| 【発明の名称】 |
アクリルアミド系水溶性高分子重合体の製造法 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹之内 三郎 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 ダイヤニトリックス株式会社内
【氏名】本田 義秋 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 ダイヤニトリックス株式会社内
【氏名】尾崎 俊章 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 ダイヤニトリックス株式会社内
【氏名】中里 孝典 【住所又は居所】千葉県野田市二ツ塚138番1号 ダイヤニトリックス株式会社内
【氏名】田辺 茂 【住所又は居所】千葉県野田市二ツ塚138番1号 ダイヤニトリックス株式会社内
【氏名】森 康晴 【住所又は居所】千葉県野田市二ツ塚138番1号 ダイヤニトリックス株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】重合初期における重合速度が速く、得られるポリマー組成物の分子量が高い、且つ生産性の良いアクリルアミド系モノマーの重合方法を提供する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アクリルアミド系水溶性高分子重合体を製造するにおいて、下記の一般式で示される単量体を重合させるに際し、これにマンガン塩を上記用いるアクリルアミドあるいは、アクリルアミドとこれと共重合しうる重合性モノマーの混合物(以下アクリルアミド系モノマーと略称)に対し、金属として重量比で0.01ppm以上存在させることを特徴とするアクリルアミド系水溶性高分子重合体の製造法。 【化1】CH2=C(X1)CON(X2)(X3) 但しX1、X2、X3は、H及び/又はCH3【請求項2】 マンガン塩をアゾ系開始剤等の触媒より先に添加することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 【請求項3】 マンガン塩は、金属として0.01〜1ppmを存在させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 【請求項4】 10〜35重量%のアクリルアミド系モノマーに対して■100〜5000ppmのアゾ系重合触媒、■1〜200ppmのターシャリブチルハイドロパーオキサイド、■1〜200ppmの酸性亜硫酸ナトリウム又は、亜硫酸ナトリウム及び■金属塩として0.01〜1ppmのマンガン塩を存在させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 【請求項5】 重合開始の温度が20℃以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明はポリアクリルアミド系組成物の製造法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 ポリアクリルアミド系組成物の製造法として、例えば、アクリルアミド系モノマー水溶液を過硫酸塩や亜硫酸塩及びアゾ系などの重合触媒の存在下で重合させる方法が知られている。アクリルアミド系モノマーの重合は、発熱反応であり重合温度があまり高くなると得られるポリマーの性能が低下する。そのため、重合に当たってモノマー濃度を低くする方法が考えられるが、モノマー濃度が低い場合には、重合後のポリマー組成物の乾燥に手間がかかる欠点がある。又、重合開始の温度を低くする方法も考えられるが、アゾ系重合触媒を使用した場合、低温では、重合がスムーズに進行しないため、特に重合、重合初期における重合速度が遅く、そのため、重合時間が長くなり生産性が劣る欠点があり、更に、得られるポリマー組成物の分子量が低いと言う欠点がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記実情から、アクリルアミド系の重合際し、モノマー濃度を比較的高くし、又、重合開始温度を低くして、得られるポリマー組成物の分子量が高いことを目的として鋭意検討した結果、特定の化合物の共存下で重合することによりこの目的が達成されることを見い出し本発明を完成した。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨は、10〜35重量%のアクリルアミド系の水溶液を重合させるにあたり、アクリルアミド系モノマーに対して、0.01〜10ppmのマンガンを共存させることを特徴するアクリルアミド系組成物の製造法に存する。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で対象となるアクリルアミド系組成物の製造法は、アクリルアミド単量体や、アクリルアミドの同時加水分解及びアクリルアミドモノマーと共重合しうる重合性モノマーの混合物を(以下アクリルアミド系モノマーと略称)重合させて高性能の重合体を得る方法であり、モノマー濃度は10〜35重量%、好ましくは、20〜30重量%である。モノマー濃度があまり高いと重合中に高温となり得られるポリマーの品質が低下し、又、あまり低いとポリマーの乾燥時間が長くなるので好ましくない。 【0006】製造方法としては、沈殿重合、塊状重合や、分散重合、エマルジョン重合、水溶液重合が挙げられる。本発明は、アクリルアミドの単量体を重合させうる場合あるいはアクリルアミドとこれと共重合しうる重合性モノマーとえを共重合させる場合にそれぞれ適用されるが、これにいうアクリルアミド共重合しうる重合性モノマーとしては、例えば、メタアクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メタアクリル酸、アクリル酸、あるいはこれらの水溶性塩類、エステル類、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレートの塩化メチル四級塩、ジメチルアミノエチルメタアクリレートのジメチル硫酸四級塩などがある。 【0007】マンガン塩は、アクリルアミド水溶液の重合防止剤として知られているが、本発明で前提とする特定の重合系の場合には、特定量のマンガン塩が重合品質に優れていることを見出した。アゾ重合触媒としては、例えば、2,2アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、アゾビシイソブチロニトリル、2,2―アゾビス(4―メトキシー2,4ジメチルバレロニトリル)、1,1―アゾビシ(シクロヘキサンカルボニトリル)などが挙げられる。このアゾ化合物の添加量は、アクリルアミド系モノマーに対して100〜5000ppm、好ましくは400〜2000ppmであり、添加量が少ないと重合が良好に行われず、又、多過ぎると得られるポリマーの分子量が低下するので好ましくない。 【0008】過酸化物としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等及び/またはターシャリブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド等が挙げられる。過酸化物の添加量は、1〜500ppm、好ましくは3〜200ppmで、この量が少ない場合には、品質が劣り、逆に、多すぎても重合速度は速くなるが、高分子量にならないので、好ましくない。 【0009】還元剤としては、例えば、亜ニチオン酸ナトリウム、亜ニチオン酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等が挙げられる。又、3級アミン及び/または第一鉄塩を組み合わせても良い。還元剤の添加量は、1〜500ppm、好ましくは3〜200ppmで、この量が少ない場合には、品質が劣り、逆に、多すぎても重合速度は速くなるが、高分子量にならないので、好ましくない。その中で、ターシャリブチルハイドロパーオキサイドと酸性亜硫酸ナトリウムのレドックス開始剤と2,2アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩のアゾ開始剤の組み合わせが良く知られている。従来は、重合防止剤として知られているが、驚くべき事に、アクリルアミド系モノマーに対して特定の比率のマンガンを存在させることにより、重合速度が増加する現象を見出した。更に驚くべき事に、このような重合性モノマー系においては、通常観測されるポリマー粘度低下とは、逆に、溶解性が悪化せずかつ、高分子量のポリマーが得られることも明らかになった。 【0010】マンガン塩としては、例えば、弗化マンガン、臭化マンガン、硫酸マンガン、塩化マンガン、酢酸マンガン硝酸マンガン、リン酸マンガン、ギ酸マンガン、蓚酸マンガン、安息香酸マンガン、アクリル酸マンガン等の水溶性のマンガンが挙げられ、中でも硫酸マンガンが利用されている。又、有機マンガン及び/又は錯体マンガンの組み合わせても良い。マンガン塩の使用量は、アクリルアミド系モノマーに対して、金属として0.01〜10ppm、好ましくは0.1〜1.0ppmであり、この量が少ない場合には、品質が劣り、逆に、多すぎても重合速度は速くなるが、高分子量にならないので、好ましくない。 【0011】本発明では、アクリルアミド系モノマーにマンガン塩をあらかじめ添加し、触媒として公知のアゾ系重合触媒とともに、ターシャリブチルハイドロパーオキサイドと酸性亜硫酸ナトリウム及び硫酸第一鉄を添加することを必須操作とするものである。本発明における上述の添加剤の重合系内への添加順序は通常、マンガン塩を予めアクリルアマイドモノマーに添加しておくか、又は触媒の添加前に混合しておき、アゾ触媒を添加、ターシャリブチルハイドロパーオキサイドを添加、酸性亜硫酸ナトリウムを添加、最後に硫酸第一鉄の順に添加するのが好ましい。 【0012】本発明での重合温度は、通常は、―10〜100℃であり、重合開始の温度は、10℃以下好ましくは、0℃以下とするのが良い。本発明では、重合開始の温度を低くしても重合が良好に進行する。重合時間は、通常20〜90分程度である。本発明を実施するには、例えば、密閉系の重合槽にモノマー水溶液を仕込み、窒素ガスを吹き込み水溶液中の溶存酸素を除去したのち、本発明の触媒を水溶液として添加して重合を行う。重合が終了したのちポリマーは、ゲル状物であり、次いで常法にしたがって、2〜3mm程度に細粒化し、更に、この粒状物を含水率10%以下まで乾燥する。 【0013】 【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。尚、以下特に明記しない限り、部及び%は、それぞれ、質量部、及び質量%を意味しており、試薬等は、市販の高純度品を用いた。 評価方法得られたアクリルアミド系重合体組成物の特性を以下の方法で評価した。 重合時間(min):重合開始から重合途中の温度が60℃に到達するまでの時間(θt60℃)で重合発熱速度を表した。 アクリルアミド系重合体水溶液の粘度(mPa・s):重合体1%、食塩を4%含有する水溶液を作成し、この水溶液の粘度をブルックフィルード粘度計(ローター回転数6rpm、ローターNo2)を用いて測定した。 アクリルアミド系重合体の不溶解分(Wetg):重合体0.2%水溶液を作成し、3時間攪拌溶解し、0.180mmの篩いにてろ過し、残った水性ゲルの重量を測定する。 【0014】実施例1〜4アクリルアミド重合体組成物1〜4アクリルアミド単量体にマンガン塩をマンガンとして0.1、0.3、0.6、1.0ppmを添加する。マンガンを添加したアクリルアミド単量体15.6部及びアクリル酸ソーダ10.4部を純水74部に溶解した単量体水溶液をデュワー瓶に入れ、PH8.0で、系内を窒素で置換後、0℃でアゾ系開始剤として2,2―アゾビスー(2―アミジノプロパン)2塩酸塩を0.04部を添加し、レドックス開始剤としてターシャリブチルハイドロパーオキサイドを0.00065部と酸性亜硫酸ナトリウムを0.000325部を添加し、最後に硫酸第一鉄を0.00013部、添加して、重合により温度が上昇し最高到達温度に達してから30分放置した後、得られた、含水重合体ゲルをデュワー瓶より抜き出し、アクリルアミド系重合体を含むゲル状物を得た。ゲル状物を細粒化し、60℃で16時間乾燥後、粉砕し、アクリル系重合体組成物の粉末を得た。 【0015】比較例1アクリルアミド系重合体組成物5マンガンを添加していないアクリルアミド単量体を用いて、実施例1〜4の方法で重合を実施し、それぞれの、ゲル状物を細粒化後、60℃で16時間乾燥し、アクリルアミド系重合体組成物の粉末を得た。 【0016】比較例2アクリルアミド単量体にマンガン塩をマンガンとして3.0ppmを添加する。マンガンを添加したアクリルアミド単量体を用いて、実施例1〜4の方法で重合を開始させようとしたが、重合温度の上昇が非常に遅くなった。 (PBH:ターシャリブチルハイドロパーオキサイドの略号) Mn(ppm) PBH(部) 重合時間(min) 粘度(mPa・s) 不溶解分(g)実施例1 0.1 0.00065 46 215 72実施例2 0.3 0.00065 40 204 13実施例3 0.6 0.00065 36 197 1実施例4 1.0 0.00065 34 192 0比較例1 0.0 0.00065 40 202 55比較例2 3.0 0.00065 重合温度の上昇が非常に遅い |
| 【出願人】 |
【識別番号】301057923 【氏名又は名称】ダイヤニトリックス株式会社 【住所又は居所】東京都中央区京橋一丁目12番5号
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| 【出願日】 |
平成14年4月15日(2002.4.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103997 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 曉司
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| 【公開番号】 |
特開2003−306506(P2003−306506A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【出願番号】 |
特願2002−112224(P2002−112224) |
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