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【発明の名称】 電気自動車
【発明者】 【氏名】田端 邦夫
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【氏名】佐々木 順基
【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区新吉田町4415−2 株式会社東京アールアンドデー内

【氏名】神崎 実
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【氏名】山越 一成
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【氏名】高城 邦彦
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【氏名】小池 良和
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【氏名】水越 篤志
【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区新吉田町4415−2 株式会社東京アールアンドデー内

【氏名】佐藤 武男
【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区新吉田町4415−2 株式会社東京アールアンドデー内

【要約】 【課題】電気自動車においてキースイッチがオフの際に電力が供給される回路を最小限に限定することにより、消費電力を大幅に低減させ、継電器の必要性を解消することを目的とする。

【解決手段】バッテリ電源に接続されて前記モータの回転を制御し、且つ前記電源と平行に配置され、バッテリ電源から直流電力を供給される第1及び第2直列半導体スイッチを有するインバータ装置を備えたコントローラと、電源と第1直列半導体スイッチとの間に設けられて当該電気自動車の駆動/停止モードを与えるスイッチ手段と、を備え、前記スイッチ手段がOFFにされて当該電気自動車が停止モードとなると、第2直列半導体スイッチの制御端子に信号が与えられて前記バッテリ電源の端子間の短絡を防止する駆動システムを有する電気自動車。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動系として、バッテリ電源、モータ、モータの回転を制御する制御装置を備えた電気自動車において、前記バッテリ電源に接続されて前記モータの回転を制御し、且つ前記電源と平行に配置され、前記バッテリ電源から直流電力を供給される第1及び第2直列半導体スイッチを有するインバータ装置を備えたコントローラと、前記電源と前記第1直列半導体スイッチとの間に設けられて当該電気自動車の駆動/停止モードを与えるスイッチ手段と、を備え、更に、前記スイッチ手段がOFFにされて当該電気自動車が停止モードとなると、前記第2直列半導体スイッチの制御端子に信号が与えられて前記バッテリ電源の端子間の短絡を防止する駆動システムを有することを特徴とする電気自動車。
【請求項2】 前記駆動システムは、前記スイッチ手段がOFFにされて当該電気自動車が停止モードとなると、前記第1直列半導体スイッチの制御端子には信号が与えられないことにより前記バッテリ電源の短絡を防止することを特徴とする、駆動システムを有する請求項1記載の電気自動車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータを走行用動力とする電気自動車に関し、とりわけオートバイ、スクーター等の二輪車及び三輪車等に実施するのが好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】今や電気自動車の時代と言われている。電気自動車によって、大気汚染の70%内外を占めるという自動車の排気ガスや、騒音等の環境問題は大半が解決し、また、石油資源の寿命も倍以上に延びると言われている。
【0003】従来、電気自動車において、キースイッチがオフであるときにバッテリ端子間の短絡を防止するものとして、以下に示すものが知られている。
【0004】図5は従来のモータ制御装置の駆動回路図である。ここでは、半導体スイッチとしてMOSFET、モータとしてブラシレスDCモータを用いたものを例に採って説明する。
【0005】図5において121はバッテリである。インバータ装置122は半導体スイッチ127(127a〜127f)とダイオード128(128a〜128f)等からなり、半導体スイッチ127は制御回路125からの通電信号126によってオン・オフし、モータ131に通電する。導通する半導体スイッチは、ロータの位置を検出するエンコーダ132からのロータ位置信号133及びアクセル134の開度とから選択される。電源123はバッテリ121の電圧を適当な安定化された電圧に降圧する。但し、電源123はバッテリと独立な電源であってもかまわない。124はキースイッチである。
【0006】半導体スイッチ127は、各々出力の絶縁された4個の電源129(129a〜129f)、及び各素子ごとに設けられる制御回路130(130a〜130f)とによってオン・オフされる。制御回路130は電源129から電力の供給を受け、電気的に絶縁された通電信号126に応じて半導体スイッチ127の制御端子に正又は負の電圧を印加する。該電圧が正であれば半導体スイッチ127はオン、負であればオフとなる。
【0007】図7は制御回路130及び制御回路125の一部を具体的に示した回路図である。通電信号126はフォトカプラ226を用いて、光学的な信号として制御回路130に送信される。通電信号126はトランジスタ229がオンしている期間出力され、このときトランジスタ227がオン、トランジスタ228がオフとなり、半導体スイッチ127の制御端子には正の電圧が印加される。すなわち、半導体スイッチ127はオンとなる。逆にトランジスタ229がオフの期間は通電信号126は出力されず、このときトランジスタ227はオフ、トランジスタ228がオンとなり、半導体スイッチ127の制御端子には負の電圧が印加される。すなわち、半導体スイッチ127はオフとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インバータ装置にバッテリ電圧が印加された状態では、バッテリと並列に接続される半導体スイッチ対のいずれかは必ず非導通とし、バッテリ端子間の短絡を防止することが不可欠である。したがって、半導体スイッチの制御端子に正又は負のいずれの電圧も与えられず、スイッチのオン・オフが定まらない状態でバッテリ電圧を印加することは危険であり、絶対に避けなければならない。そこで、この従来例では、キースイッチ124がオフされ、半導体スイッチの制御端子に電圧が与えられない際には、キースイッチ124と連動する継電器230が開成し、インバータ装置へのバッテリ電圧の入力も遮断されるように対策がとられている。しかし、一般に大電力を扱う電気自動車においては、継電器230は大型のものが必要とされ、車体の軽量化が要求される電気自動車にとっては好ましいものとは言いがたい。
【0009】そこで、継電器を用いない方法として図6に示す他の従来例が知られている。図6では、インバータ装置122にはバッテリ電圧を印加したままとし、電源及び制御回路にはキースイッチ124の接点によらず常に電力が供給されるよう構成されている。このため、半導体スイッチ127の制御端子には常に的確な電圧が印加されるよう制御されており、バッテリの短絡が生じることはない。しかし、この技術では、キースイッチがオフであって、車両が走行不可能であるにも係わらず常に電力を消費し続けるため、限られた電力での長時間走行を余儀なくされる電気自動車にとっては、この消費電力を低減させることが実用化への必要不可欠な条件となる。
【0010】以上の通り、図6に示される技術では、大電力を扱う電気自動車においては大型の継電器が必要となり、内燃機関を用いた車両以上に車体の軽量化が要求される電気自動車には好ましくない。一方、図7の技術では、キースイッチがオフであって、車両が走行不可能であるにも係わらず常に電力を消費し続けるため、限られた電力での長時間走行を余儀なくされる電気自動車にとっては、この消費電力を低減させることが実用化への必要不可欠な条件となる。
【0011】そこで、本発明は、キースイッチがオフの際に電力が供給される回路を最小限に限定することにより、消費電力を大幅に低減させ、継電器の必要性を解消することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、駆動系として、バッテリ電源、モータ、モータの回転を制御する制御装置を備えた電気自動車において、前記バッテリ電源に接続されて前記モータの回転を制御し、且つ前記電源と平行に配置され、前記バッテリ電源から直流電力を供給される第1及び第2直列半導体スイッチを有するインバータ装置を備えたコントローラと、前記電源と前記第1直列半導体スイッチとの間に設けられて当該電気自動車の駆動/停止モードを与えるスイッチ手段と、を備え、更に、前記スイッチ手段がOFFにされて当該電気自動車が停止モードとなると、前記第2直列半導体スイッチの制御端子に信号が与えられて前記バッテリ電源の端子間の短絡を防止する駆動システムを有する電気自動車である。
【0013】したがって、この発明によって、電気自動車の制御装置及び駆動装置等を保護することが図られ、更には、機器の破壊防止を図って、これが破壊により生じ得るトラブルを除去することが可能となるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は電気自動車の一実施例である電動二輪車を示すものである。以下、本明細書においては、電動二輪車(スクータを含む)を例にとって説明する。
【0015】電動二輪車1は、従来のエンジン駆動による二輪車と同様に、車体2の前後に車輪3,4を備え、前輪3はハンドル5によって操縦され、また、後輪4はエンジンではなくモータ6によって駆動される。
【0016】モータ6はバッテリ電源7により駆動し、制御装置8によってモータ回転が制御される。図1において、図示を省略したものもあるが、基本的にはハンドル5に設けられたアクセル・グリップ、ブレーキレバー、また、ブレーキ機構、動力伝達機構、サスベンション等は従来の二輪車と同じものを用いることができる。
【0017】図2は本実施例によるモータ制御装置の駆動回路図を示すものである。この図において、キースイッチ124がオフであるとき、従来例である図62においてはすべての回路に電力が供給されていたのに対し、本実施例では、制御回路125,電源129a,129b,129c,制御回路130a,130b,130cへは電力の供給がなされていない。
【0018】図2において、キースイッチ124がオフのとき、電源129a,129b,129cには電力が供給されない。すなわち、制御回路130a,130b,130cが動作しないことから、バッテリのプラス端子側に接続された半導体スイッチ127a,127b,127cは制御端子に正又はは負のいずれの電圧も印加されず、オン、オフが不定の状態となる。しかし、このとき電源129dは給電されているので制御回路130d,130e,130fは動作しており、且つ、制御回路125には電力が供給されないことから図7のトランジスタ228がオンせず、通電信号126は出力されないため、バッテリのマイナス端子側の半導体スイッチ127d,127e,127fは制御端子に負の電圧が印加され、オフ状態となる。以上のように、制御回路125を含む回路の大部分に電力が供給されていないにも係わらず、バッテリ端子間の短絡は確実に回避されることになる。このとき電力を消費するのは、電源123、電源129dと制御回路130d,130e,130f及び半導体スイッチ127d,127e,127fの制御端子だけであり、その消費電力は極めて小さく抑制されるため、実用上十分無視し得る値となる。
【0019】図3は本実施例の他の態様を示すものである。前例ではキースイッチがオフのときに給電される電源を電源129dとしたが、図3の場合は、電源129a,129b,129cに給電し、電源129dはキースイッチ124がオンのときのみ給電されるように変更したものである。動作は前例に示したものと同様である。
【0020】図4は本実施例の更に他の態様を示すものである。図2の場合は、電源129dは電源123から電力の供給を受けていたが、図4では、バッテリ121から電力の供給を受けるように変更したものである。電源123の損失を考慮した場合、図4に示すように、電源129dはバッテリ121から直接給電された方が有利であるといえる。
【0021】なお、以上の実施例では、モータにブラシレスDCモータ、また、インバータ装置内部の半導体スイッチにMOSFETを用いたものを示したが、これに限られずに、例えばモータは誘導モータ等であっても、また、半導体スイッチはバイポーラトランジスタやIGBT等の他の素子であってもよい。
【0022】この発明によれば、キースイッチがオフの状態で電力が供給される回路は、バッテリの短絡を回避するに必要な最小限の部分に限定されるため、消費電力が大幅に低減される。この結果、継電器を用いてバッテリの出力を遮断する必要性は解消され、車体の軽量化を図ることが可能となるものである。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿2丁目4番1号
【識別番号】000151276
【氏名又は名称】株式会社東京アールアンドデー
【住所又は居所】東京都港区六本木二丁目4番5号
【出願日】 平成5年5月11日(1993.5.11)
【代理人】 【識別番号】100082784
【弁理士】
【氏名又は名称】森 正澄
【公開番号】 特開2003−304607(P2003−304607A)
【公開日】 平成15年10月24日(2003.10.24)
【出願番号】 特願2002−130055(P2002−130055)