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【発明の名称】 搬送装置
【発明者】 【氏名】和田 俊雄
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足2丁目1番1号 日本輸送機株式会社内

【要約】 【課題】トロリーから延びる給電線の寿命を大幅に延ばすこと。

【解決手段】台車3を走行可能にガイドする一方のレール1に沿ってトロリー線14が配線されると共に、該トロリー線14に接触するトロリー15が前記台車3に取り付けられており、前記トロリー15を介して給電した電力により台車3を走行させるようにした搬送装置において、前記トロリー5が台車3のホイールベースL間のほぼ中央部に設けられ、前記トロリー線14が前記トロリー150の移動軌跡Eにほぼ沿って配線されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 台車を走行可能にガイドするレールに沿ってトロリー線が配線されると共に、該トロリー線に接触するトロリーが前記台車に取り付けられており、前記トロリーから延びる給電線を介して給電した電力により台車を走行させるようにした搬送装置において、前記トロリーが台車のホイールベース間のほぼ中央部に設けられていることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】 前記トロリー線が前記トロリーの移動軌跡にほぼ沿って配線されていることを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】 前記トロリー線のコーナ部が連結具を介してレールのコーナ部に一体的に連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の搬送装置。
【請求項4】 前記連結具が、レールのコーナ部を移動可能に貫通してナットにより該コーナ部に固定された連結軸と、該連結軸の先端に設けられてトロリー線のコーナ部を挟持するハンガーとを有することを特徴とする請求項3記載の搬送装置。
【請求項5】 前記連結具が、レールのコーナ部に固定した複数のブラケットと、該各ブラケットを移動可能に貫通してナットによりその各ブラケットに固定された複数の連結軸と、該各連結軸の先端に設けられてトロリー線のコーナ部を所定間隔をおいて挟持する複数のハンガーとを有することを特徴とする請求項3記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば立体倉庫内に敷設したレールに沿って荷物搬送用台車を走行させるようにした搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、搬送装置の一例として図10から図12に示すものがある。これは、互いに平行する2本のレール1,2に沿って走行可能な台車3の一側部に駆動輪機構4と従動輪機構5とが走行方向a,bに沿って所定間隔をおいて設けられると共に、該台車3の他側部に一対のキャスタ輪機構6が走行方向a,bに沿って所定間隔をおいて設けられている。
【0003】前記駆動輪機構4及び従動輪機構5は、一方のレール1の上面に当接する車輪7及び該一方のレール1の両側面上部に当接する補助輪8を設けた支持枠4a,5aを有し、該支持枠4a,5aの上面に突設した垂直軸4b,5bが台車3に回転可能に支持され、駆動輪機構4の支持枠4aに車輪7を正逆回転させるためのドライブモータ9が設けられている。
【0004】前記各キャスタ輪機構6は、他方のレール2の上面に当接するキャスタ輪11を回転可能に支持する支持枠6aを有し、該支持枠6aの上面に突設した垂直軸6bが台車3に回転可能に枢支されている。なお、図10中、12は他方のレール2のコーナ部2a周辺に設けたステージであって、他方のレール2の上面と面一状に形成されており、台車3がコーナ部2aを回るときに他方のレール2から外れたキャスタ輪11を支持するものである。
【0005】前記一方のレール1の内側面下部に沿ってトロリー線14が配線され、該トロリー線14に接触するトロリー15が設けられている。このトロリー15は、従動輪機構5の支持枠5aから走行方向a,bとは直交する方向に沿って延びる略L字状連結ロッド16の先端に垂直軸心O回りで回動可能に連結したホルダ15aと、ホルダ15aに回動可能に枢支されてトロリー線14に向けて付勢された複数のアーム15bと、該各アーム15bの先端に設けられてトロリー線14の各電線14Aに接触するシュー15cとからなり、図10に示すように、トロリー15から延びる給電線17が台車3内に設けたCPUなどを有する制御部18に接続されており、一方のレール1のコーナ部1aに沿って従動輪機構5を走行させることにより、トロリー15が垂直軸心O回りでトロリー線14のコーナ部14aに沿って移動され、該トロリー15のシュー15cがトロリー線14の電線14Aに常時接触されている(図10仮想線参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、トロリー15がトロリー線14のコーナ部14aに沿って移動される際に、該トロリー15が垂直軸心O回りで所謂首振り現象を起こすため、そのトロリー15と制御部18とをつなぐ給電線17が過大な伸縮力や屈曲力を受け、その繰り返しかかる過大な外力により給電線17が捩じれて破断されるおそれがあり、その給電線の寿命が短くて比較的短期間で交換する必要があり、メンテナンスに手間がかかる。
【0007】本発明は、上記従来の欠点に鑑み、トロリーから延びる給電線の寿命を大幅に延ばすことができるようにした搬送装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、台車を走行可能にガイドするレールに沿ってトロリー線が配線されると共に、該トロリー線に接触するトロリーが前記台車に取り付けられており、前記トロリーから延びる給電線を介して給電した電力により台車を走行させるようにした搬送装置において、前記トロリーが台車のホイールベース間のほぼ中央部に設けられていることを特徴としている。
【0009】上記構成によれば、トロリーが台車の最も変位の少ないホイールベース間のほぼ中央部に設けられているので、台車をレールのコーナ部に沿って走行させる際のトロリーの変位を極力小さくすることができ、これによって、トロリーから延びる給電線に対して過大な伸縮力や屈曲力がかからないようにして、その給電線の寿命を大幅にのばすことができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記トロリー線が前記トロリーの移動軌跡にほぼ沿って配線されていることを特徴としている。
【0011】上記構成によれば、トロリー線がトロリーの移動軌跡にほぼ沿って配線されており、該トロリー線のコーナ部に沿ってトロリーを首振りさせるこなく移動させるので、そのトロリーから延びる給電線に過大な伸縮力や屈曲力がかかることがなく、該給電線が従来のように捩じれて破断されないようにしてその寿命を大幅に延ばし、メンテナンスにかかる手間を軽減することができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記トロリー線のコーナ部が連結具を介してレールのコーナ部に一体的に連結されていることを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、連結具によりレールのコーナ部を利用してトロリー線のコーナ部を所定位置に確実に固定することができる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記連結具が、レールのコーナ部を移動可能に貫通してナットにより該コーナ部に固定された連結軸と、該連結軸の先端に設けられてトロリー線のコーナ部を挟持するハンガーとを有することを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、レールのコーナ部を貫通する連結軸を押し引きし操作することによりハンガーを介してトロリー線のコーナ部の位置を微調整した後、該連結軸をナットによりレールのコーナ部に固定するだけで、トロリー線のコーナ部を所定の曲率半径で精密に位置決めすることができる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記連結具が、レールのコーナ部に固定した複数のブラケットと、該各ブラケットを移動可能に貫通してナットによりその各ブラケットに固定された複数の連結軸と、該各連結軸の先端に設けられてトロリー線のコーナ部を所定間隔をおいて挟持する複数のハンガーとを有することを特徴としている。
【0017】上記構成によれば、複数の連結軸を押し引き操作することにより各ハンガーを介してトロリー線のコーナ部の位置を微調整した後、該各連結軸をナットにより各ブラケットに固定するだけで、トロリー線のコーナ部の全体をトロリーの移動軌跡にほぼ沿って精密に位置決めすることができ、これによって、トロリーをトロリー線のコーナ部に沿って円滑に移動させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1から図3は本発明の実施の一形態である搬送装置を示すものであって、トロリー15が台車3のホイールベースL間のほぼ中央に設けられ、トロリー線14がトロリー15の移動軌跡Eにほぼ沿って配線されている。上記以外の構成は図10から図12に示す構成とほぼ同じであるから、同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0019】前記トロリー15は、そのホルダ15aを台車3の下面に設けた支持部19に垂直軸20を介して回転可能に垂設されており、その垂直軸20の垂直軸心O回りで回転可能に形成されている。
【0020】前記トロリー線14の直線部は従来通り一方のレール1の内側面下部に沿って配線され、そのトロリー線14のコーナ部14aは、トロリー15の移動軌跡Eにほぼ沿って、一方のレール1のコーナ部1aから内側に所定間隔α分だけ離間された位置に配線されている。
【0021】上記構成によれば、トロリー15が台車3の最も変位の少ないホイールベースL間のほぼ中央部に設けられると共に、トロリー線14がトロリー15の移動軌跡Eにほぼ沿って配線されているので、該トロリー線14のコーナ部14aに沿ってトロリー15を首振りさせることなく移動させることができ(図4参照)、これによって、トロリー15と制御部18とをつなぐ給電線17に過大な伸縮力や屈曲力がかかることがなく、該給電線17が従来のように捩じれて破断されないようにしてその寿命を大幅に延ばすことができ、メンテナンスにかかる手間を軽減することができる。
【0022】図5から図7に示すように、前記トロリー線14のコーナ部14aが一方のレール1のコーナ部1aに連結具22を介して一体的に連結されており、その連結具22は、一方のレール1のコーナ部1aを移動可能に貫通してナット23により該コーナ部1aに固定された連結軸24と、該連結軸24の先端に設けられてトロリー線14のコーナ部14aを挟持する略コ字状ハンガー25とを有している。
【0023】上記構成によれば、一方のレール1のコーナ部1aを貫通する連結軸24を押し引きし操作することによりハンガー25を介してトロリー線14のコーナ部14aの位置を微調整した後、該連結軸24をナット23により一方のレール1のコーナ部1aに固定するだけで、トロリー線14のコーナ部14aを所定の曲率半径rで精密に位置決めして確実に固定することができる。
【0024】図8及び図9は、連結具22の変形例を示すものであって、一方のレール1のコーナ部1aとトロリー線14のコーナ部14aとの間の床面F上に設置されて一方のレール1のコーナ部1aにボルト・ナットなどの止着具27により止着された支持枠28を有し、該支持枠28の周縁から引き起こしてトロリー線14のコーナ部14aに所定間隔をおいて対向する複数(この実施の形態では3つ)のブラケット28aと、該各ブラケット28aを移動可能に貫通してナット23によりその各ブラケット28aに固定された複数の連結軸24と、該各連結軸24の先端に設けられてトロリー線14のコーナ部14aを所定間隔をおいて挟持する複数のハンガー25とを有している。
【0025】上記構成によれば、複数の連結軸24を押し引き操作することにより各ハンガー25を介してトロリー線14のコーナ部14aの位置を微調整した後、該各連結軸24をナット23により各ブラケット28aに固定するだけで、トロリー線14のコーナ部14aの全体をトロリー15の移動軌跡Eにほぼ沿って直線的に精密に位置決めすることができ、これによって、トロリー15をトロリー線14のコーナ部14aに沿って円滑に移動させることができる。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、トロリーが台車の最も変位の少ないホイールベース間のほぼ中央部に設けられているので、台車をレールのコーナ部に沿って走行させる際のトロリーの変位を極力小さくすることができ、これによって、トロリーから延びる給電線に対して過大な伸縮力や屈曲力がかからないようにして、その給電線の寿命を大幅にのばすことができる。
【0027】請求項2記載の発明によれば、トロリー線がトロリーの移動軌跡にほぼ沿って配線されており、該トロリー線のコーナ部に沿ってトロリーを首振りさせるこなく移動させるので、そのトロリーから延びる給電線に過大な伸縮力や屈曲力がかかることがなく、該給電線が従来のように捩じれて破断されないようにしてその寿命を大幅に延ばし、メンテナンスにかかる手間を軽減することができる。
【0028】請求項3記載の発明によれば、連結具によりレールのコーナ部を利用してトロリー線のコーナ部を所定位置に確実に固定することができる。
【0029】請求項4記載の発明によれば、レールのコーナ部を貫通する連結軸を押し引きし操作することによりハンガーを介してトロリー線のコーナ部の位置を微調整した後、該連結軸をナットによりレールのコーナ部に固定するだけで、トロリー線のコーナ部を所定の曲率半径で精密に位置決めすることができる。
【0030】請求項5記載の発明によれば、複数の連結軸を押し引き操作することにより各ハンガーを介してトロリー線のコーナ部の位置を微調整した後、該各連結軸をナットにより各ブラケットに固定するだけで、トロリー線のコーナ部の全体をトロリーの移動軌跡にほぼ沿って精密に位置決めすることができ、これによって、トロリーをトロリー線のコーナ部に沿って円滑に移動させることができる。
【出願人】 【識別番号】000232807
【氏名又は名称】日本輸送機株式会社
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足2丁目1番1号
【出願日】 平成14年2月19日(2002.2.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−237430(P2003−237430A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−41183(P2002−41183)