| 【発明の名称】 |
車両荷室構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】荒井 康敦 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士重工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】部品点数を低減して製造コストの低減を図るとともに、車両用シートのシートバックが前倒状態であっても、車両室内の美観を損なうことのない車両荷室構造を提供する。
【解決手段】シートバック7の背面7a側及び前記荷室フロア部3の上面3a側に止着される背面マット部材12を備え、シートバック7における背面マット部材12の荷室フロア3側の止着端Aが、シートバック7の前倒時に、シートバック7の回動中心Oの略上方となるようにし、シートバック7が起立すると、背面マット部材12が間隙4内にて弛緩するよう構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車両室内における荷室フロア部の前方に間隙をおいて配された車両用シートの、前倒自在なシートバックが起立した状態で乗員空間と荷室空間とが仕切られ、前記シートバックの前倒時に、前記シートバックの背面側と前記荷室フロア部の上面側とが略面一となって前記荷室空間が前記乗員空間側へ拡張される車両荷室構造において、前記シートバックの背面側及び前記荷室フロア部の上面側に止着され、前記シートバックの前倒時に前記シートバックと前記荷室フロア部との間にて緊張し、前記シートバックの起立時に前記シートバックと前記荷室フロア部との間にて弛緩する背面マット部材を備え、前記シートバックにおける前記背面マット部材の荷室フロア側の止着端が、前記シートバックの前倒時に、前記シートバックの回動中心の略上方となるよう構成したことを特徴とする車両荷室構造。 【請求項2】前記背面マット部材に前記荷室フロア部に対応して設けられた係合部材と、前記荷室フロア部に設けられ前記係合部材と係合する被係合部材とを備えたことを特徴とする請求項1記載の車両荷室構造。 【請求項3】前記車両用シートの前記シートバックは前後倒自在であって、前記荷室フロア部の前端側に、前記シートバックの後倒時に、前記シートバックが当接して弾性変形する弾性部材を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の車両荷室構造。 【請求項4】前記弾性部材の上面側に可撓性の樹脂板を設けたことを特徴とする請求項3記載の車両荷室構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートのシートバック前倒時に、シートバックの背面側と荷室フロア部の上面側とが略同じ高さとなるよう構成された車両荷室構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の車両室内構造として、例えば、実開昭60−110041号公報に記載されたものが知られている。この車両室内構造は、車両用シートのバックシートが起立した状態で乗員空間と荷室空間とが仕切られるようになっている。ここで、車両用シートは車両室内の荷室フロア部の前方に間隙をおいて配されており、シートバックは前倒自在となっている。そして、シートバックが前倒すると、シートバックの背面側と荷室フロア部の上面側とが略同じ高さとなって荷室空間が乗員空間側へ拡張されるよう構成されている。 【0003】この車両荷室構造においては、荷室フロア部に設けられシートバックの下端側に接続されるマット部材が備えられている。このマット部材は、シートバックの前倒時にシートバックと荷室フロア部との間で緊張し、シートバックの起立時に間隙内にて弛むようになっている。さらに、この車両荷室構造においては、マット部材の弛張部分を間隙方向(略下方向)へ付勢する付勢部材が設けられている。これにより、シートバックを前倒状態から起立状態へ移動させる際に、マット部材に略下方向への付勢力(張力)が加わる。従って、マット部材が間隙の上方側にて弛むことはなく、マット部材は間隙内にて確実に弛むようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記車両荷室構造では、マット部材を付勢する付勢部材を設けているので、部品点数が増して製造コストが嵩むという問題点があった。また、シートバックの前倒時に、付勢部材による張力がマット部材に作用するので、この張力によりマット部材が少なからず凹み、車両室内の美観を損なうという問題点もある。 【0005】本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品点数を低減して製造コストの低減を図るとともに、車両用シートのシートバックが前倒状態であっても、車両室内の美観を損なうことのない車両荷室構造を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、車両室内における荷室フロア部の前方に間隙をおいて配された車両用シートの、前倒自在なシートバックが起立した状態で乗員空間と荷室空間とが仕切られ、前記シートバックの前倒時に、前記シートバックの背面側と前記荷室フロア部の上面側とが略面一となって前記荷室空間が前記乗員空間側へ拡張される車両荷室構造において、前記シートバックの背面側及び前記荷室フロア部の上面側に止着され、前記シートバックの前倒時に前記シートバックと前記荷室フロア部との間にて緊張し、前記シートバックの起立時に前記シートバックと前記荷室フロア部との間にて弛緩する背面マット部材を備え、前記シートバックにおける前記背面マット部材の荷室フロア側の止着端が、前記シートバックの前倒時に、前記シートバックの回動中心の略上方となるよう構成したことを特徴とする。 【0007】請求項1記載の発明によれば、シートバックにおける背面マット部材の荷室フロア側の止着端が、シートバックの前倒時に、シートバックの回動中心の略上方となっている。すなわち、この状態からシートバックを起立させると、背面マット部材の止着端は、シートバックの回動中心の略側方に移動する。これにより、背面マット部材の弛張部は、シートバックに追従して下方へ移動し、弛張部がスムースに間隙内に収納される。すなわち、背面マット部材の弛張部は、間隙の上方側にて弛むことなく、間隙内にて確実に弛む。また、車両用シートのシートバックと荷室フロア部との間隙は、シートバックの前倒時には背面マット部材が緊張した状態で、シートバックの起立時には背面マット部材が弛緩した状態で、それぞれ背面マット部材の弛張部により閉鎖される。さらに、シートバックの前倒時には、背面マット部材に張力が加わって背面マット部材が緊張する。この緊張した背面マット部材により、シートバックの背面側と荷室のフロア面側とが略面一となる。 【0008】従って、車両用シートのシートバックを前倒状態から起立状態へ移動させる際に、背面マット部材の弛張部を間隙内に確実に収納し、シートバックの前倒動作及び起立動作を的確に行うことができる。また、背面マット部材の弛張部を下方に付勢する部品等を別途に設ける必要はなく、部品点数の低減を図って製造コストを低減することができる。また、シートバックが前倒、起立の何れの状態であっても、間隙への小物等の侵入が阻止され、間隙の下方へ小物等が落下することはない。また、間隙が上方よりマット部材により覆われることから、間隙が直接に乗員の目に曝されて車両室内の美観を損なうこともない。さらに、シートバックの前倒時には、一のマット部材によりシートバックの背面側と荷室フロア部の上面側とが略面一となるので、乗員等にシートバックと荷室フロア部との連続感、一体感等を与えることができ外観上極めて美しいし、シートバックと荷室フロア部とで段差が生じることはなく荷物等の載置にも極めて便利である。 【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の車両荷室構造において、前記背面マット部材に前記荷室フロア部に対応して設けられた係合部材と、前記荷室フロア部に設けられ前記係合部材と係合する被係合部材とを備えたことを特徴とする。 【0010】請求項2記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、背面マット部材に設けられた係合部材と、荷室フロア部に設けられた被係合部材とが互いに係合した状態であるので、背面マット部材は荷室フロア部に確実に固定され、背面マット部材の剛性が向上する。すなわち、背面マット部材に重量の比較的嵩む荷物等を載置しても、背面マット部材が荷室フロア部から外れたりすることはない。 【0011】従って、背面マット部材の剛性向上に伴い、シートバックの移動により背面マット部材が変形する際にも背面マット部材の剛性感を保つことができ、背面マット部材が粗悪である印象を乗員に与えることはない。また、背面マット部材に重量物を載置することができるので、実用に際して極めて有利である。 【0012】請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の車両荷室構造において、前記車両用シートの前記シートバックは前後倒自在であって、前記荷室の前記フロア面の前端側に、前記シートバックの後倒時に、前記シートバックが当接すると弾性変形する弾性部材を設けたことを特徴とする。 【0013】請求項3記載の発明によれば、請求項1または2の作用に加え、シートバックが後倒して間隙を跨いで弾性部材と当接すると、弾性部材が変形するので、シートバックの後倒が許容される。 【0014】従って、例えばリクライニングシートのような、後倒可能な車両用シートを用いた場合であっても、車両用シートと荷室フロア部側との間隙を小さく設定しても何ら支障はなく、車両荷室構造の設計自由度が飛躍的に向上する。 【0015】請求項4記載の発明では、請求項3記載の車両荷室構造において、前記弾性部材の上面側に可撓性の樹脂板を設けたことを特徴とする。 【0016】請求項4記載の発明によれば、請求項3の作用に加え、樹脂板により弾性部材の上面側に剛性が付与される。ここで、樹脂板が可撓性を有していることから、シートバックの後倒時に、樹脂板は弾性部材に追従して変形する。 【0017】従って、弾性部材の剛性が増すことから、弾性部材の定形性を確保することができる。また、乗員等の目に曝される弾性部材の上面側に樹脂板が位置するので、乗員等に上質感を与えることができる。 【0018】 【発明の実施の形態】図1乃至図7は本発明の一実施形態を示すもので、図1は車両用シートのシートバックが起立した状態を示す車両室内の概略側面説明図、図2は車両用シートのシートバックが前倒した状態を示す車両室内の概略側面説明図、図3は車両用シートのシートバックが起立した状態を示す車両室内の一部側面断面図、図4は車両用シートのシートバックが前倒した状態を示す車両室内の一部側面断面図、図5は車両用シートのシートバックが後倒した状態を示す車両室内の一部側面断面図である。ここで、各図とも、説明のために、背面マット部材等の厚さ寸法を大きく図示している。また、図1及び図3においては、説明のため、背面マット部材の弛張部が大きく弛んだ状態を図示している。 【0019】図1に示すように、この自動車車両は、車両室内の後部に位置する荷室空間1と、荷室空間1の前方に位置する乗員空間2とを有している。荷室空間1の床面をなす荷室フロア部3の前方には、間隙4をおいて車両用シート5が配されている。車両用シート5は、車体フロア側に固定されるクッション部6と、前後倒自在なシートバック7とを有している。すなわち、この車両荷室構造は、図1に示すように、車両用シート5のシートバック7が起立した状態で荷室空間1と乗員空間2とが仕切られるように構成されている。また、この車両荷室構造は、シートバック7の前倒時には、図2に示すように、シートバック7の背面側と荷室フロア部3の上面側とが略面一となって荷室空間1が乗員空間2側へ拡張されるように構成されている。 【0020】荷室フロア部3は、フロアパネル8と、フロアパネル8の上面に固定された荷室マット部材9とを有している。荷室マット部材9の上面には上面マット部材10が固定され、上面マット部材10は室内側へ露出し、荷物等が載置されるようになっている。ここで、フロアパネル8は前方に延びており、フロアパネル8の乗員空間2側には車両用シート5のクッション部6が取り付けられる。 【0021】図3乃至図5に示すように、シートバック7の背面7aには、マット保持部材11を介して、背面マット部材12が取り付けられる。マット保持部材11は、シートバック7の背面7aを被覆するよう設けられる。背面マット部材12は、可撓性を有し、シートバック7の背面7aに沿って延びる背面部12aと、間隙4内にて弛張する弛張部12bと、荷室フロア部3の上面3aに沿って延びる上面部12cとを、この順に連続して有している。すなわち、背面マット部材12は、背面部12aがシートバック7の背面7a側に、上面部12cが荷室フロア部3の上面3a側に止着される。ここで、上面部12cの後端は上面マット部材10の前端と隣接するよう配置され、荷室フロア部3の室内側表面は略面一となっている。 【0022】背面マット部材12は、シートバック7の前倒時にシートバック7と荷室フロア部3との間にて緊張し、シートバック7の起立時にシートバック7と荷室フロア部3との間にて弛緩するようになっている。本実施形態においては、図3に示すように、シートバック7の起立状態において、背面マット部材12の弛張部12bは、間隙4内にて弛緩した状態で、シートバック7の下端側から荷室フロア部3側へ延びている。また、図4に示すように、シートバック7の前倒状態においては、背面マット部材12の弛張部12bに張力が加わり、間隙4の上方にて緊張した状態となるよう構成されている。 【0023】ここで、この車両荷室構造においては、図2に示すように、シートバック7における背面マット部材12の荷室フロア3側の止着端Aが、シートバック7の前倒時に、シートバックの回動中心Oの略上方となるよう構成されている。すなわち、この状態からシートバック7を起立させると、図1に示すように、背面マット部材12の止着端Aは、シートバックの回動中心Oの略側方に移動する。すなわち、シートバック7の起立時に、止着端Aの高さ位置は荷室フロア部3の上面3aの高さ位置より低くなる。背面マット部材12の上面部12cには、例えばポリプロピレンのような、樹脂の押し出し成形により製作される係合部材13が、荷室フロア部3に対応して設けられる。 【0024】本実施形態においては、図6に示すように、係合部材13は、背面マット部材12の上面部12cに縫着される縫着部13aと、荷室フロア部3に設けられた被係合部材14と係合する係合部13bとを有している。縫着部13aは上面部12cの下面に沿うように形成され、また、係合部13bは縫着部13aから荷室フロア部3側(下側)に突出するように形成される。また、係合部13bの突出方向の中央部には凹部13cが形成され、凹部13cは被係合部材14に形成された後述する凸部14bと嵌合するようになっている。 【0025】図7に示すように、被係合部材14は、係合部材13と同様に、例えばポリプロピレンのような、樹脂の押し出し成形により製作される。被係合部材14は、荷室フロア部3の荷室マット部材9に形成された設置孔9aに挿入され、荷室フロア部3にホットメルト溶接等により溶着される。被係合部材14は、係合部材13の係合部13bを受容し凹状に形成された受容部14aを有し、係合部材13と係合するようになっている。受容部14aには、係合部材13の凹部13cと嵌合する凸部14bが形成される。これにより、係合部材13と被係合部材14とは、確実且つ強固に係合するようになっている。 【0026】図3乃至図5に示すように、荷室フロア部3の前端側には、側面視にて四角形状の弾性部材15が配置される。この弾性部材15は、例えばウレタンのような、弾性を有する樹脂により成形される。ここで、弾性部材15は、図5に示すように、シートバック7の後倒時に、シートバック7が当接すると弾性変形して凹むようになっている。 【0027】また、弾性部材15の上面側には、可撓性の樹脂板16が設けられる。この樹脂板16は、弾性部材15に比して高い剛性を有している。前述の背面マット部材12は、図3に示すように、樹脂板16を覆うように荷室フロア部3に固定されている。 【0028】以上のように構成された車両荷室構造においては、シートバック7を前倒状態から起立状態へ移動させると、背面マット部材の止着端Aは、シートバック7の回動中心Oの略側方に移動する。これにより、背面マット部材12の弛張部12bは、シートバック7に追従して下方へ移動し、弛張部がスムースに間隙内に収納される。すなわち、背面マット部材12の弛張部12bは、間隙4の上方側に向かって弛むことはなく、図4に示すように、間隙4内にて確実に弛む。 【0029】例えば、シートバックが前倒した状態で、背面マット部材の止着端が回動中心の上方でなく前方に位置するものにおいては、シートバックを起立させても、止着部が回動中心の側方までは移動せず、荷室フロア部の上面の前端に近接した状態となる。すなわち、シートバックが起立した状態で、荷室フロア部の上面の前端から止着部までの距離に比して、弛張部の長さ寸法が比較的大きくなる。この結果、弛張部が間隙内に収納されず、背面マット部材が間隙の上方側で弛むおそれが生じる。 【0030】尚、本実施形態においても、シートバック7が起立した状態で、荷室フロア部3の上面3aの前端から止着部Aまでの距離と、弛張部12bの長さ寸法とを、略同じ寸法に構成することが好ましい。これにより、弛張部12bが間隙4の上方側での弛緩を、さらに確実に防止することができる。 【0031】また、車両用シート5のシートバック7と荷室フロア部3との間隙4は、シートバック7の前倒時には背面マット部材12の弛張部12bが緊張した状態(図4参照)で、シートバック7の起立時には弛張部12bが弛緩した状態(図3参照)で、それぞれ背面マット部材12により閉鎖される。 【0032】また、シートバック7の前倒時には、緊張した背面マット部材12により、シートバック7の背面7a側と荷室フロア部3の上面3a側とが略面一となる。このとき、背面マット部材12に設けられた係合部材13と、荷室フロア部3に設けられた被係合部材14とが互いに係合した状態であるので、背面マット部材12は荷室フロア部3に確実に固定され、背面マット部材12の剛性が向上する。すなわち、背面マット部材12に重量の比較的嵩む荷物等を載置しても、弛張部12bが容易に弛んだり、背面マット部材12が荷室フロア部3から外れたりすることはない。 【0033】また、シートバック7が後倒して間隙4を跨いで弾性部材15と当接すると、図5に示すように、弾性部材15が変形するので、シートバック7の後倒が許容される。 【0034】さらにまた、弾性部材15に樹脂板16を設けたことにより、弾性部材15の上面側に剛性が付与される。ここで、樹脂板16が可撓性を有していることから、シートバック7の後倒時には、図5に示すように、樹脂板16は弾性部材15に追従して変形する。 【0035】このように、本実施形態の車両荷室構造によれば、車両用シート5のシートバック7を前倒状態から起立状態へ移動させる際に、背面マット部材12の弛張部12bを間隙4内に確実に収納し、シートバック7の前倒動作及び起立動作を的確に行うことができる。また、背面マット部材12の弛張部12bを下方に付勢する部品等を別途に設ける必要はなく、部品点数の低減を図って製造コストを低減することができる。 【0036】また、本実施形態の車両荷室構造によれば、シートバック7が前倒、起立の何れの状態であっても、間隙4が背面マット部材12により閉鎖されるようにしたので、間隙4への小物等の侵入が阻止され、間隙4の下方へ小物等が落下することはない。また、間隙4が上方より背面マット部材12により覆われることから、間隙4が直接に乗員の目に曝されて車両室内の美観を損なうこともない。 【0037】また、本実施形態の車両荷室構造によれば、シートバック7の前倒時には、一の背面マット部材12によりシートバック7の背面7a側と荷室フロア部3の上面3a側とが略面一となるので、乗員等に車両用シート5と荷室フロア部3との連続感、一体感等を与えることができ外観上極めて美しいし、シートバック7の背面7a側と荷室フロア部3の上面3a側とで段差が生じることはなく荷物等の載置にも極めて便利である。 【0038】また、本実施形態の車両荷室構造によれば、係合部材13と被係合部材14との係合による背面マット部材12の剛性向上に伴い、シートバック7の移動により背面マット部材12が変形する際にも背面マット部材12の剛性感を保つことができ、背面マット部材12が粗悪である印象を乗員に与えることはない。また、背面マット部材12に重量物を載置することができるので、実用に際して極めて有利である。特に、本実施形態においては、係合部材13の凹部13cと、被係合部材14の凸部14bとが互いに嵌合しているので、効果的に背面マット部材12に剛性を付与することができる。 【0039】また、本実施形態の車両荷室構造によれば、弾性部材15を設けてシートバック7の後倒が許容されるようにしたので、例えばリクライニングシートのような、後倒可能な車両用シート5を用いた場合であっても、車両用シート5と荷室フロア部3側との間隙4を小さく設定しても何ら支障はなく、車両荷室構造の設計自由度が飛躍的に向上する。 【0040】また、本実施形態の車両荷室構造によれば、樹脂板16を設けたことにより、弾性部材の剛性が増すことから、弾性部材の定形性を確保することができる。また、乗員等の目に曝される弾性部材15の上面側に樹脂板16が位置するので、乗員等に上質感を与えることができる。 【0041】尚、前記実施形態においては、車両用シート5のシートバック7が前後倒自在のものを示したが、例えば、図8及び図9に示すように、車両用シート50が後倒しないものであってもよい。ここで、図8及び図9は、本発明の他の実施形態を示すもので、図8は車両用シートのシートバックが起立した状態を示す車両室内の一部側面断面図、図9は車両用シートのシートバックが前倒した状態を示す車両室内の一部側面断面図である。 【0042】この車両荷室構造では、車両用シート50のシートバック70の後倒を考慮する必要はなく、弾性部材15及び樹脂板16は設けられていない。その他の構成は前記実施形態と同様となっている。この場合においても、弾性部材15及び樹脂板16を設けたことによる作用効果を除き、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。 【0043】また、前記実施形態においては、互いに係合する係合部材13及び被係合部材14を設けることにより背面マット部材12を荷室フロア部3に固定するものを示したが、背面マット部材12の荷室フロア部3への固定構造は任意である。さらには、前記実施形態における係合部材13と被係合部材14の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。 【0044】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、背面マット部材の弛張部を下方に付勢する部品等を別途に設ける必要はなく、部品点数の低減を図って製造コストを低減することができる。また、シートバックの前倒時には、一の背面マット部材によりシートバックの背面側と荷室フロア部の上面側とが略面一となるので、車両室内の美観を損なうことはなく、乗員等にシートバックと荷室フロア部との連続感、一体感等を与えることができ外観上極めて美しい。さらにまた、シートバックと荷室フロア部とで段差が生じることはなく荷物等の載置にも極めて便利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005348 【氏名又は名称】富士重工業株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号
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| 【出願日】 |
平成14年1月23日(2002.1.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090033 【弁理士】 【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−212014(P2003−212014A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−14453(P2002−14453) |
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