| 【発明の名称】 |
アミノ化合物類ならびにその立体選択的製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】丸岡 啓二
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| 【要約】 |
【課題】新規なα−アミノアミド誘導体と、新規な光学活性α−アミノケトン誘導体と、それを前駆体とするシンおよびアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類の簡便な製造方法の提供。
【解決手段】一般式(2) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】一般式(2) 【化1】
〔式中、Ra,Rbはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、RaとRbは一緒になって環を形成してもよい。Rc,Rdはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、RcとRdは一緒になって環を形成してもよい。R1は置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、*は不斉炭素であることを示し、nは0または1、2の整数を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体に、一般式(3) R2−X (3) 〔式中、R2は置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、Xは臭化マグネシウム基、塩化マグネシウム基、リチウム原子を示す。〕で表される有機金属化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1) 【化2】
〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は前記と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体の製造方法。 【請求項2】一般式(1) 【化3】
〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1記載のものと同じ意味を示す。〕で表されるα−アミノケトン誘導体を還元することを特徴とする、一般式(4’) 【化4】
〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1記載のものと同じ意味を示し、*'は*の炭素とシン立体配置の関係である不斉炭素であることを示す。〕で表されるシン立体配置の光学活性β−アミノアルコール誘導体の製造方法。 【請求項3】一般式(2) 【化5】
〔式中、Ra、Rb、Rc、Rd、R1、nは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体に、一般式(3) R2−X (3) 〔式中、R2、Xは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される有機金属化合物を反応させて、一般式(1) 【化6】
〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体を得る工程(工程I)と、一般式(1)で表されるα−アミノケトン誘導体を還元して、一般式(4’) 【化7】
〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示し、*'は不斉炭素であることを示す。〕で表されるシン立体配置の光学活性β−アミノアルコール誘導体を得る工程(工程II)と、一般式(4’)で表わされる光学活性β−アミノアルコール誘導体のアミノ基の保護基を脱保護する工程(工程III)からなることを特徴とする一般式(4) 【化8】
〔式中、R1、R2、*、*'は請求項1と同じ意味を示す。〕で表されるシン立体配置の光学活性β−アミノアルコール類の製造方法。 【請求項4】一般式(2) 【化9】
〔式中、Ra、Rb、Rc、Rd、R1、nは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体に、一般式(3) R2−X (3) 〔式中、R2、Xは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される有機金属化合物を反応させて、一般式(1) 【化10】
〔式中、Ra、Rb、R1,R2、*は請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体を得る工程(工程I)と、一般式(1)で表されるα−アミノケトン誘導体のアミノ基を脱保護して一般式(5) 【化11】
〔式中、R1,R2,*は請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン類を得る工程(工程(IV)と、一般式(5)で表わされる化合物を還元する工程(工程V)からなる一般式(6) 【化12】
〔式中、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示し、*"は不斉炭素であることを示す。〕で表されるアンチ立体配置の光学活性β−アミノアルコール類の製造方法。 【請求項5】一般式(2) 【化13】
〔式中、Ra、Rb、Rc、Rd、R1、nは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体。 【請求項6】一般式(1’) 【化14】
〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1記載のものと同じ意味を示す。R2’は置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基(ただし、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、及び下記式【化15】
で表わされる基を除く。)を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】シンおよびアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類は医薬農薬の合成中間体あるいは原体として有用である。本発明は、これらシンおよびアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類およびその前駆体の光学活性α−アミノケトン誘導体を、新規なα−アミノアミド誘導体を共通原料として、簡便・高收率かつ、高立体選択的に製造する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】シンおよびアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類の前駆体として、光学活性α−アミノケトン類は最も有用である。しかし、α−アミノケトン類はその構造上、酸性条件以外では不安定であるため、現実的な合成法としては、光学活性α−アミノ酸をα−フタルイミド酸などのα−(保護アミノ)酸の酸ハライドに誘導して、これをFriedel-Crafts反応によって光学活性α−アミノケトン類とする方法が挙げられる(J.Org.Chem.50,3481(1985), EP-304018)のみである。しかし、光学活性α−アミノ酸は高価であり特に非天然型は入手困難な場合も多い。さらにFriedel−Crafts反応工程に安定でありながら酸性条件で効率よく脱保護可能な保護基が必要であり、保護・脱保護操作自体も煩雑である。従って、これまでは、一般性の高い有利な光学活性α−アミノケトン類の合成法は存在しなかった。この結果、シンおよびアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類の適当な合成法も知られていなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なα−アミノアミド誘導体と、それから得られる新規な光学活性α−アミノケトン誘導体と、その光学活性α−アミノケトン誘導体を前駆体とするシンおよびアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類の簡便な製造方法を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、まず、光学活性α-アミノケトン類を有利に与える光学活性α−アミノアミドを見出すため鋭意研究した結果、ある特定の保護基を有する光学活性α−アミノアミド誘導体を用いると、もとの立体配置に影響を与えること無く、アミド部分をケトンに変換できることを見出した。第二に、該光学活性α-アミノケトン誘導体のアミノ基の保護基を脱保護せずそのまま還元すればシン立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類を得ることができ、脱保護した後還元すればアンチ立体配置を有する光学活性β−アミノアルコール類を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0005】すなわち、本発明は、一般式(2) 【0006】 【化16】
【0007】〔式中、Ra,Rbはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、RaとRbは一緒になって環を形成してもよい。Rc,Rdはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、RcとRdは一緒になって環を形成してもよい。R1は置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、*は不斉炭素であることを示し、nは0または1、2の整数を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体に、一般式(3) R2−X (3) 〔式中、R2は置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を示し、Xは臭化マグネシウム基、塩化マグネシウム基、リチウム原子を示す。〕で表される有機金属化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1) 【0008】 【化17】
【0009】〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は前記と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体の製造方法(請求項1)であり、また、一般式(1) 【0010】 【化18】
【0011】〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は前記と同じ意味を示す。〕で表されるα−アミノケトン誘導体を還元することを特徴とする、一般式(4’) 【0012】 【化19】
【0013】〔式中、Ra、Rb、R1,R2、*は請求項1記載のものと同じ意味を示し、*'は*の炭素とシン立体配置の関係である不斉炭素であることを示す。〕で表されるシン立体配置の光学活性β−アミノアルコール誘導体の製造方法(請求項2)であり、また、一般式(2) 【0014】 【化20】
【0015】〔式中、Ra、Rb、Rc、Rd、R1、nは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体に、一般式(3) R2−X (3) 〔式中、R2、Xは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される有機金属化合物を反応させて、一般式(1) 【0016】 【化21】
【0017】〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体を得る工程(工程I)と、一般式(1)で表されるα−アミノケトン誘導体を還元して、一般式(4’) 【0018】 【化22】
【0019】〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示し、*'は不斉炭素であることを示す。〕で表されるシン立体配置の光学活性β−アミノアルコール誘導体を得る工程(工程II)と、一般式(4’)で表わされる光学活性β−アミノアルコール誘導体のアミノ基の保護基を脱保護する工程(工程III)からなることを特徴とする一般式(4) 【0020】 【化23】
【0021】〔式中、R1、R2、*、*'は請求項1と同じ意味を示す。〕で表されるシン立体配置の光学活性β−アミノアルコール類の製造方法(請求項3)であり、また、一般式(2) 【0022】 【化24】
【0023】〔式中、Ra、Rb、Rc、Rd、R1、nは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体に、一般式(3) R2−X (3) 〔式中、R2、Xは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される有機金属化合物を反応させて、一般式(1) 【0024】 【化25】
【0025】〔式中、Ra、Rb、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体を得る工程(工程I)と、一般式(1)で表されるα−アミノケトン誘導体のアミノ基を脱保護して一般式(5) 【0026】 【化26】
【0027】〔式中、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン類を得る工程(工程(IV)と、一般式(5)で表わされる化合物を還元する工程(工程V)からなる一般式(6) 【0028】 【化27】
【0029】〔式中、R1、R2、*は請求項1と同じ意味を示し、*"は不斉炭素であることを示す。〕で表されるアンチ立体配置の光学活性β−アミノアルコール類の製造方法(請求項4)であり、また、一般式(2) 【0030】 【化28】
【0031】〔式中、Ra、Rb、Rc、Rd、R1、nは請求項1と同じ意味を示す。〕で表される光学活性α−アミノアミド誘導体(請求項5)であり、また、一般式(1’) 【0032】 【化29】
【0033】〔式中、Ra、Rb、R1、*は請求項1記載のものと同じ意味を示す。R2’は置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基(ただし、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、及び下記式【0034】 【化30】
【0035】で表わされる基を除く。)を示す。〕で表される光学活性α−アミノケトン誘導体(請求項6)である。 【0036】なお、本発明において、ジアステレオ異性体の一方を意味するシン異性体(シン立体配置を有する化合物)とは、炭素鎖を主鎖としてジグザグに左右方向に置いた場合に、その上下方向にそれぞれ置換するアミノ基とヒドロキシル基が同じ面を向くような立体配置を有するものをいい、アンチ異性体(アンチ立体配置を有する化合物)とは、炭素鎖を主鎖としてジグザグに左右方向に置いた場合に、その上下方向にそれぞれ置換するアミノ基とヒドロキシル基が反対の面を向くような立体配置を有するものをいう。 【0037】本発明によれば、医薬・農薬の合成中間体として有用な前記一般式(1)、(4)、(6)で表される光学活性アミノ化合物類を、高立体選択的かつ高収率に製造することができる。 【0038】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。一般式(1)、(1’)、(2)、(3)、(4)、(4’)、(5)、(6)において、Ra,Rbはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を表わす。置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等;置換基を有していても良いアリール基のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等;置換基を有していても良いアラルキル基のアラルキル基としてはベンジル基、フェニルエチル基等を挙げることができる。 【0039】これらの基の置換基としては、ヒドロキシル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐または環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐等のアルコキシ基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルケニル基;エチニル基、2−プロピニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基を挙げることができる。 【0040】また、RaとRbは一緒になって環を形成してもよく、例えば下記式で表わされる基を挙げることができる。 【0041】 【化31】
【0042】Ra,Rbはいずれも置換基を有していてもよいアリール基であるか、又は、いずれか一方が置換基を有していても良いアリール基であり他方が水素原子であるのが好ましい。置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子が好ましい。 【0043】Rc、Rdは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を表わす。置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキル基のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等;置換基を有していても良いアリール基のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等;置換基を有していても良いアラルキル基のアラルキル基としてはベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等を挙げることができる。また、RcとRdが酸素原子、窒素原子と一緒になって、例えばモルホリン環等の環を形成しても良い。 【0044】これらの基の置換基としては、ヒドロキシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐または環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐等のアルコキシ基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルケニル基;エチニル基、2−プロピニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基を挙げることができる。 【0045】R1は、置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基を表わす。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、s−ヘキシル基、1,1−ジメチル−n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐または環状のアルキル基;ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、4−オクテニル基、シクロペンテン、シクロヘキセン等の炭素数2〜20の直鎖または分岐または環状のアルケニル基;エチニル基、プロパルギル基、1−メチル−プロピニル基等の炭素数2〜20の直鎖または分岐または環状のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントラセニル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基を挙げることができる。 【0046】これらの基の置換基としては、ヒドロキシル基;シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐または環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐等のアルコキシ基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル等の炭素数1〜7のアルコキシカルボニル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルケニル基;エチニル基、2−プロピニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基を挙げることができる。 【0047】R2は、有機合成化学上でのいわゆるGrignard試薬とリチウム試薬を調製可能な基であれば特に制限はないが、好ましくは置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、s−ヘキシル基、1,1−ジメチル−n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐または環状のアルキル基;ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、4−オクテニル基、シクロペンテン、シクロヘキセン等の炭素数2〜20の直鎖または分岐または環状のアルケニル基;エチニル基、プロパルギル基、1−メチル−プロピニル基等の炭素数2〜20の直鎖または分岐または環状のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントラセニル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基を挙げることができる。 【0048】これらの基の置換基としては、ヒドロキシル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐または環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐等のアルコキシ基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルケニル基;エチニル基、2−プロピニル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基を挙げることができる。 【0049】以下、本発明に係る反応について詳細に述べる。 【0050】 【化32】
【0051】一般式(1)で表される化合物の合成方法(工程I):一般式(2)で表される化合物の不活性溶媒溶液に一般式(3)で表わされる化合物のの不活性溶媒溶液を−100℃〜沸点まで好ましくは−78℃〜60℃で滴下し、さらにこの混合液を−78℃〜60℃で1〜48時間好ましくは4〜18時間攪拌する。不活性溶媒としてはベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、アイソパーE等の炭化水素系、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系、THF、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒を挙げることができる。その後、この反応混合液を0℃〜室温で好ましくは0℃〜5℃で水にあけることにより、一般式(1)で表される化合物を得ることができる。 【0052】一般式(4’)で表される化合物の合成方法(工程II):一般式(1)で表される化合物の不活性溶媒溶液に還元剤を添加し、この混合液を−100℃〜沸点まで好ましくは−78℃〜−30℃で0.5〜48時間好ましくは1〜18時間攪拌すれば一般式(4’)で表される化合物が得られる。不活性溶媒としてはベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、アイソパーE等の炭化水素系、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系、THF、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒を挙げることができる。還元剤としては、水素化リチウムアルミニウム、ジイソブチル水素化アルミニウム等の水素化アルミニウム系還元剤、水素化ホウ素ナトリウム、ソジウムシアノボロヒドリド、K−セレクトライド、L−セレクトライト゛等の水素化ホウ素系還元剤であり、L−セレクトライドが好ましい。また、パラジウム、白金など金属の炭素担持体を触媒として水素を還元剤とした接触還元も可能である。還元剤の使用量は一般式(1)で表される化合物の1〜5等量であり好ましくは2〜3等量である。 【0053】一般式(4)で表される化合物の合成方法(工程III):一般式(4’)で表される化合物の不活性溶媒溶液に酸を添加し、この混合液を−10℃〜沸点まで好ましくは0℃〜室温で0.5〜48時間好ましくは1〜18時間攪拌すれば一般式(4)で表される化合物が得られる。不活性溶媒としてはベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、アイソパーE等の炭化水素系、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系、THF、ジエチルエーテル等のエーテル系、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、および水を挙げることができ、これらの混合溶媒を用いることも可能である。酸としては、塩化水素、硫酸、などの無機酸およびその水溶液、酢酸、クエン酸などの有機酸およびその水溶液が用いられる。酸の使用量は一般式(4’)で表される化合物の等量以上であればよく、好ましくは2〜3等量であるが、大過剰用いることも可能である。 【0054】一般式(5)で表される化合物の合成方法(工程IV):一般式(1)で表される化合物の不活性溶媒溶液に酸を添加し、この混合液を−10℃〜沸点まで好ましくは0℃〜室温で0.5〜48時間好ましくは1〜18時間攪拌すれば一般式(5)で表される化合物が得られる。不活性溶媒としてはベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、アイソパーE等の炭化水素系、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系、THF、ジエチルエーテル等のエーテル系、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、および水を挙げることができ、これらの混合溶媒を用いることも可能である。酸としては、塩化水素、硫酸、などの無機酸およびその水溶液、酢酸、クエン酸などの有機酸およびその水溶液が用いられる。酸の使用量は一般式(1)で表される化合物の等量以上であればよく、好ましくは2〜3等量であるが、大過剰用いることも可能である。 【0055】また、以下の方法でも一般式(5)で表わされる化合物を合成することがでいる。一般式(2)で表される化合物の不活性溶媒溶液に一般式(3)で表わされる化合物のの不活性溶媒溶液を−100℃〜沸点まで好ましくは−78℃〜60℃で滴下し、さらにこの混合液を−78℃〜60℃で1〜48時間好ましくは4〜18時間攪拌する。不活性溶媒としてはベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、アイソパーE等の炭化水素系、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素系、THF、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒を挙げることができる。その後、この反応混合液を0℃〜室温で好ましくは0℃〜5℃で酸の水溶液にあけることにより、一般式(5)で表される化合物を得ることができる。酸としては、塩化水素、硫酸、などの無機酸およびその、酢酸、クエン酸などの有機酸が用いられるが、反応操作性から塩化水素がこのましい。酸の使用量は一般式(3)で表される化合物の2等量以上であればよく、好ましくは3〜5等量であるが、大過剰用いることも可能である。 【0056】一般式(6)で表わされる化合物の合成法(工程V):一般式(5)で表される化合物が得られた反応溶液に還元剤を添加し、この混合液を−100℃〜沸点まで好ましくは−78℃〜−30℃で0.5〜48時間好ましくは1〜18時間攪拌すれば一般式(6)で表される化合物が得られる。還元剤としては、水素化リチウムアルミニウム、ジイソブチル水素化アルミニウム等の水素化アルミニウム系還元剤、水素化ホウ素ナトリウム、ソジウムシアノボロヒドリド、K−セレクトライド、L−セレクトライト゛等の水素化ホウ素系還元剤であり、水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。還元剤の使用量は一般式(1)で表される化合物の1〜5等量であり好ましくは2〜3等量である。 【0057】本発明に用いる原料である一般式(2)で表わされる化合物は、例えば、グリシン誘導体(a−1)を原料として以下のようにして合成することが出来る。 【0058】 【化33】
【0059】(式中、Zは保護基、Yはハロゲン原子を表わし、Ra、Rb,Rc,Rd、R1,nは前記と同様である。) (a−6)で表わされる化合物を、アルカリ条件下で、水―トルエン混合溶媒中、相関移動触媒を用いて不斉アルキル化することにより一般式(2)で表わされる化合物を得ることができる。この時使用する触媒としては例えば、下記式(以下(S,S)−Aと表記する)で表わされる化合物を挙げることができる。 【0060】 【化34】
【0061】以上の方法で合成できる一般式(2)および一般式(1’)で表わされる化合物の例を第1表、第2表に示す。第1表、第2表中、Phはフェニル基を表わし、A−1からA−5、B−1からB−6はそれぞれ下記式を表わす。 【0062】 【化35】
【0063】 【表1】
【0064】 【表2】
【0065】 【実施例】次に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0066】参考例1 化合物〔b−2〕の合成【0067】 【化36】
【0068】化合物〔b−1〕(2.09g、10mmol)とN−メチルモルホリン(2.2ml、20mmol)をジクロロメタン50ml中で攪拌し、そこへClCO2C2H5(0.95ml、10mmol)を0℃で加えた。混合液を0℃で15分間攪拌した。粉末のN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.98g、10mmol)を少しずつ加え、混合液を0℃で30分間攪拌し、さらに室温で3時間攪拌した。このようにして得られた混合液を水で処理し、ジエチルエーテルで3回抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=1/1から1/2)で精製し、無色の粘性オイル状の化合物(2.16g、8.56mmol、収率86%)を得た。得られた化合物(2.16g、8.56mmol、86%yield)をメタノール(43ml)に溶解し、ベンジルオキシカルボニル基部分を10%Pd−C(0.09g)と水素ガスで水素化して脱保護した。12時間室温で攪拌後、得られた混合物をセライトで濾過した。塩酸のメタノール溶液(1M)9.5mlを0℃で濾液に加え、室温に戻し、20分間攪拌後、エバポレーションで揮散性物質を除去し、残渣をジクロロメタン43mlに懸濁させた。そこにベンゾフェノンイミン(1.44ml、8.6mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。生成した白い懸濁液をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=1/1から1/3)で精製し、表記化合物〔b−2〕を無色の粘着性オイルとして得た(1.92g、6.8mmol、収率68%)。 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ: 7.67-7.65 (2H, m, Ar-H), 7.49-7.37 (4H, m,Ar-H), 7.33 (2H, t, J = 7.2 Hz, Ar-H), 7.24-7.22 (2H, m, Ar-H), 4.35 (2H, s, NCH2CO), 3.64 (3H, s, OMe), 3.21 (3H, s, NMe).【0069】参考例2 化合物〔b−3〕の合成【0070】 【化37】
【0071】N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩の代わりにN−ベンジル−O−メチルヒドロキシルアミンを用い、また半量のN−メチルモルホリンを用いた以外は参考例1と同様の方法で、合成を行った。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=1.5/1から1/1)で精製し、無色の粘着性オイルの表記化合物〔b−3〕を得た(収率79%)。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ:7.68-7.65 (2H, m, Ar-H), 7.47-7.16 (13H, m, Ar-H), 4.81 (2H, s, NCH2Ph), 4.40 (2H, s, NCH2CO), 3.56 (3H, s, OMe).【0072】参考例3 化合物〔b−4〕の合成【0073】 【化38】
【0074】参考例1で合成した化合物 (0.20 mmol) と 前記触媒(S,S)−A (4 mg,0.004 mmol, 2 mol%) のトルエン溶液に、ヨウ化メチル(0.22mmol)と50%KOH水溶液(0.65ml)を、アルゴン雰囲気下、0℃で加え、同温度で6時間攪拌した。生成物を水で蒸留し、ジエチルエーテルで3回抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/ジエチルエーテル=1.5/1から1/3)で精製し、無色の粘着性オイルの表記化合物〔b−4〕を得た(収率97%、96%ee)。光学純度は、HPLCで決定した(光学カラム:DAICEL Chiralcel-OD-H、移動相: ヘキサン/エタノール =50/1, 流速:0.5 mL/min、保持時間 :(D体)20.1分、(L体)22.3分)。 [a]D23 = +25.8o (c 1.0, 99.5% EtOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.70-7.65 (2H, m, Ar-H), 7.49-7.42 (3H, m, Ar-H), 7.38 (1H, tt, J = 7.2, 1.2 Hz, Ar-H), 7.33-7.29 (2H, m, Ar-H), 7.21-7.19 (2H, m, Ar-H), 5.73(1H, ddt, J = 17.2, 10.0, 7.2 Hz, CH2=CH-CH2), 5.06-4.98 (2H, m, CH2=CH-CH2), 4.41 (1H, t, J = 6.8 Hz, NCHCO), 3.27 (3H, s, OMe), 3.15 (3H, s,NMe), 2.81 (1H, ddd, J = 13.9, 7.2, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2), 2.64 (1H, ddd,J = 13.9, 7.2, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2).【0075】参考例4 化合物〔b−5〕の合成【0076】 【化39】
【0077】臭化アリルの代わりにヨウ化メチルを用いた以外は参考例3と同様にして合成し、無色の粘着性オイル状の表記化合物〔b−5〕を得た(収率64%、90%ee)。 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.65 (2H, d, J = 7.6 Hz, Ar-H), 7.50-7.43 (3H, m, Ar-H), 7.37 (1H, t, J= 7.6 Hz, Ar-H), 7.31 (1H, t, J = 7.6 Hz, Ar-H), 7.22-7.19 (2H, m, Ar-H), 4.43 (1H, q, J = 6.8 Hz, NCHCO), 3.34 (3H, s, NCH3), 3.17 (3H, s, NOCH3), 1.37 (3H, d, J = 6.8 Hz, CH3);IR(KBr) :3059, 2997, 2976, 2932, 1665, 1611, 1574, 1491, 1447, 1387, 1375, 1315,1281, 1267, 1200, 1180, 1096, 1045, 986, 949, 928, 789, 772, 720, 700 cm-1.【0078】参考例5 化合物〔b−6〕の合成【0079】 【化40】
【0080】参考例1で合成した化合物〔b−2〕の代わりに、参考例2で合成した化合物〔b−3〕を用いた以外は、参考例3と同様の方法で合成し、無色の粘着性オイルの表記化合物〔b−6〕を定量的に得た(97%ee)。光学純度は、HPLCで決定した(光学カラム:DAICEL Chiralcel-OD-H、移動相: ヘキサン/エタノール =50/1, 流速:0.5 mL/min、保持時間:(D体)21.6分、(L体)24.8分)。 [a]D23 = +23.4o (c 1.0, 99.5% EtOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.65-7.62 (2H, m, Ar-H), 7.46-7.36 (4H, m, Ar-H), 7.34-7.25 (7H, m, Ar-H), 7.19-7.16 (2H, m, Ar-H), 5.74 (1H, ddt, J = 17.2, 10.0, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2), 5.05-4.97 (2H, m, CH2=CH-CH2), 4.79 (1H, d, J = 15.4 Hz, CH2Ph),4.74 (1H, d, J = 15.4 Hz, CH2Ph), 4.40 (1H, t, J = 6.8 Hz, NCHCO), 3.17(4H, s, OMe), 2.82 (1H, ddd, J = 13.6, 6.8, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2), 2.48 (1H, ddd, J = 13.6, 6.8, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2).【0081】実施例1 化合物〔c−1〕の合成【0082】 【化41】
【0083】化合物 〔b−6〕(240 mg, 0.602 mmol, 97.2% ee)の THF溶液3mlにフェニルマグネシウムブロマイドのジエチルエーテル溶液 (0.87M 、1.1 ml、0.99 mmol)を、0℃、アルゴン雰囲気下で加え、同温度で20分間攪拌した。生成した薄茶色の溶液を冷水にあけて、混合物をジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/ジエチルエーテル=6/1から4/1)で冷却しながら精製し、無色のオイルとして表記化合物〔c−1〕を得た (171 mg, 0.506 mmol, 収率84% , 96.5%ee)。光学純度は、HPLCで決定した〔光学カラム:DAICEL Chiralcel-OD-H、移動相: ヘキサン/イソプロパノール=200/1, 流速:0.5 mL/min、保持時間 :20.3分 (S体)、26.3分(R体)〕。 [a]D21 = +23.4o (c 1.0, 99.5% EtOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.87-7.84 (2H, m, Ar-H), 7.67-7.64 (2H, m, Ar-H), 7.51 (1H, tt, J = 7.4, 1.2 Hz, Ar-H), 7.45-7.36 (6H, m, Ar-H), 7.32 (2H, tt, J = 7.4, 1.2 Hz, Ar-H), 7.12-7.08 (2H, m, Ar-H), 5.74 (1H, ddt, J = 17.2, 10.0, 7.3 Hz,CH2=CH-CH2), 5.05-4.99 (2H, m, CH2=CH-CH2), 4.87 (1H, dd, J = 7.3, 5.8Hz, NCHCO), 2.83-2.69 (2H, m, CH2=CH-CH2).【0084】実施例2 化合物〔c−2〕の合成【0085】 【化42】
【0086】化合物〔c−1〕 (179 mg, 0.527 mmol) の THF溶液(2.6 mL) を L−セレクトライドのTHF溶液(1.0M、1.1ml、1.1mmol) に−78℃で加えた。同温度で、1時間攪拌後、生成物を冷却した飽和塩化アンモニウム水溶液にあけた。ジエチルエーテルで3回抽出した後、抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、濃縮した。 粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/ジクロロメタン=1/1)で冷却しながら精製し、無色のオイルとして表記化合物〔c−2〕を得た (152 mg, 0.446 mmol, 収率85% )。 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.75-7.72 (2H, m, Ar-H), 7.61-7.59 (2H, m, Ar-H), 7.39-7.22 (9H, m, Ar-H), 7.17-7.15 (2H, m, Ar-H), 5.83 (1H, ddt, J = 17.1, 10.2, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2), 5.11 (1H, dd, J = 17.1, 1.6 Hz, cis-CH2=CH-CH2), 5.06 (1H, dd, J= 10.2, 1.6 Hz, trans-CH2=CH-CH2), 4.53 (1H, d, J = 8.4 Hz, CHPh), 3.18(1H, ddd, J = 8.4, 8.0, 4.4 Hz, Ph2C=NCH), 2.61 (1H, s, OH), 2.41-2.33(1H, m, CH2=CH-CH2), 2.20 (1H, ddd, J = 14.8, 8.0, 6.8 Hz, CH2=CH-CH2).【0087】実施例3 化合物〔c−3〕の合成【0088】 【化43】
【0089】化合物〔c−2〕 (70.1 mg, 0.205 mmol)のTHF溶液4ml に10%クエン酸4mlを加え室温で10時間攪拌し、表記化合物〔c−3〕を得た。物性値を分析するために、〔c−3〕を以下の方法で〔c−3’〕に誘導し、〔c−3’〕の物性値を測定した。ベンジルクロライド (36 ml, 0.31 mmol) と 炭酸水素ナトリウム過剰量を、上記生成物に0℃で徐々に加えた。室温で4時間攪拌した後、生成した混合物を水で蒸留し、ジエチルエーテルで3回抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=1.5/1から1/1)で精製し、無色結晶の誘導体〔c−3’〕を得た (49.1mg、0.175mmol、収率85%、97%ee、99%de)。 [a]D20 = -56.4o (c 1.0, 99.5% EtOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.69-7.67 (2H, m, Ar-H), 7.49 (1H, tt, J = 7.4, 1.2 Hz, Ar-H), 7.42-7.24(7H, m, Ar-H), 6.42 (1H, d, J = 7.6 Hz, NH), 5.86 (1H, ddt, J = 17.2, 10.0, 7.4 Hz, CH2=CH-CH2), 5.19-5.12 (2H, CH2=CH-CH2), 4.87 (1H, dd, J =4.6, 4.6 Hz, CHPh), 4.33 (1H, dtd, J = 7.6, 7.4, 4.6 Hz, NCH), 3.55 (1H,br, OH), 2.49 (1H, dt, J = 14.0, 7.4 Hz, CH2=CH-CH2), 2.35 (1H, dt, J =14.0, 7.4 Hz, CH2=CH-CH2).【0090】実施例4 化合物〔c−5〕の合成【0091】 【化44】
【0092】化合物〔b−6〕 (48.7 mg, 0.122 mmol, 97% ee) のTHF溶液 0.61 mlをフェニルマグネシウムブロマイドのジエチルエーテル溶液 (0.90 M 、0.22 ml、0.20 mmol)に、0℃、アルゴン雰囲気下で加えた。生成した薄茶色の溶液を同じ温度で20分間攪拌した後、冷却した1N塩酸に直ちに加えて、室温に戻した。20分攪拌後、混合物を減圧下で濃縮し、残渣をメタノール1.2mlに溶解し、NaBH4 (11 mg, 0.29 mmol)を0℃で加え室温で2時間攪拌し、表記化合物〔c−5〕を得た。物性値を分析するために、〔c−5〕を以下の方法で〔c−5’〕に誘導し、〔c−5’〕の物性値を測定した。ベンジルクロライド (43 ml, 0.37 mmol) と 炭酸水素ナトリウム過剰量を、化合物〔c−5〕を含む混合生成物に0℃で加えた。室温で3時間攪拌した後、混合物を水で蒸留し、ジエチルエーテルで3回抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した後、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=1.5/1から1/1)で精製し、無色結晶の誘導体〔c−5’〕を得た (32.1 mg, 0.114 mmol, 90% yield, 97% ee, 97% de)。光学純度は、HPLCで決定した(光学カラム:DAICEL Chiralcel-OD-H、移動相: ヘキサン/イソプロパノール=10/1, 流速:0.5 mL/min、保持時間 :24.6 min (1S,2R), 29.5 min (1S,2S), 38.6 min (1R,2S) and 42.2 min(1R,2R))。 [a]D22 = -39.9o (c 1.0, 99.5% EtOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.73-7.70 (2H, m, Ar-H), 7.51 (1H, tt, J = 7.4, 1.2 Hz, Ar-H), 7.43-7.33 (6H, m, Ar-H), 7.29 (1H, tt, J = 6.8, 1.8 Hz, Ar-H), 6.20 (1H, d, J =7.8 Hz, NH), 5.77 (1H, dddd, J = 16.7, 10.5, 8.2, 6.0 Hz, CH2=CH-CH2),5.10-5.02 (3H, m, CH2=CH-CH2 and CHPh), 4.50 (1H, dddd, J = 9.7, 7.8, 4.8, 3.2 Hz, CHNHBz), 3.89 (1H, s, OH), 2.37-2.31 (1H, m, CH2=CH-CH2), 2.21 (1H, ddd, J = 14.7, 9.7, 8.2 Hz, CH2=CH-CH2).【0093】実施例5 化合物〔c−6〕の合成【0094】 【化45】
【0095】化合物〔b−5〕(59mg、0.20mmol、99.9%ee)のTHF(1ml)溶液に、パラクロロフェニルマグネシウムブロマイドの0.89Mエーテル溶液(0.36ml、0.32mmol)を0℃アルゴン雰囲気下で加え、同温度で20分間撹拌した。淡黄色化した反応溶液を氷冷した1N塩酸(3ml)にすばやくあけ、この混合溶液を20分間で撹拌しながら室温にした。溶媒を減圧留去し、残滓をTHF(2ml)に懸濁し、表記化合物〔c−6〕を得た。物性値を分析するために、〔c−6〕を以下の方法で〔c−6’〕に誘導し、〔c−6’〕の物性値を測定した。化合物〔c−5〕を含む混合生成物に、Boc2O(138μl、0.60mmol)と粉体のまま重曹(過剰量)を0℃で添加して3時間撹拌した。反応溶液を濃縮し残滓をカラムクロマトグラフィーで精製して(ヘキサン/酢酸エチル=4:1〜3:1)、無色結晶の〔c−6’〕を得た(55.3mg、0.188mmol、収率94%)。 [a]D22 = -23.2o (c 1.0, 99.5% EtOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:7.92 (2H, d, J =8.4 Hz, p-Cl-Ph), 7.47 (2H, d, J =8.4 Hz, p-Cl-Ph), 5.48 (1H, br d, J = 6.8 Hz, NH), 5.24 (1H, dq, J = 6.8, 7.2 Hz, NCHCO), 1.45 (9H, s, t-Bu), 1.39 (3H, d, J = 7.2 Hz, CH3).【0096】 【発明の効果】本発明によれば、医薬品やその合成中間体として有用な光学活性アミノアルコール類やアミノケトン類を高選択的、高収率かつ工業的に有利に製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004307 【氏名又は名称】日本曹達株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年3月8日(2002.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100113860 【弁理士】 【氏名又は名称】松橋 泰典
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| 【公開番号】 |
特開2003−261524(P2003−261524A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月19日(2003.9.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−63906(P2002−63906) |
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