| 【発明の名称】 |
画像記録材料枚葉装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小野 司 【住所又は居所】神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富士写真フイルム株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】単一の持出機構部を用い、かつ単純な移動軌跡で複数のカセットから画像記録材料を持ち出すことができると共に、カセットの配置並びに退避スペースを極力小さくする。
【解決手段】カセットストッカ部11において、複数段のカセットを積み重ねて配置するときに、それぞれのカセット38間で水平方向にオフセットさせた。このオフセット量は、印刷版12を吸盤52で吸着保持し、垂直方向に持ち出すときの印刷版12の移動軌跡に基づいて設定されており、少なくとも吸盤52の垂直方向移動中は、印刷版12が上層側のカセット38と干渉することはなく、特に乳剤面12Aを傷つけることがなく、カセットストッカ部11のスペースを小さくすることができる。また、吸盤52の移動を単純化することができるため、制御系の単純化を図ることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支持体上に画像記録面が設けられた画像記録材料が、前記画像記録面を設置面に対向するように積層されて収容されたカセットを備え、当該カセットに収容されている画像記録材料を次工程へ送り出すための画像記録材料枚葉装置であって、複数のカセットを設置面に対して上下方向に積み重ねて配置するカセットストッカ部と、前記画像記録材料の裏面側を所定のピックアップ位置において持ち出し、かつ持ち出した画像記録材料を表裏反転させる持出機構部、及び前記持出機構部を前記カセットストッカの上方から前記次工程まで前記設置面に対して略水平に移動させる移動機構部を備えた枚葉手段と、を有し、前記枚葉手段による前記画像記録材料の持ち出すための上方開放空間を形成すると共に、前記画像記録材料の持出し、反転、並びに次工程への移動による搬送軌跡と各カセットとが干渉しないように、前記カセットストッカ部のカセットを前記設置面に対して略水平方向にオフセットさせたことを特徴とする画像記録材料枚葉装置。 【請求項2】 前記オフセットが、前記複数のカセットを予め固定的にオフセットさせて配置することを特徴とする請求項1記載の画像記録材料枚葉装置。 【請求項3】 前記オフセットが、通常は複数のカセットを設置面に対してほぼ同一の領域の範囲内で積み重ねておき、ピックアップする画像記録材料が収容されたカセットよりも上層側にあるカセットを設置面に対して、適宜スライド移動させる移動手段であることを特徴とする請求項1記載の画像記録材料枚葉装置。 【請求項4】 前記画像記録材料の間には、前記画像記録材料の画像記録面を保護する合紙が介在されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の画像記録材料枚葉装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に画像記録面が設けられた画像記録材料と、前記画像記録面を保護する薄膜状の合紙とが交互に積層されて収容されたカセットを備え、当該カセットに収容されている合紙を廃棄すると共に、画像記録材料を次工程へ送り出すための画像記録材料枚葉装置に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】支持体上に画像記録面(感光層)が設けられた画像記録材料(印刷版)を用い、この印刷版の感光層としての乳剤面に直接レーザビーム等で画像を記録する技術が開発されてきている(印刷版露光装置)。このような技術では、印刷版への迅速な画像記録が可能となっている。 【0003】印刷版への画像記録の技術を用いる印刷版自動露光装置では、複数枚の印刷版を積層したカセットから当該印刷版を1枚ずつ取り出して(枚葉して)、露光部へ送り込むようにしている。 【0004】ところで、印刷版にはサイズや感光方式、材質等により、複数種類に分類されており、分類された種類毎にカセットに収容されるのが一般的である。この複数のカセットは複数段に積み重ねられている。 【0005】従来、カセットから印刷版を取り出す機構(持出機構部)は単一であるため、カセットを設置面に対して、垂直方向或いは水平方向へ移動させ、取り出すべき印刷版が収容されているカセットの上方のほぼ全領域に空間部を設けるようにしている。 【0006】これにより、他のカセット等と干渉することなく、目的のカセットから印刷版と取り出すことができる。 【0007】しかしながら、カセットを退避するためには、この退避するためのスペースを予め設けておかなくてはならず、装置全体が大型となる。 【0008】これを解消するためには、複数段積まれたカセット間に持出機構部が入り込むことが可能な空間を予め設けておくことで、平面方向のスペースを小さくすることができるが、ピックアップ機構の移動経路が複雑となる。また、持出機構部を複数設けることも考えられるが、装置構成が複雑化することになり、好ましくない。 【0009】本発明は上記事実を考慮し、単一の持出機構部を用い、かつ単純な移動軌跡で複数のカセットから画像記録材料を持ち出すことができると共に、カセットの配置並びに退避スペースを極力小さくすることができる画像記録材料枚葉装置を得ることが目的である。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、支持体上に画像記録面が設けられた画像記録材料が、前記画像記録面を設置面に対向するように積層されて収容されたカセットを備え、当該カセットに収容されている画像記録材料を次工程へ送り出すための画像記録材料枚葉装置であって、複数のカセットを設置面に対して上下方向に積み重ねて配置するカセットストッカ部と、前記画像記録材料の裏面側を所定のピックアップ位置においてとして持ち出し、かつ持ち出した画像記録材料を表裏反転させる持出機構部、及び前記持出機構部を前記カセットストッカの上方から前記次工程まで前記設置面に対して略水平に移動させる移動機構部を備えた枚葉手段とを有し、前記枚葉手段による前記画像記録材料の持ち出すための上方開放空間を形成すると共に、前記画像記録材料の持出し、反転、並びに次工程への移動による搬送軌跡と各カセットとが干渉しないように、前記カセットストッカ部のカセットを前記設置面に対して略水平方向にオフセットさせたことを特徴としている。 【0011】請求項1記載の発明によれば、カセットストッカ部では、カセット同士をオフセット手段によってオフセットして積み重ねている。すなわち、カセットの上方全域を開放空間としているのではなく、上方の一部を露出させているため、平面視では、カセットの外形より若干大きい程度の領域でカセットストッカ部のスペースを確保することができる。 【0012】持出機構部では、画像記録材料の裏面側のピックアップし、表裏反転しながら次工程へ搬送する。これにより、画像記録装置のピックアップ位置は、所謂サイクロイド曲線を描くことになり、この曲線の移動軌跡に応じた画像記録材料全体の持出時の移動軌跡を予め予測し、カセット間のオフセット量を定めることで、必要最小限のオフセット量とすることができる。 【0013】上記によれば、枚葉手段は単一でよく、持出機構部の移動軌跡も積み重ねられたカセットの高さ方向の移動量が異なるものの(この移動量の差はカセット全体を昇降可能とすれば同一とすることも可能)、それ以外の移動軌跡を単一とすることができるため、装置構成を簡略化でき、かつカセットストッカ部のスペースを小さくすることができる。 【0014】請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記オフセットが、前記複数のカセットを予め固定的にオフセットさせて配置することを特徴としている。 【0015】請求項2に記載の発明によれば、カセットを固定的にオフセットして配置した構成であるため、カセットの退避の機構が全く不要となる。 【0016】請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記オフセットが、通常は複数のカセットを設置面に対してほぼ同一の領域の範囲内で積み重ねておき、ピックアップする画像記録材料が収容されたカセットよりも上層側にあるカセットを設置面に対して、適宜スライド移動させる移動手段であることを特徴としている。 【0017】請求項3に記載の発明によれば、複数のカセットを同一の領域の範囲内で積み重ねることで、カセットを安定して保持することができる。また、上から2段目以下の段に配置されたカセットから画像記録材料を持ち出す際には、移動手段によって、持ち出すべき画像記録材料が収容されたカセットよりも上層側のカセットをスライド移動させるが、このときのスライド量は予め定めたオフセット量でよく、カセットストッカ部のスペース(平面的)を必要最小限とすることができる。また、持出機構部においては、各カセットの平面視でのピックアップ位置を同一とすることができる。 【0018】請求項4に記載の発明は、前記請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明において、前記画像記録材料の間には、前記画像記録材料の画像記録面を保護する合紙が介在されていることを特徴としている。 【0019】請求項4に記載の発明によれば、カセット内で積層されている画像記録材料の間には、合紙が設けられており、画像記録面を保護している。次工程には合紙を剥離した状態で送り出す必要があるため、上記枚葉装置には合紙を剥離する機構が設けられており、この合紙剥離機構の設置スペースを確保する上でも、カセットストッカ部のスペース縮小化は効果的である。 【0020】 【発明の実施の形態】図1には、第1の実施の形態に係る印刷版自動露光装置10が示されている。 【0021】この印刷版自動露光装置10は、印刷版12の画像形成層に光ビームを照射して画像を露光する露光部14と、印刷版12を枚葉し、前記露光部14へ搬送する枚葉搬送部15と、の2つのブロックに分かれている。また、この印刷版自動露光装置10によって、露光処理された印刷版12は、印刷版自動露光装置10に隣接した設置された図示しない現像装置へ送り出されるようになっている。 (露光部の構成)露光部14は、印刷版12を周面に巻付けて保持する回転ドラム16を主要部として構成されており、印刷版12は、搬送ガイドユニット18に案内されて、この回転ドラム16の接線方向から送り込まれるようになっている。搬送ガイドユニット18は、給版ガイド20と排版ガイド22とで構成されており、この搬送ガイドユニット18における、枚葉搬送部15との境界側には、搬送ローラ108とガイド板109とが配設されている。 【0022】搬送ガイドユニット18の給版ガイド20と排版ガイド22とは、互いの相対位置関係が横V字型とされ、図1の右端部側の中心として、所定角度回動する構造となっている。この回動によって、給版ガイド20を選択的に前記回転ドラム16に対応させる位置(回転ドラム16の接線方向に配置させる位置)と、回転ドラム16の上方に設けられたパンチャー24への挿入方向位置とに配置することができる。 【0023】前記枚葉搬送部15から送り込まれた印刷版12は、まず、給版ガイド20に案内されてパンチャー24へ送り込まれ、この印刷版12の先端に位置決め用の切欠きを形成する。 【0024】印刷版12は、必要に応じてパンチャー24による処理後、一旦給版ガイド20に戻されることで、回転ドラム16に対応する位置に移動される。 【0025】回転ドラム16は、図示しない駆動手段によって、印刷版12の装着露光方向(図1の矢印A方向)及び装着露光方向と反対方向となる印刷版12の取外し方向(図1の矢印B方向)へ回転される。 【0026】図1に示されるように、露光部14に設けられている回転ドラム16には、外周面の所定の位置に、先端チャック26が取付けられている。露光部14では、この回転ドラム16に印刷版12を装着するときに、先ず、先端チャック26が、搬送ガイドユニット18の給版ガイド20によって送り込まれる印刷版12の先端に対向する位置(印刷版装着位置)で回転ドラム16を停止させる。 【0027】露光部22には、印刷版装着位置で先端チャック26に対向して装着ユニット28が設けられている。先端チャック26は、この装着ユニット28の伸縮ロッド28Aが伸長して一端側が押圧されることにより、回転ドラム16の周面との間に印刷版12の挿入が可能となる。 【0028】露光部14では、印刷版12の先端が先端チャック26と回転ドラム16の間に挿入された状態で、装着ユニット28の伸縮ロッド28Aを引き戻して先端チャック26への押圧を解除することにより、印刷版12の先端を先端チャック26と回転ドラム16の周面との間で挟持して保持する。 【0029】このときに、印刷版12は、先端が回転ドラム16に設けられた位置決めピン(図示省略)に突き当てられて位置決めされる。 【0030】露光部14では、回転ドラム16に印刷版12の先端が固定されると、回転ドラム16を装着露光方向へ回転する。これにより、搬送ガイドユニット18の給版ガイド20から送り込まれる印刷版12は、回転ドラム16の周面に巻き付けられる。 【0031】回転ドラム16の周面近傍には、印刷版装着位置よりも装着露光方向(図1の矢印A方向)の下流側にスクイズローラ30が配置されている。このスクイズローラ30は、回転ドラム16に向けて移動することにより回転ドラム16に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム16へ向けて押圧し、印刷版12を回転ドラム16の周面に密着させる。 【0032】また、露光部14には、先端チャック26よりも回転ドラム54の装着露光方向上流側近傍に後端チャック着脱ユニット32が配置されている。後端チャック着脱ユニット32には、回転ドラム16へ向けて突出されたガイドに沿って後端チャック36が移動するようになっている。 【0033】露光部14では、回転ドラム16に巻き付けた印刷版12の後端が、後端チャック着脱ユニット32に対向すると、後端チャック36を回転ドラム16方向へ移動させて、後端チャック36を回転ドラム16の所定の位置に装着する。これにより、後端チャック36が、回転ドラム16との間で印刷版12の後端を挟持して保持する。 【0034】露光部14では、印刷版12の先端及び後端を回転ドラム16に保持させるとスクイズローラ30を離間させる(図1の鎖線参照)。この後、露光部14では、回転ドラム16を所定の回転速度で高速回転させながら、この回転ドラム16の回転に同期させて、記録ヘッド部37から画像データに基づいて変調した光ビームを照射する。これにより、印刷版12が画像データに基づいて走査露光される。 【0035】露光部14では、印刷版12への走査露光が終了すると、印刷版12の後端を保持している後端チャック36が後端チャック着脱ユニット32に対向する位置で回転ドラム16を一時停止させ、回転ドラム16から後端チャック36を取り外す。これにより、印刷版12の後端が開放される。 【0036】その後、回転ドラム16を印刷版12の取出し方向へ回転させることで、印刷版12は後端側から回転ドラム16の接線方向に沿って、搬送ガイドユニット18の排版ガイド22へ排出され、その後、次工程の現像装置へ搬送される。 (枚葉搬送部の構成)図1に示される如く、枚葉搬送部15には、所定のスペースのカセットストッカ部11が設けられ、装置設置面に対して平行とされたカセット38が設けられている。カセット38は、複数段積み重ねられている。 【0037】ここで、本実施の形態のカセット38は、互いに水平方向にオフセットされた状態で積み重ねられている。このオフセット量は、後述する吸盤52による各カセット38からの印刷版12(及び合紙50)の持出時の移動軌跡に基づいて設定されている。 【0038】枚葉搬送部15は、印刷版12の幅方向に沿って設けられたベースプレート(図示省略)に複数の吸盤52が所定のピッチ間隔で配設されている。吸盤52は複数の系統に分類されている。これにより、印刷版12のサイズに基づいて、系統を選択して吸着機能を持たせることで、印刷版12をバランスよく吸着することができる。 【0039】カセット38の上部には、吸盤52を吊り下げ支持すると共に当該吊り下げ支持する基点70をカセット38の図1の左右方向へ略水平移動可能な移動機構72が設けられている。 【0040】移動機構72は、複数の吸盤52をカセット38の幅方向に沿って支持するプレートと、このプレートが掛け渡される一対のレール(共に図示省略)で構成されている。 【0041】前記吸盤52を支持する基点70は、回動可能とされている。ここで、各カセット38から印刷版12を持ち出す際、吸盤52が取付られるプレートは、レール上における各カセット38の図1の右端部に位置している。 【0042】カセット38には、図2に示される如く、合紙50と乳剤面12Bが下向きとされた印刷版12とが交互に積層されているため、吸盤52は、カセット38内の上層側の合紙50に接触することになる。 【0043】接触した時点で吸盤52に吸着力を持たせると、上層の合紙50はもちろん、その下層の印刷版12にも吸着力が伝えられ、合紙50と印刷版12とが対となって吸着されて、持ち上げられる。なお、図1では、吸盤52の昇降については省略しているが、各カセットの高さ位置まで下降し、各カセット38に設けられたさばき板38Aによって、吸着した合紙50及び印刷版12以外の下層の合紙50又は印刷版12をさばかれた状態で、上端位置まで上昇するようになっている。 【0044】このとき、印刷版12の長さ(図1の左右方向長さ)により、各段のカセット38からの垂直方向の持ち出しにおいて、異なる移動軌跡となる。すなわち、本実施の形態にように3段の場合、最上段のカセット38からの持出時は印刷版12の先端部のみが持ち上げられ、中段のカセット38からの持出時は、印刷版12の2/3程度が持ち上げられ、下段のカセット38からの持出時は、印刷版12が全て吊り下げられた状態となる。 【0045】このような状態で吸盤52を支持するプレートは、基点70を中心に図1の反時計方向へ回転し始め、かつレールに沿ってカセット38の図5の左方向へ移動を開始する。これにより、吸盤52の吸着点は所謂サイクロイド曲線を描きながら移動することになる。 【0046】この移動軌跡に基づいて、各カセット38のオフセット量を設定することで、何れのカセット38から印刷版12(及び合紙50)を持ち出しても、上層側のカセット38と干渉することなく持ち出すことが可能となる。 【0047】なお、印刷版12と上層側のカセット38とは全く干渉しないのが最も好ましいが、カセット38に当接する面が印刷版12の裏面側であるため、カセットストッカ部11の平面視上のスペースを小さくすることを前提とすれば、吸盤52の昇降方向(垂直方向)移動時並びに回転移動時での接触を回避しさえすれば、吸盤52の移動左右方向(水平方向)移動時には多少の接触があってもよい。 【0048】前記吸盤52が180°回転すると、図1の状態では下側が合紙50、上側が印刷版12となって、搬送ローラ108へ受け渡されるようになっている。 【0049】搬送ローラ108の下側のローラ108Aにはベルト56が巻き掛けられている。このベルト56はメッシュ状であり、露光部14の搬送ガイド18近傍に配設された一対のローラ74の右側のローラ74Aにも巻き掛けられている。 【0050】一対のローラ74の下方には、さらに一対のローラ76が設けられ、ベルト56は、この下方のローラ76の右側のローラ76A、並びに一対の小ローラ78のそれぞれに巻き掛けられ、全体として略L字型のループを形成して図1の矢印D方向へ駆動する。 【0051】なお、上方の一対のローラ74の左側のローラ74B及び下方の一対のローラ76の左側のローラ76Bとの間にはガイド板80が設けられている。 【0052】ループが形成されたベルト56の内側には、ファン62が設けられ、ベルト56に載置されており、ベルト56のメッシュ穴を介して、ベルト56面を搬送される合紙50を吸引する。 【0053】この吸引により、合紙50は、印刷版12との密着が解除され、合紙50のみが、上方の一対のローラ74間に案内され、下方の一対のローラ76へと送られて、廃棄される(図1の鎖線矢印E参照)。 【0054】一方、印刷版12は、上方の一対のローラ74の上方を通過し、給版ガイド20へと送り込まれるようになっている(図1の実線矢印F参照)。 【0055】以下に本実施の形態の作用を説明する。 【0056】カセット38から印刷版12を取り出すとき、複数段に重ねられたカセット38の1つを特定する。 【0057】カセット38が特定されると、吸盤52を当該特定されたカセット38の図1の右端部近傍へ位置決めする。 【0058】位置決め後は、吸盤52をカセット38の高さ位置まで下降するが、このとき、それぞれのカセット38の高さ位置が異なるが、それぞれ単純な直線的な移動となる。 【0059】吸盤52が下降すると、当該特定されたカセット38での最上層に位置する合紙50に接触する。この状態で、吸盤52による吸着を開始し、吸盤52は上昇を開始する。この上昇時、吸盤52は、最上層の合紙50と共に、次層の印刷版12を吸着する。 【0060】ここで、カセット38から離脱するとき、吸着された印刷版12に静電気で次層の合紙50又は印刷版12が密着することがある。このとき、カセット38に設けられたさばき板38Aにより、さばかれることで、吸着力を受けている最上層の合紙50と、次層の印刷版12のみがカセット38から持ち出される。 【0061】本実施の形態では、3個のカセット38が積み重ねられており、この3個のカセット38からの印刷版12(及び合紙50)の持ち出し時(吸盤52が元の最上点位置に戻ったとき)の印刷版12(及び合紙50)の移動軌跡が異なる。 【0062】すなわち、最上段のカセット38からの持ち出しは、印刷版12の先端部のみが持ち上げられた状態となりそれ以外はカセット38内で積層されている。この最上段のカセット38からの印刷版12の持ち出しは、特に他のカセット38との干渉はあり得ないため、印刷版12は周囲に干渉することなく露光部14へ送り出される。 【0063】次に、中段のカセット38からの印刷版12の持出しにおいては、上層側(上段)のカセット38が妨げとなり得る。しかし、本実施の形態では、中段のカセット38を前記上層側のカセット38に対してオフセットして配置しているため、吸盤52は、最上段のカセット38からの印刷版12の持出しと同様に垂直方向に昇降させることで、中段のカセット38から印刷版12(及び合紙50)を持ち出すことができる。ここで、吸盤52が元の最上点位置に戻ったとき、印刷版12のほぼ2/3程度が持ち上げられるが、前記オフセットにより上層側のカセット38との干渉はない。 【0064】さらに、下段のカセット38からの印刷馬12の持出しにおいては、上層側(上段及び中段)のカセット38が妨げとなり得る。しかし、本実施の形態では、下段のカセット38を前記上層側のカセット38に対してオフセットして配置しているため、吸盤52は、最上段及び中段のカセット38からの印刷版12の持出しと同様に垂直方向に昇降させることで、下段のカセット38からの印刷版12(及び合紙50)を持ち出すことができる。ここで、吸盤52が元の最上点位置に戻ったとき、印刷版12の全てが吊り下げ状態となり、前記オフセットによる上層側のカセット38との干渉はない。 【0065】吸盤52が印刷版12(及び合紙50)を持ち出し、最上点となると、基点70を中心に180°回転しながら、露光部14方向へ水平移動する。このとき、印刷版12のピックアップ位置(吸盤52の吸着点)は、所謂サイクロイド曲線を描いて移動する。このため、下層側のカセット38から持ち出された印刷版12(及び合紙50)は、自身の腰の強さと共に上層側のカセット38に対して回り込みながら搬送されるため、ほとんど接触することがない。なお、上層側のカセット38と接触するのは、印刷版12の裏面側であるため、多少の接触は許容できる。 【0066】180°回転した印刷版12(及び合紙50)は、搬送ローラ108へ受け渡される。 【0067】ここで、露光部14へは、印刷版12のみを搬送する必要があり、合紙50は不要である。そこで、本実施の形態では、ガイド板109に沿ってベルトコンベアユニット54を設けている。 【0068】このベルトコンベアユニット54のベルト56はメッシュ状であり、無端のループ内に設けたファン62を駆動することで、このファン62に合紙50が吸引される。すなわち、合紙50は印刷版12に対して所謂静電気によって密着しているのみであるため、ファン62の吸引力を受けると、この吸引力が静電気による密着力に勝り、合紙50を印刷版12から剥離することができる。 【0069】剥離した合紙50は、ベルト56の駆動と共に搬送され、図示しない廃棄ボックスへ廃棄される。 【0070】一方、印刷版12は、ガイド板109を略水平に搬送し続け、給版ガイド20へと送り込まれる。 【0071】給版ガイド20上の印刷版12は、回転ドラム16へ送り込まれ、先端チャック26によって印刷版12の先端部が保持され、この状態で回転ドラム12が回転することで回転ドラム16の周面に緊密に巻き付けられ、その後、後端チャック36によって印刷版12の後端が保持されることで、露光のための準備が完了する。 【0072】この状態で、画像データを読み込み、記録ヘッド部37からの光ビームによって露光処理が開始される。露光処理は、回転ドラム16を高速で回転させながら(主走査)、記録ヘッド部37を回転ドラム16の軸線方向へ移動する、所謂走査露光である。 【0073】露光処理が終了すると、搬送ガイドユニット18を切り換え(排版ガイド22を回転ドラム16へ対応させ)、次いで、回転ドラム16に巻きつけた印刷版12を接線方向から排出していく。このとき、印刷版12は、排版ガイド22に送られる。 【0074】印刷版12が排版ガイド22に送られると、搬送ガイドユニット18を切り換え、排版ガイド22を排出口へ対応させ、印刷版12を排出させる。この排出方向には、現像部が設けられており、印刷版12は続けて現像処理される。 【0075】以上説明したように、本実施の形態では、カセットストッカ部11において、複数段のカセットを積み重ねて配置するときに、それぞれのカセット38間で水平方向にオフセットさせた。このオフセット量は、印刷版12(及び合紙50)を吸盤52で吸着保持し、垂直方向に持ち出すときの印刷版12(及び合紙50)の移動軌跡に基づいて設定されており、少なくとも吸盤52の垂直方向移動中は、印刷版12(又は合紙50)が上層側のカセット38と干渉することはなく、特に乳剤面12Aを傷つけることがない。 【0076】また、カセット38の上方全域に亘り空間を設けることがないため、カセットストッカ部11の平面視でのスペースを小さくすることができ、装置全体の設置スペースのコンパクト化を図ることができる。 【0077】さらに、吸盤52等で構成される枚葉搬送部15をカセット38毎に設ける必要がなく、かつ吸盤52の移動を単純化することができるため、制御系の単純化を図ることができる。 【0078】なお、本実施の形態では、3段のカセットをオフセットした状態で固定的に配置したが、図3に示される如く、上段及び中段のカセット38を図1で示したオフセット量分スライド移動可能とし、通常は3段のカセット38を同一領域内で重ねて配置しておき、持ち出すべき印刷版12が収容されているカセット38が特定された時点で、上層側のカセット38をオフセットさせるようにしてもよい。このような、カセットスライド構造とすることで、複数段のカセットを階段状とする必要がなくなるため、上記実施の形態に比べて、実質的にカセットストッカ部11の平面視でのスペースを小さくすることができる。 【0079】なお、上記実施の形態及び変形例において、カセット38を3段としたが、段数は限定されるものでなく、2段又は4段以上であってもよい。 【0080】また、上記実施の形態及び変形例では、ループが形成されたベルト56の内側にファン62を配置し、ファン62の吸引力で合紙50を剥離するようにしたが、図4(A)に示される如く、大小一対のローラ90、92を合紙50側(下側)に配設し、大ローラ90を印刷版12の搬送方向とは逆方向に回転させるとで(図4(B)参照)、一対のローラ90、92間に合紙50を引き寄せ、剥離する構造としてもよい。 【0081】また、カセット38内において、最上層が合紙50の場合に駆動して、カセット38から直接合紙50のみを摘み上げて、装置右側壁へ排出する機構を別途設けてもよい。 【0082】 【発明の効果】以上説明した如く本発明では、単一の持出機構部を用い、かつ単純な移動軌跡で複数のカセットから画像記録材料を持ち出すことができると共に、カセットの配置並びに退避スペースを極力小さくすることができるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
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| 【出願日】 |
平成14年3月6日(2002.3.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−252465(P2003−252465A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月10日(2003.9.10) |
| 【出願番号】 |
特願2002−60354(P2002−60354) |
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