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【発明の名称】 α−アミノニトリル誘導体の製造方法
【発明者】 【氏名】杉野目 道紀

【氏名】山本 暁彦

【要約】 【課題】反応の後処理や、精製、単離操作の簡略化による反応工程の飛躍的な簡略化を実現し、自動合成やコンビナトリアル化学におけるα−アミノニトリル合成の利用を可能にするα−アミノニトリルの製造方法を提供する。

【解決手段】一般式(1)(R12N)2BCN(式中、R1、R2は、それぞれ脂肪族基を表す)で表されるビス(ジアルキルアミノ)シアノボランと、一般式(2)R34O(式中、R3、R4は、それぞれ水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)で表されるカルボニル化合物とを有機溶媒中で互いに反応させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】(R12N)2BCNの一般式(1)にて表されるビス(ジアルキルアミノ)シアノボラン(式中、R1、R2は、それぞれ、脂肪族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)と、【化1】

一般式(2)で表されるカルボニル化合物(式中、R3、R4は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)とを互いに反応させることを特徴とするα−アミノニトリル誘導体の製造方法。
【請求項2】R1112NHの一般式(3)にて表されるアミン類(式中、R11、R12は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)と、【化2】

一般式(2)で表されるカルボニル化合物(式中、R3 、R4 は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)とを、(R2122N)2BCNの一般式(4)にて表されるビス置換シアノボラン(式中、R21、R22は、それぞれ、炭素数3以上の脂肪族基または芳香族基を表す)存在下で互いに反応させることを特徴とするα−アミノニトリル誘導体の製造方法。
【請求項3】R21、R22は、それぞれ、2級脂肪族置換基であることを特徴とする請求項2記載のα−アミノニトリル誘導体の製造方法。
【請求項4】R21、R22は、それぞれ、イソプロピル基であることを特徴とする請求項3記載のα−アミノニトリル誘導体の製造方法。
【請求項5】R11、R12の少なくとも一方は、水素であることを特徴とする請求項2、3または4記載のα−アミノニトリル誘導体の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬、有機材料の有機合成化学における重要な合成中間体として知られる、α−アミノニトリル誘導体の効率的な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、α−アミノニトリル誘導体の製造方法(合成法)としては、(1) 水溶液中で青酸とアミン化合物をカルボニル化合物に作用させる方法(ストレッカー(Strecker)法及びティーマン(Tiemann)法)、(2) 水溶液中で青酸のアルカリ金属塩とアンモニウム塩とをカルボニル化合物に作用させる方法(ツェリンスキー−スタドニコフ(Zelinskii-Stadnikov)法)、(3) 水溶液中でアルデヒドを一旦亜硫酸水素ナトリウムとの付加体に変換した後に塩基存在下でアミンとの反応を行う(ノベンゲル-ブシャール(Knoevenagel-Bucherer)法)等が知られている(Y. M. シャフラン(Shafran), V. A. バクレフ(Bakulev), V. S. モクルーシン(Mokrushin), Russ. Chem. Rev. 1989, 58巻, 148ページ参照)。
【0003】また、シアノ源としてトリメチルシリルシアニドやアセトンシアノヒドリン、あるいはシアノリン酸ジエチルを用いる変法も用いられることがあり、これらの方法は非水溶液中でも行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水溶液中で行われる反応においては、反応の可逆性のため反応の完結に過剰の試薬の使用が必要であったり、副生成物と目的のα−アミノニトリル誘導体の分離に多大な労力を要したりすることが一般的であるという問題を有している。また、非水溶液中で行われる反応においても過剰の試薬の使用や、副生成物からの分離に手間取る場合が多いという問題点を生じている。
【0005】さらには、α−アミノニトリル誘導体は、精製中に分解を伴うことが多く、未反応の原料や副生成物との分離が簡便なクリーンな反応の開発が、従来、求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ビス置換シアノボランを反応に用いると、α−アミノニトリル誘導体が高収率で生成し、かつ、極めて簡便な方法によってそれら生成物を単離できることを見出し、本研究の完成に至った。
【0007】即ち、本発明のα−アミノニトリル誘導体の第一製造方法は、上記課題を解決するために、一般式(1)(R12N)2BCN(式中、R1、R2は、それぞれ、脂肪族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)で表されるビス(ジアルキルアミノ)シアノボランと、【0008】
【化3】

【0009】一般式(2)(式中、R3、R4は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)で表されるカルボニル化合物とを互いに反応させることにより得られる下記一般式(5)
【0010】
【化4】

【0011】(式中、R1、R2は、それぞれ、脂肪族基を表し、R3、R4は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)にて示される、α−アミノニトリル誘導体を製造することを特徴としている。
【0012】上記方法においては、上記脂肪族基や芳香族の炭素数は、調製の容易さから16以下が好ましく、また、反応溶媒としての有機溶媒中で反応させることが望ましい。
【0013】さらに、上記R1、R2を有するアミノ基としては、Et2N、i-Pr2N、Bn2N、窒素や酸素を含む環状置換基であるピロリジノ(pyrrolidino)、モルフォリノ(morpholino)が挙げられる。本明細書では、ピロリジノやモルフォリノの環状部分は、互いに環を形成した脂肪族基とする。Etはエチル基の略、i-Prはイソプロピル基の略、Bnはベンジル基の略である。上記方法においては、R1、R2は、互いに同一であっても、互いに異なっていてもよく、R3、R4も、互いに同一であっても、互いに異なっていてもよい。
【0014】上記第一製造方法により、前記一般式(5)で表されるα−アミノニトリル誘導体を製造するには、前記一般式(1)で表されるビス(ジアルキルアミノ)シアノボランと前記一般式(2)で表されるカルボニル化合物とを互いに反応させて、ビス(ジアルキルアミノ)シアノボラン上のアミノ基が生成物であるα−アミノニトリル誘導体に導入される。反応温度は−80℃〜110℃、好ましくは0℃から50℃である。
【0015】また、上記方法では、ビス(ジアルキルアミノ)シアノボランはカルボニル化合物1モルあたり1.0モル〜3.0モル、好ましくは、1.0モル〜1.2モルの使用で最大の効果が得られる。
【0016】上記第一製造方法は、2成分の混合のみといった反応操作が簡便なものであり、かつ、より広い範囲のカルボニル化合物に基づく、多様な生成物が高収率にて得られる方法となっている。
【0017】本発明に係る他のα−アミノニトリル誘導体の第二製造方法は、前記課題を解決するために、R1112NHの一般式(3)にて表される(式中、R11、R12は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)で表されるアミン類と、【0018】
【化5】

【0019】一般式(2)(式中、R3、R4は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)で表されるカルボニル化合物とを、(R2122N)2BCNの一般式(4)にて表されるビス置換シアノボラン(式中、R21、R22は、それぞれ、炭素数3以上の脂肪族基または芳香族基を表す)の存在下にて互いに反応させることにより得られる、【0020】
【化6】

【0021】一般式(6)(式中、R11、R12は、それぞれ、水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよく、R3、R4は水素、脂肪族基または芳香族基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)で表される、α−アミノニトリル誘導体を製造することを特徴としている。
【0022】上記方法では、反応溶媒としての有機溶媒中で反応させることが望ましく、R11、R12は、互いに同一であっても、互いに異なっていてもよい。上記脂肪族基や芳香族の炭素数は、調製の容易さから16以下が好ましい。
【0023】これにより、上記第二製造方法は、第一製造方法より、得られるα−アミノニトリル誘導体のアミノ基のバリエーションを豊富に(つまり、アミノ基の自由度を大きく)設定できて、上記アミノ基による多様な生成物を得ることが可能となる。
【0024】上記方法においては、ビス置換シアノボランのR21、R22は、それぞれ、立体効果を発揮できる、かさ高い2級脂肪族置換基が好ましく、より好ましくはイソプロピル基である。このようなかさ高い2級脂肪族置換基を用いることにより、上記シアノボラン上のアミノ基が生成物に導入されることを抑制できる。したがって、上記シアノボランがシアノ化カップリング剤として、より確実に機能させることが可能になり、収率低下を回避できる。
【0025】また、上記カルボニル化合物のR3、R4は、互いに同一であっても、互いに異なっていてもよく、また、より好ましくは一方が水素である。これは、上記のR3、R4双方が水素ではない場合、上記カルボニル化合物はケトン類となるが、上記カルボニル化合物がケトン類の場合、生成物の収率が低下することがあるからである。
【0026】本発明の方法により、前記一般式(6)で表されるα−アミノニトリル誘導体を製造するには、前記一般式(3)で表されるアミン類と前記一般式(2)で表されるカルボニル化合物とを、前記式(4)で表されるビス置換シアノボランの存在下にて互いに反応させる。このとき、カルボニル化合物とアミン類とのカップリングが、ビス置換シアノボランによるシアノ化を伴って進行して、α−アミノニトリル誘導体が高収率にて生成する。反応温度は、−80℃〜110℃、好ましくは0℃から50℃である。
【0027】また、上記方法においては、ビス置換シアノボランはカルボニル化合物1モルあたり1.0モル〜3.0モル、好ましくは、1.0モル〜1.1モルの使用で最大の効果が得られる。
【0028】前記有機溶媒としては、メタノール、エタノール、t-ブチルアルコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ペンタン、ヘキサン、デカン等の脂肪族飽和炭化水素類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
【0029】反応終了後の生成物の分離は、中性あるいは弱酸性水溶液により反応混合物を洗浄するか、シリカゲルかフロリジル等の短いカラムを通過させるかの、少なくとも一方により容易に実施される。一部反応においては、さらに蒸留、シリカゲルカラム精製等の通常の精製法を組み合わせたほうが好ましい場合もある。
【0030】
【実施例】本発明の各実施例について説明すれば、以下の通りである。
(実施例1)ベンズアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で20時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、(ジエチルアミノ)フェニルアセトニトリル(化合物A,CAS registry No. [5097-99-4])が92%収率で得られる。
【0031】
【化7】

【0032】化合物Aのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.08 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 2.47 (dq, J = 12.9, 6.9 Hz, 2H), 2.68 (dq, J = 12.9, 7.2 Hz, 2H), 5.03(s, 1H), 7.34-7.43 (m, 3H), 7.53-7.58 (m, 2H); 13C NMR (CDCl3) δ 13.1,44.9, 58.2, 116.4, 127.7, 128.6, 128.7, 134.7; IR (neat) 2232cm-1.(実施例2)4−メトキシベンズアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で8時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、(ジエチルアミノ)(4-メトキシフェニル)アセトニトリル(化合物B,CAS registry No. [85574-14-7])が93%収率で得られる。
【0033】
【化8】

【0034】化合物Bのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.75 (t, J = 7.2 Hz, 6H),2.25 (dq, J = 13.2, 7.2 Hz, 2H), 2.44 (dq, J = 12.8, 7.6 Hz, 2H), 3.21(s, 3H), 4.48 (s, 1H), 6.67 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.38 (d, J = 8.8 Hz, 2H); 13C NMR (C6D6) δ 13.1, 44.7, 55.3, 57.6, 114.0, 116.7, 126.6, 128.9,159.8.(実施例3)4−ニトロベンズアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で11時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、(ジエチルアミノ)(4−ニトロフェニル)アセトニトリル(化合物C,新規化合物)が92%収率で得られる。
【0035】
【化9】

【0036】化合物Cのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.10 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 2.52 (dq, J = 13.5, 7.2 Hz, 2H), 2.65 (dq, J = 13.5, 7.2 Hz, 2H), 5.07(s, 1H), 7.75-7.82 (m, 2H), 8.23-8.30 (m, 2H); 13C NMR (CDCl3) δ 13.1,45.2, 57.8, 115.4, 123.9, 128.6, 142.0, 148.3; IR (neat) 2232 cm-1. HRMS Calcd. for C12H15N3O2: 233.1164. Found: 233.1167.(実施例4)フルフラール(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で11時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、(ジエチルアミノ)(2−フリル)アセトニトリル(化合物D,CAS registry No. [56791-44-7])が94%収率で得られる。
【0037】
【化10】

【0038】化合物Dのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 1.09 (t, J = 7.2 Hz, 6H),2.52 (dq, J = 14.1, 6.9 Hz, 2H), 2.73 (dq, J = 12.9, 7.5 Hz, 2H), 5.00(s, 1H), 6.34-6.40 (m, 1H), 6.48-6.55 (m, 1H), 7.39-7.46 (m, 1H).(実施例5)2−ピリジンカルボキシアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で23時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、(ジエチルアミノ)(2−ピリジル)アセトニトリル(化合物E, CAS registry No. [56707-13-2])が99%収率で得られる。
【0039】
【化11】

【0040】化合物Eのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.10 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 2.56 (dq, J = 13.5, 6.9 Hz, 2H), 2.71 (dq, J = 12.9, 7.2 Hz, 2H), 5.12(s, 1H), 7.25-7.31 (m, 1H), 7.57 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.73 (dt, J = 1.8, 7.8 Hz, 1H), 8.62-8.64 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3) δ 13.0, 45.4, 60.7, 116.0, 122.2, 123.4, 137.0, 149.6, 154.8.(実施例6)trans−シンナムアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で6時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、2−(ジエチルアミノ)−4−フェニルブチロニトリル(化合物F, 新規化合物)が95%収率で得られる。
【0041】
【化12】

【0042】化合物Fのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.79 (t, J = 7.2 Hz, 6H),2.23 (dq, J = 12.9, 6.9 Hz, 2H), 2.49 (dq, J = 12.9, 6.9 Hz, 2H), 4.01-4.05 (m, 1H), 5.81 (dd, J = 4.2, 15.0 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 6.97-7.16 (m, 5H); 13C NMR (CDCl3) δ 13.1, 45.1, 56.1, 116.1, 123.3,126.8, 128.5, 128.8, 134.1, 135.6; IR (neat) 2212 cm-1. HRMS Calcd. forC14H18N2: 214.1470 (M+). Found: 214.1471.(実施例7)ヘプタナール(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で1時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、2−(ジエチルアミノ)オクタンニトリル(化合物G, 新規化合物)が98%収率で得られる。
【0043】
【化13】

【0044】化合物Gのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.83 (t, J = 7.2 Hz, 6H),0.86 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.00-1.30 (m, 8H), 1.43 (dt, J = 7.5, 8.1 Hz,2H), 2.23 (dq, J = 12.9, 6.9 Hz, 2H), 2.43 (dq, J = 12.9, 7.2 Hz, 2H),3.20 (t, J = 7.5 Hz, 1H); 13C NMR (C6D6) δ 13.7, 14.4, 23.1, 26.4, 29.1, 32.1, 32.4, 45.5, 54.4, 118.6; IR (neat) 2228 cm-1. Anal. Calcd. forC12H24N2: C, 73.41; H, 12.32; N, 14.27. Found: C, 73.14; H, 12.04; N, 14.08.(実施例8)3−フェニルプロピオンアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で1時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、2−(ジエチルアミノ)-4-フェニルブチロニトリル(化合物H, CAS registry No. [201148-87-0])が94%収率で得られる。
【0045】
【化14】

【0046】化合物Hのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.06 (t, J = 7.5 Hz, 6H), 2.08 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 2.35-2.49 (m, 2H), 2.65-2.83 (m, 4H), 3.56 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.17-7.29 (m, 5H); 13C NMR (CDCl3) δ 13.2, 31.8, 33.3, 45.2, 53.1, 118.5, 126.4, 128.6, 128.6, 140.2; IR (neat) 2228 cm-1.(実施例9)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で7時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、シクロへキシル(ジエチルアミノ)アセトニトリル(化合物I, 新規化合物)が98%収率で得られる。
【0047】
【化15】

【0048】化合物Iのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.60-0.69 (m, 1H), 0.79-0.92 (m, 1H), 0.89 (t, J = 7.3 Hz, 6H), 0.98-1.19 (m, 3H), 1.49 (tq, J =3.5, 10.8 Hz, 1H), 1.54-1.68 (m, 3H), 1.96-2.03 (m, 1H), 2.04-2.11 (m, 1H), 2.32 (dq, J = 13.2, 6.8 Hz, 2H), 2.49 (dq, J = 13.2, 7.3 Hz, 2H), 3.01 (d, J = 10.6 Hz, 1H); 13C NMR (C6D6) δ 13.6, 25.9, 26.1, 26.8, 30.6,31.1, 38.7, 45.6, 60.8, 117.7; IR (neat) 2228 cm-1. Anal. Calcd. for C12H22N2: C, 74.17; H, 11.41; N, 14.42. Found: C, 74.39; H, 11.66; N, 14.25.(実施例10)ピバロイルアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジエチルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で7時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、t-ブチル(ジエチルアミノ)アセトニトリル(化合物J, 新規化合物)が97%収率で得られる。
【0049】
【化16】

【0050】化合物Jのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.77 (t, J = 6.9 Hz, 6H),0.83 (s, 9H), 2.32 (m, 4H), 2.83 (s, 1H); 13C NMR (C6D6) δ 13.4, 27.1,35.9, 47.8, 64.8, 117.5; IR (neat) 2228 cm-1. HRMS Calcd. for C10H20N2: 168.1627 (M+). Found: 168.1624.(実施例11)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジベンジルアミノ)シアノボラン(0.48 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で4時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去し、さらにシリカゲルカラムによって精製することにより、シクロヘキシル(ジベンジルアミノ)アセトニトリル(化合物K, 新規化合物)が92%収率で得られる。
【0051】
【化17】

【0052】化合物Kのスペクトルを示す。mp 134.4-135.3 ℃: 1H NMR (CDCl3) δ 0.71(dq, J = 3.3, 12.3 Hz, 1H), 0.90 (dq, J = 3.3, 12.3 Hz, 1H), 1.00-1.34(m, 3H), 1.57-1.89 (m, 4H), 1.96 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.23 (d, J = 13.2Hz, 1H), 3.23 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.35 (d, J = 13.8 Hz, 2H), 3.95 (d,J = 13.8 Hz, 2H), 7.23-7.43 (m, 10H); 13C NMR (CDCl3) δ 25.3, 25.5, 26.1, 29.8, 30.7, 37.7, 55.4, 59.2, 116.9, 127.5, 128.6, 128.8, 137.9; IR(neat) 2223 cm-1. Anal. Calcd. for C22H26N2: C, 82.97; H, 8.23; N, 8.80. Found: C, 83.04; H, 8.34; N, 8.81.(実施例12)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ジピロリジノシアノボラン(0.48 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で1時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、シクロヘキシル(ピロリジノ)アセトニトリル(化合物L, 新規化合物)が99%収率で得られる。
【0053】
【化18】

【0054】化合物Lのスペクトルを示す。mp 57.0-57.7 ℃. 1H NMR (CDCl3) δ 0.84-1.36 (m, 5H), 1.54-1.89 (m, 8H), 2.01 (t, J = 12.3 Hz, 2H), 2.53-2.75 (m,4H), 3.04 (d, J = 10.2 Hz, 1H); 13C NMR (CDCl3) δ 23.4, 25.5, 25.6, 26.3, 29.9, 30.6, 39.4, 50.0, 61.6, 117.3; IR (neat) 2219 cm-1. Anal. Calcd. for C12H20N2: C, 74.95; H, 10.48; N, 14.57. Found: C, 74.66; H, 10.67; N, 14.51.(実施例13)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ジモルフォリノシアノボラン(0.48 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で2時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、シクロヘキシル(モルフォリノ)アセトニトリル(化合物M, 新規化合物)が99%収率で得られる。
【0055】
【化19】

【0056】化合物Mのスペクトルを示す。mp 99.8-100.7 ℃: 1H NMR (C6D6) δ 0.51 (q, J = 11.7 Hz, 1H), 0.67 (q, J = 11.7 Hz, 1H), 0.82-1.08 (m, 3H), 1.28(q, J = 11.1 Hz, 1H), 1.38-1.58 (m, 3H), 1.72 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 1.90(d, J = 13.8 Hz, 1H), 1.96-2.07 (m, 2H), 2.18-2.29 (m, 2H), 2.51 (d, J= 13.2 Hz, 1H), 3.30-3.46 (m, 4H); 13C NMR (C6D6) δ 25.9, 26.0, 26.8, 30.1, 31.0, 37.4, 50.7, 64.7, 66.9, 116.3; IR (neat) 2219 cm-1. Anal. Calcd. for C12H20N2O: C, 69.19; H, 9.68; N, 13.45. Found: C, 69.20; H, 9.44; N, 13.46.(実施例14)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.4 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下50℃で30時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、シクロヘキシル(ジイソプロピルアミノ)アセトニトリル(化合物N, 新規化合物)が92%収率で得られる。
【0057】
【化20】

【0058】化合物Nのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.35-0.50 (m, 1H), 0.58-0.75 (m, 1H), 0.71 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 0.82-1.02 (m, 3H), 1.05 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 1.24-1.39 (m, 2H), 1.42-1.62 (m, 3H), 1.85 (d, J = 12.6 Hz,1H), 2.05 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 2.81 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 2.84 (sep, J= 6.6 Hz, 2H); 13C NMR (C6D6) δ 19.3, 23.7, 26.3, 26.4, 26.9, 30.9, 39.7, 46.7, 53.3, 122.0; IR (neat) 2228 cm-1. Anal. Calcd. for C14H26N2 :C, 75.62; H, 11.79; N, 12.60. Found: C, 75.60; H, 11.69; N, 12.38.(実施例15)アセトン(0.5 mmol)のテトラヒドロフラン(0.5 mL)溶液に、ジモルフォリノシアノボラン(0.6 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で20時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、2−メチル−2−モルフォリノプロピオニトリル(化合物O, CAS registry No. [35666-81-0])が99%収率で得られる。
【0059】
【化21】

【0060】化合物Oのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 0.97 (s, 6H), 2.27 (t, J= 4.8 Hz, 4H), 3.47 (t, J = 4.8 Hz, 4H).(実施例16)4−フェニルブタン−2−オン(0.5 mmol)のテトラヒドロフラン(0.5 mL)溶液に、ジモルフォリノシアノボラン(0.6 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下50℃で24時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、2−メチル−2−モルフォリノ−4−フェニルブチロニトリル(化合物P, 新規化合物)が99%収率で得られる。
【0061】
【化22】

【0062】化合物Pのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.53 (s, 3H), 2.08 (dt,J = 13.8, 3.6 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 4.5 Hz, 4H), 2.75 (dt, J = 13.8, 3.6Hz, 2H), 3.75 (t, J = 4.5 Hz, 4H), 7.14-7.34 (m, 5H); 13C NMR (CDCl3)δ 21.9, 29.4, 38.9, 47.6, 59.7, 66.9, 119.7, 126.4, 128.3, 128.7, 140.7; IR (neat) 2224 cm-1. Anal. Calcd. for C14H20N2O: C, 73.74; H, 8.25; N, 11.47. Found: C, 74.00; H, 8.50; N, 11.31.(実施例17)アセトフェノン(0.5 mmol)のテトラヒドロフラン(0.5 mL)溶液に、ジモルフォリノシアノボラン(0.6 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下50℃で24時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、2−モルフォリノ−2−フェニルプロピオニトリル(化合物Q, 新規化合物)が92%収率で得られる。
【0063】
【化23】

【0064】化合物Qのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.72 (s, 3H), 2.39-2.50(m, 2H), 2.62-2.73 (m, 2H), 3.65-3.78 (m, 4H), 7.30-7.42 (m, 3H), 7.56-7.62 (m, 2H); 13C NMR (CDCl3) δ 28.2, 48.4, 66.1, 66.9, 117.8, 125.9, 128.6, 129.0, 140.2; IR (neat) 2223 cm-1. Anal. Calcd. for C13H16N2O: C,72.19; H, 7.40; N, 12.95. Found: C, 72.31; H, 7.44; N, 12.90.(実施例18)シクロヘキサノン(0.5 mmol)のテトラヒドロフラン(0.5 mL)溶液に、ジモルフォリノシアノボラン(0.6 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で5時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、1-モルフォリノシクロヘキサンカルボニトリル(化合物R, CAS registry No. [42419-59-0])が96%収率で得られる。
【0065】
【化24】

【0066】化合物Rのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.92-1.03 (m, 1H), 1.00-1.09 (m, 2H), 1.16-1.36 (m, 5H), 1.53-1.61 (m, 2H), 2.24 (t, J = 4.8 Hz,4H), 3.43 (t, J = 4.8 Hz, 4H); 13C NMR (C6D6) δ 22.3, 25.4, 33.8, 47.5,61.1, 67.3, 119.1; IR (neat) 2224 cm-1.(実施例19)シクロペンタノン(0.5 mmol)のテトラヒドロフラン(0.5 mL)溶液に、ジモルフォリノシアノボラン(0.6 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で5時間攪拌する。反応混合物をフロリジルの短いカラムを通し(溶離液:ジエチルエーテル)、溶媒を留去することにより、1-モルフォリノシクロペンタンカルボニトリル(化合物S, CAS registry No. [62317-19-5])が92%収率で得られる。
【0067】
【化25】

【0068】化合物Sのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 1.13-1.38 (m, 4H), 1.43-1.58 (m, 2H), 1.66-1.75 (m, 2H), 2.24 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.41 (t, J = 4.8 Hz, 4H).(実施例20)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.40 mmol)とビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.42 mmol)のテトラヒドロフラン(0.7 mL)溶液に、モルフォリン(0.4 mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で6時間攪拌する。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥後溶媒留去することによりシクロヘキシル−(4−モルフォリノ)アセトニトリル(化合物T,新規化合物)が94%収率で得られる。
【0069】
【化26】

【0070】化合物Tのスペクトルを示す。mp 99.8-100.7 ℃: 1H NMR (C6D6) δ 0.51 (q, J = 11.7 Hz, 1H), 0.67 (q, J = 11.7 Hz, 1H), 0.82-1.08 (m, 3H), 1.28(q, J = 11.1 Hz, 1H), 1.38-1.58 (m, 3H), 1.72 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 1.90(d, J = 13.8 Hz, 1H), 1.96-2.07 (m, 2H), 2.18-2.29 (m, 2H), 2.51 (d, J= 13.2 Hz, 1H), 3.30-3.46 (m, 4H); 13C NMR (C6D6) δ 25.9, 26.0, 26.8, 30.1, 31.0, 37.4, 50.7, 64.7, 66.9, 116.3; IR (neat) 2219 cm-1. Anal. Calcd. for C12H20N2O: C, 69.19; H, 9.68; N, 13.45. Found: C, 69.20; H, 9.44; N, 13.46.(実施例21)ベンズアルデヒド(0.40 mmol)とベンジルアミン(0.40 mmol)のエタノール(0.3mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.0 M, 0.44 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で3時間攪拌する。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥後溶媒留去することによりフェニル(ベンジルアミノ)アセトニトリル(化合物U,CAS registry No. [32153-18-7])が93%収率で得られる。
【0071】
【化27】

【0072】化合物Uのスペクトルを示す。 1H NMR (C6D6) δ 1.04 (br, 1H), 3.65 (q,J = 13.2 Hz, 2H), 4.08 (s, 1H), 6.96-7.15 (m, 3H), 7.22-7.27 (m, 2H).(実施例22)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド(0.40 mmol)とベンジルアミン(0.40 mmol)のエタノール(0.3 mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.0 M, 0.44 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で3時間攪拌する。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥後溶媒留去することによりシクロヘキサン(ベンジルアミノ)アセトニトリル(化合物V,新規化合物)が99%収率で得られる。
【0073】
【化28】

【0074】化合物Vのスペクトルを示す。1H NMR (CDCl3) δ 1.07-1.34 (m, 5H), 1.54(s, 1H), 1.62-1.94 (m, 6H), 3.31 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.82 (d, J = 12.8Hz, 1H), 4.08 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 7.21-7.40 (m, 5H); 13C NMR (CDCl3)δ 25.6, 25.7, 26.0, 29.6, 40.7, 51.8, 55.5, 119.7, 127.5, 128.4, 128.6,138.6; IR (neat) 2228 cm-1. Anal. Calcd. for C15H20N2 : C, 78.90; H, 8.83; N, 12.27. Found: C, 79.07; H, 8.86; N, 12.18.(実施例23)ベンズアルデヒド(0.40 mmol)とアリルアミン(0.40 mmol)のエタノール(0.3 mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.0 M, 0.44 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で3時間攪拌する。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥後溶媒留去することによりフェニル(アリルアミノ)アセトニトリル(化合物W,CAS registry No. [86926-55-8])が92%収率で得られる。
【0075】
【化29】

【0076】化合物Wのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.89 (br, 1H), 3.02 (dq,6.4, 13.6 Hz, 2H), 4.16 (s, 1H), 4.89 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.01 (d, J =17.2 Hz, 1H), 5.49-5.60 (m, 1H), 6.96-7.04 (m, 3H), 7.24-7.29 (m, 2H).(実施例24)ベンズアルデヒド(0.40 mmol)とイソプロピルアミン(0.40 mmol)のエタノール(0.3 mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.0 M, 0.44 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で3時間攪拌する。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥後溶媒留去することによりフェニル(イソプロピルアミノ)アセトニトリル(化合物X,CAS registry No. [54810-54-7])が92%収率で得られる。
【0077】
【化30】

【0078】化合物Xのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 0.70 (d, J = 6.0 Hz, 3H),0.74 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.85 (br s, 1H), 2.89 (sep, J = 6.0 Hz, 1H),4.23 (s, 1H), 6.98-7.03 (m, 3H), 7.29-7.33 (m, 2H).(実施例25)ベンズアルデヒド(0.40 mmol)とp-メトキシアニリン(0.40 mmol)の2,2,2-トリフルオロエタノール(0.3 mL)溶液に、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.0 M, 0.44 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で3時間攪拌する。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に加え、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥後溶媒留去することにより(4−メトキシフェニルアミノ)フェニルアセトニトリル(化合物Y,CAS registry No. [32323-74-3])が94%収率で得られる。
【0079】
【化31】

【0080】化合物Yのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 3.08 (d, J = 9.2 Hz, 1H),3.29 (s, 3H), 4.69 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.34 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.74(d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.97-7.02 (m, 3H), 7.22-7.28 (m, 2H).(実施例26)アンモニア(0.60 mmol)のエタノール(0.3 mL)溶液に、ベンズアルデヒド(0.40mmol)と、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノボラン(0.44 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1.0 M, 0.44 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下室温で3時間攪拌する。溶媒を減圧下留去したのち、反応混合物を冷飽和塩化アンモニウム水溶液に加え、ジエチルエーテルで抽出したのち、テトラヒドロフラン(1 mL)と無水酢酸(1.2 mmol)を加え、1時間室温で攪拌する。溶媒留去したのち、シリカゲルカラム精製することにより(アセチルアミノ)フェニルアセトニトリル(化合物Z,CAS registry No. [110066-41-6])が81%収率で得られる。
【0081】
【化32】

【0082】化合物Zのスペクトルを示す。1H NMR (C6D6) δ 1.21 (s, 3H), 4.78 (br, 1H), 5.95 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.91-6.95 (m, 3H), 7.03-7.10 (m, 2H).上記各実施例にて得られた各化合物A〜Zは、医薬品や農薬の合成中間体として有用なものであり、そのような有用性については、D. Enders, J. P. Shilvock, Chem. Soc. Rev. 2000, 29, 359に記載されている。
【0083】
【発明の効果】本発明のα−アミノニトリル誘導体の製造方法は、以上のように、前記一般式(2)で表されるカルボニル化合物に対し、前記一般式(1)で表されるビス(ジアルキルアミノ)シアノボランを作用させる方法である。
【0084】本発明に係るα−アミノニトリル誘導体の他の製造方法は、以上のように、前記一般式(2)で表されるカルボニル化合物と、前記一般式(3)で表されるアミン類とを、前記一般式(4)で表されるビス置換シアノボランの存在下にて互いに反応させる方法である。
【0085】それゆえ、上記各方法は、ほとんど副生成物を伴わずに有用な合成中間体である前記一般式(5)で表されるα−アミノニトリル誘導体の合成が可能となるので、自動合成や、コンビナトリアル化学の発展に伴い、反応の後処理や、精製、単離操作の簡略化が可能な、未反応の原料や副生成物との分離の手間を低減できるクリーンな反応にできる。
【0086】つまり、上記各方法では、反応終了後に反応溶液を、(a)シリカゲルかフロリジルのショートカラムに通す、または(b)中性あるいは弱酸性水溶液によって洗浄する、の少なくとも何れかの操作により少なくとも95%の純度を有するα−アミノニトリル誘導体が高収率で得られ、従来のいかなる方法よりも簡便かつ効率的な方法をそれぞれ提供できるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】396020800
【氏名又は名称】科学技術振興事業団
【出願日】 平成14年3月7日(2002.3.7)
【代理人】 【識別番号】100080034
【弁理士】
【氏名又は名称】原 謙三
【公開番号】 特開2003−261526(P2003−261526A)
【公開日】 平成15年9月19日(2003.9.19)
【出願番号】 特願2002−62745(P2002−62745)