| 【発明の名称】 |
車両用シート |
| 【発明者】 |
【氏名】上田 浩司 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【氏名】金子 和之 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】左右のシートクッション85,86に左右のシートバック87,88をそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション85,86及びシートバッグ87,88を左右独立して車両70後方に回転させるために左右のシートクッション85,86に支持軸83を設け、この支持軸83廻りに回転させたシートクッション85,86及びシートバッグ87,88を車体フロア72の凹部78に収納する形式の車両用シートであって、支持軸83を、車体フロア72に設け、凹部78の縁部76,77近傍で支持した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右のシートクッションに左右のシートバックをそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション及びシートバッグを左右独立して車両後方に回転させるために左右のシートクッションに支持軸を設け、この支持軸廻りに回転させたシートクッション及びシートバッグを車体フロアの凹部に収納する形式の車両用シートであって、前記支持軸を、前記車体フロア面近傍若しくは前記凹部内に設け、この凹部の縁部近傍で支持したことを特徴とする車両用シート。 【請求項2】 前記支持軸にベアリングの内筒を嵌め、前記ベアリングの外筒を保持部材を介して前記左右のシートクッション側に固定し、前記支持軸の端部を前記車体フロア面の側方若しくは前記凹部内の側方に固定したことを特徴とする請求項1記載の車両用シート。 【請求項3】 シートクッションにシートバックを折畳み、折畳んだシートクッション及びシートバックを車両後方に回転させ、車体フロアに設けた凹部にシートクッション及びシートバックを収納する形式の車両用シートにおいて、シートクッションの前部下面から前記車体フロアのストライカに固定するロック部材若しくは前記車体フロアに突き当てる支持部材を前後にスイング自在に垂下させ、前記シートクッションの後部を前記車体フロアのブラケットに回転自在に取付け、これらのブラケットとロック部材若しくは支持部材との間をリンクやケーブルで結ぶことで前記シートクッションを後方に回転させるときにロック部材若しくは支持部材をシートクッションの下面に倒すようにしたことを特徴とする車両用シート。 【請求項4】 前記シートクッションの下面に前記ロック部材を収納する収納部を形成し、前記シートクッションを後方に回転させるときに前記ロック部材を前記収納部に収納することができようにしたことを特徴とする請求項3記載の車両用シート。 【請求項5】 前記凹部の前側壁面から後方に前記ブラケットを延出し、前記凹部の左・右壁面に前記シートクッションを係止する係止部材を設けたことを特徴とする請求項3記載の車両用シート。 【請求項6】 前記シートクッション及びシートバックを左右に分割し、それぞれ独立して前記凹部に収納可能にしたことを特徴とする請求項3記載の車両用シート。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シートクッションにシートバックを折畳み、折畳んだシートクッション及びシートバックを車両後方に回転させ、車体フロアに設けた凹部にシートクッション及びシートバックを収納する形式の車両用シートに関する。 【0002】 【従来の技術】車両用シートとして、例えば実開平5−40029号公報「シート収納構造」が知られている。上記技術は、同公報の図3によれば、シートバック11(符号は同公報に使用の符号を流用した)を枢軸15を介してシートクッション10に折畳み可能に取付け、シートクッション10の前部を支持部18を介してフロア2に着脱自在に取付けるとともにシートクッション10の後部を枢軸17を介してフロア2に回転自在に取付けた車両用のシート8であって、シートクッション10にシートバック11を折畳み、これらのシートクッション10及びシートバック11を車両後方に回転させ、フロア2に設けた凹部9にシートクッション10及びシートバック11を収納できるようにしたものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のシート収納構造では、シートクッション10にシートバック11を折畳み、これらのシートクッション10及びシートバック11を車両後方に回転させ、フロア2の凹部9にシートクッション10及びシートバック11を収納するときに支持部18が垂直に突出したままである。そこで、垂直に突出した支持部18を倒す手間が発生し、シート折畳み、回転及び収納作業が繁雑になる。すなわち、シートアレンジ(シート折畳み)の利便性を向上させるとともに、シートの収納をもっと簡単にすることのできる技術が望まれる。 【0004】例えば、植木などの縦長の物品を積載する場合はシートバック11を倒さずにシートバック11の後方の凹部11を利用して積載するのが好都合であり、横長の箱状の物品を積載する場合はシートバック11を倒した状態で積載するのが都合がよい場合がある。しかし、上記のシート収納構造では、シートクッション10にシートバック11を立てた着座状態、シートクッション10にシートバック11を折畳んだ状態、シートクッション10及びシートバック11を凹部9に収納した状態にできるだけなので、例えば、植木などの縦長の物品と、横長の箱状の物品とを同時に積載したい場合などには不便さを感じる場合があり、シートアレンジの多様性を求められる。 【0005】そこで、本発明の目的は、シートアレンジに多様性を持たせることができ、シートアレンジの利便性を向上させるとともにシートの収納性を向上させた車両用シートを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、左右のシートクッションに左右のシートバックをそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション及びシートバッグを左右独立して車両後方に回転させるために左右のシートクッションに支持軸を設け、この支持軸廻りに回転させたシートクッション及びシートバッグを車体フロアの凹部に収納する形式の車両用シートであって、支持軸を、車体フロア面近傍若しくは凹部内に設け、この凹部の縁部近傍で支持したことを特徴とする。 【0007】左右のシートクッションに左右のシートバックをそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション及びシートバッグを左右独立して車両後方に回転させて車体フロアの凹部に収納できるようにすることで、例えば、左右どちらか一方のシートクッション及びシートバッグを凹部に収納し、他方のシートクッションに他方のシートバックを折畳むことで、植木などの縦長の物品は凹部を利用して積載し、横長の箱状の物品を折畳んだシートバック若しくは凹部に収納したシートクッションに積載する。すなわち、縦長の物品及び横長の箱状の物品などを同時に積載することのでき、物品の種類に応じた多彩なシートアレンジの実現を図ることができる。また、支持軸を、車体フロア面近傍若しくは凹部内に設けることで、物品の出し入れの妨げになることはない。この結果、物品の出し入れの作業性の向上を図ることができる。且つ、支持軸を凹部の縁部近傍で支持するので、その縁部の剛性の要因で左右のシートクッションを凹部の中央での支持が可能になる。 【0008】請求項2は、支持軸にベアリングの内筒を嵌め、ベアリングの外筒を保持部材を介して左右のシートクッション側に固定し、支持軸の端部を車体フロア面の側方若しくは凹部内の側方に固定したことを特徴とする。一般的に、車体フロア面の中央部若しくは凹部の中央部は端部に比べて剛性が低い。これらの剛性の低い部分に支持軸を固定するのでは、補強を必要な場合があり、車体重量の増加を招くことがある。そこで、支持軸の端部を車体フロア面の側方若しくは凹部内の側方に固定、例えば、サイドフレーム等のさらに剛性の高い部分に固定することで、補強材等を省くことができ、車両の軽量化を図ることができる。 【0009】請求項3は、シートクッションにシートバックを折畳み、折畳んだシートクッション及びシートバックを車両後方に回転させ、車体フロアに設けた凹部にシートクッション及びシートバックを収納する形式の車両用シートにおいて、シートクッションの前部下面から車体フロアのストライカに固定するロック部材若しくは車体フロアに突き当てる支持部材を前後にスイング自在に垂下させ、シートクッションの後部を車体フロアのブラケットに回転自在に取付け、これらのブラケットとロック部材若しくは支持部材との間をリンクやケーブルで結ぶことでシートクッションを後方に回転させるときにロック部材若しくは支持部材をシートクッションの下面に倒すようにしたことを特徴とする。 【0010】折畳んだシートクッション及びシートバックを車両後方に回転させ、車体フロアに設けた凹部にシートクッション及びシートバックを収納するときに、シートの回転とともに垂直に突出したロック部材若しくは支持部材を倒すことができれば好ましいことである。そこで、シートクッションの後部を回転自在に支持するブラケットとロック部材との間をリンクやケーブルで結ぶことでシートクッションを後方に回転させるときにロック部材をシートクッションの下面に倒すようにした。すなわち、ロック部材若しくは支持部材を突出した状態から寝かした状態に自動的に姿勢を直すことができる。これにより、車体フロアに折畳んだ状態のシートクッション及びシートバックを見栄えよくに収納することができ、シートの収納性を向上させることができる。 【0011】請求項4は、シートクッションの下面にロック部材を収納する収納部を形成し、シートクッションを後方に回転させるときにロック部材を収納部に収納することができようにしたことを特徴とする。シートクッションの下面にロック部材を収納する収納部を形成し、シートクッションを後方に回転させるときにロック部材を収納部に収納することができようにすることで、シートクッション及びシートバックを凹部に収納するときにロック部材を収納部に納めることができる。この結果、凹部に収納したときのシートクッションの下面をフラットにすることができる。 【0012】請求項5は、凹部の前側壁面から後方にブラケットを延出し、凹部の左・右壁面にシートクッションを係止する係止部材を設けたことを特徴とする。凹部の前側壁面から後方にブラケットを延出し、凹部の左・右壁面にシートクッションを係止する係止部材を設けることで、ブラケットや係止部材を車体フロアから突出させることはない。この結果、車両用シートを収納状態にした車体フロアを有効に使用することができる。 【0013】請求項6は、シートクッション及びシートバックを左右に分割し、それぞれ独立して凹部に収納可能にしたことを特徴とする。シートクッション及びシートバックを左右に分割し、それぞれ独立して凹部に収納可能にすることで、シートアレンジの利便性の向上を図ることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。 【0015】図1は本発明に係る車両用シートを搭載した車両の側面図である。図中、10は車両、11は車体、12は車体フロア、13は前輪、14は後輪、15は前照灯、16はルーフ、17はフロントウインドウ、18はフロントバンパ、19はリヤバンパ、21はドアミラー、22は前ドア、23は後ドア、24はテールゲート、25はフロントフェンダ、26はクオータパネル、27はクオータウインドウ、28は車体フロア12に設けた凹部、29は凹部28に収納するスペアタイヤであり、車両10は、1列目シート31L,31R、2列目シート32及び車両用シートとしての3列目シート40L,40Rから構成することで多彩なシートアレンジを可能にした車両である。 【0016】1列目シート31Rは運転席、1列目シート31Lは助手席であり、2列目シート32は、前後スライド、折畳み及び跳ね上げ可能なベンチシートであり、本発明に係る車両用シート(3列目シート)40L,40Rは、後述するように折畳んだ状態のシートを車体フロア12に設けた凹部28に収納可能なシートであるとともに左の3列目シート40Lと右の3列目シート40Rとに左右を分割したシートでもある。 【0017】図2は本発明に係る車両用シートの斜視図であり、右の3列目シート40Rは、車体フロア12の凹部28(図1参照)に取付けたブラケット33,34と、これらのブラケット33,34に後部を回転自在に取付けたシートクッション41と、このシートクッション41の前部下面に回転自在に垂下させることで車体フロア12のストライカ35に着脱自在に取付けるロック部材42と、このロック部材42からブラケット34に連結したリンク43と、シートクッション41にヒンジ44,44(一方の44は不図示)を介して折畳み自在に取付けたシートバック46と、このシートバック46に高さ調節自在に取付けたピロー47と、からなる。 【0018】ブラケット33は、シートクッション41右側後部を回転自在に支持するための支持軸36を備え、ブラケット34は、シートクッション41左側後部を回転自在に支持するための支持軸37を備える。シートクッション41は、シートクッション41を車体フロア12側に止める止め部45と、後部に取付けることでロック部材42のロックを解除するロック解除レバー48と、ロック部材42を収納するために下面に形成した収納部49と、を備える。62は、車体フロア12の凹部28にシートクッション41及びシートバック46を収納したときに、シートクッション41を車体フロア12側に係止するた右の係止部材であり、車体フロア12の凹部28(図1参照)に設けたものである。 【0019】また、左の3列目シート40Lは、右の3列目シート40Rに対して左右対称のシートであり、左右の3列目シート40L,40R(車両用シート)は、シートクッション41,41及びシートバック46,46を左右に分割し、それぞれ独立して凹部28(図1参照)に収納可能にしたものであると言える。シートクッション41,41及びシートバック46,46を左右に分割し、それぞれ独立して凹部28に収納可能にすることで、シートアレンジの利便性の向上を図ることができる。 【0020】図3は本発明に係る車両用シートの要部拡大図であり、ストライカ、ロック部材、リンク等を示す。ストライカ35は、平板状のホルダ51にコ字状のフック52を一体的に形成した部材であり、ホルダ51を車両フロア12に取付けた。ロック部材42は、ストライカ35に嵌合させるロック部53と、このロック部53を支持するとともにシートクッション41に棒部材54を介して回転可能に取付けるフット部55と、このフット部55からシートクッション41の外方に延出することでリンク43に連結するステー部56とからなる。 【0021】リンク43は、一端をロック部材42のステー部56にピン結合するとともに他端をブラケット34にピン結合することで、折畳んだシートクッション41及びシートバック46を車両後方に回転させ、車体フロア12の凹部28(図1参照)にシートクッション41及びシートバック46(図2参照)を収納するときに、これらのシートクッション41及びシートバック46の回転とともに、ロック部材42を突出した状態から寝かした状態に自動的に姿勢を直す働きの部材である。また、シートクッション41を前方に回転させるときには、シートクッション41の下面からロック部材42が飛出すようにする部材である。なお、57はステー部56とリンク43の一端を連結するピン、58はリンク43の他端とブラケット34を連結するピンである。 【0022】図4は本発明に係る車両用シートの収納状態を示す斜視図であり、左の3列目シート40Lを、シートクッション41にシートバック46を折畳み、折畳んだシートクッション41及びシートバック46を車両後方に回転させ、車体フロア12に設けた凹部28にシートクッション41及びシートバック46を収納した状態を示す。図中、12は車体フロア、33,34はブラケット、41はシートクッション、42はロック部材、43はリンク、45は止め部、46はシートバック、48はロック解除レバー、49は収納部である。また、61は、車体フロア12の凹部28にシートクッション41及びシートバック46を収納したときに、シートクッション41を車体フロア12側に係止する左の係止部材であり、車体フロア12の凹部28内に取付けた部材である。 【0023】3列目シート40Lは、シートクッション41の下面にロック部材42を収納する収納部49を形成し、シートクッション41を後方に回転させるときにロック部材42を収納部49に収納することができようにしたものと言える。シートクッション41の下面にロック部材42を収納する収納部49を形成し、シートクッション41を後方に回転させるときにロック部材42を収納部49に収納することができようにすることで、シートクッション41及びシートバック46を凹部28に収納するときにロック部材42を収納部49に納めることができる。この結果、凹部28に収納したときのシートクッション41の下面をフラットにすることができる。なお、3列目シート40Rも、3列目シート40Lに同様にロック部材42の収納機能を有する。 【0024】図5は本発明に係る車両用シートの側面図であり、右の3列目シート40Rを示す。3列目シート(車両用シート)40Rは、シートクッション41にシートバック46を折畳み、折畳んだシートクッション41及びシートバック46を車両後方に回転させ、車体フロア12に設けた凹部28にシートクッション41及びシートバック46を収納する形式の車両用シートにおいて、シートクッション41の前部下面から車体フロア12のストライカ35に固定するロック部材42を前後にスイング自在に垂下させ、シートクッション41の後部を車体フロア12のブラケット34に回転自在に取付け、これらのブラケット34とロック部材42との間をリンク43で結ぶことでシートクッション41を後方に回転させるときにロック部材42をシートクッション41の下面に倒すようにしたものであると言える。 【0025】折畳んだシートクッション41及びシートバック46を車両後方に回転させ、車体フロア12に設けた凹部28にシートクッション41及びシートバック46を収納するときに、シートクッション41の回転とともに垂直に突出したロック部材42を倒すことができれば好ましいことである。そこで、シートクッション41の後部を回転自在に支持するブラケット34とロック部材42との間をリンク43で結ぶことでシートクッション41を後方に回転させるときにロック部材42をシートクッション41の下面に倒すようにした。 【0026】すなわち、ロック部材42を突出した状態から寝かした状態に自動的に姿勢を直すことができる。これにより、車体フロア12に折畳んだ状態のシートクッション41及びシートバック46を見栄えよくに収納することができ、シートの収納性を向上させることができる。この結果、車室内空間を快適に利用することができる。 【0027】以上に述べた3列目シート40Rの作用を次に説明する。図6(a),(b)は本発明に係る車両用シートの作用説明図(前半)である。(a)において、使用状態の右の3列目シート40Rを示し、シートバック46をシートクッション41に矢印■の如く折畳む。(b)において、車体フロア12のストライカ35からロック部材42を解除し、折畳んだ状態のシートクッション41及びシートバック46をブラケット34の支持軸37を中心にして矢印■の如く車両後方に向けて回転を開始する。 【0028】図7(a),(b)は本発明に係る車両用シートの作用説明図(後半)である。(a)において、シートクッション41及びシートバック46の後方回転に連れて、ロック部材42は矢印■の方向に引張られ、この結果、シートクッション41に垂直な状態のロック部材42はシートクッション41に引き寄せられ、矢印■の如く寝た状態に移行する。 【0029】(b)において、車体フロア12にシートクッション41及びシートバック46の収納が完了し、ロック部材42を突出した状態から寝かした状態に自動的に姿勢を直すことができることを示す。すなわち、車体フロア12にシートクッション41及びシートバック46を見栄えよくに収納することができる。この結果、車室内空間を快適に利用することができる。また、シートクッション41を前方に回転させるときには、シートクッション41の下面からロック部材42が飛出すようにしたので、ロック部材42を寝かした状態から自動的に直すこともできる。これにより、3列目シート40Rを収納した状態から着座状態に戻すときの操作を簡単に素早く行なうことができる。 【0030】図8は本発明に係る車両用シートの収納状態を示す斜視図であり、3列目シート40Lのシートクッション41を回転自在に支持するために凹部28の前側壁面64にブラケット33,34を取付け、3列目シート40Rのシートクッション41を回転自在に支持するために凹部28の前側壁面64にブラケット33,34を取付け、3列目シート40Lのシートクッション41を車体フロア12側に止めるために凹部28の左壁面65に左の係止部材61を取付け、3列目シート40Rのシートクッション41を車体フロア12側に止めるために凹部28の右壁面66に右の係止部材62を取付けたことを示す。 【0031】すなわち、3列目シート(車両用シート)40L,40Rは、凹部28の前側壁面64から後方にブラケット33,33,34,34を延出し、凹部28の左・右壁面65,66にシートクッション41,41をそれぞれ係止する左右の係止部材61,62を設けたものと言える。凹部28の前側壁面64から後方にブラケット33,33,34,34を延出し、凹部28の左・右壁面65,66にシートクッション41,41を係止する左右の係止部材61,62を設けることで、ブラケット33,33,34,34や係止部材61,62を車体フロア12から突出させることはない。この結果、3列目シート40L,40Rを収納状態にした車体フロア12を有効に使用することができる。 【0032】図9は本発明に係る第2実施の形態の車両用シートを搭載した車両の側面図である。(図1参照)に使用した部品と同一部品は同一符号を用い詳細な説明は省略する。図中、70は車両、71は車体、72は車体フロア、13は前輪、14は後輪、15は前照灯、16はルーフ、17はフロントウインドウ、18はフロントバンパ、19はリヤバンパ、21はドアミラー、22は前ドア、23は後ドア、24はテールゲート、25はフロントフェンダ、26はクオータパネル、27はクオータウインドウ、78は車体フロア72に設けた凹部、76,77は凹部78の左右の縁部、79,79は車体71のサイドフレーム、29は凹部78に収納するスペアタイヤであり、車両70は、1列目シート31L,31R、2列目シート32及び車両用シートとしての3列目シート80から構成することで多彩なシートアレンジを可能にした車両である。なお、73は植木など縦長の物品、74は横長の箱状の物品を示す。 【0033】図10は本発明に係る第2実施の形態の車両用シートの分解斜視図である。3列目シート80は、車体フロア72に左右の支持ホルダ81,82を介して取付ける支持軸83と、この支持軸83に回転自在に取付けた左右のシートクッション85,86と、これらのシートクッション85,86にヒンジ89・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)を介してそれぞれ折畳み自在に取付けた左右にシートバッグ87,88と、からなる。 【0034】シートクッション85は、支持軸83を通すために設けた断面視半円状の貫通凹部91と、支持軸83に回転自在に取付けるベアリング92,92と、これらのベアリング92,92を保持する内の保持部材93,93及び外の保持部材94,94と、これらの内外の保持部材93,93,94,94をシートクッション85に止める止めねじ95・・・と、凹部78に収納状態で車体フロア72側に止める止め部96と、着座可能状態にセットするために下面内部に収納したロック部材97と、を備える。 【0035】なお、98,98(右側のみ図示)はロック部材97,97を嵌合させるために車両70(図9参照)の左右内側面にそれぞれ設けたストライカ、99,99は凹部78に収納状態のシートクッション85,85を車両フロア72側に係止する係止部材である。また、シートクッション86は、シートクッション85と左右対称のクッションであり、詳細な説明を省略する。図中、101はベアリング92の内筒、102はベアリング92の外筒を示す。 【0036】図11は本発明に係る第2実施の形態の車両用シートの側面図であり、3列目シート(車両用シート)80は、左右のシートクッション85,86(85は図10参照)に左右のシートバック87,88(87は図10参照)をそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション85,86及びシートバッグ87,88を左右独立して車両70(図9参照)後方に回転させるために左右のシートクッション85,86に支持軸83を設け、この支持軸83廻りに回転させたシートクッション85,86及びシートバッグ87,88を車体フロア72の凹部78に収納する形式の車両用シートであって、支持軸83を、車体フロア72に設け、凹部78の縁部76,77(76は図10参照)近傍で支持したものであると言える。 【0037】左右のシートクッション85,86(85は図10参照)に左右のシートバック87,88(87は図10参照)をそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション85,86及びシートバッグ87,88を左右独立して車両70(図9参照)後方に回転させて車体フロア72の凹部78に収納できるようにすることで、例えば、左右どちらか一方のシートクッション85,86及びシートバッグ87,88を凹部78に収納し、他方のシートクッション85,86に他方のシートバック87,88を折畳むことで、植木などの縦長の物品73(図9参照)は凹部78を利用して積載し、横長の箱状の物品74(図9参照)を折畳んだシートバック87,88上に若しくは凹部78に収納したシートクッション85,86上に積載する。すなわち、植木などの縦長の物品73及び横長の箱状の物品74などを同時に積載することのでき、物品の種類に応じた多彩なシートアレンジの実現を図ることができる。 【0038】また、支持軸83を、車体フロア72に設けることで、物品の出し入れの妨げになることはない。この結果、物品の出し入れの作業性の向上を図ることができる。且つ、支持軸83を凹部78の縁部76,77(76は図10参照)近傍で支持するので、その縁部76,77の剛性の要因で左右のシートクッション85,86((76は図10参照)を凹部78の中央での支持が可能になる。なお、支持軸83を、車体フロア72面近傍若しくは凹部78内に設けることを妨げるものではない。 【0039】また、3列目シート(車両用シート)80は、支持軸83にベアリング92・・・(本図では1個のみ示す)の内筒101・・・を嵌め、ベアリング92・・・の外筒102・・・を保持部材93,94(本図ではそれぞれ1個のみ示す)を介して左右のシートクッション85,86(手前の85は不図示)に固定し、支持軸83の端部を車体フロア72面の側方に固定するものでもよい。 【0040】一般的に、車体フロア面の中央部若しくは凹部の中央部は端部に比べて剛性が低い。これらの剛性の低い部分に支持軸を固定するのでは、補強を必要な場合がり、車体重量の増加を招くことがある。そこで、支持軸83の端部を車体フロア72面の側方に固定、例えば、サイドフレーム79,79等のさらに剛性の高い部分に固定することで、補強材等を省くことができ、車両70(図9参照)の軽量化を図ることができる。なお、支持軸83を、車体フロア72面の側方、車体フロア72近傍の側方若しくは凹部78内の側方に固定することを妨げるものではない。 【0041】図12(a),(b)は本発明に係る第2実施の形態の車両用シートの作用説明図(その1)である。(a)において、3列目シート(車両用シート)80を乗員が着座可能状態にセットした状態を示す。(b)において、左のシートバック87を左のシートクッション85に矢印b1の如く折畳むことで、乗員1名が着座可能になるとともに車両70(図9参照左側後部に横長の箱状の物品74(図9参照)の積載が可能になる。 【0042】図13(a),(b)は本発明に係る第2実施の形態の車両用シートの作用説明図(その2)である。(a)において、右のシートバック88を右のシートクッション86に矢印a1の如く折畳むことで、車両フロア72の凹部78を利用した物品(荷物)の積載や、折畳んだ左右のシートバック87,88上に物品の積載が可能になる。(b)において、折畳んだ左のシートバック87及び左のシートクッション85を矢印b2の如く回転させ、車両フロア72の凹部78に収納する。車両フロア72の左側後部をフラット状態にすることができる。 【0043】図14(a),(b)は本発明に係る第2実施の形態の車両用シートの作用説明図(その3)である。(a)において、右のシートバック88を矢印a2の如く起こすことで、乗員1名の着座が可能になり、凹部78の右を利用して植木などの縦長の物品73の積載が可能になり、凹部78に右にシートクッション86及び右にシートバッグ88を収納し、フラット状態にした車両フロア72の左側後部を利用して横長の箱状の物品74などを同時に積載することのできる。(b)において、左右のシートクッション85,86及び左右のシートバック87,88を全て凹部78に収納し、車体フロア72の後部をフラット状態にすることで、さらに、容量の大きい物品(荷物)を収納することができる。 【0044】尚、実施の形態では図2に示すように、車両用シート(3列目シート)40L,40Rを3列目シートとして説明したが、これに限るものではなく、車両用シートは2列目シート若しくは4列目以後のシートであってもよい。また、実施の形態では図2に示すように、ストライカ35にロック部材42をリンク43にて突出した状態から寝かした状態に自動的に姿勢を直すように説明したが、これに限るものではなく、ロック部材は、車体フロアに突き当てることでシートクッションを支持する支持部材であってもよく、リンクは、ケーブル等の連結部材であってもよい。 【0045】第2実施の形態では図10に示すように、車体フロア72に支持軸83を取付けたが、これに限るものではなく、支持軸83を車体フロア72面近傍若しくは凹部78内に設けたものであってもよい。第2実施の形態では図10に示すように、車体フロア72に支持軸83の端部を凹部78の縁部76,77近傍で支持したが、これに限るものではなく、支持軸83の端部を車体フロア72面の側方、車体フロア72近傍の側方若しくは凹部78内の側方に固定、例えば、サイドフレーム79,79等のさらに剛性の高い部分に固定したものであってもよい。 【0046】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1では、左右のシートクッションに左右のシートバックをそれぞれ折畳み可能に取付け、折畳んだ状態のシートクッション及びシートバッグを左右独立して車両後方に回転させて車体フロアの凹部に収納できるようにしたので、例えば、左右どちらか一方のシートクッション及びシートバッグを凹部に収納し、他方のシートクッションに他方のシートバックを折畳むことで、植木などの縦長の物品は凹部を利用して積載し、横長の箱状の物品を折畳んだシートバック若しくは凹部に収納したシートクッションに積載することができる。すなわち、縦長の物品及び横長の箱状の物品などを同時に積載することのでき、物品の種類に応じた多彩なシートアレンジの実現を図ることができる。また、支持軸を、車体フロア面近傍若しくは凹部内に設けたので、物品の出し入れの妨げになることはない。すなわち、物品の出し入れの作業性の向上を図ることができる。さらに、支持軸を凹部の縁部近傍で支持したので、その縁部の剛性の要因で左右のシートクッションを凹部の中央での支持することができる。 【0047】一般的に、車体フロア面の中央部若しくは凹部の中央部は端部に比べて剛性が低い。これらの剛性の低い部分に支持軸を固定するのでは、補強を必要な場合があり、車体重量の増加を招くことがある。請求項2では、支持軸にベアリングの内筒を嵌め、ベアリングの外筒を保持部材を介して左右のシートクッション側に固定し、支持軸の端部を車体フロア面の側方若しくは凹部内の側方に固定、例えば、サイドフレーム等のさらに剛性の高い部分に固定することで、補強材等を省くことができ、車両の軽量化を図ることができる。 【0048】請求項3では、ブラケットとロック部材若しくは支持部材との間をリンクやケーブルで結ぶことでシートクッションを後方に回転させるときにロック部材若しくは支持部材をシートクッションの下面に倒すようにしたので、ロック部材若しくは支持部材を突出した状態から寝かした状態に自動的に姿勢を直すことができる。これにより、車体フロアに折畳んだ状態のシートクッション及びシートバックを見栄えよくに収納することができ、シートの収納性を向上させることができる。この結果、車室内空間を快適に利用することができる。また、シートクッションを前方に回転させるときには、シートクッションの下面からロック部材若しくは支持部材を飛出すようにしたので、ロック部材若しくは支持部材を寝かした状態から自動的に直すこともできる。これにより、車両用シートを収納した状態から着座状態に戻すときの操作を簡単に素早く行なうことができる。 【0049】請求項4では、シートクッションの下面にロック部材を収納する収納部を形成し、シートクッションを後方に回転させるときにロック部材を収納部に収納することができようにしたので、シートクッション及びシートバックを凹部に収納するときにロック部材を収納部に納めることができる。この結果、凹部に収納したときのシートクッションの下面をフラットにすることができる。 【0050】請求項5では、凹部の前側壁面から後方にブラケットを延出し、凹部の左・右壁面にシートクッションを係止する係止部材を設けたので、ブラケットや係止部材を車体フロアから突出させることはない。この結果、車両用シートを収納状態にした車体フロアを有効に使用することができる。 【0051】請求項6では、シートクッション及びシートバックを左右に分割し、それぞれ独立して凹部に収納可能にしたので、シートアレンジの利便性の向上を図ることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
|
| 【出願日】 |
平成14年8月20日(2002.8.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−212017(P2003−212017A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−239480(P2002−239480) |
|