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【発明の名称】 硬化性組成物
【発明者】 【氏名】幸光 新太郎

【氏名】矢野 理子

【氏名】藤本 豊久

【要約】 【課題】反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル系共重合体を含有する硬化性組成物において、良好な諸特性(特に耐候性)を維持しつつ、引張特性を改善する。

【解決手段】シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、並びに、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有し、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体(B)、を含有する硬化性組成物であって、共重合体(B)の数平均分子量が10,000以上である硬化性組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、並びに、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有し、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体(B)、を含有する硬化性組成物であって、共重合体(B)の数平均分子量が10,000以上であることを特徴とする硬化性組成物。
【請求項2】 共重合体(B)が、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を一分子中に平均1個以上有するものである請求項1記載の硬化性組成物。
【請求項3】 ポリオキシアルキレン系重合体(A)が、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を一分子中に平均1個以上有するものである請求項1又は2記載の硬化性組成物。
【請求項4】 ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)が、両者を混合した場合に実質的に均一状態となるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項5】 ポリオキシアルキレン系重合体(A)が、数平均分子量が15,000以上のものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項6】 共重合体(B)のアクリル酸アルキルエステル単量体単位及びメタクリル酸アルキルエステル単量体単位のうち、少なくとも1種が、炭素数8以上のアルキル基を有する単量体単位である請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項7】 得られる硬化物のダンベル引張時の100%モジュラスが0.4MPa以下、及び/又は、得られる硬化物の破断時伸びが500%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項8】 シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、並びに、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有し、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体(B)、を含有する硬化性組成物であって、得られる硬化物のダンベル引張時の100%モジュラスが0.4MPa以下、及び/又は、得られる硬化物の破断時伸びが500%以上であることを特徴とする硬化性組成物。
【請求項9】 得られる硬化物の加熱圧縮復元率10%以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項10】 得られる硬化物のサンシャイン促進耐候性試験機による促進耐候性試験2000時間曝露により、硬化物表面へのクラック発生が見られないことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなる建築用シーリング材。
【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなるサイディングボード用シーリング材。
【請求項13】 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物からなるグレージング用シーリング材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基(以下、反応性ケイ素基ともいう)を有するポリオキシアルキレン系重合体及び反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を含有する硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体及び反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を含有する硬化性組成物は、特開昭59−122541号公報、特開昭60−31556号公報、特開昭63−112642号公報、特開平5−287261号公報、特開平6−172631号公報、特開平7−90171号公報などで開示されている。
【0003】上記硬化性組成物には、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体の存在に起因して、得られる硬化物の引張特性(モジュラスや破断時伸び)が低下するという問題点がある。この引張特性を改善するために硬化性組成物を構成する単量体の種類や組成比を調整すると、これに相反して耐候性などの諸特性が低下してしまう傾向があり、耐候性などの優れた諸特性を維持しつつ引張特性を改善することは困難であった。特に高度の引張特性が要求される建築用シーリング材、サイディングボード用シーリング材及びグレージング用シーリング材の分野では、耐候性などを維持しながらも、引張特性を向上させることが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に鑑み、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル系共重合体を含有する硬化性組成物において、良好な諸特性(特に耐候性)を維持しつつ、引張特性を改善することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、並びに、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有し、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体(B)、を含有する硬化性組成物であって、共重合体(B)の数平均分子量が10000以上である硬化性組成物である。
【0006】また本発明は、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、並びに、シロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基を有し、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体(B)、を含有する硬化性組成物であって、得られる硬化物のダンベル引張時の100%モジュラスが0.4MPa以下、及び/又は、得られる硬化物の破断時伸びが500%以上である硬化性組成物でもある。
【0007】さらに、本発明は、得られる硬化物の加熱圧縮復元率10%以下であり、または、サンシャイン促進耐候性試験機による促進耐候性試験2000時間曝露により、硬化物表面へのクラック発生が見られない硬化性組成物である。
【0008】さらに本発明は、上記硬化性組成物からなる建築用シーリング材、サイディングボード用シーリング材、又は、グレージング用シーリング材でもある。
【0009】以下に本発明を詳述する。
【0010】本発明で用いられる、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)(以下、ポリオキシアルキレン系重合体(A)ともいう)は、特公昭45−36319号、同46−12154号、同49−32673号、特開昭50−156599号、同51−73561号、同54−6096号、同55−82123号、同55−123620号、同55−125121号、同55−131022号、同55−135135号、同55−137129号の各公報などに記載されている。
【0011】ポリオキシアルキレン系重合体(A)の分子鎖は、本質的に一般式(I)
−R1−O− (I)
(式中、R1は2価の有機基(好ましくは2価の炭化水素基)であるが、その大部分が炭素数3又は4の炭化水素基であるとき最も好ましい)で示される繰返し単位からなるものが好ましい。R1の具体例としては、−CH(CH3)−CH2−、−CH(C25)−CH2−、−C(CH32−CH2−、−CH2CH2CH2CH2−などが挙げられる。ポリオキシアルキレン系重合体(A)の分子鎖は1種だけの繰返し単位からなっていてもよいし、2種以上の繰返し単位からなっていてもよいが、R1としては特に−CH(CH3)−CH2−が好ましい。
【0012】ポリオキシアルキレン系重合体(A)は、直鎖状であっても分枝状であってもよく、あるいは、これらの混合物であってもよい。また、他の単量体等が含まれていてもよいが、−CH(CH3)−CH2−O−で表される繰返し単位が重合体中に50重量%以上、好ましくは80重量%以上存在することが好ましい。
【0013】ポリオキシアルキレン系重合体(A)におけるシロキサン結合を形成することによって架橋しうるケイ素含有官能基(反応性ケイ素基)はよく知られた官能基であり、室温においても架橋しうるものである。この反応性ケイ素基の代表例は、一般式(II):【0014】
【化1】

【0015】(式中、R2は、同一又は異なって、炭素数1〜20の置換若しくは非置換の1価の有機基(好ましくは1価の炭化水素基)又はトリオルガノシロキシ基を表す。Xは、同一又は異なって、水酸基又は異種若しくは同種の加水分解性基を表す。aは0、1又は2の整数を示し、bは0、1、2又は3の整数を示すが、a=2でかつb=3にはならない。mは0〜18の整数を示す)で表される。経済性などの点から好ましい反応性ケイ素基は、一般式(III):【0016】
【化2】

【0017】(式中、R2は上記と同じ。nは0、1又は2の整数を示す)で表される。
【0018】一般式(II)及び(III)におけるXを表す加水分解性基の具体例としては、例えば、ハロゲン原子、水素原子、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。これらのうちでも加水分解性のマイルドさの点から、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシル基が好ましい。
【0019】一般式(II)及び(III)におけるR2の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基などの炭素数1〜20のアルキル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜20などのシクロアルキル基、フェニル基などの炭素数6〜20のアリール基、ベンジル基などの炭素数7〜20のアラルキル基などが挙げられる。さらにR2は、一般式:(R23SiO−(R2は上記に同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基であってもよい。一般式(II)及び(III)におけるR2としてはメチル基が特に好ましい。
【0020】反応性ケイ素基はポリオキシアルキレン系重合体(A)1分子あたり平均して少なくとも1個存在するのが好ましく、より好ましくは1.1〜5個存在する。ポリオキシアルキレン系重合体(A)1分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満になると、硬化性が不十分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。反応性ケイ素基はポリオキシアルキレン系重合体(A)分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよい。反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれるポリオキシアルキレン系重合体(A)成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸びで、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
【0021】ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量(Mn)としては特に限定されず、一般的には、500〜100,000の範囲であればよいが、2,000〜60,000の範囲が好ましく、5,000〜30,000の範囲がより好ましい。引張特性が優れた硬化物が得られるという観点から、ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量は、10,000以上が好ましく、15,000以上がより好ましく、17,000以上がさらに好ましく、さらには、18,000以上、特には19,000以上が好ましい。分子量の上限は25,000、さらには23,000、特には22,000が組成物の粘度の点から好ましい。
【0022】硬化物の破断伸びを改善するため、ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量を16,000以上にする場合、十分な破断伸びを得るためにポリオキシアルキレン系重合体は実質的に分岐を有しない直鎖状の重合体であることが好ましい。
【0023】反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量とは次の通りである。
【0024】JISK1557の水酸基価の測定方法と、JISK0070のよう素価の測定方法の原理に基づいた滴定分析により、直接的に末端基濃度を測定し、ポリエーテルオリゴマーの構造を考慮して求めた数平均分子量(末端基分子量)と定義している。また、数平均分子量の相対測定法として一般的なGPC測定により求めたポリスチレン換算分子量(GPC分子量)と上記末端基分子量の検量線を作成し、GPC分子量を末端基分子量に換算して求めることも可能である。不飽和基含有ポリオキシアルキレンなど反応性ケイ素基導入前の重合体分子量と反応性ケイ素基が導入された重合体の分子量を比較すると、通常反応性ケイ素基が導入された重合体の分子量が少し大きくなる傾向にあるが、大きい差はない。
【0025】ポリオキシアルキレン系重合体(A)においては、重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が1.6以下と、極めて分子量分布が狭い(Mw/Mn比が小さい)ものが好ましい。この場合、組成物の粘度が低くなり、作業性が向上しうる。Mw/Mnの値はより好ましくは1.5以下であり、さらに好ましくは1.4以下である。分子量分布は各種の方法で測定可能であるが、通常、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法での測定が一般的である。
【0026】反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)は、官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体に反応性ケイ素基を導入することによって得るのが好ましい。官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、ポリオキシアルキレン系重合体を製造するための通常の重合法(苛性アルカリを用いるアニオン重合法)や、この重合体を原料とした鎖延長反応方法のほか、特開昭61−197631号公報、特開昭61−215622号公報、特開昭61−215623号公報、特開昭61−218632号公報、特公昭46−27250号公報及び特公昭59−15336号公報などに記載された方法により得ることができる。
【0027】反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行えばよい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)末端に水酸基等の官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応させ、次いで、得られた反応生成物に、反応性ケイ素基を有するヒドロシランを反応させて、重合体末端に反応性ケイ素基を導入する。
(2)末端に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基(以下、Y官能基という)を有するポリオキシアルキレン系重合体に、このY官能基に対して反応性を示す官能基(以下、Y′官能基という)及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させ、重合体末端に反応性ケイ素基を導入する。
【0028】Y′官能基及び反応性ケイ素基を有するケイ素化合物としては特に限定されず、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどのビニル型不飽和基含有シラン基;γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどの塩素原子含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシランなどのイソシアネート含有シラン類;メチルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシランなどのハイドロシラン類などが挙げられる。
【0029】これらの製造方法として、特開平3−47825号公報、特開平3−157424号公報、特開平11−100427号公報、特開2000−143757号公報、特開2000−169544号公報、特開2000−169545号公報、米国特許US6197912号公報、国際公開WO200037533号公報、国際公開WO9955755号公報、国際公開WO200112693号公報、ドイツ特許DE19923300号公報、カナダ特許CA2303698号公報、米国特許US6121354号公報、ドイツ特許DE19849817号公報、米国特許US6001946号公報等に示された製造方法を使用することが可能である。
【0030】以上の方法の中で、(1)の方法、又は、(2)の方法のうち末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体とイソシアネート基及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法、が好ましい。
【0031】本発明で用いられる、反応性ケイ素基を有し、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体(B)(以下、共重合体(B)ともいう)は、アクリル酸アルキルエステル単量体及びメタクリル酸アルキルエステル単量体のなかから選択された2種以上を共重合してなる分子鎖を有し、かつ、反応性ケイ素基を有するものであれば、特に限定されない。
【0032】共重合体(B)におけるアクリル酸アルキルエステル単量体及びメタクリル酸アルキルエステル単量体としては、一般式(IV)
【0033】
【化3】

【0034】(式中、R3はアルキル基を表す。R4は水素原子又はメチル基を表す。なお、R4が水素原子の場合、一般式(IV)はアクリル酸アルキルエステル単量体に相当し、R4がメチル基の場合、一般式(IV)はメタクリル酸アルキルエステル単量体に相当する)で表される化合物が挙げられる。
【0035】アクリル酸アルキルエステル単量体及びメタクリル酸アルキルエステル単量体におけるアルキル基としては特に限定されず、直鎖状又は分枝状のものであってもよく、一般に炭素数1〜30のものを用いることができる。
【0036】ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との相溶性を向上させ、組成物の透明性や保存安定性を改良するためには、炭素数が8以上のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル単量体及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体を使用することが好ましい。この場合、ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)が、両者を混合した場合に実質的に均一状態となることができる。ここで「実質的に均一状態となる」とは、ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との混合物を100℃2時間混合した後、23℃下で24時間静置した場合に、2相に分離することなく、混合物の外観が透明性を維持した状態にあるものをいう。
【0037】より好ましい共重合体(B)は、炭素数1〜7(さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2)のアルキル基を有する単量体と、炭素数8〜30(さらに好ましくは8〜20、特に好ましくは10〜20)のアルキル基を有する単量体を、併用してなるものである。この場合、炭素数が小さいほうの単量体と、炭素数が大きいほうの単量体は、重量比で、95:5〜40:60となるのが好ましく、90:10〜60:40となるのがより好ましい。
【0038】ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)が、両者を混合しただけでは均一状態とならない場合、相溶性を向上させる成分を、ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)の混合物に添加することにより、当該混合物を実質的に均一状態とすることができる。これにより、ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)が相溶する場合と同様、組成物の透明性や保存安定性が向上するとともに、良好な諸特性を維持しつつ、引張物性を改善することができる。
【0039】相溶性を向上させる成分としては、ジイソデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチルなどの脂肪族二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステルなどのグリコールエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルなどの脂肪族エステル類;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニルなどのリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パラフィン類などが単独又は2種類以上の混合物の形で任意に使用できるが、相溶化能力と安定性、環境性への影響の面から、炭素数10個以上の炭化水素基を有するフタル酸エステル類が好ましく、なかでも入手性の面からジイソデシルフタレート(DIDP)、ジイソウンデシルフタレート(DIUP)が特に好ましい。相溶化成分の量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との合計100重量部に対し、5〜100重量部の範囲で使用すると好ましい結果が得られる。
【0040】共重合体(B)の分子鎖は、実質的に、アクリル酸アルキルエステル単量体単位及びメタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなるが、ここでいう「実質的に」とは、共重合体(B)中に存在するアクリル酸アルキルエステル単量体単位及びメタクリル酸アルキルエステル単量体単位の合計量が単量体単位総量のうち50重量%を超えることを意味する。好ましくは70重量%以上である。
【0041】共重合体(B)は、アクリル酸アルキルエステル単量体単位及びメタクリル酸アルキルエステル単量体単位以外の単量体単位を含んでもよい。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸などのアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ基を含む単量体;その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレンなどから誘導される単量体単位が挙げられる。
【0042】共重合体(B)における反応性ケイ素基はポリオキシアルキレン系重合体(A)における反応性ケイ素基と同様の官能基である。
【0043】反応性ケイ素基は共重合体(B)1分子あたり平均して少なくとも1個存在するのが好ましく、より好ましくは1.1〜5個、さらに好ましくは、1.1〜3個存在する。共重合体(B)1分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満になると、硬化性が不十分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。反応性ケイ素基は共重合体(B)分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよい。反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれる共重合体(B)成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸びで、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。また、見掛け上反応性ケイ素基1個当りの数平均分子量が300〜30,000になるように存在することが好ましく、3,000〜20,000になることがさらに好ましい。
【0044】本発明において、共重合体(B)の数平均分子量(Mn)は10,000以上である。好ましくは12,000以上であり、より好ましくは14,000以上、さらに好ましくは、15,000以上である。この範囲では、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体及び反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を含む組成物の良好な耐候性などを維持しつつ、引張特性を改善することが可能になる。数平均分子量の上限は粘度や製造の容易さの面から一般に100,000であり、好ましくは60,000である。本発明において、共重合体(B)の数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によりポリスチレン換算で求めた値である。
【0045】共重合体(B)は、ビニル重合、例えば、ラジカル反応によるビニル重合を利用して製造することができ、単量体混合物を通常の溶液重合法や塊重合法などにより重合させることにより得られる。具体的には、単量体混合物及び必要によりラジカル開始剤などを、必要に応じてn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤とともに、50〜150℃で反応させればよい。溶剤は使用してもよく、使用しなくてもよいが、使用する場合はエーテル類、炭化水素類、酢酸エステル類などの非反応性の溶剤が好ましい。
【0046】共重合体(B)に反応性ケイ素基を導入する方法としては種々のものがあるが、例えば、(イ)重合性不飽和結合と反応性ケイ素基を有する化合物(例えばCH2=CHSi(OCH33)を、単量体混合物に添加して共重合する方法、(ロ)重合性不飽和結合及び反応性官能基(以下、Y基という)を有する化合物(例えばアクリル酸)を単量体混合物に添加して共重合させ、生成した共重合体を、反応性ケイ素基及びY基と反応しうる官能基(以下、Y′基という)を有する化合物(例えばイソシアネート基と−Si(OCH33基を有する化合物)と反応させる方法などが挙げられる。
【0047】方法(イ)における重合性不飽和結合と反応性ケイ素基を有する化合物としては、一般式(V)
【0048】
【化4】

【0049】(式中、R5は重合性不飽和結合を含む有機基を表す。R2、X、a、b及びmは上記に同じ。)で表される化合物が挙げられる。一般式(V)で表される化合物のうちで好ましいものは、一般式(VI)
【0050】
【化5】

【0051】(式中、R4、X及びnは上記に同じ。Qは、−COOR6−(R6は、−CH2−、−CH2CH2−などの炭素数1〜6の2価のアルキレン基)、−CH264CH2CH2−、−CH2OCOC64COO(CH23−などの2価の有機基又は直接結合を表す。)で表される化合物である。一般式(V)又は一般式(VI)で示される化合物の具体例としては、例えば次に示す化合物が挙げられる。
【0052】
【化6】

【0053】
【化7】

【0054】これら重合性不飽和結合と反応性ケイ素基を有する化合物は種々の方法により合成されるが、例えば、アセチレン、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルフタレートなどと、メチルジメトキシシラン、メチルジクロルシランなどを、VIII族遷移金属錯体触媒下で反応させることにより製造することができる。このような遷移金属錯体触媒としては、白金、ロジウム、コバルト、パラジウム及びニッケルから選ばれたVIII族遷移金属錯体化合物が有効に使用される。
【0055】方法(ロ)において、Y基及びY′基の組合せの例としては種々の組合せがあるが、一例として、Y基としてビニル基、Y′としてヒドロケイ素基(Si−H基)の組合せが挙げられる。この場合、Y基とY′基とはヒドロシリル化反応をおこし結合しうる。
【0056】重合性不飽和結合及びY基としてビニル基を有する化合物としては、例えば、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、ジアリルフタレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ブタジエンなどが挙げられる。
【0057】反応性ケイ素基及びY′基としてヒドロケイ素基を有する化合物の代表例としては、一般式(VII)
【0058】
【化8】

【0059】(式中、R2、X、a、b及びmは上記に同じ。)で表されるヒドロシラン化合物が挙げられる。一般式(VII)で示される化合物としては、例えば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルシロキシジクロロシランなどのハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチル−1,1−ジメトキシテトラシロキサンなどのアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシランなどのアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチルシロキシシランなどのケトキシメートシラン類;ジメチルシラン、トリメチルシロキシメチルシラン、1,1−ジメチル−2,2−ジメチルジシロキサンなどのハイドロシラン類;メチルトリ(イソプロペニルオキシ)シランなどのアルケニルオキシシラン類などが挙げられる。
【0060】反応性ケイ素基及びY′基としてヒドロケイ素基を有する化合物として、安価な基礎原料から得られる高反応性のハロゲン化シラン類が容易に使用できる。ハロゲン化シラン類を用いた場合、得られる共重合体(B)は、空気中に暴露すると塩化水素を発生しながら常温で速やかに硬化するが、塩化水素による刺激臭や腐食に問題があり、限定された用途にしか実用上使用できない。従って、ハロゲン原子を他の加水分解性基や水酸基に変換したものを共重合体(B)として用いることが好ましい。加水分解性基としては、アルコキシル基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基などが挙げられる。
【0061】ハロゲン原子をアルコキシル基に変換する方法としては、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール又はフェノールなどのアルコール類又はフェノール類;アルコール類又はフェノール類のアルカリ金属塩;オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなどのオルトギ酸アルキル類;などを反応させてハロゲン原子を置換する方法などが挙げられる。
【0062】アシロキシ基に変換する方法としては、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などのカルボン酸類;カルボン酸類のアルカリ金属塩;などを反応させてハロゲン原子を置換する方法などが挙げられる。
【0063】アミノキシ基に変換する方法としては、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−メチルフェニルヒドロキシルアミン又はN−ヒドロキシピロリジンなどのヒドロキシルアミン類;ヒドロキシルアミン類のアルカリ金属塩;などを反応させてハロゲン原子を置換する方法などが挙げられる。
【0064】チオアルコキシ基に変換する方法としては、エチルメルカプタン、チオフェノールなどのチオアルコール又はチオフェノール類;チオアルコール又はチオフェノール類のアルカリ金属塩;などを反応させてハロゲン原子を置換する方法などが挙げられる。
【0065】アミノ基に変換する方法としては、N,N−ジメチルアミン、N,N−メチルフェニルアミン及びピロリジンなどの1級又は2級アミン類;1級又は2級アミン類のアルカリ金属塩;などを反応させてハロゲン原子を置換する方法などが挙げられる。
【0066】また、ハロゲン原子のみ他の加水分解性基に変換するのではなく、他のアルコキシル基、アシロキシ基などの基も、必要に応じてアミノ基、アミノキシ基などの加水分解性基や水酸基に変換することができる。シリル基上の加水分解性基を他の加水分解性基に変換する温度は50〜150℃が適当である。また、これらの交換反応は溶剤を使用しても、使用しなくても達成しうるが、使用する場合は、エーテル類、炭化水素類、酢酸エステル類などの不活性な溶剤が適当である。
【0067】本発明の硬化性組成物におけるポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との比率は特に限定されず、目的とする用途や性能に応じて適宜選択されるが、一般的には、ポリオキシアルキレン系重合体(A)100重量部に対して共重合体(B)が1〜100,000重量部である。好ましくは10〜1,000重量部であり、より好ましくは、10〜400重量部である。
【0068】本発明の硬化性組成物には硬化促進剤を配合してもよい。硬化促進剤としては特に限定されないが、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズアセチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物、又は、これらのアミン系化合物のカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ基を有するシランカップリング剤;などのシラノール縮合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知のシラノール縮合触媒などが例示される。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0069】ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との合計100重量部に対する硬化促進剤の量は、0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜10重量部程度がさらに好ましい。硬化促進剤の使用量が少なすぎると、硬化速度が遅くなることがあり、また硬化反応が充分に進行しにくくなる場合がある。一方、硬化促進剤の使用量が多すぎると、硬化時に局所的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られにくくなるので、好ましくない。
【0070】本発明の硬化性組成物を使用するに際しては、さらに必要に応じて、フュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラックなどの補強性充填剤;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、水添ヒマシ油及びシラスバルーンなどの充填剤;石綿、ガラス繊維及びフィラメントなどの繊維状充填剤;などの充填剤を適宜使用できる。特に強度の高い硬化組成物を得たい場合には、主にフュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、及び活性亜鉛華などから選ばれる充填剤をポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との合計100重量部に対し、1〜100重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。また、低強度で伸びが大である硬化組成物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、及びシラスバルーンなどから選ばれる充填剤をポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との合計100重量部に対し5〜200重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。もちろんこれら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。
【0071】本発明の硬化性組成物においては、可塑性を充填剤と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくできたり、多量の充填剤を混入できたりするのでより有効である。この可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチルなどの脂肪族二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステルなどのグリコールエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルなどの脂肪族エステル類;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニルなどのリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パラフィン類、アクリル系重合体などの可塑剤が単独又は2種類以上の混合物の形で任意に使用できる。
【0072】本発明において、可塑剤の選定は価格、入手性、作業性その他実用特性により決定される。価格、入手性と薄層部の白化現象等耐候性を重視する場合は、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレートなどのフタル酸エステル類が好ましい。硬化性組成物硬化後の表面へのホコリ付着や表面に塗布された塗料の軟化等を改善するためには、ポリプロピレングリコール等高分子量可塑剤、特に、効果の面から分子量2000以上のポリオキシプロピレン系重合体、場合によっては、末端をアリル基等で封鎖されたものが好ましい。長期耐候性を得るためには、アクリル系重合体、特に、入手性の面から、東亞合成(株)製UP−1000、1010、1020等は好ましい。
【0073】可塑剤量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)と共重合体(B)との合計100重量部に対し、0〜100重量部の範囲で使用すると好ましい結果が得られる。
【0074】更に、必要に応じて、接着性改良剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、アミン系ラジカル連鎖禁止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤などの各種添加剤を適宜添加することが可能である。
【0075】本発明の硬化性組成物の調製法には特に限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサーやロールやニーダーなどを用いて常温又は加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。また、これら成分を適当に組合わせることにより、1液型や2液型の配合物を作り使用することもできる。
【0076】本発明の硬化性組成物は、大気中に暴露すると水分の作用により、三次元的に網状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。本発明の硬化性組成物は、弾性シーリング剤、特に建築用シーリング材、サイディングボード用シーリング材、又は、グレージング用シーリング材として特に有用であり、建造物、船舶、自動車、道路などの密封剤として使用し得る。更に、単独又はプライマーの助けをかりて、ガラス、磁器、木材、金属、樹脂成形物などの広範囲の基質に密着し得るので、種々のタイプの密封組成物及び接着組成物としても使用可能である。接着剤としては、1液接着剤、2液接着剤、オープンタイム後に接着するコンタクト接着剤、粘着剤などに使用でき、更に、塗料、塗膜防水剤、食品包装材料、注型ゴム材料、型取り用材料、発泡材料としても有用である。
【0077】本発明の硬化性組成物は、建築用シーリング材、サイディングボード用シーリング材として使用する場合、得られる硬化物のダンベル引張時の100%モジュラスが0.4MPa以下であるか、得られる硬化物の破断時伸びが500%以上であることが好ましい。2つの条件を同時に満たすものがより好ましい。ここでいう硬化物のダンベル引張時の100%モジュラス、破断時伸びとは、JISK6251記載に準拠し、2〜4mmの硬化物シートをダンベル状3号形に打ちぬいたものを200mm/minのクロスヘッド速度で引張試験を実施した際の標線間100%時の応力、および、試験片破断時の伸びにより示される。
【0078】当該硬化性組成物の100%モジュラスが0.4MPaより高いか、破断時伸びは500%より少ない場合、特にサイディングボード用シーリング材として用いた場合、基材部分の伸縮により接着面が剥がれたり、シール部分は破断する可能性が高くなる。100%モジュラスの下限は、実用上の問題から0.05MPa、破断時伸びの上限は(A)成分および(B)成分の分子設計の見地から、2000%である。
【0079】当該硬化性組成物の100%モジュラス、破断時伸びは、本発明記載の(A)成分および(B)成分の分子設計に加え、他の配合成分、特に、充填材、可塑材等との組み合わせにより、他の実用特性とのバランスを取りながら設定することが可能である。
【0080】本発明の硬化性組成物を建築用シーリング材、サイディングボード用シーリング材として使用する場合、得られる硬化物のサンシャイン促進耐候性試験機による促進耐候性試験2000時間曝露により、硬化物表面へのクラック発生が見られないことが好ましい。さらに、得られる硬化物のサンシャイン促進耐候性試験機による促進耐候性試験2000時間曝露により、硬化物表面へのクラック発生が見られず、かつ、得られる硬化物のダンベル引張時の100%モジュラスが0.4MPa以下であるか、得られる硬化物の破断時伸びが500%以上であることが好ましい。ここでいうクラック発生とは、無荷重無変形状態でシートを曝露した後、表面状態を肉眼で確認し、明確なクラックが存在している場合を示す。
【0081】サンシャイン促進耐候性試験機による促進耐候性試験2000時間曝露により硬化物表面へのクラックが発生する場合は、高耐候性サイディングボードのシール部としての美観を損ねる可能性が高くなる。
【0082】当該硬化性組成物の耐候性は、(A)成分および(B)成分の分子設計に加え、他の配合成分、特に老化防止材、紫外線吸収剤等との組み合わせにより、他の実用特性とのバランスを取りながら設定することが可能である。
【0083】本発明の硬化性組成物を、特に、建築用シーリング材、サイディングボード用シーリング材として使用する場合、得られる硬化物の加熱圧縮復元率10%以下であることが好ましい。さらに、加熱圧縮復元率10%以下であり、かつ、得られる硬化物のダンベル引張時の100%モジュラスが0.4MPa以下であるか、得られる硬化物の破断時伸びが500%以上であることが好ましい。ここでいう加熱圧縮復元率とは、JIS A 5758、および、1439の耐久性評価項に準拠して、90℃にて1サイクル実施後、常温で1日放置後に測定した数字を用いて、下記(1)式にて算出される。
加熱圧縮復元率=(L2−L1/L0−L1)×100 (1)
ここで、L0:加熱圧縮前のシーリング材の圧縮方向の厚みL1:加熱圧縮時のシーリング材の圧縮方向の厚みL2:JISA5758耐久性9030試験を1サイクル実施後、常温で1日間放置後のシーリング材の圧縮方向の厚み加熱圧縮復元率は%で表わされる。
【0084】加熱圧縮復元率が10%より高い場合、サイディングボード目地の特異な動き、すなわち、サイディングボードの乾燥に伴う収縮による一定方向への動き等により剥離トラブルが発生する可能性が高くなる。
【0085】当該硬化性組成物の加熱圧縮復元率は、(A)成分および(B)成分の分子設計に加え、他の配合成分、特に硬化触媒等との組み合わせにより、他の実用特性とのバランスを取りながら設定することが可能である。
【0086】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0087】(合成例1)主鎖骨格が複合金属シアン化物錯体触媒を用いて得られた、アリルエーテル基を分子末端に導入した数平均分子量約19,000のポリオキシプロピレン800gを攪拌機付耐圧反応容器に入れ、メチルジメトキシシランと塩化白金酸触媒(塩化白金酸六水和物)1×10-4[eq/ビニル基]を加え、90℃で2時間反応させた。末端官能化率は約77%であった(ポリマーA)。
【0088】(合成例2)アリルエーテル基を分子末端に導入した数平均分子量約10,000のポリオキシプロピレン800gを攪拌機付耐圧反応容器に入れメチルジメトキシシランと塩化白金酸触媒(塩化白金酸六水和物)1×10-4[eq/ビニル基]を加え、90℃で2時間反応させた。末端官能化率は約60%であった(ポリマーB)。
【0089】(合成例3)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル68g、メタクリル酸メチル10g、メタクリル酸ステアリル20g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン2g、和光純薬製V−59 0.5g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約18,000の共重合体(ポリマーC)のトルエン溶液を得た。
【0090】(合成例4)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル68g、メタクリル酸メチル10g、メタクリル酸ステアリル20g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2g、和光純薬製V−59 0.5g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約18,000の共重合体(ポリマーD)のトルエン溶液を得た。
【0091】(合成例5)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル68g、メタクリル酸メチル10g、メタクリル酸ステアリル20g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン2g、和光純薬製V−59 1.0g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約13,000の共重合体(ポリマーE)のトルエン溶液を得た。
【0092】(合成例6)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル62g、メタクリル酸メチル10g、メタクリル酸ステアリル20g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン8g、和光純薬製V−59 2.2g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約8,000の共重合体(ポリマーF)のトルエン溶液を得た。
【0093】(合成例7)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル58g、メタクリル酸メチル10g、メタクリル酸ステアリル20g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン12g、和光純薬製V−59 5g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約5,000の共重合体(ポリマーG)のトルエン溶液を得た。
【0094】(合成例8)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル88g、メタクリル酸メチル10g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン2g、和光純薬製V−59 0.5g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約18,000の共重合体(ポリマーH)のトルエン溶液を得た。
【0095】(合成例9)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル98g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン2g、和光純薬製V−59 0.3g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約14,000の共重合体(ポリマーI)のトルエン溶液を得た。
【0096】(合成例10)110℃に加熱したトルエン50g中に、アクリル酸ブチル90g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン10g、和光純薬製V−59 5g、トルエン20gを溶かした溶液を4時間かけて滴下することにより、数平均分子量が約5,000の共重合体(ポリマーJ)のトルエン溶液を得た。
【0097】(実施例1)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例3で得られたポリマーCのトルエン溶液を固形分比(重量比)50/50でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去することにより、透明な粘稠な液体を得た。
【0098】この混合物100gに対し、DIDP(ジイソデシルフタレート) 55g、コロイド炭酸カルシウム120g、重質炭酸カルシウム20g、酸化チタン20g、アマイドワックス2g、カーボンブラック0.5g、チバガイギー製チヌビン327 1g、三共製サノールLS770 1g、日本ユニカー製A−1712g、日本ユニカー製A−1120 3g、日東化成ネオスタンU−2202gを混合して、その配合物から厚さ3mmのシートを作成し、23℃で3日放置した後、50℃で4日間加熱し、ゴム状シートを得た。ゴム状シートから、JIS3号ダンベルを打ち抜き、引張物性を測定し、100%モジュラスと破断時伸びを測定した結果を表1に示した。
【0099】(実施例2)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例3で得られたポリマーCのトルエン溶液を固形分比(重量比)70/30でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去することにより、透明な粘稠な液体を得た。実施例1と同様の方法で評価した結果を表1に示した。
【0100】(実施例3〜8)、(比較例1〜3)
表1記載の(A)成分、(B)成分を用いて、実施例1と同様の方法で評価した結果を表1に示した。
【0101】
【表1】

【0102】(参考例1)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例8で得られたポリマーHのトルエン溶液を固形分比(重量比)70/30でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去した結果、白濁した。
【0103】(実施例9)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例8で得られたポリマーHのトルエン溶液とDIDPを固形分比(重量比)70/30/55でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去した結果、透明な粘稠な液体を得た。
【0104】この混合物155gに対し、コロイド炭酸カルシウム120g、重質炭酸カルシウム20g、酸化チタン20g、アマイドワックス2g、カーボンブラック0.5g、チバガイギー製チヌビン327 1g、三共製サノールLS770 1g、日本ユニカー製A−171 2g、日本ユニカー製A−1120 3g、日東化成ネオスタンU−220 2gを混合して、その配合物から厚さ3mmのシートを作成し、23℃で3日放置した後、50℃で4日間加熱し、ゴム状シートを得た。ゴム状シートから、JIS3号ダンベルを打ち抜き、引張物性を測定し、100%モジュラスと破断時伸びを測定した結果を表2に示した。
【0105】(参考例2)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例9で得られたポリマーIのトルエン溶液を固形分比(重量比)70/30でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去した結果、白濁した。
【0106】(実施例10)(B)成分である合成例9で得られたポリマーIのトルエン溶液とDIDPを固形分比(重量比)30/55でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去した混合物85重量部を、さらに(A)成分である合成例1で得られたポリマーA70重量部と混合することにより透明な粘稠な液体を得た。
【0107】この混合物155gに対し、実施例9と同様の配合で測定した結果を表2に示した。
【0108】(実施例11)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例9で得られたポリマーIのトルエン溶液とを固形分比(重量比)85/15でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去し、ついで、DIUP(ジイソウンデシルフタレート)をポリマーAとポリマーIとの混合物100重量部に対し55重量部添加し、加熱混合することにより透明な粘稠な液体を得た。
【0109】この混合物155gに対し、実施例9と同様の配合で測定した結果を表2に示した。
【0110】(比較例4)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例10で得られたポリマーJのトルエン溶液とDIDPを固形分比(重量比)85/15/55でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去した結果、透明な粘稠な液体を得た。
【0111】この混合物155gに対し、実施例9と同様の配合で測定した結果を表2に示した。
【0112】
【表2】

【0113】(実施例12)実施例1で得た厚さ3mmのゴム状シートを、スガ試験機製サンシャイン促進耐候性試験機を用いて、促進耐候性試験2000時間曝露した後、肉眼で劣化状況を確認したが、クラックの発生は見られなかった。
【0114】(実施例13)実施例2で得た厚さ3mmのゴム状シートを、実施例12と同様の方法で、促進耐候性試験2000時間曝露した後、肉眼で劣化状況を確認したが、クラックの発生は見られなかった。
【0115】(実施例14)実施例4で得た厚さ3mmのゴム状シートを、実施例12と同様の方法で、促進耐候性試験2000時間曝露した後、肉眼で劣化状況を確認したが、クラックの発生は見られなかった。
【0116】(比較例5)(B)成分を用いず、(A)成分としてポリマーBのみ用いて、実施例1と同様の方法で得た厚さ3mmのゴム状シートを、実施例12と同様の方法で、促進耐候性試験2000時間曝露した後、肉眼で劣化状況を確認した結果、シート表面に細かいクラックの発生が見られた。
【0117】(実施例15)実施例1の組成物のJIS A5758の9030に基づく加熱圧縮復元率を測定した結果、−1%であった。
【0118】(実施例16)実施例4の組成物のJIS A5758の9030に基づく加熱圧縮復元率を測定した結果、−2%であった。
【0119】(実施例17)(A)成分である合成例1で得られたポリマーAと(B)成分である合成例3で得られたポリマーCのトルエン溶液を固形分比(重量比)70/30でブレンドし、加熱減圧下でトルエンを除去することにより得られた透明な粘稠な液体100gに対し、数平均分子量3,000のポリプロピレングリコール(武田薬品(株)製アクトコールP−23) 55g、コロイド炭酸カルシウム120g、重質炭酸カルシウム20g、酸化チタン20g、アマイドワックス2g、カーボンブラック0.5g、チバガイギー製チヌビン327 1g、三共製サノールLS770 1g、日本ユニカー製A−171 2g、日本ユニカー製A−1120 3g、日東化成ネオスタンU−220 2gを混合して、その配合物から厚さ3mmのシートを作成し、23℃で3日放置した後、50℃で4日間加熱し、ゴム状シートを得た。ゴム状シートから、JIS3号ダンベルを打ち抜き、引張物性を測定し、100%モジュラスと破断時伸びを測定した結果を表3に示した。同様にして作製した配合物シートを23℃で3日放置した後、シート上に水性塗料(日本ペイント(株)製水性トップ)を塗布し、23℃でさらに放置し、塗料表面の状態を、指触によるタックにより評価した結果を表3に示した。また、この組成物を250μmのシート状として硬化サンプルを作製して、サンシャインウェザオメーターによる促進耐候性を行ない、表面が白化するまでの時間を目視により調べ、表3に示した。
(実施例18)実施例17のうち、ポリプロピレングリコールのかわりに、DIDPを用いた以外は、実施例17と同様配合で測定した結果を表3に示した。
【0120】以上の結果から、実施例1〜8の組成物は、比較例1〜3の組成物と比較して、透明性は同程度を達成しているにも関わらず、モジュラスと破断時伸びという引張特性が大きく向上していることが分かる。また、実施例12〜14は、比較例5の組成物と比較して、高い耐候性を示していることが分かる。さらに、実施例15、16の結果、加熱圧縮復元率は10%以下であることが分かる。
【0121】また、参考例1〜2および実施例9〜11の結果から、成分(A)と成分(B)だけでは相溶せず、さらに相溶化成分を添加することにより透明性を確保した場合においても、比較例4の組成物に比較して、モジュラスと破断時伸びが向上することが分かる。
【0122】
【表3】

【0123】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル系共重合体を含有する硬化性組成物において、良好な諸特性(特に耐候性)を維持しつつ、引張特性を改善することができる。
【出願人】 【識別番号】000000941
【氏名又は名称】鐘淵化学工業株式会社
【出願日】 平成14年7月18日(2002.7.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−221501(P2003−221501A)
【公開日】 平成15年8月8日(2003.8.8)
【出願番号】 特願2002−210215(P2002−210215)