| 【発明の名称】 |
加硫用ゴム組成物およびその加硫ゴム材料 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 秀一 【住所又は居所】大阪府大阪市西区江戸堀1丁目10番8号 ダイソー株式会社内
【氏名】船山 俊幸 【住所又は居所】大阪府大阪市西区江戸堀1丁目10番8号 ダイソー株式会社内
【氏名】服部 弘一 【住所又は居所】大阪府大阪市西区江戸堀1丁目10番8号 ダイソー株式会社内
【氏名】三隅 好三 【住所又は居所】大阪府大阪市西区江戸堀1丁目10番8号 ダイソー株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】耐熱性の改良された加硫用ゴム組成物及びその架橋物を提供する。
【解決手段】(a)エピハロヒドリン系ゴム、(b)有機錫化合物、(c)金属化合物および/または無機マイクロポーラス・クリスタルからなる受酸剤、ならびに(d)加硫剤を含有することを特徴とする加硫用ゴム組成物およびその架橋物を得る。好ましい有機錫化合物は有機錫マレート系化合物、有機錫カルボキシレート系化合物および有機錫メルカプト系化合物からなる群より選択される少なくとも一種の有機錫化合物である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)エピハロヒドリン系ゴム、(b)有機錫化合物、(c)金属化合物および/または無機マイクロポーラス・クリスタルからなる受酸剤、ならびに(d)加硫剤を含有することを特徴とする加硫用ゴム組成物。 【請求項2】 有機錫化合物が有機錫マレート系化合物、有機錫カルボキシレート系化合物および有機錫メルカプト系化合物からなる群より選択される少なくとも一種の有機錫化合物であることを特徴とする請求項1に記載の加硫用ゴム組成物。 【請求項3】 受酸剤が無機マイクロポーラス・クリスタルであることを特徴とする請求項1に記載の加硫用ゴム組成物。 【請求項4】 受酸剤が合成ハイドロタルサイトであることを特徴とする請求項1に記載の加硫用ゴム組成物。 【請求項5】 加硫剤がチオウレア類であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加硫用ゴム組成物。 【請求項6】 加硫剤がキノキサリン類であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の加硫用ゴム組成物。 【請求項7】 さらに、(e)1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下DBUと略記する)塩、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5(以下DBNと略記する)塩および有機ホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の接着賦与剤を配合してなることを特徴とする請求項1〜6に記載の加硫用ゴム材料。 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の加硫用ゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム材料。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の加硫用ゴム組成物からなる層と、未加硫フッ素ゴムもしくはフッ素樹脂からなる層とが加硫接着されてなる加硫ゴム積層体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する分野】本発明は、エピハロヒドリン系ゴムをベ−スとする耐熱性の改良された加硫用ゴム組成物、同組成物を加硫してなる加硫ゴム材料、および同材料を用いる加硫ゴム積層体に関する。 【0002】 【従来の技術】エピクロルヒドリン系ゴム材料はその耐熱性、耐油性、耐オゾン性等を活かして、燃料ホースやエアー系ホース、チューブ材料として幅広く使用されている。しかしながら、近年における排ガス規制対策や省エネルギー対策の実施、エンジンの高性能化およびコンパクト化等によるエンジンルーム内の温度上昇あるいは自動車部品のメンテナンスフリー化などに伴って、ゴム材料に対する耐熱性改良要求が年々厳しくなっている。 【0003】従来、エピクロルヒドリン系ゴム用の加硫剤としては、ポリアミン類、チオウレア類、メルカプトトリアジン類、キノキサリン類等が知られている。 【0004】ポリアミン類は一般的に耐熱性に劣る。チオウレア類は受酸剤として鉛化合物を用いた場合に比較的良好な耐熱性を示すが、受酸剤として使用される鉛化合物の毒性の問題がある。一方、メルカプトトリアジン類やキノキサリン類等は、得られる加硫物が長期的には優れた耐熱性を示すが耐熱初期での強度低下が比較的大きいという問題を有する。 【0005】従来、有機錫化合物に関しては、塩化ビニル樹脂の成型加工を行う際の熱分解を防止する目的で同樹脂に有機錫化合物を添加する発明がいくつか開示されている(特公昭45−39176,特公昭49−11258、特公昭53−20060)。しかしながら、これらは本発明のようなエピクロルヒドリン系ゴム加硫用組成物の耐熱性改良に関するものではない。 【0006】特公昭50−26571には、エピクロルヒドリン系ゴムのロール粘着等の成型加工性を改良する目的で特定の有機錫カルボン酸を添加する発明が開示されている。しかしながら、この発明の組成物は本発明による加硫用組成物とは別のものであり、また本発明の効果である耐熱性改良については記載も示唆もない。 【0007】特公昭47−8375には、エピクロルヒドリン系ゴムに対して炭素数10〜18の脂肪族カルボン酸の錫塩を配合することによりロール加工性を改良する発明が開示されている。しかしながら、これにも本発明の効果である耐熱性改良については何の示唆もない。 【0008】また、特に耐サワーガソリン性や耐ガソリン透過性が要求される燃料ホースとしては、最内層に燃料不透過性に優れたフッ素ゴムやフッ素樹脂材料からなる層を配し、その外面に直接積層される層にエピクロルヒドリン系ゴム材料からなる層を配した多層ホースが好適に用いられている。上記のような積層ホースを作る際には、接着力向上のためエピクロルヒドリン系ゴム材料に1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のような接着賦与剤を配合する等の手法が通常とられている。しかしながら、接着賦与剤の配合は接着性を向上するが、耐熱性に悪影響を与えることがある。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実状に鑑み、耐熱性のさらに改良されたエピハロヒドリン系ゴム組成物、加硫ゴム材料および加硫ゴム積層体を提供することを目的としたものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々研究を重ねた結果、エピハロヒドリン系ゴムに特定の有機錫化合物を配合することにより、上述の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成したものである。 【0011】すなわち、本発明による加硫用ゴム組成物は、(a)エピハロヒドリン系ゴム、(b)有機錫化合物、(c)金属化合物および/または無機マイクロポーラス・クリスタルからなる受酸剤、ならびに(d)加硫剤を含有するものである。 【0012】 【発明の実施形態】本発明組成物において、エピハロヒドリン系ゴム(a)とは、エピハロヒドリン単独重合体またはエピハロヒドリンと共重合可能な他のエポキシド、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アリルグリシジルエーテル等との共重合体をいう。これらを例示すれば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピブロムヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピブロムヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピブロムヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピブロムヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体、エピブロムヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体等を挙げることができる。好ましくはエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であり、さらに好ましくはエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体である。 【0013】共重合体の場合、それら共重合割合は、例えば、エピクロルヒドリン5mol〜95mol%、好ましくは10mol%〜75mol%、さらに好ましくは10〜65mol%、エチレンオキサイド5mol%〜95mol%、好ましくは25mol%〜90mol%、さらに好ましくは35mol%〜90mol%、アリルグリシジルエーテル0mol%〜10mol%、好ましくは1mol%〜8mol%、さらに好ましくは1mol%〜7mol%である。これら単独重合体または共重合体の分子量は特に制限されないが、通常ムーニー粘度表示でML1+4(100℃)=30〜150程度である。 【0014】本発明でいう有機錫化合物(b)は、塩化ビニル樹脂用の安定剤として一般的に用いられるものであってよい。その例としては、例えば下記一般式(1)〜(3)で表される有機錫マレート(maleate)系化合物、有機錫カルボキシレート系化合物、有機錫メルカプト系化合物などが挙げられる。 【0015】 【化1】
[式中、Rは炭素数1〜18の直鎖状または分枝状のアルキル基またはアルコキシカルボニル低級アルキル基を表す。R′は炭素数1〜36の直鎖状または分枝状のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシ低級アルキル基を表す。mは1〜3の整数、xは1〜10の整数を表す。] 【0016】 【化2】
[式中、Rは炭素数1〜18の直鎖状または分枝状のアルキル基またはアルコキシカルボニル低級アルキル基を表す。R′は炭素数1〜36の直鎖状または分枝状のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシ低級アルキル基を表す。mは1〜3の整数を表す。] 【0017】 【化3】
[式中、Rは硫黄原子、炭素数1〜18の直鎖状または分枝状のアルキル基または炭素数1〜20のアルコキシカルボニル低級アルキル基を表す。R′は炭素数1〜36の直鎖状または分枝状のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシ低級アルキル基を表す。Mは1〜3の整数、yは1〜4の整数、xは1〜10の整数を表す。] 【0018】R基としては、例えばメチル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニルエチル基などを、R′基としては、例えばエチル基、ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、ラウリル基、ステアリル基、ミリスチル基、セチル基、ベヘニル基、オレイル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、メトキシブチル基などを挙げることができる。 【0019】一般式(1)で示される有機錫マレート系化合物としては、例えばモノオクチル錫トリス(2−エチルヘキシルマレート)、ジオクチル錫ビス(2−エチルヘキシルマレート)、トリオクチル錫2−エチルヘキシルマレート、モノオクチル錫トリス(エチルマレート)、ジオクチル錫ビス(エチルマレート)、トリオクチル錫エチルマレート、モノオクチル錫トリス(ブチルマレート)、ジオクチル錫ビス(ブチルマレート)、トリオクチル錫ブチルマレート、モノオクチル錫トリス(ベンジルマレート)、ジオクチル錫ビス(ベンジルマレート)、トリオクチル錫ベンジルマレート、モノオクチル錫トリス(メチルマレート)、ジオクチル錫ビス(メチルマレート)、トリオクチル錫メチルマレート、モノオクチル錫トリス(シクロヘキシルマレート)、ジオクチル錫ビス(シクロヘキシルマレート)、トリオクチル錫シクロヘキシルマレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫マレートポリマー、ジメチル錫マレートポリマー等が挙げられる。一般式(2)で示される有機錫カルボキシレート系化合物としては、例えばジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジステアレート、ジメチル錫ジステアレート、ジメチル錫ジラウレート、ジドデシル錫ジラウレート、ジドデシル錫ジステアレート等が挙げられる。 【0020】一般式(3)で示される有機錫メルカプト系化合物としては、例えばジメチル錫ビス(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジメチル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、モノメチル錫トリス(イソオクチルメルカプトアセテート)、モノメチル錫トリス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、ジオクチル錫ビス(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジオクチル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、モノオクチル錫トリス(イソオクチルメルカプトアセテート)、モノオクチル錫トリス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、ジオクチル錫ビス(C10〜C16アルキルメルカプトアセテート)、モノオクチル錫トリスC10〜C16アルキルメルカプトアセテート)、ジラウリル錫ビス(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジラウリル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、モノラウリル錫トリス(イソオクチルメルカプトアセテート)、モノラウリル錫トリス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、モノブチル錫トリス(イソオクチルメルカプトアセテート)、モノブチル錫トリス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、ジブチル錫ビス(C10〜C16アルキルメルカプトアセテート)、モノブチル錫トリスC10〜C16アルキルメルカプトアセテート)、ジオクチル錫アセテートポリマー、ジオクチル錫プロピオネートポリマー等が挙げられる。 【0021】本発明で用いられる有機錫化合物の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.3〜3重量部である。この配合量がこの範囲未満であると耐熱改良効果が少なく、この範囲を越えると有機錫化合物のブリードあるいはブルームが生じる恐れがある。 【0022】本発明で用いられる、金属化合物および/または無機マイクロポーラス・クリスタルからなる受酸剤(c)としては、周期表第II族(2族および12族)金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期表第IV族(4族および14族)金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等の金属化合物が挙げられる。 【0023】受酸剤の具体的な例としては、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜リン酸錫、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛等を挙げることができる。 【0024】好ましい受酸剤として、無機マイクロポーラス・クリスタルが挙げられる。無機マイクロポーラス・クリスタルとは、結晶性の多孔体を言い、無定型の多孔体、例えばシリカゲル、アルミナ等とは明瞭に区別できるものである。このような無機マイクロポーラス・クリスタルの例としては、ゼオライト類、アルミノホスフェート型モレキュラーシーブ、層状ケイ酸塩、合成ハイドロタルサイト、チタン酸アルカリ金属塩等が挙げられる。特に好ましい受酸剤としては、合成ハイドロタルサイトが挙げられる。 【0025】ゼオライト類は、天然ゼオライトの外、A型、X型、Y型の合成ゼオライト、ソーダライト類、天然ないしは合成モルデナイト、ZSM−5などの各種ゼオライトおよびこれらの金属置換体であり、これらは単独で用いても2種以上の組み合わせで用いても良い。また金属置換体の金属はナトリウムであることが多い。ゼオライト類としては酸受容能が大きいものが好ましく、A型ゼオライトが特に好ましい。 【0026】合成ハイドロタルサイトは下記一般式(4)【化4】
[式中、xとy は0〜10の実数、但しx+yは1〜10、zは1〜5の実数、wは0〜10の実数をそれぞれ示す]で表わされる。一般式(4)で表されるハイドロタルサイト類の例として、 Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 Mg4 Al2 (OH)12CO3 ・3.5H2 O Mg6 Al2 (OH)16CO3 ・4H2 O Mg5 Al2 (OH)14CO3 ・4H2 O Mg3 Al2 (OH)10CO3 ・1.7H2 O Mg3 ZnAl2 (OH)12CO3 ・wH2 O Mg3 ZnAl2 (OH)12CO3 等を挙げることができる。 【0027】受酸剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して0.2〜50重量部、例えば0.5〜50重量部、特に1〜20重量部である。この範囲未満の配合量では架橋が不十分となり、一方この範囲を超えると加硫物が剛直になりすぎてエピハロヒドリン系ゴム加硫物として通常期待される物性が得られなくなる。 【0028】本発明で用いられる加硫剤(d)としては、エピハロヒドリン系ゴムを架橋できるものであれば特に限定されないが、塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤、即ちポリアミン類、チオウレア類、チアジアゾール類、メルカプトトリアジン類、キノキサリン類等が、また、側鎖二重結合の反応性を利用する公知の加硫剤、例えば、有機酸化物、硫黄、モルホリンポリスルフィド類、チウラムポリスルフィド類等が適宜使用される。 【0029】加硫剤を例示すれば、ポリアミン類としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、p-フェニレンジアミン、クメンジアミン、N,N′−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミンカーバメート等が挙げられ、チオウレア類としては、2−メルカプトイミダゾリン、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等が挙げられ、チアジアゾール類としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等が挙げられ、メルカプトトリアジン類としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、1−ヘキシルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ジエチルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−シクロヘキシルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ジブチルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、1−フェニルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン等が挙げられ、キノキサリン類としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチカーボネート等が挙げられ、有機過酸化物としては、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられ、モルホリンポリスルフィド類としては、モルホリンジスルフィドが挙げられ、チウラムポリスルフィド類としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等が挙げられる。 【0030】加硫剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部である。この範囲未満の配合量では架橋が不十分となり、一方この範囲を超えると加硫物が剛直になりすぎてエピハロヒドリン系ゴム加硫物として通常期待される物性が得られなくなる。特に好ましい加硫剤としては、2−メルカプトイミダゾリンや6-メチルキノキサリン-2,3-ジチオカーボネートなどが挙げられる。加硫剤は一種を単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いても良い。 【0031】本発明で接着賦与剤として使用されるDBU塩とは、DBU−炭酸塩、DBU−ステアリン酸塩、DBU−2−エチルヘキシル酸塩、DBU−安息香酸塩、DBU−サリチル酸塩、DBU−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、DBU−フェノール樹脂塩、DBU−2−メルカプトベンゾチアゾール塩、DBU−2−メルカプトベンズイミダゾール塩等である。 【0032】本発明で接着賦与剤として使用されるDBN塩とは、DBN−炭酸塩、DBN−ステアリン酸塩、DBN−2−エチルヘキシル酸塩、DBN−安息香酸塩、DBN−サリチル酸塩、DBN−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、DBN−フェノール樹脂塩、DBN−2−メルカプトベンゾチアゾール塩、DBN−2−メルカプトベンズイミダゾール塩等である。 【0033】本発明で接着賦与剤として使用される有機ホスホニウム塩とは、炭素数1〜20のアルキル基を含む四級ホスホニウム塩または、芳香族置換基を含む四級ホスホニウム塩である。具体的な例としては、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、トリブチル(メトキシプロピル)ホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリオクチルホスホニウムクロライド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロライド、テトラアルキルホスホニウムベンゾトリアゾール等を挙げることができる。 【0034】接着賦与剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。この範囲の配合量では、強固な接着力を得ることができる。配合量がこの範囲を越えるとエピハロヒドリン系ゴムのスコーチが速くなり加工性等に問題をきたす恐れがある。 【0035】また、通常これらの加硫剤と共に用いられる公知の促進剤(即ち、加硫促進剤)、遅延剤等を本発明の加硫用ゴム組成物にもそのまま用いることができる。これらの加硫促進剤の例としては、硫黄、チウラムスフィド類、モルホリンスルフィド類、アミン類、アミンの弱酸塩類、塩基性シリカ、四級アンモニウム塩類、四級ホスホニウム塩類、多官能ビニル化合物、メルカプトベンゾチアゾール類、スルフェンアミド類、ジメチオカーバメート類等を挙げることができる。遅延剤としてはN−シクロヘキサンチオフタルイミド等を挙げることができる。促進剤または遅延剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して0〜10重量部、例えば0.1〜5重量部である。 【0036】本発明の組成物および架橋物には、本発明の効果を損なわない限り、上記以外の配合剤、例えば、滑剤、老化防止剤、酸化防止剤、充填剤、補強剤、可塑剤、加工助剤、難燃剤、発泡助剤、導電剤、帯電防止剤等を任意に配合できる。さらに本発明の特性が失われない範囲で、当該技術分野で通常行われている、ゴム、樹脂等のブレンドを行うことも可能である。 【0037】本発明による加硫用ゴム組成物を製造するには、従来ポリマー加工の分野において用いられている任意の手段、例えばミキシングロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー類等を用いることができる。本発明の加硫ゴム材料は、本発明の加硫用ゴム組成物を通常100〜200℃に加熱することで得られる。加硫時間は温度により異なるが、通常0.5〜300分の間である。加硫成型の方法としては、金型による圧縮成型、射出成型、スチーム缶、エアーバス、赤外線或いはマイクロウェーブによる加熱等任意の方法を用いることができる。 【0038】本発明はまた、前記エピハロヒドリン系ゴム加硫用ゴム組成物からなる層と、未加硫フッ素ゴムまたはフッ素樹脂からなる層とが加硫接着されてなる加硫ゴム積層体を提供するものである。 【0039】本発明の積層体に用いられる未加硫フッ素ゴムとしては、高度にフッ素化された弾性共重合体がよく、例えばビニリデンフルオライドと他の共重合可能な含フッ素オレフィンとの共重合体を挙げることができる。含フッ素オレフィンとしては、ヘキサフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルフルオライド、パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテル等が挙げられ、これらの一種または二種以上が共重合成分として用いられる。 【0040】好ましい未加硫フッ素ゴムの例としては、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、ビニリデンフルオライド−トリフルオロクロロエチレン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロビニルエーテル−テトラフルオロエチレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−プロピレン三元共重合体等が挙げられる。 【0041】本発明の積層体に用いられるフッ素樹脂としては、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられ、好ましくはビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体(THV)が例示される。 【0042】未加硫フッ素ゴムには、その使用目的に応じて公知の各種配合剤、例えばポリオール類、ポリアミン類、有機過酸化物等から選ばれた加硫剤や加硫促進剤、受酸剤としての金属化合物、充填剤、補強剤、可塑剤、安定剤、難燃剤、着色剤、加工助剤等が配合されてよい。配合剤の配合割合には制限が無く、使用目的に応じて任意の割合の配合剤を含む未加硫フッ素ゴム組成物が調製される。 【0043】本発明において積層体を製造する方法としては、同時押出成形、逐次押出成形により、エピクロロヒドリン系ゴム加硫用組成物からなる層と未加硫フッ素ゴムまたはフッ素樹脂からなる層を積層し、次いで得られた積層物を加熱加硫もしくは加熱加硫成型する方法、金型を用いてエピクロロヒドリン系ゴム加硫用組成物からなる層と未加硫フッ素ゴムまたはフッ素樹脂からなる層を積層すると同時に加熱加硫成型する方法等がある。また一方の加硫用ゴム組成物からなる層を型崩れしない程度に弱く加熱加硫した後に、これに他方の層を積層して両方を十分に加熱加硫成型せしめる方法も採用できる。上記押出成形により得られた積層体を加熱加硫成型する方法としては金型による成型があり、加熱加硫の方法としてはスチ−ム缶、エア−バス、赤外線、マイクロウエ−ブ、被鉛加硫等を用いる公知の方法が適宜採用できる。加硫温度は通常100〜200℃であり、加熱時間は温度によって異なるが0.5〜300分間の範囲で選ばれる。 【0044】本発明の積層体を燃料油系ホースに適応する場合の態様としては、フッ素ゴムもしくはフッ素樹脂からなる層を内層に、エピクロロヒドリン系ゴムからなる層を外層にそれぞれ配してなる2層ホース、2層ホースの外側に編組材料を編組補強層を配してなる3層ホース、さらには、3層ホースの外側にゴムからなる最外層を配してなる4層ホース等を代表的に挙げることができる。上記3層ホースまたは4層ホース等に用いられる編組材料としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、綿等の編組したものが例示される。また上記4層ホースの最外層の材料としては、エピクロロヒドリン系ゴムのほか、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム等の耐老化性、耐候性、耐油性等のある合成ゴムが通常用いられる。また、内層がフッ素樹脂層だけでは柔軟性が乏しく接合バイプとの密着性が弱い場合、さらにその内側にゴム弾性を有し燃料油性に優れたゴムからなる最内層を配することもある。最内層のゴムとしては、エピクロロヒドリン系ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムとポリ塩化ビニルのブレンド物、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴムなどが例示される。 【0045】本発明の加硫物は、通常エピハロヒドリン系ゴムが使用される分野に広く応用することができる。例えば、自動車用途などの各種燃料系・エアー系積層ホース、チューブ、ベルト、ダイヤフラム、シール類等ゴム材料や、一般産業用機器・装置等のゴム材料として有用である。 【0046】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。 【0047】[実施例]実施例1〜10、比較例1〜4下記表1、表3、表5に示す各材料をニーダーおよびオープンロールで混練し、未加硫ゴムシートを作製した。得られた未加硫ゴムシートを用い、JIS K6300に定めるムーニースコーチ試験を行った。また同じく得られた未加硫ゴムシートを170℃で15分プレス加硫し、2mm厚の一次加硫物を得た。さらにこれをエア・オーブンで150℃で2時間加熱し、二次加硫物を得た。得られた二次加硫物を用い、引張試験(初期物性)および耐熱性の評価を行った。各評価試験は順にJIS K 6251およびJIS K 6257に記載の方法に準じて行った。 【0048】圧縮永久歪試験は次のように行った。得られた上記未加硫ゴムシートを試験片作製用金型を用いて170℃で20分プレス加硫し、直径約29mm、高さ約12.5mmの円柱状試験片一次加硫物を得た。さらにこれをエア・オーブンで150℃で2時間加熱することにより二次加硫物を得た。同二次加硫物を用い、JIS K 6262記載の方法に準じて試験を行った。 【0049】接着試験用の試験片は次のように作製した。表7に示されるフッ素ゴム組成物の各材料をニーダーおよびオープンロールで混練し、未加硫フッ素ゴムシートを得た。表5に示す組成の未加硫エピハロヒドリン系ゴムシートと上記未加硫フッ素ゴムシートを重ね合わせ、厚み3mmの金型を用い、160℃、20〜25kg/cm2で30分間加圧し、約3mm厚の加硫ゴム積層体を得た。さらにこれをエア・オーブンで150℃で2時間加熱して2次加硫ゴム積層体を得た。上記積層体を2.5cm×10cmの短冊状に切断して接着試験用試験片を作製した。 【0050】接着試験は、JIS K 6256(加硫ゴムの接着試験方法)に記載の方法に準拠し、25℃において50mm/minの引張速度で剥離試験を行った。 【0051】各試験方法より得られた実施例および比較例の試験結果を表2,4,6に示す。各表中、Vmは最低粘度、t5はJIS K6300のムーニースコーチ試験に定めるムーニースコーチ時間、M100はJIS K6251の引張試験試験に定める100%伸び時の引張応力、M300はJIS K6251の引張試験に定める300%伸び時の引張応力、TbはJIS K6251の引張試験試験に定める引張強さ、EbはJIS K6251の引張試験試験に定める伸び、HsはJIS K6253の硬さ試験に定める硬さをそれぞれ意味する。 【0052】 【表1】
【0053】 【表2】
【0054】 【表3】
【0055】 【表4】
【0056】 【表5】
【0057】 【表6】
【0058】 【表7】
【0059】本発明において、耐熱性が良好であるとは、耐熱試験後の引張強さTbが大きいことを言う。以上の表において各実施例では、有機錫化合物を配合しない比較例に比べて、耐熱性が改良されていることが判る。 【0060】よって、本発明によりエピハロヒドリン系ゴムにおいて、耐熱性の改良された加硫用ゴム組成物およびその加硫ゴム材料並びに加硫ゴム積層体を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000108993 【氏名又は名称】ダイソー株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市西区江戸堀1丁目10番8号
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| 【出願日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060874 【弁理士】 【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−155409(P2003−155409A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月30日(2003.5.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−358454(P2001−358454) |
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