】
【表1】

【0062】[比較例1]実施例1で使用した編機を用い、実施例1と同一の糸使いで、非弾性糸を1/2トリコット編組織とし、弾性糸を1/1トリコット(デンビ)組織とする図2に示されるハーフトリコット編組織を編成した。
【0063】[比較例2]実施例1で使用した編機を用い、実施例1と同一の糸使いで、図3に示される6コースサテンネット編組織を編成した。
【0064】比較例1および2により得られた弾性経編物を用いて、編物のたて方向に対してパターンの主軸を取りウェア設計したものおよび編物のよこ方向にパターンの主軸を取りウェア設計したものおよび編物のたて方向あるいはよこ方向と45度に交わる方向にパターンの主軸を取りウェア設計したものおよび編物の方向に関係なくランダムな方向にパターンの主軸を取りウェアを設計したものそれぞれについて、ファンデーションおよびサイクリングショーツ(スパッツ)を縫製した。これらのファンデーションおよびサイクリングショーツは、編物のたて方向に対してパターンの主軸を取りウェア設計されたものは身体の動きにフィットして伸縮し、適度な緊迫力を有するにもかかわらず不快な突っ張り感のない優れた伸縮性を有するものとなったが、編物のよこ方向にパターンの主軸を取りウェア設計されたものは、過度の緊迫力や突っ張り感を有するものとなり、編物のたて方向あるいはよこ方向と45度に交わる方向にパターンの主軸を取りウェア設計されたものは身体の動きにフィットせず、生地にたるみが生じたり、緊迫力が不足し、たよりなさを感じるものとなった。すなわち、比較例1および2により得られた弾性経編物は、たて方向、よこ方向、たて方向(よこ方向)と45度に交わる方向のいずれの方向においても伸縮特性が均等でないため、ウェア設計に際して、パターンの取り方に制約を受け、生地のロスが増加したものとなった。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、たて方向およびよこ方向およびたて方向あるいはよこ方向と45度に交わる方向全ての方向において、伸びやすくて、低伸長時に緊迫力が適度に高く、高伸長時においても高すぎない適度の伸長力および緊迫力を有し、高伸長してもへたらずに優れた復元力を有する弾性経編物を提供できるさらに本発明の弾性経編物を使用して縫製製品の設計をする際にパターンの取り方に制約を受けず、また、得られた縫製製品も身体の動きにフィットして伸縮し、しかも生地が伸びた状態でも縮んだ状態でも、適度の緊迫力を有するにもかかわらず不快な緊迫力や突っ張り感のない優れた伸縮性を有するファンデーション等のインナーウェアおよびアクティブウェア、水着、レオタード等のスポーツウェア等に好適なものである。
【出願人】 【識別番号】000219266
【氏名又は名称】東レ・デュポン株式会社
【出願日】 平成13年11月28日(2001.11.28)
【代理人】 【識別番号】100117938
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 謙二
【公開番号】 特開2003−166152(P2003−166152A)
【公開日】 平成15年6月13日(2003.6.13)
【出願番号】 特願2001−362319(P2001−362319)