| 【発明の名称】 |
ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】大春 一也 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内
【氏名】高木 洋一 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内
【氏名】室谷 英介 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来方法よりも簡便な方法によって、フッ素ゴム原料の中間体として有用なCF3O(CF2)2COFを製造する。
【解決手段】化合物(3)を液相フッ素化してペルフルオロ化することにより化合物(4)を得て、つぎにエステル結合の分解反応を行う。ただし、Qはn価含フッ素有機基、Qfはペルフルオロ化されたn価有機基、nは1以上の整数、X1、X2は、水素原子またはフッ素原子。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】下式(3)で表される化合物を液相フッ素化してペルフルオロ化することにより下式(4)で表される化合物を得て、該式(4)で表される化合物においてエステル結合の分解反応を行うことを特徴とする下式(5)で表されるペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の製造方法。 Q(COO(CH2)3OCHX1X2)n・・式(3) Qf(COO(CF2)3OCF3)n・・式(4) CF3O(CF2)2COF・・式(5) ただし、式中の記号は、以下の意味を示す。 Q:n価含フッ素有機基。 Qf:ペルフルオロ化されたn価有機基。 n:1以上の整数。 X1、X2:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子。 【請求項2】式(3)で表される化合物が、下式(1)で表される化合物を下式(2)で表される化合物とエステル化反応させて得た化合物である請求項1に記載の製造方法。ただし、Q、n、X1、およびX2は前記と同じ意味を示す。 CHX1X2O(CH2)3OH・・式(1) Q(COF)n・・式(2) 【請求項3】式(1)で表される化合物と反応させる式(2)で表される化合物が、エステル結合の分解反応生成物から得た下式(2F)で表される化合物である請求項2に記載の製造方法。ただし、Qfおよびnは前記と同じ意味を示す。 Qf(COF)n・・式(2F) 【請求項4】式(3)で表される化合物のフッ素含有量が20〜60質量%であり、分子量が200〜1100である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。 【請求項5】式(3)で表される化合物が下式(3−1)で表される化合物であり、式(4)で表される化合物が下式(4−1)で表される化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。ただし、Q2fは炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されていてもよい炭素数1〜18のペルフルオロアルキレン基を示し、X1、X2は上記と同じ意味を示す。 CHX1X2O(CH2)3OCOQ2fCOO(CH2)3OCHX1X2・・式(3−1) CF3O(CF2)3OCOQ2fCOO(CF2)3OCF3・・式(4−1) 【請求項6】式(3)で表される化合物が式(3−2)で表される化合物であり、式(4)で表される化合物が式(4−2)で表される化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。ただし、kは0〜5の整数を示し、X1、X2はそれぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子を示す。 CHX1X2O(CH2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3) ]kOCF2CF2CF3・・式(3−2) CF3O(CF2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3)]kOCF2CF2CF3・・式(4−2) 【請求項7】下式で表される化合物から選ばれるいずれかの化合物。ただし、kは0〜5の整数を示し、X1、X2は、それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子を示す。 CHX1X2O(CH2)3OCO(CF2)4COO(CH2)3OCHX1X2・・式(3−1a) CF3O(CF2)3OCO(CF2)4COO(CF2)3OCF3・・式(4−1a) CHX1X2O(CH2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3) ]kOCF2CF2CF3・・式(3−2) CF3O(CF2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3)]kOCF2CF2CF3・・式(4−2)
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)を効率的に製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】CF3O(CF2)2COF(ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド))は、フッ素ゴム原料の中間体として有用な化合物である。従来、CF3O(CF2)2COFは、CH3OCH2CH2COClの電解フッ素化反応により製造されてきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法は生成物の沸点が低いことから、加圧で操作可能な特殊な電解装置が必要であり、電解フッ素化特有の分岐した異性体を副生する問題があった。 【0004】一方、液相フッ素化法を用いる方法として、炭素原子に結合した水素原子を有する有機化合物を液相中でフッ素と反応させてペルフルオロ化するが知られている(WO90/03353)。本発明者らは、該方法をペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の製造方法に適用しようと考え、対応する炭素骨格を有し、かつ、容易に入手できるCH3O(CH2)2COOCH3を入手し、これを液相フッ素化した後にエステル結合を分解させる方法を検討した。しかし該方法は、CH3O(CH2)2COOCH3の沸点が低いことから、液相フッ素化反応時に気相でのフッ素化反応も起こり、化合物が分解するために収率の顕著な低下が認められた。また気相でのフッ素化を回避するために、反応系を加圧にして液相フッ素化を行う方法も検討したが、加圧でのフッ素化には、特別な装置を必要とすること、反応性の高いフッ素を加圧で扱うには特別な配慮が必要になること、反応操作が難しいこと、等から、該方法によるフッ素化は、工業的な製造方法として採用するには制限が多く、困難であると認められた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決する目的でなされたものであり、入手が容易な原料から経済的に有利な方法でペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)を製造する方法を提供する。すなわち、本発明は下式(3)で表される化合物を液相フッ素化してペルフルオロ化することにより下式(4)で表される化合物を得て、該式(4)で表される化合物においてエステル結合の分解反応を行うことを特徴とする下式(5)で表されるペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の製造方法を提供する。 【0006】 Q(COO(CH2)3OCHX1X2)n・・式(3)、 Qf(COO(CF2)3OCF3)n・・式(4)、 CF3O(CF2)3COF・・式(5)。 【0007】ただし、式中の記号は、以下の意味を示す。 Q:n価含フッ素有機基。 Qf:ペルフルオロ化されたn価有機基。 n:1以上の整数。 X1、X2:それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子。 【0008】また、本発明はペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の製造中間体として有用な下記化合物を提供する。ただし、X1、X2、およびkは上記と同じ意味を示す。 【0009】 CHX1X2O(CH2)3OCO(CF2)4COO(CH2)3OCHX1X2・・式(3−1a) CF3O(CF2)3OCO(CF2)4COO(CF2)3OCF3・・式(4−1a) CHX1X2O(CH2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3) ]kOCF2CF2CF3・・式(3−2) CF3O(CF2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3)]kOCF2CF2CF3・・式(4−2) 【0010】 【発明の実施の形態】本明細書における有機基とは、炭素原子を必須とする基をいう。フッ素化されうる有機基としては、C−H部分を有する有機基や、炭素−炭素不飽和結合を有する有機基が挙げられ、C−H部分を有する有機基が好ましく、特に該基のうち炭素−炭素結合が単結合のみからなる飽和有機基が好ましい。 【0011】C−H部分を有する有機基としては、飽和炭化水素基、エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素基、部分ハロゲン化飽和炭化水素基、または部分ハロゲン化(エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素)基が挙げられる。ここで部分ハロゲン化とは、水素原子が残る割合でハロゲン化されていることを意味する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子であり、フッ素原子または塩素原子が好ましい。特に部分ハロゲン化された基におけるハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。 【0012】1価飽和炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、または環部分を有する1価飽和炭化水素基(たとえば、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、またはこれらの基を部分構造とする基。)等が挙げられ、アルキル基が好ましい。 【0013】2価飽和炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、または環部分を有する2価飽和炭化水素基(たとえば、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、またはシクロアルキレン基を部分構造とする2価飽和脂肪族炭化水素基。)等が挙げられ、アルキレン基が好ましい。 【0014】エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素基のうち1価の基としては、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されたアルキル基、または、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されたシクロアルキル基等が挙げられる。また、エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素基のうち2価の基としては、炭素−炭素結合間や該基の結合末端にエーテル性酸素原子が挿入されたアルキレン基、または、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されたシクロアルキレン基等が挙げられ、特にオキシアルキレン基、または、ポリオキシアルキレン部分を有する基、が好ましい。エーテル性酸素原子を含有する基において、エーテル性酸素原子の数は1個であっても2個以上であってもよい。 【0015】ぺルフルオロ化とは、フッ素化されうる基中に存在するフッ素化されうる部分の実質的に全てがフッ素化されることをいう。たとえば、C−H部分を有する有機基をペルフルオロ化した基においては、C−H部分の実質的に全てがC−Fになり、炭素−炭素不飽和結合が存在する有機基をペルフルオロ化した基においては、実質的に全ての不飽和結合にフッ素原子が付加する。 【0016】ペルフルオロ化された1価有機基としては、ペルフルオロアルキル基が挙げられ、具体的には−CF2CF3、−CF2CF2CF3、−CF2CF2CF2CF3、−CF2CClF2、−CF2CBrF2、または−CF2CFClCF2Cl、−CF(CF3)2、−CF2CF(CF3)2、−CF(CF3)CF2CF3、−C(CF3)3等が挙げられる。ペルフルオロ化された2価有機基としては、ペルフルオロアルキレン基が挙げられ、具体的には−(CF2)a−(aは1〜8の整数を示す。)、−CF(CF3)CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)CF2CF2−等が挙げられる。また、ペルフルオロ化されたエーテル性酸素原子含有基としては、これらの基の炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子が挿入された基が挙げられ、たとえば、1価の基としては、−CF(CF3)[OCF2CF(CF3)]bOCF2CF2CF3(bは1〜5の整数を示す。)、−(CF2)dOCF3(dは1〜8の整数を示す。)が挙げられる。 【0017】本発明においては、化合物(3)を液相フッ素化する。化合物(3)は、含フッ素n価有機基(Q)の結合手に、(−COO(CH2)3OCHX1X2)で表される基がn個結合した化合物である。nは1以上の整数を示し、化合物の入手しやすさからnは1または2であるのが好ましい。n価含フッ素有機基(Q)としては、部分フッ素化された有機基であってもペルフルオロ化された有機基であってもよく、含フッ素n価飽和炭化水素基、含フッ素(エーテル性酸素原子含有n価飽和炭化水素)基が好ましい。さらにn価含フッ素有機基(Q)としてはペルフルオロ化された基であるのが好ましく、1価の基である場合には、ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有アルキル)基が好ましく、2価の基である場合には、ペルフルオロアルキレン基、ペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有アルキレン)基が好ましい。 【0018】また、X1、X2は、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を示す。−CHX1X2部分としては、−CH3、CHF2、またはCH2Fが挙げられ、化合物の入手しやすさの点から−CH3(すなわち、X1、X2は水素原子である。)が好ましい。 【0019】本発明における化合物(3)としては、nが1または2である化合物が好ましい。nが1である化合物は、化合物の入手しやすさ、および後述する連続製造ができる点で有利であり、nが2以上である化合物(3)は、化合物(3)の分子量が大きくなるため、蒸気圧が小さくなり、液相フッ素化反応の反応の制御がしやすくなり、収率も高くなり、かつ容積効率の点においても有利である。 【0020】本発明においては、化合物(3)で表される化合物を液相フッ素化する。液相フッ素化反応を円滑に進行させるためには、化合物(3)のフッ素含量は20〜60質量%であるのが好ましく、特に25〜55質量%であるのが好ましい。また、化合物(3)の分子量は200〜1100の範囲にあるのが好ましく、特に300〜800の範囲にあるのが好ましい。フッ素含量が特定の範囲にある化合物(3)においては、フッ素化反応時の液相中への溶解性が格段に向上し、液相フッ素化反応の操作性、反応収率が向上する利点があり、またフッ素含量が特定の範囲にあることは経済性に優れる利点もある。また化合物(3)の分子量が特定の分子量以上にある場合には、気相フッ素化反応により分解反応が起こるリスクを回避できる利点があり、該分子量が特定の量以下にある場合には、化合物の取扱いや生成物の精製がしやすい利点がある。 【0021】本発明における化合物(3)は、化合物(1)を化合物(2)とエステル化反応させて化合物(3)を得る方法により調製されるのが好ましい。ただし、Q、n、X1およびX2は前記と同じ意味を示す。 【0022】 CHX1X2O(CH2)3OH・・式(1)、Q(COF)n・・式(2)。 【0023】化合物(1)は、公知の化合物であり、公知の方法により製造できる。化合物(1)と化合物(2)とのエステル化反応は、公知のエステル化反応の条件により実施できる。反応温度の下限は通常は−50℃であるのが好ましく、上限は+100℃であるのが好ましい。また、該反応の反応時間は、原料の供給速度と実際に反応する化合物量に応じて適宜変更されうる。反応圧力は常圧〜2MPa(ゲージ圧。以下、圧力はゲージ圧で記載する。)であるのが好ましい。エステル化反応では、フッ酸(HF)が発生するため、アルカリ金属フッ化物(NaF、KF等が好ましい。)やトリアルキルアミン等をHF捕捉剤として反応系中に存在させてもよい。HF捕捉剤の量は、発生するHFの理論量に対して0.1〜10倍モル程度であるのが好ましい。HF捕捉剤を使用しない場合には、HFが気化しうる反応温度で反応を行い、HFを窒素気流に同伴させて反応系外に排出するのが好ましい。 【0024】化合物(1)の量は、化合物(2)に対してn倍モル(nは、化合物(2)中の−COFで表される基の数(n)に対応する。)以下であるのが好ましい。化合物(1)の量をn倍モル以下にすることにより、エステル化反応の反応生成物中に、未反応の化合物(1)が残って該化合物(1)が次のフッ素化反応時に好ましくない反応を引き起こす問題を回避でき、かつ、化合物(3)の精製の手間を省略できる。特に該化合物(1)の量は化合物(2)に対して0.5n倍〜n倍モルであるのが特に好ましく、0.9n倍〜n倍モルであるのがとりわけ好ましい。 【0025】nが2以上である場合には、エステル化反応で未反応の−COF基が残った下記化合物(3−A)が反応生成物中に存在しうる。この化合物(3−A)はエステル化反応生成物中に存在させたまま、つぎのフッ素化反応を行ってもよい。ただし、下式中のn、Q、X1、およびX2は上記と同じ意味を示し、mは1以上n未満の整数を示す。nが2である場合のmは1である。 Q(COO(CH2)3OCHX1X2)n-m(COF)m・・式(3−A) 。 【0026】フッ素化反応を円滑に行う観点から、エステル化反応の生成物は精製するのが好ましい。特にエステル化反応の生成物が化合物(1)を含む場合には、精製により化合物(1)を除去しておくのが好ましい。精製方法としては、蒸留法、生成物を水などで処理した後に分液する方法、適当な有機溶媒で抽出した後に蒸留する方法、シリカゲルカラムクロマトグラフィ等が挙げられる。 【0027】エステル化反応では、HFが発生するため、HF捕捉剤を存在させてもよいが、HF捕捉剤の不存在下にHFを窒素気流に同伴させて反応系外に排出するのが、粗液をそのまま次のフッ素化工程に用いることができる点から好ましい。HF捕捉剤を用いる場合の量は、化合物(1)に対して1n〜10n倍モルとするのが好ましい。 【0028】化合物(3)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。ただし、Q2fは炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されていてもよい炭素数1〜18のペルフルオロアルキレン基を示し、kは0〜5の整数を示す。 【0029】 CHX1X2O(CH2)3OCOQ2fCOO(CH2)3OCHX1X2・・式(3−1)、 CHX1X2O(CH2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3) ]kOCF2CF2CF3・・式(3−2)。 【0030】Q2fの具体例としては、−(CF2)j−(jは1〜18の整数を示す。)、−(CF2CF2O)pCF(CF3)−(pは1〜9の整数を示す)等が挙げられる。 【0031】本発明においては、化合物(3)の液相フッ素化反応を行う。化合物(3)をフッ素化するには、フッ化コバルトを用いるフッ素化法、電気化学的フッ素化法、または液相フッ素化法を採用できるが、フッ素化反応の収率が格段に高いことから、本発明においては、液相中でフッ素と反応させる液相フッ素化法によりフッ素化を行う。 【0032】液相フッ素化法における液相としては、反応の基質自身であってもよいが、通常は生成物や反応に関与しないフッ素化反応溶媒であるのが好ましい。フッ素は、フッ素ガスそのままを用いるか、不活性ガスで希釈されたフッ素ガスを用いるのが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガスが好ましく、経済的な理由から窒素ガスが特に好ましい。窒素ガス中のフッ素ガス量は特に限定されず、10vol%以上にするのが効率の点で好ましく、20vol%以上にするのが特に好ましい。 【0033】フッ素化反応溶媒としては、フッ素化反応に不活性な溶媒が好ましく、さらに化合物(3)の溶解性が高い溶媒を用いるのが特に好ましく、特に化合物(3)を1質量%以上溶解しうる溶媒、特には5質量%以上溶解しうる溶媒を用いるのが好ましい。 【0034】フッ素化反応溶媒の例としては、化合物(2F)、後述する化合物(4)、本発明の目的化合物であるペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)のほかに、液相フッ素化の溶媒として用いられる公知の溶媒が挙げられる。このうちフッ素化反応溶媒としては、化合物(2F)またはペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)(ただし、化合物(2F)およびペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)が同一構造の化合物である場合には、いずれであってもよい。)をフッ素化反応溶媒として用いるのが、後処理が容易になる利点があるため好ましい。フッ素化反応溶媒の量は、化合物(3)の総質量に対して、5倍質量以上が好ましく、特に1×101〜1×105倍質量が好ましい。 【0035】フッ素化反応の反応形式は、バッチ方式であっても連続方式であってもよい。たとえば、反応器にフッ素化反応溶媒と化合物(3)とを仕込み、撹拌し、つぎにフッ素ガスを、フッ素化反応溶媒中に連続的に供給しながら反応させる方法が挙げられる。また、反応器にフッ素化反応溶媒を仕込んで撹拌し、つぎにフッ素ガスと化合物(3)とを、所定のモル比で連続的にフッ素化反応溶媒中に供給する方法が挙げられる。このうち、フッ素化反応は、反応収率と選択率の点から、後者の方法で実施するのが好ましい。また該方法におけるフッ素ガスは、窒素ガス等の不活性ガスで希釈して使用するのが好ましい。 【0036】フッ素化反応に用いるフッ素は、化合物(3)中に含まれる水素原子量に対するフッ素の量が、反応の最初から最後まで常に過剰当量となるように保つのが好ましく、特に水素原子に対するフッ素量を1.05倍当量以上(すなわち、1.05倍モル以上)となるように保つのが選択率の点から好ましく、2倍当量以上(すなわち、2倍モル以上)となるように保つのが選択率の点からさらに好ましい。また、反応の開始時点においてもフッ素の量を過剰量にするために、反応当初に用いるフッ素化反応溶媒には、あらかじめフッ素を充分量溶解させておくのが好ましい。 【0037】また、液相フッ素化反応は、化合物(3)中のエステル結合を切断せずに実施する必要があることから、反応温度の下限は−60℃であり、かつ、化合物(3)の沸点のうち最も低い温度にするのが好ましい。通常の場合には、反応収率、選択率、および工業的実施のしやすさの点から、反応温度は−50℃〜+100℃が特に好ましく、−20℃〜+50℃がとりわけ好ましい。フッ素化反応の反応圧力は特に限定されず、常圧〜2MPaにするのが、反応収率、選択率、工業的な実施のしやすさの観点から特に好ましい。 【0038】さらに、フッ素化反応を効率的に進行させるためには、反応系中にベンゼンやトルエン等のC−H結合含有化合物を添加する、化合物(3)を長時間反応系内に滞留させる、または、紫外線照射を行う等の操作を行うのが好ましい。これらの操作はフッ素化反応の後期に行うのが好ましい。 【0039】液相中フッ素化においては、水素原子がフッ素原子に置換されてHFが副生する。このHFを除去する目的で、反応系中にHF捕捉剤(NaFが好ましい。)を共存させる、反応器ガス出口でHF捕捉剤と出口ガスを接触させる、または出口ガスを冷却してHFを凝縮させて回収する、のが好ましい。またHFは窒素ガス等の不活性ガスに同伴させて反応系外に導き、アルカリ処理してもよい。HF捕捉剤を使用する場合の量は、化合物(3)中に存在する全水素原子量に対して1〜20倍モルが好ましく、1〜5倍モルが特に好ましい。 【0040】フッ素化反応の反応生成物は、そのまま次の工程に用いてもよく、精製して高純度のものにしてもよい。精製方法としては、粗生成物を常圧または減圧下に蒸留する方法等が挙げられる。 【0041】フッ素化反応では、化合物(3)がペルフルオロ化されて、化合物(4)が生成する。化合物(4)における、nは化合物(3)に対応する。Qfは、ペルフルオロ化されたn価有機基であり、Qがフッ素化されうる基である場合には該基がペルフルオロ化された基であり、Qがフッ素化されない基(たとえば、ペルフルオロn価有機基である場合)である場合には、Qと同一の基である。 【0042】本発明においては、さらに化合物(4)においてエステル結合の分解反応を行う。エステル結合の分解反応は公知の反応である。該反応は、化合物中に存在するエステル結合を切断して、ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)を生成させる反応である。 【0043】エステル結合の分解反応は、熱分解反応、または求核剤もしくは求電子剤の存在下に行う分解反応、によるのが好ましい。熱分解反応は、気相反応または液相反応で実施するのが好ましい。 【0044】たとえば、沸点が低い化合物(4)の熱分解反応は、気相熱分解法で実施するのが好ましい。気相熱分解法は、気相で連続的に分解反応を行い、生成するペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)を出口ガスから凝縮させ、これらを回収する方法で行うのが好ましい。気相熱分解法の反応温度は、50〜350℃が好ましく、50〜300℃が特に好ましく、とりわけ100〜250℃が好ましい。気相熱分解法においては、金属塩触媒を使用してもよく、反応系に反応には直接は関与しない不活性ガスを共存させてもよい。不活性ガスとしては、窒素ガス、二酸化炭素ガス等が挙げられる。不活性ガスの添加量は、フッ素化反応生成物の総量に対して0.01〜50vol%程度であるのが好ましい。不活性ガスの添加量が多すぎると、生成物の回収量が低減することがある。 【0045】沸点が高い化合物(4)のエステル結合の分解反応は、液相熱分解法で実施するのが好ましい。液相分解法は、液状にした化合物(4)を加熱する方法により実施するのが好ましい。該分解反応の生成物は、反応器中から一度に抜き出してもよい。また、ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)は、化合物(4)よりも通常は低沸点であることを利用して、蒸留塔を付けた反応装置を用いて反応を行い、生成物を蒸留で抜き出しながら行ってもよい。液相熱分解法の反応温度は50〜300℃が好ましく、特に100〜250℃が好ましい。液相熱分解法における反応圧力は限定されない。 【0046】液相熱分解法は、無溶媒で行っても、分解反応溶媒の存在下に行ってもよく、無溶媒で行うのが好ましい。分解反応溶媒を使用する場合には、化合物(4)に対して0.1倍〜10倍質量の溶媒を使用するのが好ましい。 【0047】エステル結合の分解反応を液相中で求核剤または求電子剤と反応させる方法で実施する場合には、無溶媒であっても、分解反応溶媒の存在下であってもよく、無溶媒で行うのが好ましい。無溶媒で反応を行うことは、フッ素化反応生成物自身が溶媒としても作用し、反応生成物中から溶媒を分離する手間を省略できるため特に好ましい。求核剤または求電子剤を用いる方法も、蒸留塔をつけた反応装置で蒸留をしながら行うのが好ましい。 【0048】求核剤としてはF−が好ましく、特にアルカリ金属のフッ化物由来のF−が好ましい。アルカリ金属のフッ化物としては、NaF、NaHF2、KF、CsFが好ましく、経済性の点ではNaFが、反応活性の点ではKFが特に好ましい。また、反応の最初の求核剤量は触媒量であってもよく、過剰量であってもよい。F−等の求核剤の量はフッ素化反応生成物に対して1〜500モル%が好ましく、1〜100モル%が特に好ましく、とりわけ5〜50モル%が好ましい。反応温度の下限は−30℃が好ましく、上限は−20℃〜250℃であるのが好ましい。 【0049】化合物(4)のエステル結合の分解反応では、ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)と化合物(2F)が生成する。本発明においては、分解反応生成物からペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)と化合物(2F)とを分離して得るのが好ましい。分離方法としては、蒸留法が好ましい。 【0050】本発明の方法で得られるペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)は、フッ素ゴム原料の中間体として有用な化合物である。たとえば、ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)は、ヘキサフルオロプロピレンオキシドと反応させた後に、熱分解反応で分子末端に不飽和結合を導入してCF3OCF2CF2CF2OCF=CF2に導くことができる。 【0051】さらに、エステル結合の分解反応生成物中に含まれる化合物(2F)の一部または全部は、後述する化合物(3)の製造に再利用して、化合物(5)の連続製造方法が実施できる。 【0052】本発明の製造方法の好ましい態様としては、以下の態様が挙げられる。[態様1]化合物(3)が化合物(3−1)であり、化合物(4)が化合物(4−1)である製造方法。ただし、Q2fは炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されていてもよい炭素数1〜18のペルフルオロアルキレン基を示し、X1およびX2は上記と同じ意味を示す。 CHX1X2O(CH2)3OCOQ2fCOO(CH2)3OCHX1X2・・式(3−1)、 CF3O(CF2)3OCOQ2fCOO(CF2)3OCF3・・式(4−1)。 【0053】[態様2]化合物(3)が化合物(3−2)であり、化合物(4)が化合物(4−2)である製造方法。ただし、kは0〜5の整数を示し、X1およびX2は上記と同じ意味を示す。 CHX1X2O(CH2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3) ]kOCF2CF2CF3・・式(3−2)、 CF3O(CF2)3OCOCF(CF3)[OCF2CF(CF3)]kOCF2CF2CF3・・式(4−2)。 【0054】[態様3]化合物(3)が下記化合物(3−3)である場合には、エステル結合の分解反応生成物が、実質的に本発明のペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)のみとなるため、特別な分離操作を行うことなく、目的とする化合物が得られるため特に好ましい。すなわち、化合物(3)が化合物(3−3)であり、化合物(4)が化合物(4−3)である場合において、エステル結合の分解反応生成物に実質的に分離操作を行うことなくペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)を得ることができる。 CHX1X2O(CH2)3OCO(CF2)2OCF3・・式(3−3)、 CF3O(CF2)3OCO(CF2)2OCF3・・式(4−3)。 【0055】[態様4]さらに、本発明におけるエステル結合の分解反応において生成する化合物(2F)[Qf(COF)n]は、化合物(3)の調製に用いうる化合物である。すなわち、化合物(3)の調製方法において述べたように、エステル結合の分解反応で生成した化合物(2)の一部または全部を、化合物(1)と反応させる化合物(2F)として用いることによってペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の連続製造方法が実施できる。 【0056】本発明の上記製造方法において用いる化合物の具体例としては、つぎの例が挙げられる。 【0057】nが1である化合物(2)の例; CyfCOF(ただし、Cyfはペルフルオロシクロヘキシル基を示す。)、CF2ClCFClCF2COF、(CF3)2CFCOF、CF3CF2COF、CF3CF2CF2OCF(CF3)COF、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COF、CF3CF2CF2OCF2CF2COF。 【0058】nが2である化合物(2)の例; FCOCF2CF2COF、FCOCF2CF2CF2CF2COF、FCOCF(CF3)OCF2CF2CF2COF、FCOCF(CF3)OCF2CF2OCF(CF3)COF、FCOCF(CF3)OCF2CF2CF2CF2OCF(CF3)COF、FCOCF(CF3)OCF2CF2CF2CF2COF、FCOCF2CF(CF3)OCF2CF2CF2CF2COF、FCOCF2CF(CF3)OCF2CF2CF2CF2CF2COF。 【0059】 【実施例】以下に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、以下において、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタンをR−113と記し、圧力はゲージ圧で記す。また、ガスクロマトグラフィをGCと記し、GC分析におけるピーク面積比をGC分析値とする。また、ガスクロマトグラフィ−質量分析をGC−MSと記す。 【0060】[例1]FCO(CF2)4COFを用いたCF3O(CF2)2COFの製造例(例1−1)エステル化反応によるCH3O(CH2)3OCO(CF2)4COO(CH2)3OCH3の製造例ハステロイC製の2LのオートクレーブにCH3O(CH2)3OH(595g)を入れた。反応器を冷却して、常圧で内温が30℃以下に保たれるようにゆっくりとFCO(CF2)4COF(1000g)を導入した。同時に充分に撹拌しながら、窒素ガスをバブリングさせ、反応により生じたHFを系外に追い出した。FCO(CF2)4COFの全量を投入後、50℃でさらに5時間反応させて生成物を得た。生成物をGC分析した結果、CH3O(CH2)3OCO(CF2)4COO(CH2)3OCH3が97.8%、CH3O(CH2)3OCO(CF2)4COFが1.2%生成しており、未反応のCH3O(CH2)3OHは検出されなかった。この生成物は精製することなく、以下の反応に使用した。 【0061】1H−NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS)δ(ppm):1.33、1.46、3.24、3.37。 19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl3、基準:CFCl3)δ(ppm):119.5、123.1。 【0062】(例1−2)フッ素化反応によるCF3O(CF2)3OCO(CF2)4COO(CF2)3OCF3の製造例500mLのニッケル製オートクレーブに、R−113(312g)を加えた後に撹拌して25℃に保った。オートクレーブガス出口には、20℃に保持した冷却器、NaFペレット充填層、および−10℃に保持した冷却器を直列に設置した。また−10℃に保持した冷却器からは凝集した液をオートクレーブに戻すための液体返送ラインを設置した。オートクレーブに窒素ガスを室温で1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガス(以下、20%希釈フッ素ガスと記す。)を室温で流速8.69L/hで1時間吹き込んだ。つぎに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、例1−1で得た生成物(5g)をR−113(100g)に溶解した溶液を5.4時間かけて注入した。 【0063】つぎに、20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながらオートクレーブ内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)まで昇圧して、ベンゼン濃度が0.01g/mLであるR−113溶液を25℃から40℃にまで昇温しながら9mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。 【0064】つぎに反応器内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に、反応器内温度を40℃に保ちながら、前記ベンゼン溶液を6mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。さらに同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.34g、R−113の注入総量は33mLであった。 【0065】さらに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら1時間撹拌を続けた。つぎに、反応器内圧力を常圧にして、窒素ガスを1時間吹き込んだ。生成物を19F−NMRで分析した結果、標記化合物が収率64%で含まれていることを確認した。 【0066】19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl3、基準:CFCl3)δ(ppm):−54.9(6F)、−86.7(4F)、−119.2〜−127.5(16F)。 【0067】(例1−3)エステル結合の分解反応によるCF3O(CF2)2COFの製造例10℃の還流器を備えた2Lのフラスコ内に、CF3O(CF2)3OCO(CF2)4COO(CF2)3OCF3(2000g)を仕込み、フッ化カリウム(45.9g)を加え、熱媒温度を100〜130℃に保って加熱撹拌を行った。生成するガスは、−78℃に冷却したステンレス(SUS316)製トラップにて回収し、反応が進行してガスの生成が見られなくなったところで反応を終了した。反応後にトラップの重量測定、およびGC分析を行った結果、CF3O(CF2)2COF(純度98%、1224g、収率:98%)の生成が認められた。 【0068】[例2]FCOCF(CF3)OCF2CF2CF3を用いたCF3O(CF2)2COFの製造例(例2−1)エステル化反応によるCH3O(CH2)3OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3の製造例例1−1のCH3O(CH2)3OH(595g)をCH3O(CH2)3OH(342g)に変更し、FCO(CF2)4COF(1000g)をFCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(1300g)に変更して、同様の反応を行った。生成物をGC分析した結果、CH3O(CH2)3OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3が99.0%生成しており、未反応のCH3O(CH2)3OHは検出されなかった。この生成物は精製することなく、例2−2の反応に使用した。 【0069】1H−NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS)δ(ppm):1.33、1.46、3.24、3.37。 19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl3、基準:CFCl3)δ(ppm):26.6、−80.0、−81.8、−82.2、−87.5、−130.2、−131.1。 【0070】(例2−2)フッ素化反応によるCF3O(CF2)3OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3の製造例例1−2の希釈フッ素ガスの流量を流速7.63L/hに変更し、例1−1で得た生成物(5g)を例2−1で得た生成物(5g)に変更し、かつ、該生成物をR−113(100g)に溶解した溶液を4.0時間かけて注入する方法に変更して同様に反応を行った。生成物を19F−NMRで分析した結果、標記化合物が収率75%で含まれていることを確認した。 【0071】19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl3、基準:CFCl3)δ(ppm):−54.3(3F)、−79.7(1F)、−81.9〜−82.4(6F)、−86.3〜−89.3(3F)、−120.2〜−127.5(4F)、−130.1(2F)、−132.2(1F)。 【0072】(例2−3)エステル結合の分解反応によるCF3O(CF2)2COFの製造例例1−3において、CF3O(CF2)3OCO(CF2)4COO(CF2)3OCF3(2000g)をCF3O(CF2)3OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(2000g)に変更し、フッ化カリウム量を30.9gに変更して同様の反応を行った結果、CF3O(CF2)2COF(純度99%、814g、収率:98%)の生成を認めた。 【0073】 【発明の効果】本発明の方法によれば、従来の方法よりも簡便な方法によりフッ素ゴム原料の中間体として有用なCF3O(CF2)2COFを、高い収率および高い純度で製造できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000044 【氏名又は名称】旭硝子株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区有楽町一丁目12番1号
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| 【出願日】 |
平成14年3月5日(2002.3.5) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−261502(P2003−261502A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月19日(2003.9.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−58815(P2002−58815) |
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