| 【発明の名称】 |
車輌用駆動装置および電力変換ユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】渡辺 嘉崇 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】冷却性能に優れた冷却系を有する小型の車輌用駆動装置を提供する。
【解決手段】第1および第2の2つのスイッチング回路1A,1Bと、第1および第2の2つのモータ/ジェネレータMG1,MG2とを備え、第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、互いの回転軸10a,10bが同軸上に位置するように配置され、第1および第2スイッチング回路1A,1Bは、第1モータ/ジェネレータMG1と第2モータ/ジェネレータMG2の間に位置し、その通電電流により第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2の各々の回転軸10a,10bを回転駆動する。冷媒が流通する冷却経路20a1,20b1を内部に備えた冷却部が、第1スイッチング回路1Aの第1モータ/ジェネレータMG1側および第2スイッチング回路2Aの第2モータ/ジェネレータMG2側のそれぞれに位置している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スイッチング回路と、前記スイッチング回路からの通電電流により回転駆動可能な回転軸をそれぞれ有する第1および第2電動機とを備え、前記第1および第2電動機は、前記各々の回転軸が同軸上に位置するように配置され、前記スイッチング回路は、前記第1電動機と前記第2電動機との間に配置されてなる車輌用駆動装置であって、前記スイッチング回路の前記第1電動機側および前記第2電動機側のそれぞれに、冷媒が流通する経路を内部に備えた冷却部が位置している、車輌用駆動装置。 【請求項2】 前記スイッチング回路は、前記第1電動機を駆動する第1スイッチング回路と、前記第2電動機を駆動する第2スイッチング回路とを含み、前記第1スイッチング回路の前記第1電動機側および前記第2スイッチング回路の前記第2電動機側に、前記各々の冷却部が位置している、請求項1に記載の車輌用駆動装置。 【請求項3】 前記第1および第2スイッチング回路のそれぞれは、スイッチング素子と、前記スイッチング素子が動作することにより生ずる熱を外部へ放出する放熱部とを含み、前記各々の放熱部が前記各々の冷却部に接触するように、前記第1および第2スイッチング回路が配置されている、請求項2に記載の車輌用駆動装置。 【請求項4】 前記第1スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第1スイッチング素子制御回路と、前記第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第2スイッチング素子制御回路とを備え、前記第1スイッチング素子制御回路と前記第2スイッチング素子制御回路とが、前記第1および第2スイッチング回路の間に配置された単一のプリント基板上に形成されている、請求項2または3に記載の車輌用駆動装置。 【請求項5】 前記第1スイッチング素子制御回路が、前記プリント基板の前記第1スイッチング回路側表面に形成され、前記第2スイッチング素子制御回路が、前記プリント基板の前記第2スイッチング回路側表面に形成されている、請求項4に記載の車輌用駆動装置。 【請求項6】 前記各々の冷却部が、前記第1および第2電動機のハウジングの互いに向き合う対向壁にて構成されている、請求項1から5のいずれかに記載の車輌用駆動装置。 【請求項7】 前記第1および第2スイッチング回路を内部に収容し、外壁面と内壁面とを有する筐体をさらに備え、前記各々の放熱部が前記筐体の対向する一対の内壁面に接触するように前記第1および第2スイッチング回路がそれぞれ配設され、前記一対の内壁面に対応する外壁面が前記第1および第2電動機の互いに向き合う対向壁面にそれぞれ接触するように、前記筐体が配置されている、請求項1から6のいずれかに記載の車輌用駆動装置。 【請求項8】 前記各々の冷却部が、前記筐体の壁にて構成されている、請求項7に記載の車輌用駆動装置。 【請求項9】 同軸上に配置された第1および第2電動機の間に介在するように配置され、前記第1および第2電動機のそれぞれを駆動する第1および第2スイッチング回路と、前記第1および第2スイッチング回路を内部に収容する筐体とを備えた電力変換ユニットであって、前記第1および第2スイッチング回路のそれぞれは、スイッチング素子と、前記スイッチング素子が動作することにより生ずる熱を外部へ放出する放熱部とを含み、前記各々の放熱部が、前記筐体の内壁面のうち、前記第1電動機側に位置する内壁面および前記第2電動機側に位置する内壁面にそれぞれ接触するように、前記第1および第2スイッチング回路が配設されている、電力変換ユニット。 【請求項10】 前記第1スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第1スイッチング素子制御回路と、前記第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第2スイッチング素子制御回路とを備え、前記第1スイッチング素子制御回路と前記第2スイッチング素子制御回路とが、前記第1および第2スイッチング回路の間に配置された単一のプリント基板上に形成されている、請求項9に記載の電力変換ユニット。 【請求項11】 前記第1スイッチング素子制御回路が、前記プリント基板の前記第1スイッチング回路側表面に形成され、前記第2スイッチング素子制御回路が、前記プリント基板の前記第2スイッチング回路側表面に形成されている、請求項10に記載の電力変換ユニット。 【請求項12】 前記各々の冷却部が、前記筐体の壁にて構成されている、請求項9から11のいずれかに記載の電力変換ユニット。 【請求項13】 前記第1および第2スイッチング回路に供給される電力の平滑化を行なう平滑用コンデンサが、前記筐体内にさらに収容されている、請求項9から12のいずれかに記載の電力変換ユニット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、交流電力を直流電力に逆変換するスイッチング回路が組み込まれた電力変換ユニットに関し、さらにはこのスイッチング回路によって電力が供給されて駆動する電動機を含めた車輌用駆動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、直流電源から得られる直流電力を電力変換装置を用いて交流電力に変換し、この交流電力を用いて電動機を駆動することによって、電気エネルギーを効率良く運動エネルギーに変換する電気駆動装置が知られている。この電気駆動装置の応用範囲は広く、近年では車輌への搭載も一部実用化が始まっている。 【0003】上述の電気駆動装置を搭載した車輌としては、エンジンに加えて電気駆動装置を備えたハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle)や、内燃機関を搭載せずに電気駆動装置のみを搭載した電気自動車(Electric Vehicle)などがある。これら車輌は、環境に配慮した自動車として注目を集めている。 【0004】このような電気駆動装置は、バッテリから供給される直流電力を交流電力に変換するスイッチング回路と、そのスイッチング回路から供給される交流電力により生じるステータ(固定子)の磁力によってロータ(回転子)が回転されることにより駆動する電動機である電動モータとから主に構成される。 【0005】電気駆動装置の車輌への搭載にあたっては、限られたスペース内に電気駆動装置を配置する必要があり、装置の小型化が必須である。特にハイブリッド電気自動車においては、限られたスペース内にエンジンと電動モータとを配置する必要があり、各装置の小型化が非常に重要な課題となっている。また同時に、電動モータやスイッチング回路は発熱部品であるため、熱の蓄積による破損を防止するために冷却することが必要である。このため、冷却系の設計や冷却系の小型化も重要な課題の一つとなっている。 【0006】電気駆動装置の冷却系としては、空冷方式の冷却系と液冷方式の冷却系とが考えられる。車輌内の居住性を高めるためには、広い放熱面積を必要としない液冷方式の冷却系を使用することが好ましい。この液冷方式を採用した車輌用駆動装置としては、たとえば特開平7−288950号公報に開示された車輌用駆動装置がある。 【0007】図9は、上記公報に開示された車輌用駆動装置の要部を示す軸方向断面図である。図に示すように、上記公報に記載の車輌用駆動装置にあっては、同軸上に配置された2つの電動モータM1,M2のうちの片方の電動モータM2の軸方向端面にスイッチング回路を内包するスイッチングモジュール107が配置され、かつこのスイッチングモジュール107の放熱部107aと電動モータM2の軸方向端面との間に、冷媒が流通する冷却経路120b1が構成されている。スイッチング回路を構成するスイッチング素子は、スイッチングモジュール107内の放熱部107a上に実装されており、放熱部107aを介して上記冷却経路120b1によって冷却される。これにより、冷却系の冷却経路の短縮化が実現され、冷却系を含めた車輌用駆動装置の小型化が可能になる。 【0008】しかしながら、上記構成の車輌用駆動装置にあっては、以下のような問題が生ずるおそれがある。 【0009】第1に、上記構造を採用した場合には、十分な冷却性能を得ることができないおそれがある。通常、スイッチングモジュールの内部には複数のスイッチング素子や還流用のダイオードであるフリーホイールダイオードが実装されており、その冷却面の面積はスイッチングモジュールの定格電流が大きければ大きいほど増大する傾向にある。車輌用駆動装置に用いられるスイッチングモジュールとしては、通常数十A〜数千Aという非常に高い定格電流のスイッチングモジュールが必要となるため、非常に広い面積の冷却面が必要となる。このため、2つの電動モータM1,M2を駆動させるためのスイッチングモジュールは、片方の電動モータM2の軸方向端面に配置しきれないほど大きなものとなる。仮に配置できたとしても、スイッチング素子に生ずる熱に対して放熱面積を十分に大きく確保することは困難であり、冷却性能が劣ることが予想される。 【0010】第2に、2つの電動モータM1,M2の間にプラネタリギアやチェーンドライブスプロケットのような動力分割/伝達手段が配置した場合、実際には図に示すよりもさらにスイッチングモジュールを配置する面積は狭くなることが予想される。したがって、上記構成にあってはさらに放熱面積が狭まるため、十分な冷却性能を得ることが困難になると思われる。 【0011】以上のように、上記公報に開示された構造では十分な冷却性能を得ることが困難となることが予想され、さらなる改良を必要としている。 【0012】この問題点を解決する車輌用駆動装置として、図10に示す構造の車輌用駆動装置が考えられる。図10に示す車輌用駆動装置にあっては、スイッチングモジュール207が2つの電動モータM1,M2のハウジングの外周面(すなわち回転軸の軸線と平行な方向に回転軸を囲む面)上に配置される。通常は、電動モータのハウジングの外周面の面積は軸方向端面の面積よりも大きく、この外周面上にスイッチングモジュール207を配置することにより、放熱面積を大きく確保することが可能になる。なお、スイッチングモジュール207と電動モータM1,M2のハウジングの外周面との間には、上記公報に掲載の車輌用駆動装置と同様に、それぞれ冷媒が流通する冷却経路が構成され、スイッチングモジュール207と電動モータM1,M2とはバスバー208によって電気的に接続される。 【0013】さらに、車輌用駆動装置全体としての小型化を図るためには、図11に示すように、電動モータM1,M2の間に平滑用コンデンサ206を配置することが有効的である。このように、2つの電動モータM1,M2の間に平滑用コンデンサ206を配置することにより、スイッチングモジュール207と平滑用コンデンサ206とを電気的に接続するバスバー208の短縮化を図ることも可能である。これにより、スイッチング回路を構成するスイッチング素子に印加されるサージが低減されるとともに、配線における電力損失も低減され、小型かつ高性能の車輌用駆動装置を提供することが可能になる。 【0014】しかしながら、本構成の車輌用駆動装置にあっては、回転軸の径方向に車輌用駆動装置が大型化するため、車輌用駆動装置の全体としての小型化には未だ十分には寄与していない。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、冷却性能に優れた冷却系を有する小型の車輌用駆動装置およびこの車輌用駆動装置に用いられる電力変換ユニットを提供することを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明に基づく車輌用駆動装置は、スイッチング回路と、第1および第2の2つの電動機とを備える。第1および第2電動機は、互いの回転軸が同軸上に位置するように配置される。スイッチング回路は、第1電動機と第2電動機との間に位置し、その通電電流により第1および第2電動機の各々の回転軸を回転駆動する。冷媒が流通する経路を内部に備えた冷却部が、スイッチング回路の第1電動機側および第2電動機側のそれぞれに位置している。 【0017】このように、スイッチング回路を第1電動機と第2電動機との間に配置し、冷却部をスイッチング回路の第1電動機側および第2電動機側のそれぞれに配置することにより、広い冷却面積を確保することが可能となる。これにより、冷却性能に優れた車輌用駆動装置を提供することが可能になる。また、第1および第2電動機の間にスイッチング回路を配置しているため、装置全体としての小型化も実現される。よって、車輌用駆動装置の小型化と冷却効率の向上とを両立させることが可能になる。 【0018】上記本発明に基づく車輌用駆動装置にあっては、スイッチング回路は、第1電動機を駆動する第1スイッチング回路と、第2電動機を駆動する第2スイッチング回路とを含み、第1スイッチング回路の第1電動機側および第2スイッチング回路の第2電動機側に、各々の冷却部が位置していることが望ましい。 【0019】このように、第1電動機を駆動する第1スイッチング回路を第1電動機側に配置し、第2電動機を駆動する第2スイッチング回路を第2電動機側に配置することにより、これらを結ぶ配線の短縮化が図られ、装置全体としての小型化に寄与するとともに損失の低減が図られ、高性能の車輌用駆動装置をコンパクトに構成することが可能になる。 【0020】上記第1および第2スイッチング回路のそれぞれは、スイッチング素子と、これらスイッチング素子が動作することにより生ずる熱を外部へ放出する放熱部とを含んでいる。上記本発明に基づく車輌用駆動装置にあっては、これら各々の放熱部が各々の冷却部に接触するように、第1および第2スイッチング回路が配置されていることが望ましい。 【0021】このように、放熱部と冷却部とを直接接触させて配置することにより、冷却性能にさらに優れた車輌用駆動装置を提供することが可能になる。 【0022】上記本発明に基づく車輌用駆動装置にあっては、第1スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第1スイッチング素子制御回路と、第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第2スイッチング素子制御回路とを備え、これら第1スイッチング素子制御回路と第2スイッチング素子制御回路とが、第1および第2スイッチング回路の間に配置された単一のプリント基板上に形成されていることが好ましい。 【0023】このように、第1および第2電動機に電力を供給する第1および第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子のON/OFF動作を制御する第1および第2スイッチング素子制御回路を単一プリント基板上に形成してプリント基板を共有化することにより、車輌用駆動装置の軸方向の小型化が可能になる。 【0024】上記本発明に基づく車輌用駆動装置にあっては、たとえば、第1スイッチング素子制御回路がプリント基板の第1スイッチング回路側表面に形成され、第2スイッチング素子制御回路がプリント基板の第2スイッチング回路側表面に形成されていることが望ましい。 【0025】このように、プリント基板の両主表面に回路を形成することにより、高密度に第1および第2スイッチング素子制御回路を形成することが可能になり、単一の基板にこれら回路を共有化することが可能になる。 【0026】上記本発明に基づく車輌用駆動装置にあっては、たとえば、各々の冷却部が第1および第2電動機のハウジングの互いに向き合う対向壁にて構成されていることが望ましい。 【0027】このように冷却部を設ける位置としては、第1および第2電動機のハウジングの互いに向き合う対向壁が考えられる。これらハウジングの対向壁のそれぞれに冷媒が流通する経路を設けておくことにより、高効率に第1および第2スイッチング回路を冷却することが可能になる。 【0028】上記本発明に基づく車輌用駆動装置は、第1および第2スイッチング回路を内部に収容し、外壁面と内壁面とを有する筐体をさらに備え、各々の放熱部が筐体の対向する一対の内壁面上に接触するように、第1および第2スイッチング回路がそれぞれ配設され、一対の内壁面に対応する外壁面が第1および第2電動機の対向壁面にそれぞれ接触するように、筐体が配置されていることが好ましい。 【0029】このように、第1および第2スイッチング回路を筐体内に収容してユニット化することも可能である。この場合には、筐体の内壁面のうち、対向する一対の内壁面のそれぞれに、第1および第2スイッチング回路を配置し、この一対の内壁面に対応した外壁面と接触するように、第1および第2電動機を配置して筐体を挟み込むようにする。これにより、筐体の壁を介して放熱部と冷却部とが熱交換可能となるため、効率良くスイッチング回路を冷却することが可能になる。このユニット化により、製造時における作業の容易性が向上する。また、スイッチング回路を修理または交換する際にも、ユニットごとスイッチング回路を取り出すことが可能になるため、メンテナンス作業の簡便化も可能になる。 【0030】上記本発明に基づく車輌用駆動装置にあっては、たとえば、各々の冷却部が筐体の壁にて構成されていることが好ましい。 【0031】このように冷却部を設ける位置としては、第1および第2スイッチング回路が収納された筐体の壁が考えられる。第1および第2スイッチング回路が収容された筐体の壁に冷媒が流通する経路を構成すれば、スイッチング素子と冷媒との距離を短縮することができ、高効率に冷却することが可能になる。 【0032】本発明に基づく電力変換ユニットは、第1および第2スイッチング回路と、これら回路を内部に収容する筐体とを備える。この電力変換ユニットは、同軸上に配置された第1および第2電動機の間に介在するように配置される。第1および第2スイッチング回路のそれぞれは、スイッチング素子と、これらスイッチング素子が動作することにより生ずる熱を外部へ放出する放熱部とを含む。第1および第2スイッチング回路は、その各々の放熱部が、筐体の内壁面のうちの第1電動機側に位置する内壁面および第2電動機側に位置する内壁面に接触するように配設される。 【0033】このように、第1および第2スイッチング回路を、筐体の内壁面のうちの2つの電動機側に位置する一対の内壁面のそれぞれに配置することにより、同軸上に配置された2つの電動機の間に電力変換ユニットを配置することにより、簡便に車輌用駆動装置を製造することが可能になる。 【0034】上記本発明に基づく電力変換ユニットにあっては、第1スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第1スイッチング素子制御回路と、第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子の動作を制御する第2スイッチング素子制御回路とを備え、第1スイッチング素子制御回路と第2スイッチング素子制御回路とが、第1および第2スイッチング回路の間に配置された単一のプリント基板上に形成されていることが好ましい。 【0035】このように、第1および第2電動機に電力を供給する第1および第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子のON/OFF動作を制御する第1および第2スイッチング素子制御回路を単一プリント基板上に形成してプリント基板を共有化することにより、電力変換ユニットを小型化することが可能になる。 【0036】上記本発明に基づく電力変換ユニットにあっては、第1スイッチング素子制御回路がプリント基板の第1スイッチング回路側表面に形成され、第2スイッチング素子制御回路がプリント基板の第2スイッチング回路側表面に形成されていることが望ましい。 【0037】このように、プリント基板の両主表面に回路を形成することにより、高密度に第1および第2スイッチング素子制御回路を形成することが可能になり、単一の基板にこれら回路を共有化することが可能になる。 【0038】上記本発明に基づく電力変換ユニットにあっては、各々の冷却部が筐体の壁にて構成されていることが好ましい。 【0039】このように、第1および第2スイッチング回路が配置される筐体の壁に冷媒が流通する経路を設けて筐体の壁自体にて冷却部を構成することにより、効率良く第1および第2スイッチング回路を構成するスイッチング素子を冷却することが可能な電力変換ユニットを提供することが可能になる。 【0040】上記本発明に基づく電力変換ユニットにあっては、たとえば、第1および第2スイッチング回路に供給される電力の平滑化を行なう平滑用コンデンサが筐体内にさらに収容されていることが好ましい。 【0041】このように、平滑用コンデンサが筐体内部に収容されていることにより、第1および第2スイッチング回路と平滑用コンデンサとを結ぶ結線を短くすることが可能になるため、損失を低く抑えることが可能になる。さらには、平滑用コンデンサを筐体内のデッドスペースに配置することにより、車輌用駆動装置を小型化することも可能になる。 【0042】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。 【0043】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1における車輌用駆動装置の軸方向断面図であり、図2は、図1中のII−II線における断面図である。また、図3は、本発明の実施の形態1における車輌用駆動装置の回路構成図である。 【0044】まず、図1を参照して、本実施の形態における車輌用駆動装置の構造について説明する。図に示すように、車輌用駆動装置は2つのモータ/ジェネレータMG1,MG2と、それらモータ/ジェネレータMG1,MG2を駆動する2つのスイッチング回路が収容される電力変換ユニットIUとを有している。 【0045】2つのモータ/ジェネレータMG1,MG2はそれぞれ回転軸10a,10bを有しており、互いの回転軸が同軸上に重なるように配置される。モータ/ジェネレータMG1,MG2の間には、動力分割/伝達手段であるプラネタリギア31およびチェーンドライブスプロケット32や、上述の電力変換ユニットIUが配置される。 【0046】モータ/ジェネレータMG1は、ハウジング20aと、回転軸10aと、ステータコア11aと、コイル12aと、ロータ13aと、永久磁石14aとを主に有している。ステータコア11aは、ハウジング20aの内周面に嵌め込まれて固定されており、コイル12aは、ステータコア11aに巻装されている。ロータ13aは、ステータコア11aに径方向のギャップを介してその内周領域に位置するように回転軸10aに固着されており、永久磁石14aは、そのロータ13a内に取り付けられている。回転軸10aは転がり軸受け19を介してハウジング20aに回転可能に支持されている。 【0047】モータ/ジェネレータMG2は、ハウジング20bと、回転軸10bと、ステータコア11bと、コイル12bと、ロータ13bと、永久磁石14bとを主に有している。これらの構成はモータ/ジェネレータMG1の各部の構成とほぼ同じであるため、その説明は省略する。なお、ロータ13bが固着される回転軸10bも転がり軸受け19を介してハウジング20bに回転可能に支持されている。 【0048】電力変換ユニットIUは、上述の如く、2つのモータ/ジェネレータMG1,MG2の間に配置される。このとき、電力変換ユニットIUの筐体であるインバータケース20cの軸方向端面が、モータ/ジェネレータMG1,MG2のハウジング20a,20bの互いに向かい合う対向壁面と接触するように、電力変換ユニットIUが配置される。なお、電力変換ユニットIUは、上述のプラネタリギア31やチェーンドライブスプロケット32を回避するような形状となっている。 【0049】第1および第2スイッチング回路1A,1Bのそれぞれは、スイッチング素子1aと、フリーホイールダイオード1bと、放熱部1cとを有している。スイッチング素子1aおよびフリーホイールダイオード1bは、放熱部1c上に実装される。このように、放熱部1c上にスイッチング素子1aやフリーホイールダイオード1bを実装することにより、素子が動作することによって素子内に生ずる熱が外部へ放出されるようになる。ここで、放熱部1cは、たとえば、両面に銅メッキが施されたセラミック基板などが使用される。 【0050】電力変換ユニットIU内には、第1および第2の2つのスイッチング回路1A,1Bが配置されている。まず、モータ/ジェネレータMG1側のインバータケース20cの内壁面には、モータ/ジェネレータMG1を駆動するための第1スイッチング回路1Aが配置される。一方、モータ/ジェネレータMG2側のインバータケース20cの内壁面には、モータ/ジェネレータMG2を駆動するための第2スイッチング回路1Bが配置される。これにより、第1スイッチング回路1Aを構成するスイッチング素子等と、第2スイッチング回路1Bを構成するスイッチング素子等とが、インバータケース20c内の一対の内壁面に互いに向かい合うように配置されることとなる。 【0051】インバータケース20c内部の収容空間の中央付近(すなわち、第1スイッチング回路1Aと第2スイッチング回路1Bの間)にはプリント基板2が配設されており、その主面は、第1および第2スイッチング回路1A,1Bと向き合うようにモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転軸10a,10bの延伸方向を向いている。このプリント基板2上には、第1スイッチング回路1Aのスイッチング素子の動作を制御するスイッチング素子制御回路と、第2スイッチング回路1Bのスイッチング素子の動作を制御するスイッチング素子制御回路が、共有化されて形成されている。すなわち、単一のプリント基板2上に2つのスイッチング素子制御回路が形成されている。この場合、第1スイッチング回路1Aを構成するスイッチング素子を制御する第1スイッチング素子制御回路が、プリント基板2の第1スイッチング回路1A側主面に形成され、第2スイッチング回路1Bを構成するスイッチング素子を制御する第2スイッチング素子制御回路がプリント基板2の第2スイッチング回路1B側主面に形成されていることが好ましい。なお、プリント基板2のゲート出力端子は、信号線3によってスイッチング素子1aのゲート電極に電気的に接続される。 【0052】次に、図1および図2を参照して、本実施の形態における車輌用駆動装置の冷却構造について説明する。図1に示すように、モータ/ジェネレータMG2の軸方向端面のうち電力変換ユニットIUと対面しない方の端面には、冷媒を送り出すポンプ17が設置されている。このポンプ17によって送り出された冷媒は、モータ/ジェネレータMG2の回転軸10b中に形成された冷却経路10b1中を流通する。モータ/ジェネレータMG2の回転軸10bには、冷媒の噴出孔が形成されている。これにより、この噴出孔からモータ/ジェネレータMG2のハウジング20b内へと冷媒の一部が噴出する。 【0053】モータ/ジェネレータMG2のハウジング20bの電力変換ユニットIUに面する側の端面を構成する壁は、冷媒が内部を流通する冷却経路20b1を有している。この冷却経路20b1は、回転軸10bの冷却経路10b1と接続されており、冷却経路10b1から冷媒が供給される。これにより、上記モータ/ジェネレータMG2のハウジングの壁によって、第2スイッチング回路1Bの放熱部1cの熱を吸熱する冷却部が、第2スイッチング回路1Bのモータ/ジェネレータMG2側に構成されることになる。 【0054】ここで、図2に示すように、冷却経路20b1は、回転軸10bの冷却経路10b1から流入した冷媒が渦巻状に回転して径方向外側へと移動するように構成されている。なお、図1においては、冷媒の移動方向を明確に説明するために、冷却経路を構成する隔壁の図示を省略している。また、図2においては、回転軸の図示を省略している。この冷却経路20b1内を流通した冷媒は、流通孔21によって回収され、モータ/ジェネレータMG2のステータ11b内を通過して、冷却油室18bへと到達する(図1参照)。 【0055】また、ポンプ17によってモータ/ジェネレータMG2の回転軸10b中の冷却経路10b1へと送り出された冷媒の一部は、モータ/ジェネレータMG1の回転軸10a中に形成された冷却経路10a1へと到達する。モータ/ジェネレータMG1のハウジング20aの電力変換ユニットIUに面する側の端面を構成する壁は、冷媒が内部を流通する冷却経路20a1を有している。この冷却経路20a1は、回転軸10aの冷却経路10a1と接続されており、冷却経路10a1から冷媒が供給される。これにより、上記モータ/ジェネレータMG1のハウジングの壁によって、第1スイッチング回路1Aの放熱部1cの熱を吸熱する冷却部が、第1スイッチング回路1Aのモータ/ジェネレータMG1側に構成されることになる。なお、この冷却経路20a1は、上記モータ/ジェネレータMG1の壁に形成された冷却経路20b1と同様の形状の冷却経路である。この冷却経路内20a1を流通した冷媒は、モータ/ジェネレータMG1のステータ11a内を通過して、冷却油室18aへと到達する。 【0056】なお、本実施の形態においては、モータ/ジェネレータMG1はモータ/ジェネレータMG2よりも定格電流の小さいモータ/ジェネレータであり、車輌駆動用の補機として利用されるものであるため、モータ/ジェネレータMG1のハウジング20a内への冷媒の導入は行なっていないが、主機であるモータ/ジェネレータMG2と同様にハウジング内へと噴出させる構成としても良い。 【0057】上記のように、2つのモータ/ジェネレータの電力変換ユニット側の軸方向端面を構成するハウジングの壁に、冷媒が流通する冷却経路を構成しておくことにより、この中を流れる冷媒によって電力変換ユニット内に位置するスイッチング素子が効果的に冷却されるようになる。 【0058】次に、図3を参照して、本発明の実施の形態1における車輌用駆動装置の回路構成について説明する。 【0059】図3に示す回路は一般的な車輌用駆動装置の回路構成であって、本発明の実施の形態における車輌用駆動装置においてもこの回路構成を採用している。スイッチング回路1は、スイッチング素子1aとフリーホイールダイオード1bとからなる組を、三相の上下アーム分すなわち計6組有している。これら6組のスイッチング素子1aおよびフリーホイールダイオード1bによって三相ブリッジ回路が構成されることにより、スイッチング回路1が構成される。これにより、入力信号に応じて直流電力を三相の交流電力に変換して出力することが可能になる。 【0060】ここで、スイッチング素子1aとしては、IGBT(Insulated Gate BipolarTransistor)やパワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタなどの絶縁ゲート型電界効果トランジスタが用いられる。なお、フリーホイールダイオード1bは還流用に用いられるダイオード素子である。 【0061】スイッチング素子1aの各々のゲートは、スイッチング素子制御回路4に接続されている。スイッチング素子制御回路4は、図示しないインバータ制御回路を介して同じく図示しないECU(Electrical Control Unit)に接続されており、車輌の運転条件に応じてスイッチング素子1aのON/OFF動作を制御する。なお、近年においては、車輌用駆動装置への搭載性を考慮して、単一のパッケージ内にスイッチング素子とスイッチング素子制御回路とが同時に実装されるIPM(Integrated Power Module)と呼ばれるモジュール7が主流となっている。 【0062】上記スイッチング回路1およびスイッチング素子制御回路4を内包するIPM7は、外部との接続端子として、直流電力入力側にP,Nの2つの端子を、交流電力出力側にU,V,Wの3つの端子を備えている。このうちP,N端子は、バッテリーBattおよび平滑用コンデンサ6の正極および負極にそれぞれ電気的に接続される。ここで、平滑用コンデンサ6はスイッチング回路1に入力される直流電力の平滑化を行なうコンデンサである。一方、U,V,W端子は、モータ/ジェネレータMGの三相の接続端子にそれぞれ接続される。 【0063】以上の構成により、バッテリBattから得られる直流電力がスイッチング素子1aのON/OFF動作によって交流電力に変換され、それにより得られた三相(U相、V相、W相)の交流電力よってモータ/ジェネレータMGが駆動される。これにより、モータ/ジェネレータMGの回転軸に車輌の推進力となる回転力が与えられる。 【0064】本実施の形態における車輌用駆動装置にあっては、2つのスイッチング回路を2つのモータ/ジェネレータの間に配置し、冷却部をスイッチング回路のモータ/ジェネレータ側にそれぞれ配置することにより、従来の車輌用駆動装置に比べて2倍の冷却面積を確保している。これにより、効率よくスイッチング素子を冷却することが可能になる。また、2つのモータ/ジェネレータの間に2つのスイッチング回路を配置しているため、装置全体としての小型化も実現される。よって、車輌用駆動装置の小型化と冷却効率の向上とを両立させることが可能になる。 【0065】また、本実施の形態においては、2つのスイッチング回路を駆動するスイッチング素子制御回路が形成されるプリント基板を単一の基板に共有化している。これにより、従来に比べて、車輌用駆動装置の軸方向の大きさを小型にすることが可能になる。 【0066】さらには、本実施の形態においては、2つのスイッチング回路を筐体内に収容してユニット化することにより、製造時や修理時における作業の容易性も担保されている。 【0067】(実施の形態2)図4は、本発明の実施の形態2における車輌用駆動装置の軸方向断面図である。本実施の形態における車輌用駆動装置は、上述の実施の形態1における冷却経路の構成を変更したものである。このため、上記実施の形態1と同様の部分については図中同じ符号を付し、その説明は繰り返さない。 【0068】本実施の形態における車輌用駆動装置にあっては、モータ/ジェネレータMG1,MG2の間に配置された電力変換ユニットIUのインバータケース20cの壁にも冷媒の流通する冷却経路が形成されている。これにより、インバータケース20cの壁によって、スイッチング回路1A,1Bの放熱部1cの熱を吸熱する冷却部が、スイッチング回路1A,1Bのモータ/ジェネレータMG1,MG2側に構成されることになる。なお、電力変換ユニットIUのインバータケース20cの壁に形成された冷却経路20c1とモータ/ジェネレータMG1,MG2のそれぞれのハウジング20a,20bに形成された冷却経路20a1,20b1とは連通している。 【0069】インバータケース20cの周面に設けられた冷媒の流入孔20c2から流入した冷媒は、インバータケース20cのモータ/ジェネレータMG1側の壁およびインバータケース20cのモータ/ジェネレータMG2側の壁のそれぞれに形成された冷却経路20c1に分岐して流通する。この冷却経路20c1が形成された部分のインバータケース20cの内壁面には、それぞれ第1および第2スイッチング回路1A,1Bの放熱1c部が配置されているため、冷却経路内20c1を流通する冷媒によって、スイッチング素子内に生ずる熱が吸熱される。 【0070】モータ/ジェネレータMG1側に位置する冷却経路20c1を流通した冷媒は、モータ/ジェネレータMG1の壁内の冷却経路20a1へと流入する。モータ/ジェネレータMG1の壁内の冷却経路20a1を流通した冷媒の一部は、モータ/ジェネレータMG1のステータ11a中を流通し、冷却油室18aへと回収される。モータ/ジェネレータMG2の壁内の冷却経路20a1内にて分岐した残りの冷媒は、モータ/ジェネレータMG1のハウジング20a内を通過して回転軸10a1内に形成された冷却経路20a1と達し、車輌駆動装置外部へと流出する。 【0071】他方、モータ/ジェネレータMG2側に位置する冷却経路20c1を流通した冷媒は、モータ/ジェネレータMG2の壁内の冷却経路20b1へと流入する。モータ/ジェネレータMG2の壁面内の冷却経路20b1を流通した冷媒の一部は、モータ/ジェネレータMG2のステータ11b中を流通し、冷却油室18bへと回収される。モータ/ジェネレータMG2の壁面内の冷却経路20b1内にて分岐した残りの冷媒は、モータ/ジェネレータMG2のハウジング20b内を通過して回転軸10b1内に形成された冷却経路20b1と達し、その一部がハウジング20b内に噴出孔から噴出され、残りが車輌駆動装置外部へと流出する。 【0072】本実施の形態においては、電力変換ユニットのインバータケースの壁内に冷媒が流通する冷却経路を構成し、さらに冷媒が流通する冷却経路上において、モータ/ジェネレータよりも上流側にスイッチング回路の放熱部が位置している。このため、上記実施の形態1よりもスイッチング回路をより効果的に冷却することが可能になる。 【0073】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の形態3における車輌用駆動装置の軸方向断面図である。本実施の形態における車輌用駆動装置は、放熱部に接触して冷却する冷却部をモータ/ジェネレータおよびインバータケースとは別体にて形成したものである。なお、上記実施の形態1および2と同様の部分については図中同じ符号を付し、その説明は繰り返さない。 【0074】本実施の形態における車輌用駆動装置にあっては、モータ/ジェネレータMG1,MG2と、これらの間に配置される電力変換ユニットIUのインバータケース20cの壁面との間に、別体の冷却部材CMが配置されている。別体の冷却部材CMとしては、たとえば、冷媒が流通する冷却経路が内部に形成された円板形状の部材が2つ用いられる。これにより、スイッチング回路1A,1Bの放熱部1cの熱を吸熱する冷却部が、インバータケース20cの壁面を介して、スイッチング回路1A,1Bのモータ/ジェネレータMG1,MG2側に構成されることになる。 【0075】冷却部材CMの周面に設けられた冷媒の流入孔20d2から流入した冷媒は、冷却部材CM内に形成された冷却経路20d1内を流通し、冷却部材CMの周面の他の領域に形成された流出孔20d3から外部へと流出する。ここで、各々の冷却部材CMは、スイッチング素子が実装された放熱部1cが組付けられたインバータケース20cの壁面に接触しているため、冷却部材CM中を流通する冷媒によってスイッチング素子に生ずる熱を吸熱することが可能になる。なお、モータ/ジェネレータMG1,MG2は、上述の実施の形態1と同様の冷却経路を有している。 【0076】本実施の形態においては、冷却部材は、電力変換ユニットの軸方向端面に接するように配置されているため、電力変換ユニット内に配設された放熱部の熱は、電力変換ユニットの壁面を介して、冷却部材中を流通する冷媒によって吸熱される。一方、モータ/ジェネレータは、別体の冷却部材によって構成される冷却経路とは別に形成された冷却経路によって冷却される。このように、本実施の形態においては、スイッチング回路とモータ/ジェネレータとを冷却する冷却経路がそれぞれ独立して設けられるため、各々の発熱要素をより効果的に冷却することが可能になる。この場合にも本実施の形態の如く構成することにより、装置全体としての小型化が実現されるため、車輌用駆動装置の小型化と冷却効率の向上とを両立させることが可能になる。 【0077】上記実施の形態1から3においては、図6に示すように、電力変換ユニットIUの構造として、インバータケース20cの一対の内壁面にスイッチング回路1A,1Bが銅貼り基板などによって構成される放熱部を介して直接配設されたものを例示している。しかしながら、電力変換ユニットの構成としてはIPMと呼ばれるパッケージが用いられる場合が多い。以下においては、本発明に基づく電力変換ユニットとして、IPMが用いられた場合の電力変換ユニットの構成例について説明する。 【0078】まず、図7に示すように、インバータケース20cの一対の内壁面に、IPM7を配置する場合が考えられる。ここで、IPMとは、上述したように単一パッケージ内にスイッチング素子やフリーホイールダイオード等と一緒にスイッチング素子制御回路が形成されたプリント基板をも内包したものであり、その下面には放熱部7aである放熱板が配置されている。この放熱部7aをインバータケース20cの一対の内壁面に接触するように配置することにより、上述の車輌用駆動装置に適用可能な電力変換ユニットを構成することが可能になる。 【0079】また、図8に示すように、インバータケース20c内に平滑用コンデンサ6が収容された電力変換ユニットを用いることも可能である。インバータケース20c内において、IPM7と平滑用コンデンサ6とはバスバー8によって結線される。本構成のように、インバータケース20c内に平滑用コンデンサ6を収容することにより、スイッチング回路1A,1Bと平滑用コンデンサ6とを電気的に結ぶバスバー8を短縮化することが可能になるため、スイッチング回路を構成するスイッチング素子に印加されるサージが低減されるとともに、配線における電力損失も低減されるため、小型でかつ高性能の電力変換ユニットを提供することが可能になる。 【0080】上述の実施の形態1から3においては、冷却部をスイッチング回路の電動機側に配置した構成例として、電動機のハウジングの壁にて冷却部を形成した場合、電力変換ユニットの筐体の壁にて形成した場合、および電動機と電力変換ユニットとの間に別体の冷却部材を介在させた場合をそれぞれ例示したが、これらの場合における冷却経路の這い回しや冷媒の流通方向等はあくまで例示であって、制限されるものではない。本発明は、車輌用駆動装置全体としての小型化を維持したままスイッチング回路の放熱面積の増大を図るものであり、2つの電動機の間にスイッチング回路が配置された車輌用駆動装置において上述のようにスイッチング回路の電動機側のそれぞれに冷却部が配置されている構造であれば、どの様に構造であっても構わない。 【0081】また、上述の実施の形態1から3においては、いずれも第1および第2スイッチング回路を内包する筐体であるインバータケースを設けた場合を例示して説明を行なったが、このインバータケースは必ずしも必須の構成要素ではない。たとえば、IPMを直接電動機のハウジングの壁に接触するように配置しても構わない。 【0082】さらに、上述の実施の形態1から3においては、第1および第2スイッチング回路をそれぞれが駆動する電動機の壁面側に配置した場合を例示して説明を行なったが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、第1電動機を駆動する第1スイッチング回路を第2電動機側に配置しても構わない。 【0083】このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。 【0084】 【発明の効果】本発明に従えば、同軸上に配置された2つの電動機の間にこれら電動機を駆動するスイッチング回路を配置した場合にも、冷却面積を広く確保することが可能になるため、冷却性能に優れた冷却系を有する小型の車輌用駆動装置およびこの車輌用駆動装置に用いられる電力変換ユニットを提供することが可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
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| 【出願日】 |
平成14年5月17日(2002.5.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064746 【弁理士】 【氏名又は名称】深見 久郎 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−339102(P2003−339102A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月28日(2003.11.28) |
| 【出願番号】 |
特願2002−143422(P2002−143422) |
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