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【発明の名称】 ローラカッター式繊維束切断装置
【発明者】 【氏名】能村 素郎
【住所又は居所】広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨン株式会社大竹事業所内

【氏名】土居 義孝
【住所又は居所】広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨン株式会社大竹事業所内

【要約】 【課題】簡単な構造で、繊維束を効率よく且つ等長に切断すると共に、隣接するカッターの間、及び/又は隣接するカッター刃ステーの間での短繊維の目詰まりや二度切りなどを防止することを可能にし、切断された短繊維を円滑に排出することができるローラカッター式繊維束切断装置を提供する。

【解決手段】複数のカッター(23)はカッター刃ステー(22)をカッター(23)のピッチ方向の側面に突出することなくローラ周方向に所要のピッチ(P) をもって固設することにより、カッターローラ(20)に支持されている。カッターローラ(20)に繊維束(1) を巻き付け、その繊維束(1) を押圧ローラ(30)で押圧すると同時にカッター(23)で連続的に所定の長さに切断する。切断された短繊維の排出を容易にするには、カッター刃ステー(22)の厚みAとカッター(23)の厚みBがA≦Bの関係を満足することが肝要である。排出抵抗を低減させるためには、カッター刃ステー(22)の厚みA<カッター(23)の厚みBであることが望ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の短冊状のカッターがカッター刃ステーを介してローラ周方向に所要のピッチをもって固設されてなるカッターローラと、前記カッターローラの回転軸線に平行な回転軸線を有し、同カッターローラに対峙して配され、同カッターローラに巻き付けられた繊維束を押圧する押圧ローラと、を備えてなり、前記カッター刃ステーの厚みAは前記カッターの厚みBよりも厚くなく、且つ前記カッター刃ステーが前記カッターのピッチ方向の側面に突出せずに前記カッターの底面を支持してなることを特徴とするローラカッター式繊維束切断装置。
【請求項2】 前記カッター刃ステーの厚みA及びカッターの厚みBが0.5〜2.0mmであることを特徴とする請求項1記載のローラカッター式繊維束切断装置。
【請求項3】 前記カッターの長手方向の実効長さLとカッターのカッターローラ周方向の厚みBが次式1を満足してなることを特徴とする請求項1又は2記載のローラカッター式繊維束切断装置。
(L/100)<B<(L/10)……1【請求項4】 前記カッターのピッチが、10〜100mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のローラカッター式繊維束切断装置。
【請求項5】 前記カッターは、基体部と同基体部から先端に向けて漸次縮小するテーパー部とからなり、同テーパー部のテーパー角が10〜40°であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のローラカッター式繊維束切断装置。
【請求項6】 前記テーパー部は、その先端側と基体部側のテーパー角を異ならせて2段に構成されてなり、その基体部側のテーパー角は先端側のテーパー角よりも鋭角であることを特徴とする請求項5記載のローラカッター式繊維束切断装置。
【請求項7】 前記テーパー部の全体の高さが2.0〜6.0mmであり、且つ前記カッターの全体の高さが20mm以下であって且つ前記テーパー部の高さ以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のローラカッター式繊維束切断装置。
【請求項8】 前記テーパー部の先端側のテーパー面は、表面粗さを表すRz値が0.1〜6.3μmであり、基体部側のテーパー面は、表面粗さを表すRz値が0.8〜25.0μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のローラカッター式繊維束切断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッターローラに巻き付けられた繊維束を押圧しながら連続的に所定の長さに切断するローラカッター式繊維束切断装置に係り、特に、繊維束を効率よく且つ等長に切断すると共に、円滑に排出することができるローラカッター式繊維束切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、合成繊維の短繊維(ステープル)を製造する際には、複数のカッターがローラ周方向に所要のピッチをもって固設されてなるカッターローラに繊維束を巻き付け、その繊維束を押圧しながら連続的に所定の長さに切断するローラカッター式繊維束切断装置が多用されている。
【0003】かかる繊維束切断装置を使用して繊維束を切断するには、カッターローラに2〜3回巻き付けられた繊維束の外周面を押圧ローラで押圧しながら、カッターローラ周面に所定のピッチをもって配され、カーターローラと共に一方向に回転するカッターで切断する。その際に、前記繊維束のうち内側に巻き付けられた繊維束が前記カッターに押し付けられることによって、連続的に前記繊維束が所要の長さの短繊維に切断される。このときの短繊維のカット長はローラ周方向に並列して固設されたカッター間のピッチによって決まる。
【0004】ところで、こうした繊維束の切断方式によると、回転するカッターに対する押圧ローラの押圧力が極めて大きいことから、カッターの変形や折損等が発生しやすい。このため、従来の繊維束切断装置では、カッターの回転方向の前後両面を挟着支持するようにしてカッター刃ステーを配し、これをカッターと共にカッターローラに固設することにより、カッター本体の剛性及び強度を確保して、繊維束の切断時にカッターに加わる大きな押圧力に耐え得るように構成し、生産性の向上を図っている。
【0005】しかしながら、カッターをカッター刃ステーにより挟着支持するため、隣接するカッター刃ステーの間のピッチが、隣接するカッター間のピッチよりも必然的に狭くなる。その結果、例えば捲縮を有する繊維束を短繊維に切断した場合に、その短繊維の排出が、隣接するカッター刃ステーの間で円滑に行われず、同カッター刃ステー間のみならず、隣接するカッター間でも短繊維による目詰まりが発生するため、効率的に且つ安定した切断ができないという問題があった。また、隣接するカッター間、及び/又は隣接するカッター刃ステー間に詰まった短繊維は、隣接するカッター及びカッター刃ステーの間で粉状に再度切断されることも多く、通常「二度切り」という現象を発生するという問題などもあった。
【0006】かかる課題を解決すべく数多くの技術が提案されている。この種のローラカッター式繊維束切断装置の一例として、例えば特開平10−168670号公報には、32mm以下の短繊維を製造するためのローラカッター式繊維束切断装置が開示されている。同公報に開示されたローラカッター式繊維束切断装置は、32mm以下の短繊維を製造するに当たり、短繊維のカット長X(mm)とカッター刃ステーの厚みY(mm)の比を6.6≦X/Y≦7.1と規定しており 更にカッターローラの中心から外周までの距離の2/3以内の位置に30〜45度の角度をなす漏斗状の短繊維排出補助部材を設けているものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平10−168670号公報に開示されたローラカッター式繊維束切断装置は、上述のごとき32mm以下の短繊維を製造するに当たり、短繊維のカット長とカッター刃ステーの厚みとの比 更には短繊維排出補助部材の設置位置や角度を所定の範囲内に満足するように設計する必要がある。上記公報に開示された技術は、上述のごとき限定した範囲内では確かに有効なものであるかもしれないが、32mm以下の短繊維を製造することしかできない。しかも、32mm以下の短繊維を製造するに当たっては、短繊維のカット長とカッター刃ステーの厚みとの比 短繊維排出補助部材の設置位置や角度を厳格に設定しなければならない。このため、カッター、カッター刃ステー及び短繊維排出補助部材などの設計が煩雑となりやすいばかりでなく、その設計の自由度が極めて小さくなるという問題を生じる。
【0008】また、従来の上記技術は、前述の公報に開示された図2に示すように、複数のカッターを、それぞれカッター刃ステーによって挟持させてステー共々カッターローラに固設している。隣接するカッター刃ステー間のピッチを隣接するカッター間のピッチよりも必然的に狭くせざるを得ないため、カット長の極めて小さい短繊維を製造するにあたっては、隣接するカッター刃ステー間の排出抵抗が必然的に増大されることとなり、その短繊維を大量に製造すればするほど、隣接するカッター間、及び/又は隣接するカッター刃ステー間に短繊維の目詰まりや二度切りを発生しやすくなる。
【0009】更にまた、従来のこの種のカーター刃ステーは、上記公報に記載されているように、その断面が略U字状であり、カッター刃のローラ周方向の前後面及び底面に密着固定している。従って、その構造が複雑であるばかりでなく、高い加工精度が求められ、製作及び組付けの作業性に大きく影響を与えている。
【0010】本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、簡単な構造で、繊維束を効率よく且つ等長に切断すると共に、隣接するカッターの間、及び/又は隣接するカッター刃ステーの間での短繊維の目詰まりや二度切りなどを防止することを可能にし、切断された短繊維を円滑に排出することができるローラカッター式繊維束切断装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本件発明者等は、上述のごとく繊維束の切断時にカッターに対して加わる過大な押圧力によってカッターの変形や破損等を発生するという現象を踏まえて、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、ある特定の長さの短繊維を製造するにあたって、意外にもカッターを三方から挟着支持するカッター刃ステーを介してカッターをカッターローラに固設するカッター取付構造を排除しても、カッターの変形や破損等がなく生産性を向上させることが可能となることを知った。
【0012】すなわち、ローラカッター式の繊維束切断において、カッター刃ステーをもってカッター刃を前後両面から支持することなく、カッター刃をカッターローラの周面に並設させることが可能となり、隣接するカッターの間のピッチが隣接するカッター刃ステーの間のピッチ差分だけ広くなるため、短繊維の排出抵抗が小さくなり、短繊維の目詰まりや二度切りなどの現象が防止される。
【0013】本件請求項1に係る発明は、複数の短冊状のカッターがカッター刃ステーを介してローラ周方向に所要のピッチをもって固設されてなるカッターローラと、前記カッターローラの回転軸線に平行な回転軸線を有し、同カッターローラに対峙して配され、同カッターローラに巻き付けられた繊維束を押圧する押圧ローラとを備えてなり、前記カッター刃ステーの厚みAは前記カッターの厚みBよりも厚くなく、且つ前記カッター刃ステーが前記カッターのピッチ方向の側面に突出せずに前記カッターの底面を支持してなることを特徴とするローラカッター式繊維束切断装置にある。
【0014】本発明の基本的なローラカッター式繊維束切断装置は、複数のカッター刃の底面にカッター刃ステーを配して、同カッター刃ステーとともにローラの周方向に所要のピッチをもって固設されている。長尺の繊維束を短繊維に切断するには、そのカッター刃に直交させるようにして繊維束を二三度巻き付けた状態で、ローラを駆動回転させる。このとき、同時に複数層からなる前記繊維束を押圧ローラで押圧して、長尺の繊維束を最下層から順次短繊維に切断する。
【0015】本発明のローラカッター式繊維束切断装置は、前記カッター刃ステーを前記カッターのピッチ方向の前後側面から突出させることなくカッターの底面に配して、ローラ周方向に所要のピッチをもって固設することにより、前記カッターを底面から支持するという簡単な構造を採用している。この場合、前記カッターの長手方向の長さとカッターローラ周方向の厚みとの間に、特定の関係式を満足させることが好ましい。この関係式が満足されるかぎり、上述の構造によっても、押圧ローラによる押圧力に十分耐え得るものであり、カッターの変形や破損等を発生することはない。
【0016】切断された短繊維を円滑に排出するには、前記カッター刃ステーのローラ周方向の厚みAとカッターの厚みBがA≦Bの関係を満足することが肝要である。隣接するカッター刃ステーの間、及び/又は隣接するカッターの間の排出抵抗を低減させるためには、前記カッター刃ステーの厚みA<カッターの厚みBであることがより望ましい。
【0017】上記構成によると、隣接するカッター刃ステーの間のピッチが、隣接するカッターの間のピッチよりも広くなるため、切断された短繊維の排出が、カッター間の排出空間から拡大されたカッター刃ステー間の排出空間へと円滑に行われるようになり、隣接するカッターの間、及び/又はカッター刃ステーの間で短繊維の目詰まりを生じることなく、効率よく且つ等長に切断することができるようになる。また、短繊維の排出が円滑になされることにより、カッター刃の刃先に短繊維が滞ることもなくなるため、当然に二度切りも発生しない。
【0018】従って、本発明によれば大量のトウを処理しても、短繊維の排出が円滑に行われ、前記カッター及びカッター刃ステーが過大な押圧力に耐えられず変形や破損などを発生することもなく、所望の繊維カット長をもつ短繊維を安定して製造することができるようになる。
【0019】請求項2に係る発明は、前記カッター刃ステーの厚みA及びカッターの厚みBが0.5〜2.0mmであることを特徴としている。上記請求項1の作用効果を顕著に現出するためには、前記カッター刃ステーの厚みA及びカッターの厚みBを選択することが肝要である。前記カッター刃ステーの厚みA及びカッターの厚みBの双方は、0.5〜2.0mmであることが有効である。前記カッター刃ステーA及びカッターの厚みBが0.5mmより小さいと、各カッター刃ステー及びカッターに極めて大きな押圧力が集中しやすく、前記カッター刃ステー及びカッターの変形やカッターの刃こぼれが発生しやすくなり、実施化には馴染まない。
【0020】また、前記カッター刃ステー及びカッターの各厚みA,Bが2.0mmより大きいと、隣接するカッターの間のピッチが狭くなり、例えば短繊維のカット長が55mm以下の短繊維を切断する場合に、短繊維の排出が円滑に行われず、隣接するカッター刃ステー間、及び/又はカッター間で目詰まりを生じて効率よく且つ等しい長さに切断することができず、本発明の初期の目的が達成されない。
【0021】請求項3に係る発明は、前記カッターの上記関係式を特定したものであり、カッターの長手方向の実効長さLとカッターのカッターローラ周方向の厚みBが、(L/100)<B<(L/10)の式を満足していることを特徴としている。
【0022】ここで、前記カッターの長手方向の実効長さLとは、カッターローラの一対の鍔部の間に露呈する部分のカッター長をいう。繊維束の切断に耐え得るカッターの強度を確保するには、前記カッターの長手方向の実効長さLとカッターのカッターローラ周方向の厚みBとを(L/100)<B<(L/10)の寸法関係に規定することが好ましい。
【0023】上記請求項2のごとくカッターの厚みBは0.5〜2.0mmであり、このカッターの厚みBに対して、(L/100)<B<(L/10)の式を満足する範囲内でカッターの長さLを5mm<L<200mmに設定することが好ましい。更に好ましくは、(L/75)<B<(L/25)の範囲が特に有効である。このカッターの長さLが5mmよりも小さくなると、カッターローラの鍔部の径が大きくなり、しかもカッターの切断能力が極めて低下するため好ましくない。前記カッターの長さLが200mmよりも大きくなると、回転するカッターの剛性及び強度が低下し、カッターの変形や刃こぼれが発生しやすくなる場合がある。
【0024】上記構成によると、従来のごとくU字状をなすカッター刃ステーを介してカッターの三方を挟着支持する必要がなくなる。上述のごとく前記カッターの底面を支持することにより、繊維束の切断時にカッターに加わる局部的な大きな押圧力に耐えることができるようになり、簡単な構造で生産性を向上させることができる。
【0025】請求項4に係る発明は、前記カッターのピッチが、10〜100mmであることを特徴としている。短繊維のカット長を決定するカッターの間のピッチは、特に限定されるものではないが、隣接するカッターの間のピッチの範囲を規定することが望ましい。このピッチの範囲は、上記作用効果を顕著に現出するためには10〜100mmであることが好ましく、特に20〜45mmであることが望ましい。切断時に前記カッターに過大な集中荷重が加わっても、同カッターの変形や破壊などが生じることなく、繊維束を隣接するカッターの間のピッチに等しい長さに正確に切断することができると共に、切断された短繊維を良好に排出することができるようになる。ピッチが10mmより小さいと短繊維の排出が円滑に行われなくなる場合があり、100mmを越えると回転するカッターに対して押圧ローラによる押圧力がカッターの回転方向の前後側面に向かう分力が増加し、同カッターの変形や破壊などが発生する場合がある。
【0026】請求項5に係る発明は、前記カッターが、基体部と同基体部から先端に向けて漸次縮小するテーパー部とからなり、同テーパー部のテーパー角が10〜40°であることを特徴としている。前記カッターのテーパー部の形状は、刃こぼれが発生せず、且つ短繊維の排出を円滑に行うことができるものであれば、特に限定されるものではない。既述したような作用効果を更に顕著に現出するためには、前記カッターのテーパー部のテーパー角は10〜40°であることが有効である。特に前記テーパー角は14〜31°であることが望ましい。カッター刃の破損をなくして、良好なカット性能を長期間にわたって維持することができる。
【0027】請求項6に係る発明は、前記テーパー部が、その先端側と基体部側のテーパー角を異ならせて2段に構成されてなり、その基体部側のテーパー角は先端側のテーパー角よりも鋭角であることを特徴としている。前記カッターのテーパー部は、請求項5のごとく単一のテーパ面構造であってもよいが、前記テーパー部の先端側と基体部側とのテーパー角を異ならせて2段に構成することにより、既述したような作用効果を顕著に現出するために特に有効である。前記テーパー部の基体部側のテーパー角は先端側のテーパー角よりも鋭角に形成することにより、前記カッターの刃こぼれがしにくく、切断された短繊維をより容易に排出することができる。
【0028】請求項7に係る発明は、前記テーパー部の全体の高さが2.0〜6.0mmであり、且つ前記カッターの全体の高さが20mm以下であって且つ前記テーパー部の高さ以上であることを特徴としている。前記テーパー部の全体の高さは、切断に耐え得る強度を有すると共に、短繊維を円滑に排出できるものであれば、特に限定されるものではない。前記テーパー部の全体の高さは、2.0〜6.0mmであることが望ましく、更に好ましくは、前記テーパー部の全体の高さが2.5〜5.5mmであることが有効であり、上記作用効果を更に顕著に達成することができる。
【0029】請求項8に係る発明は、前記テーパー部の先端側のテーパー面は、表面粗さを表すRz値が0.1〜6.3μmであり、基体部側のテーパー面は、表面粗さを表すRz値が0.8〜25.0μmであることを特徴としている。
【0030】角度の異なる2つのテーパー面から形成されるカッターにおける先端側及び基体部側のテーパー部の各表面粗さは、特に限定されものではないが、一般に使用されている触針式表面粗さ測定器により測定した場合に、前記テーパー部の先端側のテーパー面の表面粗さRz値は0.1〜6.3μmであることが好ましく、更に好ましくは0.5〜1.6μmの範囲が特に有効である。一方の基体部側のテーパー面の表面粗さRz値は、先端側のテーパー面の表面粗さRz値と同一の表面粗さであってもよいが、0.8〜25.0μmであることが好ましい。更に好ましくは3.2〜12.5μmが望ましい。
【0031】かかる表面粗さにより、カッターの表面に短繊維が付着することを防止することができるようになり、短繊維の排出を更に一層円滑に行うことができる。また、高い強度と強い靱性とを与え、前記カッターに高品質の表面が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の代表的な実施形態であるローラカッター式繊維束切断装置の一例を概略的に示す構成説明図、図2は図1のII−II線の断面拡大図、図3は本発明のローラカッター式繊維束切断装置に適用されるカッター刃ステーの厚み及びカッターの厚みの関係を示す説明図であり、図4は本発明のローラカッター式繊維束切断装置に適用されるカッターの長さ及びカッターの厚みの関係を示す説明図である。
【0033】図1によるローラカッター式繊維束切断装置10は、垂直軸線回りに回転自在に支持されたカッターローラ20と、同カッターローラ20の回転軸線に平行な回転軸線上にあって、同カッターローラ20に対峙して回転自在に支持されたゴム等の弾性体からなる押圧ローラ30とを備えている。図示例によれば、前記カッターローラ20を挟んで前記押圧ローラ30の回転軸線に平行な回転軸線上には、ガイドローラ40が回転自在に支持されている。
【0034】このガイドローラ40は、図示例のごとく前記カッターローラ20や押圧ローラ30の回転軸線に平行な回転軸線をもったローラに限定されるものではなく、例えば前記カッターローラ20の回転軸線に交差する回転軸線を有し、斜めに捩じるようにして繊維束を案内し得るローラであってもよい。また、前記ガイドローラ40に代えて、例えばガイドバー、ニップローラなどの案内部材、又はそれらを組み合わせた各種の案内部材を使用することができる。
【0035】前記カッターローラ20は、図1及び図2に示すように、所要の間隔をおいて対向する円盤形をなす上下一対の鍔部21,21を有している。各鍔部21の間には、ローラ周方向に所要のピッチをもって配されたカッター刃ステー22を介して、先端が鋭く尖った刃先を有する長尺部材からなるカッター23が固設されている。このカッター23は、図3に示すように、長尺板状をなす基体部23aと、同基体部23aから先端に向けて漸次縮小するテーパー部23bとにより構成されている。
【0036】本発明の特徴とするところは、前記カッターローラ20のカッター刃ステー22の厚みAが、図3に示すように前記カッター23の厚みBよりも厚くないように設定されると共に、前記カッター刃ステー22が前記カッター23のピッチ方向の側面に突出することなくカッター23の底面を支持することにある。前記カッター刃ステー22がカッター23からはみ出すような構成にすると、切断された短繊維の排出に支障を生じるため、本発明の初期の目的を達成することはできない。
【0037】図示例によれば、上下一対の前記鍔部21の対向面側には、それぞれカッター刃取付板24,24が設けられている。各カッター刃取付板24の対向面側には、それぞれ前記カッターローラ20の回転軸線を中心としてローラ周方向に所要のピッチをもって複数のカッター装着用スリット24a,…,24aが形成されている。対向する上下一対のスリット24aには、それぞれ前記カッター23の長手方向両側端部が嵌挿固着されている。同カッター23の基体部23aの底面には、前記各カッター刃取付板24の対向面間に挟着固定されたカッター刃ステー22が配されている。なお、前記カッター刃ステー22の取付は、図示例に限定されるものではなく、前記カッターローラ20の取付と同様に、前記カッター刃ステー22の長手方向両側端部を前記カッター刃取付板24に形成された図示せぬ取付孔に嵌挿固着することができる。
【0038】下側の前記鍔部21におけるカッター刃取付板24の中央部には、前記カッター刃ステー22の底面に隣接して下方に漸次縮径するテーパ面を有する短繊維排出用の第1開口部24bが形成されている。下側の前記鍔部21には、前記第1開口部24bの小径のテーパ面と同一の内径寸法を有する短繊維排出用の第2開口部21aが形成されている。下側の前記鍔部21には、その第2開口部21aを介して排出される短繊維を下方へ排出すべく内部に空洞部を有する筒状部材からなる短繊維排出部25が固設されている。
【0039】前記カッターローラ20のローラ周方向に所要のピッチをもって隣接するカッター23の間に形成された水平方向の空間部、隣接するカッター刃ステー22の間に隣接するカッター23の間の空間部よりも拡大して形成された水平方向の空間部、下側の前記鍔部21及びカッター刃取付板24に形成された垂直方向の各開口部24b,21a、及び前記短繊維排出部25内に各開口部24b,21aよりも大きい内径寸法に形成された垂直方向の空洞部は、それぞれ連通しており、隣接するカッター23の間のピッチPと等しい長さに切断された短繊維をベルトコンベヤ等の短繊維搬送手段26へ排出するための短繊維排出空間とされている。
【0040】以上の構成は、本実施形態のローラカッター式繊維束切断装置10の一例を示す構成であり、その構造、形状及びその構成部材等は、図示例に限定されるものではないことは勿論である。なお、上記実施形態では、前記カッターローラ20が垂直軸線周りを水平に回転する構造例を示しているが、本発明は図示例に限定されるものではなく、前記カッターローラ20を水平軸線周りに回転自在に支持することもできる。
【0041】この場合には、従来の上記公報に記載されているように 上側の前記鍔部21のカッター刃取付板24に略台錐形をなした短繊維排出部材の基端部をローラ回転軸線を中心として片持ち状態で支持固定し、同短繊維排出部材における下側の前記鍔部21に向けて漸次縮径する自由端部を前記各開口部24b,21aを介して前記短繊維排出部25内へ臨ませてもよい。前記短繊維排出部材は、例えば上記従来技術と同様にラッパ状をなす形状、円錐形、角錐形、又は短繊維排出方向に長い溝部が短繊維排出部材のローラ周方向にわたって多段に形成されたようなスプライン形状などの各種の形状を有効に使用できる。
【0042】上記ローラカッター式繊維束切断装置10を使用して短繊維を製造するには、前記カッターローラ20に繊維束1を数回巻き付ける。同カッターローラ20に巻き付けられた複数層からなる繊維束1の外周面を前記押圧ローラ30で押圧すると同時に、一方向に回転するカッターローラ周面のカッター23で複数層の繊維束1を直角に押し付ける。同時に前記繊維束を最下層から順次カッター23のピッチPと等しい長さの短繊維に連続的に切断する。所要のカット長に切断された短繊維は、隣接するカッター刃ステー22とカッター23との間から前記鍔部21及びカッター刃取付板24の各開口部24b,21a、前記短繊維排出部25の空洞部を介して、前記短繊維搬送手段26へ滑り落ちるようにして落下し、同短繊維搬送手段26により所定の保管場所へと搬送される。
【0043】上記構成を採用することにより、切断された短繊維の排出が、各カッター23の間の排出空間から拡大された各カッター刃ステー22の間の排出空間へと円滑になされるようになる。隣接するカッター23の間、及び/又はカッター刃ステー22の間で短繊維の目詰まりを生じることなくカッター23の刃先に短繊維が引っ掛かって溜まることもなくなるため、二度切りを防止することができると共に、効率よく且つ等長に切断することができる。大量の繊維束1を切断しても、前記カッター23及びカッター刃ステー22が集中的に加わる過大な押圧力に耐えて短繊維の排出が円滑に行われるため、前記カッター23及びカッター刃ステー22の変形や破損等を防止することができると共に、短繊維を安定して製造することができる。
【0044】本発明にあっては、上述のごときカッター23及びカッター刃ステー22の配置位置以外に、カッター23及びカッター刃ステー22の各厚み、カッター23のピッチP、カッター23におけるテーパ部23bのテーパ角、カッター23の形状、高さ、長さ、表面粗さ及び材質、更にはカッター刃ステー22の高さや材質などを適宜に設定することにより、上記作用効果を更に顕著に現出することができる。従って、以下の説明は、前記カッター23及びカッター刃ステー22を中心に説明する。
【0045】(1)カッター23の厚みB及びカッター刃ステー22の厚みA図示例によれば、短繊維の排出を容易にするために、カッター刃ステー22の厚みAとカッター23の厚みBとがA≦Bの関係をもっている。カッター23の厚みBよりもカッター刃ステー22の厚みAが大きいと、隣接するカッター刃ステー22のピッチが狭くなり、短繊維の排出抵抗が増大するため、短繊維の排出が円滑に行われず、各カッター刃ステー22の間で目詰まりを生じて効率よく切断することができない。
【0046】各カッター刃ステー22の間の排出抵抗を低減させるためには、前記カッター刃ステー22の厚みAとカッター23の厚みBはA<Bであることが好ましく、前記カッター23の厚みBは、0.5〜2.0mmであることが望ましい。この厚みBが0.5mmより小さいと、前記カッター23に過大な押圧力が集中して加わりやすくなるため、前記カッター23の変形及び刃こぼれ等が発生しやすくなる。
【0047】また、この厚みBが2.0mmより大きいと、隣接するカッター23の間のピッチPが狭くなり、短繊維、特にカット長が55mm以下の短繊維を切断する場合に短繊維の排出が円滑に行われず、隣接するカッター23の間で目詰まりを生じて効率よく且つ等長に切断することができない。
【0048】一方、前記カッター刃ステー22の厚みAは、前記カッター23の厚みBと同様に0.5〜2.0mmであることが好ましい。この厚みAが0.5〜2.0mmの範囲内を越えると、前記カッター23と同様に、カッター刃ステー22の変形や破損等が発生しやすくなり、短繊維の排出がスムーズに行われることなく、隣接するカッター刃ステー22の間で目詰まりを生じるため、効率よく且つ等長に切断することはできない。
【0049】(2)カッター23のピッチPこのカッター23のピッチPは短繊維のカット長に等しい。短繊維カット長を決定するカッター23のピッチPは、特に限定されるものでないが、10〜100mmであることが好ましく、特に20〜45mmであることが更に好ましい。切断時にカッター23に加わる過大な押圧力によりカッター23及びカッター刃ステー22の変形や破損等を防止することができると共に、隣接するカッター23の間のピッチPに等しい長さに切断された短繊維を良好に排出することができる。
【0050】また、カッター23のピッチが10mmより小さいと短繊維の排出が円滑に行われなくなる場合があり、100mmを越えると回転するカッター23に対して押圧ローラ30による押圧力がカッター23の回転方向の前後側面に向かう分力が増加し、同カッター23の変形や破損などが発生する場合がある。
【0051】(3)カッター23におけるテーパー部23bのテーパー角このカッター23の形状は、刃こぼれが発生せず、短繊維の排出を円滑に行うことができるものであれば、特に限定されるものではない。図3によるカッター23のテーパー部23bのテーパー角は10〜40°であることが好ましく、更に好ましくは、前記テーパー部23bのテーパー角は14〜31°である。この範囲を満足すれば、カッター刃の変形や破損などをなくして、良好なカット性を長期間にわたって維持することができる。
【0052】(4)カッター23の形状図3によるカッター23におけるテーパー部23bの形状は、図示例に限定されるものではなく、例えば前記テーパー部23bを先端側と基体部側とのテーパー角を異ならせて2段に構成することができる。この場合には、基体部側のテーパー角は先端側のテーパー角よりも鋭角であることが好ましい。先端側のテーパー部よりも基体部側のテーパー部を鋭角にすることにより、刃こぼれがしにくくカット性を向上させて、短繊維の排出をより容易に行うことができる。
【0053】(5)カッター23の高さ図3によるカッター23におけるテーパー部23bの全体の高さは、特に限定されるものではないが、2.0〜6.0mmであることが好ましく、特に2.5〜5.5mmであることが更に望ましい。このカッター23の全体の高さにあっても、特に限定されるものではないが、切断に耐え得る強度を有すると共に、短繊維の排出を円滑に行うことができるため、8〜20mm以下であることが好ましく、特に10〜15mmであることが更に好ましい。
【0054】(6)カッター23の長さ図4は、本発明のローラカッター式繊維束切断装置に適用されるカッター23の長手方向の実効長さL及びカッターの厚みBの関係を示している。ここで、前記カッター23の長手方向の実効長さLとは、図4に示すようにカッターローラ20の一対の鍔部21,21の間に露呈する部分のカッター長をいう。本実施形態にあっては、前記カッター23の長手方向の実効長さLは、前記カッター刃ステー22の長手方向の長さや各鍔部21の対向面側の間の間隔寸法と同一寸法に設定されている。
【0055】繊維束1の切断に耐え得るカッター23の強度を確保するには、カッター23のカッターローラ周方向の厚みBに対して、カッター23の長手方向の実効長さLを設定することが好ましい。前記カッター23の長さLとカッター23の厚みBとは、(L/100)<B<(L/10)の式を満足していることが好ましく、(L/75)<B<(L/25)の範囲が特に有効である。カッター23の厚みBは、上述のごとく0.5〜2.0mmが好ましく、カッター23の厚みBの寸法に対してカッター23の長さLを5mm<L<200mmの範囲に設定することが特に有効である。但し、(L/100)<B<(L/10)の式を満足する範囲内でカッター23の長さLとカッター23の厚みBとの双方を設定する。
【0056】前記カッター23の長さLが5mmよりも小さいとカッターローラ20の鍔部21の径を大きくせざるを得なくなり、カッター23の切断性が著しく低下し、繊維束1を一度に切断しにくくなる。前記カッター23の長さLが200mmを越えると、カッター23の強度や剛性等を安定して確保できないため、カッター23の変形や刃こぼれ等が発生しやすくなり、確実な切断が保証されない。(L/100)<B<(L/10)の式を満足する範囲内でカッター23の長さLを5mm<L<200mmに設定することにより、従来のごとくU字状をなすカッター刃ステーを介してカッターを挟着支持する必要がなくなり、繊維束1の切断時にカッター23に加わる局部的な大きな押圧力に耐え得ることができると共に、短繊維の生産性を向上させることができる。
【0057】(7)カッター23の表面粗さこのカッター23におけるテーパー部23bのテーパー面は、一般に使用されている触針式表面粗さ測定器により測定する表面粗さを表すRz値が0.1〜6.3μmであることが望ましい。更に好ましくは0.5〜1.6μmの範囲が特に有効である。高い強度と強い靱性を与え、前記カッター23に高品質の表面が得られる。
【0058】前記テーパー部23bを先端側と基体部側とのテーパー角を異ならせて2段に構成した場合には、同テーパー部23bにおける先端側のテーパー面は、表面粗さを表すRz値が0.1〜6.3μmであることが望ましく、0.5〜1.6μmが特に好ましい。基体部側のテーパー面は、表面粗さを表すRz値が0.8〜25.0μmであることが好ましい。更に好ましくは3.2〜12.5μmが望ましい。上記各表面粗さRzは、特に限定されものではなく、例えば基体部側のテーパー面の表面粗さ及び先端側のテーパー面の表面粗さは、同一の表面粗さであってもよい。かかる表面粗さにより、カッター23の表面に短繊維が付着することなく短繊維の排出を更に一層円滑に行うことができる。
【0059】(8)カッター23の材質このカッター23の材質は、繊維束1の切断中に変形や破損等を起こさない材質であれば、特に限定されるものではない。既述したような作用効果を顕著に現出するには、カッター23の材質を適宜に選択することが有効である。カッター23の材質として、例えば超硬質合金を用いることが、一般的な炭素工具鋼5種(SK−5)と比べて低摩擦係数であり、低摩耗性及び化学的安定性に優れており、耐久性が良好であるため、特に有効である。
【0060】(9)カッター刃ステー22の高さこのカッター刃ステー22の高さは、上記カッター23と同様に、繊維束1の切断時に生じる大きな押圧力に耐え得る強度を有すると共に、短繊維の排出抵抗を低減できるものであれば、特に限定されるものではない。好ましくは、前記カッター刃ステー22の高さは5.0〜20mmである。更に好ましくは、前記カッター刃ステー22の高さは8.0〜15mmであることが特に有効である。
【0061】前記カッター刃ステー22の高さが20mmよりも大きいと、切断された短繊維の排出抵抗が高くなり、短繊維の排出を円滑に行うことができず、隣接するカッター刃ステー22の間、及び/又は隣接するカッター23の間で目詰まりや二度切りなどを生じる場合がある。また、前記カッター刃ステー22の高さが5mmよりも小さいと、繊維束1の切断時に発生する局部的な過大な押圧力に耐えきれず前記カッター刃ステー22及びカッター23の変形などを発生する場合があり、正確なカット性が得られにくくなる。
【0062】(10)カッター刃ステー22の材質このカッター刃ステー22の材質としては鋼材を有効に使用することが、繊維束1の切断中に変形や破損等を生じないがため特に有効である。カッター刃ステー22の材質として、例えばステンレス鋼又は機械構造用炭素鋼などを用いることが特に有効である。
【0063】(11)生産性本発明において、短繊維の生産性は特に限定されるものではないが、5kg/分〜50kg/分、例えば50〜300Texの繊維束を100m/分以上の速度で切断する場合に特に有効である。
【0064】以下に、本発明の更に具体的な実施例について比較例と共に説明する。なお、特性値等の測定及び評価法は次の通りである。
(1)繊度JIS L−1015の8−5−1Aの方法に従い、30mmに切断した繊維300本の質量を測定し、正量繊度を算出し、5回の平均値から求めた。
(2)捲縮数JIS L−1015の8−12−1の方法に従い、繊維一本に0.18mN×表示テックス数の初荷重を掛けたときの25mm間当たりの捲縮数を数えて、20回の平均値から求めた。
【0065】(実施例1〜17)11個/25mmの捲縮を付与された、単糸繊度3.3dtex、繊維束繊度150ktexのアクリル繊維束を図1に示すような直径600mmのカッターローラ20に捲き付け、押圧ローラ30でカッター23に押圧することにより切断し、短繊維を得た。機械構造用炭素鋼S25Cからなるカッター刃ステー22及び超硬合金からなるカッター23を用い、押圧ローラ30とカッター23の刃先との間隔を5mmとした。
【0066】そして、カッター23及びカッター刃ステー22の厚み、カッター23における先端側及び基端部側の各テーパー角、カッター23におけるテーパー部23bの高さ、カッター23の全体の高さ、カッター23の長さ、カッター刃ステー22の高さ、カッター23における先端側のテーパー面及び基端部側のテーパー面の各表面粗さ、更に隣接するカッター23の間のピッチPを様々に変えて各種のテストを行った。その結果を表1に示す。
【0067】(比較例1〜3)上記実施例1〜17と同様の条件で、カッター23及びカッター刃ステー22の各厚み、カッター23の先端側のテーパー角及び基端部側のテーパー角、カッター23におけるテーパー部23bの高さ、カッター23の全体の高さ、カッター23における先端側のテーパー面及び基端部側のテーパー面の各表面粗さ、及び隣接するカッター23の間のピッチPなどを様々に変えて各種のテストを行った。その結果を表1に示す。
【0068】(比較例4)カッター23を挟持固着するU字状をなすカッター刃ステーを使用し、隣接するカッター23の間のピッチPを20mmとして、上記と同様の方法で、カット長20mmの短繊維を得た。その結果を表1に示す。
【0069】
【表1】

【出願人】 【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
【住所又は居所】東京都港区港南一丁目6番41号
【出願日】 平成14年3月6日(2002.3.6)
【代理人】 【識別番号】100091948
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 武男 (外1名)
【公開番号】 特開2003−268634(P2003−268634A)
【公開日】 平成15年9月25日(2003.9.25)
【出願番号】 特願2002−60574(P2002−60574)