| 【発明の名称】 |
水性シリコーン組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】井口 良範 【住所又は居所】群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番10号 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料技術研究所内
|
| 【要約】 |
【課題】コーテイング皮膜の耐摩耗性及び表面平滑性が従来の製品より改善された水性シリコーン組成物を提供すること。
【解決手段】(A)25℃における複素粘性率が1×104mPa・s以上の末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサン、(B)アミド基、カルボキシル基及びエポキシ基を含有しないオルガノトリアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物、 (C)アミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物、 (D)エポキシ基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物、(E)硬化用触媒、(F)平均粒径が0.5〜50μmである球状シリコーンゴム微粒子、 (G)シリカ系微粒子及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面がトリアルキルシリル化された疎水性微粒子を主成分としてなる水性シリコーン組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (A)一般式〔R12SiO2/2〕で示される単位及び一般式〔R2SiO3/2〕で示される単位(ここにR1及びR2は炭素数1〜20の、一種または二種以上の1価炭化水素基)を構成単位としてなり、そのモル比が〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.01)であり、25℃における複素粘性率が1×104mPa・s以上の末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサン100重量部、(B)一般式R3Si(OR4)3(ここにR3は炭素数1〜20の1価炭化水素基、R4は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示され、且つ、アミド基、カルボキシル基及びエポキシ基を含有しないオルガノトリアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 0.01〜10重量部、(C)アミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 1〜10重量部、(D)エポキシ基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 1〜10重量部、(E)硬化用触媒 0.01〜10重量部、(F)平均粒径が0.5〜50μmである球状シリコーンゴム微粒子 10〜100重量部、(G)式〔SiO4/2〕で示される単位を構成単位とするシリカ系微粒子の表面が一般式〔R53SiO1/2〕で示される単位(ここで、R5は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の1価有機基である。)でシリル化された、平均粒径が5〜1,000nmの疎水性微粒子 20〜200重量部を主成分としてなる水性シリコーン組成物。 【請求項2】 (A)一般式〔R12SiO2/2〕で示される単位及び一般式〔R2SiO3/2〕で示される単位(ここにR1及びR2は炭素数1〜20の、一種または二種以上の1価炭化水素基)を構成単位としてなり、そのモル比が〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.01)であり、25℃における複素粘性率が1×104mPa・s以上の末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサン100重量部、(B)一般式R3Si(OR4)3(ここにR3は炭素数1〜20の1価炭化水素基、R4は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示され、且つ、アミド基、カルボキシル基及びエポキシ基を含有しないオルガノトリアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 0.01〜10重量部、(C)アミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 1〜10重量部、(D)エポキシ基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 1〜10重量部、(E)硬化用触媒 0.01〜10重量部、(F)平均粒径が0.5〜50μmである球状シリコーンゴム微粒子10〜100重量部、(G)式〔SiO4/2〕で示される単位及び一般式〔R6SiO3/2〕(ここで、R6は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の1価有機基である。)で示される単位を構成単位とする微粒子の表面が一般式〔R53SiO1/2〕(ここで、R5は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の1価有機基である。)で示される単位でシリル化された、平均粒径が5〜1,000nmの疎水性微粒子20〜200重量部を主成分としてなる水性シリコーン組成物。 【請求項3】 (A)一般式〔R12SiO2/2〕で示される単位及び一般式〔R2SiO3/2〕で示される単位(ここにR1及びR2は炭素数1〜20の、一種または二種以上の1価炭化水素基)を構成単位としてなり、そのモル比が〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.01)であり、25℃における複素粘性率が1×104mPa・s以上の末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサン100重量部、(B)一般式R3Si(OR4)3(ここにR3は炭素数1〜20の1価炭化水素基、R4は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示され、且つ、アミド基、カルボキシル基及びエポキシ基を含有しないオルガノトリアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 0.01〜10重量部、(C)アミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 1〜10重量部、(D)エポキシ基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物 1〜10重量部、(E)硬化用触媒 0.01〜10重量部、(F)平均粒径が0.5〜50μmである球状シリコーンゴム微粒子10〜100重量部、(G)一般式〔R6SiO3/2〕(ここで、R6は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の1価有機基である。)で示される単位を構成単位とするポリオルガノシルセスキオキサン微粒子の表面が一般式〔R53SiO1/2〕(ここで、R5は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の1価有機基である。)で示される単位でシリル化された、平均粒径が5〜1,000nmの疎水性微粒子20〜200重量部を主成分としてなる水性シリコーン組成物。 【請求項4】 (G)の疎水性微粒子が、式〔SiO4/2〕で示される単位及び一般式〔R7SiO3/2〕(ここで、R7はメチル基及び/またはビニル基である。)で示される単位を構成単位とする微粒子の表面がシリル化されたものであることを特徴とする請求項2に記載の水性シリコーン組成物。 【請求項5】 (G)の疎水性微粒子が、一般式〔R7SiO3/2〕(ここで、R7はメチル基及び/またはビニル基である。)示される単位を構成単位とするポリオルガノシルセスキオキサン微粒子の表面がシリル化されたものであることを特徴とする請求項3に記載の水性シリコーン組成物。 【請求項6】 (G)の疎水性微粒子が、式〔(CH3)3SiO1/2〕で示される単位でシリル化されたものであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の水性シリコーン組成物。 【請求項7】 疎水性微粒子が、アニオン性界面活性剤及び酸性触媒を含んだシリカ系微粒子及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液にトリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールを加えて、前記微粒子の表面をシリル化する方法により得られることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の水性シリコーン組成物。 【請求項8】 疎水性微粒子が、カチオン性界面活性剤及びアルカリ性触媒を含んだシリカ系微粒子及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液にトリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールを加えて、前記微粒子の表面をシリル化する方法により得られることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の水性シリコーン組成物。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、基材との密着性、耐摩耗性及び表面平滑性に優れたゴム材料や繊維材料の表面コーティング用に有用な水性シリコーン組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、各種ゴムの表面に平滑性、耐摩耗性を付与するために、シリコーン組成物で表面をコーティングする方法が行われている。シリコーン組成物としては、例えば、エポキシ基含有オルガノポリシロキサンとアミノ基含有アルコキシシランからなる組成物(特開昭54−43891号公報参照)、水酸基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとエポキシ基含有オルガノポリシロキサンとアミノ基含有アルコキシシランからなる組成物(特開昭54−45361号、特開昭54−90369号、特開昭54−90375号、各公報参照)、水酸基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとアミノ基含有ジアルコキシシランの加水分解縮合物からなる組成物(特開平7−109440号、特開平7−126417号、各公報参照)、水酸基またはビニル基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとからなる組成物(特開昭62−215667号公報参照)、加水分解性基含有のオルガノポリシロキサンとエポキシまたはアミノ基及び加水分解性基含有のオルガノポリシロキサンとエポキシ基またはアミノ基含有の加水分解性シランからなる組成物(特開平7−196984号公報参照)、水酸基及びエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとアミノ基含有アルコキシシランとメルカプト基含有アルコキシシランからなる組成物(特開平5−5082号公報参照)等が提案されている。 【0003】しかし、これらのシリコーン樹脂組成物のコーティング膜は、特に耐摩耗性及び表面平滑性に乏しく、そこでポリメチルシルセスキオキサンの微粉末を配合したシリコーン樹脂組成物が提案されている。例えば、水酸基含有ポリオルガノシロキサンとエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとアミノ基含有アルコキシシランとポリメチルシルセスキオキサン粉末からなる組成物(特開昭61−159427号、特開平2−233763号、各公報参照)、シラノール基含有ジメチルポリシロキサンとアミノ基含有ジオルガノポリシロキサンとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとポリメチルシルセスキオキサン微粉末からなる組成物(特開平7−251124号公報参照)が挙げられる。 【0004】また、シリコーンゴムの微粉末を配合したシリコーン樹脂組成物も提案されている。例えば、非流動性の分岐状オルガノポリシロキサンとエポキシ基含有ジアルコキシシランの加水分解縮合物とアミノ基含有ジアルコキシシランの加水分解縮合物とシリコーンゴム微粉末からなる組成物(特開平7−233351号公報参照)、非流動性の分岐状オルガノポリシロキサンとアミノ基含有ジオルガノポリシロキサンとエポキシ基含有ジアルコキシシランの加水分解縮合物とアミノ基含有ジアルコキシシランの加水分解縮合物と(メタ)アクリル基またはアミノ基含有トリアルコキシシランとシリコーンゴム微粉末からなる組成物(特開平7−310051号公報参照)、水酸基含有オルガノポリシロキサンとエポキシ基含有ジアルコキシシランの加水分解縮合物と水溶性アミノ化合物とシリコーンゴム微粉末からなる組成物(特開平9−53047号公報参照)が挙げられる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題はコーテイング皮膜の耐摩耗性及び表面平滑性が従来の製品より改善された水性シリコーン組成物を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の水性シリコーン組成物は、(A)一般式〔R12SiO2/2〕で示される単位及び一般式〔R2SiO3/2〕で示される単位(ここにR1及びR2は炭素数1〜20の、一種または二種以上の1価炭化水素基)を構成単位としてなり、そのモル比が〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.01)であり、25℃における複素粘性率が1×104mPa・s以上の末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサン100重量部、(B)一般式R3Si(OR4)3(R3は炭素数1〜20の1価有機基、R4は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示され、且つ、アミド基、カルボキシル基及びエポキシ基を含有しないオルガノトリアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物0.01〜10重量部、(C)アミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物1〜10重量部、(D)エポキシ基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物1〜10重量部、(E)硬化用触媒0.01〜10重量部、(F)平均粒径が0.5〜50μmである球状シリコーンゴム微粒子10〜100重量部、(G)式〔SiO4/2〕で示される単位及び/または一般式〔R6SiO3/2〕(ここで、R6は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の1価有機基である。)で示される単位を構成単位とする微粒子の表面がトリアルキルシリル化された、平均粒径が5〜1,000nmの疎水性微粒子20〜200重量部を主成分としてなる水性シリコーン組成物である。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に本発明について更に詳しく説明する。本発明の水性シリコーン組成物における(A)成分は、一般式〔R12SiO2/2〕で示される単位及び一般式〔R2SiO3/2〕で示される単位を構成単位としてなり、そのモル比が〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.01)である、25℃における複素粘性率が1×104mPa・s以上の末端水酸基封鎖オルガノポリシロキサンである。式中のR1及びR2は1種または2種以上の炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置換した基、例えば、3,3,3−トリフロロプロピル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。 【0008】〔R12SiO2/2〕単位1モルに対して〔R2SiO3/2〕単位が0.01モルより多いと、表面平滑性が低いものとなり、耐摩耗性の乏しいものとなるため、構成単位のモル比は〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.01)であり、より好ましくは〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/(0〜0.005)である。このオルガノポリシロキサンの25℃における複素粘性率が1×104mPa・s未満であると、得られる皮膜は基材との十分な密着性、表面平滑性を示さないため、このオルガノポリシロキサンの25℃における複素粘性率は1×104mPa・s以上であることが必要であり、好ましくは、1×105mPa・s以上である。ここで複素粘性率は、市販の一般的な測定装置により容易に測定される。例えば「コントロールド・ストレス・レオメーターCS型」(ボーリン社製)、「アレス粘弾性測定システム(流体測定用)」(レオメトリック・サイエンティフィック社製)等を用いて、低固定振動数、例えば、0.1rad/sで測定すればよい。 【0009】本発明における(A)成分のオルガノポリシロキサンは、公知の方法によって合成することができ、例えば、アルカリ金属水酸化物のような触媒の存在下に、一般式[R12SiO]m(mは3〜7の数)で示されるシクロポリシロキサン、一般式R2Si(OR8)3(ここでR8は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示されるオルガノトリアルコキシシラン及び水を平衡化反応させることにより得られるが、本発明は水性シリコーン組成物であり、そのためにはこの(A)成分であるオルガノポリシロキサンを水性乳濁液とする必要があり、オルガノポリシロキサンの粘度が高い場合には安定な乳濁液を得ることが難しいので、公知の乳化重合法により製造することが好ましい。即ち、一般式[R12SiO]m(mは3〜7の数)で示されるシクロポリシロキサン及び/または一般式R9O[R12SiO]nR9(ここでR9は水素原子または炭素数1〜6の1価炭化水素基で、nは1〜1,000の数)で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式R2Si(OR8)3(R8は前記に同じ)で示されるトリアルコキシシラン(〔R12SiO2/2〕/〔R2SiO3/2〕=1/0の構成単位とする場合は、これを配合しない)とを、乳化剤を用いて水中に分散させ、酸、アルカリ等の触媒を用い重合反応を行わせ、重合後中和等により触媒を不活性化させれば容易に得ることができる。 【0010】本発明の水性シリコーン組成物における(B)成分は、(A)成分であるオルガノポリシロキサンの架橋剤として働くものであり、一般式R3Si(OR4)3で示されるアミド基、カルボキシル基及びエポキシ基を含有しないオルガノトリアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物である。式中のR3は炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子あるいはメルカプト基、アクリロキシ基等を含有する有機基で置換した基、例えば、3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−アクリロキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基等が挙げられる。また式中のR4はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6のアルキル基であり、特にはメチル基、エチル基が好ましい。 【0011】このオルガノトリアルコキシシランの具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブトキシトリメトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3,3,3,−トリフロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。 【0012】(B)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して0.01重量部未満であると得られる皮膜は硬化が十分なものではなく、10重量部を超えると基材との密着性を示さないため、(A)成分100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。 【0013】本発明の水性シリコーン組成物における(C)成分は、水性シリコーン組成物の皮膜と基材との密着性を向上させるための成分であり、アミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物である。このアミド基及びカルボキシル基含有オルガノアルコキシシランはアミノ基含有のアルコキシシランとジカルボン酸無水物とを反応させることにより得られる。このアミド基及びカルボキシル基含有オルガノアルコキシシランを得るための原料としてのアミノ基含有アルコキシシランの具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(N−β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−β−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられ、ジカルボン酸無水物の具体例としては、フタル酸無水物、コハク酸無水物、メチルコハク酸無水物、マレイン酸無水物、グルタル酸無水物、イタコン酸無水物等が挙げられる。 【0014】(C)成分は上記原料に対する親溶媒、例えば、アルコール中で前記アミノ基含有アルコキシシランとジカルボン酸無水物を、室温で混合することにより容易に得ることができる。この場合、その反応生成物1分子中には少なくとも1個のアミド基及びカルボキシル基を含有することが必要であるため、アミノ基含有アルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物の1分子中に存在するNH基1個に対して少なくとも1分子のジカルボン酸無水物を反応させることが必要である。(C)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して1重量部未満であると得られる皮膜は基材との密着性を示さず、10重量部を超えると基材に追随性のない伸びのない皮膜となるため、(A)成分100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、より好ましくは3〜7重量部である。 【0015】本発明の水性シリコーン組成物における(D)成分は、シリコーン組成物の皮膜と基材との密着性を向上させるための成分であり、エポキシ基含有オルガノアルコキシシラン及び/またはその部分加水分解縮合物である。このエポキシ基含有オルガノアルコキシシランの具体例としては、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。(D)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して1重量部未満であると、得られる皮膜は基材との密着性を示さず、10重量部を超えると基材に対する追随性のない、伸びのない皮膜となるため、(A)成分100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、より好ましくは3〜7重量部である。 【0016】本発明の水性シリコーン組成物における(E)成分は、本発明の組成物の成分を架橋硬化させるための硬化用触媒であり、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、オクチル酸錫等の有機錫化合物;ラウリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛等の有機亜鉛化合物;テトラプロピルチタネート及びその部分加水分解縮合物;テトラブチルチタネート及びその部分加水分解縮合物;ビスジプロポキシチタン、ビス(アセチルアセトネート)チタンオキシド、チタンラクテート、アンモニウムチタンラクテート等の有機チタン化合物等が挙げられる。この硬化用触媒が水不溶性の場合、予め、この触媒を乳化剤を用いて水中に乳化分散させ、水性乳濁液としておくことが好ましい。(E)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して0.01重量部未満であると、得られる皮膜は硬化が不十分なものとなり、10重量部を超えても、効果は変わらず、不経済となるため、(A)成分100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量部である。 【0017】本発明の水性シリコーン組成物における(F)成分は、水性シリコーン組成物の皮膜の表面平滑性を向上させる成分であり、球状シリコーンゴム微粒子である。この球状シリコーンゴムは、平均粒径が0.5μm未満では得られる皮膜の表面平滑性が悪くなり、50μmを超えると皮膜強度が低下し耐摩耗性が悪化するので、平均粒径は0.5〜50μmが好ましく、より好ましくは、1〜20μmである。(F)成分は公知の方法によって製造することができ、例えば、硬化性シリコーンを界面活性剤を用いて水中に乳化分散させた後硬化させると、球状シリコーンゴム微粒子の水性乳濁液が得られる。本発明は水性の組成物であるので、(F)成分はこの水性分散液として配合すればよい。 【0018】上記硬化性シリコーンの硬化方法は付加反応、縮合反応による硬化、紫外線硬化などいずれの方法でもよく、この硬化性シリコーンは硬化によりゴム弾性を有する固形物になるものであれば、ケイ素原子に結合している有機基、分子構造などは特に限定する必要がない。この硬化が付加反応で行われる場合、原料の硬化性シリコーンは、1分子中にケイ素原子に結合しているアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンと1分子中にケイ素原子に結合している水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの混合溶解物であればよく、その付加反応には白金触媒を用いればよい。また、予め、原料の硬化性シリコーンに配合しておくことにより、(F)成分中にシリコーンオイル、シラン、有機系粉末、無機系微粉末などを含有させることができる。複素粘性率が1×102〜1×108mPa・sの両末端トリアルキルシロキシ封鎖ジアルキルポリシロキサンを(F)成分に添加、配合することも一つの好ましい態様である。(F)成分の形状は真球でなくても、その断面が楕円形など円に近似した形状の場合も含まれる。(F)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して5重量部未満であると、得られる皮膜は表面平滑性に乏しくなり、耐摩耗性が悪くなるし、100重量部を超えると皮膜強度が低下し、耐摩耗性が悪くなるため、(A)成分100重量部に対して5〜100重量部が好ましく、より好ましくは10〜70重量部である。 【0019】本発明の水性シリコーン組成物における(G)成分は、基材上に形成される水性シリコーン組成物の皮膜の表面平滑性及び耐摩耗性を向上させる成分であり、シリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の粒子表面がトリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールでシリル化された疎水性微粒子である。このシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子は、式〔SiO4/2〕で示される単位を構成単位としてなるシリカ系微粒子、式〔SiO4/2〕で示される単位及び一般式〔R6SiO3/2〕で示される単位を構成単位としてなる微粒子、一般式〔R6SiO3/2〕で示される単位を構成単位としてなるポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子のいずれかである。この微粒子が〔SiO4/2〕及び〔R6SiO3/2〕からなる微粒子の場合は、両者の比率は任意である。この他に、一般式〔R102SiO2/2〕で示される単位(ここにR10は炭素数1〜20の1価炭化水素基)、一般式〔R113SiO1/2〕で示される単位(ここにR11は炭素数1〜20の1価炭化水素基)を構成単位として含有してもよいが、これらの単位の含有量が多いと、微粒子が柔らかくなり、得られる皮膜の強度が低下し耐摩耗性が悪くなる。従って、これを避ける為に〔SiO4/2〕及び/または〔R6SiO3/2〕単位の含有量が70モル%以上であることが必要で、好ましくは90モル%以上である。 【0020】本発明における(G)成分の構成単位におけるR6は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の一価有機基であり、これは例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシルなどのアルキル基;シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;ビニル、アリルなどのアルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;β−フェニルプロピルなどのアラルキル基及びこれら炭化水素基の水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置換したトリフロロプロピル、β−(パーフロロブチル)エチル、β−(パーフロロオクチル)エチルなどのハロゲン化炭化水素基及びこれら炭化水素基の水素原子の一部または全部をアミノ、エポキシ、アクリロキシ、メタクリロキシ、メルカプト、シアノなどの官能基で置換された有機基の中から選択される。これらの中ではメチル基及び/またはビニル基が最も好ましい。 【0021】本発明における(G)成分の疎水性微粒子は、このシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の粒子表面を一般式〔R53SiO1/2〕で示される単位でシリル化したものである。R5は炭素原子数1〜20の、一種または二種以上の一価有機基であり、これは例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシルなどのアルキル基;シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;ビニル、アリルなどのアルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;β−フェニルプロピルなどのアラルキル基及びこれら炭化水素基の水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置換したトリフロロプロピル、β−(パーフロロブチル)エチル、β−(パーフロロオクチル)エチルなどのハロゲン化炭化水素基及びこれら炭化水素基の水素原子の一部または全部をアミノ、エポキシ、アクリロキシ、メタクリロキシ、メルカプト、シアノなどの官能基で置換した有機基の中から選択される。これらの中ではメチル基が最も好ましい。 【0022】本発明における(G)成分の疎水性微粒子は、平均粒径が1,000nmより大きいと得られる皮膜は強度が低下し耐摩耗性が悪くなり、平均粒径が5nm未満のものを得ることは実質上困難であるから、その平均粒径は5nm〜1,000nmであり、好ましくは10nm〜500nm、より好ましくは10nm〜100nmの範囲である。本発明の(G)成分は、アニオン性界面活性剤及び酸性触媒を含んだシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液に、一般式R53SiOR12(R5は前記に同じ、R12は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示されるトリアルキルアルコキシシランまたは一般式R53SiOH(R5は前記に同じ)で示されるトリアルキルシラノールを加えて縮合反応させるか、またはカチオン性界面活性剤及びアルカリ性触媒を含んだシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液にトリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールを加えて縮合反応させることにより得られるものである。本発明は水性の組成物であるので、(G)成分はこの水性分散液として配合すればよい。 【0023】本発明において使用されるシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液は、特に限定はされないが、例えば、水ガラスを出発原料とし、イオン交換法によりアルカリを抽出し、粒子の核をシリカゾルになるまで成長させて得られる、いわゆる、コロイダルシリカスラリーが使用できる。また、このコロイダルシリカスラリーにアニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を配合し、酸性またはアルカリ性下、オルガノトリアルコキシシランを添加し、加水分解縮合させて得られた水性分散液が使用できる。特公昭52−12219号に記載のように、ポリオルガノシルセスキオキサン微粒子の水性分散液、即ち、アニオン性界面活性剤及び酸性触媒を含んだ水、もしくは、カチオン性界面活性剤及びアルカリ性触媒を含んだ水にオルガノトリアルコキシシラン、もしくは、それらの部分加水分解縮合物を加えて加水分解縮合反応させる方法によって得られる水性分散液が使用できる。 【0024】本発明において、シリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液は、オルガノトリアルコキシシランを多量に用いて製造されると副生成物であるアルコール量が多くなり、これを原料として得られる本発明の水性シリコーン組成物の保存安定性が悪くなるので、コロイダルシリカスラリーまたはこのコロイダルシリカスラリーにオルガノトリアルコキシシランを添加し加水分解縮合させて得られた水性分散液を使用するのが好ましい。シリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液として、コロイダルシリカスラリーを用いる場合は、これに界面活性剤が含有されていないので、アニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を配合する必要がある。既に、アニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤が配合されているシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液を用いる場合には、必要に応じてアニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を追加する。更に、ノニオン性界面活性剤及び/または両性界面活性剤を少量併用することは差し支えない。 【0025】本発明において、シリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液に配合される界面活性剤がアニオン性界面活性剤である場合には、酸性触媒を添加する。酸性触媒は酸性物質であれば特に限定されないが、少量で低いpH値となる強酸が好ましく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、アルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸等が挙げられる。アルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を使用する場合には、界面活性能と酸触媒能の両者を兼ねることができる。添加する酸性触媒の量は、水性分散液のpHが4.0よりも高いとトリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールの反応率が悪くなるし、pHを1.0未満にしても、反応率の向上は期待できないので、水性分散液のpHが1.0〜4.0の範囲となる量が必要で、好ましくはpHが1.5〜3.0となる量である。 【0026】本発明においてシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液に配合される界面活性剤がカチオン性界面活性剤である場合には、アルカリ性触媒を添加する。アルカリ性触媒はアルカリ性物質であれば特に限定されず、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;アンモニア、テトラアンモニウムオキサイドまたはモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノペンタアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンなどのアミン類等が使用可能である。添加するアルカリ性触媒の量は、水性分散液のpHが9.0未満であると、トリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールの反応率が悪くなるし、pHを13.0より高くしても反応率の向上は期待できないので、水性分散液のpHが9.0〜13.0の範囲となる量が必要であり、好ましくはpHが10.0〜12.0となる量である。 【0027】本発明における(G)成分の疎水性微粒子の製造において使用されるシリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子表面の疎水化剤であるトリアルキルアルコキシシランとしては、トリアルキルメトキシシラン、トリアルキルエトキシシラン、トリアルキルプロポキシシラン、トリアルキルブトキシシラン、トリアルキルペントキシシラン、トリアルキルヘキソキシシラン等が挙げられるが、反応性が良好な点から、トリメチルメトキシシランまたはトリメチルエトキシシランが好ましい。 【0028】本発明における(G)成分の疎水性微粒子は、界面活性剤及び触媒を含んだ、シリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水性分散液に、撹拌下、トリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールを投入することによって製造される。投入するトリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールの量は、シリカ系及び/またはポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し0.1重量部未満では表面処理が十分に行われないし、20重量部より多くしても、表面処理量は増えないので、0.1〜20重量部が必要で、好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。トリアルキルアルコキシシランまたはトリアルキルシラノールを投入する時の温度は水性分散液の凝固点から沸点の間であればよい。反応を完結させるために投入後しばらく撹拌を続けることが好ましい。その後、必要に応じて酸性物質またはアルカリ性物質で中和する。 【0029】本発明の水性シリコーン組成物における、(G)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して20重量部未満であると、得られる皮膜は強度が低く耐摩耗性が悪くなるし、200重量部を超えると基材に追随性のない伸びのない皮膜となるため、 (A)成分100重量部に対して20〜200重量部が好ましく、より好ましくは40〜150重量部である。 【0030】本発明の水性シリコーン組成物は、(A)〜(G)の成分を混合することによって得られ、その混合方法は従来公知のパドル型、錨型などの撹拌翼を備えた撹拌混合機を用いて行えばよいが、(B)、(C)及び(D)成分はそのまま混合することが可能であるが、前述のように(A)成分、(F)成分及び(G)成分は界面活性剤を用いて水中に乳化分散された水性乳濁液として配合する必要があり、また(E)成分は水溶性でない場合、予め界面活性剤を用いて水中に乳化分散させ水性乳濁液として配合することが望ましい。そして必要に応じて水で希釈する。 【0031】本発明の水性シリコーン組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、カーボンブラック、フッ素樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、アクリル樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ナイロン樹脂粉末、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、シリコーンオイル、各種有機あるいは無機顔料、増粘剤、消泡剤、防腐剤などを配合することは任意である。 【0032】本発明の水性シリコーン組成物は、ゴム物品の表面コーティングに用いられると、その皮膜の基材との密着性、皮膜の耐摩耗性、皮膜の表面平滑性が従来品より優れたものとなる。本発明の水性シリコーン組成物により表面コーティング可能なゴム材料を例示すると、天然ゴム、EPDM、SBR、クロロプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられ、これらゴム材料からなるゴム物品の形態はスポンジ状、ソリッド状などのいずれであってもよい。また、本発明の水性シリコーン組成物により表面コーティング可能な繊維材料を例示すると、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、アセテート等の合成繊維または、木綿、絹、羊毛等の天然繊維材料である。上記各材料の表面コーティング方法としては、水性シリコーン組成物をハケ塗り、スプレーコート、ロールコート、ディップコート、ナイフコート等の方法により塗布した後、室温によるか、あるいは、加温、乾燥して皮膜を硬化させればよい。この際、硬化皮膜の膜厚は0.1〜20μmの範囲、好ましくは0.5〜10μmとすることがよく、特に、このようにして、処理されたゴム物品はその皮膜表面が耐摩耗性、表面平滑性に優れているので、自動車用ウェザーストリップ材料、Oリング、ガスケット、各種パッキンなどのシール材料、ゴムホース材料として有用である。 【0033】 【実施例】次ぎに、本発明の(A)成分、(C)成分、(F)成分及び(G)成分の調製例、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の複素粘性率及びゴム物品の表面平滑性、耐摩耗性の評価は下記の方法に従って行った。 【0034】(複素粘性率測定方法)コントロールド・ストレス・レオメーターCS型(ボーリン社製)を用い、フィックスチュアーとして20mmφコーンプレートを使用し、25℃において0.1rad/secの固定振動数の複素粘性率を測定した。 (表面平滑性の評価方法)2個のEPDM製ソリッドゴム(10mm×50mm、厚さ2mm)をガラス板(50mm×50mm)に図1に示したように貼り付け、これを図2に示した動摩擦係数測定装置を用い、荷重1kgをかけて、引張り速度100mm/分の条件でガラス板との動摩擦係数を測定した。 【0035】(耐摩耗性の評価方法)表面を本発明の水性シリコーン組成物でコーティングしたEPDM製ソリッドゴム(50mm×50mm、厚さ2mm)を親指で2回強く擦り、コーティング膜が脱落するか、しないかを観察した。更に、コーティング膜が、脱落が少なかったもの及び脱落しなかった水性シリコーン組成物を表面にコーテイングしたEPDM製スポンジゴム[15mm×150mm、厚さ2mm、硬度(JIS Aによる)36、比重0.63]について、図3に示した耐摩耗性試験装置において紙ヤスリAA80番で、表面研磨したガラスセル(線接触、線幅5mm)を用い、スラスト荷重350gをかけて、摩擦速度60往復/分、摩擦ストローク70mmの条件で往復摩擦したとき、ゴム表面が削れるまでの往復摩擦回数を測定した。 【0036】〔(A)成分の調製例1〕オクタメチルシクロテトラシロキサン350g及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液7gを1リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて6,000rpmで撹拌したところ、W/O型からO/W型に転相が起こり、増粘が認められたが、更に、10分間撹拌を継続した。次いで、2,000rpmで撹拌しながら、水343gを加え、圧力30MPaで高圧ホモジナイザーに2回通したところ、安定なエマルジョンが得られた。次ぎに、このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器を備えた容量1リットルのガラスフラスコに移し、70℃で6時間反応させた後、15℃で12時間熟成させてから、10%炭酸ナトリウム水溶液13gを添加し、pH6.6に中和して、均一な白濁状の水性乳濁液(水性乳濁液A−1)を得た。この水性乳濁液A−1を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、46.0%であった。この水性乳濁液にイソプロピルアルコールを加えてエマルジョンを破壊させた後、シロキサンを抽出し、105℃で24時間乾燥し、複素粘性率を測定したところ、2.3×106mPa・sを示した。 【0037】〔(A)成分の調製例2〕オクタメチルシクロテトラシロキサン350g、フェニルトリエトキシシラン1.3g及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液7gを1リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて6,000rpmで撹拌したところ、W/O型からO/W型に転相が起こり、増粘が認められたが、更に、10分間撹拌を継続した。次いで、2,000rpmで撹拌しながら、水343gを加え、圧力30MPaで高圧ホモジナイザーに2回通したところ、安定なエマルジョンが得られた。次ぎに、このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器を備えた容量1リットルのガラスフラスコに移し、70℃で6時間反応させた後、15℃で24時間熟成させてから、10%炭酸ナトリウム水溶液13gを添加し、pH6.4に中和して均一な白濁状の水性乳濁液(水性乳濁液A−2)を得た。この水性乳濁液A−2を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、46.2%であった。この水性乳濁液にイソプロピルアルコールを加えてエマルジョンを破壊させた後、シロキサンを抽出し、105℃で24時間乾燥し複素粘性率を測定したところ、これは2.8×107mPa・sを示した。 【0038】〔(A)成分の調製例3〕オクタメチルシクロテトラシロキサン350g及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液7gを1リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて6,000rpmで撹拌したところ、W/O型からO/W型に転相が起こり、増粘が認められたが、更に、10分間撹拌を継続した。次いで、2,000rpmで撹拌しながら、水343gを加え、圧力30MPaで高圧ホモジナイザーに2回通したところ、安定なエマルジョンが得られた。次ぎに、このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器を備えた容量1リットルのガラスフラスコに移し、85℃で16時間反応させた後、10%炭酸ナトリウム水溶液13gを添加し、pH6.4に中和して、均一な白濁状の水性乳濁液(水性乳濁液A−3)を得た。この水性乳濁液A−3を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、46.2%であった。この水性乳濁液A−3にイソプロピルアルコールを加えてエマルジョンを破壊させた後、シロキサンを抽出し、105℃で24時間乾燥し複素粘性率を測定したところ、7.4×103mPa・sであった。 【0039】〔C成分の調製例〕撹拌装置、温度計、還流冷却器を備えた容量1リットルのガラスフラスコにマレイン酸無水物108g及びエタノール350gを仕込み、均一に溶解した後、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン242gを室温下、1時間で滴下した。滴下終了後、更に、1時間撹拌を継続し、反応を行い、淡黄色透明な溶液(溶液C)を得た。この溶液Cを数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し,残分率を計算したところ、49.5%であった。この溶液中の反応生成物について、GPC、IR、NMR等の機器分析を行ったところ、下記で表されるものが主成分であった。 HOOCCH=CHCONHC3H6Si(OC2H5)3【0040】〔(F)成分の調製例1〕下記式[化1] で示される、複素粘性率が10mPa・sのメチルビニルシロキサン294gと下記式[化2] で示される、複素粘性率が200mPa・sのメチルハイドロジェンポリシロキサン79gを容量1リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて2,000rpmで撹拌溶解させた。次いで、ポリオキシエチレン(付加モル数9モル)ラウリルエーテル1.4gと水28gを加え、ホモミキサーを用いて6,000rpmで撹拌したところ、W/O型からO/W型に転相が起こり、増粘が認められ、更に、15分間撹拌を継続した。次いで、2,000rpmで撹拌しながら、水298gを加えたところ、均一な白色エマルジョンが得られた。このエマルジョンを撹拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに移し、室温で撹拌下に塩化白金酸−オレフィン錯体のトルエン溶液(白金含有量0.5%)1.1gとポリオキシエチレン(付加モル数9モル)ラウリルエーテル0.7gの混合物を添加し、12時間撹拌し、水性乳濁液(水性乳濁液F−1)を得た。この水性乳濁液F−1の平均粒径をマルチサイザーII(コールター社製商品名)を用いて測定したところ4μmであった。この水性乳濁液を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、46.2%であり、乾燥残分は白色のゴム粉末であった。 【0041】 【化1】
【0042】 【化2】
【0043】〔(F)成分の調製例2〕前記式[化1]で示される、複素粘性率が10mPa・sのメチルビニルシロキサン350gと前記式[化2]で示される、複素粘性率が200mPa・sのメチルハイドロジェンポリシロキサン100gと下記式[化3]で示される、複素粘性率が5.8×106mPa・sのジメチルポリシロキサン50gを撹拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに仕込み、室温下で8時間撹拌し均一に溶解させた。次に、この溶解物350gを容量1リットルのガラスビーカーに移し、ポリオキシエチレン(付加モル数9モル)ラウリルエーテル2.8gと水35gを加え、ホモミキサーを用いて6,000rpmで撹拌したところ、W/O型からO/W型に転相が起こり、増粘が認められ、更に、15分間撹拌を継続した。次いで、2,000rpmで撹拌を行いながら、水307gを加えたところ、均一な白色エマルジョンが得られた。このエマルジョンを撹拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに移し、室温で撹拌下に塩化白金酸−オレフィン錯体のトルエン溶液(白金含有量0.5%)1.1gとポリオキシエチレン(付加モル数9モル)ラウリルエーテル4.2gの混合物を添加し、12時間撹拌を行い、水性乳濁液F−2を得た。この水性乳濁液F−2の平均粒径をマルチサイザーII(コールター社製商品名)を用いて測定したところ4μmであった。この水性乳濁液を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し,残分率を計算したところ、50.9%であり、乾燥残分は白色のゴム粉末であった。 【0044】 【化3】
【0045】〔(G)成分の調製例1〕1リットルのガラスフラスコに、スノーテックスO[日産化学工業(株)製コロイダルシリカスラリー商品名、濃度20%、粒子径10〜20nm]986g及びドデシルベンゼンスルホン酸2gを仕込み、混合溶解し、水溶液の温度を20℃としたところ、pHは2.0であった。撹拌しながら、トリメチルシラノール10gを投入し、液温を15〜25℃に保ちながら1時間撹拌した。更に、液温を50〜60℃に保ちながら1時間撹拌し、その後トリエタノールアミン1.9gを添加し中和し、粒子表面がトリメチルシリル化されたシリカ微粒子の水性分散液(微粒子分散液G−1)を得た。この微粒子分散液G−1を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、21.1%であり、平均粒径を粒径測定装置N4Plus(コールター社製商品名)を用いて測定したところ22nmであった。 【0046】〔(G)成分の調製例2〕1リットルのガラスフラスコに、コロイダルシリカスラリー・スノーテックスO(前出)974g 及びドデシルベンゼンスルホン酸2gを仕込み、混合溶解し、水溶液の温度を20℃としたところ、pHは2.0であった。液温を15〜25℃に保ち、撹拌しながら、ビニルトリメトキシシラン20gを20分かけて滴下し、次いで、トリメチルシラノール2gを投入し1時間撹拌した。更に、液温を50〜60℃に保ちながら1時間撹拌し、その後トリエタノールアミン1.9gを添加し中和し、粒子表面がトリメチルシリル化されたシリカ−ポリビニルシルセスキオキサン重合体微粒子の水性分散液(微粒子分散液G−2)を得た。この微粒子分散液G−2を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、21.6%であった。平均粒径を粒径測定装置N4Plusを用いて測定したところ21nmであった。 【0047】〔(G)成分の調製例3〕1リットルのガラスフラスコに、イオン交換水847g 及びドデシルベンゼンスルホン酸2gを仕込み、混合溶解し、水溶液の温度を20℃としたところ、pHは2.1であった。液温を15〜25℃に保ち撹拌を行いながら、メチルトリメトキシシラン148gを4時間かけて滴下し、次いでトリメチルシラノール2gを投入し1時間撹拌した。更に、液温を50〜60℃に保ちながら1時間撹拌し、その後トリエタノールアミン1gを添加し中和し、粒子表面がトリメチルシリル化されたポリメチルシルセスキオキサン微粒子の水性分散液(微粒子分散液G−3)を得た。この微粒子分散液G−3を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、8.0%であった。平均粒径を粒径測定装置N4Plusを用いて測定したところ26nmであった。 【0048】〔(G)成分の調製例4〕1リットルのガラスフラスコに、コロイダルシリカスラリー・スノーテックスO(前出)958g及びドデシルベンゼンスルホン酸2gを仕込み、混合溶解し、水溶液の温度を20℃としたところ、pHは2.0であった。液温を15〜25℃に保ち撹拌を行いながら、ビニルトリメトキシシラン20gを20分かけて滴下し、1時間撹拌した。更に、液温を50〜60℃に保ちながら1時間撹拌し、その後トリエタノールアミン1.9gを添加し中和し、シリカ−ポリビニルシルセスキオキサン重合体微粒子の水性分散液(微粒子分散液G−4)を得た。この微粒子分散液G−4を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、21.3%であった。平均粒径を粒径測定装置N4Plusを用いて測定したところ21nmであった。 【0049】〔(G)成分の調製例5〕1リットルのガラスフラスコに、イオン交換水847g及びドデシルベンゼンスルホン酸2gを仕込み、混合溶解し、水溶液の温度を20℃としたところ、pHは2.1であった。液温を15〜25℃に保ち撹拌を行いながら、メチルトリメトキシシラン150gを4時間かけて滴下し、1時間撹拌した。さらに液温を50〜60℃に保ちながら1時間撹拌し、その後トリエタノールアミン1gを添加し中和し、ポリメチルシルセスキオキサン微粒子の水性分散液(微粒子分散液G−5)を得た。この微粒子分散液G−5を数g秤取り、105℃に設定した熱風循環式恒温槽中で3時間乾燥した後、乾燥残分量を測定し、残分率を計算したところ、8.1%であった。平均粒径を粒径測定装置N4Plusを用いて測定したところ26nmであった。 【0050】〔(G)成分の調製例6〕微粒子分散液G−6として、スノーテックスO(前出)をそのまま使用した。 【0051】〔実施例1〜6〕前記各調製例で得た(A)成分、(C)成分、(F)成分、(G)成分及び下記の(B)成分、(D)成分、(E)成分を表1に示した配合組成で混合して、表面処理剤組成物としての水性シリコーン組成物を調製し、これらをEPDM製ソリッドゴム(厚さ2mm)及びEPDM製スポンジゴム[厚さ2mm、硬度36(JIS Aにより測定した値)、比重0.63]の表面に刷毛で塗布し、105℃に調節した熱風循環式恒温槽内に2分間放置してコーティングを行い、前記の方法に従って表面平滑性及び耐摩耗性を評価し、その結果を表1に示した。 【0052】(B)成分シランB−1:フェニルトリエトキシシラン[信越化学工業(株)製]、シランB−2:メチルトリエトキシシラン[信越化学工業(株)製]、(D)成分シランD:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製]、(E)成分水性乳濁液E:ジブチルスズジラウレートの30%乳濁液。 【0053】 【表1】
【0054】〔比較例1〜11〕 前記調製例で得た(A)成分、(C)成分、(F)成分、(G)成分及び上記(B)成分、(D)成分、(E)成分を表2に示した配合組成で混合して水性シリコーン組成物を調製し、これらを用いて実施例と同じ方法でEPDMゴムに表面処理し、前記の方法に従って、表面平滑性及び耐摩耗性を評価し、その結果を表2に示した。 【0055】 【表2】
【0056】(実施例の総括)実施例1〜6で使用された水性シリコーン組成物は全て本発明の請求項に記載された要件を備えたものであり、得られた皮膜の表面平滑性、耐摩耗性は優れたものであることが証明された。 【0057】(比較例の総括)比較例1のように(A)成分のオルガノポリシロキサンの複素粘性率が低い場合、表面平滑性、耐摩耗性の乏しいものになり、比較例2のように(B)成分のオルガノトリアルコキシシランが配合されていない場合には、皮膜の硬化が不十分なものになり、比較例3のように(C)成分のアミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び(D)成分のエポキシ基含有のオルガノアルコキシシランが添加されていない場合には、表面平滑性、耐摩耗性の乏しいものになり、比較例4のように(C)成分のアミド基及びカルボキシル基含有のオルガノアルコキシシラン及び(D)成分のエポキシ基含有のオルガノアルコキシシランの添加量が多すぎる場合には、耐摩耗性の乏しいものになり、比較例5のように(F)成分のシリコーンゴム微粒子が配合されていない場合には、表面平滑性、耐摩耗性の乏しいものになり、比較例6のように(F)成分のシリコーンゴム微粒子の添加量が多すぎる場合には、耐摩耗性の乏しいものとなる。比較例7のように(G)成分の疎水性微粒子が配合されていない場合には、耐摩耗性の乏しいものになり、比較例8のように(G)成分の疎水性微粒子の添加量が多すぎる場合には、耐摩耗性の乏しいものとなり、比較例9、比較例10及び比較例11のように(G)成分がトリアルキルシリル基で疎水化されてない微粒子である場合には、表面平滑性、耐摩耗性の乏しいものになる。 【0058】 【発明の効果】本発明の水性シリコーン組成物でコーティングされたゴム材料や繊維材料の皮膜の耐摩耗性及び表面平滑性は従来の製品のそれより更に優れたものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002060 【氏名又は名称】信越化学工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区大手町二丁目6番1号
|
| 【出願日】 |
平成13年11月26日(2001.11.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093735 【弁理士】 【氏名又は名称】荒井 鐘司 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−155411(P2003−155411A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月30日(2003.5.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−358869(P2001−358869) |
|