| 【発明の名称】 |
気相接触酸化方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢田 修平 【住所又は居所】三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株式会社内
【氏名】保坂 浩親 【住所又は居所】三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株式会社内
【氏名】斉藤 輝雄 【住所又は居所】三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株式会社内
【氏名】小川 寧之 【住所又は居所】三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株式会社内
【氏名】鈴木 芳郎 【住所又は居所】三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】固定床多管型反応器を用い、該固定床多管型反応器の各反応管内部に触媒を充填して反応原料ガスを供給しながら気相接触酸化を行う方法において、触媒層内のホットスポットを抑えて、プロピレン又はイソブチレンを分子状酸素により気相接触酸化して、触媒寿命を向上するとともに、効率良く(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸を製造する気相接触酸化方法を提供する。
【解決手段】固定床多管型反応器の各反応管内に活性の異なる2以上の触媒層を反応方向に層状に設け、反応原料ガス入口に最も近い触媒層に、隣接する次の触媒層よりも活性の高い触媒層を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定床多管型反応器を用い、該固定床多管型反応器の各反応管内部に触媒を充填して反応原料ガスを供給しながら気相接触酸化を行う方法であって、該固定床多管型反応器の各反応管内に活性の異なる2以上の触媒層を反応方向に層状に設け、反応原料ガス入口に最も近い触媒層に、隣接する次の触媒層よりも活性の高い触媒層を設けることを特徴とする気相接触酸化方法。 【請求項2】 前記触媒層は3層以上であり、反応原料ガス入口に最も近い触媒層以外の触媒層は、反応原料ガス入口側から出口側に向かって活性が高くなるように配置されている請求項1に記載の気相接触酸化方法。 【請求項3】 前記反応原料ガス入口に最も近い触媒層は、反応原料ガスが少なくとも反応管外を流れる熱媒体の温度以上になるように充填されることを特徴とする請求項1又は2に記載の気相接触酸化方法。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の気相接触酸化方法を用いて、プロパン、プロピレン又はイソブチレンを分子状酸素により酸化して、(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸を製造することを特徴とする(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、固定床多管型反応器の各反応管に触媒を充填して行う気相接触酸化方法に関し、より詳しくは、固定床多管型反応器の各反応管の触媒層内のホットスポットを抑えて、プロパン、プロピレン又はイソブチレンを分子状酸素により気相接触酸化して、触媒寿命を向上するとともに、効率良く(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸を製造する気相接触酸化方法に関する。 【0002】 【従来の技術】固定床多管型反応器を用いてプロパン、プロピレン又はイソブチレンを分子状酸素により気相接触酸化してアクリル酸を製造する方法において触媒が用いられているが、固定床多管型反応器の各反応管に充填された触媒層に高温部(ホットスポット部)が発生することが問題となっている。 【0003】これまで、触媒層内のホットスポットを抑える方法として、例えば、異なる活性の触媒を準備し、原料濃度が高い入口部分に活性の小さい触媒を配置し、原料濃度が小さくなる反応ガス出口部分に活性の大きい触媒を配置し、触媒層全体で反応させることにより、ホットスポットを抑える方法が以下に示すように多く提案されている。 【0004】前記方法としては、固定床多管型反応器で酸化触媒の存在下にプロピレンまたはイソブチレンの製造法において、本質的に同一組成からなる担持型触媒と成型触媒との組み合わせが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。 【0005】また、前記方法としては、固定床多管型反応器を用いてプロピレンを気相接触酸化してアクロレインおよびアクリル酸を製造する方法において、触媒成分であるアルカリ土類金属元素群の種類および/または量を変更して調整した活性の異なる複数個の触媒を原料ガス入口部から出口部に向かって活性がより高くなるように充填することを特徴とするアクロレインおよびアクリル酸の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。 【0006】また、前記方法としては、少なくともモリブデン及びバナジウムを含有する触媒活性物質を不活性な担体に担持した触媒を充填した固定床多管式反応器を用いて、アクロレインを気相接触酸化してアクリル酸を製造する方法において、反応管の原料ガス入口側から出口側に向けて触媒活性物質の担持率がより大きい触媒を順次充填して反応することを特徴とするアクリル酸の製造方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。 【0007】また、前記方法としては、固定床多管型反応器を用いてアクロレインまたはアクロレイン含有ガスを気相接触酸化してアクリル酸を製造する方法において、相異なる体積を有する複数種の触媒を管軸方向に2層以上に分割して設けた複数個の反応帯に、各反応帯内の触媒の体積が原料ガス入口側から出口側に向かって順次小さくなるように、充填することを特徴とするアクリル酸の製造方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。 【0008】また、前記方法としては、固定床多管式反応器を用いて、プロピレンを分子状酸素で気相接触酸化してアクロレインおよびアクリル酸を製造する方法において、各反応管を複数の層に分割し、原料ガス入口側ほどより高温で焼成して調製した触媒を順次充填することを特徴とするアクロレインおよびアクリルの製造方法が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。 【0009】しかし、触媒成分の種類及び/または量の変更、触媒活性成分の担持量の変更、触媒調製時の焼成温度、触媒の体積の調整で触媒を制御する方法では、活性の異なる数種の触媒を製造することが、触媒製造の生産性を低下させるばかりでなく、触媒の活性制御も難しく、ばらつきの原因となり、多大な労力の割にはホットスポットの抑制方法として十分満足のいくものではないという問題がある。 【0010】 【特許文献1】特開昭51−127013号公報【特許文献2】特開平3−294239号公報【特許文献3】特開平7−10802号公報【特許文献4】特開平9−241209号公報【特許文献5】特開平8−3093号公報【0011】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、固定床多管型反応器の各反応管に触媒を充填して行う気相接触酸化方法において、触媒層内のホットスポットを抑えて、触媒寿命を向上するとともに、効率良く気相接触酸化反応を行うこと、さらに、該気相接触酸化反応を用いて効率良く(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸を製造する方法を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】オレフィンの不飽和アルデヒドまたは不飽和酸への酸化反応は、発熱反応であり、副反応を引き起こし触媒寿命に弊害のあるホットスポットを抑制する為には、如何に効率よく除熱を行うか、或いは如何に反応熱を分散させ局部的蓄熱を抑えるかがポイントである。 【0013】また、プロピレンなどの原料オレフィンは、分子状酸素(空気)やスチーム、必要に応じて不活性ガスと混合されて固定床多管型反応器の各反応管に供給されるが、通常反応原料ガスは反応温度より低温である為、原料ガスを反応温度まで高める為に反応原料ガス入口部分に不活性物質を充填した、予熱層を設けることが行われている。 【0014】この反応原料ガス入口部の予熱層の部分に触媒を充填することにより、反応ガスの予熱を行い反応原料ガス入口部に不活性物質を充填した場合よりも、反応ガスの予熱を行わなくとも昇温が速く、更にはホットスポットの抑制ができることを見出し、本発明に至った。 【0015】すなわち、本発明は、以下の通りである。 (1)固定床多管型反応器を用い、該固定床多管型反応器の各反応管内部に触媒を充填して反応原料ガスを供給しながら気相接触酸化を行う方法において、前記固定床多管型反応器の各反応管内に活性の異なる2以上の触媒層を反応方向に層状に設け、反応原料ガス入口に最も近い触媒層に、隣接する次の触媒層よりも活性の高い触媒層を設けることを特徴とする気相接触酸化方法。 (2)前記触媒層は3層以上であり、反応原料ガス入口に最も近い触媒層以外の触媒層は、反応原料ガス入口側から出口側に向かって活性が高くなるように配置される(1)の気相接触酸化方法。 (3)前記反応原料ガス入口に最も近い触媒層は、反応原料ガスが少なくとも反応管外を流れる熱媒体の温度以上になるように充填されることを特徴とする(1)又は(2)の気相接触酸化方法。 (4)上記(1)〜(3)のいずれかの気相接触酸化方法を用いて、プロパン、プロピレン又はイソブチレンを分子状酸素により酸化して、(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸を製造することを特徴とする(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸の製造方法。 【0016】 【発明の実施の形態】固定床多管型反応器を用いる気相接触酸化反応は、プロパン、プロピレンまたはイソブチレンを複合酸化物触媒の存在下で分子状酸素または分子状酸素含有ガスを用いて(メタ)アクロレイン或いは(メタ)アクリル酸を製造する際に広く用いられる方法である。この反応は、プロパン、プロピレン、又はイソブチレンから(メタ)アクロレインを製造する工程、(メタ)アクロレインから(メタ)アクリル酸を製造する工程をも包含する。 【0017】通常、この反応は、プロパンをMo−V−Te系複合酸化物触媒、あるいはMo−V−Sb系複合酸化物触媒等を用いて気相酸化してアクリル酸を製造する方法、もしくは、プロピレンまたはイソブチレンをMo−Bi系複合酸化物触媒の存在下で酸化して主に(メタ)アクロレインを製造する前段反応と前段反応で生成した(メタ)アクロレインをMo−V系複合酸化物触媒の存在下で酸化して(メタ)アクリル酸を製造する方法が取られる。 【0018】工業化されている気相接触酸化方法の代表的な方式としては、ワンパス方式、未反応プロピレンリサイクル方式および燃焼廃ガスリサイクル方式がある。 【0019】ワンパス方式は、前段反応ではプロピレンと空気とスチームを反応原料ガス入口から混合供給して、主としてアクロレインとアクリル酸に転化させ、出口ガスを生成物と分離することなく後段反応のための固定床多管型反応器の反応管へ供給し、アクロレインをアクリル酸に酸化する方法である。このとき、後段反応で反応させるのに必要な空気およびスチームを前段出口ガスに加えて後段反応へ供給する方法も一般的である。 【0020】未反応プロピレンリサイクル方式は、後段反応の出口で得られたアクリル酸を含有する反応生成ガスをアクリル酸捕集装置に導き、アクリル酸を水溶液として捕集し、該捕集装置より未反応プロピレンを含有する廃ガスの一部を前段反応の反応原料ガス入口に供給することにより、未反応プロピレンの一部をリサイクルする方法である。 【0021】燃焼廃ガスリサイクル方式は、後段反応の出口で得られたアクリル酸を含有する反応生成ガスをアクリル酸捕集装置に導き、アクリル酸を水溶液として捕集し、該捕集装置よりの廃ガスを全量接触的に燃焼酸化させ、含有される未反応プロピレン等を二酸化炭素及び水に主として変換し、得られた燃焼廃ガスの一部を前段反応原料入口ガスに添加する方法である。 【0022】本発明の気相接触酸化方法における反応原料ガスは、上記方式それぞれで反応原料ガス入口に供給されるものが挙げられるが、アクリル酸を製造するために気相接触酸化反応に用いられる反応原料ガスであれば、これらに限らない。 【0023】本発明の気相接触酸化方法に用いられる触媒は、(メタ)アクロレイン又は(メタ)アクリル酸を生成するために用いる固定床多管型反応器の反応管のアクリル酸生成用触媒の充填に用いられることが好ましく、触媒としては具体的に、以下のものが挙げられる。 【0024】アクリル酸を生成するための気相接触酸化反応に用いられる触媒としては、オレフィンから不飽和アルデヒド又は不飽和酸への前段反応に用いられるものと、不飽和アルデヒドから不飽和酸への後段反応に用いられるものがあり、本発明の方法はどちらの反応にも適応できる。 【0025】前段反応に用いられる触媒としては、下記一般式(I)で表されるものが挙げられる。 【0026】 【化1】 MoaWbBicFedAeBfCgDhEiOx (I) (式中、Moはモリブデン、Wはタングステン、Biはビスマス、Feは鉄、Aはニッケルおよびコバルトから選ばれる少なくとも一種の元素、Bはナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムから選ばれる少なくとも一種の元素、Cはアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素、Dはリン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブ、マンガン、ヒ素、ホウ素および亜鉛から選ばれる少なくとも一種の元素、Eはシリコン、アルミニウム、チタニウムおよびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素、Oは酸素であり、a、b、c、d、e、f、g、h、iおよびxはそれぞれMo、W、Bi、Fe、A、B、C、D、EおよびOの原子比を表し、a=12のとき、0≦b≦10、0<c≦10(好ましくは0.1≦c≦10)、0<d≦10(好ましくは0.1≦d≦10)、2≦e≦15、0<f≦10(好ましくは0.001≦f≦10)、0≦g≦10、0≦h≦4、0≦i≦30である。xは各々の元素の酸化状態によって定まる数値である。) 【0027】本発明に用いられる後段反応触媒としては、下記一般式(II)で表されるものが挙げられる。 【0028】 【化2】MoaVbWcCudXeYfOg (II) (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Wはタングステン、Cuは銅、XはMg、Ca、SrおよびBaよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、YはTi、Zr、Ce、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Nb、Sn、Sb、PbおよびBiよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であり、a、b、c、d、e、fおよびgはそれぞれMo、V、W、Cu、X、YおよびOの原子比を示し、a=12とするとき、2≦b≦14、0≦c≦12、0<d≦6、0≦e≦3、0≦f≦3であり、gは各々の元素の酸化状態によって定まる数値である。) 【0029】上記触媒は、例えば、特開昭63−54942号公報に記載される方法により調製可能である。 【0030】本発明で使用する触媒は、押し出し成型法または打錠成型法で成型された成型触媒でもよく、また触媒成分よりなる複合酸化物を、炭化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの不活性な担体に担持した担持触媒でも良い。 【0031】本発明で使用する触媒の形状は、特に制限はなく、球状、円柱状、円筒状、リング状、星型状、不定形などのいずれでも良い。特にリング状触媒を使用するとホットスポット部における蓄熱の防止に効果がある。 【0032】本発明に用いられる触媒の活性は、例えば、上記触媒に不活性物質で希釈する方法、不活性な担体に担持される触媒量を調整する方法、触媒物性(体積、細孔容積、細孔分布等)を調整する方法、焼成温度等の触媒の製造条件により調整する方法等の従来の方法が挙げられる。つまり、触媒の活性は、不活性物質の使用量に反比例する。本発明に用いられる不活性物質は、アクリル酸生成反応条件下で安定であり、オレフィン等の原料物質及び不飽和アルデヒド、不飽和脂肪酸等の生成物と反応性がない材質のものであれば何でも良く、具体的には、アルミナ、シリコンカーバイド、シリカ、酸化ジルコニア、酸化チタン等、触媒の担体に使われるものがよい。また、その形状は触媒と同様に制限はなく、球状、円柱状、リング状、不定形などのいずれでも良い。 【0033】本発明において、固定床多管型反応器とは、一般に工業的に用いられているものであり特に制限はない。 【0034】本発明においては、固定床多管型反応器の反応管に触媒を充填する際に、活性の異なる2以上の触媒層を反応方向に層状に設け、反応原料ガス入口に最も近い触媒層(以下、「第1層」という)に、隣接する次の触媒層(以下、「第2層」という)よりも活性の高い触媒層を設ける。第1層に第2層よりも活性の高い触媒を充填することにより、温度が低い原料ガスでも反応できるようになる。 【0035】従って、固定床多管型反応器の反応管内の第1層の充填層長は、少なくとも反応原料ガス温度が反応管外を流れる熱媒体の温度以上になるのに必要な長さに充填することが好ましい。さらに好ましくは、第1層のピーク温度が第2層のピーク温度と同程度になるよう充填することである。この触媒充填長は、充填される触媒の活性(希釈される場合は、希釈剤を含んだ活性)、反応原料ガス温度、反応温度及び反応条件が決まれば、物質収支及び熱収支計算によって簡単に求められる。反応する条件で、触媒層長と触媒活性の組み合わせを選べばよい。具体的には例えば、第1層の長さは、触媒層の全長の5〜20%が好ましく、10〜20%程度がさらに好ましい。 【0036】また、固定床多管型反応器の反応管内に充填する前記触媒層は3層以上であり、反応原料ガス入口に最も近い触媒層以外の触媒層は、反応原料ガス入口側から出口側に向かって活性が高くなるように配置されることが、ホットスポットの発生及びホットスポット部の蓄熱の抑制することが可能となり、反応が安全かつ効率的に行われ、触媒の寿命を損なうことなく生産性の向上が達成できる。 【0037】触媒層の数としては、その効果を最大にするように適宜決定されるが、触媒層が多すぎると触媒充填作業が煩雑になるなどの新たな問題が発生するので、工業的には3〜5層程度が好ましい。 【0038】また、本発明において各触媒層の触媒組成は、第1層の触媒活性が第2層よりも高く、以下、第2層よりも出口側に向かって高くなっていれば特に制限はなく、同じ組成の触媒を用いても異なった組成の触媒を用いてもかまわない。 【0039】 【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例によって限定されるものではない。 【0040】 【実施例1】プロピレンの気相接触酸化触媒として、特開昭63−54942号公報に開示される方法にて下記組成(原子比)のリング状触媒を調製した。 Mo:Bi:Co:Fe:Na:B:K:Si:O=12:1:0.6:7:0.1:0.2:0.1:18:X但し、Xはそれぞれの金属元素の酸化状態により定まる値である。 【0041】反応管としてはステンレススチール製の二重管構造で内径が27mm、長さ5mのものを用いて、熱媒体としてナイターを用いて均一に温度を制御できるようにした。 【0042】上記方法で調製した触媒を反応管に層高1.5mになるように充填し、その上に触媒70%とアルミナボール30%を体積比で混合したものを層高0.65mになるように、更にその上に触媒60%とアルミナボ−ル40%を体積比で混合したものを層高0.65m充填し、更にその上に触媒80%とアルミナボール20%を体積比で混合したものを0.2m充填した。 【0043】プロピレン8mol%、空気67mol%、水蒸気25mol%からなる200℃の反応原料ガスとしての混合ガスを接触時間3.5秒の条件で、固定床多管型反応器の反応管上方より供給した。また、プロピレン転化率が98%になるようにナイター温度を調節した時の結果を表1に示す。 【0044】 【比較例1】実施例1で調製した触媒を反応管に層高1.5mになるように充填し、その上に触媒70%とアルミナボール30%を体積比で混合したものを層高0.65mになるように、更にその上に触媒60%とアルミナボール40%を体積比で混合したものを層高0.65m充填し、更にその上にアルミナボールを0.2m充填した。実施例1と同じ条件で反応を行い、プロピレン転化率が98%になるようにナイター温度を調節した時の結果を表1に示す。 【0045】 【比較例2】実施例1で調製した触媒を反応管に層高1.5mになるように充填し、その上に触媒70%とアルミナボール30%を体積比で混合したものを層高0.65mになるように、更にその上に触媒60%とアルミナボール40%を体積比で混合したものを層高0.85m充填した。実施例1と同じ条件で反応を行い、プロピレン転化率が98%になるようにナイター温度を調節した時の結果を表1に示す。 【0046】 【表1】
【0047】 【発明の効果】本発明によれば、反応管の管軸方向に複数個分割して形成された触媒層を設け、反応ガス入口部分(第1層)に、この次の層(第2層)よりも活性の高い触媒を充填することにより、ホットスポットを効率良く抑制でき、その結果、過度の酸化反応が抑制され高収率で(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸が得られ、さらに触媒の熱劣化が防止され、触媒寿命が向上し、高い空間速度での反応が可能になり、高生産性が達成されるという効果が得られる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005968 【氏名又は名称】三菱化学株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目5番2号
|
| 【出願日】 |
平成15年1月6日(2003.1.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089244 【弁理士】 【氏名又は名称】遠山 勉 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−261501(P2003−261501A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月19日(2003.9.19) |
| 【出願番号】 |
特願2003−333(P2003−333) |
|