| 【発明の名称】 |
回転ダンパ及びアシストグリップ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】柴尾 雅春 【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内
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| 【要約】 |
【課題】回動部材に減衰力を付与することのできる回転ダンパ及びアシストグリップ装置を提供すること。
【解決手段】カム部材11と、該カム部材11を所定方向へ付勢する弾性部材12と、前記カム部材11及び弾性部材12を収納する有底の収納ケース13とを備えた回転ダンパであって、前記カム部材11は、前記収納ケース13の軸線方向にのみ移動可能に支持されたので、部品点数の削減と作業性の向上を達成することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する有底収納ケースとを備えた回転ダンパであって、前記カム部材は、前記収納ケースの軸線方向にのみ移動可能に支持されたことを特徴とする回転ダンパ。 【請求項2】 前記カム部材は、側端面にカム面が形成され、前記弾性部材によりカム面が突出する方向に付勢されたことを特徴とする請求項1に記載の回転ダンパ。 【請求項3】 前記カム部材は、前記収納ケースに回転不能に収納されたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転ダンパ。 【請求項4】 前記カム部材及び収納ケースは、軸挿通用の孔を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の回転ダンパ。 【請求項5】 カム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する両端の開口した収納ケースとを備えた回転ダンパであって、前記カム部材は、前記収納ケースの両端にそれぞれ軸線方向にのみ移動可能に支持されたことを特徴とする回転ダンパ。 【請求項6】 回転可能に軸支されたアシストグリップを復帰位置へ付勢するアシストグリップ装置であって、前記アシストグリップの支持凹部にカム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する収納ケースとを備え、前記カム部材は、前記収納ケースの軸線方向にのみ移動可能に支持され、引き出された前記アシストグリップを復帰方向へ付勢する回転ダンパを具備したことを特徴とするアシストグリップ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、回動運動する部材に弾性部材により減衰力を付与する回転ダンパ、及びこの回転ダンパを使用したアシストグリップ装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図13は、従来の回転ダンパの一例を示す説明図である。ここで、回転ダンパは、軸1に係合面を対向し且つ一定間隔を有して固着された一対の第1カム2、2と、この第1カム2の内側にあって第1カムと傾斜面3aで夫々係合し、且つ弾性部材4により外方へ付勢された一対の第2カム3、3とから構成されている。 【0003】このような構成を有する回転ダンパにおいて、第2カム3は図外の固定手段により回動不能であるとともに、軸線方向に摺動可能に支持されており、軸1を矢印A方向に回動すると、傾斜面の働きにより第2カム3、3が互いに弾性部材4のバネ力に抗して近づく。このバネ力によって軸1の回動に制限を加えることができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した構成の従来の回転ダンパは、部品点数が多いとともに、個々の構成部品がユニット化されていないために、組み付ける場合の作業性が悪く、多大なスペースを必要とした。また、組み付けに際して、回転方向にずれて、誤組み付けや、トルク伝達不良を生じる虞が存在した。 【0005】本発明は、上記実情に鑑み提案されたもので、一つのケース内にコンパクトに収納し、組み付け性に優れた回転ダンパを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、カム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する有底収納ケースとを備えた回転ダンパであって、前記カム部材は、前記収納ケースの軸線方向にのみ移動可能に支持されたことを特徴としている。 【0007】また、請求項2に記載の発明において、前記カム部材は、側端面にカム面が形成され、前記弾性部材によりカム面が突出する方向に付勢されたことを特徴とするものである。 【0008】また、請求項3に記載の発明において、前記カム部材は、前記収納ケースに回転不能に収納されたことを特徴とするものである。 【0009】また、請求項4に記載の発明において、前記カム部材及び収納ケースは、軸挿通用の孔を有することを特徴とするものである。 【0010】また、請求項5に記載の発明において、カム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する両端の開口した収納ケースとを備えた回転ダンパであって、前記カム部材は、前記収納ケースの両端にそれぞれ軸線方向にのみ移動可能に支持されたことを特徴とするものである。 【0011】また、請求項6に記載の発明において、回転可能に軸支されたアシストグリップを復帰位置へ付勢するアシストグリップ装置であって、前記アシストグリップの支持凹部にカム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する収納ケースとを備え、前記カム部材は、前記収納ケースの軸線方向にのみ移動可能に支持され、引き出された前記アシストグリップを復帰方向へ付勢する回転ダンパを具備したことを特徴とするものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る回転ダンパを示す縦断面図、図2は、本発明の回転ダンパの分解斜視図である。 【0013】ここで、回転ダンパ10は、カム部材11と、このカム部材11を所定方向へ付勢する弾性部材(コイルスプリング)12と、前記カム部材11及び弾性部材12を収納する有底の収納ケース13とを備えるとともに、カム部材11は、前記収納ケース13の軸線方向にのみ移動可能に支持されている。 【0014】図1において、カム部材11は、略円筒状をしており、上面にヘリカル状のカム面11aを有している。カム面11aは、A点で低く、B点で最高位置となる(図10参照)。また、カム面11aの中央には、軸挿通用の挿通孔11bが形成されている。更に、カム部材11の側壁には、係止片11cが形成されている。この係止片11cは、三方向を切欠いて形成されており、外周方向に突出した係合突起11dを有している。本実施の形態において、係止片11cは、対向した位置にそれぞれ配設されている。また、側壁は、切欠き部11eを有している。 【0015】弾性部材12は、本実施の形態において圧縮コイルスプリングから構成されており、カム部材11の挿通孔11bより大きな巻径を有している。収納ケース13は、有底の筒状をしており、側壁に回り止め用の突起14が形成されている。また、突起14は、収納ケース13の長手方向に延設されている。収納ケース13の内径は、前記カム部材11が挿通可能な寸法に設定されている。更に、収納ケース13は、側壁に前記カム部材11に形成された係止片11cの係合可能な切欠き部15を有している。また、収納ケース13は、中央に底壁13aから立ち上がった小筒部16を有している。小筒部16の外径は、カム部材11の挿通孔11bより小さく形成され、これと挿通可能となっている。 【0016】次に、以上のように構成された各部材の組立について説明する。先ず、収納ケース13の小筒部16に開口した上面からコイルスプリング12を挿通する。次に、カム部材11を側壁に形成された係止片11cの位置と切欠き部15の位置が一致するようにして挿入する。係止片11cに形成された係合突起11は、挿入の際、収納ケース13の内周面に当接することにより、一旦後退するが切欠き部15に至ると弾性力によって復帰し、切欠き部15から外周方向へ突出する。この突出により、カム部材11は収納ケース13から抜け止めされる。また、カム部材11の挿入に際して、コイルスプリング12が圧縮されて、上に押し上げる付勢力を付与する。更に、カム部材11の縦寸法は、収納ケース13の縦寸法より短いので、カム部材11をさらに押し込むことができる。 【0017】次に、以上のように構成された本発明に係る回転ダンパ10の動作について説明する。先ず、突起14により回動しないように取り付けられた回転ダンパ10は、図外の支持軸が小筒部16に挿入される。また、この支持軸に回動可能に取り付けられた回動部材がカム面11aに当接しつつ回転する際に、カム面のA点からB点に向かうに従ってカム部材11が弾性部材12のバネ力に抗して押し下げられる。つまり、カム面11aに当接しつつ回転する回動部材は、回動するにしたがって強い押圧力を受け、弾性部材による減衰力を受ける。また、回転ダンパは、一体的にコンパクト形成されたので、組み付けも容易である。 【0018】図3(a)は、本発明の回転ダンパの他の実施例を示す縦断面図である。本実施の形態において、回転ダンパ20は、カム部材21と、このカム部材21を所定方向へ付勢する弾性部材22と、前記カム部材21及び弾性部材22を収納する両端の開口した収納ケース23とを備え、前記カム部材21は、収納ケース23の両端にそれぞれ軸線方向にのみ移動可能に支持されている。 【0019】ここで、カム部材21は、略円筒状をしており、上面にヘリカル状のカム面21aを有している。カム面21aは、第1の実施の形態と同様にA点で低く、B点で最高位置となる。また、カム面21aの中央には、軸挿通用の挿通孔21bが形成されている。更に、カム部材21の側壁には、係止片21cが形成されている。この係止片21cは、周囲三方向を切欠いて形成されており、外周方向に突出した係合突起21dを有している。本実施の形態において、係止片21は、対向した位置にそれぞれ配設されている。 【0020】弾性部材22は、本実施の形態において圧縮コイルスプリングから構成されており、カム部材21の挿通孔21bより大きな巻径を有している。収納ケース23は、両端の開放した筒状をしており、側壁に回り止め用の突起(図示せず)が形成されている。収納ケース23の内径は、前記カム部材21が挿通可能な寸法に設定されている。更に、収納ケース23は、側壁に前記カム部材21に形成された係止片21cの係合可能な切欠き部25を有している。また、収納ケース23は、中央に小筒部26を有しており、支持腕23aで固定支持されている。小筒部26の外径は、カム部材21の挿通孔21bより小さく形成され、これと挿通可能となっている。 【0021】次に、以上のように構成された各部材の組立について説明する。先ず、収納ケース23の一方の開口部からカム部材21を挿入し、係合突起21dを収納ケース23の切欠き部25に係合させる。次に、他方の開口部から、小筒部26及び弾性部材22を収納ケース23内に収納する。更に、もう一つのカム部材21を挿入する。挿入の際、収納ケース23の内周面に当接することにより、一旦後退するが切欠き部25に至ると弾性力によって復帰し、切欠き部25から外周方向へ突出する。この突出により、カム部材21は収納ケース23から抜け止めされる。また、カム部材21の挿入に際して、コイルスプリング12が上下のカム部材21により圧縮されて、両方向に押し出す付勢力を付与する。更に、カム部材21を2個並べた縦寸法は、収納ケース23の縦寸法より短いので、カム部材21をさらに押し込むことができる。 【0022】以上のように構成した場合、収納ケース23の両面にカム部材21を配設したので、制動減衰を加える部材に取り付ける際の自由度を更に増すことができる。また、取り立てに際して、誤って組み付ける虞がない。 【0023】図3(b)は、本発明のその他の実施例を示す縦断面図である。本実施例は、図3(a)に示す例と略同じであるが、小筒部が存在しない代わりにカム部材21の内側面にスプリングの端部を案内するためのガイド部21fが形成されている。 【0024】以上のように構成した場合、スプリングを案内するための小筒部が必要なくなり、部品点数の削減を達成することができる。 【0025】図4は、本発明の回転ダンパを使用したアシストグリップ装置を示す分解斜視図、図5は、本発明のアシストグリップのベース部を示す要部拡大斜視図、図6は、本発明のアシストグリップに取り付けられた状態を示す回転ダンパの説明図、図7は、同アシストグリップと回転ダンパとの関係を示す説明図である。ここで、アシストグリップ装置27は、回転可能に軸支されたアシストグリップ27aを復帰位置へ付勢するもので、前記アシストグリップ27aの支持凹部28に前述したカム部材11と、該カム部材11を所定方向へ付勢する弾性部材12と、前記カム部材11及び弾性部材12を収納する収納ケース13とを備え、前記カム部材11は、前記収納ケース13の軸線方向にのみ移動可能に支持され、引き出された前記アシストグリップ27aを復帰方向へ付勢する回転ダンパを具備している。 【0026】また、アシストグリップ27aは、支持凹部28に固定溝29を有しており、この固定溝29に回転ダンパ10の外周面に形成された突起14を係合させて、収納ケース13をアシストグリップ27aと一体的に回動させる。また、図5、6に示すように、車体側に固定されるベース30には、回転ダンパ10を支持する支持軸の挿通される軸穴30aを有するとともに、この軸穴30aの周囲に突起30bが形成されている。 【0027】図4,6に示すように回転ダンパ10は、ベース30の腕30d間に載置され、カム面11aがベース30の突起30bに当接するように配設されている。また、ベース30は、その基端部30cにより車体に固定される。ここで、図8は、アシストグリップ未使用時の回転ダンパの状態を示す説明図、図9は、アシストグリップ使用時の回転ダンパの状態を示す説明図、図10は、カム部材の展開図、図11は、アシストグリップ未使用時の回転ダンパの状態を示すX方向矢視図、図12は、アシストグリップ使用時の回転ダンパの状態を示すY方向矢視図である。 【0028】図8に示す状態では、アシストグリップ27aは、未使用の状態であり、ベース30の腕30dに形成された突起30bがカム面11aの一番低いA位置にある。これは、図11に対応する。この状態では、アシストグリップ27aは、殆どカム面11aから付勢力を受けることはない。 【0029】次に、アシストグリップ27aを順次引き出して行くと、回転ダンパ10がアシストグリップと共に回動し、ベースの突起30bがカム面の高い位置と当接し、徐々に強い付勢力を受ける。図9に示す状態は、ベースの突起30bがカム面の最も高い位置と当接している状態である。アシストグリップ27aは、最も開成された状態で、図12に該当する。アシストグリップ27aは、約120〜130°の角度開く。この状態で手をアシストグリップから離すと、回転ダンパ10の付勢力により、当初の位置に復帰する。 【0030】以上のように構成したアシストグリップ装置は、自動車内のアシストグリップにスプリングによる減衰力を付与することができる。つまり、部品点数の削減に伴う製造コストの低減と、作業性の向上を達成することができる。 【0031】なお、以上の実施例では、回転ダンパを自動車内のアシストグリップ装置に使用した例について説明したが、これに限ることなく他の開閉運動を行う部材のダンパとして使用することができる。 【0032】 【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、以下に説明するような効果を奏することができる。 【0033】請求項1に記載の発明では、カム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する有底収納ケースとを備えた回転ダンパであって、前記カム部材は、前記収納ケースの軸線方向にのみ移動可能に支持されたものである。 【0034】このような構成としたことによって、回動部材の回動に伴ってカム面が押圧され、弾性部材からの反撥力によって減衰力を得ることができる。 【0035】また、請求項2に記載の発明において、前記カム部材は、側端面にカム面が形成され、前記弾性部材によりカム面が突出する方向に付勢されたので、回動部材の回転運動を弾性部材を収縮させる直線運動に変換することができる。 【0036】また、請求項3に記載の発明において、前記カム部材は、前記収納ケースに回転不能に収納されたので、回動部材の回転運動を弾性部材を収縮させる直線運動に変換することができる。 【0037】また、請求項4に記載の発明において、前記カム部材及び収納ケースは、軸挿通用の孔を有するので、この軸挿通用の孔に支持軸を挿通して使用することができる。 【0038】また、請求項5に記載の発明において、カム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する両端の開口した収納ケースとを備えた回転ダンパであって、前記カム部材は、前記収納ケースの両端にそれぞれ軸線方向にのみ移動可能に支持されたので、回動部材の回動に伴った一層強力な減衰力を得ることができる。 【0039】また、請求項6に記載の発明において、回転可能に軸支されたアシストグリップを復帰位置へ付勢するアシストグリップ装置であって、前記アシストグリップの支持凹部にカム部材と、該カム部材を所定方向へ付勢する弾性部材と、前記カム部材及び弾性部材を収納する収納ケースとを備え、前記カム部材は、前記収納ケースの軸線方向にのみ移動可能に支持され、引き出された前記アシストグリップを復帰方向へ付勢する回転ダンパを具備したので、部分点数の削減及び組立工数の大幅な削減を実現することができる。また、一体的でコンパクトに構成されたので、組み付けの際に部材が回転方向にずれたりして、トルク伝達不良等の不都合を生じる虞がない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135209 【氏名又は名称】株式会社ニフコ 【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1
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| 【出願日】 |
平成14年2月14日(2002.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082669 【弁理士】 【氏名又は名称】福田 賢三 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−237447(P2003−237447A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月27日(2003.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2002−36248(P2002−36248) |
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