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【発明の名称】 レース編地
【発明者】 【氏名】間鍋 正美
【住所又は居所】福井県福井市若栄町601番地 株式会社タケダレース内

【要約】 【課題】スカラップ等による曲線形状をなす側縁部において、伸長性や伸縮力を強化するとともに、曲線形状形成のためのカット部分からのほつれを防止し、衣類としての着用状態での体裁を良好に保持できるレース編地を得る。

【解決手段】編地全体に伸縮性が付与され、側縁が大きなカーブの湾曲状やスカラップSによる略波形状またはこれらの組合せ形状をなすレース編地Aであり、編地側縁部a1に所定幅で、編地全体に配される第1の伸縮性糸とは別の伸縮強化用の伸縮性糸を挿入し、伸長性及び伸縮力の一方又は双方が他部分5より大きい帯状の強化伸縮部6をスカラップS等の曲線形状の側縁との対応形状をなすように形成し、強化伸縮部6の縁に沿って外方の編地部分A’をカットし、該側縁に沿ってほつれ防止糸7を編み込む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】地編組織に対して伸縮性糸が配されて経編編成され、編地全体に伸縮性が付与されるとともに、側縁が大きなカーブの湾曲状やスカラップとしての略波形状またはこれらの組合せ形状等の曲線形状をなすレース編地であって、前記編地の側縁部に所定幅で、編地全体に配される第1の伸縮性糸とは別の伸縮強化用の伸縮性糸が挿入されて編成され、伸長性及び伸縮力のー方又は双方が他部分より大きい帯状の強化伸縮部が形成されるとともに、前記伸縮強化用の伸縮性糸が前記側縁の曲線形状に沿ってウエールを順次移行して挿入されることにより、該強化伸縮部の少なくとも外縁が前記側縁の曲線形状と略対応した形状をなして編方向に連続し、該強化伸縮部の外縁に沿って外方の編地部分がカットされて前記側縁が曲線形状をなしており、該側縁に沿ってほつれ防止糸が編み込まれてなることを特徴とするレース編地。
【請求項2】前記強化伸縮部における伸縮強化用の伸縮性糸が、前記第1の伸縮性糸より伸長性及び/又は伸縮力が大きい弾性糸である請求項1に記載のレース編地。
【請求項3】地編組織が非伸縮性糸より経編編成され、側縁が大きなカーブの湾曲状やスカラップとしての略波形状またはこれらの組合せ形状等の曲線形状をなすレース編地であって、前記編地の側縁部に所定幅で、伸縮性糸が挿入されて編成され、伸長性及び伸縮力の一方又は双方が他部分より大きい帯状の伸縮部が形成されるとともに、前記伸縮性糸が前記側縁の曲線形状に沿ってウェールを順次移行して挿入されることにより、該伸縮部の少なくとも外縁が前記側縁の曲線形状と略対応した形状をなして編方向に連続し、該伸縮部の外縁に沿って外方の編地部分がカットされて前記側縁が曲線形状をなしており、該側縁に沿ってほつれ防止糸が編み込まれてなることを特徴とするレース編地。
【請求項4】前記ほつれ防止糸が、前記曲線形状の側縁に沿って地編のウェールを順次移行しながら各ウェールで地編糸のループとともにループ形成するように編み込まれてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のレース編地。
【請求項5】前記伸縮強化用の伸縮性糸が動きを異にする複数の筋により導糸される複数グループの伸縮性糸よりなり、各グループの伸縮性糸によりそれぞれ帯状の強化伸縮部が形成され、そのーつの強化伸縮部が前記編地の側縁の曲線形状に沿って設けられてなる請求項1、2、4のいずれか1項に記載のレース編地。
【請求項6】前記伸縮強化用の伸縮性糸として、伸長性及び/又は伸縮力を異にする複数の糸が配されて、該強化伸縮部の伸長性及び/又は伸縮力が幅方向で段階的に変化せしめられてなることを特徴とする請求項1、2、4、5のいずれか1項に記載のレース編地。
【請求項7】各種の衣類に使用されるレース編地である請求項1〜6のいずれか1項に記載のレース編地。
【請求項8】地編糸が、編目を形成する編糸と、各ウェールの編目列に対して所要コースで横振り挿入される挿入糸とよりなり、この地編の挿入糸として伸縮性糸を用いて編成されてなる請求項1、2、4〜7のいずれか1項に記載のレース編地。
【請求項9】前記伸縮強化用の伸縮性糸の編成部分への供給を変速送りで行い、強化伸縮部の中で編方向において部分的に伸縮力を変化させてなる請求項1、2、4〜8のいずれか1項に記載のレース編地。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として伸縮性を有するレース編地、特にガードル、ブラジャー、ショーツ、スリップ等の女性用下着やボディスーツ、水着、レオタード等のスポーツウェアその他の衣類に好適に使用できる経編編成によるレース編地に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来より、ガードル、ブラジャー、ショーツ、スリップ等の女性用下着やボディスーツ、水着、レオタード等のスポーツウエアその他の衣類において、経編編成等による伸縮性を有するレース編地が使用されることが多い。
【0003】このレース編地として、経編編成による場合、地編の基本組織を、鎖編糸と挿入糸によるサテン編、プレーンコード編、デンビ編、チュール編あるいはメッシュ調の編組織にして、ポリウレタン繊維等のスパンデックス糸その他の伸縮性糸を挿入して編成することにより、編地全体に比較的大きな伸長性や伸縮性を付与し、これに柄筬による通常のレース柄、あるいはジャカードガイド筬による厚地、薄地、穴地等の変化による所謂ジャカードレース柄を構成したものが一般的である。
【0004】従来のレース編地は、伸縮性糸が編地全体に挿入されて、編地全体が略一様な伸長性や伸縮力を有するものである。そのため、このレース編地を使用して作ったガードルやブラジャー等の衣類を着用した場合に、ある程度のフィット性は得られるものの、体型や着用状態に応じて部分的に大きい伸長性や伸縮力(伸縮パワー)を得ることができず、特にスカラップが形成された縁部ではめくれ上がり等が生じ易く、着用状態の安定感が乏しい上、体型を補整する機能も得られないものであった。そのため、縁部等の所要の個所に大さい伸長性や伸縮力を持たせるように、テープ状の伸縮性生地を当て布として縫着していた。
【0005】しかしながら、別の伸縮性生地を当て布にして部分的に伸縮力を大きくした衣類は、当て布が存在する部分と存在しない部分との境界部に、厚みの違いによる段差があらわれ、それがアウターウエアの外側からも視覚でき、外観的体裁を著しく低下させるという問題があった。また縫合部が硬くなって肌触りが悪くなり、着用者に不快感を与えるという問題もあった。
【0006】そのため、近年、経編や丸編による伸縮性生地において、当て布を使用することなく、部分的に伸長性や伸縮力を高めることが提案されている。
【0007】例えば、特公平7−116663号には、非伸縮性糸と2種以上の伸縮性糸とを交編することにより、部分的に高い伸縮性を有する部分と低い伸縮性を有する部分とを、切り替え部を有しないように連続させて編成することが提案されている。
【0008】しかしながら、前記提案の場合、前記高伸縮性部分と低伸縮性部分との切り替えによる段差が生じることはないが、前記高伸縮性部分と低伸縮性部分との境界線が編立ての方向に略直線状、すなわち丸編の場合は周万向に、経編の場合はウエール方向(経方向)に直線状をなしている。
【0009】そのため、図9のように、仮に波形状のスカラップ(S)が側綾部に形成されている編地の場合には、スカラップ(S)の谷部(S2)より内方で編方向に略直線状に前記高伸縮性部分(a)が形成されることになる。そのため編地側縁部のめくれ上がり防止等の機能は充分に発揮できない。例えば、ガードルやショーツあるいはブラジャー等に使用した場合、前記スカラップ(S)の山部(S1)が浮いたり、めくれ上がったりすることがあり、不体裁なものである。殊に、前記スカラップの波形が大きくて谷部(S2)が深いものほど、前記山部(S1)のめくれ上がりが生じ易くなる。
【0010】また、実開平7−28921号公報には、少なくとも一部にレースが用いられている衣類において、伸縮パワーを付与したい所定の部位に、弾性繊維糸を用いて伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーの弱い領域とを形成した伸縮性レースを用いることが提案されている。
【0011】しかしながら、この提案で使用する前記伸縮性レースにおいても、伸縮パワーを付与した領域については、経編編成によるものであっても、その編方向に略直線状に形成されている。
【0012】すなわち、この種の伸縮性レースは、これを編成する経編機の筬構造の関係から、地編の伸縮パワーを付与した領域が、編方向に略直線状をなしているのが一般的であり、そのため編地の側縁部に波形状のスカラップが形成されている場合においても、図9に示すように、前記領域がスカラップの曲線形状とは関係なく編方向に略直線状に形成されている。そのため、該伸縮パワーの強い領域から外れたスカラップの山部がめくれ上がり易く、着用状態が不体裁になり易いものである。
【0013】さらに、この種の経編編成によるレース編地において、側縁に略波形状のスカラップを形成する場合、前記スカラップ等の谷部に相当する部分では地編の複数列のウェールを切断して、該スカラップの外方の編地を切除することにより形成するのが普通である。
【0014】そのため、スカラップに沿って柄糸等が編み込まれていても、地編組織のウェールが特にスカラップの山部の編終わり側の切断個所から編始めの方向へほつれ易くなる。特に、編地側縁部に伸長性や伸縮力を大きくした強化伸縮部を設けた場合は、衣類としての使用において大きな伸縮が繰り返されてその動きが大きくなるため、前記のほつれがさらに生じ易く、着用状態を低下させる結果となっている。
【0015】また、編地側綾部に前記強化伸縮部を設ける場合は、スカラップの谷部の凹入形状が比較的大きく設定され、凹入形状のためにカットされるウェールが数列〜20数列あるいはそれ以上にもなり、そのため前記のほつれが生じ易く、スカラップの凸状縁部分がめくれ上がり易いために、前記のほつれが生じ易く、衣類としての着用状態が不体裁なものになる。
【0016】なお、特開平12−8203号公報にみられるように、非伸縮性糸と伸縮性糸とにより経編編成されるレース編地において、地編の表側に現れる編組織の変化により、伸縮力の強い部分を形成し、この伸縮力の強い部分をカーブさせたパターン形状とするのは、高伸縮性部分と低伸縮性部分とに大きな差をつけることができず、体型補整や着用状態等の機能上は充分に満足できるものではない。
【0017】本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、側縁が大きなカーブの湾曲状やスカラップによる略波形状またはこれらの組合せ形状等の曲線形状をなす経編編成によるレース編地として、曲線形状の編地側縁部の伸長性や伸縮力(伸縮のパワー)あるいはその双方を強化するとともに、曲線形状とするためにカットしたウェールのほつれを防止でき、各種衣類としての着用状態での体裁を良好に保持できるレース編地を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、地編組織に対して伸縮性糸が配されて経編編成され、編地全体に伸縮性が付与されるとともに、側縁が大きなカーブの湾曲状やスカラップとしての略波形状またはこれらの組合せ形状等の曲線形状をなすレース編地であって、前記編地の側縁部に所定幅で、編地全体に配される第1の伸縮性糸とは別の伸縮強化用の伸縮性糸が挿入されて編成され、伸長性及び伸縮力の一方又は双方が他部分より大きい帯状の強化伸縮部が形成されるとともに、前記伸縮強化用の伸縮性糸が前記側縁の曲線形状に沿ってウエールを順次移行して挿入されることにより、該強化伸縮部の少なくとも外縁が前記側縁の曲線形状と略対応した形状をなして編方向に連続し、該強化伸縮部の外縁に沿って外方の編地部分がカットされて前記曲線形状の側縁が形成されており、該側縁に沿ってほつれ防止糸が編み込まれてなることを特徴とする。前記ほつれ防止糸は、前記側縁における少なくともスカラップや大きなカーブによる山部の編終わり側の縁部に編み込んでおくのが好ましい。
【0019】前記の構成により、編地側縁の湾曲状や略波形状等の曲線形状に沿って設けられた前記強化伸縮部分においては、組織の変化のみでは得られない大きな伸長性及び/又は伸縮力を得ることができ、この強化伸縮部と他部分との伸長性や伸縮力の差を大きくできる。そのため、衣類としての使用において、編地側縁部の体型への適応性が増すとともに、曲線形状による突出した縁部分、例えばスカラップの山部や大きなカーブの山部等のめくれ上がりや浮き等を確実に防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。
【0020】しかも、この曲線形状の編地側縁に沿ってほつれ防止糸が編み込まれているため、外方の編地部分がカットされて側縁における湾曲形状や略波形状等の曲線形状が形成されているにも拘わらず、カットされた部分からの編始め方向へのほつれを防止できる。特に、該側縁部で大きな伸縮が繰り返されても、また側縁の曲線形状による凹入、例えばスカラップの谷部等の凹入が比較的大きいものであっても、カットされた地編のウエールのほつれを防止できる。
【0021】前記の強化伸縮部における伸縮強化用の伸縮性糸が、地編全体に配される第1の伸縮性糸より伸長性及び/又は伸縮力が大きい弾性糸であるものとすることができる。これにより、前記編地側縁部の強化伸縮部の伸長性や伸縮力をさらに大きくできる。
【0022】また、本発明の第2は、地編組織が非伸縮性糸より経編編成され、側縁部が大きなカーブの湾曲状やスカラップとしての略波形状またはこれらの組合せ形状等の曲線形状をなすレース編地であって、前記編地の側縁部に所定幅で、伸縮性糸が挿入されて編成され、伸長性及び伸縮力の一方または双方が他部分より大きい帯状の伸縮部が形成されるとともに、前記伸縮性糸が前記側縁の曲線形状に沿ってウエールを順次移行して挿入されることにより、該伸縮部の少なくとも外縁が前記側縁の曲線形状と略対応した形状をなして編方向に連続し、該伸縮部の外縁に沿って外方の編地部分がカットされて前記曲線形状の側緑が形成されており、該側縁に沿ってほつれ防止糸が編み込まれてなることを特徴とする。
【0023】このレース編地の場合、編地全体としては伸縮性を殆ど有さないものでありながら、前記スカラップ等の曲線形状をなす編地側縁部において他より大きい伸長性及び/又は伸縮力を得ることができる。そのため、前記同様に、衣類としての使用において、編地側縁部の体型への適応性が増すとともに、スカラップの山部等の編地側縁のめくれ上がりや浮き等を防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。また、スカラップの略波形状等の曲線形状を形成するためのカット部分からのほつれを確実に防止できる。
【0024】前記各発明のレース編地において、ほつれ防止糸は、前記曲線形状の側縁に沿って地編のウエールを順次移行しながら各ウェールで地編糸のループとともにループ形成するように編み込まれてなるものである。これにより、前記ほつれ防止糸が他のウェールへ移行する個所において、カットされたウエールがほつれていくのを確実に阻止できることになる。
【0025】前記のレース編地において、前記伸縮強化用の伸縮性糸が動きを異にする複数の筬により導糸される複数グループの伸縮性糸よりなり、各グループの伸縮性糸によりそれぞれ帯状の強化伸縮部が形成されてなるものとすることができる。
【0026】これにより、スカラッブとしての略波形状等の曲線形状をなす編地側縁部において、例えばスカラップの略波形状等の側縁の曲線形状に対応した所定の形状で編成できるとともに、これと同時に、編地内方の他の部分においても、任意の形状の1もしくは複数の強化伸縮部を編成することが可能になる。そのため、側縁部を所定の曲線形状に体裁よく美麗に保持するとともに、体型への適応性や体型補整機能をも発揮できるものになる。
【0027】また、前記のレース編地において、前記伸縮強化用の伸縮性糸として、伸長性及び/又は伸縮力を異にする複数の糸が配されて、強化伸縮部の伸長性及び/又は伸縮力が幅方向で段階的に変化せしめられてなるものとするのが好ましい。これにより、前記編地側縁部の強化伸縮部の体型に対するフィット性や着用感をさらに改善できる。
【0028】また、前記のレース編地としては、各種の衣類に使用されるレース編地であるもの、中でも、前記強化伸縮部が衣類においてスカラッブとしての略波形状や大きなカーブの湾曲状等の曲線形状をなす編地側縁において該側縁の形状に対応するように形成されてなるものが好適である。
【0029】また、前記のレース編地において、編目を形成する編糸と、各ウェールの編目列に対して所要コースで横振り挿入される挿入糸とにより地編を編成するものにおいて、前記地編の挿入糸として伸縮性糸を用いて編成することにより、編地の経緯両方向の伸縮性を高めることができる。
【0030】また前記伸縮強化用の伸縮性糸の編成部分への供給を変速送りで行い、強化伸縮部の中で編方向において部分的に伸縮力を変化させてなるものとすることができる。これにより、強化伸縮部のバリエーションに富んだ製品を得ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0032】図1は本発明に係るレース編地の1実施例を示す略示平面図、図2は同上の一部の略示拡大平面図、図3は同上の一部の編組織図、図4は各筬毎に分離したラッピング組織図、図5及び図6は本発明のレース編地の使用例を示す略示斜視図である。
【0033】この実施例のレース絹地(A)は、地編を編成するいわゆる地筬とは別に、柄を編成する柄筬を備える経編機、あるいはジャカード装置により運動が制御される少なくとも1枚のジャカードガイド筬を備える経編機により編成される。
【0034】すなわち、前記の経編機により、レース用の地編の基本組織、例えばウールや絹、綿等の天然繊維あるいは合成繊維等の非伸縮性糸よりなる鎖編糸(1)と挿入糸(2)とによる地編の組織に対して、ポリウレタン繊維等のスパンデックス糸その他よりなる第1の伸縮性糸(3)が、編目を形成しない挿入糸として、あるいは編目を形成する編目形成糸として、編地全体に配されて編成されることにより、編地全体に主として経方向の伸縮性が付与されている。
【0035】そして、前記レース編地(A)の側縁部(a1)には、所要の大きさのカーブの繰り返しによる略波形状をなすスカラップ(S)が形成された場合を示している。特に、編地(A)の側縁部(a1)において、スカラップ(S)の山部(S1)と谷部(S2)の形状に沿って、これより外方の編地部分(A’)がカットされ除去されることにより、所望の略波形状をなすスカラップ(S)が形成されている。すなわち、スカラップ(S)の谷部(S2)を含む形状に沿って、図3の鎖線で示すように地編組織のウエール(W)をカットして、外方の編地部分(A’)を切除することにより形成されている。つまり、この実施例では、側縁の曲線形状が前記スカラップ(S)による略波形状をなしている。このスカラップ(S)の略波形状のカーブの大きさは、レース編地(A)の使用上の態様に応じて適宜設定でき、通常は波形のピッチが数5mm〜数cmとされる。
【0036】前記スカラップ(S)の谷部(S2)の凹入の大きさの程度は、使用態様等によっても異なるが、通常、数列〜20数列のウエールがカットされることにより形成される。
【0037】そして、前記のレース編地(A)の側縁部(a1)には、使用態様に応じて求められる所定幅(所定数のウエール)で、編地全体に配される第1の伸縮性糸(3)とは別の伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)が挿入されて、伸長性及び伸縮力の一方又は双方が他部分(5)より大きい帯状の強化伸縮部(6)が形成されるとともに、伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)が前記編地側縁の曲線形状、すなわち前記スカラップ(S)による略波形状に沿って地編のウェール(W)を順次移行して挿入されて編成されることにより、該強化伸縮部(6)が前記スカラップ(S)による編地側縁との対応形状をなして編方向に連続するように形成されている。
【0038】したがって、このレース編地(A)を、ガードル、ショーツあるいはブラジャー等の衣類に使用した場合に、編地側縁におけるスカラップ(S)の波形状の縁、特に山部(S1)のめくれ上がり等を防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保特できる。
【0039】すなわち、前記の強化伸縮部(6)が、スカラップ(S)の谷部(S2)の位置より内方に形成されているものであると、図5のようにガードル(10)に使用した場合に、着用状態において、湾曲状の山部(S1)がめくれ上がり易く、不体裁になるが、前記のように強化伸縮部(6)が側縁部のスカラップ(S)の形状に対応して形成されていると、山部(S1)の部分においても、前記のめくれ上がりが生じず、湾曲状の山部(S1)も身体にフィットした状態になり、体裁のよい美麗な着用状態を保つことができる。
【0040】前記スカラップ(S)は、前記強化伸縮部(6)の縁に沿って外方の編地部分(A’)がカットされ除去されることにより前記スカラップ(S)が形成されており、該編地側縁部(a1)の強化伸縮部(6)の縁、つまりは曲線形状の側縁に沿ってほつれ防止糸(7)が編み込まれている。
【0041】前記ほつれ防止糸(7)は、前記編地側縁部(a1)のスカラップ(S)の縁、つまりはこれに沿う前記強化伸縮部(6)の縁において、スカラップ(S)の形状に沿って地編のウエール(W)を順次移行しながら各ウエール(W)で地編糸のループとともにループ形成するように編成されている。特に、前記ほつれ防止糸(7)は、少なくとも前記スカラップの山部(S1)における編み終わり側の縁に沿って前記のように編み込んでおくのが好ましく、これにより地編糸の編始め方向へのほつれを効果的に防止することができる。
【0042】前記ほつれ防止糸(7)は、1本の糸がーつのウェールを順次移行していくように編成して実施するほか、2本以上、好ましくは2〜3本のほつれ防止糸(7)を使用して、相隣る2列以上のウエールを順次移行していくように実施してもよい。このように実施するときは、外方の編地部分を切除する際、誤ってほつれ防止糸の1本を切断した場合でも、他のほつれ防止糸によってカバーできることになる。
【0043】また、ほつれ防止糸(7)を編み込む場合、側縁部(a1)のウエール(W)において毎コースループ形成するように編み込むほか、上記ウエールと他のウエール例えば隣接ウエールとの間で交互に移行させながらループ形成するように実施してもよい。このように実施すれば、一つのウエールで、仮に鎖編糸(1)とほつれ防止糸(7)が同時にほつれるようなことがあっても、ほつれ防止糸(7)についてはこれが他のウェールへ移行する個所でほつれが阻止されることになり、その結果、鎖編糸もほつれが阻止され、一層ほつれ難いものになる。
【0044】前記の強化伸縮部(6)の伸長性や伸縮力あるいは強化伸縮部(6)の幅は、ガードルやブラジャー等の女性用下着その他の衣類での使用態様に応じて適宜設定できる。
【0045】前記のレース編地(A)において、前記強化伸縮部(6)における伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)としては、第1の伸縮性糸(3)と同様のポリウレタン繊維等のスパンデックス糸その他の種々の伸縮性糸を用いることができ、その伸長性や伸縮力が第1の伸縮性糸(3)と同じものであっても、この第2の伸縮性糸(4)の挿入により、この部分の伸縮力(パワー)を強化できることになる。実施上は、第1の伸縮性糸(3)より伸長性及び/又は伸縮力が大きい伸縮性糸を用いるのが好ましい。例えば、第1の伸縮性糸(3)が140デニールの場合、前記第2の伸縮性糸(4)として280デニールの糸を用いる。これにより、強化伸縮部(6)の伸長性や伸縮力を、他部分よりさらに大きくでき、かつ使用形態に応じて適宜設定できる。
【0046】また、前記のレース編地(A)において、前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)として、動きを異にする複数の筬により導糸される複数グループの伸縮性糸を所定幅で配して、各グループの伸縮性糸によりそれぞれ前記同様の形状の帯状の強化伸縮部(6)を形成するように編成して実施することも可能である。
【0047】例えば、図7に示すように、前記の側縁部(a1)にスカラップ(S)の形状に沿って形成する強化伸縮部(6)とは、別に、体型補整機能等に応じて求められる所望の内方個所に任意の形状の帯状をなす強化伸縮部(16)を設けておくことができる。
【0048】この場合の強化伸縮部(16)の形状は、例えば、所定のカーブおよびその繰り返しによる波形状、あるいはこの波形状をさらに大きくカーブさせた形状のほか、折れ曲がりのある屈折形状やその繰り返しによるジグザグ状、あるいはこれらの組み合わせ形状やこれらと直線状との組み合わせ形状等、補整機能等の使用上の要求に応え得る種々の形状とすることができる。
【0049】例えば、本発明のレース編地(A)により、図5に示すロングタイプのガードル(10)を製作する場合、側縁部(a1)の強化伸縮部(6)とは別に、そのヒップ部(11)の下部に相当するラインに沿って所定のカーブをなし、さらに腰脇部(12)に向かって延びる形状の強化伸縮部(16)を形成する。この強化伸縮部(16)の幅や位置およびカーブの程度等は、サイズやヒップアップ機能等の狙っている体型補整機能を考慮して適宜設定できる。
【0050】これにより、スカラップ(S)が形成された側縁部(a1)でのめくれ上がり防止やほつれ防止機能とともに、該強化伸縮部(16)の伸縮力でヒップアップ機能を発揮することができる。また、ショーツ等の他の女性用下着、あるいはボディスーツ、水着等のスポーツウエア(図示せず)においても、前記同様に、編地側縁部の強化伸縮部及びほつれ防止糸とは別に、ヒップ部の下部のラインに沿って強化伸縮部を設けることにより、ヒップアップ機能を発揮させることができる。このほか、体型に応じた伸長性や体型補整機能が求められる部分に、その要求に応える伸長性や伸縮力を持った一つもしくは複数の強化伸縮部を設けて実施することができる。いずれの場合も、前記側緑部の強化伸縮部(6)及び内方の強化伸縮部(16)と他の部分(5)との間には、別生地を縫着した場合のような段差が生じないため、外衣をとおして境界部が外側にあらわれる等の不体裁も生じず、美麗で体裁のよいものになる。
【0051】また、本発明のレース編地(A)により、例えば図6に示すブラジャー(20)を製作する場合、縁にほつれ防止糸(7)を編み込んだ所定幅の強化伸縮部(6)を、カップ部(21)の上縁のスカラップ(S)の形状や大きなカーブの湾曲形状に対応した形状に形成して実施することができる。またこの際、カップ部(21)の下縁に沿って大きなカーブの湾曲状をなす強化伸縮部(16)を併せて形成しておくことができる。この強化伸縮部(16)に沿って編地をカットして使用する場合は、この強化伸縮部(16)の縁にほつれ防止糸を編み込んでおくのが好ましい。この場合も、カップ部(21)上縁のスカラップ(S)の山部(S1)あるいは湾曲形状による突出した縁部分を、めくれや浮き等のおそれなく具合よく身体にフィットさせることができ、かつ該スカラップ(S)のカット部分からのほつれも防止でき、体裁良く使用できるものになる。しかも、前記強化伸縮部(6)(16)と他部分(5)との間に別生地を縫着した場合のような段差による不体裁も生じない。
【0052】このブラジャー(20)の場合も、別の強化伸縮部(16)については、その幅やカーブの程度等は、サイズや狙っているバストアップ機能等を考慮して任意に設定できる。またこのブラジャー(20)の場合、強い伸縮力を要求されるバック布(22)の胸脇部に相当する部分や上下縁部にも、前記同様の強化伸縮部(16)を形成しておくことができる。
【0053】このほか、カーブや折れ曲がりの形状が同形、対称形あるいは異形の複数の強化伸縮部を同時に形成することも、また前記の複数の強化伸縮部を部分的に重なりを持つように編成しておくこともでき、重なり部分で伸縮力をさらに強化できる。
【0054】さらに、前記の強化伸縮部(6)における伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)として、伸長性及び/又は伸縮力を異にする複数の伸縮性糸を所要ウエール分ずつ配して、該強化伸縮部(6)内における伸長性及び/又は伸縮力を、幅方向で段階的に変化させることもできる。これにより、前記強化伸縮部(6)を、例えば丸みのある体型に対して良好な体型補整機能を発揮できるものになる。
【0055】すなわち、スカラップ(S)が形成された側縁部(a1)において、これに沿う強化伸縮部(6)を、例えばスカラップ(S)の縁から編地内方に向かって段階的に伸長性や伸縮力を変化させることができる。
【0056】上記した実施例のレース編地(A)は、例えば、図3および図4に例示の編組織のように編成する。
【0057】すなわち、図4(a)のように、少なくとも1枚の筬(L1 )により非伸縮性糸よりなる編目を形成する編糸(1)を導糸して各ウエールの鎖編による編目列を編成するとともに、他の少なくとも1枚の筬(L2 )により非伸縮性糸よりなる挿入糸(2)を導糸して、前記編目列に対して所要コース毎に横振り挿入して編成することにより、地編の基本組織を編成する。図示する編組織の場合、前記筬(L1 )を所要コース毎に左右交互に隣接ウエールに移行させて編目形成する編成を繰り返しており、前記編糸(1)に切断が生じた場合の解れを防止できるようになっている。
【0058】この地編の基本組織としては、図示する実施例のものに限らず、サテン編、デンビ編、プレーンコード編、チュール編あるいはメッシュ調の組織やネット組織等を基本とする種々の編組織による実施が可能であり、また組織を変化させることも可能である。
【0059】そして、前記とは別に2枚以上の筬を使用して、そのうちの1枚の筬(L3 )で第1の伸縮性糸(3)を主として総詰めで導糸し、地編全体にわたって前記の鎖編による各ウエールの編目列に対してジグザグ状に経方向に挿入して編成することにより、編地(A)の全体に伸縮性を、主として経方向(編方向)に付与する。
【0060】なお、前記の編組織における筬(L3 )により導糸する第1の伸縮性糸(3)を、図4(b)のように、1もしくは複数ウエール離れた二つの編目列間を交互に移行させて編目形成するように編成することも可能であり、この場合、編地全体として、経方向のみでなく、緯方向にも高い伸縮性を付与することができる。すなわち経緯両方向に高い伸縮性を付与できる。
【0061】また、他の少なくとも1枚の筬(L4 )により、伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)を導糸して、編幅方向における所定のスカラップを形成する編地側縁部において、該伸縮性糸を所定幅(所定数のウェール)に渡って挿入して、他より伸縮力の大きい帯状の強化伸縮部(6)を形成するように編成するとともに、該筬(L4 )の第2の伸縮性糸(4)を、前記スカラップ(S)の形状に沿って図3のように地編のウエールを順次移行させながら挿入編成することにより、帯状の強化伸縮部(6)をスカラップの形状に対応させるように連続して形成する。
【0062】この際、動きを異にする複数の筬を用いて、前記のスカラップが形成された側縁部の強化伸縮部(6)とは別に、前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸を編地内方の所定個所に所定幅で配して、任意のカーブや折れ曲がり形状で編成することにより、体型補整機能を持った別の強化伸縮部(16)も同時に形成できる。
【0063】さらに、ほつれ防止糸については、上記とは別の筬を用いて、前記スカラップ(S)の形状に沿って、あるいはスカラップの山部の少なくとも編終り側の縁に沿って、図3のように前記編地側縁部(a1)のスカラップ(S)の縁、つまりは強化伸縮部(6)の縁において地編のウエール(W)を順次移行させながら、各ウエール(W)で地編糸のループとともにループ形成するように編成する。また、レース柄については、上記の筬とは別の柄筬により柄糸を導糸して、適宜の柄を編成することも、また柄用のジャカードガイド筬を用いて、レース調の穴部と厚地と薄地を構成したレース柄とすることもできる(いずれもラッピング組織については図示を省略)。
【0064】なお、ジャカードガイド筬は、筬の運動とは別に各ガイドが編針ピッチの1針分緯方向に変位できるように設けられており、ジャカード装置の変位プログラムに従って制御され、所望の柄の編成が行なわれるようになっている。
【0065】前記のように編成することにより、本発明のレース編地(A)を確実に編成できる。このレース編地(A)は、スカラップ(S)が形成された側縁部における前記強化伸縮部(6)においては、伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)の追加により、組織の変化のみでは得られない大きな伸長性及び/又は伸縮力を得ることができ、この強化伸縮部(6)と他部分(5)との伸長性や伸縮力の差を大きくできる。そのため、ガードルやショーツ、ブラジャーなどの女性用下着その他の使用において、編地側縁部(a1)の体型への適応性が増すとともに、スカラップ(S)の縁部のめくれ上がり等を確実に防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。
【0066】しかも、この該編地側縁部の強化伸縮部(6)の縁に沿ってほつれ防止糸(7)が編み込まれているため、該強化伸縮部(6)に沿って外方の編地(A’)がカットされてスカラップ(S)が形成されているにも拘わらず、カットされた部分からのほつれを防止できる。特に、該側縁部で大きな伸縮が繰り返されても、また凹入形状が比較的大きいものであっても、カットされた地編のウエールの編始め方向へのほつれを防止できる。
【0067】なお、上記した実施例では、編地(A)の側縁部(a1)が編方向に略直線状をなすものにおいて、その側縁の曲線形状として、略波形状のスカラップ(S)を形成した場合を図示説明しているが、このほか、図8に示すように、編地側縁(a1)の曲線形状として、ショーツその他の女性用下着等の衣類としての使用態様に応じて、比較的大きなカーブによる湾曲状、あるいはその曲率もしくは曲率半径を漸次変化させた大きなカーブの湾曲状をなす所謂カーブヘム(C)を形成したものにおいても、上記と同様に、該編地側縁部(a1)に沿って所要幅の帯状の強化伸縮部(6)を設けるとともに、その縁に沿ってほつれ防止糸(7)を編み込んで実施することができる。図の(C1)はカーブヘムの山部、(C2)はカーブヘムの谷部を示し、(d)は該カーブヘム(C)に配した飾り糸である。
【0068】前記強化伸縮部(6)は、前記カーブヘム(C)の曲線形状に沿って所定幅で形成される。カーブヘム(C)の形状に沿って小さいカーブの繰り返しによる略波形状のスカラップを合わせて形成しておくこともできる。その場合、強化伸縮部の外縁についてはスカラップの形状に沿って形成するが、その内縁については、必ずしもスカラップの略波形状に沿う形状にする必要がなく、カーブヘム(C)の大きな湾曲形状に沿う形状とすることができる。
【0069】また、ほつれ防止糸については、編地側縁部(a1)のカーブヘム(C)の大きなカーブの縁(スカラップガ形成されている場合は、該スカラップの略波形状の縁)、つまり強化伸縮部(6)の縁において、少なくとも前記山部(C1)の編み終わり側の縁に沿って、地編のウエールを順次移行させながら、各ウエールで地編糸のループとともにループ形成するように編成する。
【0070】このレース編地(A)の場合も、編成後に前記強化伸縮部(6)の縁に沿って外方の編地をカットすることにより得ることができる。このレース編地(A)についても、大きなカーブの湾曲状をなすカーブヘム(C)を構成する側縁部(a1)において、前記強化伸縮部(6)により大きな伸長性及び/又は伸縮力を得ることができ、ガードルやショーツ、ブラジャーなどの女性用下着その他の使用において、編地側緑部(a1)の体型への適応性が増し、縁部の特に前記山部(C1)のめくれ上がり等を確実に防止でき、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。しかも、前記強化伸縮部(6)の縁に沿って外方の編地がカットされているにも拘わらず、カットされた部分からのほつれを防止できる。
【0071】上記のいずれに実施例においても、前記の強化伸縮部(6)の伸長性や伸縮力は、前記伸縮強化用の第(2)の伸縮性糸(4)の材質や太さ等を、編組織や密度と関連して適宜選択することにより、任意にかつ容易に設定できる。また、前記の強化伸縮部(6)の伸長性及び/又は伸縮力を、幅方向で段階的に変化させたレース編地(A)は、同一の筬(L4 )に、伸長性及び/又は伸縮力を異にする複数種の伸縮性糸を所要ウエール分ずつ配して編成することにより得ることができる。
【0072】また、前記のレース編地(A)の編成において、地編組織の挿入糸(2)としてカバーリング糸等の伸縮性糸を用いて編成することにより、編地横方向の伸縮性を高めることができ、縦横両方向の伸縮性を保有したレース編地(A)を編成できる。また、前記伸縮強化用の第2の伸縮性糸(4)の編成部分への供給を変速送りで行い、強化伸縮部(6)の中で編方向において部分的に伸長性や伸縮力を変化させることもでき、さらにバリエーションに富んだ製品を得ることができる。
【0073】なお、上記した実施例においては、地編組織に対して伸縮性糸を配して、編地全体に伸縮性を付与したレース編地の場合を示したが、このほか、地編組織を非伸縮性糸により経編編成した非伸縮性のレース編地においても、該編地の大きなカーブの湾曲状もしくはスカラップとしての略波形状あるいはこれらの組合せ形状などの曲線形状をなす側縁部において、所定幅で伸縮性糸を挿入し、該側縁部の曲線形状に沿って帯状の強化伸縮部を形成するように編成して実施することができる(図示せず)。
【0074】このレース編地の場合も、編地全体としては伸縮性を殆ど有さないものでありながら、編地側縁部においては、曲線形状による突出側縁、例えば大きなカーブの山部やスカラップの山部まで他より大きい伸長性及び/または伸縮力を持った任意の形状の伸縮部を形成できる。
【0075】
【発明の効果】上記したように本発明のレース編地によれば、側縁が大きなカーブの湾曲状やスカラップによる略波形状またはこれらの組合せ形状等の曲線形状なす経編編成によるレース編地として、曲線形状の編地側縁部に伸縮強化用の伸縮性糸を追加して伸長性や伸縮力(伸縮のパワー)あるいはその双方を強化したことにより、編地側縁部の体型への適応性が増すとともに、スカラップの山部等の側縁部のめくれ上がり等を確実に防止でき、該側縁を身体に確実にフィットさせることができ、美麗で体裁のよい着用状態を保持できる。
【0076】しかも、この編地側縁部の強化伸縮部の縁に沿ってほつれ防止糸を編み込んだことにより、該強化伸縮部に沿う曲線形状を形成するためのカット部分からのほつれを確実に防止できる。これが、前記のめくれ上がり防止の効果、強化伸縮部と他部分との境界部が外衣の上から目立たないこと等と相俟って、ガードルやショーツ、あるいはブラジャーその他の女性用下着に好適に使用でき、その商品価値を向上できることになる。
【出願人】 【識別番号】000133054
【氏名又は名称】株式会社タケダレース
【住所又は居所】福井県福井市若栄町601番地
【出願日】 平成13年10月10日(2001.10.10)
【代理人】 【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外1名)
【公開番号】 特開2003−119653(P2003−119653A)
【公開日】 平成15年4月23日(2003.4.23)
【出願番号】 特願2001−313333(P2001−313333)