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【発明の名称】 自動車用シート
【発明者】 【氏名】井上 祐一
【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシン精機株式会社内

【氏名】柴田 真理子
【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシン精機株式会社内

【要約】 【課題】自動車用シートにおいて、後席にウォークスルーする時にアームレストがひっかかり等の障害とならないシートを提供するとともに、アームレストの格納位置と使用位置の切替操作に必要なスペースが少ない自動車用シートを提供すること。

【解決手段】自動車用シート10は、スライド可能に設けられるシートサイド部材3に連結されるシートクッション2と、シートサイド部材3に前傾及び後傾可能に支持され、アームレスト4が格納される凹部1aが背面側方部に形成されるシートバック1と、前記アームレスト4の使用時は、前記アームレスト4を前記シートバック1側方にスライドさせ上方へ回動し固定すると共に、前記アームレスト4を使用しない時は、前記アームレスト4を前記凹部1aに格納し、前記アームレスト4と前記シートバック1を連結するヒンジ機構5とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スライド可能に設けられるシートサイド部材に連結されるシートクッションと、前記シートサイド部材に前傾及び後傾可能に支持され、アームレストが格納される凹部が背面側方部に形成されるシートバックと、前記アームレストの使用時は、前記アームレストを前記シートバック側方にスライドさせ上方へ回動し固定すると共に、前記アームレストを使用しない時は、前記アームレストを前記凹部に格納し、前記アームレストと前記シートバックを連結するヒンジ機構とを備えることを特徴とする自動車用シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用シートに関し、特に詳述すれば、シートバックにアームレストを格納する自動車用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用シートにおいては、例えば前席から後席にウォークスルーする時に、前席のアームレストが邪魔となってひっかり等の障害となることがあった。この問題を解決するために従来技術として、特開平11−178674号公報に開示される技術がある。これは、シートクッション部に設けられてシートクッション部の側部から収納される収納位置とシートクッション部上に起立される使用位置とに切替可能なアームレストと、アームレストを上端側に固定する支持板と、シートクッションの下面側に設けられて支持板の下端側を横方向へ摺動可能かつ回動自在に連結するガイド手段と、支持板をガイド手段を介してシートクッション部の側面に沿って起立した立設位置に解除可能にロックしておくためのロック手段とを有する自動車用シートであって、アームレストが支持板を立設位置にすることにより使用位置に供されると共に、支持板をガイド手段を介してシートクッション部の下面側に押し入れることにより収納位置に配置されるものである。
【0003】しかしながら上記従来技術においては、使用時にアームレストをシートクッション下部より横方向へ引き出し起立させるためのスペースが必要であり、またこれらの操作が複雑であるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、前述の自動車用シートを考慮し、後席にウォークスルーする時にアームレストがひっかかり等の障害とならないシートを提供するとともに、アームレストの格納位置と使用位置の切替操作に必要なスペースが少ない自動車用シートを提供することを解決すべき技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため本発明にて講じた技術的手段は、スライド可能に設けられるシートサイド部材に連結されるシートクッションと、前記シートサイド部材に前傾及び後傾可能に支持され、アームレストが格納される凹部が背面側方部に形成されるシートバックと、前記アームレストの使用時は、前記アームレストを前記シートバック側方にスライドさせ上方へ回動し固定すると共に、前記アームレストを使用しない時は、前記アームレストを前記凹部に格納し、前記アームレストと前記シートバックを連結するヒンジ機構とを備える構成としたことである。
【0006】以上の如く、本発明にて講じた技術的手段によれば、アームレストは使用しない時、シートバックの背面側方部に形成される凹部に格納されることによって、ひっかかり等の障害を無くすことができる。また、アームレストの格納位置と使用位置の切替操作に必要なスペースを少なくすることができる。また、シートバックの表面とアームレストの表面が面一になるように格納され、未使用時にシートバックの見栄えを向上させることができる。
【0007】
【実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図1乃至図5に基づき説明する。本発明の一例の自動車用シート10は、図1に示す如く、図示しない床面にスライド可能に設けられたシートサイド部材3に周知のリクライニング機構を介して前傾及び後傾可能に支持され、アームレスト4が格納される凹部1aが背面後方部に形成されたシートバック1と、シートサイド部材3に連結されたシートクッション2と、シートバック1の背面側方部の凹部1aに格納されるアームレスト4と、アームレスト4とシートバック1を連結するヒンジ機構5とから構成される。
【0008】図1は、アームレスト4の格納状態を示す。アームレスト4はシートバック1の背面側方部に形成された凹部1aの上方に配設されシートバック1とアームレスト4を連結するヒンジ機構5によりアームレスト4の上方部を回動可能に軸支され凹部1aに格納されている。
【0009】図2は、アームレスト4の使用状態を示す。アームレスト4はヒンジ機構5の軸方向(シートバック側方)にスライドされ、上方へ略90°回動され、図3乃至図5に示すヒンジ機構5により固定されている。なお、アームレスト4が使用されない時は、アームレスト4はヒンジ機構5のロックが解除され、下方へ略90°回動され、シートバックの表面とアームレストの表面が面一になるように凹部1aに格納されている。
【0010】図3乃至図5は、ヒンジ機構5を示す。ヒンジ機構5は摺動部材5aと摺動部材5aを支持する支持部材5bからなる。摺動部材5aは略円柱状であり、一端側をアームレスト4のアームレスト芯材4aに固定されていて、他端側には表面が球面を呈する突部5h1,5h2が図示しないスプリングにより付勢され径方向に移動可能に、摺動部材5aの径方向の相対位置に配設されている。摺動材5aの周上には、軸方向に垂直な断面が矩形の角柱部5fが摺動材5aと一体に摺動材5aの長さのほぼ4分の1の長さでアームレスト4側端部に延在している。支持部材5bは略円筒状であり、図示しないシートバックフレームに固定されていて、内周部には、支持部材5bの軸心を通って床面と垂直な位置及び平行な位置に、軸方向に垂直な断面が矩形の溝部5c,5dが支持部材5bの軸方向にそれぞれ延在している。支持部材5bのアームレスト4と反対側の端部側の内周部には、突部5h1,5h2が勘合する表面が凹面を呈する凹部5j1,5j2が径方向の相対位置に形成されるとともに、アームレスト4の横方向の略幅の長さ分アームレスト側に凹部5j1,5j2に対して略90°回転した径方向の相対位置に凹部5k1,5k2が形成されている。
【0011】以上のように構成した本実施形態の自動車用シートの作用を説明する。
【0012】アームレスト4は格納状態から使用状態への切替操作により、図1に示す格納されている状態から、突部5h1,5h2がスプリングの付勢力により凹部5j1,5j2に係合している状態であるロックが解除され、側方へ引き出すことによって、アームレスト4と一体になっている摺動部材5aが支持部材5bの内周部をスライドし引き出される。アームレスト4は角柱部5fが溝部5cから全て引き出され回動可能となり、アームレスト4は90°上方に回動される。アームレスト4は、角柱部5fが溝部5dと同じ高さになったときシートバック側にスライドされ溝部5dに勘合され、使用位置に固定される。このとき、アームレスト4は、突部5h1,5h2がスプリングの付勢力により凹部5k1,5k2に係合し、ロックされる。
【0013】次に、アームレスト4は使用状態から格納状態への切替操作により、突部5h1,5h2がスプリングの付勢力により凹部5k1,5k2に係合している状態であるロックが解除され、側方へ引き出される。アームレスト4は角柱部5bが溝部5dから全て引き出され回動可能となり、アームレスト4は90°下方に回動される。アームレスト4は、角柱部5aが溝部5cと同じ高さになったときシートバック側にスライドされ溝部5cに勘合され、アームレスト4と一体になっている摺動部材5aが支持部材5bの内周部をスライドし格納位置に固定される。このとき、アームレスト4は、突部5h1,5h2がスプリングの付勢力により凹部5j1,5j2に係合し、ロックされる。
【0014】
【発明の効果】 上記したように本発明の自動車用シートによれば、アームレストは使用されない時、シートバックの背面側方部に形成される凹部に格納されることによって、ひっかかり等の障害を無くすことができる。また、アームレストの格納位置と使用位置の切替操作に必要なスペースを少なくすることができる。また、シートバックの表面とアームレストの表面が面一になるように格納され、未使用時にシートバックの見栄えを向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
【住所又は居所】愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地
【出願日】 平成14年1月21日(2002.1.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−212022(P2003−212022A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−11415(P2002−11415)