| 【発明の名称】 |
石炭灰を主材としたブロック素材 |
| 【発明者】 |
【氏名】山下 洋
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| 【要約】 |
【課題】年々増加傾向にある産業廃棄物石炭灰、その処理埋設地の確保難にある今日、再生資源としての有効活用が急務である。一方、レンガ業界の衰退から輸入レンガは増加傾向にある。粘土の代替として、石炭灰の使用量を最多に、コスト最少にした園芸用レンガブロックや土木・建築資材のブロック製造素材を開発して、輸入抑制と大量消費により、環境に優しい再生資源の活用で問題を解決しようとするものである。
【解決手段】石炭灰の粒子は、0.1〜200μmの球状でポーラス状でないため、粒子表面とセメントの濡れ性、親和性から強度を増すために、配合比を分析する必要がある。そこで、低コストでレンガ以上の強度を出すために、固化後の構造分析によって、配合比を計算し石炭灰比60%、水粉体比20%のセメント配合が一番条件に適うことを発見し、レンガに勝る強度を特徴とするブロック素材とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 石炭灰にセメントを混ぜレンガ同等以上の強度を特徴とするブロック素材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、火力発電所から排出される産業廃棄物石炭灰のリサイクルで、使用目的に応じた強度、機能を持たせたブロックを製造するための、環境に優しく・安価で実用価値の高い強度をもったブロック素材の材質に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来は、石炭灰をセメント混和材として、粘土代替・路盤材・流動コンクリート等で使用しせいぜい10%程度、混和材として使用されている。従って、石炭灰を資源としての活用より産業廃棄物として処理する程度の利用技術であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】石炭灰は、国内火力から年間約400万トンを下らず排出されており、増加傾向にある化石燃料見直しの今日、環境保全の促進・再生資源の利用と合わせ、従来以上の多様化・高付加価値利用が求められている。一方、衰退産業となったレンガ業界の回復のないままに、海外レンガの輸入は、ガーデニングや寒冷地住宅資材として益々増加をたどる傾向にある。本発明は、粘土代替として、また多様化大量消費材としての配合素材の開発をもって、この課題を解決しようとするものである。 【0004】 【課題を解決する為の手段】石炭灰を最多量使用し、生産コストを最少とする、環境に優しい実用価値の高いブロック素材の開発を以下の様に行なった。 1.実用化素材条件の設定による選定。 1)石炭灰を最多量使用し固化させる安価な硬化剤の選定。 A:人工ポゾランセメント(石炭灰+石灰+水) B:セメント原料(石炭灰+石灰+石膏+水) C:凝結硬化促進剤の添加(石炭灰+石灰+珪酸ソーダ+水) (石炭灰+石灰+石膏+珪酸ソーダ+水) D:モルタル(石炭灰+セメント+水) E:コンクリート(石炭灰+セメント+骨材+水) F:石炭灰+アクリル合成樹脂*コストアップになる接着剤、硬化剤は除外した。 2)ローコスト製造法の選定。 *試験方法(加熱、装置を必要とするものは除外した)。 1パッチ7〜8kgの石炭灰をパッチ缶に入れ、A〜Fの所定量の配合素材を添加し、マゼラーでよく混練した素材を、普通レンガサイズの型枠に入れ天日乾燥させた。凝結硬化促進剤の添加したもので2〜3時間、長いもので2週間程で型だしができた。養生乾燥で材齢28・91日の試料とした。なお、石炭灰+アクリル合成樹脂の試料については、160℃30分、80℃24時間の熱処理をした。(乾燥した試料の着色・耐熱測定のため) 2.硬化・強度試験・走査型電子顕微鏡による評価。 1)前項の試験結果から、モルタルの石炭灰比60%で、天日乾燥方式が一番経済的硬化法である。 2)強度試験と走査型電子顕微鏡による評価。強度試験の結果は次のとおりである。 *普通積みレンガ平均:圧縮強度:280kgf/cm2曲げ強度:88kgf/cm2*石炭灰レンガサイズ:圧縮強度:333kgf/cm2(石炭灰比60%) 曲げ強度: 13kgf/cm2*走査型電子顕微鏡による内部構造観察の評価。 破断面は、石炭灰の球状粒子の表面が現れており、粒子内で破壊した破面は見られない。従って、石炭灰の粒子とセメントが化学的に接合されていない。殆どの配合比において変わらないことから、曲げ強度を必要とする場合、引っ張り強度補強材の添加が必要である。普通積みレンガでは、単純な分離破壊である。 3)強度試験及び内部構造の観察からの選定。 圧縮強度については、石炭灰とセメントの混合割合が、60%:40%のとき最大で、レンガに勝る強度のブロック素材ができることを発見した。また、時間の経過とともに、ポゾラン活性による化学的硬化作用による強度増加がある。(セメント比40%以外では強度は落ちる) 【0005】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態について説明する。 1.石炭灰6kg、セメント4kgの粉体をガロン缶にいれ、マゼラーで攪拌した後、水2lを加え、全体がママコに成らぬようよく練りまぜる。次に、普通積みレンガサイズ、60×100×210mmの型枠に流し込み、常温で麻袋養生7日間の後、型枠から取り出し、天日乾燥する。製作から28日(材齢28日)目の製品測定の結果、積みレンガ以上の圧縮強度が得られ完成する。 測定結果、平均重量:2.30kg、比重:1.825g/cm3圧縮強度:312kgf/cm2、曲げ強度:12.5kgf/cm2石炭灰比:60%、水粉体比:20%である。 *花壇の製作。 レンガブロックをセメントで目地止めし花壇を製作した。乾燥後水性ペンキで塗装し色調・光沢上々の出来であった。圧縮強度のみを必要とする積み・敷きレンガ、インターロッキング等もこの方法で出来る。 2.曲げ強度を必要とするブロックの場合。 強度補強材として、クリンカーアッシュ、使用済脱硫剤等粒子の粗いポーラス状のものや、コークス状に固形した廃材などを石炭灰の代替として、20%〜25%添加するとコンクリートに匹敵した強度のブロックができる。また、廃漁網等のビニロン、ナイロン糸をカッテングして混合しても強度補強になる。 3.護岸・魚礁・消波ブロックの場合。 曲げ強度補強された配合素材に、セメントの20%重量比のゼオライト(石炭灰から作られた人工ゼオライト等)を石炭灰代替として添加することによって、汚水浄化、藻類・海藻着床誘引効果のあるブロックを作ることが出来る。 【0006】 【発明の効果】この発明の素材は、ブロックの強度をレンガ同等乃至はそれ以上にすることが出来る。また、石炭灰の使用率を最大にした配合素材で、強度あるがゆえにレンガに替って用途は多岐に渡り、リサイクル素材として有望である。また、強度補強に使用する混合材も石炭灰の混合したもので相性もよく、また、産業廃棄物の有効利用である。一方、硬化材のセメントには粘土代替として同じ石炭灰を使用している。石炭灰は、また人工ゼオライトに加工出来、ブロック混合材に使用して環境保全、水生態系共生支援としてのブロック製品などにも使用することが出来る。この様に、配合素材の主材や混合材が、産業廃棄物の有効利用である為、材料費が安価で乾燥の為のエネルギーも不要、また色々な用途に多量使用出来る利点があり、環境に優しい資源活用としての効果が大きい素材である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594154886 【氏名又は名称】山下 洋
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| 【出願日】 |
平成13年9月17日(2001.9.17) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−95725(P2003−95725A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月3日(2003.4.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−325675(P2001−325675) |
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