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【発明の名称】 ワンボックスカーのステップ補助装置
【発明者】 【氏名】中井 岩男
【住所又は居所】大阪府寝屋川市仁和寺本町4丁目20番44号 株式会社トヨタテックス大阪内

【要約】 【課題】ステップ部を規格に適合するように改良することによって、ワンボックスカーによるバスの運行を可能にするワンボックスカーのステップ補助装置を提供する。

【解決手段】車輌の側部にスライドドア2が開閉自在に設けられ、スライドドア2の解放により乗降口21を通じて車内への乗降が可能になされたワンボックスカーにおいて、乗降口21の下部には段状のステップ部3が設けられるとともに、ステップ部3の上面にはこのステップ部3よりも奥行きの長い補助ステップ4が上下に回動自在に設けられ、スライドドア2の解放により補助ステップ4がステップ部3の先端から所定の長さ側方へ略水平に突出する乗降位置に配置されるとともに、スライドドア2の閉塞により補助ステップ4が上方に回動して車内に格納される格納位置に配置されるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車輌の側部にスライドドアが開閉自在に設けられ、スライドドアの解放により乗降口を通じて車内への乗降が可能になされたワンボックスカーにおいて、前記乗降口の下部には段状のステップ部が設けられるとともに、該ステップ部の上面にはこのステップ部よりも奥行きの長い補助ステップが上下に回動自在に設けられ、スライドドアの解放により補助ステップがステップ部の先端から所定の長さ側方へ略水平に突出する乗降位置に配置されるとともに、スライドドアの閉塞により補助ステップが上方に回動して車内に格納される格納位置に配置されるように構成されたことを特徴とするワンボックスカーのステップ補助装置。
【請求項2】 前記補助ステップには、前記スライドドアに設けられたガイドローラが転動するガイド路が設けられ、このガイドローラがスライドドアの開閉に連動してガイド路を転動することにより、補助ステップが乗降位置と格納位置に配置されるように構成されたことを特徴とする請求項1記載のワンボックスカーのステップ補助装置。
【請求項3】 前記補助ステップには、前記ガイドローラが前記ガイド路から離脱した際に補助ステップを格納位置で支持する支持ローラが設けられたことを特徴とする請求項2記載のワンボックスカーのステップ補助装置。
【請求項4】 前記スライドドアが自動で開閉する自動式であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のワンボックスカーのステップ補助装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワンボックスカーのステップ補助装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、自家用車の普及に伴ってバスを利用する利用者が減少しており、運営が厳しい状況になっている。しかし、バスの運行を廃止するとこれまで利用していた地域住民の足を奪うことになるため、この打開策としてバスを小型化して少ない経費で運行できるコミュニティーバスが各地域で普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コミュニティーバスは通常専用の小型バスを用いて運行しており、、このような専用の小型バスでは小型バス自体が高価であるために経費節減の障害になっていた。
【0004】そこで、一般に販売されているワンボックスカーを小型バスに改良することで経費の削減を図ることができるものの、バスを運行するに当たってはワンボックスカーを一定の規格に適合させる必要がある。
【0005】具体的には、図4に示すように、例えば乗降口aのステップ部bは一定長さの奥行きを必要としており、一般のワンボックスカーのステップ部bでは奥行きの長さが足らないため規格に適合しなく、バスとしては運行できないという問題があった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ステップ部を規格に適合するように改良することによって、ワンボックスカーによるバスの運行を可能にするワンボックスカーのステップ補助装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のワンボックスカーのステップ補助装置は、車輌の側部にスライドドアが開閉自在に設けられ、スライドドアの解放により乗降口を通じて車内への乗降が可能になされたワンボックスカーにおいて、前記乗降口の下部には段状のステップ部が設けられるとともに、該ステップ部の上面にはこのステップ部よりも奥行きの長い補助ステップが上下に回動自在に設けられ、スライドドアの解放により補助ステップがステップ部の先端から所定の長さ側方へ略水平に突出する乗降位置に配置されるとともに、スライドドアの閉塞により補助ステップが上方に回動して車内に格納される格納位置に配置されるように構成されたものである。
【0008】請求項2に係る発明のワンボックスカーのステップ補助装置は、前記補助ステップには、前記スライドドアに設けられたガイドローラが転動するガイド路が設けられ、このガイドローラがスライドドアの開閉に連動してガイド路を転動することにより、補助ステップが乗降位置と格納位置に配置されるように構成されたものである。
【0009】請求項3に係る発明のワンボックスカーのステップ補助装置は、前記補助ステップには、前記ガイドローラが前記ガイド路から離脱した際に補助ステップを格納位置で支持する支持ローラが設けられたものである。
【0010】請求項4に係る発明のワンボックスカーのステップ補助装置は、前記スライドドアが自動で開閉する自動ドアである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】図1は、ワンボックスカー全体を示す側面図である。
【0013】ワンボックスカー1は、前部が運転席11になされるとともに、後部空間が同乗者席12になされている。
【0014】ワンボックスカー1の側部には、スライドドア2が前後へのスライドにより開閉自在に設けられている。このスライドドア2を解放した部位が乗降口21になされており、当該乗降口21を通じて同乗者席12への乗降が行なわれる。
【0015】そして、上記乗降口21の床面には、図2に示すように段状のステップ部3が設けられるとともに、このステップ部3の上面に補助ステップ4が設けられている。
【0016】具体的には、補助ステップ4は、図3に示すようにその奥行き側の基端部41がヒンジ4aを介してステップ部3の奥部に連結されており、このヒンジ4aにより基端部41を中心にして回動自在に設けられている。
【0017】補助ステップ4は、その奥行き長さがバスとして使用する場合の規格に適合するようにステップ部3よりも長く形成されており、図2に示すようにスライドドア2が解放した状態では、その先端部42がステップ部3の先端から略水平に側方へ突出して配置される。この位置が乗降位置であり、乗降者は当該補助ステップ4を利用して車内への乗降を行なう。
【0018】また、補助ステップ4の先端部42寄りの底面には、ガイド路としてのガイド板5が設けられている。ガイド板5は、前記スライドドア2の開閉時に当該スライドドア2に設けたガイドローラ22が転動する部位であり、後端部分51が上方に湾曲して形成されて補助ステップ4から後方に延長して配置されている。補助ステップ4の底面に配置されたガイド板5の残りの部分52(図3参照)は、上記後端部分51よりも幅広に形成されて且つ後端部分51に対して所定の角度傾斜するようにひねって配置されている。
【0019】一方、ガイドローラ22は、スライドドア2の解放端2aの下部にブラケット(図示省略)を介して水平軸を中心にして回動自在に設けられており、図2に示すようにスライドドア2を解放して補助ステップ4が搭乗位置にある状態では、前記ガイド板5の後端部分51の先端に下方から当接している。
【0020】このガイドローラ22は、例えばベアリングが用いられており、ベアリングの内輪がスライドドア2側に支持されて、外輪がガイド板5を転動するようにしている。本実施の形態では、スライドドア2の下端部のスライドを案内するスライドローラのブラケットを兼用して上記ガイドローラ22を支持している。
【0021】また、前記補助ステップ4の先端部42の前端には支持ローラ43が設けられている。支持ローラ43は、補助ステップ4の奥行き方向と同じ方向に支持された軸部44を中心にして回動自在に設けられている。
【0022】この支持ローラ43は、スライドドア2を閉めた時に、スライドドア2の内面下端部に当接して補助ステップ4を格納位置で支持するためのものである。支持ローラ43は、前記ガイドローラ22と同様に例えばベアリングが用いられており、ベアリングの内輪が補助ステップ4側に支持されて、外輪がスライドドア2内面の当接部位を転動するようにしている。なお、支持ローラ43が転動するスライドドア2の部位には、図3に示すように支持ローラ43が円滑に転動できるとともに、内面の内装を傷付けないように支持プレート23が配設されている。
【0023】さらに、前記ステップ部3の上面には、図3に示すように補助ステップ4が格納位置から乗降位置に配置される際に、補助ステップ4とステップ部3との衝撃を緩和するゴムなどの弾性部材31が設けられている。
【0024】そして、前記スライドドア2は、運転席等に設けられた操作スイッチにより自動的に開閉する自動ドアになされている。
【0025】次に、スライドドア2の開閉に伴う補助ステップ4の動作について説明する。
【0026】まず、図2に示す状態では、スライドドア2が解放して補助ステップ4が乗降位置に配置されていることから、ステップ3上において当該ステップ3の先端部よりも側方に突出して乗降時の奥行き長さを規格に適合するようになされており、乗降者はこの補助ステップ4を利用して車内への乗降を行なう。
【0027】そして、乗降が完了するとスライドドア2を閉じる動作に連動して補助ステップ4が格納位置に配置される。具体的には、スライドドア2を開いた状態では、ガイドローラ22はガイド板5の後端部分51の先端に下方から当接している。この状態からスライドドア2を閉じていくとガイドローラ22が湾曲して形成された後端部分51の下面を前方に向かって転動し、続いてガイド板5の前側の部分52を転動していく。
【0028】このガイドローラ22の移動により、補助ステップ4は、スライドドア2が閉じるのに従って基端部41を中心にして上方に徐々に回動し、傾斜した状態となってステップ部3上において徐々に車内に入っていき図3に示す格納位置に配置される。
【0029】この際、ガイド板5の前側の部分52は後端部分51に対してひねってあるため、補助ステップ4の上方への回動に対してもガイドローラ22がガイド板5上を円滑に転動することができる。
【0030】そして、スライドドア2が閉じる手前でガイドローラ22がガイド板5の前端部から離脱し、この後は支持ローラ43がスライドドア2の内面の支持プレート23を転動する。従って、ガイドローラ22がガイド板5から離脱した後は、支持ローラ43により補助ステップ4を格納位置に保持してスライドドア2が閉じられ、スライドドア2を閉じた状態では補助ステップ4が車内に配置される。
【0031】また、上述のようにして閉じたスライドドア2を開く場合には、ガイドローラ22による上述と逆の動作によって補助ステップ4が格納位置から乗降位置に配置される。この際、補助ステップ4は弾性部材31により衝撃が緩和されてステップ部3上に円滑に配置される。
【0032】このようにスライドドア2の開閉動作に連動して補助ステップ4を乗降位置と格納位置に配置できるので、ワンボックスカー1のステップの奥行き長さをバスとして運行できる規格に適合させることができ、市販のワンボックスカー1を改良して例えばワンマン路線バスの運行を可能にすることができ、経費を大幅に削減することができる。
【0033】また、スライドドア2の開閉に従ってガイドローラ22と支持ローラ43との転動により補助ステップ4を回動させるため、補助ステップ4を円滑に動作させることができる。これによりスライドドア2の自動開閉力で十分に補助ステップ4を作動させることができる。
【0034】なお、本実施の形態では、スライドドア2を自動的に開閉する自動式のもので説明したが、スライドドア2は手動で開閉する手動式のものであってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、スライドドアの開閉動作に連動してステップ部よりも奥行きの長い補助ステップを回動させて乗降位置と格納位置に配置することで、ワンボックスカーのステップの奥行き長さをバスとして運行できる規格に適合させることができ、経費を大幅に削減することができる。
【0036】また、スライドドアの開閉に従ってガイドローラと支持ローラとの転動により補助ステップを回動させるため、簡易な構造で当該補助ステップを円滑に動作させることができ、これによりスライドドアの自動開閉力でも十分に補助ステップを作動させることができる。
【出願人】 【識別番号】598087427
【氏名又は名称】株式会社トヨタテックス大阪
【住所又は居所】大阪府寝屋川市仁和寺本町4丁目20番44号
【出願日】 平成13年11月15日(2001.11.15)
【代理人】 【識別番号】100075502
【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 義朗
【公開番号】 特開2003−146138(P2003−146138A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−350582(P2001−350582)