| 【発明の名称】 |
クロム三座錯体及びアルファオレフィンの重合方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】メンデス ラタル,ルイス
【氏名】サンス ヒル,エンカルナ
【氏名】サンチヨ ロヨ,ホセ
【氏名】エステルエラス ロドリホ,ミゲル アンヘル
【氏名】ロペス デ ラマ,アナ マルガリタ
【氏名】オリヴアン エスコ,モントセラト
【氏名】オナテ ロドリゲス,エンリケ
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| 【要約】 |
【課題】クロム三座錯体及びアルファオレフィンの(共)重合方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、式(I): |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 式(I) (式中、Zは、クロム原子に配位し得る基であって、少なくとも、窒素、リン、酸素又は硫黄原子からなる基である;R1は、各々、独立して、水素及び1〜30個の炭素原子と、Si、N、P、O、F、Cl及びB原子からなる群から選ばれた0〜5個のヘテロ原子とからなる1価の基から選ばれる;R2は、各々、独立して、水素及び1〜30個の炭素原子と、Si、N、P、O、F、Cl及びB原子からなる群から選ばれた0〜5個のヘテロ原子とからなる1価の基から選ばれる;R2は、各々、独立して、Z又はR1と結合して、場合によりヘテロ原子を含有する、1個又はそれ以上の芳香族環又は脂肪族環を形成することができる;Aは、各々、独立して、窒素、リン、As及びSbから選ばれる;Eは、各々、独立して、炭素、リン及び窒素から選ばれる;pは、各々、独立して、1又は2である;nは、各々、独立して、0、1又は2である;そしてXは、各々、独立して、クロム原子に共有結合又はイオン結合した原子又は基である)で表されるクロム(III)三座錯体。 【請求項2】 Zは、 (式中、R3は、各々、独立して、直鎖又は分岐鎖C1−C20アルキル、C6−C30アリール、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、トリ(直鎖又は分岐鎖C1−C20アルキル)シリル、C1−C20アルコキシ、塩素、臭素、弗素及びトリフルオロメチルから選ばれ、mは0、1、2又は3である)からなる群から選ばれ、Aは窒素であり、Eは炭素である、請求項1に記載のクロム錯体。 【請求項3】 R1は、各々、独立して、場合により2及び/又は6位が置換されているフェニル基である、請求項1又は2に記載のクロム錯体。 【請求項4】 R2は、各々、独立して、水素、直鎖又は分岐鎖C1−C20アルキル、C3−C20シクロアルキル、シリル及びC6−C30アリールから選ばれる、請求項1又は2に記載のクロム錯体。 【請求項5】 三座クロム錯体と1種又はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物とを接触させることにより得られるオレフィン重合触媒。 【請求項6】 オルガノアルミニウム化合物はアルミノキサン及び/又はトリアルキルアルミニウム化合物である、請求項5に記載の触媒。 【請求項7】 単量体と接触させる前に、クロム錯体とオルガノアルミニウム化合物とを接触させる、請求項5に記載の触媒。 【請求項8】 クロム錯体とオルガノアルミニウム化合物との予備接触を、少なくとも20分間行う、請求項7に記載の触媒。 【請求項9】 オルガノアルミニウム化合物はメチルアルミノキサンである、請求項6〜8のいずれかに記載の触媒。 【請求項10】 無機又は有機支持体を更に含有する、請求項5〜9のいずれかに記載の触媒。 【請求項11】 チーグラー−ナッタ触媒を更に含有する、請求項5〜10のいずれかに記載の触媒。 【請求項12】 フィリプス触媒を更に含有する、請求項5〜10のいずれかに記載の触媒。 【請求項13】 メタロセン触媒を更に含有する、請求項5〜10のいずれかに記載の触媒。 【請求項14】 請求項5〜13のいずれか一つに記載の触媒を使用することを特徴とする、アルファーオレフィンの(共)重合方法。 【請求項15】 1種又はそれ以上の助触媒を重合容器に直接添加する、請求項14に記載の方法。 【請求項16】 添加される助触媒はオルガノアルミニウム化合物及び/又はハイドロカルビルホウ素化合物である、請求項15に記載の方法。 【請求項17】 オルガノアルミニウム化合物はアルミノキサン及び/又はトリアルキルアルミニウム化合物である、請求項16に記載の方法。 【請求項18】 使用されるオレフィンは、場合によりC3−C8アルファーオレフィンと組合されたエチレンである、請求項14〜17のいずれかに記載の方法。 【請求項19】 ポリエチレンワックスが得られる、請求項14〜18のいずれかに記載の方法。 【請求項20】 分岐鎖ポリエチレンが得られる、請求項14〜18のいずれかに記載の方法。 【請求項21】 使用される唯一の単量体がエチレンである、請求項20に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はクロム三座錯体(chromium tridentate complex)からなる重合触媒、クロム(III)三座錯体及びアルファーオレフィンの(共)重合方法に関する。 【0002】 【従来の技術及び解決すべき課題】遷移金属触媒によって媒介されるポリオレフィンの工業的製造は、いわゆる、チーグラー−ナッタ触媒及びフィリップス触媒の発見以来、発展している。このタイプの触媒系は、不均質性である;このことは、触媒系の内部においては、触媒活性が非同一性(non-identical nature)である部位(この分野では、活性中心として知られている)にあることを意味している。チーグラー−ナッタ触媒の活性中心は、通常、チタン原子に基づくものであり、一方、フィリップス触媒ではクロムが使用される。この分野においては、触媒の不均質性は、ある種の用途には望ましくないものであり得る、製造される重合体におけるある種の不均質性(例えば、広い分子量分布及び共単量体分布)の原因であると考えられている。チタン及びジルコニウムのメタロセン錯体は、ある種の薬剤(通常、助触媒として知られている)で活性化されたとき、オレフィンを重合させるというカミンスキー(Kaminsky)とシン(Sinn)の発見は、均質性の重合触媒系の使用を可能にした。カミンスキー−シン触媒の活性中心は元素の周期律表の4族の元素(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)であるため、この分野においては、カミンスキー−シン触媒は、概念的には、チーグラー−ナッタ触媒の均質系型としばしば考えられている。これらの触媒系の均質性により、狭い分子量分布と共単量体分布を有する重合体の製造が可能となり、また、立体規則性(タクチシティ)を制御する因子についての理解がより良好になり、このことにより最終重合体の性質を良好に制御することが可能になった。かく製造される重合体の性質がより良好に制御されるため、この分野では、これらの重合体は特製の(tailor-made)ポリオレフィンとして知られており、触媒内の活性中心が同一であるため、これらの触媒は、通常、シングルサイト触媒(Single Site Catalyst)として知られている。 【0003】カミンスキーとシンの発見以来、チーグラー−ナッタ型元素(チタン、ジルコニウム)に基づいているが、後方遷移金属(late transition metal)(鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム)も含有する均質触媒系が出現している。これらの系の大部分は遷移金属錯体、即ち、1種叉はそれ以上の有機分子(通常、この分野では、通常、配位子として知られている)と、これに結合している遷移金属とからなる。多くの場合、触媒的に活性であるためには、遷移金属錯体を助触媒により活性化しなければならない。過去の3年間に、三座配位子(tridentate ligand)で錯体化された後方遷移金属を使用してオレフィンを重合させる多数の特許が出願されている。 【0004】WO 98/27124(Du Pont)及びWO 99/12981(BP)には、3個の配位結合を形成させることにより鉄叉はコバルトを錯体化する三座イミノ配位子が開示されている。WO 98/30612にはプロピレンの重合に同様の錯体を使用することが開示されている。 【0005】不均質フィリップス触媒の成功にも拘わらず、6族、特に、クロムに基づくシングルサイト触媒の使用は一般的ではない。 【0006】特許出願 WO 00/20427(実施例11)及びWO 00/69923(実施例1,5,6,10及び13)には、クロム錯体であって、金属が2価の酸化状態、Cr(II)にあり、かつ、この金属が、配位子中の3個の窒素原子から、該金属及び2個のハロゲン叉はアルキル原子へのイオン結合叉は共有結合による孤立電子対の供与により、1個の特徴的三座中性配位子に配位的に結合しているクロム錯体が例示されている。これらの錯体のあるものは、ある種の重合条件下で、メチルアルミノキサン(助触媒)を使用して活性化した場合、エチレンの重合において活性であること(WO 00/20427、実施例16.7、8kg PE/molCr・bar・hの活性が報告されている)及びプロピレンの重合において活性であること(WO 00/69923、重合操作No1、1.4E+04kgPP/molCr・mol プロピレン・hの活性が報告されている)が示されている。しかしながら、この分野での上記した状態は、三座クロム均質触媒系が、工業的な実際の目的について、エチレンの重合において十分に活性であるという証拠を提供するものではない。工業的な実際の目的については、1バール叉はそれ以上のエチレン重合圧力下、50℃叉はそれ以上の重合温度で100kg PE/molCr・bar・h叉はそれ以上の活性を示す触媒系が望ましい。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者は、三座クロム錯体、好ましくは、金属が3価の酸化状態、Cr(III)にある三座クロム錯体を、1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物、例えば、アルミノキサン及び/叉はトリアルキルアルミニウム化合物で予備処理することにより、エチレンの重合用の極めて活性の高い触媒が得られることを知見した。特に、本発明者はアルキルアルミニウム及び/叉はアルキルアルミノキサンで予備処理した、クロム[III]と少なくとも1個のイミノ基を有する三座配位子との錯体は、50℃叉はそれ以上の重合温度で、1バール叉はそれ以上のエチレン圧において、100kg PE/(molCr・bar・h)以上の活性を示すことを知見した。 【0008】本発明は、また、式(I) (式中、Zは、クロム原子に配位し得る基であって、少なくとも、窒素、リン、酸素又は硫黄原子からなる基である;R1は、各々、独立して、水素及び1〜30個の炭素原子と、Si、N、P、O、F、Cl及びB原子からなる群から選ばれた0〜5個のヘテロ原子とからなる1価の基から選ばれる;好ましくは、R1は、各々、水素、及び、Si、N、P、O、F、Cl及びB原子からなる群から選ばれた1〜5個のヘテロ原子を場合により含有する、直鎖叉は分岐鎖C1−C20アルキル、C3−C20シクロアルキルル、C6−C30アリール、直鎖叉は分岐鎖C2−C20アルケニルから選ばれる;より好ましくは、R1は、各々、独立して、場合により置換されたフェニル、2-ナフチル、ジフェニルメチル、N-ピロリル、5-アントラシルから選ばれる;更に、好ましくは、R1は、各々、独立して、2及び/叉は6位が場合により置換されているフェニルから選ばれる;R2は、各々、独立して、水素、及び1〜30個の炭素原子と、Si、N、P、O、F、Cl及びB原子からなる群から選ばれた0〜5個のヘテロ原子とからなる1価の基から選ばれる;好ましくは、R2は、各々、独立して、水素、及び、Si、N、P、O、F、Cl及びB原子からなる群から選ばれた1〜5個のヘテロ原子を場合により含有する、直鎖叉は分岐鎖C1−C20アルキル、C3−C20シクロアルキルル、シリル、C6−C30アリール、直鎖叉は分岐鎖C2−C20アルケニルから選ばれる;より好ましくは、R2は、各々、独立して、水素、メチル及びフェニルからなる群から選ばれる;R2は、各々、Z又はR1と結合して、場合によりヘテロ原子を含有する、1個又はそれ以上の芳香族環又は脂肪族環を形成することができる;芳香族環又は脂肪族環の各々は、場合により0〜3個のSi原子を含有していることが好ましい:Aは、各々、独立して、窒素、リン、As及びSbから選ばれる;Eは、各々、独立して、炭素、リン及び窒素から選ばれる;pは、各々、独立して、1又は2である;nは、各々、独立して、0、1又は2である;そしてXは、各々、独立して、クロム原子に共有結合又はイオン結合した原子又は基である)で表されるクロム(III)三座錯体に関する。 【0009】好ましい態様においては、Zは、 (式中、R3は、各々、独立して、直鎖又は分岐鎖C1−C20アルキル、C6−C30アリール、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、トリ(直鎖又は分岐鎖C1−C20アルキル)シリル、C1−C20アルコキシ、塩素、臭素、弗素及びトリフルオロメチルから選ばれ、mは0、1、2又は3である)からなる群から選ばれ、Aは窒素であり、Eは炭素である。 【0010】これらの錯体は、オレフィン重合触媒成分として使用され、アルファーオレフィンの単独重合及び共重合において助触媒(例えば、アルミノキサン)を使用して適当に活性化した場合、高い叉は極めて高い活性を有する触媒系が得られる。 【0011】他の要旨においては、本発明は、三座クロム錯体と1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物とを接触させることにより得られるオレフィン重合触媒に関する。三座クロム錯体、好ましくは、Crが3価の酸化状態、Cr[III]にある三座クロム錯体を、アルミノキサン及び/叉はトリアルキルアルミニウム化合物のごとき1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物で予備処理することにより、極めて高度に活性なオレフィン重合用触媒が得られる。特定の態様においては、上記三座クロム錯体は式(I)の化合物である。 【0012】クロム錯体を1種叉はそれ以上のアルキルアルミニウム及び/叉はアルキルアルミノキサン化合物で予備処理することにより上記クロム錯体を活性化する方法であって、特に高い活性を得ることのできる方法について説明する。 【0013】Cr錯体の1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物による予備処理は種々の方法で行い得る。この処理は、好ましくは、少なくとも20分間、より好ましくは、少なくとも30分間行われる。予備処理の温度は広い範囲で変動させ得るが、好ましくは、0〜100℃、より好ましくは、20〜80℃である。クロム錯体とオルガノアルミニウム化合物は、重合プロセスにおいて単量体と接触させる前に接触させる。 【0014】好ましい態様においては、三座クロム錯体は+3の酸化状態にある。Cr[II]の代わりに三価クロム錯体を使用することにより得られる利点は、この分野で周知のごとく、Cr[II]錯体は空気のごとき酸素を含有する雰囲気中での酸化に鋭敏なことである。例えば、“Comprehensive Coordination Chemistry. The Synthesis,Reactions Properties and Applications of Coordination Compounds.G.Wilkinson, R.D.Gillard and J.A.McCleverty, Eds. Vol.3:Main Group andEarly Transition Elements,1987“には、”クロム[II]錯体、特に、溶液は、空気により非常に速く酸化される”と記載されている。好ましいオルガノアルミニウム化合物の例は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、tri-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムのごときトリアルキルアルミニウム化合物及びメチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、テトライソブチルアルミノキサン、iso-ブチルアルミノキサンのごときアルミノキサンである。通常、トリメチルアルミニウムと制御された量の水との反応により得られるメチルアルミノキサンの正確な構造は、まだ、十分には知られていない。実際には、線状、環状及びかご状(cage)構造体の混合物であるとされている。 【0015】アルファーオレフィンのごときオレフィンの(共)重合プロセスにおいては、オルガノアルミニウム化合物及び/叉はハイドロカルビルホウ素化合物のごとき他の助触媒(活性化剤)を重合容器に更に添加し得る。好ましいオルガノアルミニウム活性化剤は、クロム錯体の活性化との関係で前記したオルガノアルミニウム化合物である。好ましいハイドロカルビルホウ素活性化剤は、通常、クロム錯体との反応後に形成されるアニオンの非配位能力(non-coordinating ability)に基づいて選択される。かかる活性化剤の例はトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボーレート、ジメチルフェニルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボーレート及び当業者に既知の他の化合物である。前記したごとく、活性化剤はそのまま使用するか叉は類似の叉は異なる性質を有する他の活性化剤との混合物を形成させて使用し得る。例えば、アルキルアルミニウムとアルキルアルミノキサンとの組合せ、叉は、アルキルアルミニウムとハイドロカルビルホウ素化合物との組合せ、叉は、アルキルアルミノキサンとハイドロカルビルホウ素化合物との組合せ、叉は、他の組合せを使用し得る。 【0016】本発明のCr錯体は均質触媒として使用するか或いは無機叉は有機担体体上に担持し得る。担体としては、この分野で既知の任意の担体、好ましくは、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ及びポリエチレン、ポリプロピレン及び架橋ポリスチレンのごとき有機重合体を使用し得る。 【0017】好ましい例においては、担持触媒は、Cr錯体、担体及びアルミノキサンを任意の順序で混合することにより得られ得るが、これに限定するものではないクロム錯体と1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物とを接触させることにより得られる触媒は均質触媒として使用するか叉は前記したごとき無機叉は有機担体上に担持させ得る。特定の態様においては、上記クロム錯体は式(I)の化合物である。 【0018】担持触媒はそのままで使用するか、叉は、担持触媒、助触媒、好ましくは、アルミノキサン及びエチレンを、トルエンのごとき稀釈剤の存在下で混合することいより予備重合し得る。 【0019】本発明のCr錯体を使用して得られるポリエチレンの分子量は、使用された配位子の構造及び触媒系の他のパラメーター(助触媒の量及び種類、担体の存在及び種類)に応じて、低分子量ポリエチレン(約1000のMw)から、高分子量ポリエチレン(約100,000のMw)までの範囲で変動させ得る。 【0020】本発明の別の態様においては、本発明によって提供される触媒は、特に、それ自身の多数の特定の用途に使用されるか、或いは、例えばインクの成分のごとき成分として使用されるポリオレフィンワックス、特に、ポリエチレンワックスの製造に使用される。 【0021】本発明の重合触媒はそれ自体で使用されるか、或いは、特殊な性質を有するポリエチレンのごときポリオレフィンを得るために、他の重合触媒と一緒に使用し得る。他の重合触媒は均質性叉は不均質性のものであり得る。例えば、本発明のクロム触媒は、チーグラー−ナッタ触媒叉はフィリップス触媒として当業者に知られている触媒のごとき不均質触媒、或いは、均質触媒、即ち、例えばEP 129,368、US 5,324,800、EP 416,815に記載されるごときメタロセン、例えば、WO 96/23010に記載されるごときニッケル叉はパラジウム ジイミノ触媒、例えば、WO 98/27124、WO 98/30612、WO 99/12981、WO 00/15646、WO 00/47592叉はWO 01/14391に記載されるごとき鉄叉はコバルト ピリジン ビスイミノ、叉は、例えば、EP 1,013,674に記載されるごときサリチルアルジミナト ジルコニウム叉はチタン触媒のごとき均質触媒と一緒に使用し得る。使用される均質触媒も無機叉は有機固体上に担持させることができる。 【0022】特定の態様においては、本発明のクロム触媒は分岐鎖ポリオレフィン、特に分岐鎖ポリエチレン叉はLLDPE(線状低密度ポリエチレン)を製造するためのタンデム触媒系(tandem catalytic system)の部分を形成させるのに使用し得る。分岐鎖ポリオレフィンは少なくとも2種の触媒の組合せによって得ることができる。第1のクロム触媒、好ましくは、本発明で述べるごときクロム[III]触媒は、設定された重合条件下で低分子量アルケン叉はアルファーオレフィンを生成させ、これらの低分子量アルケン叉はアルファーオレフィンは第2の触媒成分によって、生長しつつあるポリエチレン鎖中に組込まれる。第2触媒成分はアルファーオレフィンと他のオレフィン、特にエチレンを共重合させる能力を有する任意の種類の触媒系、即ち、チーグラー−ナッタ、フィリップス、メタロセン叉は他のシングル叉はマルチサイト触媒系であり得る。タンデム重合触媒系を形成する2種叉はそれ以上の触媒の組合せは同時的に行うか叉は逐次的に行い得る。そのプロセスは単一の反応容器中で行うか、叉は、2個叉はそれ以上の連続的反応容器中で行い得る。タンデム触媒系の使用は、第2の単量体(共単量体)を必要とせずに、単一の単量体としてのエチレンから分岐鎖ポリエチレンを製造するのに有利である。この結果、分岐鎖ポリエチレン、特に、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)を製造するためのコストが著しく減少する。 【0023】他の要旨によれば、本発明は、本発明によって提供される触媒を使用することからなるアルファーオレフィンの(共)重合方法に関する。本発明の触媒は、溶液、気体、高圧叉はスラリー重合法を含めて、任意の重合方法で使用し得る。触媒は均質触媒として、或いは、前記した無機叉は有機担体上に担持させて使用し得る。 【0024】一つの態様においては、前記触媒はクロム錯体と1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物とを接触させることにより得られ得る。特定の態様においては、前記クロム錯体は式(I)の化合物である。この場合、クロム錯体と1種叉はそれ以上のオルガノアルミニウム化合物とを、重合プロセスで単量体と接触させる前に接触させる。特定の態様においては、前記クロム錯体クロム錯体は式(I)の化合物であり得る。他の態様においては、触媒は、式(I)のクロム錯体からなる。 【0025】オルガノアルミニウム化合物(例えば、アルミノキサン及び/叉はトリアルキルアルミニウム化合物)及び/叉はハイドロカルビルホウ素化合物のごとき1種叉はそれ以上の助触媒を重合容器に直接、添加することができる。 【0026】特定の態様においては、本発明は、場合によりC3−C8アルファーオレフィンと組合されたエチレンの(共)重合方法に関する。Cr[III]を有する錯体中で使用し得る式IIの配位子の好ましい例を以下に示す。 【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】クロム錯体の調製例一般的方法 全ての操作は標準シュレンク(Schlenk)技術を使用して、アルゴン雰囲気下で行った。溶剤は使用前に、適当な乾燥剤上で還流させ、蒸留した。C、H及びNの分析値はC.E.Instruments EA 1108分析装置上で測定した。赤外線吸収スペクトルはPerkin-Elmer 883分光計上で固体(ヌジョールマル)として記録した。1H, 13{1H}C及び19FスペクトルはVarian Gemini 2000上で記録した。化学シフトは残留溶剤ピーク(1H, 13{1H})叉は外部CFCl3を参照した。質量スペクトル分析はVG Auto Spec装置を使用して行った。イオンは、約30kVで標準Cs+ガンを使用して、FAB+モードで発生させ、3-ニトロベンジルアルコール(NAB)をマトリックスとして使用した。配位子については電子衝撃MS(electron impact MS)(70eVで操作)を使用した。循環ボルタンメトリー実験(cyclic voltammetric experiment)は、G&G PARC 273型ポテンシオスタットを使用して行った。白金線作動電極、白金線補助電極及び飽和カロメル参照電極からなる三電極系を使用した。測定は、支持電解質として0.1M Bu4NPF6を含有するCH2Cl2溶液中、室温で、0.1 V.s-1の掃引速度(sweep rate)で行った。全てのボルタンメトリー測定は無水アルゴン雰囲気下で行った。2,6-ビス[(4S)-イオソプロピル-2-オキサゾリン-2-イル]ピリジンはArdrich社から購入し、そのまま、使用した。2,6-ビス-{1-[2,6-(ジエチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン、2,6-ビス-{1-[(2-メチル-6-イソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン、2,6-ビス-{1-[(2-トリフルオロメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン及び2,6-ビス-{1-(シクロヘキシルイミノ)エチル}ピリジンは以下に述べるごとくして調製した。他の全ての配位子は刊行物に記載の方法で調製した(G.J.P.Britovsek, M.Bruce, V.C.Gibson, B.S. Kimberley, P.J.Maddox, S.Mastroianni, S.J.McTavish, C.Redshaw, G.A. Solan, S.Stromberg, A.J.P.White, D.J.Williams, J.Am.Chem.Soc. 1999, 121,8728参照)。CrCl3(THF)3は従来報告されているごとくして調製した(P.Boudjouk,J.-H.So, Inorg.Synth.1992,29,108参照)。 【0039】錯体1. [2,6-ビス[(4S)-イソプロピル-2-オキサゾリン-2-イル]ピリジンCrCl3 アセトン(10ml)中のCrCl3(THF)3(248mg,0.66ミリモル)の溶液を化学量論量の2,6-ビス[(4S)-イソプロピル-2-オキサゾリン-2-イル]ピリジン(200mg,0.66ミリモル)で処理し、それを56℃で一夜、加熱した。得られた緑色溶液を約0.5mlになるまで蒸発させ、ついでジエチルエーテルを添加して緑色固体を得、これをジエチルエーテルで繰り返し、洗浄し(4 x 10ml)、ついで真空下で乾燥させた。収量249mg(82%)。 【0040】
【0041】錯体1の構造は、更に、X線結晶分析法(crystallography)によって解明し得る。C17H23Cl3CrN3O2 CH2Cl2(Mw=544.66);斜方空間基(orthorhombic space group),P212121; 173(2)Kにおいて、a=12.1292(13)Å, b=12.2378(13)Å, c=16.3811(18)Å, V=2431.5(5)Å3;Z=4。不規則緑色結晶(0.30x0.26x0.22mm)を、標準焦点(normal focus)、50kV及び30mAで作動する2.4kW密封管X線源(モリブデン照射,λ=0.71073Å)を備えたBruker Smart APEX CCD ディフラクトメーター上に載置した。データーはこれらの3つのセットの組合せにより半球上で収集した。セルパラメーターは収集された全ての反射の最小自乗適合(least−squares fit)により測定し、精査した(refine)。各フレーム暴露時間(frame exposure time)は、ω(2 ≦ 2θ ≦60゜,35438反射,5895ユニーク(マージングRファクター 0.0987))における0.3゜を包含する10sであった。結晶崩壊(crystal decay)を監視するために、データー収集の最後に、最初の100フレームを収集した。SADABSプログラムを使用して吸収補正を行った(これはBlessingの方法に基づいている:Blessing.R.H.,Acta.Crystallogr.Sect.A,1995,51,13)。構造をパターソンとフーリエの方法により解明し、ω(Fo2-Fc2)2を最小にするブルカー SHELXTLプログラムパッケージ(Bruker Analytical X-ray system, Madison, Wisconsin)を使用して、フルマトリックス最小自乗(full Matrix least-square)により精査した(分子はジクロロメタン溶剤分子により結晶化する)。加重Rファクター(Rw)と適合度(goodness of fit)(S)はF2に基づくものであり、慣用のRファクターはFに基づくものである。非水素炭素原子は異方性的に(anisotropically)精査される。水素原子を観察叉は計算し、結合炭素原子に乗せて(ride)精査した。最終R1[F2>2σ(F2)]=0.0508、wR2[全データー]=0.1160及びSc[全データー]=0.951。 【0042】
【0043】錯体2.[2,6-ビス{1-[2,6-(ジイソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 CrCl3(THF)3(500mg,1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[2,6-(ジイソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン(643mg,1.33ミリモル)のアセトン(15ml)中の溶液を12時間還流させて緑色溶液を得た。反応溶液を濃縮し、ペンタンを添加して緑色固体を得、これを分離し、ペンタンで繰返し、洗浄した。固体をCH2CH2/ジエチルエーテルから再結晶させた。収量769mg(90%)。 【0044】
【0045】この錯体のジクロロメタン溶液の循環ボルタモグラムは還元プロセスを示さなかった(1.6V〜-1.6V)。 【0046】錯体2の構造を、更に、X線回折によって解明した。C33H43Cl3CrN3 0.75 CH2Cl2(Mw=703.75);単斜晶系空間基(monoclinic space group),P21/c; 293(2)Kにおいて、a=14.0857 (8)Å, b=16.4910(8)Å, c=16.6779(9)Å, β=95.9470(10)゜V=3853.2 (4)Å3;Z=4。不規則緑色結晶(0.28x0.20x0.08mm)を、標準焦点、50kV及び30mAで作動する2.4kW密封管X線源(モリブデン照射,λ=0.71073Å)を備えたBruker Smart APEX CCD ディフラクトメーター上に載置した。データーはこれらの3つのセットの組合せにより半球上で収集した。セルパラメーターは収集された全ての反射の最小自乗適合(least−squares fit)により測定し、精査した(refine)。各フレーム暴露時間は、ω(2 ≦ 2θ ≦50゜,29261反射, 6776ユニーク(マージングR ファクター 0.1474))における0.3゜を包含する10sであった。結晶崩壊を監視するために、データー収集の最後に、最初の100フレームを収集した。SADABSプログラムを使用して吸収補正を行った(これはBlessingの方法に基づいている:Blessing.R.H.,Acta.Crystallogr.Sect.A,1995,51,13)。構造をパターソンとフーリエの方法により解明し、ω(Fo2-Fc2)2を最小にするブルカー SHELXTLプログラムパッケージ(Bruker Analytical X-ray system, Madison, Wisconsin)を使用して、フルマトリックス最小自乗により精査した(分子はジクロロメタン溶剤分子により結晶化する)。加重Rファクター(Rw)と適合度(goodness of fit)(S)はF2に基づくものであり、慣用のRファクターはFに基づくものである。非水素炭素原子は異方性的に(anisotropically)精査した。水素原子を観察叉は計算し、結合炭素原子に乗せて精査した。最終R1[F2>2σ(F2)]=0.0755、wR2[全データー]=0.2054及びSc[全データー]=0.876。 【0047】
【0048】錯体3.[2,6-ビス{1-[2-(tert-ブチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[2-(tert-ブチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン(568mg, 1.33ミリモル)のアセトン(10ml)中の溶液を一夜、還流させた。得られた緑色溶液を約0.5mlになるまで蒸発させ、ついでジエチルエーテルを添加して緑色固体を得、これをジエチルエーテルで繰り返し、洗浄し(4 x 5ml)、ついで真空下で乾燥させた。収量:584mg(75%)。 【0049】
【0050】錯体4.[2,6-ビス{1-[2,4,6-(トリメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[2,4,6-(トリメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン (530mg, 1.33ミリモル)のアセトン(15ml)中の溶液を一夜、還流させて緑色懸濁液を得た。反応液を濃縮し、形成された緑色固体を分離し、アセトンで繰り返し、洗浄した(4 x 5ml)。収量:482mg(65%)。 【0051】
【0052】錯体5.[2,6-ビス{1-[2,6-(ジメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[2,6-(ジメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン (493mg, 1.33ミリモル)のアセトン(15ml)中の溶液を5時間、還流させて緑色懸濁液を得た。反応液を濃縮し、形成された緑色固体を分離し、アセトンで繰り返し、洗浄した(4 x 5ml)。収量:521mg(74%)。 【0053】
【0054】錯体6.[2,6-ビス{1-[2,6-(ジエチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 【0055】配位子、2,6-ビス{1-[2,6-(ジエチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジンの調製2,6-ジアセチルピリジン(500mg, 3ミリモル)の無水エタノール (12ml)中の溶液に2,6-ジエチルアニリン(1.5ml, 9.2ミリモル)を添加した。数滴の氷酢酸を添加した後、溶液を48時間、還流させた。室温で冷却した後、生成物をエタノールから再結晶させた。生成した黄色結晶を冷エタノールで洗浄し(3x5ml)ついで60℃で、一日、真空中で乾燥させた。収量:540mg(48%)。 【0056】
【0057】錯体の調製CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[2,6-(ジエチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン (568mg, 1.33ミリモル)のアセトン(15ml)中の溶液を6時間、還流させて緑色懸濁液を得た。反応液を濃縮しついでジエチルエーテルを添加して緑色固体を得、これを分離し、ジエチルエーテルで繰り返し、洗浄し(4 x 5ml)ついで真空中で乾燥させた。収量:756mg(97%)。 【0058】
【0059】錯体7.[2,6-ビス{1-[(2-メチル-6-イソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 【0060】配位子、2,6-ビス{1-[(2-メチル-6-イソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジンの調製2,6-ジアセチルピリジン(500mg, 3ミリモル)の無水エタノール(12ml)中の溶液に2-メチル-6-イソプロピルアニリン(1.45ml, 9.2ミリモル)を添加した。数滴の氷酢酸を添加した後、溶液を48時間、還流させた。室温で冷却した後、生成物をエタノールから再結晶させた。生成した黄色結晶を冷エタノールで洗浄し(2 x 6ml)ついで60℃で、2日、真空中で乾燥させた。収量:1.02g(78%)。 【0061】
【0062】錯体の形成CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[(2-メチル-6-イソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン(568mg, 1.33ミリモル)のアセトン(15ml)中の溶液を56℃で、一夜、加熱して緑色懸濁液を得た。反応液を濃縮しついでジエチルエーテルを添加して緑色固体を得、これを分離し、ジエチルエーテルで繰り返し、洗浄し(5 x 10ml)ついで真空中で乾燥させた。収量:670mg(94%)。 【0063】
【0064】錯体8.[2,6-ビス{1-[2-(トリフルオロメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl3 【0065】配位子、2,6-ビス{1-[(2-トリフルオロメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジンの調製2,6-ジアセチルピリジン(500mg, 3ミリモル)の無水エタノール(12ml)中の溶液に2-トリフルオロメチルアニリン(1.15ml, 9.2ミリモル)を添加した。数滴の氷酢酸を添加した後、溶液を48時間、還流させた。室温で冷却した後、反応溶液の容積を減少させて淡黄色固体を得、これを0℃のエタノールで洗浄しついで真空下で乾燥させた。収量:668mg(48.5%)。 【0066】
【0067】錯体の形成CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-[2-(トリフルオロメチルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン(600mg, 1.33ミリモル)のジクロロメタン(20ml)中の溶液を室温で5時間、撹拌した。この時間中に緑色溶液が生成し、これをセライトを通してろ過した。反応溶液を濃縮し、ジエチルエーテルを添加して緑色固体を得、これを分離し、ジエチルエーテルで繰り返し、洗浄した。収量:446mg(52%)。 【0068】
【0069】錯体9.[2,6-ビス{1-(シクロヘキシルイミノ)エチル}ピリジン]CrCl3 【0070】配位子、2,6-ビス{1-(シクロヘキシルイミノ)エチル}ピリジンの調製2,6-ジアセチルピリジン(500mg, 3ミリモル)の無水エタノール(10ml)中の溶液にシクロヘキシルアミン(1.4ml, 12ミリモル)を添加した。数滴の氷酢酸を添加した後、溶液を48時間、還流させた。室温で冷却した後、生成物をエタノールから再結晶させた。生成した淡黄色結晶を冷エタノールで洗浄した(4 x 4ml)。 【0071】収量:421.2mg(42%)。 【0072】
【0073】錯体の調製CrCl3(THF)3(500mg, 1.33ミリモル)と2,6-ビス{1-(シクロヘキシルイミノ)エチル}ピリジン(435mg, 1.33ミリモル)のジクロロメタン(20ml)中の溶液を12時間還流させて緑色溶液を得、これをセライトを通してろ過した。反応液を濃縮し、ジエチルエーテルを添加して緑色固体を得、これを分離し、ジエチルエーテルで繰り返し、洗浄した。収量:549mg(82%)。 【0074】
【0075】錯体10.{2-[1-(2-トリフルオロメチルフェニルイミノ)エチル]-6-[1-(2,4,6-トリメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン}CrCl3配位子の調製(a) 2-アセチル-6-[1-(2,4,6-トリメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンの調製2,4,6-トリメチルアニリン(731μl, 5.2ミリモル)を2,6-ジアセチルピリジン(1g, 6.1ミリモル)の溶液に添加した。0.1mgのp-トルエンスルホン酸を添加した後、溶液を45分間、還流させた。この間に、溶液中の水をディーン−シュタルク装置を使用して除去した。室温で冷却した後、溶液を真空下で濃縮し、メタノールを添加して黄色固体を得、これをメタノールで洗浄しついで真空下で乾燥させた。収量:560mg(38%)。 【0076】
【0077】(b) {2-[1-(2-トリフルオロメチルフェニルイミノ)エチル]-6-[1-(2,4,6-トリメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンの調製:2-トリフルオロメチルアニリン(134μl, 1.07ミリモル)を、トルエン(10ml)中の2-アセチル-6-[1-(2,4,6-トリメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(300mg, 1.07ミリモル)の溶液に添加した。0.1mgのp-トルエンスルホン酸を添加した後、溶液を15時間、還流させた。この間に、溶液中の水をディーン−シュタルク装置を使用して除去した。室温で冷却した後、溶液を真空下で濃縮し、メタノールを添加して黄色固体を得、これをメタノールで洗浄しついで真空下で乾燥させた。収量:326mg(72%)。 【0078】
【0079】錯体の調製CrCl3(THF)3(250mg, 0.67ミリモル)と2-[1-(2-トリフルオロメチルフェニルイミノ)エチル]-6-[1-(2,4,6-トリメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(282mg,0.67ミリモル)のジクロロメタン(10ml)中の溶液を室温で6時間撹拌して、緑色懸濁液を得た。反応溶液を約1mlまで濃縮しついでペンタンを添加して緑色固体を得、これをペンタンで繰り返し、洗浄し、ついで真空下で乾燥させた。収量:307mg(79%)。 【0080】
【0081】錯体11 [2,6-ビス{1-[2,6-(ジイソプロピルフェニル)イミノ]エチル}ピリジン]CrCl2 この錯体はWO 00/66923に記載の方法に従って調製した。この錯体は紫色固体として単離した;これは空気に暴露すると直ちに緑色になった。同様の挙動は溶液においても観察された。 【0082】この化合物のジクロロメタン溶液の循環ボルタモグラム(cyclic voltammogram)は、約-0.6Vで単一酸化を示し、プロセスは電気化学的に不可逆的である。 【0083】重合実施例一般的手法4バールでの重合1.3Lのガラス製オートクレーブ反応容器を重合実験に使用した。反応容器に600mlのヘプタンを装入し、脱気しついで設定温度で4バールの圧力になるまでエチレンで飽和させた。重合は一定の圧力で実施し、エチレンの消費はタイラン質量流量計FM 380型により監視した。温度は反応溶剤に浸漬したPT-100プローブにより測定した。温度の制御は反応容器の壁面にある2個の外部ジャケットに2種の流体を通送することにより、同時に作動する加熱系と冷却系により行った。加熱は循環油浴(Haake N3)からの油により行った。冷却は、トーホー(Toho)TM-104コントローラーに連結された電磁弁により制御される冷水道水により行った。エチレン(SEO N35)は活性化分子篩床(13X,4Å)と活性アルミナ床を通過させることにより更に精製した。 【0084】メチルアルミノキサン(MAO,トルエン中に10%)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA,ヘプタン中に1M)、テトライソブチルアルミノキサン(TIBAO,ヘプタン中に20%)及びイソブチルアルミノキサン(IBAO,ヘプタン中に15%)はWitco社から購入した。B(C6F5)3(イソパル(Isopar)中に3%)はFluka社から購入した。 【0085】13C NMR重合体分析は1,2,4-トリクロロベンゼン中、378Kで行った;シグナルの帰属(assignment)はRandall, Rev.Macromol.Chem.Phys.,1989,C29,201-317に従って行った。Iso立体配置の末端基は下記の化学シフトに従って帰属させた。 【0086】
【0087】ゲル透過クロマトグラフィーによる重合体の分子量測定及び示差走査熱量法による熱分析はマドリッド所在の Consejo Superior de Investigaciones Cientificas内のGidemで行った。 【0088】使用される略語:MAO−メチルアルミノキサンTEA−トリエチルアルミニウムTIBA−トリイソブチルアルミニウムTIBAO−テトライソブチルアルミノキサンIBAO−イソブチルアルミノキサンNMR−核磁気共鳴GPC−ガス透過クロマトフラフィーDSC−示差走査熱量法【0089】実施例1錯体2を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のTIBA(1.0M)の溶液(3.0ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体2の溶液2.3ml(0.014ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で7時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、33.6gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、1.41個のビニル基、0.74個のIso末端基及び3.72個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=18.200, Mw/Mn=2.51)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、0.28gの白色ワックス状物質が得られた。(全活性=1.18E+06gPE/(molCr・bar・h))。 【0090】実施例2錯体2を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のTIBAO(20%)の溶液(5.6ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体2の溶液1.1ml(0.0069ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で3時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、16.26gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、0.94個のビニル基、0.40個のIso末端基及び2.26個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=18.100,Mw/Mn=1.95)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、0.13gの白色ワックス状物質が得られた。(全活性=1.18E+06gPE/(molCr・bar・h))。 【0091】実施例3錯体2を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のIBAO(15%)の溶液(0.9ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体2の溶液1.1ml(0.0069ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で1時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、15.65gの白色粉末が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、0.12gの白色ワックス状物質が得られた。(全活性=1.15E+06gPE/(molCr・bar・h))。 【0092】実施例4錯体2を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のTIBAO(20%)の溶液(1.5ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体2の溶液0.6ml(0.0075ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で1.5時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、15.74gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、1.03個のビニル基及び1.53個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=32.200,Mw/Mn=1.29)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、0.04gの白色ワックス状物質が得られた。(全活性=1.05E+06gPE/(molCr・bar・h))。 【0093】実施例5錯体4を使用したエチレンの重合温度を45℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(1.0ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体4の溶液0.5ml(0.0054ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は45分間保持した。この時間中、冷却系により制御せずに、温度を70℃に上昇させた。この時間後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、142.44gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、19.44個のビニル基及び20.14個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=1.560,Mw/Mn=1.93)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、8.4gの白色ワックス状物質(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、41.56個のビニル基及び41.72個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=640, Mw/Mn=1.0)が得られた(全活性=9.32E+06gPE/(molCr・bar・h))。 【0094】実施例6錯体4を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(1.0ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体4の溶液0.2ml(0.0075ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は4分間保持した。この時間中、冷却系により制御せずに、温度を75℃に上昇させた。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、17.65g(活性=4.14E+07g PE/(molCr・bar・h))の白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、11.56個のビニル基及び12.71個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。GPC:Mw=2.100, Mw/Mn=1.31。DSC:Tmax=114℃、ΔHm=-242J/g。 【0095】実施例7錯体4を使用したエチレンと1-ヘキセンの共重合温度を70℃に設定した。15mlの1-ヘキセンも添加した。トルエン中のMAOの溶液(0.8ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体4の溶液0.1ml(0.0009ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。この時間中、数分間、温度は最高の74℃に到達した;大部分の時間中、冷却系により70℃に制御した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、34.84g(活性=1.83E+07g PE/(molCr・bar・h))の白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、1.13個のBu分岐鎖、12.57個のビニル基及び13.24個の末端メチル基を有する分岐鎖ポリエチレン)が得られた。GPC:Mw=2.290, Mw/Mn=1.59。DSC:Tmax=105℃、ΔHm=-246J/g。 【0096】実施例8錯体4を使用したエチレンの重合温度を90℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(0.8ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体4の溶液0.1ml(0.0009ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で2時間以上撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約10分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、5.85g(活性=9.20E+06g PE/(molCr・bar・h))の白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、10.16個のビニル基及び10.46個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。GPC:Mw=2.660, Mw/Mn=1.48。DSC:Tmax=120℃、ΔHm=-252J/g。 【0097】実施例9錯体4を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のトリイソブチルアルミニウム(1.0M)の溶液(1.0ml)を反応容器に添加し、ついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体4の溶液0.1ml(0.0009ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で2時間以上撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約30分間保持した。この時間中、数分間、温度は最高の74℃に到達した;大部分の時間中、冷却系により70℃に制御した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、29.03g(活性=1.52E+07g PE/(molCr・bar・h))の白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、11.85個のビニル基及び12.97個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。GPC:Mw=1.630, Mw/Mn=1.48。 【0098】実施例10錯体4を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(1.0ml)を反応容器に添加しついで、TIBA(1.0M)のヘプタン溶液に錯体4を溶解させた、予め形成させた溶液0.1ml(0.0009ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約5.5分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、2.34g(活性=6.96E+06g PE/(molCr・bar・h))の白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、6.17個のビニル基及び10.14個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。GPC:Mw=3.080, Mw/Mn=1.18。 【0099】実施例11錯体4を使用したエチレンの重合温度を45℃に設定した。トリエチルアルミニウムをトルエンに溶解させた溶液(1.0ml)を反応容器に添加し、ついで、トリエチルアルミニウムをトルエンに溶解させた溶液(1.0M)に、錯体4とB(C6F5)3(Cr/B約1.05)を溶解させた、予め形成させた溶液0.3ml(0.0027ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約90分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、1.71g(活性=1.06E+05g PE/(molCr・bar・h))の白色粉末とフィブリルが得られた。 【0100】実施例12予備重合による担持錯体4の調製0.5gのシリカ−MAO TA02794/HLPQ(Witco社)、10mlの無水トルエン及び25mgの錯体4を、窒素雰囲気下、シュレンク管(Schlenk tube)中で混合した。この混合物に、5.0mlのMAO(10%)/トルエンも添加した。ついでシュレンク管を氷浴に浸漬し、内容物をテフロン(登録商標)電磁棒を使用して800rpmで撹拌した。エチレンを大気圧下、4.15時間、シュレンク管に供給した。ついで、氷浴を除去し、溶剤を真空下で蒸発させ、固体を乾燥した。固体の全重量は2.06gであった。ICP測定結果によれば、Crの含量は0.12重量%であり、Alの含量は14.6重量%であった。 【0101】実施例13予備重合触媒を使用したエチレンの重合80℃の内部温度に到達するまで加熱したかつ1Lのイソブタンと0.9mLのTIBA、1.0Mを装入した2Lステンレススチール製オートクレーブに、全内圧が約35バールになるまでエチレンを添加した。これに、実施例12で調製した予備重合触媒100mgを、エチレン流によって連行することにより添加し、反応容器の内圧を約38バールに到達させた。直ちに重合が開始し、一定の内圧を保持するために、エチレンを連続的に添加した。エチレンの消費は、60分の実験期間を通して非常に安定であった。その後、反応器を排気し、室温に冷却下した。固体を取出し、酸性化したメタノールで十分に洗浄した。真空中で20時間乾燥させた後、重合体の重量は150.3gであった(活性=3.09E+06g PE/(molCr・bar・h))。(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、17.7個のビニル基及び16.7個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)。GPC:Mw=1.470, Mw/Mn=2.13。 【0102】実施例14錯体5を使用した重合温度を70℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(0.8ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体5の溶液0.2ml(0.0019ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、38.84gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、13.54個のビニル基及び14.65個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=2.130,Mw/Mn=1.54;DSC:Tmax=106℃,ΔHm=-242J/g)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、7.05gの白色ワックス状物質(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、44.67個のビニル基及び42.52個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた(全活性=1.21E+07gPE/(molCr・bar・h))。 【0103】実施例15錯体5を使用したエチレンと1-ヘキセンの共重合温度を70℃に設定した。15mlの1-ヘキセンも添加した。トルエン中のMAOの溶液(0.8ml)を反応容器に添加しついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体5の溶液0.2ml(0.0019ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、31.25gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、0.87個のBu分岐鎖、13.92個のビニル基及び13.83個の末端メチル基を有する中程度に分岐したポリエチレン;DSC:Tmax=115℃,ΔHm=-251J/g)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、9.21gの白色ワックス状物質(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、1.35個のBu分岐鎖、42.59個のビニル基及び41.08個の末端メチル基を有する中程度に分岐したポリエチレン)が得られた(全活性=1.04E+07g PE/(molCr・bar・h))。 【0104】実施例16錯体5を使用したエチレンの重合温度を60℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(0.8ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体5の溶液0.2ml(0.0019ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で2時間以上撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約45分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、14.66gの白色粉末(13C NMR: 炭素1000個当たり、0.22個のBu分岐鎖、12.98個のビニル基及び14.22個の末端メチル基;GPC: Mw=1.620,Mw/Mn=1.54)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、5.46gの白色ワックス状物質(13C NMR:炭素1000個当たり、43.25個のビニル基及び42.82個の末端メチル基)が得られた(全活性=3.5E+06g PE/(molCr・bar・h))。 【0105】実施例17錯体6を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。トルエン中のMAOの溶液(1.7ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体6の溶液0.8ml(0.0046ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で55時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は約30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、18.44gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、6.58個のビニル基及び10.50個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、2.85gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=2.52E+06g PE/(molCr・bar・h))。 【0106】実施例18錯体6を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のTIBA(1.0M)の溶液(2.0ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体6の溶液0.8ml(0.0046ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で1時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、25.43gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、6.78個のビニル基、1.16個のiso末端基及び10.50個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン;GPC:Mw=2.690, Mw/Mn=2.09)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、3.27gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=3.14E+06gPE/(molCr・bar・h))。 【0107】実施例19錯体6を使用したエチレンの重合温度を80℃に設定した。ヘプタン中のTIBA(1.0M)の溶液(3.7ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体6の溶液0.8ml(0.0046ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で72時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、23.10gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、6.88個のビニル基、2.48個のiso末端基及び11.03個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、3.18gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=2.88E+06g PE/(molCr・bar・h))。 【0108】実施例20錯体6を使用したエチレンの重合温度を90℃に設定した。ヘプタン中のTIBA(1.0M)の溶液(3.7ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体6の溶液0.8ml(0.0046ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で74時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、13.71gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、6.49個のビニル基、3.60個のiso末端基及び11.17個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、2.05gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=1.73E+06g PE/(molCr・bar・h))。 【0109】実施例21錯体6を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のトリエチルアルミニウム(1.0M)の溶液(3.7ml)を反応容器に添加しついで予め形成させたMAO/トルエン中の錯体6の溶液0.7ml(0.0046ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で3時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、37.25gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、7.44個のビニル基及び12.20個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、3.31gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=4.38E+06g PE/(molCr・bar・h))。 【0110】実施例22錯体6を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のTIBA(1.0M)の溶液(0.5ml)を反応容器に添加しついで、最初に、イソパー中のB(C6F5)3(3%)の溶液(0.07ml)、ついで、予め形成させたMAO/トルエン中の錯体6の溶液0.8ml(0.0046ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で7時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は15分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、2.66gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、6.13個のビニル基、2.55個のiso末端基及び12.18個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、0.65gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=7.25E+05g PE/(molCr・bar・h))。 【0111】実施例23錯体7を使用したエチレンの重合温度を70℃に設定した。ヘプタン中のTIBA(1.0M)の溶液(1.9ml)を反応容器に添加し、ついで、予め形成させたMAO/トルエン中の錯体7の溶液0.4ml(0.0023ミリモル)を添加した;この溶液は添加する前、室温で6.5時間撹拌した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、33.45gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、4.28個のビニル基、0.48個のiso末端基及び5.87個の末端メチル基を有する線状ポリエチレン)が得られた。ろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、1.53gの白色ワックス状物質が得られた(全活性=7.66E+06g PE/(molCr・bar・h))。 【0112】実施例24この実施例は、本発明のクロム触媒と第2の触媒とを使用して、第2の共単量体の不存在下で分岐鎖ポリエチレンを製造する例を示す。 【0113】温度を80℃に設定した。トルエン中のMAO(10%)の溶液(1.0ml)を反応容器に添加し、ついで、予め形成させた、MAO/トルエン中の錯体10の溶液0.6ml(0.0013ミリモル)及びイソプロピル(フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(Boulder社から入手)の溶液、0.50ml(0.0012ミリモル)を添加した。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は30分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、15.99gの白色粉末(13C NMRスペクトルに従って、炭素1000個当たり、0.97個のエチル分岐鎖、1.24個のブチル分岐鎖及び12.01個のヘキシル又はより長い分岐鎖を有する分岐鎖ポリエチレン)が得られた。ろ液から4.6gの白色ワックス状物質が回収された。 【0114】実施例25Cr(II)錯体とCr(III)錯体の性能の差異を比較するために、下記の実験を行った。 【0115】2種の溶液、即ち、Cr(III)錯体4を使用した溶液と、Cr(II)錯体11を使用した溶液を調製した。この2種の化合物は同一の構造の配位子を有するが、クロムの酸化状態が相違する。同一のバッチのMAO/トルエンを使用して、窒素雰囲気下で予備形成溶液を調製し、室温で、正確に1時間、500rpmで攪拌しついで実験を行うために重合用オートクレーブに装入した。両溶液の濃度は同一で、0.003mol/Lであり、AlMAO/Crの比は、両者、約400であった。重合試験は、両者、0.15mlの触媒溶液と0.37mlのTIBA/ヘプタン溶液(1.0M)を使用して、70℃で行った。両者の試験について、4.0バールのエチレン圧を使用し、エチレンの消費は30分間保持し、その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。得られた固体をろ過し、洗浄しついで乾燥することにより(70℃/10mmHg、約20時間)、Cr(III)の錯体については8.87gの線状ポリエチレンが得られ、Cr(II)の錯体については3.53gの線状ポリエチレンが得られた。2種の実験からのろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより、錯体4を使用した実験については、2.53gの白色ワックス状物質(全活性=1.24E+07g PE/(molCr・bar・h))が得られ、比較用錯体1については、1.49gの白色ワックス状物質 (全活性=5.44E+06g PE/(molCr・bar・h))が得られた。従って、この実験は、Cr(III)錯体は、同一の重合条件下において、Cr(II)錯体より、約2倍、活性であることを示している;このことは明らかな利点である。更に、Cr(III)錯体は空気雰囲気中で安定であり、これに対し、Cr(II)錯体は窒素雰囲気中で貯蔵しなければならない。 【0116】実施例26高度に効率的な触媒系を得るためには、クロム錯体をアルミニウム及び/又はアルキルアルミノキサンで予備処理することが重要であることを示すために、下記の一連の実験を行った。下記の表に示す実験は、Cr(III)錯体の予備処理について異なる方法を使用した以外、全く同一の重合条件下で行った。表に示す結果によれば、予備処理のために選択された方法は触媒系の活性に大きく影響する。 【0117】実施例26についての一般的重合条件温度は下記の表に示す数値に従って設定した。トルエン中のMAOの溶液(1.0ml)を反応容器に添加しついで下記の表に記載に従って調製した錯体4の予備形成溶液を、対応する量、添加した。予備処理においては、重合反応器に添加する前、全ての溶液を室温で30分以上、攪拌した。溶液の量は、全ての実験で0.54μmolの錯体4が使用されるような量であった。一定の圧力を保持するために、エチレンを連続的に供給した。エチレンの消費は60分間保持した。その後、重合混合物をメタノール/HCl溶液に添加した。形成された全重合体は、最初、得られた固体のろ過、洗浄及び乾燥を行うことにより回収し、次に、デカントし、得られたろ液をデカントし、上層を真空下で蒸発させることにより回収した。表に示す重合体の合計重量は、かく形成された全てのフラクションの個々の重量を合計したものである。 【0118】
【0119】表に示す実験は、クロム錯体を、重合反応器に添加する前に、アルキルアルミニウム又はアルキルアルミノキサンで予備処理した場合には、最も高い活性が得られることを示している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594085247 【氏名又は名称】レプソル・ケミカ・ソシエダ・アノニマ
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| 【出願日】 |
平成15年1月6日(2003.1.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066452 【弁理士】 【氏名又は名称】八木田 茂 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−261534(P2003−261534A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月19日(2003.9.19) |
| 【出願番号】 |
特願2003−207(P2003−207) |
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