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【発明の名称】 快適性布帛
【発明者】 【氏名】高美 實
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内

【氏名】田中 潤
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内

【氏名】冨路本 靖弘
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号 ユニチカファイバー株式会社内

【要約】 【課題】洗濯耐久性に優れた抗菌性と吸放湿性とを有する布帛を提供する。

【解決手段】34℃×90%RHにおける水分率が7%以上である吸放湿性繊維と抗菌剤を含有する抗菌性繊維とを少なくとも一部に用いた布帛であって、JIS L0217の103法による洗濯50洗後における静菌活性値が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有する快適性布帛。抗菌剤を含有する抗菌性繊維が、表面をカップリング剤で被覆処理した酸化亜鉛である抗菌剤を0.1〜5.0質量%含有するポリアミド繊維である快適性布帛。吸放湿性合成繊維がポリアルキレンオキサイドとポリオールおよび脂肪族ジイソシアネート化合物との反応によって得られたポリアルキレンオキサイド変性物または前記変性物とポリアミドからなる芯成分と、ポリアミドからなる鞘成分で構成された芯鞘複合型吸放湿性合成繊維である快適性布帛。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 34℃×90%RHにおける水分率が7%以上である吸放湿性繊維と抗菌剤を含有する抗菌性繊維とを少なくとも一部に用いた布帛であって、JIS L0217の103法による洗濯50洗後における静菌活性値が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有することを特徴とする快適性布帛。
【請求項2】 抗菌剤を含有する抗菌性繊維が、表面をカップリング剤で被覆処理した酸化亜鉛である抗菌剤を0.1〜5.0質量%含有するポリアミド繊維である請求項1記載の快適性布帛。
【請求項3】 吸放湿性合成繊維がポリアルキレンオキサイドとポリオールおよび脂肪族ジイソシアネート化合物との反応によって得られたポリアルキレンオキサイド変性物または前記変性物とポリアミドからなる芯成分と、ポリアミドからなる鞘成分で構成された芯鞘複合型吸放湿性合成繊維である請求項1または請求項2記載の快適性布帛。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯耐久性にも優れた抗菌性と吸放湿性を有し、シャツやインナーウエア等の衣料用素材として好適な快適性布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維は、木綿、麻、ウール等の天然繊維に比べて、強力、耐摩耗性、寸法安定性、ウォッシュアンドウェアー性、速乾性等の点で優れており、衣料素材として広く使用されている。しかし、合成繊維は、一般に天然繊維が有する優れた制電性、吸水性能、吸放湿性能を有しておらず、この合成繊維からなる布帛は、冬場の着用時には静電気によるまとわりつきや埃の付着等、また夏場の着用時には発汗により、ムレ・ベタツキ等が生じ、天然繊維よりも快適性の面で劣っていた。
【0003】これらの問題を解決すべく、従来から合成繊維に吸水性、吸放湿性を付与する試みがなされている。例えば、後加工によってナイロン繊維、ポリエステル繊維に上記機能を付与する方法として、ラジカル開始剤や電子線を用いてビニルカルボン酸をグラフト重合する方法(特開平4−146271号公報、特開平4−272272号公報)が知られているが、この方法では加工処理による繊維の強力低下や風合いの硬化、効果の耐久性不足といった種々の問題を有していた。また、原糸の製造段階でポリアルキルキシレングリコールに配合した複合繊維(特開昭39−5214号公報)、繊維表面から中空部まで貫通溝を有する繊維形成性ポリマーよりなる中空繊維(特開昭60−37203号公報)、有機スルホン酸化合物を均一に分散させたポリエステル繊維をアルカリ処理した微多孔性繊維(特開昭60−167969号公報)等が提案されている。しかしこれらの繊維はいずれも吸湿性のレベルが低く、また吸水性能、吸放湿性能の両性能を同時に十分なレベルまで満たすものではなかった。
【0004】また、抗菌性を待たない合成繊維からなる布帛に、抗菌性を付与する方法としては、これまでに数多く提案されており、後加工による抗菌性の付与が最も一般的である。しかしながら、これらの手法には、(1)染色堅牢度に問題が生じる場合がある樹脂バインダーにより風合が硬くなる、(2)使用による摩擦や洗濯に対する耐久性が劣る、(3)染色堅牢度に問題が生じる場合がある、(4)加工コストが大幅にアップする等の問題があった。
【0005】このように合成繊維に充分な吸放湿性を付与し、様々な環境下においても抗菌性の低下の少ない快適性布帛は提案されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状を鑑みてなされたものであり、耐久性に優れた吸放湿性と抗菌性を有する布帛を提供することを技術的な課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するものであり、34℃×90%RHにおける水分率が7%以上である吸放湿性繊維と抗菌剤を含有する抗菌性繊維とを少なくとも一部に用いた布帛であって、JIS L0217の103法による洗濯50洗後における静菌活性値が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有することを特徴とする快適性布帛を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。本発明の布帛には、34℃×90%RHにおける水分率が7%以上である吸放湿性繊維が構成する糸条として少なくともその一部に用いられている。25℃×60%RHの雰囲気で運動して液状発汗したときの衣服と肌との間の雰囲気が34℃×90%RHにあるといわれていることから、発汗状態での衣服への吸湿により衣服と肌との間の湿気を吸収することにより良好な着用感を維持させるために、本発明では、34℃×90%RHにおける水分率が7%以上である吸放湿性繊維を用いる。この吸放湿性繊維は、25℃×60%RHの雰囲気から34℃×90%RHの雰囲気に移した時の吸湿率の増加が3%以上であり、逆に34℃×90%RHの雰囲気から25℃×60%RHの雰囲気に移した時の吸湿率の減少、すなわち放湿率が3%以上であるといった吸放湿性を有しているものであるのが好ましい。
【0009】このような吸放湿性合成繊維としては、吸放湿性を有する化合物と繊維形成性ポリマーとをブレンドして製糸した繊維、吸放湿性を有する化合物を芯成分あるいは吸放湿性を有する化合物と繊維形成性ポリマーとをブレンドして芯成分とし、鞘成分として繊維形成性ポリマーを用いて製糸した芯鞘型複合繊維が挙げられる。ここで繊維形成性ポリマーとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート単位に第3成分を共重合されたポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等のポリエステルが挙げられる。
【0010】吸放湿性を有する化合物としては、良好な吸湿性を有し、色調変化の少ないものであればよいが、ポリアルキレンオキサイド、ポリオール及び及び脂肪族ジイソシアネート化合物との反応によって得られるポリアルキレンオキサイド変性物が好ましく用いられる。このポリアルキレンオキサイド変性物の原料として用いられるポリエチレンオキサイドとしてはポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド及び両者の共重合体、ポリオールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、脂肪族ジイソシアネートとしては、ここでは脂肪族ジイソシアネートも含むが、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。このようなポリアルキレンオキサイド変性物を吸放湿性を有する化合物として用いると、芳香族イソシアネート化合物を用いた場合に見られるようなイソシアネート基と芳香環との共鳴構造により形成されるイミド環に起因する黄変が抑制され、長時間使用しても繊維が黄変することがなくなり、耐候性に優れた複合繊維とすることができる。
【0011】吸放湿性合成繊維の吸放湿性を有する化合物としてポリアルキレンオキサイド変性物を用いる場合のこの化合物の含有率は、0.5〜60質量%の範囲にあることが好ましい。ポリアルキレンオキサイド変性物の含有率が0.5質量%未満では目的とする吸放湿性が得られない場合があり、含有率が60質量%を超えると、製糸性に問題が生じるおそれがある。
【0012】また、芯鞘複合繊維とする場合の芯鞘複合比は使用するポリマー等により異なるが、質量比で15/85〜85/15の範囲にあることが好ましく、これよりも芯成分の割合が少ないと吸放湿性に劣り、芯成分が多いと製糸性に問題が生じるおそれがある。上記のような吸放湿性を有する化合物を芯成分とする芯鞘型複合繊維の場合、染色仕上加工において、特に減量加工工程や染色加工工程において、芯成分が吸水膨張して単糸の縦割れが発生しやすくなるので、鞘成分として合成樹脂の中では吸湿性の比較的大きいポリアミドを用いるのが好ましい。
【0013】本発明の布帛には、構成する糸条として少なくともその一部に抗菌剤を含有する抗菌性繊維が用いられている。抗菌性繊維のベースとなる重合体としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン46等のポリアミドの単独あるいはこれらの共重合体、またはブレンドしたもの、並びにポリエチレンテレフタレートやポリエテレンテレフタレート単位に第3成分を共重合したポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等のポリエステルが挙げられる。
【0014】抗菌性繊維に含有させる抗菌剤としては、銀系の無機抗菌剤、銀イオンを担持させたリン酸塩系抗菌剤、銀イオンを担持させたゼオライト系抗菌剤、銀イオンを担持させたヒドロキシアパタイト焼成物系抗菌剤等があるが、日光による変色や抗菌性能の低下が起こりにくいように表面をカップリング剤で被覆処理した酸化亜鉛微粒子を用いるのが好ましい。酸化亜鉛微粒子は、殺菌・抗菌作用に加えて紫外線吸収や脱臭作用を有していて、光触媒活性を有するために繊維中に含有させると光劣化を起こさせ繊維物性を損なう可能性があるので、光触媒活性を抑制するために表面をカップリング剤で被覆処理して用いるのが好ましい。カップリング剤としては、特に限定されるものではないが、シランカップリング剤が好ましく、具体的には信越化学株式会社製のシランカップリング剤KBR−403、KBR−503等が挙げられる。酸化亜鉛微粒子へのカップリング剤の被覆量は、粒子の表面面積にもよるが0.1〜20質量%とするのが好ましい。この場合の酸化亜鉛微粒子の大きさは、繊維の製造時や製布時にガイド摩耗等の問題が生じないようにし、工程通過性をよくするために直径0.1〜5μm程度のものとするのが好ましい。
【0015】抗菌剤として表面をカップリング剤で被覆処理した酸化亜鉛微粒子を用いる場合のポリアミド繊維への含有量は、0.1〜5.0質量%とするのが好ましく、0.3〜3.5質量%とするのがさらに好ましい。含有量が0.1質量%未満であると、抗菌性が十分に付与された繊維とならず、5.0質量%を超えると繊維物性が低下して繊維の製造時や製布時に毛羽や糸切れが多発して操業性が悪化する可能性がある。
【0016】抗菌剤を含有する抗菌性繊維のトータル繊度、単糸繊度、強伸度、ラスター(ブライト、セミダル、フルダルのいずれか)等は、布帛を用いる用途により、選定すればよい。
【0017】本発明の快適性布帛は、織物、編物等であり、上記に記載の吸放湿性繊維と抗菌性繊維とのみで構成されていてもよいが、所定の抗菌性を維持していると必ずしもこれらの繊維のみで構成されている必要はなく、他の繊維と混用されていてもよい。すなわち、織物の場合に経緯糸のいずれかに抗菌性繊維を用い、他は吸放湿性繊維としてもよいし、経緯糸のいずれかを抗菌性繊維と吸放湿性繊維の配列としてもよい。またこれらの繊維と他の繊維を配列して経緯糸のいずれかまたはいずれにも用いる設計にしてもよい。また、編物の場合には、抗菌性繊維と吸放湿性繊維を交編するが、交編する糸条としてさらに他の繊維を用いてもよい。織物、編物のいずれの場合においても、吸放湿性繊維と抗菌性繊維、これらに他の繊維を混用する場合にインターレース、合撚、カバーリング等により複合糸として用いてもよい。
【0018】本発明の快適性布帛の吸放湿性繊維の使用比率としては、10%以上であるのが望ましく、さらに好ましくは30%以上とする。抗菌性繊維はその抗菌性能によるが、使用比率としては、例えば、初期の静菌活性値が5以上の抗菌性ポリアミド繊維の場合、抗菌性ポリアミド繊維が編物全体の12.5%以上を構成していれば、良好な抗菌性が得られるが、後に詳述するように洗濯後にも良好な抗菌性を維持していることが重要である。
【0019】また、布帛の組織や密度等の設計についても、特に限定されるものではなく、製布の方法としても常法によればよい。本発明の快適性布帛には、製布された後常法による染色仕上加工が行なわれていてよく、各工程における加工条件についても常法にて適用される条件でよい。
【0020】本発明の快適性布帛は、JIS L0217の103法による洗濯50洗後において、共に静菌活性値が2.2以上、殺菌活性値が0以上の抗菌性能を有する。静菌活性、殺菌活性とは、繊維製品新機能評価協議会(JAFET)が定める繊維製品の定量的抗菌性試験方法(統一試験法)マニュアルに準じ、試験菌として黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)を用いて静菌活性値、殺菌活性値を測定し、抗菌性の評価を行ったものである。
【0021】本発明において、JIS L0217の103法による洗濯50洗後静菌活性値、殺菌活性値を基準として採用する意味は以下のとおりである。すなわち、後加工工程で抗菌剤を布帛に被覆する従来法では、数回〜10回程度の洗濯で抗菌性が著しく低下してしまう。本発明における洗濯回数50回は従来方法に比べて著しく耐洗濯性が向上したものであり、この50洗という数値は、例えば繊維製品新機能評価協議会(JAFET)のSEK評価の洗濯回数が最大でも50洗であることから判断して、十分な耐洗濯性を有しているといえる。
【0022】そして、抗菌効果と防臭効果につての検討結果が記載された繊維製品新機能評価協議会抗菌防臭加工部会評価基準ワーキンググループ報告書によると、静菌活性値が2.2以上の時に皮膚常在菌による臭気の発生が押さえられることから、本発明の快適性布帛においても実質的に抗菌効果が発現される指標である静菌活性値が2.2以上であることが必要である。
【0023】また、本発明の快適性布帛ように主として衣料用途に用いられる布帛においては、使用時に抗菌効果を発揮されるのを期待されるのは当然であるが、長時間の使用時や長時間の保管放置の場合があるため、菌の増殖を抑制するだけでは不十分であり、菌そのものの数を減らすことが必要であるため、殺菌活性値が0以上であることが必要である。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例中の特性値の測定は、以下のように行った。
(1)吸放湿性試料を温度105℃で2時間乾燥して重さW0を測定した後、温度25℃、相対湿度60%の条件下で2時間調湿して重さW1を測定し、下式(a)により初期水分率M0を求める。次いでこの試料を温度34℃、相対湿度90%の条件下で24時間吸湿させた後、重さW2を測定し、吸湿後の水分率M1を下式(b)により算出する。続いて、この試料を温度25℃、相対湿度60%の条件したでさらに24時間放置した後、重量W3を測定し、放湿後の水分率M2を下式(c)によって算出する。
M0(%)=((W1−W0)/W0)×100 (a)
M1(%)=((W2−W0)/W0)×100 (b)
M2(%)=((W3−W0)/W0)×100 (c)
【0025】(2)抗菌性JIS L0217の103法による洗濯50洗後の試料について、繊維製品新機能評価協議会(JAFET)が定める繊維製品の定量的抗菌性試験方法(統一試験法)マニュアルに準じ、試験菌として黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)を用いて静菌活性値、殺菌活性値を測定した。
【0026】実施例1m−クレゾール溶媒中で濃度0.5g/デシリットル、温度20℃にて測定した相対粘度2.6のナイロン6を85質量部とポリエチレンオキサイド、1,4−ブタンジオール及びジシクロヘキシルメタン4,4ジイソシアネートの反応物であるポリアルキレン変性物(1gの吸湿能35g)15質量部とをブレンドした混合物を芯成分とし、相対粘度2.6のナイロン6を鞘成分として、芯成分/鞘成分の質量比を50/50として、24孔の吐出孔を有する芯鞘型複合紡糸口金を使用して、紡糸温度255℃で溶融紡糸し、紡出した糸条に18℃の空気を吹き付けて冷却し、油剤を付与した後、1300m/minで巻き取り、3.0倍の延伸を行い、仮撚数3400T/M、仮撚温度180℃、仮撚オーバーフィード率−5%で仮撚加工を施し、84dtex/24fの芯鞘型吸放湿性繊維の仮撚加工糸を得た。一方相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.53、抗菌剤としてシランカップリング剤(信越化学社製KBM−403)で粒子表面が被覆処理された酸化亜鉛微粒子(三井金属社製Z−NOUVE、直径0.5〜1.0μm)を1.0重量%含有するセミダルナイロン6チップを用い、このチップの水分率を1.0重量%に調整した後、エクストルーダー型溶融押出機に供給し、紡糸温度260℃で溶融し、孔径が0.3mmの紡糸孔を34個有する紡糸口金より吐出させた。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷却し、オイリングローラで油剤を付与した後、巻き取り速度4000m/分で巻き取って、78デシテックス34フィラメントの抗菌性ポリアミド繊維を得た。得られた繊維の静菌活性値は5.6以上で、殺菌活性値は3.5以上であった。得られた芯鞘型吸放湿性繊維の仮撚加工糸と抗菌性ポリアミド繊維を交互に給糸して、釜径33インチ、針密度28本/2.54cmの丸編機(福原精機株式会社製LPJ−H型)でインターロック組織にて編成した後、染色加工を施し、吸放湿性繊維と抗菌性繊維が50%づつ交編された本発明の快適性編物を得た。
【0027】実施例2実施例1において、芯鞘型吸放湿性繊維の仮撚加工糸と抗菌性ポリアミド繊維に加えて通常の78デシテックス24フィラメントのナイロン6繊維を用い、吸放湿性繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、抗菌性繊維、吸放湿性繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維の順に給糸して、吸放湿性繊維25%、抗菌性繊維12.5%、ナイロン6繊維62.5%とすること以外は、実施例1と同様にして実施例2の編物を得た。
【0028】比較例1実施例2において、給糸順を、吸放湿性繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、抗菌性繊維、吸放湿性繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、吸放湿性繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、吸放湿性繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6繊維とし、吸放湿性繊維25%、抗菌性繊維6.3%、ナイロン6繊維68.7%とすること以外は、実施例2と同様にして比較例1の編物を得た。
【0029】比較例2実施例2において、吸放湿性繊維を用いずに、抗菌性繊維の後にナイロン6繊維を7本続けて給糸して編成し抗菌性繊維12.5%、ナイロン6繊維87.5%とすること以外は、実施例2と同様にして比較例2の編物を得た。
【0030】比較例3給糸する糸条を全て通常の78デシテックス24フィラメントのナイロン6繊維として編成すること以外は実施例1と同様にして比較例3の編物を得た。実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた編物の評価結果を併せて表1に示す。
【0031】
【表1】

【0032】表1から明らかなように、実施例1、2で得られた編物は、優れた吸放湿性と抗菌性とを併せもっているのに対し、抗菌性繊維の混率に小さい比較例1の編物は、充分な抗菌性が認められなかった。吸放湿性繊維が混用されていない比較例2の編物は、充分な吸放湿性が認められず、吸放湿性繊維と抗菌性繊維のいずれも混用されていない比較例3では、吸放湿性、抗菌性のいずれの性能も認められなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明の快適性布帛は、吸放湿性繊維により着用中の気相発汗による衣服内の湿度の上昇を抑えて運動初期及び運動後の着用快適性を向上するだけでなく、洗濯耐久性に優れた抗菌性能を有しているので、長期間の着用時や着用後の保管時にも皮膚常在菌等の増殖を抑制し、菌そのもの数を減少させることにより、衣服からの臭気の発生を抑えることができる。
【出願人】 【識別番号】399065497
【氏名又は名称】ユニチカファイバー株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区備後町四丁目1番3号
【出願日】 平成13年10月10日(2001.10.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−119649(P2003−119649A)
【公開日】 平成15年4月23日(2003.4.23)
【出願番号】 特願2001−312726(P2001−312726)