| 【発明の名称】 |
動力出力装置およびこれを備える自動車 |
| 【発明者】 |
【氏名】石川 直樹 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【氏名】山中 章弘 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】発電要求を満たすと共に発電の際に異音が生じるのを抑制する。
【解決手段】シフトレバー80をPポジションとして停車している最中に発電要求がなされたときには、ベルト28によってエンジン22のクランクシャフト24に接続されたスタータモータ26による発電をプラネタリギヤ30によってエンジン22のクランクシャフト24に接続されたモータ40による発電に対して優先する。この結果、モータ40による発電の際にプラネタリギヤ30から生じるギヤ音やガタ詰め音の発生を抑制することができると共にプラネタリギヤ30による機械損を抑制することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関からの動力と該内燃機関の出力軸にギヤを介して接続された発電可能な電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、前記内燃機関の出力軸にベルトを介して接続された発電可能な発電機と、前記駆動軸への動力の出力を停止している最中に発電要求がなされたとき、前記発電機による発電を前記電動機による発電に対して優先して行なう停止時発電制御手段と、を備える動力出力装置。 【請求項2】 前記停止時発電制御手段は、前記発電機による発電によって前記発電要求を満たすことができるときには該発電機により該発電要求が満たされるよう該発電機と前記電動機とを駆動制御し、前記発電機による発電によっては前記発電要求を満たすことができないときには該発電機と前記電動機とにより該発電要求が満たされるよう該発電機と該電動機とを駆動制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。 【請求項3】 請求項1または2記載の動力出力装置であって、前記発電機の発電動作に対する制限状態を検出する制限状態検出手段を備え、前記停止時発電制御手段は、前記制限状態検出手段により前記発電機の発電動作に対する制限状態が検出されたとき、該制限の範囲内における該発電機による発電によって前記発電要求を満たすことができるときには該発電機により該発電要求が満たされるよう該発電機と前記電動機とを駆動制御し、該制限の範囲内における該発電機による発電によっては前記発電要求を満たすことができないときには該発電機と前記電動機とにより該発電要求が満たされるよう該発電機と該電動機とを駆動制御する手段である動力出力装置。 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置であって、前記発電機の発電不能状態を検出する発電不能状態検出手段と、前記停止時発電制御手段は、前記発電不能状態検出手段により前記発電機の発電不能状態が検出されたとき、前記電動機により前記発電要求が満たされるよう該電動機を駆動制御する手段である動力出力装置。 【請求項5】 前記ギヤはプラネタリギヤである請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置。 【請求項6】 前記発電機は、電動機として機能して前記内燃機関をクランキング可能な電動発電機である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。 【請求項7】 車軸に機械的に前記駆動軸が連結されてなる請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置を備える自動車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、動力出力装置およびこれを備える自動車に関し、詳しくは、内燃機関からの動力と該内燃機関の出力軸にギヤを介して接続された発電可能な電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な動力出力装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の動力出力装置としては、内燃機関の出力軸にプラネタリギヤを介して接続された発電可能な電動機と内燃機関の出力軸にベルトを介して接続された発電可能なスタータモータとを備えるものが提案されている。この装置では、発電要求がなされたときには、駆動モードによって電動機により発電したり、スタータモータによって発電したりしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうした動力出力装置では、発電の際に異音が生じる場合がある。電動機はプラネタリギヤを介して内燃機関の出力軸に接続されているから、電動機によって発電するときには、ギヤ音が生じたり、プラネタリギヤにおけるいわゆるガタ詰めの状態によってはガタ詰めによる音が生じてしまう。内燃機関からある程度の動力を駆動軸に出力している状態では、こうしたギヤ音やガタ詰めによる音は差し障りはあまりないが、内燃機関から駆動軸に動力を出力していないときには、これらの異音がクローズアップされてしまう。 【0004】また、内燃機関の出力軸にベルトを介して接続されたスタータモータにより発電する場合には、発電要求に応じた発電トルクをスタータモータに作用させると、発電トルクによってはベルト滑りが生じたり、ベルトが破損してしまう場合も生じる。 【0005】本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、発電の際に異音が生じるのを抑制することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、発電要求を満たすことを目的の一つとする。さらに、本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、ベルト滑りやベルト破損を防止することを目的の一つとする。 【0006】なお、出願人は、上述の目的の一部を達成する手法として、ベルトの性状に応じた発電トルクを設定して発電機を駆動制御するものを提案している(特願2001−130930号)。 【0007】 【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。 【0008】本発明の動力出力装置は、内燃機関からの動力と該内燃機関の出力軸にギヤを介して接続された発電可能な電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、前記内燃機関の出力軸にベルトを介して接続された発電可能な発電機と、前記駆動軸への動力の出力を停止している最中に発電要求がなされたとき、前記発電機による発電を前記電動機による発電に対して優先して行なう停止時発電制御手段と、を備えることを要旨とする。 【0009】この本発明の動力出力装置では、駆動軸への動力の出力を停止している最中に発電要求がなされたときには、内燃機関の出力軸にベルトを介して接続された発電機による発電を内燃機関の出力軸にギヤを介して接続された電動機による発電に対して優先して行なうから、ギヤ音が生じたり、ギヤにおけるいわゆるガタ詰めによる音が生じるのを抑制することができる。なお、「ギヤ」には、プラネタリギヤなどの種々のギヤが含まれる。 【0010】こうした本発明の動力出力装置において、前記停止時発電制御手段は、前記発電機による発電によって前記発電要求を満たすことができるときには該発電機により該発電要求が満たされるよう該発電機と前記電動機とを駆動制御し、前記発電機による発電によっては前記発電要求を満たすことができないときには該発電機と前記電動機とにより該発電要求が満たされるよう該発電機と該電動機とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発電要求を満たすことができる。 【0011】また、本発明の動力出力装置において、前記発電機の発電動作に対する制限状態を検出する制限状態検出手段を備え、前記停止時発電制御手段は、前記制限状態検出手段により前記発電機の発電動作に対する制限状態が検出されたとき、該制限の範囲内における該発電機による発電によって前記発電要求を満たすことができるときには該発電機により該発電要求が満たされるよう該発電機と前記電動機とを駆動制御し、該制限の範囲内における該発電機による発電によっては前記発電要求を満たすことができないときには該発電機と前記電動機とにより該発電要求が満たされるよう該発電機と該電動機とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発電機が制限状態であっても発電要求を満たすことができる。ここで、「発電機の発電動作に対する制限状態」には、発電機自体の発熱などにより動作に対して制限が加えられている状態やベルトの性状に基づいて発電トルクに制限が加えられている状態などの種々の制限が加えられている状態が含まれる。 【0012】さらに、本発明の動力出力装置において、前記発電機の発電不能状態を検出する発電不能状態検出手段と、前記停止時発電制御手段は前記発電不能状態検出手段により前記発電機の発電不能状態が検出されたときには前記電動機により前記発電要求が満たされるよう該電動機を駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発電機が発電不能な状態となっても発電要求を満たすことができる。 【0013】本発明の動力出力装置において、前記発電機は、電動機として機能して前記内燃機関をクランキング可能な電動発電機であるものとすることもできる。こうすれば、発電機と電動機とを個別に備える必要はない。 【0014】こうした本発明の動力出力装置は、自動車に搭載することができる。この場合、動力出力装置の駆動軸を機械的に車軸に連結すればよい。 【0015】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト24に接続されたプラネタリギヤ30と、プラネタリギヤ30に接続された発電可能なモータ40と、プラネタリギヤ30に接続されると共にディファレンシャルギヤ64を介して駆動輪66a,66bに接続された無段変速機としてのCVT50と、装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。 【0016】エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22のクランクシャフト24には、図示しない補機に供給する電力を発電すると共にエンジン22を始動するスタータモータ26がベルト28により取り付けられている。このスタータモータ26は、発電可能な発電電動機として構成されており、インバータ27を介してバッテリ48と電力のやり取りを行なうことができるようになっている。エンジン22の運転制御、例えば燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などは、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)29により行なわれている。また、スタータモータ26の駆動制御もエンジンECU29により行なわれており、スタータモータ26の温度を検出する温度センサ26aからの検出信号もエンジンECU29に入力されている。エンジンECU29は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22やスタータモータ26を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22やスタータモータ26の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。 【0017】プラネタリギヤ30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合する第1ピニオンギヤ33と、この第1ピニオンギヤ33とリングギヤ32と噛合する第2ピニオンギヤ34と、第1ピニオンギヤ33と第2ピニオンギヤ34とを自転かつ公転自在に保持するキャリア35と備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア35とを回転要素として差動作用を行なう。プラネタリギヤ30のサンギヤ31にはエンジン22のクランクシャフト24が、キャリア35にはモータ40の回転軸41がそれぞれ連結されており、エンジン22の出力をサンギヤ31から入力すると共にキャリア35を介してモータ40と出力のやりとりを行なうことができる。キャリア35はクラッチC1により、リングギヤ32はクラッチC2によりCVT50のインプットシャフト51に接続できるようになっており、クラッチC1およびクラッチC2を接続状態とすることにより、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア35の3つの回転要素による差動を禁止して一体の回転体、即ちエンジン22のクランクシャフト24とモータ40の回転軸41とCVT50のインプットシャフト51とを一体の回転体とする。なお、プラネタリギヤ30には、リングギヤ32をケース39に固定してその回転を禁止するブレーキB1も設けられている。 【0018】モータ40は、例えば発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ43を介して二次電池44と電力のやりとりを行なう。モータ40は、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)49により駆動制御されており、モータECU49には、モータ40を駆動制御するために必要な信号や二次電池44を管理するのに必要な信号、例えばモータ40の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ45からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータ40に印加される相電流,二次電池44の端子間に設置された電圧センサ46からの端子間電圧,二次電池44からの電力ラインに取り付けられた電流センサ47からの充放電電流,二次電池44に取り付けられた温度センサ48からの電池温度などが入力されており、モータECU49からはインバータ43へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU49では、二次電池44を管理するために電流センサ47により検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算している。なお、モータECU49は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータ40を駆動制御すると共に必要に応じてモータ40の運転状態や二次電池44の状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。 【0019】CVT50は、溝幅が変更可能でインプットシャフト51に接続されたプライマリープーリー53と、同じく溝幅が変更可能で駆動軸としてのアウトプットシャフト52に接続されたセカンダリープーリー54と、プライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝に架けられベルト55と、プライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝幅を変更する第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57とを備え、第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57によりプライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝幅を変更することによりインプットシャフト51の動力を無段階に変速してアウトプットシャフト52に出力する。CVT50の変速比の制御は、CVT用電子制御ユニット(以下、CVTECUという)59により行なわれている。このCVTECU59には、インプットシャフト51に取り付けられた回転数センサ61からのインプットシャフト51の回転数やアウトプットシャフト52に取り付けられた回転数センサ62からのアウトプットシャフト52の回転数が入力されており、CVTECU59からは第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57への駆動信号が出力されている。また、CVTECU59は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってCVT50の変速比を制御すると共に必要に応じてCVT50の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。 【0020】ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、回転数センサ61からのインプットシャフト51の回転数Niや回転数センサ62からのアウトプットシャフト52の回転数No,シフトレバー80の操作位置を検出するシフトポジションセンサ81からのシフトポジションSP,アクセルペダル82の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ83からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル84の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ85からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ86からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、クラッチC1やクラッチC2への駆動信号やブレーキB1への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU29やモータECU49,CVTECU59と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU29やモータECU49,CVTECU59と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。 【0021】次に、こうして構成された実施例のハイブリッド車20の動作、特にシフトレバー80がPポジションとされて停車している最中に、バッテリ48への発電要求がなされたときの動作について説明する。なお、発電要求は、バッテリ48の残容量SOCや図示しない補機の駆動状態などに基づいて行なわれる。図2は、発電要求されたときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される停車時発電制御の一例を示すフローチャートである。 【0022】この制御が実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、二次電池44の残容量(SOC)と図示しない補機により消費される補機消費電力Woutとを読み込む処理を実行する(ステップS100)。二次電池44の残容量(SOC)については、モータECU49により計算されたものをモータECU49との通信により読み込み、補機消費電力Woutについては、補機駆動要求によって駆動している補機に予め設定されている消費電力に基づいて計算される値を読み込むものとした。こうして二次電池44の残容量(SOC)と補機消費電力Woutが読み込まれると、読み込んだ二次電池44の残容量(SOC)と補機消費電力Woutとに基づいて発電要求量P*を計算する(ステップS102)。実施例では、二次電池44の残容量(SOC)と補機消費電力Woutと発電要求量P*との関係を予めマップとしてROM74に記憶しておき、残容量(SOC)と補機消費電力Woutとが与えられると、マップから対応する発電要求量P*が導出されるものとした。 【0023】次に、スタータモータ26の状態とインバータ27の状態を読み込み(ステップS102)、スタータモータ26の使用が可能か否かを判定する(ステップS104)。ここで、読み込むスタータモータ26の状態としては、スタータモータ26に取り付けられた温度センサ26aからの温度やスタータモータ26に対する異常信号などであり、読み込むインバータ27の状態としては、インバータ27に対する異常信号などである。 【0024】スタータモータ26の使用が可能と判定されると、ベルト28に滑りを生じさせない最大発電量Pstmaxを導出する(ステップS108)。ベルト28に滑りが生じるか生じないかは、ベルト28の性状やベルト28の動力の伝達状態などによって定まり、ベルト28の動力の伝達状態は、エンジン22の回転数NeやトルクTe,スタータモータ26の発電トルクなどによって定まる。スタータモータ26の発電トルクは、エンジン22の回転数Neを乗じることにより発電量、即ち最大発電量Pstmaxとなるから、最大発電量Pstmaxはエンジン22の回転数NeとトルクTeとを用いて設定することができる。最大発電量Pstmaxは、実施例では、エンジン22の回転数NeとトルクTeと最大発電量Pstmaxとの関係を実験などにより求めてマップとして予めROM74に記憶しておき、エンジン22の回転数NeとトルクTeとが与えられると記憶したマップから対応する最大発電量Pstmaxが導出されるものとした。この最大発電量Pstmaxを導出するマップにおけるエンジン22の回転数NeとトルクTeと最大発電量Pstmaxの大きさに関する傾向を図3に示す。なお、このマップは、エンジン22の性能やスタータモータ26の性能,ベルト28の性状などにより定められる。 【0025】最大発電量Pstmaxが導出されると、導出した最大発電量Pstmaxと発電要求量P*とを比較する(ステップS110)。発電要求量P*が最大発電量Pstmax以下のときには、スタータモータ26による発電で発電要求量P*が満たされるようにスタータモータ26の発電トルクTstを設定すると共にモータ40の発電トルクTmに値0を設定する(ステップS112)。そして、クラッチC2を非接続状態とすると共にブレーキB1を非係合状態として(ステップS114)、スタータモータ26とモータ40とを駆動制御して(ステップS122)、発電制御を終了する。この場合、モータ40は停止状態となるから、モータ40のロータを連れ回すことなくエンジン22を自由に回転させるために、クラッチC2を非接続状態とすると共にブレーキB1を非係合状態とするのである。なお、クラッチC1は接続状態であっても非接続状態であってもよい。 【0026】発電要求量P*が最大発電量Pstmaxより大きいときには、スタータモータ26により最大発電量Pstmaxの発電が行なわれるようにスタータモータ26の発電トルクTstを設定すると共に不足する発電量(発電要求量P*と最大発電量Pstmaxとの差)がモータ40により賄われるようにモータ40の発電トルクTmを設定する(ステップS116)。そして、クラッチC1を非接続状態とすると共にブレーキB1を係合状態として(ステップS120)、スタータモータ26とモータ40とを駆動制御して(ステップS122)、発電制御を終了する。この場合、エンジン22からの動力をモータ40に伝達すると共にインプットシャフト51に動力を出力しないようにするために、クラッチC1を非接続状態とすると共にブレーキB1を係合状態とするのである。なお、クラッチC2は接続状態であっても非接続状態であってもよい。 【0027】一方、ステップS106でスタータモータ26が使用不可と判定されたときには、スタータモータ26の発電トルクTstに値0を設定すると共にモータ40による発電で発電要求量P*が満たされるようにモータ40の発電トルクTmを設定する(ステップS118)。そして、クラッチC1を非接続状態とすると共にブレーキB1を係合状態として(ステップS120)、スタータモータ26とモータ40とを駆動制御して(ステップS122)、発電制御を終了する。この場合も、エンジン22からの動力をモータ40に伝達すると共にインプットシャフト51に動力を出力しないようにするために、クラッチC1を非接続状態とすると共にブレーキB1を係合状態とするのである。 【0028】こうした制御は、スタータモータ26による発電をモータ40による発電に対して優先する制御となる。このように制御するのは、スタータモータ26による発電の際に生じる音の方がモータ40による発電の際に生じる音、例えばプラネタリギヤ30から生じるギヤ音やプラネタリギヤ30のガタ詰めが行なわれるときのガタ詰め音より小さいことと、スタータモータ26による発電の際のベルト28による機械損の方がモータ40による発電の際のプラネタリギヤ30による機械損の方が大きいことに基づく。即ち、スタータモータ26による発電をモータ40による発電に対して優先させることにより、発電の際に生じる音を小さく抑えることができると共にエネルギ効率を向上させることができるのである。 【0029】以上説明した実施例のハイブリッド車20によれば、停車中に発電要求がなされたときには、スタータモータ26による発電をモータ40による発電に対して優先して行なうことにより、発電の際に生じる音を小さく抑えることができると共にエネルギ効率を向上させることができる。 【0030】実施例のハイブリッド車20では、発電要求量P*が最大発電量Pstmaxより大きいときには、スタータモータ26により最大発電量Pstmaxの発電が行なわれるようにスタータモータ26の発電トルクTstを設定すると共に不足する発電量がモータ40により賄われるようにモータ40の発電トルクTmを設定するものとしたが、スタータモータ26により最大発電量Pstmaxより小さな発電量の発電が行なわれるようにスタータモータ26の発電トルクTstを設定すると共に不足する発電量がモータ40により賄われるようにモータ40の発電トルクTmを設定するものとしてもよい。 【0031】実施例のハイブリッド車20では、エンジン22のクランクシャフト24とモータ40とをプラネタリギヤ30により接続する構成としたが、エンジン22のクランクシャフト24とモータ40とをギヤにより接続すれば、モータ40による発電では、同様にギヤ音やガタ詰め音が生じるから、如何なるタイプのギヤによりエンジン22のクランクシャフト24とモータ40とを接続する構成としても構わない。 【0032】実施例のハイブリッド車20では、無段変速機としてのCVT50を用いて変速するものとしたが、CVT以外の無段変速機を用いるものとしてもよいし、有段変速機を用いるものとしてもよい。また、変速機を用いないものとしても差し支えない。 【0033】実施例では、動力出力装置を搭載したハイブリッド車20を一例として説明したが、動力出力装置を自動車以外の列車などの車両や船舶,航空機などの移動体に搭載するものや建設機械などの移動体以外の装置に搭載するものとしても構わない。 【0034】以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
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| 【出願日】 |
平成14年3月22日(2002.3.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000017 【氏名又は名称】特許業務法人アイテック国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2003−284206(P2003−284206A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月3日(2003.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−81156(P2002−81156) |
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