| 【発明の名称】 |
樹脂組成物およびその用途 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 馨 【住所又は居所】大阪府茨木市室山2丁目13番1号 日本合成化学工業株式会社中央研究所内
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| 【要約】 |
【課題】防臭効果および保香効果に優れた樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物およびトルマリンを含有してなり、好ましくは、エチレン含有量5〜70モル%でケン化度90モル%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に対して平均粒子径が0.1〜10μmのトルマリンを0.5〜10重量%含有してなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)およびトルマリン(B)を含有してなることを特徴とする樹脂組成物。 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)に対するトルマリン(B)の含有量が0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)のエチレン含有量が5〜70モル%で、ケン化度が90モル%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。 【請求項4】 トルマリン(B)の平均粒子径が0.1〜10μmであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物。 【請求項5】 さらに、樹脂組成物中の含水率を0.5〜10重量%とすることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の樹脂組成物。 【請求項6】 請求項1〜5いずれかに記載の樹脂組成物の層を少なくとも1層含むことを特徴とする多層構造体。 【請求項7】 液状あるいは流動状の水性飲食物の包装用途に用いることを特徴とする請求項6記載の多層構造体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物およびトルマリンを含有する樹脂組成物およびその用途に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、トルマリンは脱臭作用をもった天然鉱物として知られており、樹脂に含有させて利用することが試みられている。たとえば、特開平11−335485号公報には、遠赤外線、マイナスイオン、脱臭、抗菌、防かび、化学物質過敏症に対する効果および鮮度保持等の特性の付与を目的として、ポリエチレンやポリスチレン等の熱可塑性樹脂にトルマリンを含有させた積層材や食品トレイが記載されている。 【0003】 【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、トルマリンを含有したポリエチレン等のフィルムを食品包装用途に用いた場合、その脱臭効果に優れるため、外部に漏れた内容物の臭いを消臭する効果はあるが、内容物が有する特有の香りを容器内に保存することができず、さらには容器内にある香り成分までも吸収してしまう恐れがある。 【0004】すなわち、柑橘系果汁ジュース、ドレッシング、ソース、しょうゆ、マヨネーズ等の飲料や調味料などをかかる食品包装袋や容器に長期間保存した場合に、該飲料や調味料が有する本来の香りまでトルマリンが吸収して、商品価値が損なわれる恐れがある。また、一般の調理済み食品、特にレトルト食品等においても、食品本来の香りが損なわれる心配がある。 【0005】 【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者は上記の事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記することがある)(A)およびトルマリン(B)を含有してなる樹脂組成物を用いた場合、上記の課題を解決することができることを見出して本発明を完成するに至った。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明に用いるEVOH(A)としては、特に限定されないが、エチレン含有量は5〜70モル%(更には10〜60モル%、特には20〜55モル%、殊に25〜50モル%)が好ましく、かかるエチレン含有量が5モル%未満では包装材としたときに耐水性が不充分となり、逆に70モル%を越えると食品鮮度を保つためのガスバリア性が低下して好ましくない。 【0007】また、酢酸ビニル成分のケン化度は90モル%以上(更には95モル%以上、特には99モル%以上、殊に99.5モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が90モル%未満では上記のガスバリア性や包装材としたときの耐熱性が不充分となって好ましくない。 【0008】上記のEVOH(A)は、本発明の効果を阻害しない範囲(10モル%程度以下)で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合していてもよく、かかる単量体としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。又、本発明の趣旨を損なわない範囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化等、後変性されても差し支えない。また、EVOH(A)として、例えば特開昭60−144304号公報に記載の如きケイ素を含有したEVOHを用いることも可能である。 【0009】また、該EVOH(A)のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2160g)は、0.5〜50g/10分(さらには1〜35g/10分、特には、3〜20g/10分)が好ましく、該メルトフローレートが該範囲よりも小さい場合には、フィルム等の成形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難となることがあり、また該範囲よりも大きい場合には、得られる成形物の機械的強度が低下することがあり好ましくない。 【0010】本発明に用いるトルマリン(B)とは、電気石とも言われ、以下のような一般式で表される珪酸塩鉱物である。組成一般式 XY9B3Si6O27(O,OH,F)4で表されるもので、X=Ca,Na,K,Mn,Y=Mg,Fe,Al,Cr,Mn,Ti,Li、また、組成一般式XY3Al6(OH)4(BO3)3(Si6O18)で表されるものもある。これらは、化学成分により、例えば次のように分けられるものである。ドラバイト(Dravite torumaline)、X,Y=Na,MgNaMg3Al6B3Si6(O,H)30(OH,F)ショール (Schori torumaline)、X,Y=Na,Fe(Na,K,Ca)(Fe,Mn)3Al6B3Si6(O,H)30(OH,F)エルバイト(Elbaite torumaline)、X,Y=Na,Li(Na,K,Ca)(Li,Al)3Al6B3Si6(O,H)30(OH,F) 【0011】トルマリン(B)は、通常粉末状で入手することができるが、本発明においては、特に粒子径が0.1〜10μm(さらには0.2〜5μm、特には0.5〜3μm)のものを用いることが好ましく、かかる粒子径が、10μmを越えるとトルマリン自身がピンホールの原因となり、香り成分の流出が多くなり好ましくない。逆に0.1μm未満では二次凝集によって、分散が難しくなり、この場合でも香り成分の流出が多くなり好ましくない。 【0012】本発明の樹脂組成物は、上記のEVOH(A)及びトルマリン(B)を含有するもので、これらの含有割合については特に限定されないが、トルマリン(B)の含有量をEVOH(A)に対して0.5〜10重量%(さらには0.5〜7重量%、特には0.8〜5重量%)とすることが好ましく、かかる含有量が0.5重量%未満では、防臭効果を充分に発揮することができず、逆に10重量%を越えるとピンホールが発生するためか多量の香り成分が失われる恐れがあり好ましくない。 【0013】EVOH(A)とトルマリン(B)を含有する樹脂組成物を製造するにあたっては特に制限はなく、EVOH(A)とトルマリン(B)をブレンドすればよく、かかるブレンドの方法も特に限定されないが、EVOH(A)とトルマリン(B)をドライブレンドした後、溶融混練することが好ましく、かかる溶融混練は、単軸あるいは二軸押出機で行うことが好ましい。また、EVOHの水/プロピルアルコール(50/50wt)溶液にトルマリンを添加して、混合の後、溶剤を揮発させ、該樹脂組成物を得ることもできる。 【0014】本発明の樹脂組成物は、上記の如くEVOH(A)及びトルマリン(B)を含有してなるものであるが、本発明の防臭効果をより効率的に得るために、樹脂組成物中に含水させることも好ましい。このときの含水量としては、0.5〜10重量%(さらには2〜8重量%、特には3〜7重量%)とすることが好ましく、かかる含水率が0.5重量%未満では、含水効果に乏しく、逆に10重量%を越えるとEVOHのガスバリア性能が低下する恐れがあり好ましくない。 【0015】樹脂組成物に含水させる方法としては特に限定されないが、予めEVOH(A)に含水させておいてからトルマリン(B)とブレンドしてもよいし、EVOH(A)とトルマリン(B)のブレンド時に水を添加してもよい。また、EVOH(A)及びトルマリン(B)を含有する樹脂組成物を作製して、フィルム等に成形後に水分を吸収させる形で含水させることも可能である。含水させる方法としては該樹脂組成物層と水を直接接触させてもよいし、透湿性の樹脂層を介して接触させても良い。また、非透湿性の樹脂層を介している場合でも水性の内容物を包装している状態で95℃程度の熱水や120℃程度の加圧熱水で処理することで含有させることができる。 【0016】かくして、EVOH(A)及びトルマリン(B)、さらには水を含有した本発明の樹脂組成物が得られるのであるが、本発明においては、本発明の目的を逸脱しない範囲において、飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10,000程度の低分子量ポリエチレン、又は低分子量ポリプロピレン等)などの滑剤、無機塩(例えばハイドロタルサイト等)、可塑剤(例えばエチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールなど)、酸素吸収剤[例えば無機系酸素吸収剤として、還元鉄粉類、さらにこれに吸水性物質や電解質等を加えたもの、アルミニウム粉、亜硫酸カリウム、光触媒酸化チタン等が、有機化合物系酸素吸収剤として、アスコルビン酸、さらにその脂肪酸エステルや金属塩等、ハイドロキノン、没食子酸、水酸基含有フェノールアルデヒド樹脂等の多価フェノール類、ビス−サリチルアルデヒド−イミンコバルト、テトラエチレンペンタミンコバルト、コバルト−シッフ塩基錯体、ポルフィリン類、大環状ポリアミン錯体、ポリエチレンイミン−コバルト錯体等の含窒素化合物と遷移金属との配位結合体、テルペン化合物、アミノ酸類とヒドロキシル基含有還元性物質の反応物、トリフェニルメチル化合物等が、高分子系酸素吸収剤として、窒素含有樹脂と遷移金属との配位結合体(例えばMXDナイロンとコバルトの組合せ)、三級水素含有樹脂と遷移金属とのブレンド物(例えばポリプロピレンとコバルトの組合せ)、炭素−炭素不飽和結合含有樹脂と遷移金属とのブレンド物(例えばポリブタジエンとコバルトの組合せ)、光酸化崩壊性樹脂(例えばポリケトン等)、アントラキノン重合体(例えばポリビニルアントラキノン)等や、更にこれらの配合物に光開始剤(例えばベンゾフェノン等)や過酸化物補足剤(例えば市販の酸化防止剤等)を添加したものなど]、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤(例えばタルク微粒子等)、スリップ剤(例えば無定形シリカ等)、充填材(例えば無機フィラー等)、他樹脂(例えばポリオレフィン、ポリエステル等)などを配合しても良い。 【0017】本発明の樹脂組成物は、防臭効果および保香効果を有するもので、各種の包装材用途等に有用で、そのまま溶融成形に供して、かかる用途に用いることも可能であるが、溶融成形時の作業性や吐出安定性を考慮すれば、一度溶融状態で混練後冷却固化させてペレット状等にすることが好ましい。かかる手段としては、たとえば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、ブラストミルなどの公知の混練装置を用いて行うことができるが、通常は、単軸または二軸押出機を用いることが工業的に好ましく、また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポンプ装置、スクリーン装置等を設けることも好ましい。特に、不要な水分や副生成物(熱分解低分子量物等)を除去するために、押出機に1個以上のベント孔を設けて減圧下に吸引したり、押出機中への酸素の混入を防止するためにホッパー内に窒素等の不活性ガスを連続的に供給したりすることにより、熱着色や熱劣化が軽減された品質に優れた樹脂組成物を得ることができる。 【0018】かかる樹脂組成物は、溶融成形により、フィルム、シート、容器、管、その他各種成形品に成形され、また、これらの粉砕品(回収品を再使用する時など)を再び溶融成形に供することもできる。溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)や射出成形法が主として採用され、溶融温度としては、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。 【0019】かかる成形品としては、勿論単層として各種用途に用いることは可能であるが、積層体(多層構造体)としても有用で、特に該樹脂組成物からなる層の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を積層してなる積層体として用いることが好ましく、耐水性、機械的特性、ヒートシール性等が付与された実用に適した積層体が得られる。 【0020】以下、かかる積層体について説明する。該積層体を製造するに当たっては、本発明の樹脂組成物の片面又は両面に、他の基材(熱可塑性樹脂等)を積層するのであるが、積層方法としては、例えば本発明の樹脂組成物の成形フィルムや成形シート等に他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材に該樹脂組成物を溶融押出ラミネートする方法、該樹脂組成物と他の基材とを共押出する方法、該樹脂組成物の成形フィルムや成形シートと他の基材とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。上記の溶融押出し時の溶融成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。 【0021】かかる他の基材としては、熱可塑性樹脂が有用で、具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、ポリメチルペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香族または脂肪族ポリケトン、更にこれらを還元して得られるポリアルコール類、更には他のEVOH等が挙げられるが、積層体の特性(特に強度と外観)等の実用性の点から、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましく用いられ、特に延伸性、透明性、柔軟性に優れたポリプロピレン、エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、ポリエチレンが好ましい。 【0022】さらに、本発明の樹脂組成物のフィルムやシート等の成形物に他の基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接着剤を用いてラミネートする場合、かかる基材としては、前記の熱可塑性樹脂以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシートおよびその無機物蒸着物、織布、不織布、金属綿状、木質等)が使用可能である。 【0023】積層体の層構成は、本発明の樹脂組成物の層をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、フィルム、シート、ボトル状であれば、a/bの二層構造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2、b2/b1/a/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせが可能であり、さらには、少なくとも樹脂組成物と熱可塑性樹脂の混合物からなるリグラインド層をRとするとき、b/R/a、b/R/a/b、b/R/a/R/b、b/a/R/a/b、b/R/a/R/a/R/b等とすることも可能であり、フィラメント状ではa、bがバイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。 【0024】なお、上記の層構成において、それぞれの層間には、必要に応じて接着性樹脂層を設けることができ、かかる接着性樹脂としては、種々のものを使用することもでき、延伸性に優れた積層体が得られる点で好ましく、bの樹脂の種類によって異なり一概に言えないが、不飽和カルボン酸またはその無水物をオレフィン系重合体(上述の広義のポリオレフィン系樹脂)に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られたカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げることができ、具体的には、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げられる。このときの、熱可塑性樹脂に含有される不飽和カルボン酸又はその無水物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%である。該変性物中の変性量が少ないと、接着性が不充分となることがあり、逆に多いと架橋反応を起こし、成形性が悪くなることがあり好ましくない。またこれらの接着性樹脂には、本発明の樹脂組成物や他のEVOH、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラストマー成分、更にはb層の樹脂等をブレンドすることも可能である。特に、接着性樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂と異なるポリオレフィン系樹脂をブレンドすることにより、接着性が向上することがあり有用である。 【0025】積層体の各層の厚みは、層構成、bの種類、用途や容器形態、要求される物性などにより一概に言えないが、通常は、a層は5〜500μm(更には10〜200μm)、b層は10〜5000μm(更には30〜1000μm)、接着性樹脂層は5〜400μm(更には10〜150μm)程度の範囲から選択される。a層が5μm未満ではガスバリア性が不足し、またその厚み制御が不安定となり、逆に500μmを越えると耐衝撃性が劣り、かつ経済的でなく好ましくなく、またb層が10μm未満では剛性が不足し、逆に5000μmを越えると重量が大きくなり、かつ経済的でなく好ましくなく、接着性樹脂層が5μm未満では層間接着性が不足し、またその厚み制御が不安定となり、逆に400μmを越えると重量が大きくなり、かつ経済的でなく好ましくない。 【0026】該積層体は、そのまま各種形状のものに使用されるが、更に該積層体の物性を改善したり目的とする任意の容器形状に成形するためには加熱延伸処理を施すことも好ましい。ここで加熱延伸処理とは、熱的に均一に加熱されたフィルム、シート、パリソン状の積層体をチャック、プラグ、真空力、圧空力、ブローなどにより、カップ、トレイ、チューブ、ボトル、フィルム状に均一に成形する操作を意味し、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラや偏肉、デラミ等の生じない、ガスバリア性に優れた延伸成形物が得られる。 【0027】延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空成形、圧空成形、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は60〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。 【0028】延伸が終了した後、次いで熱固定を行うことも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納した後、50〜130℃、好ましくは70〜120℃で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを熱収縮させて密着包装をする。 【0029】かくして得られた積層体の形状としては任意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、カップ、トレイ、チューブ、ボトル、パイプ等が例示される。又、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。 【0030】上記の如く得られたカップ、トレイ、チューブ、ボトル、パウチ、袋等からなる容器や延伸フィルムからなる袋や蓋材は一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品、洗剤、香粧品、工業薬品、農薬、燃料等各種の容器として有用であるが、本発明の積層体は、特に、柑橘系果汁ジュース、プリン、ヨーグルト、マヨネーズ、味噌等の半固形状食品や水性食品・調味料用のカップ状容器や、生肉、畜肉加工品(ハム、ベーコン、ウインナー等)用のトレー状容器等の加熱延伸成形容器用途に有用であるばかりでなく、防臭効果に優れるため、オストミーバッグやゴミ袋等の用途にも有用である。 【0031】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準を示す。 【0032】実施例1EVOH[エチレン含有量32モル%、ケン化度99.8モル%、MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)](A)100部にトルマリン粉末[平均粒子径0.9μm、ショールトルマリン、新素材開発社製『黒トルマリン』]1部をドライブレンドした後、二軸押出機にて以下の条件で溶融混練して、本発明の樹脂組成物を得た。 【0033】 [二軸押出機による溶融ペレット化条件] スクリュ内径 15mm(L/D=60) スクリュ形状 50mmのニーディングディスクを3カ所有する スクリーンメッシュ 90/90mesh スクリュ回転数 200rpm ベント孔 減圧吸引を実施 ホッパー内 窒素ガスを供給して置換 押出温度 C1:180℃ C2:200℃ C3:220℃ C4:220℃ C5:220℃ AD:210℃ D :210℃【0034】上記で得られた樹脂組成物(a)、ポリプロピレン[日本ポリケム社製『モディックPP FA3DA』](b)及び接着性樹脂[三菱化学社製『モディック−AP P13V』、無水マレイン酸変性PP](c)を共押出多層製膜装置に供給して、(b)/(c)/(a)/(c)/(b)=20μm/5μm/20μm/5μm/20μmの層厚み構成を有する積層体を得て、得られた積層体を用いて、10×5cmのパウチを作製し、その中に10%酢酸水溶液を5cc入れて密封して20℃、62%RHの雰囲気のデシケーター中に7日間放置した。このときの樹脂組成物(a)層の含水率は1%であった。 【0035】かかる含水率は、該積層体の7日間放置後の重量とその積層体を80℃真空下で14日間乾燥させた後の差より算出して求めた。なお、樹脂組成物(a)層以外の層が親水性の樹脂層(吸水性のある層)のときは、樹脂組成物(a)層を含まない積層体を作製して、その時の含水量を測定して、目的とする積層体の含水率から差し引いて樹脂組成物(a)層の含水率を求めることができる。 【0036】かかる7日放置したデシケーター内の気体を100cc取って捕臭袋に移し、捕臭袋内の気体の臭いを10人のパネラーに嗅いでもらい、臭いを感じる人数を調べた(防臭評価)。 【0037】また、パウチ中の酢酸水溶液の残存酢酸分(%)をGC(ガスクロマトグラフィ)にて測定した(保香評価)。 【0038】実施例2実施例1において、放置するデシケーターの湿度を83%とした以外は同様に樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。なお、樹脂組成物(a)層の含水率は4%であった。 【0039】実施例3実施例1において、デシケーターに入れる前に95℃の熱水に10分間浸漬した以外は同様に評価を行った。なお、樹脂組成物(a)層の含水率は7%であった。 【0040】実施例4実施例1において、放置するデシケーター内の湿度を50%RHとした以外は同様に評価を行った。なお、樹脂組成物(a)層の含水率は0.5%であった。 【0041】比較例1実施例1において、トルマリン(B)含有させなかった以外は同様に樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。 【0042】比較例2実施例1において、樹脂組成物(a)層に変えてポリプロピレン(b)層にトルマリン(B)を含有させた以外は同様に樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。 【0043】比較例3ポリプロピレンの70μ単層フィルムにアクリル樹脂100部に対して10部のトルマリン(B)を含有するアクリル樹脂のメチルエチルケトン溶液をコーティングして、乾燥厚みが5μmのコーティング層を設けたポリプロピレンフィルムを得た。このフィルムを用いて、コーティング層が外側となるように、実施例1と同様にパウチを作製して、同様の評価を行った。 【0044】実施例、比較例の評価結果を表1に示す。 【0045】
【0046】 【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、EVOH(A)およびトルマリン(B)を含有しているため、防臭効果と保香効果に優れ、かかる樹脂組成物を用いたカップ、トレイ、チューブ、ボトル等からなる容器や延伸フィルムからなる袋や蓋材は、一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品、洗剤、香粧品、工業薬品、農薬、燃料等各種の容器として有用であるが、特に、ゼリー、プリン、ヨーグルト、マヨネーズ、味噌等の半固形状の水性食品・調味料用のカップ状容器や、生肉、畜肉加工品(ハム、ベーコン、ウインナー等)用のトレー状容器等の加熱延伸成形容器用途に有用で、さらには防臭効果に優れるため、オストミーバッグやゴミ袋等の用途にも有用である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004101 【氏名又は名称】日本合成化学工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区大淀中一丁目1番88号 梅田スカイビル タワーイースト
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| 【出願日】 |
平成13年11月28日(2001.11.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−160708(P2003−160708A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月6日(2003.6.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−362009(P2001−362009) |
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